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2005年07月01日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] 雑誌ライター

  元麻布春男の週刊PCホットライン PC雑誌はインテルの圧力に負けたのかPC watch )を見て、なんなんだろなぁ、と思った。なにがって、この必死さ加減が。ライター、特に外注下請けのライターが大変なんてことは百も承知している。いろんな要因から出来る仕事は数こなさなきゃいけない。右から左へ、いろんな仕事をこなしていく。食っていくためだ。もし記事に関わる企業からなにか(記事のためのテスト機とか、雑誌の広告とか)を提供されているなら、なにか有言の圧力があったりとかそういうこととは関わりなく、気にしないわけにはいかないだろう。雑誌記事ってのは普通正義のためにやってるわけじゃない。ある程度の節度ってのは必要ではあろうが、別段それは責められることだと思わない。
 それでも無論、人から問われれば公的には「圧力? なかったし感じませんでしたよ?」とは答えるだろう。それもまたただそれだけのこと。
 だけども、問われてもいないのに、自分が名無しで糾弾されたわけでもないのに、ベラベラと弁解がましい空言を述べるってのはどんなもんなんだろうねえ。
  今年の一月に読んだ 幻のスーパーカー の中の福野氏の、悪びれるでもなく、自らを卑下するでもない、清々しいプロ意識とは雲泥の差だと自分は感じる。ライターを貶めているのはある意味むしろ元麻布氏じゃないのか?


2005年07月02日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 流石に疲れた……

 え〜、本日はあっちからこっちへと荷物をひたすら移動してました。地下鉄使って。
 「ま、その程度か」と思いますやん。自分も「どのくらい時間がかかるか」を試算して、安全係数掛けて、「ま、これならたいしたことないか」と思ったんですよ。まあ、確かに肉体のキャパを大幅に越えることはなかったんですけどね……
 とりあえずキャリーを使って三往復ほどしたんですが、それだけでそれなりに堪えるんですわ。まあ、今は十年一昔前と違って地下鉄の各所にエレベーターがあるんでそれだけで大分楽なんですけどね。でも路上の段差がそれなりに堪える堪える。「バリアフリー」の大切さが身に沁みましたよ。無計画な設計や工事がもたらす結果が、歩道を使う車輪媒体(ま、メインは車椅子)にこれだけ負担がかかるとは、普段は思いもしませんでしたわ。
 で、さらに地下鉄の連携が思った以上に悪い悪い。次の電車が来るまで十分近く待つなんてざらでしたわ。乗り継ぎぎりぎりだったんで久方ぶりに本気でダッシュとかもしました。幸い、荷物を運んだ後次の荷物を取りにキャリーだけ持って行くところだったんで身軽だったんですが、我ながらあんな火野正平のような走りっぷりができるとは思いませんでしたよ。正ちゃん走るのが仕事、つっても多分この日記見てるうち十人くらいしか通じないだろうなぁ。
 そんなこんなで「まあ、多分四時間くらいで終わるかな?」と思った仕事が五時間over。それでも安全係数掛けた範囲内だったんですが、時間はともかく、身体疲労はちょっと安全係数掛けてませんでしたわ……それなりに疲れました。

 で、その後夕方から知り合いのM氏が名古屋に来てるってんで知り合い一同で出迎えたんですが、集まった四人中三人が疲労困憊……当の出迎えられるM氏は徹夜業務明けだし、別の一人は週末体調崩してようやく持ち直したところ。私は上記のような事情。まあ、なんてえか。
 せっかく名古屋に来たので名古屋名物を、という出迎え側の某H氏の言により、名駅地下の味噌カツ屋で晩飯、という流れに。
 あ〜、よりによって味噌カツですか。いや、いいんですよ。いいんですけどね。
 なんで私が内心こういう反応してたかというのは、疲れてる身にあまり脂っこいものは、という事情以外に、 先の日曜日に特大の味噌カツ丼を食ってたから ってことに触れるとなんとなく事情が察せられると思いますが、イインデスヨ〜、キニシテマセンカラ。たまにしか来ない人の事情の方を優先すべきでしょう。どうせヲイラが食ったのは生姜焼き定食だし(オイ)。
 ま、正直な話、名駅前で美味い名古屋名物食おうなんて酔狂な真似しない方がいいんですけどね。名物ものなんてある意味縁起ものに近いんですけど。
 ただ、あそこはそんな美味い店ではないってのは確かではありますね。出迎え側のO氏の知人の、博多出身の人がそこの店で味噌カツを食って「あんな不味いもの!」と言ったそうで、それもある程度わかります。ちゃんとカツの美味い店で食わなきゃダメですって。あそこはほぼ一見の観光客に焦点を合わせてる店ですね。その意味では「ぱせり」の方がそれなりに良い。問題はあの量だけど。
 その後、つぼ八に場を移して駄話を。チェーン店で週末なんでそれなりにそうぞうしかったんですが。あと、これはこっちが疲れてたこともあって(反論に対する対論がまた体力消耗するから)言わなかったんですが、料理の見栄えだけでわりと店の態度ってわかるんですって。ま、所詮はチェーンの居酒屋なんでその辺は追及してもしようがないんですが。値段もそれ相応だし(つまり、コストとのバランスは取れている)。
 まあ、店のセッティング云々よりも参加者のほとんどが疲れていたせいで突っ込んだ話(創作に関する云々とか)ってのが出来ず、当り障りのない駄話に終始したってのが一番悔やまれるところなんですけどね。

[映画][その他] 突っ込んでしまってよろしいでしょうか?

  はてな の質問で、以下のようなものを見る。
  この洋画を知っていますか?
偽の競馬中継を行って、詐欺を成功させるシーンが物語の最後にある映画なんですけど。 子どものころに見たので、ほかの要素を覚えてないです。 よろしくお願いします。
 って、誰がどう見ても「スティング」やん! え〜い、そんなこと一々はてなで質問せなあかん世の中になったのか!


2005年07月03日() 旧暦 [n年日記]

[特撮][アニメ] 中の人

  仮面ライダー THE FIRST だけども、ホームページの画像だとわからないけどもあちこちに露出しだしたスチール写真を見ると、ライダーのスーツとマスクの隙間から生身の首筋と髪の毛が覗いてたりする。これってスーツの手抜き……ではなく、コミック版準拠ってことなんだろうな、この部分も。(石ノ森コミックの仮面ライダーはあの姿に「変身」するのではなく、怒りによって顔に浮き出る傷を隠すためにあの仮面をかぶっている。つまり、本来はちゃんと「仮面」ライダーなのだ)

 で、その仮面ライダーの名を冠する 響鬼 は……なんか、う〜ん。大きな話の流れがまだ全然見えてこないので、なんというか。明日夢の成長ものとしてもなぁ……

  エウレカセブン 。今回が「アクペリエンス1」だったので次回は「アクペリエンス2」かと思ったら全然違いますた。今回はオヤジが結構いかしてましたな。軍の艦長とかも。 「そんな小さなことを気にしていたのか」。ドミニクの未熟さと対照的でイカス〜。しかし相変わらず設定とかはよくわからない……コーラリアンってのはなに?
 それと前回からのヒキの部分でジ・エンドが手を伸ばしてニルヴァーシュを捕らえるシーンがあったけど、やっぱ手を伸ばして相手を追いかけるって、悪役の技だよなぁ。正義の味方側にそれやらせちゃダメなんだって。特にスーパーロボットやってるつもりなら。>アクエリオン
 今回の話で、OPに使われた映像のほとんどは本編に出たわけですな。本編からの使いまわし映像とは思ってもいなかった。次からはOPの映像が変わるという噂もあるみたいだけど……

  絶対少年 は「三度目の約束の夜」。けど、歩の記憶にない「一度目の約束」の方が物語りのキーになるのか。ねこおどりの晩にもなにかが起こるんだろうけど。
 拓馬は自分の口から潮音に断りを入れることが出来ず、美紀を利用するような形に……自分可愛さが見えてしまって、これはなぁ。逆に潮音は美紀に憎まれ口を叩くんだけど、これももう自分ではどうしようもなくなっている模様。どんづまりだなぁ。
 それにしても美玖、髪を下ろすととたんに長くなってる気がするんですが……あと、美紀はパジャマの上から腹巻……そうか、あのヘソだしルックの影にはそんな努力が!

 日は何故か一日中不調だった……ほとんど寝て曜日。


2005年07月04日(月) 旧暦 [n年日記]

[読書] さおだけ屋はなぜ潰れないのか?/山田 真哉

 う〜ん、はっきり言ってタイトル倒れ。とっかかりやすいといえばとっかかりやすいのだけど、その代わり無茶苦茶浅い。会計の人の考え方がいくぶんなりかわかりたい、というなら読んでもいいかもしれないが、特にこの本である必要は見出せない。
 なにが一番嫌かって言うと、そこかしこで自著の宣伝が入りまくることだ。副業の一例として出す分には妥当だと思えるが、ここまで宣伝されまくると却って誰が買うものか、と意固地になってしまう。ものをわかりやすく説明する才のある人だし商才もあるのだろうが、本としてはただそれだけ。

[その他][マンガ] 散財(ろくでもない)

  暴君ティラノさん/原作真鍋譲治・作画御米椎
  萌えよ!戦車学校/田村 尚也

 だから「ろくでもない」って書いてるじゃんかよう。
 一冊目の方は御米椎の四年ぶりの単行本。あれ? 御米椎名義が四年ぶりなんだっけ? 飯閃澪名義も含めてだっけ? 昨年のドラゴンエイジに珍しく名前を見かけ、さらに原作真鍋譲治という珍しい組み合わせだったので思わず今回も購入。
 ちなみに私の趣味知ってれば誰がイチオシかわかりますね? 勿論柏崎さんです。(笑)

 二冊目の方は、え〜っと、まあ、なんてえか。こっちは本当にロクでもない。最近流行もピークを通り越した感のある「萌え系レクチャー本」の戦車版。別にこれで勉強しようって気はあまりないんですが、まあ、ネタ的に。でも書いてある内容はそんなに悪くないと思います。
 イラスト担当が(おそらく)「エース桃組」で(多分)一番人気でありながら編集の方向性により雑誌再編時に(きっと)切られてしまった「鋼鉄の少女たち」のしけたみがの(野上武志)氏なんで、まあ、そこそこそういう本だと思ってください。逆に、萌え萌えを期待してるとはずしまくる。(笑) とりあえず「辻ィ手前ヤスクニに入れると思──」は笑っていいのかなんなのか。

[アニメ] たまにはダメ出しくらいさせろ!

  極上生徒会 。はっきり言って毒にも薬にもならない。いや、そういうふうにわざと作ってはあるんだけど。ある意味この徹底した毒にも薬にもならなさっぷりは大したものかも。結局毒にも薬にもならないんだけどさ。それはさておくとしても、あの書き文字(?)は、無茶苦茶センスない(というか白けまくり)なので減らせ。
 アクエリオンのダメさ加減はとりあえず今更言うに及ばず。


2005年07月05日(火) 旧暦 [n年日記]

[特撮][その他] メモ的に

 「特撮エース」庵野秀明と白倉プロデューサー対談での言葉。「風呂敷は畳み方よりも広げ方のほうが大事だ」

[アニメ] 春の新番組「終了」感想

 たまにはこういうこともやらねば不公平じゃろて。
 開始直後は
おねがいマイメロディ :△
こいこい7 :×
創聖のアクエリオン :△
フタコイ オルタナティブ :◎
ふしぎの星の☆ふたご姫 (#2):○-
英國戀物語エマ :○+
極上生徒会 :△+
ゾイドジェネシス :○-
交響詩篇エウレカセブン :○
だったわけですが、幾つかの番組が終了を迎えた時点でどう変化してるかというと、
おねがいマイメロディ :△→○
こいこい7 (終了):×→−
創聖のアクエリオン :△→△-
フタコイ オルタナティブ (終了):◎→○
ふしぎの星の☆ふたご姫 :○-→−
英國戀物語エマ (終了):○+→△+
極上生徒会 :△+→△
ゾイドジェネシス :○-→○-
交響詩篇エウレカセブン :○→○-
甲虫王者ムシキング〜森の民の伝説 :−→○+
ハチミツとクローバー :−→◎
「−」は、視聴していない状態です。
 一応補足を加えておくと、「おねがいマイメロディ」「ふたご姫」はともにたまに見ている状態ですが、最近見たかどうかでこの辺が変わっています。
 「フタコイ」は中盤、風呂敷を広げそこなったのが痛い。けど、前半の展開はまあ良し。後半も、風呂敷をもっと途中で広げてれば、と思う。中盤に視聴者にもっと投げっぱなしでも良かったんじゃないかな?
 「エマ」は「第一部、完!」みたいな終わり方が……第二部があるなら通しで見ないと評価できないかもしれないけど、現時点ではこう。
 「極上生徒会」は見ていてイライラする部分があるのだけど、全体としてはターゲット層からおおはずししてはいないだろうということで。
 「エウレカセブン」は、毎回実験映像を見ていると思えばそれなりに興味深いのでこの程度の下げ止まり。
 「マイメロディ」は最初正統派魔女っ娘もの(なんだぜ、実は)で毒にも薬にもならないと思ってたけど、「本当の毒にも薬にもならない」を「極上生徒会」で見せ付けられ、それに比べれば本質をつかんでる分こっちは大分良くできてるよなぁ、ということで。
 最初視聴ローテーションに組んでなかった「ムシキング」と「ハチクロ」は個人的には超ダークホース。「ムシキング」は実は時事を含めた重いテーマが多くって、「子供に大人気だからってここぞとばかりに好きなことやってるな?」的な部分が良し。「ハチクロ」は、とにかく上手い。OPも、まあ私には理解できないがグロ半分のポップアートだと思えば思えないこともなし。で、原作を読んでみたのだけど……羽海野チカ氏って、面白いけど怖い人ですな。特に、ときどき見せる優しい視点が、「大体作中でこういうふうにやさしい視点を持てる人ってそれに耽溺してない人なんだよなぁ」と思うとなお怖し。耽溺しない優しさ。こういう面白怖い人って、女性に多い気がするのだけど気のせいなんだろうか?

