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2003年03月01日() 旧暦 [n年日記]

やけどする

 研究室でお茶を淹れようとポットのボタンを押し、しばらく待ちながらぼーっとしてるとダバダバと変な音がする。つか、ティーサーバを持ってる指にお湯がかかってるんですけど。なんかあついんですけど。えーっと、こうゆうときは慌てず騒がず、まずお湯をかぶった部分を流水にひたし、その後ちゃんと冷やしつづけるんだっけ? って考える前にお湯を止めろよ! まだお湯出てるっての!>ワシ
 その後の処置が良かったのか、朝起きたらもう全然痛みもなくなってましたが。いっとき皮膚が紫に変色してきたからヤバイかと思った。
 ウチのPCはADSLモデム直結で、一応 Norton Internet Security をかませてはいるのだけども、時々トロイの木馬目的のポートアタックがうざったくってしかたないことがあった。遮断はされているんだけど、警告が出まくって処理が食われる。いらつくんでルータを買うことにする(今更かよ)。店頭でしばし悩むが、 PLANEXBRL-04FM にしてみる。けど、PLANEXって、ハードウェア的な出来はともかく、ファームウェアの出来の悪さとサポートの対応の悪さで有名でもあるらしい。( 2chハードウェア板planexスレ価格.com BRL-04FM紹介 )。幸いウチでは上手く設定できたけど、ファームはさっさと更新して欲しいものだなぁ。
  南京虐殺の著書、中国宣伝本と判明 。南京虐殺の証拠として挙げられていたティンバリーの「戦争とは何か」に関しては、以前から中国国民党の宣伝員だと指摘する声が多かったのだけども、かなり確実な証拠が見つかったってことなんでしょう。日本軍が当時完全に品行方正だったとは思わないが(連合軍も戦場での略奪や虐待を実際には行っている)、絶対悪的なおしつけはなにかおかしい、と思うくらいのセンスは欲しい気はする。
 シルクワームとかの北朝鮮の挑発行為ってどんな意味があるんだろう、と考えたのだけども、国内向けにはシルクワームの発射演習などはニュースになってないことから、国内向けのアピールではないことはわかる。そうすると米中日韓へのアピールとなるのだけども、そのうちでは、韓国向けのアピールが一番大きい気がする。中国はいまいち読みきれないけども、こういった挑発を行うことで、日本には世論の混乱と言う効果は期待できるけども、総じて北朝鮮への態度を硬化させると思う。韓国においてはどうか。新大統領の盧武鉉は太陽政策の継続を訴えている。韓国の国内世論を見るに、どうも「戦争をしたくない」というのが正直なところだろう。同民族だからという意識もあるだろうし、国内を一気に荒廃させた朝鮮戦争の再来を恐れてもいるだろうし(正確には今も朝鮮戦争中なんだけど)、北が崩壊した後の統合の経済・政治負担の恐怖もあると思う。そんな韓国に戦争のプレッシャーをかけることで、北としては米国との窓口を確保し、また韓国を盾にして現状を切り崩していこうという腹積もりなのだと思う。さて、そんなに上手く行くかどうか。
 ちなみに韓国新大統領の盧武鉉は昔、 朝鮮日報を「親日的な反民族新聞」と糾弾した ことがあります。朝鮮日報を「親日的」と言えるセンスもすごいですが、まあ、支持率が下がったらすぐに反日政策で支持率を上げようとするんだろうなぁ。この人も。
  Microsoft、セガ買収を検討?  うーん、パチンコ屋とMS、どちらにつくのがいいんですかいの。もっとも Electronic Arts が買収を検討してるとの報もあるので、それが一番いいのかもしれない。
 なんかログ見たら こんなの があるみたいで。ちょいと面白い試みかも。
  2ちゃんねる大王 (flash)。うわ、ありがちなパタパタ紙芝居でなく、細かいにょろにょろな動きがしっかり再現されてる。このこだわりようはすごいですわ。
  WOLF'S RAIN #6。一応女狼「コール」が出てるけど、本当にギャルっ気のない番組だ。やはり、この番組の「野生」に対する憧憬は、どこか陰性のものだと思うのだよなぁ。「楽園に行く以外、帰るところなんかない」と言うキバ、ツメは、希望を持って楽園を目指すと言うよりはむしろ全てを失った果てにたどり着く場所として楽園を目指してるようにも見える。楽園と世界の終わりとがどう結びつくかも、大きな謎。いや、好きなんだけどね。
  魔法遣いに大切なこと を見て、実は自分が大変な勘違いをしていたことに気付いた。この番組は脚本が悪いのではなく、目指すところを間違えているのだ(それを脚本が悪いというのだという突っ込みは却下)。この番組は「魔法が実在するちょっとだけ不思議な世界のちょっとだけハートウォーミングなオサレなアニメ」を目指してはいけない。むしろやるべきなのは、ユメが魔法の無断使用を糾弾されたら踊りながら歌で反論しなければならない。銀粉の登場シーンには赤絨毯が敷き詰められ、魔法局員たち(女性)が行く先々で花をまかねばならない。女性キャラはことごとく無意味に薄衣をまとって水にぬれる場面がなくてはならない。アンジェラは曲がった東京タワーの上で踊りながら歌で愛を告白しなければならない。当然、古崎参事官もあのもとむー声で歌いながら説教せねばならない。
 そう、この番組が目指すべきは「マサラムービー」以外にない。歌と踊りのアホ力で細かい理屈をねじふせるマサラパワーこそがこの番組に必要なのだ。いや、本当にやっても私は一切責任を取りませんが。どうでもいいが、アンジェラだけは相変わらず良い。
  宮野ともちかのキャッチフレーズは「ツリメにメガネでツリメガネ」ということでひとつ


2003年03月02日() 旧暦 [n年日記]

イラクの民主化?

  キングゲイナー #23。復活したオーバーデビルにとりこまれたシンシアを助けようとするゲイナーとシベリア鉄道。しかし、光を曲げて距離感を狂わせ、触れるもの全てを凍らせるオーバーデビルになす術がない。オーバーデビルを復活させたアスハムはドミネーターをのっとってオーバーデビルの領域内に侵入することに成功。ヤーパンに向かいヤーパンを氷漬けにすると言い残し去っていく。ヤーパンの天井ではこのままヤーパンに向かいオーバーデビルと対決するか、エクソダスを諦めるかで喧喧囂囂とする。しかしゲイナーはシンシアを助けることを決意、今までの自分を超えるためのトレーニングに入る。これを受けてゲインたちもヤーパンの人々の機運を高め、シベリア鉄道とも一時休戦、オーバーデビルと共に眠っていた老女マルチナ・レーンの助言により、対オーバーデビル作戦の準備がはじまる。
 まさかまさかのヤーパンとシベ鉄の共闘。作画レベルも先週ほどではないが、十分に良い。オーバーデビルを掌握してるようなことを言って、実はなんにもコントロールできてないアスハムはあいかわらずだし、キッズのシンシアの可愛がり方は単に使える手ごまだから以上のものもあることをうかがわせてる。でも、オーバーデビルへの野心を垣間見せたり、本当にどう見てるかはよくわからないんだけどね。しかしマルチナという祖母がいたことをシンシアに教えることでシンシアの苦悩を和らげよう、と人の心理がわかってもいるらしい。深いキャラだ。これでヤッサバ復活とかがあればオールスター勢ぞろいなのだけど、流石にターンエーのときのコレン・ナンダーみたいにはいかないか。
  ファイズ は、メインキャラ最後の一人、スネークオルフェノクの海堂が登場。前回戸田に襲われた喫茶店で唯一「オルフェノク」としての資質を秘めていたため生き延びた海堂。自分の体の異常に気付き、勇治から「君はもうすぐオルフェノクになる。人間じゃなくなる」と言われても勇治や結花と違い、かえって喜んで「今まで馬鹿にしてた連中にしかえししてやる」と言う始末。先にオルフェノクになっていた二人にはどう反応していいかわからない。一方、巧と真理は勇治と、啓太郎は結花と、お互いの正体を知らずに接触する。真理は勇治のやさしいそぶりに少し心を動かされ、巧はクリーニングの仕事が上手く出来ず、真理・啓太郎とも衝突しつづけてひねた態度を崩さない。しかし、「洗濯物だけじゃなく、世界中を真っ白にクリーニングしたい」と無邪気に夢を語る啓太郎に「俺も洗濯物の一枚ぐらい、ちゃんとクリーニングできるようになるかな」とポツリと漏らす。どうも次回の紹介とか見ると、オルフェノクと「夢」になんらかの関係があるようで、どうもあまり明るい展開にはならない模様。また、未確認情報だけども京本政樹がレギュラー出演の予定があるとか……う〜ん、ちょいとなぁ。
  ナウル救援隊も行方不明 。二重遭難状態? 官邸が焼き討ちされているとか、そういう断片的な情報は入ってきてるのだけど、本当になにが起こってるんだろう?
  カストロ議長が来日中らしい (動画アリ)。主に長期の景気の低迷のための観光や経済的な折衝が目的らしいが、やはり日本の主眼としては北朝鮮の核への対応。総じてやんわりと当り障りのない返答ではあるが、表立って北朝鮮の核開発を支持することはないということではある。さすがに当たり前か。でも、それでも「きれいな核」とか言ってるダブルスタンダードな日本内の某組織よりはよっぽど答弁のこつというものは心得ている。
 NHKでイラク情勢の特番をやっていた。何故、かつては蜜月関係だったアメリカとイラクが今日のような関係になったのか、一体イラクを巡るアメリカの思惑はなんなのか、ということを歴史経緯で説明していく。アメリカがイラクに関して求めているのは中東情勢の不安要素ということもだけども、やはり石油利権が大きい。石油食料交換プログラムを利用してイラクは資金を得、そしてプログラムによる石油輸出の最終的取引相手として多かったのはアメリカ。つまり、アメリカは気付かず敵に金を出したことになる。また、アメリカは都合の良いダブルスタンダードを繰り返し、シーア派イスラム教徒やクルド人などのイラク内反フセイン勢力からの不信を買い、連携も上手く取ることがむずかしい。このタイミングでのイラク攻撃を焦っているのも、やはりヤクザ同士の利権争いの政治的タイミングという感じである。よくもまあ こんなこと いけしゃあしゃあと言えるものだなぁ。日本とドイツに民主主義がなじまなかったのでなく、経済的圧迫により民主主義を潤滑に運営できなくなった、という方が正しいのだが。そして圧迫を促進させたのは、欧米諸国連合国側である。まさしく勝てば官軍言い放題だなあ。イラク攻撃は必ずしも反対とは言わないが、この脳に花が咲いたような物言いはなんとかならんものか。あと、イラクが民主的とは思わないが、アメリカが肩入れする王族や特定部族による支配がまかり通っている諸国と、どちらが民主的かと言われると、ねえ?