[ケルト音楽] 到着

  二週間ほど前に注文していたGrace & Pride the Anthology 2004-1984/capercaillieTime to Fall/Karen MathesonSilver Sea/Meav が到着。
 Grace & Pride the Anthology 2004-1984は各アルバムからの代表曲が集められてて懐かしくもあり、時代をさかのぼること逆回しのフィルムのように変化していく様が楽し。Time to Fallで変わらぬKaren Mathesonの美声を聞いた後、Silver Seaは初めて聴くMeavのアルバムだけど、静かで、でもIrishの息吹を感じさせる曲ばかりでなかなか良かった。三曲目の“morning in berra”が“Danny boy”の曲だったのはちとびっくりしたけど。


2005年07月06日(水) 旧暦 [n年日記]

[アニメ] おそらく同ネタ多数ながら

 言わずにはいられない。
 あの格好で外出歩いたらむしろ「奥さまは痴女」だよな。完璧に。
  奥さまは魔法少女 の第一話を見ての感想は上の他に、「そうか、みんなそんなに『井上喜久子十七歳』にツッコミ入れたかったのか。それも全力で」。ヒロイン?の名前からして「嬉子(うれしこ)」なのだものなぁ。
 タイトルは言うまでもなくアメリカンホームコメディドラマ「 奥さまは魔女 」のパロディなのだけど *1 、あの格好になる必要はあるんだろうかと言っては身も蓋もないのか。
 そもそも魔法少女と魔女は別物なのかと言われると別物な気がする。魔法少女ものの元祖あたりの「魔法使いサリー」は魔法使い(魔女ではないが今日的には女の魔法使いが魔女と見なされている向きがあるので)だけど「ひみつのアッコちゃん」は魔法のコンパクトを持ってるだけの普通の少女だった。「さるとびエッちゃん」あたりはどういう位置付けになるんだ? 魔法少女が「ひとつの姿に」変身というパターンの確立は、やはり「クリーミィマミ」辺りからなんだろうか? まあ、その後変身ヒーローものの傍流化する流れになるわけだけども。
 結局、魔法少女ものと呼ぶ基本線は
 1)少女が主人公であり2)主人公が異世界由来の「魔法」を使い3)身近な人の問題解決を試みる
 というあたりな気がする。無論周辺領域はもっと制限がゆるくなる。
 「奥さま」が「魔法少女」というあたりであからさまにモラトリアムの話ではあるのだけど、モラトリアムから脱し得ないがゆえに、「奥さまは」なのにいきなりのっけから別居状態で夫婦の危機で、下宿の青年を誘惑したりしなかったりとか、「魔法少女」が全然善意の存在じゃなくて子供の残酷性全開だとか、エロ描写に目が行きがちだけどそれなりにコンセプトはしっかりしてるっぽい。小道具としての「指輪」の使い方もちょっと面白い。「魔法少女」としてのモラトリアムの象徴であると共に、魔法少女の掟を守るがゆえに破綻寸前のダンナとの結婚指輪。
 少なくともダンナか、下宿の青年との関係のどちらかが破綻するのは前提なので、そのへんを使いこなせるかだなぁ。

  ぱにぽにだっしゅ! #1。ダメ。いや、なにがダメかって全般的にダメ。「萌え」をひとつのスタイルとして使えてないってところも(この原作では)全然ダメだし、BGMの使い方がもう破滅的なまでにダメ。持ち直す可能性はないわけではないが、第一話を見た時点では「ダメ」としか言いようがない。斉藤千和(実はめっさ秀才らしい)のがきんちょ声は頑張ってるんだけどねえ。

  ムシキング #14。相変わらず黒い世界観だなぁ。ポポの父が「森の民」でなくなったと告げ、自分たちの仲間になるようポポを誘うアダー。それが感情的に受け入れられないアダーの部下パサー。なにも知らないながらポポのまっすぐさに打たれたパサーは結局、アダーたちとも袂を分かつ。
 また、以前「母娘」のときの反応といい、今回の反応といい、やはりチョークはソーマの母親なんだろうか? 来週その辺の話になりそうだけども。
 今週からEDが変わったが、なんというか……背景アニメの実写人物のEDってえと、「海のトリトン」思い出すんですけど。
*1: 「奥さまは魔女」の原題は“Bewitched”なのだけど、「〜魔法少女」のタイトルにちっこく書いてあるのは“Bewitched Agnes”(ビーウィッチド・アニエス)。まあ、あからさまにオマージュなんだろうな。

[その他] 望むならナンボでも

 職場で(大分)年下の子たちがドラマの話をしてて、「昔のドラマの方が無茶苦茶やってて面白かったよなぁ。たとえばスケバン刑事とか」と言い出して吹きかける。まあ、ある意味無茶苦茶ではあるんだけど。いまどきのドラマより(出来が良いかはともかく)面白くはあるし。だけどね、私にそういう話振るともっと別なもの持っていきかねませんよ? 「必殺仕置人」がよろしいでしょうか? それとも「阿修羅のごとく」? 秘蔵の「翔べ! 必殺うらごろし」でもよろしいですが……?(古いの基準が違う)


2005年07月07日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] たなからバタークッキー

 でたなばた、ってことはあるわけもなし。元々は横板(棚)のついた機織のことで、中国の風習と日本の「たなばたつめ」信仰が融合したのだそうな。まあ、私にゃ関係ないですけどね。

 コンビニで ビッグコミックの表紙 を見てそれなりにびっくり。まさか不屈闘志がビッグコミックの表紙を飾るようになるとは、少年キャプテン休刊当時の自分に教えてやりたい。絶対信じないだろうけど。その前に玉山鉄二なんだけどさ、不屈闘志っつっても。つか、知らない人はなんで野球のボールに目玉がついてる(しかも熱血系)のか、わけがわからんだろう。まあ、SWEP3より今見に行きたい映画ではありますな。 逆境ナイン 。しかし本当になぜ今逆境ナインなのかということはやっぱりよくわからず( 技術的に可能になったから という論は正しいかもしれないがそういう話ではなく)。

  中国:大学生「日本好き」3%−−英字紙が調査毎日 )。タイトルだけ見ると「日本ってこんなに嫌われてるんだ」という話に見えるけども内容を見ると、 調査は今年4月、全国の大学生1657人を対象に実施された。「好き」(3%)と「どちらかと言えば好き」(7%)は計10%だったのに対して、「嫌い」(28%)と「どちらかと言えば嫌い」(24%)は計52%に達した。しかし「日本人と友人になりたい」(51%)は「友人になりたくない」(21%)を大幅に上回った。また、全体の73%が「ビジネスと技術分野で日中が協力を推進すべきだ」と期待感を示した。で、まあそんなものだろうな結果というのか。さらに 小泉、東条、山本五十六 中国若者の有名日本人共同 )ってなニュースもあって回答者の八割は日本人と会ったことがないし有名な日本人で小泉首相はともかく東条、山本ってあたりがまあそういう教育というかメディアの取り扱いなんだろね、というのか。結局「ふ〜ん、それで?」な話に過ぎない気がする。

  オオサンショウウオ256匹確認、兵庫県が保護対策委読売 )。なんだか微妙にきりのいい数字だけども、それだけいるんなら一匹くらい喰わせてはもらえないだろうか? いや、カムイ外伝を見た人ならわかると思いますが、いっぺん喰ってみたいんですよ。まあ、ダメだろうけど。

 ここしばらくseti@homeがなんか変だったので自宅PCでは止めてたのだけど、新しいPC(中身はお古)導入でごにょごにょとしていた関係でインストールをしようとしたら……あれ? なんか ホームページ が見た目大きく変わってる。つか、クライアントも変わってる?  BOINC というバークレー大学共同の分散コンピューティングプロジェクト用のクライアントが開発されてたのね。しかし新しいクライアント、画面が3Dでぐりぐり動くんですけど……

[その他] ロンドン同時テロ

  ロンドンで同時テロ 33人死亡、負傷者300人以上朝日 )。先進八カ国首脳会議にあわせてアルカイダが起こしたテロという見方が主流らしく、また声明も出ている模様。日本もまた人事ではない。これは日本の対外政策が云々、ということではなく、やろうと思えば比較的簡単にできてしまう、ということ。また、貧富差とかなんとかに原因を見出そうとする向きもあるだろうが、単一の原因に集約できるものでもない。
 なにかの批難に逃げることは安易で簡単だが、かくも世界は混沌としている、としか今のところ言いようがない。


2005年07月08日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] 魔女と魔術師とついでに箒

  一昨日 思わせぶりなことをいろいろ書いたけども、「厳密に言うならば魔女と魔法使いは違う」ということは知ってる人なら知っている話。ではどう違うのか、ということになると少々難しい。
 魔女ってのは中世の「魔女狩り」でヨーロッパでのイメージが統一された観がある。「魔女狩り」史観に従うならば「魔女」とは悪魔と契約しその力の一部を行使する者のことで、「女」とついてはいても別に女とは限らない。では魔女とはそのようなものかというとこれも「魔女像」の一部に過ぎず、ジュール・ミシュレの「魔女」等によればむしろ超自然との交感者、という位置づけになっている。まあ、中世ヨーロッパでは神以外の超自然は悪魔に他ならず、教会を通さずに神と接触することなどありえなかった(ことになっていた)から、その論でいけば「悪魔との契約」ということになるのかもしれないが。また、この手の(非キリスト教的)「魔女」というのはヨーロッパの辺縁にまだ実在しているようである。と、言っても別に私は神秘主義者じゃないので沖縄とかの「ユタ」に近いシステムじゃないかとか勝手に思ってみる。
 ただ上記もまた「魔女の一部」であり、日本語で乱暴に「魔女」と呼ばれているものの中には怪異や災厄の主としての存在である、妖怪じみた伝承もまた含まれる。ではそれらはきっぱり分かれるのかというとなんともそうではないらしいからややこしい。
 だからこれらをトータルすると、魔女とは後天的に体得するものだというイメージももちろん間違ってないし、先天的なものだというのも間違ってない。もともと人間とは異なってる存在とすることも間違ってない。結局、「魔女」というくくりでくくられているものの中には何系統かの存在があり、場合によっては境界で混じりあって混沌としている。
 で、魔女と魔術師だが、これもかなり広範にイメージの混同が行われている。マジレンジャーやハリー・ポッターなんかも箒に乗ってたりするが箒は元々は魔女の乗り物のはずで、魔女狩りの時代に魔女として告白した者の証言(どういう状況で証言させられたかわかったものではないけど)に、精神だけになって箒に乗って空を飛んだというものがあるようだから、それなりに古い結びつきなのだと思う。だが、なぜ箒で空を? というのがさっぱりわからない。broomは箒と(魔術と関連して考えられていた)エニシダの両方を指すから、という説明があったりするがわかったようでわからない話だ。「空を飛ぶ乗り物」にどうつながるかがさっぱりわからない。第一英語以外でも同じになるのか?
 「魔術師」(魔法使い)についても魔女と同じく「それの示す領域」についての議論があるのだけど、この際省略。(たとえば御伽噺や伝承の中の「魔法使い」と現実にいる呪術師や祈祷師を同じくくりにしてしまって良いのか、とか)
 まあ、この辺のことは多くは「言葉の問題」で、逆に言えば「言葉の問題」として捉えると(語源やその系統、あるいは誰がどのような意図で使ったのか)、そういうことを調べることでかなり明確になってくる。
 個人的に興味があるのが1)魔女と箒の結びつきの時期、2)および由来、そして3)魔女と魔術師のイメージの混同の歴史なのだけど、どうにも調べるとっかかりがなくて難儀してるのだよなあ。
 魔女の出現と天体現象(彗星など)を関連付けている伝承もあるので、個人的には由来はそういう方面の連想かと夢想してるのだけど、否とも応とも資料が見当たらないので結局そこ止まり。きゅう。

[その他][アニメ][マンガ] ふと思ったが

 上のようなことを書きながらふと思ったが、 かみちゅ! って実は魔法少女ものの一種だったのか!  一昨日の日記 参照のこと。コミック版しか見てないけど(概ねアニメの#1, 2もコミック版と同じらしい)。名古屋は二週遅れだけど。とほほ。

[その他][映画] ひさびさに

 深+の映画の日に行く。前々回は別の飲みで、前回は……なんだっけ? なんか用事が入って行けなかったんだよな。今回は、最近まともに映画見てないし行こうか迷ったけども、そんな自分に喝を入れるためにも敢えて行ってみた。
 で、どんなだったかというと、怪しい中国製DVD(VCD)を前に、「如何に『ラストボーイスカウト』がダメな映画か」を延々と話してました。超訳。
 話がダメだとか以前に、いったいどんな話かわからない。もっと言えば映画としては致命的に「画」がダメ。映画には映画の「画」ってのがやっぱあるんだよなぁ。どんなたわいない話、あるいは話そのものが意味不明でも「これが映画だ」と思える画が。


2005年07月10日() 旧暦 [n年日記]

[映画] 逆境ナイン

 全力学園の野球部主将・不屈闘志(玉山鉄二)は校長(藤岡弘、)から呼び出され、いきなり廃部を宣言される。食い下がっても弱小野球部に用はないと切って捨てる校長に、不屈は「甲子園に行きたいとは思いませんか!」と大言を吐く。不屈はその手始めに甲子園常連強豪の日の出商業野球部を練習試合で下して見せると約束してみせるのだが……
 え〜、原作を読んでいる、つーか連載時に最初から最後まで見て単行本もSCコミックスの初版を買ってるので、まともな映画評だとは思わないでください。忠告終わり。
 まあ、なんというか、島本マンガの映画化としてはおおむねかなり正しいんではないかと思える。「おおむねかなり」ってどういう意味だ、と問われると困るし、映画としてはどうよ? と問われるともっと困るのだけど。(笑)
 おそらく原作を知らない、というか知ってる自分から見ても「少林サッカー」の類似企画に見えるのだけど、「逆境ナイン」を映画化しようとすると、確かにこうしか撮れないという気はするのだよね。正確に言えば、「逆境ナインを忠実に映像化すると島本ファンのさらに一部しか喜ばない映画になる」と言うべきか。
 島本和彦の作品というのはもう多分島本和彦しか描けないもので、だから受ける人には徹底的に受けるけど、拒否する人は多分徹底的に拒否する(笑)。島本和彦の芸風というのは熱血ギャグとでもいうのか、熱血主人公のギャグというのは他の人も書くのだけど、「い、いや、これを肯定してはいかんだろう」というのと「しかしこれはこれで正しい気もする」が両立するライン上をひたすら突っ走ってるのはやはり島本和彦だけの気がする。ギャグに転がるわけでも、熱血に転がるわけでもない、でも中途半端でないという、これはもう芸なのか生き様なのかというものなので、他人が真似しようと思っても出来るものではない。
 映画はというと、ギャグに転がってしまってるのだよなぁ。でも、もし島本作品そのままのバランスで作られた(そもそも可能だとは思わないけど)としたら……? 観客のほとんどはついてこないだろうし、一般娯楽映画としても成立しないだろう。炎尾燃(ほのお・もゆる。島本作品中に登場する漫画家にして島本和彦のいろんな部分が投影されている?)も自作の「フルスロットル」が「逆境ナイン」というタイトルで映画化された際にロケ地の三重で赤福もちを食いながら「モチはモチ屋か!」と言っていたことだし。ちなみに島本氏は熱血ながらも冷静な視点も常に普段から持っていて頭が無茶苦茶いい人なので、そういうこと全部織り込み済みで「新・吼えろペン!」のあの話を(あれ自体は多分部分的以外には実話ではないのだけど)描いてるのだろう。
 ともかく、あの如何にもマンガの表現をどうにか取り込んだあの努力には頭が下がります。傍から見ればろくでもない努力かもしれないけど、島本読者としては頭を下げざるを得ません。
 登場人物の中で一番島本テイストに近かったのは、実は意外にもビジュアル的には原作キャラとはかなり違う全力学園校長役の藤岡弘、氏。キャストを最初見たときには「ちと狙いすぎ」と思ったけども、これほどはまるとは思ってませんでしたわ。逆にキーパーソンの中でビジュアル的には原作に近いけどもギャグ方向に転がっていたのは榊原剛役のココリコの田中氏。 *1 サカキバラ・ゴウは冷静に見ればかなりダメだが「いや、実はものすごくかっこいいのかもしれない」と錯覚してしまうキャラなのだけど、カッコをつけている変なキャラ、になってしまっていたからなぁ……。ん? 「サカキバラ・ゴウ」ではなく「榊原剛」だから別にいいのか。
 他のキャストではひたすらうなったり叫んだりしている主人公・不屈闘志を演じた玉山鉄二氏や、多分いい子?だが、要所要所で冷静に実も蓋もない突込みを入れるマネージャー月田明子役の堀北真希ちゃんもがんばっていたのだけど、山下役の栩原楽人君(仮面ライダー響鬼で明日夢役を演じてる)が実にいい山下っぷりでした。ナイス、山下! 明日夢やってるよりこっちの方が似合ってるよ!
 原作と違う部分は多々あって、でもいずれも仕方ないと思えるのだけども、一ヶ所だけ不屈闘志の名誉?のために弁明を。不屈闘志が野球より恋を取る部分の展開は、相手は月田ではなく故障しかけた不屈の腕を診断した医者の娘・桑原さん。このまま不屈が剛球を投げ続けると腕が使い物にならなくなると、娘にわざと試合に出ないよう不屈を誘惑させていた、という展開。いや、ダメにはダメなのだけど、アタックがもっと積極的だし、誘惑に転ぶ事情ももうちょっとあるし、え〜っと……やっぱダメか。
 原作ではそもそも不屈が校長に約束したのは「甲子園出場」ではなく「甲子園優勝」で(映画としては日の出商業との決勝で切ったのは正しいし、そこで切る以上やる気パルス等を出さなかったのも正しい)、日の出商業を破った後も甲子園優勝まで話は続くのだけど、甲子園決勝では不屈が逆境から卒業するまでが描かれるので、まだ見てない人は原作必見。つか、テレビドラマ化して原作準拠の完全版とか作らないかな? 上の真「恋に恋して恋気分」とかサカキバラ・ゴウの部分とか今回出なかった「敵を飲んでも飲まれるな!」などの 未使用の名言の部分 とか含めて。どんなに出来が悪くても私は最終回まで付き合いますぜ?(ものの役に立たない)
追加:なぜ自分が劇場版「逆境ナイン」をおおむね肯定してるかというのは ササキバラ・ゴウ (サカキバラ、ではない)氏の 2002年6月19日の少林サッカーの感想 に答がある気がするので追加。ギャグと熱血のバランスが変わっていようが、「全力の肯定」という根っこの部分はちゃんと受け継がれていたからだ、と思う。
*1: 悪い、ということではない。


2005年07月11日(月) 旧暦 [n年日記]

[アニメ][特撮] 週末は出張

 だったりしたわけだけど、まあ色々。
  絶対少年 #8「伝承と記憶の狭間で」。わっくんと猫踊りの晩の約束をした歩は、田菜のこと、猫踊りのこと、そして頭屋の森のことについて聞いて回る。話的にはこれまでのメインキャラクターの立場と田菜についての設定のインプレッションなのだけど、なにげにこれまでのやりとりを伏線としてキャラクターたちと歩の関係を固める話にもなってる。おそらくこれから猫踊りにかけて前半のクライマックスに入るので親切。亮介は昔河童とオカカ婆の格闘を見たと話して馬鹿にされ、見返すためにオカカ婆を追いかけまわしている。拓馬は美紀と接近しているよそ者である歩を快く思っておらず、美紀は自分に用があって来たという歩に嬉しそう。須河原は世界のフロンティアを求めて田菜の秘密を明かそうとしている。潮音は自分の居場所を作るためにも拓馬の彼女になろうと必死で、歩のこともそのために利用しようとしていて、そのことを歩に見透かされてしまう。そして、昔「境界」を踏み越えようとした歩を助けたときのわっくんは、江戸時代の子供のような格好をしていた……美紀が語った天保の時代の踊る猫の伝承と微妙にオーバーラップするような。あと、庄屋の家系(守屋)ってどうなったんだ?
 今回は三回ぶりに望月監督絵コンテ。先までの川崎美羽さんの絵コンテも頑張ってたけど、やはりフェチ度が違うのは年期か? 省作画もそうだけど。
 次回は美紀と潮音がそれぞれ歩を猫踊りにさそうという、ラブでコメと錯覚しそうな展開。でも素直にそうなるとは思えないなぁ……

  エウレカセブン は、上っ滑りがなくなってるとも良くなってるとも言わないけど、レントンとドミニクの邂逅は今までとちょっと違った感じで面白いかも。ドミニク、こいつもなんか変だぞ。というか、軍人として確実に無能では?(真面目な無能?)

  マジレンジャー はやっとマジシャイン登場。ゴルフが入ったからなぁ。やはり前回登場した意味ありげなカエルがマジシャインでした。変身後はやけにおなかがぽっこりしてますが、中の人は岡本次郎氏(レンゲルの中の人。ベテランスーツアクター)らしい。同番組でブランケンを演じていたけど退場したので。変身前は次女といい感じ?

  響鬼 は、なんというか、明日夢のパートに非日常を絡めたくないってのとその意図はわかるのだけど、やはり二つのパートでバラバラになってる感はいなめない。三十分中で二つのリンクのない話を進めるから、結局ドラマが進展しない。もどかしいというより、引き込み不足。

  ゾイドジェネシス は、先週ディガルド帝国に占領された街ゼ・ルフトで帝国の工業力と機械力を目の当たりにし無邪気な憧れを見せていたルージだけども、それがどういった犠牲のもと成り立っているのかに気付かされ、さらに反抗を試みるゼ・ルフトの守備隊を救うことも戦火に逃げ惑う街の人たちを救うことも出来ず、目的のジェネレーター職人も帝国軍に殺されていたことがわかり、徹底的に無力感に打ちのめされる。さらにその上、来週は追撃を受けた上パーティがバラバラにはぐれてしまうらしい。
 色々突っ込み入れようと思えば入れられるんだけど、話自体は戦争に巻き込まれていく個人、という基本線にしっかり沿ってるので安心して見られる。

[その他] 違和感

 まずはロンドンテロの犠牲者に哀悼の意を表します。
 ネット界隈で今回のニュースやら雑感やらを見ていて、ある種の違和感を感じた。G8参加国首脳が対テロに断固とした決意を表明し、それに対して声明を行ったり、ということはまあ、この際話の対象にない。政治はいろんな要素が絡むものであり表に出す声明だけを鵜呑みに動機や利害を語るなんてのは笑止だから。気になるのはテロリストについての言及。テロを行ったグループがどんな性質のもので、どのような活動基盤を持ち、どのような構成員がいるのかという「組織」として見てるものが極端に少ないことだ。
 ほとんどの言及は「実態の把握」は二の次、というよりほとんど興味も持たず、自分のあらかじめ持っている文脈上に乗せようとしている気がする。「テロは許せない」「彼らはアメリカの覇権主義の犠牲者だ」云々。どっちも間違ってるとは言えない。けど、そういった言葉と実態はどういうふうにつながってる? つなげてる?
 「そう話しておけば、話はまとまる(ように見える)」というだけのことにすぎないようなコメントがやはり結構あるのだよなぁ。(いや、とりあえずこういっとけば話は終わるように見えるからと使うフレーズは私も結構使うけど) でも変な方向に誘導して投げっぱなしってのは、どんなものなんだろう。投げるならもっと早い段階で投げた方がマシなんじゃないかってこともあるのだが。


2005年07月12日(火) 旧暦 [n年日記]

[読書] トリポッド(4) 凱歌/ジョン・クリストファー

 異星人により人類が精神支配された未来、そこから逃れた主人公たちが地球を人類の手に取り戻す戦いもこの本で最後。前巻での異星人たちのドームの中への決死の進入により、彼らの弱点をつかみ一斉に反抗を試みる。
 極少数のレジスタンスが宇宙人の侵略に耐え、反撃するという王道ものなのだけど、反抗の過程が地道で堅実なのが好印象。子供向けでも子供だましではない恒例。この巻で結局多大な犠牲を払いながら異星人たちを撃退することに成功する。が、同時に異星人たちの精神支配下で保たれていた平和がなくなり、再び人間同士の諍いがはじまるという結末に。主人公が今度は人類同士のあらそいをなくすために立ち上がるところで話は終わる。
 レジスタンスを通して主人公や仲間たちが成長していく過程が描かれ、二巻(一巻は実は外伝的なもの)のときと比べるとまさに隔世の感がある。
 ただ、最後、解放された会合の場でヨーロッパ各国が主導権をめぐって諍いを始めるのを見てアメリカ代表と中国代表が呆れて席を立ってしまうというシーンは、現在の世界情勢を見るとちょっと苦笑してしまう。ジョン・クリストファーはイギリス人なのでヨーロッパ人としての視点から(しかも40年前の)描いたのではあろうが。
 ジュヴナイルとしてはもちろん、大人が読んでも楽しめるシリーズだった。そういえばあとがきに表紙をつなげて云々と書いてあったけど……やってみるか?
トリポッド表紙

[その他] スーパーのトウモロコシ

 こないだ実家から送ってもらったトウモロコシが美味かったのでスーパーで一本買ってきてまた蒸したのですが……あれ? 不味いわけじゃないけど……実家から送ってもらったのは、果物みたいな甘さがあったのだけど、これはそれほどじゃない……品種の違いなんだろうか?

 コンビニで金城一紀原作、秋重学作画「レボリューションNo.3」を眺める。って、これって同コンビの「フライ、ダディ、フライ」と話の構造ほとんど同じじゃん! でも、話のテーマが違うと、結構楽しむポイントも変わってくる。こういう方法もあるのだなぁ。

  「ミス・チベット」出場に待った=中国、呼称変更を要求時事通信 )。まったくこの国は……


2005年07月13日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] 両極端

 先の出張の移動中、どういう話の流れだったか忘れたが、現ボスが「日本は南京虐殺で云々」という話をしだす。いや、私の前でその話題は結構鬼門なんですけど。そんな餌に俺が釣られクマー! って感じで見事に釣り上げられる。もっとも気を遣ってソフトに「与太郎戦記」辺りの南京入場から二年後の南京の記述とかを中心に語ってみる。
 それでも納得いかないボス、「でも、こないだの中国のデモが云々」と言い出す。あの〜、ボス、ひょっとしてワザとヲイラを釣りまくりですか? 北京のアレは一部のアホ学生がやらかしたことで、そこらへんが一斉に取り締まりを受けたので今北京は別に危険ではないし、確かに日本人を毛嫌いする人もいるがそうでもない人もいて、実際は色々だ、ってなことを説明する。「まるで見てきたような事を言うねえ」と言うので、「北京のデモ直後に北京に行った人から直接聞いたんです」とトドメの一撃。うむ、勝利の朝だ。(夜だったけど)
 まあ、ボスの世代から言うとこの辺特に気にせず信じ込んでいても不思議はないのだけどね。
 ところが帰り、別の同伴者がまた南京虐殺の話をしだす。それも今度は「南京虐殺はなかった論」で。あんまり極端すぎる話もなあ、と思って聞いていたのだけど、ホロコースト否定論まで話を伸ばしてきた時点でヤバイと思い、確かに一部には犠牲の水増しや捏造がはっきりわかるものもあるけど、そうでないものもある、ってなことを比較的やわらかく。
 断っておきますが、ヲイラはこの件に関して一切話題を振っておりやせんぜ? なのになんで行き帰りで狙ったように話題が出るんだ。
 狂牛病の話題も出たけど、案外と正しい知識に興味がないというか、マスコミ鵜呑みというか……そんなものなのかねえ。

  【主張】朝日NHK問題 「頬かむり」は許されない産経 )。ちとしつこいかなーという気もしないでもないが、言ってることは正論。産経が誤報を行ったのも事実だがすぐに撤回と謝罪文を掲載したのも事実。朝日は「法的措置を検討している」と証拠の提示を拒んだ後、no reactionなのだものなぁ。確か訴訟の意思が確定していないのにそれをちらつかせて威圧を与えるのは脅迫罪に該当するんじゃなかったっけ? 別に社長辞めろとか当該記者くびにしろとかは言わないから、なんらかの形でけじめはつけては欲しい。

 なんだか最近ネットで「モヒカン族」なる言葉をよく見るようになって、なんだかなぁと思っていたのだが、どうやら技術的に正しい書式とかを口うるさく言う(と聞く側は思う)人のことを指すらしい。古くからネットにいるこの手の人と新参者との衝突ってのは昔からあったのだけど、その手の人を全面的に支持はしないものの、「モヒカン族」と名づけ揶揄する側は更に支持も共感もしない。「モヒカン族」という言葉には「時代遅れだ」との嘲笑の響きを感じる。まあ、実際は時代遅れなのかもしれない。だが、彼らを時代遅れと言うのならば、それを言う者は自身は無自覚に新天地と呼ぶ場所を蹂躙する征服者(レコンキスタ)であることを自覚すべきだ。数を頼みに、自己のスタイルへの自覚も根拠もなにもなく違うものをただ排除し続ける。いわゆる「モヒカン族」の対人能力の欠如とはまた別の意味で、それも醜くはた迷惑だ。
追加:このエントリに間違いがあるとの指摘があり、その訂正を含めて 翌日 に話題が続く。