2003年03月03日(月) 旧暦 [n年日記]

ヘクる

 昨日友人が「ヘクる」という言葉を使い、「ナニそれ?」と聞き返してしまった。しくじるとか、失敗したという意味合いで、関西発生らしいのだけど……ひょっとして常識だったんか?
 最近、中東情勢やら北朝鮮がらみとか異様に対岸の火事的に面白いですよね。本当は全然対岸の火事じゃないんですが。あたくし何度か「イラク攻撃は必ずしも反対でない」って書いてますけど、別に戦争賛成派じゃありません。ブッシュが「民主主義のための戦い」と見え透いたようなことを言ってますが、フセイン潰してもその後に作りたいのは傀儡政権だというのが見え見えですしね。もっと言えば、民主主義が本当に至上の政治体制かというと別の話で、日本だって戦時中は制度的にも機能しなくなったとは言え民主主義でしたし(友人が「戦争に負けたおかげで日本が民主主義化された」と言ってましたが当然間違い。健全に機能してなかった、と言うなら今だって健全に機能してないわい)、ヒットラーを総理に選んだ戦前のドイツだって民主主義。まあ、ブッシュみたいな発言をするのがアメリカ大統領って事実そのものが、民主主義が完璧なシステムでない、ってことの証明でしょう。でも、イラクは危険因子で目を盗んで軍備を増強してひと騒動おこしたくてうずうずしてるのも事実で、だから早めに叩いておきたいのもわかるわけで。早めの処置が結果として多くの人命と資材の損耗を防ぐこともあるので、必ずしも反対でないという迂遠な言い回しをしてますが、結局それって「よくわかりません」って言ってるのと同じなんですよねえ。ただ、今の反戦活動って、「加害者の人権」を歌いながら「被害者、あるいは被害者予備軍の人権」はまるっきり無視してる「自称人権弁護士」と似てるのが多い気はしますが。これなら利権で判断してる方がまだわかりやすくて始末がいい。
 一方、北朝鮮がらみに関してもいろんな話が出てるわけで、先日韓国への間諜行為に総連幹部が関与していた件で、 韓国軍・マスコミ関係者に接触して協力者を収集する支持を受けていたことが確認 された(映像アリ)とか、出てるわけで。全然今更な話だけどな。こんなものはちょっと北朝鮮関連の話を調べれば当然推測がつく話で、韓国マスコミどころか日本マスコミ・政界にも当然接触してるでしょう。そして、そこまで追求しないのは圧力がかかっているか、どこかに遠慮してるからかでしょう。どこからの圧力なのか、どこに遠慮してるかまでは知りませんけど。総連がらみが整理がついても、表ざたにできないものがごろごろあるんだろうなぁ、と思うととても楽しくなってくる。<おいおい
  セガ、Electronic Arts社と技術提携交渉 。あくまで「交渉」の段階ですけどね。MSに組み込まれて潰されるよりは、まあ良いことなのかもしれない。
  南京大虐殺の「手段」について考えるスレ 。すいません。不謹慎ですが笑ってしまいました。でも、こんなトンデモ兵器でも実在してない限り、ひと月で数十万の市民を逃がしもせず虐殺し、死体の処理も完璧にするなんて不可能だよなぁ。ちなみにイギリスはよく南京虐殺や従軍慰安婦・強制連行に肩入れした報道をやってますが、多分日本が嫌いなんでしょうね。なんでキライかというと、きっと第二次世界大戦中にナチスに攻められてヒイヒイ言ってる隙にアジアの欧米植民地を日本が荒しまわり、それ見て植民地住民が「あ、イギリス軍って撃退できるんだ」と気付いて戦後植民地が続々独立、その結果イギリスは欧州の一島国に逆戻りしたから、いまだにそのきっかけになった日本を恨んでるんだとにらんでいますが。
  朝鮮学校の大学入試資格、認めず (映像あり)。念のため言っておきますが、大検を受けて合格すれば、受験資格は認められます。これは単に「教育内容を認定する機関がないため、認可することができない」ということです。もしそういう認定・保証がないのに認可をしたら、逆に差別でしょうね。
  スマートレディ萌え絵 。若干、美化しすぎかと。目元口元はもう少しユルく、バカっぽく。
  式神の城II、女性キャラ集合。 左上から小夜、ふみこOV、食人鬼ザサエさん、左下、暗黒舞踏ワガメ、ニーギ・ゴージャスブルー。「ザサエさん」も「なに?」と思ったけど、暗黒舞踏ワガメって……あと、ニーギ・ゴージャスブルーって新井木勇美らしいけど、本当?
 追加。 見下げ果てた日々の企て さんより、 ナウルの消息不明は、実はアメリカの怒りのせい?  大統領の米国滞在は心臓発作治療のためと書いてありますが、かなりアヤシイ。まあ、口では民主主義とか世界平和とかうたってますが、アメリカってのはこういう国だよなぁ。まさしく自由の国です。つまり、「アメリカはなにをやっても自由」という意味でですが。
 さらに追加。 アニオタニュース さん経由で 古谷徹さんのBBS より、井上瑤さんが癌のため逝去。ご冥福をお祈りします。


2003年03月05日(水) 旧暦 [n年日記]

意外とショック

 先々日の井上瑶女史死去の報は意外にショックだった。特にファンだったということもないのだけども、「まだそんな年齢ではないだろうに」というのが一番大きいのだろう。もっとも、昔と比べて立ち直りも早くなってる。ああ、ヤダヤダ。
  ロシアで一部にスターリン懐古の動き 。まあ、景気が悪いときは懐古主義ってのは日本もご多分に漏れずよくあることなのですが、そいつが 岡田真澄似のヒゲ親父 ってのは流石に悪い冗談と言うか。こんな顔して粛清は数千万単位ですからねえ。東部戦線でも人海戦術で二千万人はやっちゃってるし。ファンファン大佐もビックリ! そういえば、「 動くな、死ね、甦れ! 」というソ連映画で、大戦終了からそれほど経っていないソ連が描かれてましたが、政治犯の収容されてる刑務所の描写で、「日本は赤くなくって良かった」と思いました。この映画、元日本兵の捕虜もちょっとだけ出てきてるんですが、真面目で統制が取れていて、という描き方でした。炭鉱節とか日本語とか妙に流暢だったけど、あの役者さんたちはなんだったんだろう? まあ、それはさておきスターリンの評価はいろいろあるとは思いますが、あたしゃ間違ってもスターリンの支配してる国の国民にはなりたくないです。少なくとも。
  バス釣り愛好者らが「琵琶湖の外来魚駆除は違法」と訴え 。なんじゃそりゃ、と思ったら、「県が外来魚駆除に補助金を出すのは違法」という訴えなんですな。ああ、びっくりした。補助金が違法かどうかはよくわからないけど、バス釣り愛好家団体らが最近バスの再リリース禁止法案が続々提出されてることについて、色々反対活動してるらしい( バスフィッシングの未来リリ禁ネット )。 まあ、実際にバスが生態系に重要な影響を与えているのか。それはさまざまなんだとは思います。でも、この係争って基本的に「バス釣りとそれ以外」の、「どちらにとって都合のいい生態系を確保するかの利権争い」なのだよな。別にそれがどちらが悪いか、良いかを決める要因ということではないです。それぞれ正しい場合もあるし、そうでない場合もあるんでしょう。でも、心情的には「 むしろ釣ることによって傷つきリリースされても一割は死ぬと言われているのですから 」とか言ってバス釣り正当化して再リリース禁止を否定するよくわからん理論を振りかざしてる団体には肩入れはしにくいなぁ。そんな変な人ばっかではないと思いますが(リンク先「清水國明 冒頭陳述」参照)。
#誰かツッコミ入れてあげないと、(元)芸人とはいえ世間に対してボケっぱなしってのは可哀相で。
  千葉の中学校で不適切な教材を使用 。まー、思想の自由がありますし、そこまで目くじら立てる必要はないんじゃないでしょうか。ただ、自由経済社会を否定するならば社会主義国家に修学旅行に行くくらいはした方がいいと思います。お薦めはキューバ。古いアメ車天国だし、 ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ も聞けます。中国なんかもいいですね。「どこが社会主義や」っちゅーくらい、みやげ物屋や物売りに引っ張りまわされるかもしれませんが。夜になると電気がストップする市街、盗聴器付のホテル、監視員を兼ねたガイドなどを楽しみたいなら北朝鮮もどうぞ。今の時期は特にお薦めしませんが(そういや、北朝鮮にも「人間の盾」って行くんだろうか?)。
  アメリカ、朝鮮機接近に正式抗議 。話によると接近、ロックオンされたのは コブラボールRC-135 という電子情報収集機で、アメリカにも三機しかないとか。戦術的にはミサイル防衛に関わる機体らしいけど、あたしゃそっち方面とんとわかりません。しかし、北朝鮮の外交戦略は「恫喝する→思い切った(ように見える)譲歩をする→相手からさらなる譲歩を引き出す」のワンパターンなんですが、あたしゃいままで大々的にアメリカを恫喝して無事で済んだ国家を知らないんですが……ってか、戦前の日本もそれでやられたし。金のぼうやにどんな勝算があるかは知らないですが、ヤクザの親分を脅すようなものだと思うのだけど…… 脅してなくてもこうなってる国もあるし本当に洪水か?
  公園内なら裸OKなのか。いい国だな 。裸デモはベトナム戦争時のアメリカでもあったんだっけ?
 なんか最近、 アバレンジャー が妙にお気に入りっす。いや、子供のケンカに親が出てくるが如きティラノの大人げなさっぷりとか(親とは木のうえに立って見ると書くのだ)、いつ「立てよ国民!」と言い出すのか楽しみなブラキオの銀河万丈っぷりとか。「いよう、土まんじゅうのニイちゃん」でもいいですよ。追加のメカは、どうもデザインを見るにトリケラの代わりに右腕にくっつくタイプみたいですな。流石にガオレンジャーのパワーアニマルタイプは数が多すぎて世のお父さん方から恨まれたのか。ヴェロキラプトルかユタラプトルあたり出してほしいのだけどなぁ。
 本日の買い物 奇妙な論理III鋼鉄の少女たち (1)( しけたみがの 作画手塚一佳原作)。
 あ、ちなみに 右往左往 (書評検索エンジン)から「導きの星(3)」で来た方、すいません。まだ読んでないっちゅーねん。二巻掘り出すところからはじめないかんっちゅーねん。書評を読みたい方は こちら へでも飛んでくらはい。
 追加:一昨日の「追加」は私も言いすぎたなぁと思うところはあるのですが、基本的にアメリカの「自由と平等」というのはアメリカ国民にとっての自由と平等で、そのためにはその他の国、場合によっては米国民の少数派であっても自由と平等はないがしろにされかねません。自国の権益追求はあたりまえのことで、「だからアメリカ潰せ」ということではないですが、そこんところを忘れてしまうと、アメリカという国を見誤ると思うのですよね。あまり言い訳になってないなあ。