[アニメ] 二話目を中心に

  奥さまは魔法少女 #2。浅羽旦那登場。って、のっけからただれてますがな。嬉子とは完全に別居状態でなおかつ別の女が出入りしている始末。とは言え、嬉子が作ったと思しきティッシュボックスカバーを使いつづけていたり、神楽青年が持ってきたのが嬉子のシチューと気付きながら平らげたりと、完全に気持ちの上では切れたわけでもなさそう。逆にわだかまりがないのかとも思うけども、公式サイトでは「熱血漢」とあるからその辺ストレートなのかもしれない。で、純文学作家の彼の元へ編集バイトとして出入りする神楽青年。故障のため気持ちをグラウンドに残したまま陸上を引退し、新天地で頑張ろうとするものの身が入りきらない。
 ってな一見深刻な設定の裏で繰り広げられる(元)魔法少女と(現)魔法少女のアホバトル。神楽青年の死角で平和な会話にカモフラージュしながら繰り広げられる世界をかけたくだらない戦い。嬉子の相談相手の一見貞淑な若奥様も、「もしかしたら、新しい管理者に男のいない世界に変えられてしまう可能性も……」との嬉子の一言に俄然嬉子を応援しだす。ア、アホだ。アホすぎる。
 なんとなく、嬉子の指輪の象徴するものも見えてきましたな。
 それはそうと、駆け出し作家ってやりかたによっては結構稼げるらしいです。まあ、聞いハナですが。

  ぱにぽにだっしゅ! #2。一話よりはマシ。以上。
 ってのもなんなのでもう少しだけ。OPは結構おもしろかったです。

  ムシキング #15。一同はソーマの生まれ故郷の村を訪れる。親のないソーマはこの村の人々に育てられたのだが、そのよそよそしいまでの優しさに逆に疎外感を感じ、村を飛び出していた。ソーマはそれが失踪した母親に原因があると、それを調べつづけていたのだ。昔と変わりなく温かくソーマと一同を迎える村人。居場所のなさを感じるソーマ。そんなソーマを気遣うポポたち。そして村を襲うチョーク。そのチョークに立ち向かうソーマに、チョークの記憶がフラッシュバックする。
 どうやらチョークはやはりソーマの××らしい。あの歳の○○がいてあの格好はどうかと。先日アダーから離反したパサーに替わり、仮面の男が敵に参加。って、これって多分……う〜ん、どうやら「親子」「世代」の話に収束しそうな予感。

  創聖のアクエリオン #15。これまでで一番楽しめたかも。まあ、ただ弾丸のように消費されていくエレメント候補生たちだとかもそうなんだけど、一番きっちりメインキャラの成長がわかりやすかったかも。熱血ってのは本来的には粘着性で陰性な部分もあるもの。あの司令みたいな熱血は私は凄い嫌いだ。ああいうのは「空しい熱血」だと思う。


2005年07月14日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] モヒカン族の続きと訂正

 昨日「モヒカン族」について書いたら「それ、間違ってますよ」と突っ込みメールが……「モヒカン族」ってのは「反モヒカン族」(?)側から言い出した言葉ではなく、どちらかといえば「モヒカン族」側の こちらこちらこちら で自嘲の響きをもって取り扱った喩が定着したらしい。ううむ。申し訳ありませんでした&突っ込みありがとうございます。
 上記のような事情が見えると俯瞰で見えるものもなんとなく違ってくる。自嘲ってのは一種の諦観と開き直りだから、コミュニケーション的な問題を感じつつも開き直ってる、ということになる。「モヒカン族以外」は「反モヒカン族」と「モヒカンではないが気にしない人」というのがいるわけで、後者はなんというか、まあ、良くも悪くもそういうものなんだろうな。
 昨日私が気炎を上げていたのは「反モヒカン族」グループ(ってほどまとまったものはないようだけど)で、揶揄として名づけた、というのは誤解だったわけだけども、要は「ウゼ〜」とかって話なんだろうな。でもその「ウゼ〜」と言ってる人たちも他の人から見て「ウゼ〜」と思われることがあるわけで(私みたいに)、それはただそれだけのこととも言えるけど気に入らない相手を「モヒカン族」と呼んで(気に入らないからそう呼ぶわけではない使い方もされてはいるみたいだけど)くくってしまうってのは、結局相対して自己と相手のスタイルの両方を認識するってことをサボってるんじゃないかと思える。「俺たちは当たり前。あいつらが異端」でも、当たり前ってなにさ? それって何も見てないし見えてないんじゃない? ってなところがどうも私の気持ちのささくれに妙に引っかかってしまう。
 もっとも「モヒカン族」側もその自嘲を芸としてる人もいるみたいだし、そういう状態にしているのはどっちもどっち、ってことなのか。

[その他] 時事っぽく

  「つくる会」関係者著作の図書館蔵書処分は違法 最高裁朝日 )。そら、司書が自分の思想と合わないからって勝手に本を排除したらいけませんわなぁ。とはいうものの、そういう「違法」でいいんだろうか? ってのがいまいちわからない。「作家が図書館に本を置いてもらう権利」ってのが存在するのかってことなんだけど……これって当該法律がないからしかたなく、って解釈でいいのかな? でないと図書の入れ替えとかの時に大変なんじゃないかと思うけど……

 国連人権委員担当がウトロ地区での差別が問題だ、と報告書出してネットの一部で叩かれまくってて( Irregular Expression 悪辣、国連人権委員会を利用した情報戦 参照)、個人的には「本当にしょーもねーなー、国連は」くらいのつもりだったのだけど、それで国連に電突した人がいて、 その際のやりとり 見て思いっきり吹いた。国連職員が「最初から中立ではない(から一方の話しか聞かない)」「(強制力はないので)苦情も反論も受け付けない」と明言している。ダメダメじゃん。「ロビー活動にどうぞご利用してください」ってなもんである。さらに国連の賄賂体質を考えれば、おそらく金で動いてるんだろうなあってことは想像に難くない。国連なんてろくでもないとは思っていたけど、ろくでもないにもほどがある。


[マンガ] あ、間違ってる

  読売新聞版逆境ナイン紹介ページ 、力入れてくださるのはファンとしてありがたい限りなんですが、 掲載誌が間違ってるんですけど…… GXコミックスで再版されたから「サンデー」と勘違いしてしまったんだろうか? 連載してたのは徳間書店の故・少年キャプテンです。


2005年07月15日(金) 旧暦 [n年日記]

[アニメ] ゲゲゲの鬼太郎、桃太郎

  ぺとぺとさん #2。妖怪が「特定種族」として認知され、人間との共存を図ろうとしている世界。主人公シンゴのクラスに「ぺとぺとさん」の藤村鳩子(ぺと子)が転校してくる。ぺと子は好意を持ったものに触るとくっついてしまう妖怪。離れるには一度睡眠するしかない。シンゴはプールに落ちかけたペと子を助けようとした拍子にくっついて(ぺとって)しまう。しかたなく二人は早退してぺと子の家に泊まるのだが……
 まあ、別に苦情というんじゃないけど、最初にぐちっぽいことを。
 日本で妖怪を書く人って、どうしてこうも強くラバウルからの帰還兵に強く束縛されてるのかなぁ、と。いや、致し方ないんですけどね。影響力が広範で根強く強烈ですから。とはいえ、響鬼よりかは「わかってやってる」感じはするので、こちらの方が好意的に受け入れられる。響鬼の妖怪(魔化魍)は名前とデザインの特徴だけのうわっつらを持ってきてるだけの怪獣だものなぁ……
 「ぺどぺどさん」などという誰でも思いつきそうなネタはさておき、話自体は微エロだけどスローテンポでほのぼので、なかなかよろしいんじゃないかと思います。原作読んでないからこの後の展開知らないけど、人間と妖怪が混在しながらもその間にちょっとした軋轢があったり、というところもさりげなく描写してる。ふにゃふにゃした感じのOPも良い。しかし美少女ゲー的主人公の性格設定とか、クラスメイトの女性キャラがよくわからないまま主人公に好意なり持ってるっぽいところとか、ハーレムアニメなのですかね? 今のところのお気に入りは沙原と赤沢と守口(笑)。

  SHUFFLE! #1。ごめんなさい。これ最初の十分しか見てません。そこまでしか精神的にきつくて見れませんでした。これでも頑張ったんです。
 考えなしのギャルゲ設定を垂れ流されるのがこれほどきつくなってるとは……私もトシですかね?

  かみちゅ! #1。神様で中学生。だからかみちゅ。ある朝、いきなり神様になってしまった中学生、一ツ橋ゆりえ。でもなんの神様か、いったいどんな力を持ってるのかもわからず、親友の光恵に相談するがまともにとりあってもらえない。そこに口を挟んできたのはクラスメイトで神社の娘の三枝祀。強引な祀に「神様の特訓」を施されるのだが、全然神様らしいことは起こらない。しかし祀がゆりえに発破をかけるために話した言い伝えが、とんでもない事件を引き起こすことに……
 「なぜ神様になったのか」とかは一切説明なし。朝起きてたら虫になってたようなもの。気にしてはいけない。日常の中に非日常が入り込んできてなにかが起こり、それが神様(一神教的な神ではなく、日本の八百万の方)で、その神様と人間との距離感が結構面白く描けてる。で、神様なのにわりと話が町内会的というかたわいもないのは、前にも書いたけどこれは基本、魔法少女ものなのだからだろう。日本の土着の神様って、有効範囲はわりとそんなものだし。まあ、そんな感じなのでそんな感じでマターリ楽しむのがいいのではないかと思われる。(どんな感じだよ?)
 ところでやたらと表情とかのしぐさが細かかったけど(さすがに#3まではこのクォリティは続かないらしい)この手の芝居のつけ方って、元はどこらへんなんだろう? 自然な表情というより、やはり演劇的な気がするのだけど。

 ネットを巡回していると、知り合い等が「 電車男 を見た」とかって書いてるんだけど、ことごとく目にするのが本編無視でOPアニメの話題ばかりなのが笑った。いや、私もそうなんだけどさ。ん〜と、オタクっぽくってことなんだろうけど、元ネタになったDAICON FILMの時代と今の時代とは「オタク的」なものがかなり違うし、なにより元ネタより爽快感が劣ってるのが……製作はGONZOらしいけど、絵コンテは誰が切ったんだろう?
 本編の方は、大衆演劇的に落とし込むならこんなところでしょう、って感じ。ネットの表現とかが結構工夫しててわりと楽しかった。「わりと普通の人」のエルメスさんを「スーパー」に見せるためにオタク描写はやはり極端にしてるけど、けなそうとしてるってより(まあ、低く見せてはいるしその意図もあるんだけど)愉快な善意の変人さんたちな印象で、まあ、こんなものでしょう。エルメスさん側のドラマを実際の書き込みから結構補完して脚本にしてて、そこにむしろちょっと感心した。まあ、大衆演劇なんだけどね。

[その他] めがね?

  眼鏡着用義務のマラソン大会朝日 )。フレーム生産量日本一をアピールしよう、ということでのイベントらしいのだけど、 「レンズなしのフレームのみでも、顔に描いても可」と同協会ってオイ、そりゃいかんだろ! 度ナシは百歩譲ってOKとしても、顔に書いただけなんて言語道断! 主催団体の告知ページは こちら

 昨日話題にした つくる会メンバーの著作を勝手に廃棄したことを違法とする最高裁判決朝日 )の 判決文 。わりとアクロバティック的な法解釈な気もするけど、まあ、勝手に図書館の本を廃棄しても社会的な義務の遵守には関係ない、とするわけにもいかない、って感じでしょうかね。

  googleローカル 。ベータ版ながらかなり強力。マップとかも出て、これはかなり便利そう。

 先日CDとかをちょっと整理していたら、四年前名大学園祭で行われた島本和彦氏の講演の録音が出てきた(後輩が録音したものをコピーさせてもらった。録音はちゃんと実行委員の許可を取ってあります)ので思わずかけてみる。テーマは「人間の行動欲を掻き立てる」で、漫画家になったモチベーションのひとつが「さらば宇宙戦艦ヤマト」の初日公開を見に行った時にファンの列を横目に入場していく松本零士を見て「おいしいなぁ」と思ったというくだりで聞きながら大爆笑。なるほど、今回の「 逆境ナイン 」映画化で念願が叶ったわけか。
 他には質問コーナーで「どうしたらそんなに熱いマンガが描けるのか」との問いに「逆に熱くなくて面白いマンガを描く方法を教えて欲しい。その方が絶対に売れると思うんだけどなぁ」と実も蓋もないことを。その際、「この会場に漫画家の人、いませんよね?」と問いかけていて、もちろん誰も手を挙げなかったんですが、実はいたんです。後から知ったんですが、伊藤明弘氏が講演を聞きに来ていたらしいです。もっとも伊藤氏では、その逆質問の回答者としてさほど適切とは……<おいおい
 録音やビデオカメラも来ていたので島本氏は一応トーンは抑えてしゃべっていたはずなんだけど、それでもちとやばめかと思える話もあるので、無許可でテキスト起しして公開、ってわけにはいかんだろうなぁ。


2005年07月16日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 星雲賞速報

 日本長編部門:ARIEL/笹本祐一
 日本短編部門:象られた力/飛浩隆
 海外長編部門:万物理論/グレッグ・イーガン
 海外短編部門:ニュースの時間です/シオドア・スタージョーンズ
 メディア部門:プラネテス/谷口悟郎・サンライズ
 コミック部門:ブレーメンII/川原泉
 アート部門:新海誠
 ノンフィクション部門:前田建設ファンタジー営業部/前田建設ファンタジー営業部
 自由部門:ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展/国際交流基金

 速報なのでリンクはなし。

[その他] HAMACON2初日

 例年のごとくレポートです。今年は HAMACON2

入場:

 9時ごろ先行入場するため例のごとくH氏と朝一で移動。でも、なんやかやと途中で一旦H氏と別れて単独で会場を目指す。が……プログレスを見てもどこでなにに乗り換えればいいかさっぱりわからない。普通にJRを使ったら実は接続が悪くって異様に足止めを食らってしまった罠。ええ!? こういういかにもありがちなトラップも忠告してくれないの!? なんだか段々不安が募る。
 今回の大会は、あちこちから言われていたが企画が多いが企画の重複も多い。一般企画の時間が二日あわせて六つ分しかないからだ。で、合宿企画はといえば、多分あるのかもしれないが実行委員会でフォローし告知するということも特にしない。今回、マンパワーが不足しているからだ、ということを聞くが、しかしこういう部分にさほどマンパワーはいらないだろうに……あるいは、それも不足するほどマンパワーが足りないのだろうか?
 で、会場に着き、受付でZMさんと出くわす。軽く挨拶。なにやら事前入場チェックで手間取ってるよう。登録関連のミスだろうか? こちらは名簿ですんなり見つかり、何事もなく入場。受付でいつものセットを受け取ってH氏と落ち合うべくディーラーズルームへ。H氏と落ち合い、落ち着いて受け取ったプログラム等一式を確認するが……あれ? ない。いつもあるはずのあれがない。そう、タイムテーブル。企画紹介や一覧はあるものの、今回のように重複が多い大会では特にタイムテーブルは重要。それがないなんてことは……聞いてみれば、H氏のにもないらしい。挨拶に来てくれたU氏に聞いてもないという。う〜ん、これは……

日本SFファングループ連合会議総会第一部:

 時間が日本SFファングループ連合会議総会第一部の時間(10:00開催)になったので、会場へ移動。星雲賞の発表と、今回は亡くなられた矢野徹氏に「特別賞」と形で賞を贈りたいのだが、という議題が出る。ここで議論がやや荒れる。概ね、心情的にはあげたい、という意見が多いようだが、「SF大会参加者の投票で決める」と規約にある以上、果たして参加者の投票を経ずに総会だけで決定していいものか、という意見も出た。こちらも正論。矢野徹氏は単にSF作家というだけではなく、日本SFファンダムやSF大会の成り立ちにも深くかかわっているので、「単に亡くなったからあげる」というものでもないのだ。が、問題はその手続き。議論内容は省略するが、結局今回は総会の決議で決めることになり、再度の投票の結果、矢野氏への特別賞が決まる。ただし、今回は特例ということで以後このようなことがあった場合、どうするか、は午後に再度行われる総会第二部で話し合われることに。
 もうひとつ、ワールドコンを望んでゲストの取り扱いをどうするか、という問題提起がなされる。日本SF大会とワールドコンでは異なる部分があるのだ。
 ここ数年、総会を覗かせてもらっているが、論を戦わせながらも年々時間制限の中で効率的に議論を進める意識とスキルが成立している気がする。これはすばらしいことだと思う。

オープニング+星雲賞&柴野拓美賞発表授賞式:

 SF大会というと毎回なかなか評価が微妙なのがオープニングアニメなのだけど、今回はなんと公募。だけど二作しか応募作がなかったらしい。式の最中も何度もそれを自虐ネタにしてました。(笑)
 二作品中「鳥の街」がオープニングアニメになったのだけど、これまた別の意味で評価が分かれそうな感じ。ともすればお笑い系に走る歴代OPアニメとは違い、アート系のプライベートアニメ。が、同時に強烈にレトロ風のSFの匂いも感じる。つまり、人によっては「これ、SFとはちょっと違うんじゃない?」と思われかねないということ。実際、審査委員とゲスト・オブ・オナーのコメントも結構わかれていました。もう一本は特撮作品。「OPアニメ」なのに特撮ってどうよ? と思いますが……こちらは部分的に笑いは取っていたけど、大会のテーマとのつながりを感じず、残念。よく出来てはいたのですけどね。
 星雲賞等の発表授賞式は企画一コマ目と重なっていたので、オープニングが終わると大半の観客は移動。が、それでもかなりの人数が残っていた。ちなみにオープニングのアナウンスによればタイムテーブルはオープニング開始後、エントランスで配布しているのだそうな。なんなんだかなぁ。
 星雲賞の受賞作については上記の通り。メディア部門は私は「怪奇大家族」イチオシだったんだけどなぁ。深夜特撮番組だったから弱いのは仕方ないのだけど、あれは去年一番SFを感じた映像作品だったのに。副賞は輪島塗の盾でした。
 柴野拓美賞は、一応説明すると日本SFファンダムの古老にして重鎮である柴野拓美さんが、長年日の浴びない地道な、しかし実にSFファンダム界にとって有意義な活動をされている方を選別して贈る賞。今年はアメリカのビッグネーム・ファンで日本のワールドコン開催に向けて貴重なアドバイスを行ってくださってるペギーさん、SF大会で毎年警備に尽力し、大会の治安を守ってくださってる武田さん、連合会議中で様々な貴重なアドバイス等をおこなってくださるあべりょうぞうさん、そしてSFファンにして、SF大会に想を得てコミックマーケットを開催し、さらに特に大過なく運営し続ける米沢さんに贈られました。特に米沢氏には、あの巨大イベントを優秀なスタッフとの相互の信頼の下統率されていることにいたく感銘を受けたようで、米沢氏も「後ろにスタッフたちがいるつもりで受賞します」と受け取ってました。

スペースオペラの書き方講座ライブ:

 え〜、これ、タイトルに偽りありでした。すいません。って私が謝ることじゃなく、それにつまらなかったわけでもないのですけどね。事情は良くわからなかったのですが、急遽現在野田昌宏氏訳で刊行されているキャプテンフューチャー全集を中心に、キャプテンフューチャーについて、挿絵の鶴田氏と語ってもらおうということに。
 さすがに野田氏と鶴田氏の世代の違いがあって、というか野田氏は最初の刊行時にバリバリ業界に関与していたので視点が違ったのだけど、当時ファンがどのように楽しみに刊行を待っていたかから、出版の内幕などまで、かなり広範に語られ、これはこれで楽しい企画でした。ええ、全集買おっかな、と思えるくらいには。<おい、まだ買ってなかったんか

漫画とアニメの捉え方、日米対比:

 これもメインゲスト不在により、ちょっと趣旨の変わった企画。しかし、今「世界は日本アニメブーム」と言われているが、その実態はどうなのか、どういう経緯でそうなったのか、アメリカのアニメ・マンガファンとはどういう人たちなのか、ということが語れ、興味深い企画でした。
 まず、日本アニメブームと言われているけども、一般に支持を受けているものはポケモンなど少数で、その他は日本と同じようにオタクによって支えられているということ。特にマンガは最近ようやく日本と同じ体裁のものがかなり出版されはじめた状態で、市場としては日本とは比べ物にならないくらい小規模。しかし、日本マンガは確実に浸透しており、今後の展開の仕方も含めて期待できる、ということらしい。特に「少女マンガ」のようなジャンルはこれまでまったくアメリカには存在せず、マニア層を中心にかなり急速な広がりを見せているらしい。
 問題として、「面白い、一般受けする作品」が部分的に放映されているため、アニメやマンガの歴史観についてかなり欠如している部分がある、ということ。これは最近日本のオタクでもそういう傾向があるので、他人事ではないのだけど。でもこれって一気にSFが翻訳され始めた50年代の日本SF出版事情と似ており、これからその辺の啓蒙が行われることが期待できるとのこと。
 日本のアニメやマンガは買い叩かれて好き勝手に改ざんされることも多かったのだけど、最近は日本側の努力で(文化が浸透してきたおかげでもあるけど)そういったことが少なくなってきている。
 他にもいろいろデティールはあるのだけど、字数が多くなるのでこのくらいで。

 晩はドンブラコンに参加し損ねたので知人友人と一緒に、中華街で中華料理。大変おいしゅうございました。
 というわけで明日に続く。


2005年07月17日() 旧暦 [n年日記]

[その他] HAMACON2 二日目(1)

  HAMACON2 レポート続き。
 九時ちょいくらいに入場。ディーラーズのブースで時間を潰した後、最初の企画に……と思ったが、ディーラーズを通りかかったお客さんにトラップされる。新海誠氏の熱心なファンらしくその話をしばらくしたのだけど、熱心なのはいいのだけど、熱心にありがちな視野狭窄を起こし気味な気も……こちらはそういうことを言ってるわけではないのに全然別のことに解釈して話し出したりとか。まあ、SF大会ではよくあることです。

ライトノベル作家座談会 〜僕たちメッタ切りにされちゃいました:

 30分ほど遅れで入場。ゲストは水野良氏、浅井ラボ氏、賀東裕二氏、榊一郎氏、新城カズマ氏。ライトノベルっていうと幾つか流れがあって、その中のひとつのポイントになるのが水野良氏の「ロードス島戦記」になるのだけど(作品自体の評論はさておく)、連続的ではないけどもある程度ライトノベルのそれぞれの流れのポイントに位置する感じのゲスト。まあ、ゲーム系(TTRPG、メール系)出身が多いのは偏りではあるのだけど。
 私が入ったときにはアニメ化の話題辺りだったと思います。賀東氏の場合はかなりスタジオに頻繁に出入りして会議などにも参加しかなりしっかり話をつめた上でシナリオを書く、という、かなり綿密なコラボ体制。水野氏はもう完全にスタッフにお任せ状態らしい。ま、GAとか見るとそうだろうなぁ。榊氏は客から見て一番それらしい反応で、上がってきたシナリオやデザインを見て「これ、違うんじゃない?」と思ったりしたが、実際に出来上がってきた映像を見ると納得したという。この辺はスタジオにもよるし、作者の性格にもよるので一概にどう、というのはないらしい。
 途中からの入場で話の流れをつかみ損ね、全体の流れはよく覚えていないのだけど、他には挿絵の話だとか、時事の事件などは気にするのかとか、昔の作家と違うと思うところはどこか、とか。
 最初の挿絵の話はちょっとこの後行った企画に関連してる気も。割と世界観とかビジュアルとか、挿絵の人とどう意思疎通するか、ってので意図してない表現になることもあるとか。時事の事件は、おおむね皆気にしていないようだけども差別関連はやはり細かくチェックが入るらしい。現実のテロ関係で一番関係者が戦々恐々とするのは賀東氏らしい。さもありなん。昔の作家と違うところ、というのは、ゲーム出身のためキャラクターシートを想定してキャラ設定するとか、書くときにイメージするのが映画ではなくマンガやアニメだとか、まあ、そんな感じのところ。
 あ、それとラノベが滅びたとして、最後まで残るのはきっと富士見ファンタジアだろうというゲストの意見の一致をみる。あと、賀東氏がかなり渋めの声(見た目もわりと体育会系)なのは意外なような、腑に落ちたような。

ライトノベルの包み方:

 二コマ目は「ライトノベルの包み方」。 当初行こうと思っていた「宇宙開発の発射再開までの話を聞く」が急遽中止の告知がされ、これと「ひみつの植物とSFの世界」と迷ったのだけど、こちらに。
 「包み方」ってのは、要はカバーデザインなどの外側の装丁。ゲストは創元社の小浜編集長と、角川スニーカーの編集長の野崎氏。え? 小浜氏? ラノベじゃないじゃん。それに角川スニーカーだけ? と疑問に思ったが、ラノベ各編集長はわりとお互いライバル意識があるんだそうな。小浜氏の参加も、「普通の文芸書」(SFが普通の文芸書か、という突っ込みは無視する)の方法論とラノベの方法論との対比が明確になって、かなりナイスな組み合わせでした。
 まず、わかりやすいのがフォント。基本的に小説の表紙に使うのは明朝体、せいぜいゴシック体など数種類。それの大きさ、配置、あるいは斜体にしたり文字の色を変えたり、というくらい。しかし、ラノベは知ってのとおり、文字のデザインをかなり自由に変える。コミック的と言えばコミック的なのだけど、あまりコミック的になりすぎないように、ときには固い方面に振ったりときにはコミックよりに振ったりと、場合によって変えていくのだそうな。あと、タイトル、作者名のデザインは表紙イラストとのかね合いで変わる。どこに配置するか、どんな色にするか、など。特にライトノベルは表紙イラストの比重がかなり高いので、これをどう生かすかがデザインの腕の見せ所になる。
 ライトノベルの表紙イラストというと、やはりキャラクターが全面に押し出されるのだけどどれだけキャラクターを押し出すか、その断ち切り方などもデザインに含まれる。また、例として出された「涼宮ハルヒシリーズ」などのように、シリーズでわざと似たようなデザインにしたり(フォント、構図はもちろん、キャラのバックが白だとか、バックの「H」だとか)して、シリーズとしての統一感を出す。しかし途中でそれを変更したりしてシリーズが新展開になってきていることを示したり、マンネリ化を防いだり、ということもする。
 他にも特色(四色刷りでは出せない特殊な色味)を使ったりだとか、これまでの文庫本の方法論とは根本的に異なる方法論を駆使している。これはラノベに限らず、広告スペースのメインは実は書店の平積みの文庫一冊分だけ、表紙が商品アピールの重要なパッケージングである、という現実があるから。しかし、カバーをはぐと地の表紙はかなり地味で、これは一部を除いた書籍に共通する「カバーってのは基本的に埃避けのオマケにすぎない」という流れに乗っているということであり、これは指摘されればそうなのだけど、言われるまで気付かず、かなり意外な感じだった。

 まだ二日目の三コマめの企画とエンディング、大会全体の感想があるけども、流石にちょっと疲れたので残りはまた明日。


2005年07月18日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] HAMACON2 二日目(2)

  HAMACON2 二日目レポート続き。

狂乱酒場2ーハインラインと矢野徹氏を偲ぶ:

 二コマめが終わり、ディーラーズでまったりしていたところ、T氏が訪れる。T氏には前日に中華街を案内してもらっている。この後どこへ行くか、というので「狂乱酒場」でも行く? ということに。ただしディーラーズが15時で閉められるので、荷物の撤収に早めに引き上げなければいけないのだけど。
 たまたまやってきたU氏(U氏も前日の夕食のメンバー)もとっつかまえて、三人で狂乱酒場に。
 前日の狂乱酒場1は酒が入っての企画だったらしいけど、2はいたって真面目。元々企画主催者のハインラインファンでもある 西村屋 さんが日本のハインラインマスターである矢野徹氏とニフティで知り合い、いつかSF大会でハインラインの企画を行おうと話し合っており、矢野氏のご自宅も近いこのHAMACON2で、と言っていたところ、去年の訃報。だからこれはハインラインの企画でもあり、矢野氏の企画でもある。
 矢野氏がハインラインに深く傾倒しており、個人的な親交もあったのは有名な話だが、矢野氏とハインラインのなれそめからまずは紹介される。矢野氏は戦時中善通寺市騎兵連隊に所属、復員後、京都で通訳をしながら食いつないでいた。SFとの出会いは、まさしくこの時期。米軍司令部の入っていた建物の地下のボイラー室で、廃棄されボイラーの焚き付けにされるのを待つばかりだった数万冊のペーパーバックと出会う。矢野氏はそのペーパーバックを読み漁ることで海外SFというものを体験し、非常に衝撃を受ける。特に、L.A.ハインラインの作品に深く傾倒していった。氏によればペーパーバックを読みながら英語を覚えた、ということであり、翻訳業で生計が立つようになった氏はその意味でもハインラインに感謝していたようだ。また、この京都司令部にはハインラインの実兄であるハインライン中将も当時いた、ということであり、かなり因縁めいた話ではある。
 その後海外SF誌に自作のSFを投稿し、それがきっかけで海外の出版社から頻繁に本が送られて来るようになり、そして世界SFコンベンションであるワールドコンに招待される。ワールドコンと米国滞在中の海外のSFにすっかり浸った氏は、帰国後、日本SF大会の開催など、日本SF界に決定的な活動を数多くなす。
 ハインラインの三度の来日時にも三度とも個人的に面会しており、その関係はもはや単なる作家と翻訳者のそれを越えていた。
 そして1988年に肺気腫によりハインラインがこの世を去る。NASAで行われたハインラインの追悼記念に招かれ、SF関係者・著名人が追悼を述べる中、その締めとして矢野氏が追悼の言葉を述べている最中、ハインライン読者から受けたメッセージを紹介しているときに感極まり絶句し、「これ以上なにもしゃべれません」と壇上から降りた。聴衆からは感動の拍手が巻き起こったそうである。
 矢野氏は作品・人生共に非常にハインラインに影響を受けているが、矢野氏が最も好きな作品のひとつが「宇宙の戦士」だそうである。何故か。それは、この作品がすべての軍曹に捧げられた作品であるからだ、ということらしい。先にも書いた通り、矢野氏は従軍経験者で、戦車兵、しかも階級は軍曹だったそうである。ハインライン、特に「宇宙の戦士」は一時期一部で軍隊賛美とバッシングを受けたことがあり、矢野氏もその関係で右翼と叩かれたそうだが、矢野氏はそんな批判にもあえてなにも反論しなかったという。自分も最初「宇宙の戦士」を読んだときは軍隊賛美的だと感じたが、実際にはそんな単純なものではない、とある時期にようやくわかってきた。戦争賛美ではない。戦争批判でもない。そこにあるものは、従軍経験者でなければ完全に理解しきれない、人生そのものだ、ということだ。
 そのようなことも含めて、矢野氏は全身全霊人生の中でSFと向きあって来た。翻って自分たちはどうだろう、と思わざるを得なかった。そのような真面目に、真摯に向き合って人たちの影響は薄れ、やがて拡散しつつある。押し付けることはもちろん良くない。しかし、我々は(SFに限らないことだが)それを伝えるためのことをなにかしただろうか、あるいは十分にしただろうか、と恥ずかしく思えてきてしまった。
 知り合いが「今の子供がバカなのは、大人がバカだからだ」と言っていたが、結局SF界隈でもそれは真実なのだろう、と思った。そしてその「バカな大人」の中に自分も含まれている。
 ハインラインの主要作品紹介の部分で私は退席せざるを得なかったけども、この前半部分だけで私にとっては今回のSF大会に参加した意義の半分くらいは満たしてくれました。

マスカレード&クロージング:

 ディーラーズを引き上げ後、クロージング(閉会式)が行われる大ホールへ。「機動戦士ガンダム MS IGLOO 一年戦争秘録」の予定がずれ込んだため、その後の企画であるマスカレードもずれてしまっていた。人の入りは、1/5〜1/4かそれをちょっと下回るくらいか 。いや、マスカレードって見るための精神的閾値が結構高いんですよ。なぜかは、見たことがある人はわかると思いますが。(^^; おまけに機材のトラブルでBGMの準備に支障があり、進行が滞る。その救世主がステルヴィアのしーぽんのコスプレをしていた「司会のおねーさん」こと毛利摩生嬢。オープニングの司会等も勤めたのだが、進行が滞るたび、絶妙のフォローで会場を沸かせていた。今回もそのトーク術が炸裂! マスカレードそのものより面白かったかも……
 審査員は水野良氏・福井晴敏氏・野田昌宏氏のゲスト・オブ・オーナー御三方と大会実行委員長。が、水野氏と実行委員長はともかく、福井氏と野田氏はどう反応していいのか、という感じ。わかりますわかります。
 で、15分の討議時間兼休憩を挟んで結果発表ということに。その合間に、進行が押しているため「センス・オブ・ジェンダー賞」の発表&表彰。特別賞は川原泉「ブレーメンII」、大賞は粕谷知世「アマゾニア」。本当は特別賞には小谷真理氏の著作も挙げられていたらしいのだけど、ジェンダー研関係者ということで辞退。あまりこの賞自体は興味ないけど、受賞者のコメントはなかなか楽しかったです。あと、いきなりアマゾネスの格好でマツケンサンバIIはじめたのも……でも微妙に振り付け間違ってました。
 その後、マスカレードの受賞者発表&授賞式。受賞内容は、多分に大人の配慮が働いてました(笑)。また、ここでも野田大元帥の天然ボケ炸裂! いやぁ、やはりすごい人です。
 センス・オブ・ジェンダーとマスカレードの授賞式の最中に人もかなり集まり、クロージングが開幕。まずは「シール企画」「オールタイム地球海洋SF」「暗黒星雲賞」の発表&授賞式。「シール企画「地球海洋SF」は省略するとして、「暗黒星雲賞」。「 企画部門」は「タイムテーブル」。うわ、そう来たか。やっぱみんな引っかかってたんだなぁ。「ゲスト部門」は笹本祐一氏。え〜、ちなみに笹本氏、スペースシャトル打ち上げ遅延で結局大会には参加せず、「ARIEL」星雲賞受賞のコメントでは「SF大会よりスペースシャトル打ち上げを優先させるのがファンの期待する笹本祐一だと思いますので……」というステキコメントを出してました。「コスプレ部門」は、「司会のおねーさん」。受賞理由は「進行は最悪だったが司会で救われた」と、やはりあのフォロートーク術が大きかった模様。他には「太もも」とか……自分の名前が呼ばれた瞬間「え !?」と無茶素で声が裏返ってました。(^^; 自由部門はこれも「タイムテーブル」。もはやなにをかいわんや。「幸運部門」(投票者一人を無作為で抽選)は時刊新聞社のサイトウさん。受賞現場でも取材してました。(笑)
 その後、ついにクロージング本編。司会のおねーさんが「SF大会の参加は初めてだけど、こういう楽しいイベントだったらまたお手伝いしたい」と、うかつな事を。きっと会場の半分くらいは心の中で「志村、後ろ後ろ!」と思っていたことでしょう。そしてその予感は現実のものに……
 まずは来年の「ずんこん」と再来年の「WORLDCON NIPPON 2007」の実行委員会から挨拶。「ずんこん」のスタッフが挨拶終了間際に突然思いつき、司会のおねーさんの元に一枚の紙切れを持って近付く……そう、「スタッフ登録票」。いや、こうなる予感はしてました。そして閉会の挨拶。「家に帰るまでがイベントです」と送り出しの挨拶をする司会のおねーさんの背後から退場したはずの野田大元帥が「ぬっ」と現れ、おねーさんに握手を求める。司会のおねーさんと野田大元帥、おいしいなぁ。
 というわけでなんとか二日間の日程も無事終了。スタッフの皆様及び参加者の皆様、御疲れ様でした。


2005年07月19日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] HAMACON2 総括

  HAMACON2 の感想まとめ。
 う〜ん、なんと言えばいいのだろう。各所でグダグダだったが、楽しかったし、楽しかったが、グダグダだった、とも言える。ただ、SF大会未経験の人から参加について質問された時、素直に勧められなかったのも事実。やはり初心者には経験者が引っ張りまわして楽しみ方を伝える、というくらいしかないのかもしれない。SF大会の楽しみ方ってのは自由度が高く、要はどう楽しんでもいいのだが、いきなりそんな中に放り込まれても困るだろうし。
 一体何が原因だったのか、というのは、 ドンブラコン日記さん7/18 を見るとその一端が窺い知れる。どうやら連絡ミスが頻発したのがかなり大きいらしい。初日に書いた知人の入場時の引っかかっていたトラブルも、直接の原因は知人のミスらしいのだが、実行委員会側の告知が徹底していなかったことに起因するらしい。頻発する、ということはシステム的な問題があったのだろう。あるいは根本的な問題が。
 無論、スタッフの方々が頑張っておられたのは見ていたし知っている。個人的にはSF大会とは積極的に楽しむ努力をしなければならないものだと思っているので、個人的な楽しみということではその辺はそんなに大きな障害とはならない。しかし、2007年のワールドコン日本開催を前にしたテストケース、という面から考えると、楽しかったからいいや、で終わりにはできない。スタッフの方々は私などに言われるまでもなく、一番痛感されているだろうが。
 一つにはやはり人手の不足はかなり大きかったらしい。さらに個人的には、その人手不足の中かなりのリソースが「綺麗な箱を作ること」に裂かれた印象がある。リソースの確保と運用。これはノウハウそのものだが、毎年各地で持ち回りの性質上、これはなかなか育ちにくい。良かった探しではないが、やはり今回問題点が洗い出されたということは喜んでおいていいのではないかと思える。もちろん洗い出しただけではなく、対応もきちんとしなければならないのだが。オープニング&クロージングなど、司会のおねーさんにかなり救われたのは事実だが、一人にしわ寄せが行ってしまうということはやはり正しいことではない。無論、スタッフの皆様がサボっていたということではなく、むしろ逆なことは知っている。しかしSF大会というのはそういうものだと思っている我々に対してはともかく、福井氏など、いわば「身内外」のゲストにも結果的にそうせざるをえなくなってしまったことは真摯に考えねばならない。
 今回、いろいろばたついたことに批判的なレポートがやはり多いし、それは確かに良くないことなのだけど、結局ワールドコンでは「日本のSFファン皆がホスト」という意識が必要なのではないかとも思えた。ただ、ノウハウについてはこれは場数を経験するしかない。考えられるのは来年のずんこんでの研修などだが……
 ただ文句だけを言うのならば簡単だが、SFファンダムにぶら下がっている自覚があるのであれば、その問題は自分にも繋がっている、と考えることも必要かもしれない。
 ネット界隈での批判的なレポートを見て、へそ曲がりな自分は逆にそんなことを考えてしまった。


2005年07月20日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] 日記

 今日は日記の通常更新&もろもろをしようと思ってたら、急遽PCの復旧作業でその暇がなくなりました……きゅう。
 とりあえずこのニュースだけ。 ひまわり5号、運用を終了産経 )。十年もの間、関係者の方々ともどもご苦労様でした。


2005年07月21日(木) 旧暦 [n年日記]

[アニメ][特撮] 溜まった分

 溜まってた先週分の録画を消化。
  絶対少年 #9「いつだって優先順位の問題」。猫おどり祭の準備が着々と進む田菜。歩は猫おどりの晩にわっくんと遊ぶ約束をしていたが、美紀に祭に誘われる。歩は返事をしなかったが、いつもどおり一緒に遊んでいたわっくんがそれを見透かしたように「ひとりはイヤだ」と言い出す。また、拓馬を祭に誘う勇気の出ない潮音も、歩を誘おうとする。自分の気持ちがはっきり決められない美紀は祭に誘いに来た拓馬に「逢沢が帰る前にはっきりしないと」と叱咤される。それでも迷う美紀に、美玖が「迷うな!」と喝を入れるのだが……
 いつも歩の前ではお姉さんぶった余裕を見せていた美紀だが、自分の気持ちの揺らぎに決断を下すことができない。拓馬はそんな美紀と歩を見て、はっきりさせることを促すが、潮音に対しはっきりと断ることをせず、自分の気持ちを察させようとしてたのは誰やねん、と思わないでもない。多分、話してる最中歩の携帯に電話をかけてきたのが美紀(実際は美紀の端末を借りた美玖だったのだけど)ってのは、拓馬は察してはいたのだろうなぁ。賢しさ、ある意味ずるさもあるけど自分の気持ちに引きずられもする。まあ、そういう未完成なところが結局「少年」ってことなんだろうけど。潮音にとって歩はいつの間にか相談役というか、話し相手みたいなポジションに。歩はわっくんとの約束を優先させるつもりではあるみたいだけど、不器用な好意をぶつけられてこれからどうこじれていくかが楽しみ(人非人)。

  エウレカセブン 。SF大会参加者の日記で妙に「エウレカセブンを見てから家を出た」って人が目立って微妙に笑ってしまった。それはさておき、今回から新OP&EDおよび、今回は総集編。今まで不明だった設定まで一気に解説のサービス(笑)。でもやっぱり相変わらずOPとEDはいいなぁ。特にEDのサビの部分、レントンが表紙のRay=outを元旧友や爺ちゃんたちが見てるってところが妙に目に残る。それにしてもRay=outってどうやって流通してるんだろう? 謎だ。
 なんか、いろいろ作りとしては間違ってる気がするんだけど、なんか気になるし、昔アニメを見てた時のわくわく感みたいなのがどっかにあるんだよなぁ、この番組。

  マジレンジャー は熱血兄貴編。感動するというより大笑い。でもこういう作りが出来るのも、家族のカラーがはっきりしてるから、か。部外者?のヒカル先生も保護者不在の家族の導き手というポジションをはっきりさせつつある。

  響鬼 は、まあ、こう落とすだろうとは思ってたけど……どうにかならんかったんだろうか。響鬼だって努力してスーパーな存在になったんだよ、と落としたいのはわかるのだけど、「だからなに?」とも思う。響鬼と轟鬼のやりとりは、どちらか、あるいは両方がドキュンに思えるし……結局、「(そのうち多分)自分の実になる」って曖昧な話ではなく、それを全力でやらないと困る人が出る、という基本的なところがなおざりにされている。「人助け」が仕事じゃなかったの? これって基本的なコンセプトにどこか齟齬があるってことだろうなぁ。