2003年03月06日(木) 旧暦 [n年日記]

イライラ再生産

 ここんところ日記にいろいろ書きなぐってもちっとも気分が晴れず、なんでだろうと思っていたけども、書いた事件の問題でなく、むしろ自分の文章でいらいらしていたことに気付く。斜に構えたような書き方って、自分ではかっこいいつもりで結局安全なところから石投げてるのとかわらないのだよなあ。自分で書いたもののせいでイライラしてたら世話がない。と、言って消すのは不実に過ぎるので、昨日の分をとりあえずフォロー。
 教材の話題は、資本主義を否定して社会主義を求めるのは、思想の自由なんだから別に結構だと思う。資本主義の悪いところを教えるのももちろん構わない(事実である限りは)。しかし、数多あった社会主義国家の多くがどのような結末を迎えているか、それは今ではわかってしまっている。なにがいけないのか、どうすればいいのか、子供達の答えの見つけ方はさまざまだろう。社会主義国家の顛末を知った上でその主旨に惹かれるのならそれはそれぞれの自由だ。だが、そういったことを教えずに社会主義の理想だけを子供に刷り込むのは大人がすべきことじゃない。教育者ならなおさらだと思う。
 で、舌の根も乾かぬうちに アネクドート(旧社会主義圏ジョーク)スレ 。スターリンネタは勿論多いのだけど、フルシチョフ関連のネタが多いのは、「フルシチョフはユーモアのセンスのある書記長」だという印象が強いからだろうか。320番のジョークは定番だけども、いかにもありそうな話。スターリン懐古もこれと同じなんだろうなぁ。しかし、冗談のような実話が多いのも……
  ロシア軍で「ミスコン」 。え〜っと、小林源文のマンガに出てきたような女性将校じゃないでしょうね? と一応懸念を。
 「マリオガン」に出ていた「赤い拳銃」って51 NAVYとピーメのチャンポンみたいな銃だなあ、と思っていたら、実在するらしい。 71-72モデル がそれ。うーん、過渡期の銃だったのか。パーカッションらしいけど。
  うででん 、なんか妙に面白くなってきたんですけど。
 始めてやったネットゲーム「The World」で謎のキャラ「アウラ」に渡された「黄昏の腕輪」を渡されたシューゴ。そのせいで、シューゴはゲームの違法行為を取り締まる「碧衣の騎士団」に追われる身となり、妹のレナもクラック集団に拉致される。シューゴに好意的だったゲーム会社の社員バルムンクも部下のレキの密告のせいで更迭され、レナの手がかりはなし。そんなシューゴの前に、レナの手がかりを持って現われたのは、バルムンクを裏切ったはずのレキだった。
 これまでただの妹萌え「超」邪道アニメかと思っていたら、事態は急展開。レキはただの裏切り者でなく別の意図をもって行動してるし、クラッカー餓鬼集団はあっさり黒幕に始末されてその黒幕はアウラと対をなすっぽい放浪AI。アウラがシューゴに腕輪を渡した理由、そしてアウラともう一人の放浪AIが「The World」内に存在している理由は? あ〜、製作者側の意図に見事にのせられてるなぁ。
  Wolf's Rain #7。堕落した狼たちの街を抜け、「楽園」へと向かうキバたち。一方「花の娘」チェザをさらったダルシアに、チェザのいた研究所からの追撃隊が迫っていた。しかし、その追撃の中、チェザは突然覚醒し、ダルシアの機から飛び降りてキバたち狼と合流してしまう。
 ダルシアの機体を飛び降りたチェザの「クルクル」に大笑い。プリンセス・チュチュかい!? 設定ではチェザは盲目らしいのだけど、ちょっと見てる限りすぐにはわからなかった。しかし、それ以外は概ね良し。「花の少女」と狼たちの不思議な結びつき、そして逃避行のバックグラウンド、そういった背景は描かれたように思える。でも、「花から人間なんて!」って、お前らがそれを言うか、トオボエ? 沢口靖子と薔薇とゴジラでビオランテが出来るんだ。世の中に不思議なことなどなにもないのだよ。チェザの導きのおかげで研究所の追撃から逃れた狼たちだけど、これからは楽園を「追う」側から人間に「追われる」側になる。さて、どうなるのか。
 正直、今の国際情勢はどうなのか、何が正しいのかまったくわからないけど、しかし、とある本に書いてあった戦争経験日本人の言葉がある。「戦争はしてはいけない。しかし、始めたからには勝たねばならない」けだし真実。(名言、ではない。まったく、全然。)


2003年03月08日() 旧暦 [n年日記]

落し物

 今日、普通は落とさん、というか落としたら気付くだろうというものを落としてしまった。いや、なにかって言うと、ワインのビンなんですけどね。どこで落としたのか、全然わからん。う〜む。
 ワインを買ってきたのは近所のディスカウント酒屋で、サントリーのジャック・ダニエルを置いているのはちとなんだが、品揃えは結構良い。おまけにかなり安め。なので、かなりの頻度で利用している。ただ、住宅街の酒屋のために、夜の八時には閉店してしまうことと、経費を削るためか袋のビニールがかなり薄手で、こういう拍子に破れてしまうということのみがちと不満。まあ、あの価格で売ってるのだから、経費削減はやむをえないかもしれないが……今度からエコバッグ持ってこ。
 ちと一日中家にこもって作業。バイトのようなものだけど、結構しんどいなぁ。ここを読んでればわかると思うけども、私はあまり人にわかりやすくものを説明するというのは得手な方ではない。一対一でインタラクティブに説明するのならまだしも、わかりやすさよりも「正確に」書こうとするところがある。理学系の悪いところである。う〜ん。
 で、キーボードとディスプレイに向かってかちゃかちゃやっていたら、つけっぱなしにしていたテレビから、反戦デモのニュースが流れる。イラクの件は、私は「賛成」とも言えないけども「反対」とも言えない、という非常に曖昧な意見で、あまり人様のことをどうこう言えるものでもないのだけども、「軍隊で平和は守れない」というプラカードがあった、というのを聞いた。
 このプラカード自体はイラク情勢のことを指しているだけなんだろうけども、実際には「軍隊ナシには平和は維持できない」というのが現実でもある。無論、軍事行動は多かれ少なかれ悲劇をまねくので、ない方がいいには決まっている。しかし、軍隊も医者、警察、消防士などと同じく「必要とされないのが一番望ましいが、実際にはなければならない職業」なんである。なんてことを考えるのは、軍隊アレルギーに対するアレルギーなんかなぁ。
 で、こう言ってはなんだけど、なんだかなぁ、なのが「人間の盾」の方々。イラク政府に軍事施設に配置されそうになったので、帰ってきた方々がかなりいるらしい。軍事拠点のピンポイント攻撃が可能になった現代戦で、人道的施設に人間の盾が行ってもおそらくあまり抑止力になりえないだろうので「、国連軍(ほとんど米軍だろうけど)に対する威嚇としては、結局軍事施設に行くのが一番効果がある(それでもどれ程のものかは疑問だけど)のだから、そういう流れはしごくもっともで、なんでそんなことも予想できなかったのだろう。
 ってなことを友達に言ったら、「人間の盾ってのは身体をはった抗議活動で場所が問題なのではなく云々」という返事が帰って来た。それが真実かどうかわからないけど、だとしたらのこのこ帰って来た人たちはフセインと仲良く反戦運動やろうと思ってイラクくんだりまで行ったってことですか? 反戦運動の対極に位置する軍事政権の独裁者に、ああた、一体なナニを期待してるですか? いや、それが本当の話かどうかは知らないけど、反戦活動してるわりに戦争の仕組みをあまり知ろうとしてなさそうではある。う〜む。
 つか、前に紹介したネタ( ここ の419番 )そのままのことやるとは、さすがに私も思ってませんですた。
 で、どうも期待されてるらしい北の話題。昨日見て、もうソースが流れてしまったが、韓国外交筋が「北朝鮮の核は日本に向いてるから問題ない」とアメリカの外交筋に語ったとか。怒るより何よりまず、なんで連中こんなにお気楽なんだと頭抱えちまいます。国境での小競り合いやらなにやらでそれなりの韓国軍兵士がなくなってますし、そもそも4、50年ほど前には同民族同士で血で血を洗う戦いをやってるんですよ? 韓国の方はあれから何代も代替わりして(なんか、代替わりのたびに前任者が犯罪者になってた気もするが)軍事政権からまがりなりにも文民統治になりはしたけども、あちらはまだ一世代しか代わってなくって、しかも多分前よりもなお悪い指導者になってるんですよ? 平和ボケと言うよりも、むしろなにか悪いもの食ったとしか思えん。
  「兵器を奪って攻撃するとは罠のようだ」ベルギー外相 。つか、むしろ罠だし。家康だって大阪城の堀を埋めたし、劉邦だって講和して撤退する項羽を追撃してやっつけちまいましたよ? あまりに見え見えの行為だから非難されても仕方ないけども。まあ、ベルギー外相もわかってて言っているのだとは思いますが。
 うー、今日はもうネタがないなぁ。一応、 世界史系ジョークスレ5 にリンクをはっておこう。あ、この手のスレの常として、 過去スレ の方がネタが面白いです。
  少女マンガ家占い 。占いってより、入力されたデータを集計して、クラスタリングしてるらしい。ヲイラもやってみましたが、結構嗜好を反映してました。しかし、士郎正宗が何故少女マンガ家に含まれてるのだろう……