 新玩具紹介編だった プリキュアMH はとりあえずおいといて。

  ゾイドジェネシス は、なんつーか、ものすごく花がない話(誉めてます)。ゼ・ルフトから脱出したルージたちだが、ディガルド帝国の圧制を見たルージは自分たちで街の人たちを救おう、と言い出す。しかし、残りのメンバーはそれが不可能であることをわかっている。それでも街の人たちを見捨てられないルージは単独で向かうが、そのルージを追ってきたのはガラガだった。
 ここで普通ならばスーパーな主人公達のスーパーな活躍で、となるのだけど、この話、全然そうならないよ!(笑) そもそもどれだけ強い少数の機体があろうと所詮戦争は数、という現実的な理屈の前に主人公達も屈せざるを得ない。おまけに自己流の美学を戦闘に持ち込んでいたザイリンに対して、ゲオルグが無茶苦茶優秀でまともな軍人に見えるよ! *1 まあ、ザイリンはザイリンで戦闘力そのものよりもそれを背景にした折衝能力を買われているみたいだけど。ひたすら冷静に、数の利を生かした統制の取れた攻撃によってパーティは離散してしまう。
 ただの熱血漢の筋肉バカに見えてしまいそうなガラガも、意外な一面を見せる。ガラガは過去、留守中に自分の街を帝国に占拠されていた。だから、帝国の脅威は身をもって知っているのだが(そもそも街を奪い返すことも不可能だし、街の人たちを全員脱出させることも不可能。もし街を奪い返したとしても援軍によってジリ貧の篭城戦を展開する羽目になる)、結果がわかっていても、ルージに付き合うやさしさを見せる。あ、でも見張りを放棄してきたのか。それはいかんよなぁ。
 いやぁ、これだけ花がない(そもそも主人公達、逃げ回ってるだけだものな……)と子供の人気はどうよ、とか思うけど、でも結構きちんとしている。
 それにしてもラ・カンの別れ際の台詞、「地獄の七人」かと思った。(笑)

  奥さまは魔法少女 #3。う〜ん、これって過剰なお色気でものすごく損をしている気がする。性的なものってのは人をひきつけると共に拒否反応も大きいからなぁ。まあ、この監督が本気でものを作るとき、こうとしか作れない方なのでしょうが(悪い意味ではないです)。大人になりきれない大人でも大人は大人だということ。歯を食いしばりながら笑わなければいけないことはあるし、覚悟とか決意とかそういうものなしでそうしてしまうこともある。編集長の「大人談義解説」は蛇足の気もするが、巽が子供だということを強調するためには必要だったのだろう。全然大人らしくないとも見えるが、これが昨今の大人なのかもしれない。今の大人と二十年前の大人は多分違っているし、二十年前のそれと四十年前、四十年前と六十年前もそれぞれ違っていただろう。そういうもの。

  ぺとぺとさん #2。「特定種族だのなんだの、みんな苦労しているよ」という話。でもってなぜか主人公がモテる。理由はわかんない。強いて言えば主人公だから。そいでもって赤沢さんがエロス。みんなビンボが悪いんや? こんな子クラスにいたら、男子はみんな歯に青海苔くっつけて登校してくるよなぁ……
 しかし、「ぺとぺと」なんて妖怪聞き覚えがないと思ったら、「べとべとさん」の亜種(?)なのか。道理で歩く時変な音がすると思った。ってか、そんなマイナーな妖怪をよくも……
*1: 実際は、輸送部隊の護衛まで引き抜いたりとか、結構アレなところもあるんですが……紙一重だよなぁ。

[メモ] PC不調の原因

 動作中にブルースクリーンになり 「STOP 0x000000D1 DRIVER_IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL」とエラーメッセージが表示される という不具合だが、HDDのドライバ関係が原因らしい。で、対策を見ると(Win2Kの場合)「SP4をインストールしてください」……いや、入ってますが。どうもその後入れた諸々がいけないらしいが、それをアンインストールするとOSが立ち上がらなくなる。仕方ないのでちょっと前のバックアップを引っ張り出してシステム領域のみコピー。この作業自体は小一時間で終わるようになったので、まあ、よかったのかなぁ。今度はパッチを当てるのももうちょっと慎重になろう。


2005年07月22日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] 失踪Saturday

 ちと今晩から明日にかけて軽く拉致られてきます。
 しかし、今月に入ってから週末は絶対県外に行ってるよな……


2005年07月24日() 旧暦 [n年日記]

[アニメ][特撮] 帰還後のいつもの

  絶対少年 。ついに猫おどりのお祭当日、歩は美紀に「行けたら、一緒にお祭を回って欲しい」と電話する。そして父親には祭が終わったら横浜に帰ると告げる。雨が心配されていた猫おどりも行われることが決まり、参加者が続々と押しかける。そんなとき、いつもの怪現象が田菜を襲う。風邪で寝込んでいた美玖はそれを見て「寝てる場合じゃない」と熱を圧して猫おどりへ行こうとする。「わっくんは本気で遊ぼうとしている」と。
 祭の夜、わっくんと遊ぶ歩は横浜に帰ることを告げると、わっくんは「道切り」を超えて歩を連れて行こうとする。ゴミ捨て場からもたくさんの光が瞬きだし、本格的な怪異が起こる予感が。多分わっくんは無邪気なさびしい存在に過ぎないのだろうけど、その無邪気さがこの世ならざる者にやどっているだけに、恐ろしくもある。わっくんも含めて彼らの望むものはとても素朴なものなのだけど……
 たまに父親らしいことをしようとして肩透かしを食らう逢沢父や、怪現象が起こってとても嬉しそうな須河原もちと笑える。

  エウレカセブン 。ゲッコーステートに突如訪れた第五次健康ブームの煽りで、叔父のいる町へやってくることになったレントン。そこにいる叔父はレントンの父アドロック・サーストンを過剰なまでに誇りに思っており、レントンたちを歓迎する。が、実は……
 それまでいた世界との完全な決別、そしてエウレカとの間に生じる溝、といったところか。叔父さんがコワモテな顔のわりに完全な俗物というのが妙にリアルで痛々しい。そして軍につかまったエウレカとマシュウを助けるためにニルヴァーシュを駆るレントンだが、神がかったリフとは裏腹に、それを見るエウレカの表情は暗い。単に自分が不調でレントンが自分以上に上手くニルヴァーシュを乗りこなしているからってことではなさそうだけど……レントンが機械の声を聞こうとせず、道具として使っていたからだろうか?
 感覚的にはなんかよく伝わってくることが多く好きなのだけど、これでもうちょっとストーリーテリングが上手くなってくれれば……

  マジレンジャー は家族一人一人に再び焦点を合わせていく。キャラの補強と、ヒカル先生となじませるためだろうなぁ。しかしニンジャは怪物じゃないと思う……

  響鬼 はただ一言、「つまんなかった」で今回は十分。
 なのだけど、少しだけ思うところを書くと、これまでのライダーが「ヒーローになろうとしていた主人公」なのに対し、響鬼は(製作者側が意図するところは)「既にヒーローな主人公」なのだけど、ヒーローとしての体裁を取り繕うとスタッフがするあまり、ただのかっこつけの嫌味な中身なしの存在になってしまってる。くだらんしつまらん。

  ゾイドジェネシス 。ア、アホだ。アホの子がいる……先週までの重く憂鬱な展開はどこへやら、仲間とはぐれたルージは自ら「無敵団」と名乗る少年少女たちと出会う。バラッツ(昆虫型ゾイド)で輸送部隊を襲撃し、地味に小さくディガルドへの抵抗運動(山賊まがいとも言う)を行う彼らに、それだけでいいのだろうかと自分の行動を迷うルージ。
 ここしばらくの展開はこれまで小さな村で過ごし、自分の村の壊れたジェネレーターを直すことだけが目的だったルージに、より広い視野と考え方を提示する大事な転換点ではあるのだけど、それよりなによりゲストキャラがアホだ……弱くスケールも小さいけれど、明るく前向き。それぞれラ・カン、レ・ミィ、コトナ、ロン・マンガン、セイジュウロウのセルフパロで、おバカ揃いだけど人の好い連中。はぐれたルージのために一緒に仲間を探す手間を惜しまない。この手のキャラは世間知らずの嫌な連中になりがちなのだけど、そうなってないし。ただ、次回のサブタイトルは「怒り」。上げて落とすってパターンなのかなぁ……このおバカたちに愛着が湧いてきただけに、不安。

[その他] 幾つか時事を

  新OS名は「ウィンドウズ・ビスタ」産経 )。 「ビスタ」は1995年に発売しパソコンやインターネットブームの引き金となった「ウィンドウズ95」以来の大改訂版でって、XPあたりもかなり大改定(9x系の廃止という意味で)だと思うのだけどなぁ。でも、新OSへの以降を進めようとまた変なことするんじゃないかというのが一番の心配。枯れたOSを使いたいって需要もあるんだが。

  射殺の男性、同時テロと無関係 ロンドン警視庁が遺憾の意産経 )。無論、警察の失態ではあろうし犠牲者のことはいたましい。しかし、同時に現場としては出来る最善だったと思う。厳重な警戒下での二度のテロ。実際防ぐことは大変困難だとわかっている。もしテロリストで周囲の人間を巻き込んで自爆したら、と考えたら……
 ちなみに日本でも実際的に防ぐことは大変なのだが、抑止となっている一端は自衛隊等が現地民や宗教指導者グループと友好的な関係を築いていることが大きいらしい。外務省もここではきちんと仕事をしてるのだろう。敬意を払いたい。

  NHK番組改変問題、改めて報告します朝日 )。 この報告をもとに審議していただいたうえ、委員会の評価や意見は、読者の皆さんにもお伝えします。委員は、伊藤忠商事会長・丹羽宇一郎氏、元共同通信編集主幹・原寿雄氏、前日弁連会長・本林徹氏、東大大学院教授・長谷部恭男氏の4人。丹羽氏は本社「紙面審議会」委員、原、本林、長谷部の3氏は本社「報道と人権委員会」委員です。って身内ばっかジャン。こういうのを「欠席裁判」「茶番劇」「ジサクジエン」と言うんじゃないだろうか……


2005年07月25日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] 夏が来れば思い出す

 先週末拉致られ中の朝のこと。ラジオで永六輔氏が反戦(?)の詩なのか読者投稿なのか、それを朗読してた。曰く「沖縄、北海道と、国が国民を守ってくれたことがあったでしょうか?」云々。一緒に聞いてた拉致り主と一緒に大笑い。永氏は公共サービスを利用したことはないのだろうか? あるいは警察力による治安維持の恩恵を受けてないとでもいうのだろうか? また、自衛隊による数々の活動が「国民」を助けたというニュースをまるっきり聞いたことがないのだろうか?
 確かに国家が国民を助けない、あるいは助けられなかったことも多い。だがそれは「国が国民を助けたことがない」ではない。おそらく彼らの頭の中では「国は国民を助けない」とイコールで結ばれてしまい、「国が国民を助けたことがあったでしょうか?」という、ちゃんと調べれば反証がいくらでも挙がる珍妙なフレーズを生み出してしまったのでしょう。
 沖縄で集団自決の強要云々というのは遺族年金をもらうための口裏あわせだったという調査もあり、また北海道でだって占守島の激しい攻防戦の例もある。無論そんな美談ばかりではない。しかし、彼らがしていることは国のシステムの欠陥の指摘ではなく、単なる国への糾弾のための糾弾だ。システムに欠陥があるのならばそれを直す努力をすればいい。システムを根幹から否定するようなことは効率的ではない。彼らは荒野を生み出したいのだろうか、なんなのか。彼らの望みがさっぱりわからない。ひょっとしたら文句言いたいだけ? いいトシして……

  NHK報道で人権侵害」=弁護士ら救済申し立て−番組改変問題時事 )。
 自民党国会議員の圧力でNHKの番組内容が改変されたとする朝日新聞の報道について、NHKがニュースで一方的に「虚偽、わい曲」などと報道したことで「知る権利」を侵害されたとして、梓沢和幸弁護士ら18人が25日、日弁連に人権救済を申し立てた。
 言ってる意味がさっぱりわかんないし。一方的にって、一方的に朝日新聞側が黙りこくっちまっただけなんでないかい? それとも根拠の提示できない報道を流す権利を守るためにそれへの反論は一切禁止されるべきだってこと? こいつ本当に弁護士か? 釈明の機会を言論の自由もろとも奪おうだなんて、とんでもない人権弾圧弁護士ですね?
 ちなみに「梓沢和幸」で ぐぐった結果本人のページ のトップからして朝日やプロ市民とずるずるべったりだぁ。 こっち では 報道被害救済弁護士ネットワークの梓沢和幸弁護士は「自爆の可能性もある今回のテロの場合、警察当局からみれば、犠牲になった乗客全体が捜査対象になる。死者の氏名不公表は捜査上のやむを得ない戦略。報道側がやみくもに報道の自由を訴えても論理的に難しい」とみる。と理知的で論理的なことを言ってるのに、人間ってイデオロギーにとち狂うとろくでもないことしでかすのね。

[アニメ] ネタバレ(誌面)情報

 「電撃Hobby」に「絶対少年」の第二部「横浜編」についてのネタバレあり。 第二部の主人公は谷川希紗。OPのコードにからみつかれたりなんだりしてる娘。扇子の男は小早川成紀。その後からついてくるおとなしそうな娘は大和理恵。本当に同じ番組かって感じに登場人物が一新するらしいが……でもそうするとOPも変わる? 歩たちはどうなる?
 ちなみに田菜のモデルになった函南町丹那を実際に訪れた方がおられるそうな。 そのレポート 。ご苦労様です。それと猫の白の昔話の 元ネタ


2005年07月26日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] SF大会の尻尾

 今年のSF大会の感想で、運営委員のバタつきとは別に「まるで学校みたいだった」という感想が幾つか上がっていて(参考: 2005年SF大会アフターレポートリンク集 )、その理由は今年はワールドコン形式を採用したからなのだけど、自分があまり違和感がなかったので「なるほど」と思ってしまった。(ワールドコンは基本的に各企画は真面目なもので、議論なども活発に行われているらしい) ワールドコンというのは元は学術学会の形式を元にしている。
  こちら で「ワールドコンでエンタメの企画っぽいのは中日のマスカレードくらい」とあるが、世界規模の学会も中日(学会自体普通は五日くらい開催する。その三日目くらい)に懇親会やマスカレードで大々的に羽目をはずし、後は真面目に発表をしたり聞いたりする。その道の権威がアインシュタインやニュートンの格好をしたりするんである。それを踏襲しているのにすぎない。ただ、日本SF大会の元のワールドコンがそうだからと日本のワールドコンもそうすべきか、というと、なんとも言えない。
 先のリンク先にもあるが、日本は日本なりに日本に合う様にそれをmodifyしてきた。だから「これが日本のSF大会だ!」でもいいんではないかと思う。問題は初心者へのチュートリアル(今でも「初心者の部屋」が開催されているが、それだけでは十分とは思えない)であるが……あと、ワールドコンに見習うべきシステム(ボランティア的な当日スタッフ登録への対応とスタッフなりの楽しみ方が出来る)は、変に「ハコ」を真似ようとするよりはよほど見習うべきだと思う。

[その他] あれ?