2003年03月09日() 旧暦 [n年日記]

ワイン見つかる

 結局帰りに寄った書店で手荷物を床に下ろしたときに、ふとした拍子に袋が破れて落ちていたようです。ってわけで引き取ってきました。そのワインは セプ・エクスキー で、ワインと言ってもテーブルワイン。これが、400円ばかりで売っていたんで買ってきちまったわけです。赤でもそんなに酸味や苦味も強くなく、400円で買えるならお得だと思う。
  京都南禅寺が帝国軍により制圧 。てーこーくはーつーよいーつーよいー♪ 実際には スターウォーズコスプレ愛好団体 によるパフォーマンス。いやぁ、殺伐とした日常に潤いが出ますね?(そうか?)
 わりと前に既に公開されていたのだけど、 アニマトリックス第二話日本語版 。ダウンロードもできます。今回は「獣兵衛忍風帖」などの川尻善昭監督。「獣兵衛忍風帖」は日本ではマイナーだけども、アメリカではカルト的な人気があり、「マトリックス」でモーフィアス役を演じているローレンス・フィッシュバーンも「是非獣兵衛が実写化するなら自分が獣兵衛を演じたいね!」と言っている。おいおいオッサン、それは流石に無理だって。今回は前回のSecond Renaissance 1よりも映画のマトリックスの世界とのつながりが視聴者にわかりやすく、しかもジャパネスク趣味という海外のアニメファンが期待するような出来にまとめあげられている。秋には全話を収録したDVDも出るらしい。買ってしまうかも。
  韓国、パクリすぎ 。ネタ元は言うまでもなく「はじめの一歩」。パクってる方は多分韓国のオリジナル(?)ですね。こういうのは一般に「トレース」と言います。パクってるマンガと「はじめの一歩」が逆なのは、多分パクリマンガを書いた作者は韓国で刊行されたものを見て真似たのではなく、日本で出版されたものを見てパクったんでしょうね(海外ではマンガも日本とは違い右開きではなく左開きなので、日本のマンガは左右反転させて印刷することが多い)。でもパクリですが。(^^;
  蘇えった男:七人に集団暴行死させられていたはずが?  うーん、こういうミスってやっぱあるものなんですな。記事には書いてないけど、どうも当の男性は路上生活者っぽい気がしますな。でなきゃ、5年以上も気付かないってのも……
  ファイズ は、新しくオルフェノクになったばかりの海堂が泣かせる泣かせる。自分をかばい傷ついた勇治を放って帰るは、他人を遠ざけるようなエキセントリックな行動ばかりが目立つ男だけども、実はかつてはクラシックギターの天才と呼ばれていた。しかし、事故でギターが弾けなくなってからはこれまで追従してきた連中にまで馬鹿にされ、何より愛するギターを二度と弾けないという事実が彼を絶望の淵に叩き落としていた。決して勇治たちに心を開こうとせず、奇抜な行動で自分の本心を隠しそうしているが、実はそれはプライドの高さの裏返し。誰もいないところで二度と弾けなくなったギターを壊そうとして出来ずに慟哭し、また、かつての同級生への復讐に大学に乗り込みながらも、彼にあこがれる新入生の演奏にかつての自分を重ね合わせ、復讐のことなど忘れてレッスンに没頭する。性格付けもさることながら、海堂役の唐橋充氏が実にいい演技をする。 東映公式ページ によると来週はもっと泣ける話だそうで、オイオイ、これ以上泣かせてどうするの、と思ってしまう。ってワケで 2ch特撮板海堂直也スレ にリンク。主人公巧の方も、啓太郎のクリーニング店常連のおばさんからの頼みで、おばさんの息子に家に戻るよう、啓太郎ともども説得するはめになる。実はその息子が海堂にあこがれ入学した新入生で、夢を語る彼の真摯な言葉に、「夢」に憧れながらも見つけられない巧はいらつき、啓太郎や真理に当り散らす。やはり、ファイズのテーマは「夢」と「挫折」っぽいなぁ。
   例の「戦争とは何か」が中国国民党宣伝本だったという記事の載っている「正論」を立ち読みしてきた。東中野氏は山本弘氏などには「トンデモ本作者」扱いされていて、その中立性には疑問がある部分はあるのだけども、一読したところ東中野氏が発掘したと言う資料の信憑性いかんだと思う。本当だとすればティンパリーが発行した自主出版ではなく、中国国民党が資料の提供から印刷製本まで大々的にバックアップして発行したということになる。その他の論は状況証拠からの推測・憶測以上ではないので、あまり真面目に捉えすぎない方が良さそうである。


2003年03月11日(火) 旧暦 [n年日記]

グロッキー

 昨日酒を飲みすぎて、今日は一日グロッキー状態。うう。
 いろんな人にちょっとずつ心配や迷惑をかけながら、どうにか私も生きてます。ありがとうございます。
 古巣の研究室のT君が一緒だったのだけど、彼の言説はとても危うい。一つ間違えばトンデモさんになってしまいそうな危険性を含んでいる。まず自分が望むことありきで、それを検証する際の理屈の組み立てで、都合の悪い部分で別の理屈を持ち出したり態度への話に切り替えたり、「これってトンデモさんと話ししてるときの理屈だよなぁ」と感じてしまう。今は別にトンデモさんというわけではないのだが、将来どうなるのかはかなりヤバげだと思うので、釘を刺しておいたのだが、イマイチ理解してくれなかった模様……上手く行けば面白い研究者になりそうだから、変な道に進まないか心配してるのだけどね。
  富士見書房の新雑誌「ドラゴン・エイジ」 コミックドラゴンとドラゴンJrが合併、ということなんですが、伊藤勢が切られています。大森葵も切られています。かなりダメぽ。何人かわりと期待してる作家さんが残ってはいるんですが、どうにも迷走の始まりという気がする。
  松本元さんの訃報 。うちらの分野でないとあまり関係ないと思いますが、やはりヤリイカの飼育が一番有名ですね。あと、生物物理若手の会などで話した「愛が脳を作る」(一時期講演などではこの話ばかりしていた)とか、話の面白い方でした。学会の懇親会で、ちょっとだけ挨拶をした程度ですが、この年齢で亡くなるとは……大変残念です。
  田中康夫、「救う会が横田父の行動を束縛してる」と発言 。横田父は確かに北朝鮮行きに心が揺れたようだが、奥さんは「ヘギョンは娘ではない」と毅然とした態度で「救う会」の方針を貫いている。横田父も行動を束縛されてるわけではなく、その上で説得を受けて納得して北朝鮮行きを諦めている。もし態度の一貫性が崩れたら、そこからなし崩しになってしまうとわかっているからだろう。他にも事実とは異なる、「蓮池兄が作る会メンバー」とか、「桜井よしこも距離を置いている」(桜井よしこ自身がこれを否定)と言っている。ダム建設の見直しでは「やるなあ」と思ったけども、こういう言動を見てると、この人、大丈夫なんだろうか?
  8bit機に移植可能なネット対応OS 。“Contiki!”とモンティパイソン風に。しかし、ネット対応として、ネットにはどうやってハードをつなげるのだろう?
  各政党の支持率、民主党以外は軒並みアップ 。ある意味わかりやすいですな。でも、社民・共産・公明が上がってるのか……
  大地丙太郎氏の日記 (3/4と3/7)を見て「あ、現場の人間もそういうふうに感じてたんだ」と安心した。スタッフだけが楽しんでいてもいけないのだけど、スタッフが楽しくないもの、手ごたえを感じていないものを見せられても視聴者としても困る。友達が「面白い」と言っている番組がどうにも面白いとは思えない。そうでないのもあるけども、楽しみ方が自分とは違う人たちが多いのだろうとは思う。それって本当に楽しいのか、ときどき疑問ではあるけど。
  対イラク決議案、ロシアは拒否権発動を宣言 。どうにもここら辺は現時点で結ばれている石油開発プログラムや人道援助プログラム(oil for food)の利権を確保したいという面が大きいだろう。ちなみにフランスも石油開発プログラム契約をイラクと結んでいる。世界の紛争は権益を通して見るとなんとなく見えてくる。
 で、アメリカがジャイアン、というのはそうだと思うけども、 フランスやロシアが出来杉やしずか かと言うと違うと思う。フランスやロシアもジャイアンにすぎない。ただし、アメリカよりは力が弱い。さらにフランスは石油の利権に加えて、中東とは地続きであるために中東の政情不安は難民問題となって直接的に跳ね返ってくるということもある。ドイツは難民問題もあるし、現首相は公約としてイラク攻撃不参加を掲げて当選したと言う背景もあるらしい。中国はよくわからないのだが、そもそもが現存するアメリカ最大の潜在的敵国ではある。同時に、アメリカにとっては今一番期待できる市場だし、中国側としてもアメリカの資本を導入したい。そういうわりと複雑な関係になっている。さらに、核保有が確実視されている北朝鮮問題がある。あまりアメリカの過激化はいずれにしても望まないだろう。
 日本を見てみれば、現時点でイラクに対しての石油利権はない。上手く立ち回れば利権にありつける可能性はある。ただし、日本は中東諸国との関係は比較的良好なので、反感を買う危険を冒す必要があるかは微妙。しかし、それよりなにより、北朝鮮をめぐる不穏な情勢には、米軍の協力なしに対処は出来ない。日本がアメリカ側の立場につくのはわりと自然な流れだ。現時点でのイラクをめぐる賛成派・反対派の配置と言うのは至極リーズナブルなものだったりする。
 ただ、「なぜ、今攻撃を?」ということに対してはまったく不透明なまま。イラクからの報道を見ると、貧富の差はあるものの、アメリカ映画や外国の製品が流通し、異常な情報統制も思想教育もなされていない(反現政府勢力に対しては別の話よ?)。北朝鮮などに比べれば全然まともである。これらの様子なども聞くと、やはり「何故、今?」という疑問はどうしてもつのる。
 そいでもって カーター大統領が語る、正義の戦争の条件 。あのー、太平洋戦争時の日米戦争、(4)はともかく、(1)、(2)、(3)は確実に満たしてないんですけど……どこが正義の国だって? ああん?


2003年03月12日(水) 旧暦 [n年日記]

訃報の伝え方(初級編)

 昨日訃報を書いた松本元氏とウチのボスは親交があったので、もし知らなかったらちゃんと話さなきゃいけないなぁ、と思いはしたのだけど、あまりにどうでもいいような感じで話すといけないし、かと言ってかしこまって深刻になりすぎてもいけない。で、昨日話そうとして丁度良いタイミングが見つからず、今日お茶を淹れに行ってばったり出くわしたので、これなら良い、と思ってそのことを話した。「あ、さっき×さん(隣の研究室の方)から聞いた」との返事。つまり、昨日の時点では知らなかったと言うことに。うーん、やはりタイミングが難しい。ただ、弔電を打つのに場所や告別式の日取りがわからない、とのことで、それを教えられたので良かったのだけど。
#むずかしく考えすぎか。
  昨今の中東情勢を考えれば実際には共時性というほど確率が低いわけではないと思いますが、 双方、たまたま話題が一致してその論の張り方のニュアンスの違いを楽しんで読んでいたのは事実だったり。小泉さんにはもうちょっと舵取りをしっかり考えて欲しいとは私も思うけども、ほとんど四面楚歌の危うい状況ではこれが精一杯かなぁ、とも思ったり。どうしてどうでもいいような足の引っ張り合いやってるんだか……>国会
 ちなみにあたくし、ひねたこと言ってますが、別に主戦派ってわけじゃございやせん。なんてえか、よく戦争とか原爆を「絶対悪」と言う人がいるけども、そういうの好きじゃないんですよねえ。軍事力の行使は確かに悪いことなんだけど、「絶対悪」というものを設定すると、相対的に「絶対善」が生じます。その言葉がまるで免罪符のように働き、それを悪用する輩がかならず出てきます。そういうのは嫌だから、「絶対悪」なんて安易な考え方しないでちゃんと検証するようにしたいとは思う。
  ホリプロがアニメ参入 。う〜ん、アニメが儲かるとか、勘違いされてるんかな? しかし、一話辺り制作費1800万円とは気張ったな。伝聞で聞くところでは、一話辺りは1000万円に満たないのが普通らしいのだが……
  2chが与える風評被害の一例 。ワラタ。
  朝鮮日報(チョソンイルボ)支社長のコラム 。イイ! 少し見直した。(半島ネタしつこくてスマヌ)
 昨日の大地丙太郎氏の日記と対照的に感じたのが(あの日記の意見も全面賛成ではないけど)、 ファースト世代からのガンダムSEED擁護論 。なんてえか、「もっと評価されてもいいのでは」とか言われても「そんなこと言ってもつまらんとしか思えないんだから仕方ない」としかこちらも答えようがないっす。感じ方・楽しみ方は人それぞれなので、私の場合は、ってことですが。面白いと思うんなら理屈をこねずに面白い、つまらないと思うなら同様につまらんと言えばいいだけで、その擁護の仕方は結局種批判論を繰り広げる旧作ファンと同じレトリックに陥っている。
 で、ワタクシ的に今一番面白いと思う キングゲイナー 。こういう問答無用の面白さが一番いいよなぁ。24話は、作画がかなりアレだし、設定だのなんだのがなんだか無茶苦茶なことになっていたけども「だからどうした!」ってなものである。実は「理屈をぐだぐだ捏ねずにまず楽しめ!」ってのはキングゲイナーの方にこそ当てはまる。誉めすぎかもしれないけど、まあ、Don't think, feel! ってなものでございますよ。
 チェルノボーグに搭載されたフォトンマット砲に回すために全てのエネルギー供給が停止するヤーパンの天井。ゲインは「修行」をキングゲイナーの中で続行していた。そんな中、オーバーデビルの力を部分的に得たアスハムがヤーパンの天井への攻撃を仕掛けてくる。ゲインのエンペランザだけでは対抗できない。ゲイナーはゲームの仮想世界と現実世界、ふたつのフィールドでの戦いに挑む。
 無茶苦茶で笑うしかないんだけど、だから楽しむのが正しい。カテズのゲーマー達がゲイナーのわりと深刻な状況に対して、ノリで挑戦を続けるってのは、演出的な面もあるのだけど、 こういう連中が現実にいる ことを考えると、意外と現実的に思える。人間ってな、人事だとそんなものだよなぁ。インタビューなどを見ると、最終回が楽しみである。
  THE ビッグオー も、最終回間近。第一シーズンでなげっぱなしと思っていたネタも、きちんと丁寧に拾いなおされていくのは見ていて気持いい。それでいて王道のストーリーを踏襲してるのだから、なかなかどうして。ちとドロシーの心理の動きがわかりにくいが、意外と重要になってきたベックの役処とか、プライドとのジレンマとかが丁寧に描かれてるのもポイント。こういうのが嬉しいやね。
  敵に回すと頼もしいラムズフェルトの発言 。この人、実は第二次湾岸戦争を止めたいのかな、と時々思う。多分、気のせいですが。


2003年03月13日(木) 旧暦 [n年日記]

ブリッジへ、こちらラフォージ!

 二正面作戦は無理です! ってなことはさておいて、こっちから話題振ったんだから逃亡するわけにも行きませんわな。でもできるだけさくさくと。
 いや、まあ、「ロシアやフランスがしずかや出来杉〜ぃ?」と思っただけなんで、 ネタだということであれば それはそれでOKっす。出来杉の顔にプーチンのKGB顔を、しずかの顔にシラクの顔をハメコミして考えると相当笑えますが。あと、中東諸国=のび太はわりと微妙かな?(微妙に合ってる気もするので余慶微妙なんだけど)
 え〜っと、 善悪は相対的 ってのは、まあ、私の言いたいことも概ねそういうことです。過去の事例を見るとハト派が却って被害を拡大したり、タカ派が結果として被害を縮小したんではないかと思える事例もあるので、難しいところではあるんですが、そういうのは個々の事例でしか判断しようがないので、あえてその辺りは不問、ってことで(逃げ腰)。小泉さんの行動については、陰謀だの地下で動いてるだのあると陰謀属性200%のワタクシとしてはドキドキしてしまうのですが、多分ないでしょうね。小泉さんはあまりに孤立していて、支持率のみがかろうじて支えていると言うのがずっと続いてて、それを自覚してるからこそ昨年秋の北朝鮮訪問も含めたパフォーマンスに余念がないわけで、ただ、そんな状況でナニができるかというと出来ることは極端に限られているわけで。小泉さんのやってることに全面賛成は当然出来ないけど、誰か他の人に任せれば良くなるという気もしないのだよなぁ。どうせなら魔界転生で老中阿部正弘でも蘇えらせてくんないかなぁ、とか「風雲児たち幕末編」を読んで思ってしまったり(英雄待望論は危ういぞ〜)。ただ、国民の支持率を気にしてる上で、 こういう答弁をする くらいなら、アメリカにきちんとした攻撃の理由の説明を迫るくらいのパフォーマンスが欲しい気も。もっとも、アメリカもできるならとっくに説明してるだろうという気もするので、小泉さんがそんなこと言ったりしたら、ラムズフェルトがまたもやうっかり「日本のバックアップ無しでもイラク攻撃は問題ない」とか言って、また反イラク攻撃世論に火がつくというシナリオもありそうで面白……怖いのだよなぁ。
 で、実は太陽政策の腰抜けっぷりに(ある意味わからんではないけど、この状況であまりに親北朝鮮で行くのも……)、アメリカマスメディアに「中立国」呼ばわりされていた韓国もさすがにアメリカの機嫌をそこねすぎると不味いと思ったのか、 イラク戦に工兵500名の派遣を検討 してるそうで。「どうせアメリカが北朝鮮を放っておくわけないんだから、そこまでご機嫌伺いしなくてもいいじゃん?」って意見もあるのだけども、どうもつらつら考えるに、イラク危機後の状況が不透明なこと、イラクと違い北朝鮮には資源の利権がないこと、中国とのかかわりもあって戦後問題は利益のわりにやっかいすぎることを考えると、日本や韓国が「自分達はアメリカにとって使える存在」とアピールすることに意味があると判断する気持もわからんではなかったり。ただ、こういう政治のやりとりで見知らぬ国の、一体なんのためなのかすら不鮮明なことのために生命を危険に晒さざるを得ない前線の兵の方々には同情を禁じえない。それでも「国民の安全と平和のためだ」と彼らは言い切るのかもしれないけど。
 いや、まあこういう国事を一市民が語るのは「天下国家を語るのはネタがないから」ということもないではないのだけども、ウチらオタクなんてのは所詮平和の惰眠をむさぼっているからこそ存在していられるわけで、やはり世の安寧の危機は気になるんではある。
  なんかおかしい毎日のコラム 。ナニがおかしいかはあえて書きません。いや、長くなるし(ヒント:文中でも触れてる「自作自演」の可能性は? 「民意」ってナニ? どうやって知ったの? あと、本当に他のアジア諸国では起こってないの?)。しかし 2chのスレ は即効で制服スレに置き換わってます。チマチョゴリはオタク的にイマイチ萌えないらしい。
  金工大でガンダム創出学開演(一般向け) 。え〜っと、金工大ってえと、どちらさんかの母校だったような? ある意味、流石と思うけど、「創出」ってあたりがなかなか微妙。
  zakzakからのディープリンク禁止申し入れ騒動関連 。あちこちで取り上げられているので今更なのだけども、これって著作権法の拡大解釈の弊害だよなぁ、と思ったり。「著作権法は著作物商売のあらゆる権益を保護してくれる」と勘違いしてしまう業界人も多いのでしょう。件の伊東さんにとっては一種のおまじないくらいにしか思ってないんでしょうなぁ。著作権とは本来「文化保護」のためのもので、権益などに関しては元々はその主旨ではないのです。著作権法に無知な大衆にも問題はありますが、無知な著作権業界の人はもっと業が深いよなぁ、とか思ったり。ちなみにこれまでのリンクを見てもわかると思いますが、あたしゃ(ディープリンク禁止令は)一切気にしてません。
 ステルス艦カニンガムシリーズ(3)、 攻撃目標を殲滅せよ の上巻を読み終わったので、下巻の前にひとまず休止して 奇妙な論理 を読み進める。いや、カニンガムシリーズは相変わらず面白いのだけど、今の国際情勢を見ると、やはり娯楽小説なのだなぁ、と胸になにかがつかえたようになってしまって。それ以上のナニを求める、と突っ込まれるとまったくもってその通りなんですが。