  男女共同参画:基本計画改定で「基本的な考え方」答申毎日 )。 女性への暴力を助長する恐れのあるわいせつな雑誌やコンピューターソフトなどに対する厳正な取り締まりと業界の自主規制の促進。はい? これが「男女共同参画」と何の関係が? 別に不快感があるのはもっともと思うし、明確な問題があるなら規制を検討しても良いと思う。でもこういう関係ない名目で規制を推し進めるって神経は疑うし信じられない。どうもやはり「男女共同参画」のバックボーンはまともじゃなさそうだ。

  日本旅行ブームの兆し 対中ビザ拡大、発給申請激増 不法滞在増、懸念もY!hl )。
 ただ、団体旅行客の旅先での失跡、不法滞在への懸念はなお消えない。一−五月の日本への中国人ツアー客の失跡者は四十四人で、昨年同期の二十八人を上回っている。
 まあ、こうなるのは見えていたことですが……対応は後で検討とか脳みそ膿んだこと言ってたよなぁ。はぁ。

 ただ、 中国の20〜35歳死因、自殺が第一位にexcite )とあの国の人たちも大変そう。まあ、あの国だからなぁ。あの国も大変なんだけど。

  誤射の男性はビザ切れ BBC報道産経 )。事実かは続報を待たねばならないが、もっともらしい話ではある。


2005年07月27日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] いや、別にいいんですけどね……

  4カ国常任理入り反対派、独自の安保理拡大決議案提示日経 )。 同グループ中核国のイタリアのスパタフォラ国連大使は、G4のある国が反対派の国への経済援助を打ち切るなど「道義に反する行いをしている」と激しく批判した。そういうことは援助なり拠出金をきちんと出してから言えと。しかも現在行ってる援助への評価はなしか。まあ、イタリアだからな。
 一方こちらは 日本の大島賢三国連大使は記者団に「低次元のネガティブキャンペーンに反論する必要はない」と述べた。と冷静な反応。
 また カナダのロック大使は「一回の選挙で勝者が永遠に固まってしまうのは全く民主的でない」と述べ、常任理事国を6カ国増やすG4決議案を批判した。と、そういうことは敵国条項削ってから言ってみろや、状態。なんだか足をひっぱろうという各国のあれこれが見えてイヤンな感じ。
 正直言えば個人的には敵国条項さえ削ってもらえば常任理事国入りなんてしち面倒なものはいらないし、拠出金も「他国並み」にして全然構わないと思いますけどね。だから「いや、別にいいんですけどね」。

  番組改変、政治家への説明に違和感…民主・岡田代表読売 )。この人、どんどん空気が読めなくなってるなぁ。 「説明に行った(NHKの)方も見識がないし、メディアの自覚に欠けている」ってお前、NHKと安倍・中川両氏の説明全然聞いてないだろ、つか、聞く耳最初から持ってないんだろうなぁというトホホコメント。トホホ。

  「包丁と千円札間違えた」 強盗容疑者が自分で110番朝日 )。 金山容疑者は「ブザーを鳴らされたので逃げられないと思い、110番して言い訳をしようと思った」と供述。って、さすがにその言い訳は通じんだろう……それと、容疑者の名前があんまり日本人っぽくなくって無茶苦茶気になるんですけど、新聞に出たのとは別の名前をお持ちの方ではありますまいか?「炳」ってあまり日本人の名前では見ない字だよなぁ…… そうだとするとこの斜め上っぷりは納得できる。でもさすがにこんなバカバカしいニュース他の新聞社では取り扱ってないので記事を突き合せられない……
追加:やっぱり通名だったようです。「 およそ15分後、東大阪市の旋盤工・金松炳容疑者が「缶ビールを買おうとして間違えて包丁を出したらブザーを鳴らされた」と110番してきたため 」。お笑いに身体を張ってるなぁ。

  民主、歴史認識で対立 執行部、アジア重視の姿勢強調 若手保守派、毅然とした対中外交を北海道新聞 )。まあ、所詮は反自民で集まった寄り合い所帯だからなぁ……

  靖国神社に公式参拝した国と公式に反対している国棒太郎の防備録 さん)。いやぁ、とてもわかりやすい。(笑)

  すぐおいしい宇宙ラーメン…一口サイズ、無重力もOK読売 )。「麺が丸い」ってんで饅頭みたいなのかとひやひやしましたが、麺を丸めて固めてあるんですな。まあ、そうじゃなきゃ全然ラーメンじゃないよなぁ。出来ればすすって食べたいところだけど場所柄不可能だし。しかし安藤百福翁の嬉しそうなことよ。

[アニメ][特撮] いつものと今年のライダー劇場版

  奥さまは魔法少女 #4。さやかって何時の間に巽青年に惚れてたんだ? と、その辺の描写の薄さが気になった。1クール作品だろうから、じっくり描く余裕がないのだろうけど。
 さやか(クルージュ)のいたずらはこれまでの破壊的・無軌道なものから、「遊園地を作る」(巽が「遊園地が好き」と言ったので、遊園地が出来ればデートできると思って)という子供らしいものに。一方、夏風邪を圧して母親の思い出のために町を守ろうとする嬉子は「なんで変えちゃいけないの?」というさやかの問いに答えられない。別居中の夫の保とも、キスを許すこともできず、別れることも出来ず、こちらも中途半端に。好きという気持ちに素直に行動するさやかと、しがらみでそれができない嬉子の対比、さやか、巽、嬉子の三世代のオトナ・コドモの書き分けが上手い。
 さやかの「退屈で死にそう」って台詞、中の人が同じの海野潮音(「絶対少年」)とほとんど同じイントネーションだったのでちょっと吹いた。

  ぱにぽにだっしゅ! は、どうもやはり往年のアイドルバラエティ番組のノリで行くらしい。その意味では今回は合格。そうなるとキャラクターCDとか出したりするのかな。まあ、ハピマテ商売よりはまだまっとうか。

  なんで響鬼の映画が時代劇なのか および デザイン秘話(ライダー編)仮面ライダー響鬼劇場版公式ブログ )。設定が戦国時代とかあの如何にもベタなデザインやTV版のものと異なりすぎる派手なカラーリングが一部で云々されてましたが、それらの理由に逐一納得。 ……けどシブすぎて、どれが誰やら……?(泣)にはちと苦笑してしまった。確かにシルエットの差異がほとんどない上にカラーリングが地味だから、見分けもつきにくいしアクション栄えがしないのだもの。エンターテイメントを作るときに強すぎるこだわりは邪魔になることがある、ということか。こだわりがなくても作品の表情がなくなるので、バランスが肝心なのだなぁ。


2005年07月28日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] マンガ嫌韓流

 あちこちで話題にはなってる本ですが、ここんところ政治絡みネタとか時事ニュースとかが少なかったにしても、いかにも私が取り上げそうなネタなのになんで取り上げないのかと思う向きもあると存じますが(さすがに自意識過剰か)、それなりに理由があるんでございますよ。
 三年前のW杯の時はみっともこっぱずかしいくらい韓国に怒りまくってたわけですが、現在のところ私は「笑韓」の傾向が強いので、あまりユーモアのないものは好かん、ということ。韓国のあれこれを容認しろってんじゃないですが、角立てて反感を煽るのも違うなぁ、と思うのです。
 もうひとつの理由は、実はこっちの理由の方が大きいんですが、もうとっくに紹介してるんです。 二年も前に 。(「このようなサイトを見つけた云々」のところ)
 まあ、そういうことです。ハイ。
 いかん、今日の更新はこれで精一杯だ。そういえば2chとかで響鬼のプロデューサー交代のうわさが流れてるけど、本当なんだろうか?


2005年07月31日() 旧暦 [n年日記]

[その他] おうちですごす日曜日

 今月に入って初めて自分ちで日曜を迎えたよ……

[アニメ] 朝っぱらから……

  絶対少年 #11「泣き出しそうな田菜へ走れ」。小さい頃、両親の離婚で田菜を離れ、心ならずもわっくんとの約束を破ってしまったことを思い出した歩。再びの別れをあくまで拒絶するわっくんに、歩の心は揺れ、わっくんと一緒に猫おどりの祭の中へ。しかし、わっくんが突然、ここは危ない、と言い出す。同じ頃、産廃業者の不法投棄と連動するかのようにダムの付近が山崩れを起こしかけていた。美紀たちからそのことを聞いた歩はわっくんに、しっしんやどっしるたちに協力してもらい田菜の人たちを祭の会場から遠ざけてもらうよう頼む。わっくんは歩の願いを叶える代わりに、自分と一緒に「向こう側」へ行くように言い出す。歩がそれを承諾したとき、祭の会場に無数の光球が現れ……
 今回はすごい。なにがすごいって、全然すごくないところがすごい(ってわかりにくいな)。祭ってのはある意味非日常だけどそれでも日常は日常。そんな普通の人たちの息遣いの中に突然現れるフェアリーたち、そしておかか婆率いる猫の大群。そんな日常と非日常的なものが地続きにつながってしまっている。映像の説得力というのはある意味説得力のある嘘ということだけども、それにしたってこんなきれいな嘘のつき方は最近なかなかお目にかかっていない。とにかくすごい、としか言えない。
 ダムの決壊は本当に起こるのか、田菜はどうなってしまうのか、さらにわっくんと一緒に行くことを約束した歩は本当に「向こう側」へと行ってしまうのか。って、田菜編のクライマックスは次週お休みで再来週!? 無茶苦茶殺生な!

  エウレカセブン は今日は小中千昭脚本。だからホラー風味(おい)。エウレカとの間に亀裂が入ったままのレントン。しかし月光号の修理のために入った発掘現場で、エウレカの様子がまたおかしくなる。そしてレントンは再び夢の中でエウレカ、そしてアネモネと出会う。
 エウレカがレントンの何に怒っていたのか、何を不安に思っていたのかがやっぱりよくわからないのだけど、多少は和解、できたのか? それにしても夢の中でのニルヴァーシュの扱い、あれ、ロボットじゃなくってウルトラマンでしょう?(笑)

  ゾイドジェネシス 。今週も裏番組がお休みなのでリアルタイムで視聴。無敵団と合流したルージとガラガだが、ルージはやはり小さな補給部隊を叩くだけでいいのか、という自分への問いに答えを出せない。しかし無敵団も皆ディガルドに故郷を滅ぼされた生き残りで、それぞれ悲惨な過去を抱えつつもリーダーのア・カンによって生きる目標を見出したと知る。一方、無敵団による補給部隊の被害を看過できなくなったディガルド軍は、偽の情報を流して無敵団をおびき寄せる。そうと知らない無敵団は、まんまとその罠にはまり……
 うわ〜、ディガルド帝国軍、めっさ大人げねえ!(笑) たかだか無敵団相手にあんな大軍を送ってきますか……って、ラ・カンたちも絡んでると思えばこそなのか。展開は先週の予告の危惧どおり、上げた後思い切り突き落とす展開。 囮になったフリ・テンは一瞬にしてバイオラプターの火炎に消え、ラ・ムゥはア・カンを守るために犠牲になり、サイコもラプターの爪の露に、ゴトシは身を挺してガラガを庇う。仲間達の最期を目の当たりにしたア・カンはラプターめがけ決死の特攻、それを止めようとしたルージも火口の中に投げ込まれる。それを目にしたガラガは怒り狂い、デッドリーコングの左腕の封印を解く。 実は無事だったルージが見たのは、操縦者の制御を失い、逃げ出す敵まで見境なく襲うデッドリーコングの姿だった。
 こりゃ、デッドリーコングのおもちゃ売れるだろうなぁ…… 無敵団の最期を見て、これ以上無意味な犠牲を出さないためにももっと大局を見据える必要を痛感するルージと、番外編に近い扱いのわりにかなり重要なポイント多し。と、思ったら…… 最後の最後で「あ〜、死ぬかと思った」ですかい! いや、そりゃ一筋縄ではいかない連中だとは思ったけどさ……前回とはあまりに異なる熱い展開に、思わず釣られちゃったじゃないか! クマー!
 今回の展開は身も蓋もないことを言ってしまえば新発売するデッドリーコングのトイの販促と、裏のプリキュアが二週連続でお休みなことがわかっていたための視聴者獲得の目的があるらしいんだけど、ただ番外編とか息抜きだけじゃなくってきちんと仲間思いのガラガが今までコングの封印を解かなかった理由を付け、そこにルージの成長とルージがただのゾイド乗りじゃないことの伏線を絡めてるのは大したもの。ザコであるはずのバイオラプターの扱いも、ただのやられ役ではなく数体レベルではメタルZi製の武器を持つゾイドには敵わないが、まったく歯が立たないわけではなく、圧倒的な数を背景に迫る恐ろしさを見せつける(WWII時の虎とシャーマンみたいな関係か?)。まさしく戦争は数だよ。あのラストは賛否が別れるところだろうけど……私はザブングル大好きでしたがそれがなにか?

 仮面ライダー関係についてここしばらく噂が錯綜。先のプロデューサー交代の噂もさることながら(普通に考えればテコ入れのための方向性変更はあってもそれはありえないのだけど)、来年のライダーの話だとか、新しい脚本家投入の話だとか……どうなることやら。
 ライダーって言えば 仮面ライダー The First のスポットCFを見たけど、結構熱い感じに仕上がってましたなぁ。デジタル出演(!)の死神博士もあまり浮いてない。特に 砕けた波の水しぶきを背景にジャンプするサイクロン号は規制の為にすでに出来にくくなった煙中心の爆発(セメント爆発!)を背景にジャンプするライダーonバイクのオマージュというか、工夫なんでしょうね。