2003年03月14日(金) 旧暦 [n年日記]

ごめん。やっぱりずば抜けてました

  戦後のイラク石油利権、米企業が独占か? ( 英ガーディアン紙2chニュース速報+板スレ )。もともと反米基調な新聞らしいけど、もし先走り報道でないとすれば、これは実質アメリカによる植民地化政策であり、そのジャイアンぶりはずば抜けている。これでは確かにシラクやプーチンがしずかや出来杉に見えますわ。正直、スマンカッタ。> 林氏
  戦後三分割案 くらいまでは(次の紛争の火種としか思えないけど)まあわからんではないのだけどね……こんなことしたら利権関係のバランスががらりと崩れるのに。
 記事自体は英国紙なんでブレア首相に対する批判なんですが、記事中で「ブッシュのわんちゃん(poodle)」呼ばわりされてます。哀れな。日本もあまり人の事は言えないけどね。これでブチ切れたブレア首相がブッシュに利権を貰いに行って返り討ちに合い、教会に潜伏していたシラクの元に這うようにしてたどりついて「俺は犬か!?」と……あー、なんのことかわからない人は「狼/男たちの挽歌最終章」を三回は見ておくように。キミとボクとの約束だ!
 とりあえず、ブッシュJr.の正気は疑っておこう。

本屋の歩き方

  新古書店問題 やら ハリーポッター最新作の店頭在庫が35万部スポニチ )のニュースやらで派生して「 再販制度 」に関する話題も出るのだけど、案外と単純反対の意見が結構あるのに驚いた。私みたいなマニア系の書籍が書籍費の半分以上という身にしてみれば、再販制度は弊害も多いけどもコレがないとかなり困ったことになるシロモノでもある。無責任に「市場原理に任せれば?」で済む話ではなかったりするんだよなぁ、コレが。
 非常にヌルい意見でアレなんだけども、再販制度のおかげで書店が店頭を中卸に貸している委託業者化している、という現実もあるのだけども、もし再販制度のない競争状態になっても競争の厳しさというのがどれほど違うのだろうか、とも思う。だとすれば、出版内容の多様性が保証される再販制度の存在する現在の方が、消費者としてはありがたかったりする。もっとも中卸の権限が強すぎる、という現状もあり、こういった辺りは改善させねばならないと思うけども。
 以前、ボランティア活動をしているM瀬君と「ボランティアってのは」という話をしていて、一般的にイメージの強い「無料奉仕」ではなく、活動の維持のために採算を取ることは重要だという喩えで「書店なども一種のボランティア」という言葉が出た。一部書店さんには失礼に響く物言いかもしれないんだけど、個人的には納得できる喩えだった。本屋と言うのは利幅が薄い。本屋の利益は価格の一割程度というのがほとんど( 実際には1〜3割の幅があり、多くは2割から2割5分の間だそうです。 ご指摘 ありがとうございます)。万引き対策に頭を悩ませるのも道理で、一冊本が盗まれたら九冊売らねば仕入れ費すら回収できない。特殊本屋 ヴィレッジバンガード の社長さんのエッセイ「 ヴィレッジ・バンガードで休日を 」に、「万引きするならせめて注文カードは置いていってくれ」と自虐的なネタが書いてあったりしたのだけど(注文タグはまとめて中卸に返すと幾ばくか(一枚辺り数円くらい?)キャッシュバックされる仕組みらしい)、基本的にそういう採算の世界なんである。そりゃ、店員さんが必死になって万引き学生を追いかけるわけだわなぁ……
 ハリポタの件に関しては、買い切りの返品不可、というのはやむを得ない部分もあったりする。体力のない零細出版社がベストセラーを出したために倒産する「 ベストセラー倒産 」(リンク先「追加注文について」の部分参照)というものも結構あるから。一過性のブームって罪だよなぁ。まあ、結局再販制度も一長一短なんだけども、それぞれ長短を知った上で反対賛成は考えなきゃいけないでしょうな。

その他

 春以降の新番組、 成恵の世界 は中京地区でも放映するみたいね。いや、個人的にはあまり好きでないのでどうでもいいのだけども。原作を読んでいると時々「なんじゃこりゃ?」と思ってしまうところがある。番外編でやった劇中劇のマンガ化「魔砲少女四号ちゃん」を見たときは主人公が内心でクラスメイトや先生を「バカ呼ばわり」する無意味な選民思想が何の背景もなく描かれ、しかもその後フォローなしという展開に唖然とした。こういう市場は可愛ければいいってものかもしれないし、それがいい、ってファンもいるのかもしれないけど、あたしゃよう好きませぬ。「人間交差点」が中京地区でもやるのはめっけものかも。
  デュカプリオ、千と千尋の神隠しを絶賛 。うーむ。
 チャンピオンを読んでて、「アクメツ」は面白いと言えば面白いのだけども、なんか微妙なのだよなぁ……「プロジェクト アクXツ」ネタと言い、PPG風のキャラと言い、どうも主幹部分であからさまに他のものの力を借りてるのが気になるのかもしれない。そういうところ、私は潔癖と言うか、頭が固いんだろうなぁ。
 麺王杯開始以来かなり微妙なセンを彷徨いだした「虹色ラーメン」は、単純な対決ものにせずにらしい展開にしてるところでかろうじて救われているような。うーん、長期連載は難しい人なのかなぁ……
 アニメ化もした(けど東海地区では放映してない……)「ななか6/17」は、登場人物たち一人一人の問題に決着をつけていっている。まるで引っ越す前に住み慣れた家の中をひとつひとつものを片付けていくような丁寧さを感じ、面白いのだけども、作者の中では最終回に向けてすでにカウントダウンがはじまってるように見えてさびしくもある。
  Mozilla 1.3公開。個人的には最大のネックであるメモリリークは直ってるのかな? これさえなければ文句はないんだけどねえ……


2003年03月15日() 旧暦 [n年日記]

ひとつの指輪は……

 謎はすべて解けた!(浅見光彦風に)

ってワケで「二つの塔」を見てくる

 つまり、 名古屋駅ビル を見てきたってことですが。嘘ですが。
 「最後30分映画」とか言う声もあったけど、とんでもない。ガンダルフは怪物と谷底に落ち、指輪の誘惑に負けそうになり命を落としたボロミアを欠いた上に、フロド・サム、メアリ・ピピン、アラゴルン・レゴラス・ギムリとパーティ(仲間)が三組に別れての物語になったので、そこらへんについていけないと食いつきが悪いとは思うけど、フロド・サムのグループは指輪を狙うゴラムを道案内にすることになり、メアリとピピンはサウロンの手先から逃げた先で生きている樹木「エント」と出会う。アラゴルンたちはサウロンの走狗となったサルマンの手先により心も身体も蝕まれたセオデン王の国ローハンに入り込んでしまう。それぞれがばらばらの状況の中で、おのおのの出来ることを必死にさがしていく。必然的な絶望の中で、それでも世界の中でそうするに足ると信じる良きことのために、一人一人が戦っている。スケールの大きな話だし、主人公はフロドではあるけど、本質的には良きものであろうとする小さな一人一人の物語だと言うことがこの二部であからさまなまでに描かれる。フロドのように指輪も持たず、アラゴルンたちのように戦う力も持たないサム、メアリ、ピピンが物語中で決して無視できない存在であるのはそのためでもあると思う。ともすれば巨大な叙事詩の面を記述するための画面的スケールに圧倒されがちとは思うけども、そのような巨大な流れの中だからこそ、小さな一人一人が流されないでいられるのか、指輪に絶えず誘惑されるフロドがその最たるものだけども、その他のキャラクターも、指輪の誘惑に負けてしまった存在のゴムリ(ゴクリ)ですらも輝くのだと思う。
  朝鮮総連から返事が来ました スレ。例の朝鮮民族学校に大学受験資格が認められなかった件で、朝鮮総連等が「民族差別」と言っていたのに対し、「民族差別ではないのでは?」と質問状を送ったところ、帰ってきた返事を晒したスレ。無許可で晒してしまったらしく、ちょっとその辺はアレだけど 142 のツッコミはちと笑った。 五箇条の御誓文 って本当なのかなぁと思ってたけど、どうにもにわかに信憑性が……
  「びっくりする顔が見たかったので」車からミニバイクをエアソフトガンで狙撃産経 )。がー、そういうことすんなよう! マニアがどれだけ気を使ってそういうのが迷惑かかんないように気を使ってるのかわかんないのかよう!
  李登輝元首相「国名を中華民国から台湾へ」とアピール 。確かに、外省人による殖民(としておこう。実質ほとんど侵略だが)により「中国国民党により打ち立てられた国家」という認識が一般的だけども、ここらへんの認識は台湾内でもアイデンティティが割れてたりする。私も中華人民共和国と台湾は別の歴史を持つ別の国と認識しているので、その方が良いかもしれない。もっとも、台湾国内の世論と、中華人民共和国がどう出るかだよなぁ。あと、 中国料理になっている 味仙 の看板は書き換わるんだろうか?(ローカルネタ)
  少年エース増刊特濃 (すまん。読んでて恥ずかしい誌名かもしれないが、こっちも打っていて恥ずかしいのだ。耐えてくれ)において浅田寅ヲ氏作画「甲賀忍法帖・改」が掲載。同じ「甲賀忍法帖」 ( 角川書店版 講談社版 )原作で、講談社の アッパーズ においてせがわまさき氏作画「甲賀忍法帖〜バジリスク〜」が掲載され、同時期に違う出版社から違う作風の作家で、しかし大筋は原作と同じで出されると言う珍しい状況になっている。作家による世界観の消化・描写の違いは面白い。ところでせがわ氏の方の「バジリスク」ってなんでバジリスクなのかなぁ、と考えていて、確かに本編にその単語が出ていたことを思い出す。でも、それって、下手すると無茶苦茶なネタバレのような……しかし、今回調べるまで 甲賀忍法帖が角川・講談社両社から出てる とは知りませんでした。だからこんな特異な状況が発生するのか。
 うう、今月録画した番組の消化が追いついてない……


2003年03月16日() 旧暦 [n年日記]

どうしよう

  東映公式サイト で「泣ける」と宣伝されていた ファイズ #8。個人的にツボなのは、と言われると先週の話なのだけども、今週の話も確かに豪語するだけはあった。と言うより、井上脚本としては平成ライダー中過去最高かもしれない。海堂の「夢ってのは呪いと同じだ」という言葉と真理の「夢ってのは時々すっごい切ないけど、時々すっごく熱くなる」という言葉を、それぞれ夢を知らない木場と巧が背負って戦う。とてもひねくれた井上脚本とは思えない優しい視点が、真理と海堂の二人にそそがれる。特に海堂が 結花に演奏をせがまれ、左手の怪我のために途中で中断したところで、「ここまでだ」と立ち上がり、なにかが吹っ切れた表情で窓からギターを投げ捨てた シーンは、マジでちょっと来た。先週のシーンとの対比になってるんだろう。プロデューサーがスロースターターかもしれないが、8話まで付き合って欲しい、と言っていた理由がわかる。6話までは長いプロローグで、7、8話でようやく巧の、そして木場の戦う理由が見出されるからだろう。投げ出しても仕方のない長さだけど、自分は付き合って良かったとは思った。自分に夢がない巧は人の夢を守ることを決意し、木場は夢を奪われた者のために戦う(第七話、八話のサブタイトルは「夢の守り人」)。ただ、おそらくこの話では「挫折」が必ずつきまとうはずで、単純に「みんなの夢を守るため」と言いながら戦う話にはならないだろうなぁ。
  2ch555スレ で、いつもの井上バッシングがまったくおこらず、戸惑ったような反応が多かったのは面白かった。特に このへん なんかは笑った。「どうしよう」って、どうしよう?
  キングゲイナー は先週から引き続いてハイテンション。ゲームで培ったオーバーセンスでオーバーデビルを圧倒するゲイナー。しかし、シンシアを助けようとオーバーデビルに近づいたゲイナーは、キングゲイナーごとオーバーデビルに取り込まれてしまう。オーバーフリーズにより心まで凍てつかされたゲイナーはシンシアと共にヤーパンの天井を攻撃しだす。要素がてんこ盛りでナニを語ればいいのかわからないくらい内容盛りだくさんなのだし、前半・中盤のバカっぷりなノリも健在なのだけども、それでもまとまりを感じるから不思議だ。物語がひとつに収束しているようでもあり、しかしそれでもどうなるのだろうとハラハラせずにはいられない。富野監督はインタビューでは自信たっぷりに「一時間くらいの要素をなんとか一話に詰め込んだけども、出来はすばらしい」と語っていた。最終回がこれほど楽しみな番組も久しぶり。来週の予告に、ブリュンヒルデも出てた気もするけど……
  アバレンジャー はどうもいつもの戦隊ノリになってきたのがちょっと残念だけども、「アメリカ国防総省のお偉いさんに貸しがあってな」と怪しい工事作業員に扮した外人たちがニカッと笑ってサムズ・アップには大笑い。大バカだなぁ。
 イラク危機関連の話題で 日本軍事情報センター最新情報 の情報と考察が非常に参考になる。アメリカは自国の軍事力で戦争をコントロールして他国の不満も抑えられると思っているのだろうか? だとしたら恐ろしい勘違いだ。軍事的に威嚇したら、テロが減るとでも? むしろ逆。戦後処理(利権を持つ諸国の調整も含めて)をきちんと考えていないのならば、たとえいかなる人道的な理由があろうと戦争をしようだなんて考えるべきではない。


2003年03月17日(月) 旧暦 [n年日記]

とりあえず

 反応しなきゃいけないこともあるんだけど……
 とりあえず 自転車創業 のひとが名大出身者、しかも 大丸ラーメン の常連だったと聞いてちょっとびっくら。大丸ラーメンのオヤジに直接聞いたんですけどね。
 大丸ラーメンがもうそろそろ店たたもうかと考えてると聞いて二度びっくら。大丸ラーメンオフでも企画しようかしらん?


2003年03月18日(火) 旧暦 [n年日記]

昨日の出来事

 ウチの教授の退官記念講演&記念パーティでした。ウチの教授とは前の研究室ぐるみで親しい付き合いがあり、まあ、ヲイラのようなミソッカスを引き取ってもらえたのもその縁があればこそなんですが、旧ボスをはじめとして懐かしいメンツが一同に揃って、ちょっとした同窓会気分。終わった後にひさびさに私が頭が上がらないO内先輩とかと飲みに行って、帰宅は午前の四時でした……流石にチョト頭痛い……
 で、大丸に行ったのもそのシメでだったんですが……ちなみに、冷静になって考えれば物理的に大丸オフなんぞ ムリ ということに気付きました。そりゃそうか。
 とりあえず、間違いの指摘があったので 3/14の日記 に修正(赤字部分)。 ご指摘 、ありがとうございます。
 イラク情勢は、予想していたとは言えもはやのっぴきならないところに来てしまった。賛成か反対かは、意見を控えてきたけども 3/14の日記のネタの 、アメリカのイラク戦後ビジネスの青写真を知って、意見は「反対」になった。フセインが危険人物でないということではない。人道とか情緒的な理由でもあまりない。こんな無茶な戦後処理をして、世界中に紛争の火種をばらまかないと考える方がどうかしてる。「良いか悪いかは選べない。悪いか、より悪いかのどちらを選ぶかだ」と言うのはトルコが経済援助と引き換えにアメリカへの軍事的な協力を主張したときの言葉だそうだ。「より悪い」方をアメリカが選択してるようにしか見えない。
 しかし、近日中にアメリカの攻撃が開始されたとするならば、番組の放送スケジュールが色々影響されるんだろうなぁ。この改変期に、大変なものだ。(前の湾岸戦争では、「不思議の海のナディア」を放映していたGAINAXはスケジュールが延びたおかげで逆に助かったらしいけど)
  文部省前の在日に抗議してきました スレ。民族学校卒業者の大学受験資格をめぐって、総連が抗議活動をしてるところに逆に抗議に行ったらしい。自分達が直に抗議されるとは考えていなかったらしく、「抗議しに来ました」と告げられて二の句が接げなかったという在日朝鮮人の人の様子がちょっと可笑しい。偏った史観と論理をバリバリに振り回す相手に、まともな議論にはならなかったみたいだけど、その場その場で都合の良い立場にコロコロ乗り換える相手側の論理を見るだけでなにかおかしいということはわかる。いやはや、>>1さん、ご苦労様。


2003年03月19日(水) 旧暦 [n年日記]

「戦争、お好きですか〜?」

 無茶苦茶不謹慎なタイトルだなぁ。多分、20日の朝10時15分には、宣戦布告されてるんでしょうね。攻撃が同時かは不明ですが、現地時間の夜中には本格的な軍事行動が行われるでしょう。どうせやるならさっさと終わらせてくれ、と思うけども、多分ムリでしょう。フセインは長期化させてアメリカが国際世論上諦めるのを待つしか生き残る術はなく、アメリカが大規模な軍事行動で予定通り短期で終わらせた例は第二次世界大戦からこっち、まったくと言っていいほど覚えがありません。しかし、今回の戦争ほど規模のわりにきっかけが不鮮明というのも珍しいです。第一、ウェストファリア条約からこのかた、「相手にわざと先に手を出させておいて殴り返す」はアメリカのお家芸だったはずなんだけどなぁ。それだけブッシュJr.が阿呆だってことでしょう。日本の政治家、軍部、外交も十分に阿呆だったんですが、太平洋戦争も十分その気ありありで挑発しまくってましたからね。まあ、ノーガード戦法はいつまでも通じるものではないということか。 CNNの創業者が「誰も行かんのならワシが行く!」といきまいてるらしい ( CNN )ですが、こういうときこそ出番ですよ、サキサカさん? CNNは「あなたには取材する能力はない」と言ったらしいですが、つまり「もー、おじいちゃんってば、お年を考えてくださいな」ってことなんでしょうな。大丈夫、ターナー老。ジャーナリズムはとうに死んでますから。
  /.JP にも載っていたけど、 平沢進氏が反戦活動として曲をインターネットで公開 。まず、私は教条主義的反戦主義者ではありません。戦争や殺戮がいけないなんてのは多分誰でも思ってるし、私も思ってます。しかし、トルコの言ではありませんが「良い」か「悪い」かのどちらかから物事を選べるということはとても少なく、大抵は「悪い」か「より悪いか」のどちらかを選ばなければならない、そんなことが世の中はとてもたくさんあります。その上で、今回のアメリカの行動は「より悪い」だと私は思います。平沢氏の主張は一見教条主義的な反戦アピールにも見えますが、その主張のしかたは至極控えめで、また、こういう有名人は「個人」としてとらえられることは稀で、ほとんどがなんらかの「シンボル」としてとらえ、行動の一貫性、つまり原理主義的行動、教条主義的行動を求めてしまいます。実像なんてのはわかりません。そして、その上で先のサイトにある平沢氏の主張は十二分に納得できるものです。ですので、私は平沢氏の活動を支持します。
 昨日書いた 文部省前の在日に抗議に行って来ました スレは、何故か 950から KTX の話題が始まってます。どうも業界関係者の方らしく、日本の技術を盗んでだっこしようという韓国側との丁々発止のやりとりが想像できて楽しいです。別によそから技術を盗むこと自体は反対しませんが(日本もやったし、「まなぶ」とは「真似ぶ」と良く言うし)、だからって独自技術の開発を怠っていいってことじゃないんですけどね。日本の鉄道関係って実は結構なテクノロジーと運用ノウハウの上に成り立っていたんだなぁ、と実感。
  STREGA!の二巻 が出ていたと ウルトラジャンプ 最新号で知り、慌てて買いに走る。ふーむ、危ないところだった。きちんと買い支えないと配本が危ういかもしれんからなぁ。
 しかし、ウルトラジャンプはますます微妙な雑誌に……つっても、いろいろ最近微妙な雑誌が多いんですが。
 他には神林長平 ルナティカン と、 サンデーGX を購入。ワイルダネスは来月からまた二ヶ月お休みか。しかし、恵那は鈍感でもなく、打ちひしがれるでもなく、実に恵那らしいままだったので安心。彼女には変わってほしくない。ケンケンもある意味ケンケンらしいですが……少しは成長しろ(^^;。ブラックラグーンの双子、見覚えあるなぁ、と思ったら、 アウトフォクシーズ ……
 あ、そうそう、先日書いた「 少年エース増刊特濃 」に押井守原作の「キラーズ」が掲載。以前神埼将臣作画でアッパーズに掲載された奴と、基本的に同じです。


2003年03月20日(木) 旧暦 [n年日記]

よろしい。ならば戦争だ。

 ってな感じでおっぱじめてるなぁ。たぶん、とてもじゃないけど短期戦であっさり決着つくことはないでしょうね。
  アメリカの戦争に反対してメリットがあるのか ということですけど、まあ、世界の石油の大部分を握るアラブ系の反発を防ぐくらいのメリットはありますね。全体としてデメリットの方が大きいですが。あれだけ反発していたフランスですら イラクが化学兵器を使うならば参戦するかもしれない と言っています。実質、戦争がはじまればイラクの勝機は薄く、アメリカが勝ってしまえば戦後の石油利権はアメリカの胸ひとつですからね。個人的に言わせて貰えば「ムナクソ悪い」ですが、実際的な判断でしょう。「戦争と戦闘は同義ではない」というのは「戦争とは軍事力を伴うものばかりではない」ということと判断しますが、「軍事力を行使することが軍事力を行使しないことより結果的に被害者が少なくなる見積もりかどうか」はわからないので敢えて無視させていただきます。私がアメリカの宣戦布告に「反対」してるのは、一番大きいのは「戦争やるなら、もっと真面目にやれ」ってことです。「家に帰るまでが遠足です」じゃないけど、「戦後処理までが戦争です」ってこと。アメリカのやり口は最も上手く行った場合を考えても「予防戦争」の口実を大々的に世界に既成事実化し、権益関係ではヨーロッパ、中国、中東諸国との関係に深い軋轢を残すでしょう。もし、上手く行かなかった場合は目も当てられません。アメリカの戦後処理の考え方の甘さ、あるいは意図的に国際情勢の悪化を狙っているのかもしれませんけど、そのリスクは長期的に見て日本にマイナスだ、と判断したから反対、という意見になりました。反対すればメリットがあるのではなく、戦争すればデメリットがあるから反対、です。無論別の考えの人は別の判断をするでしょう。まあ、それだけの話です。少なくともアメリカは戦争を起こす最善の努力をしたようにすら見えない。(端的に言えば「日本がアメリカを支持することは反対ではないが、アメリカの決定については反対」)
 「まにぃロード」で、「軍オタは戦争が大嫌いだ! なぜなら兵器が傷つくじゃないか!」って理屈には笑ったなぁ。
  うででん は、うーん、悪くないけど、レキが案外とそんなに深い役回りでなさそうで残念。使いどころひとつではもう少し面白い役どころになりそうだったけど。
  電撃大王 は、 中村哲也 氏「ドラゴン・ステーキ?」が掲載されていて微妙に迷うが購入見送り。けーこちゃん様の正面図を見たのは初めてだったんだがなぁ。
  文部省前の在日に抗議してきましたスレの続き で、新しく在日の方と問答してきた人がいるらしい。相手の総連のおじさんも電波入ってるながらもなかなか冷静な対応で、これまた面白いやりとり。
  暴れん坊将軍、終了かぁ初期のシリーズは 好きでした。これで、 暴れん坊将軍 のURLが アバレンジャー になったりは……するわけないか。


2003年03月21日(金) 旧暦 [n年日記]

ヤカンの穴

 どうもヤカンに穴があいているようだと思い、内側から透かしてみたら、三箇所ほどポツポツと星のような光の漏れが。うーん。このヤカンも使ってずいぶん長いからなぁ。昔(数十年前)ならば鋳掛屋さんに頼んで穴をふさいでもらうのだろうけど、今は鋳掛屋さんなんていないからなぁ。鋳掛屋さんってのは、「しろめ」と呼ばれるハンダのようなもの(ハンダは錫と鉛の合金だが、しろめは銅と亜鉛の合金)を使って鍋や釜の穴をふさいで修繕する、という仕事。「新必殺仕置人」の未代松の仕事がこの鋳掛屋だった。今では鍋も釜も安価なものになってしまったので、こういう仕事もなくなってしまった。修繕できるものなら修繕して使いたいのだが……
  全日空のシステムでトラブル。150便が欠航 ( 朝日新聞 )。いや、実は日曜から学会で福岡に行くのに、飛行機使わないといけないんですが……以前 /.JP でも取り上げられていた NECのシステムのバグによる航空管制障害 といい、ちょっとトホホだなぁ。
  ハナカワ書房ってナニ?  いかがわしい名前でいいなぁ。
  「うしのこえ」flashアニメ 。「毛利軍娘」って何かと思ったら、「モーニング娘。」とかけてるんですな。しかし ROBOT 、相変わらずよくわからないことしてるなぁ(映画「サトラレ」とか作った会社です)。
  山田風太郎忍者籤 。「忍法帖」シリーズは全部は見てないです。
  実は全然別予算になっていない情報収集衛星 ( 日系BizTech )。人材を横取りしてる上に予算全体も圧迫しているというあたりに、霞ヶ関のお歴々が宇宙開発についてどの程度の考えなのかがよくわかりますな。
  OHPさんの3/19のチャンピオンRED五月号の記事 で、神谷みのる氏が「何年もマンガを描いてなかったはずなのに」ってのは、「プラレス3四郎を」ってことなのかな? 戦記物の「不沈戦艦紀伊」とかもやってたし、コミックボンボンなどでもポツポツ描いてたらしいんですが……う〜ん。
  んーと 、二枚舌っつーかダブルスタンダードっぽくてアレなんですが、日本政府が米国支持をするのは至極当然であり、むしろ国益を鑑みれば当然で賛成であるが、個人的には米軍の戦争の起こし方は反対、という感じです。前者の場合は国家という利益共同体の一員としての判断で、後者はごく個人的な感慨ですね。日本が米国支持ってのはどう考えてもそれ以外の選択肢はありえない(まあ、尻尾の振り方がやりすぎか? と思うときもあるけど)、別に国家が戦争を支持するという判断をしたから個人としても全力でそれを言論的にも支持しなきゃいかんとかは私は思ってないし、よ〜ちゃんもそういうことを言ってるんじゃないと思いますが。私は戦争を止めようと思ってるんでなく、どちらかと言うとむしろ「こういう戦争の起こし方をスタンダードと思われてはたまらない」というアピールですね。ちなみに「戦争で死傷者が出ること」については、(そりゃもちろん感情的には嫌だけど)今回は出来るだけ排除して考えてます。イラクのような政治的に複雑な構成の国では「国民はこう望んでいる」なんてのは、一元的に簡単に言えるわけはないですしね。
 しかし、民法の戦争の報道はどうもなぁ。BGMをかぶせて爆撃・砲撃のシーンを見せられると、まるで作り物のように見えてしまう。一昨年の9.11テロの直後、伊藤明弘氏が連載誌のコメントで「どんな衝撃的なニュース映像も、BGMをかぶせるとフィクションのようになってしまう」と言っていたけど、BGMとはそもそも作り物の世界で、情緒を動かし本物に近い情動を与えようとして使われるもののはず。現代日本人の感性はそういう必要のないはずの「本物」ですらも感情を動かされないほど、鈍化してると思われてるのだろうか? ひょっとしたらそうなのかも。


2003年03月22日() 旧暦 [n年日記]

CALLING YOU

 イラクへの軍事活動と同時にバグダッドへの誘導ミサイルによる爆撃が行われてる昨今、バグダッドと言われて思い浮かべるのは実は「 バグダッド・カフェ 」くらいだったりする(ドイツ映画で、アメリカが舞台だから全然イラクとは関係ないのだけど)。そのくらい、心理的には遠い国なのだけども、しかし、昼日中に警察が注意を呼びかけながらパトロールしたり、通勤に使う地下鉄の出入り口に反戦の手書きポスターが貼られてたりすると、遠いとは言っても、ある意味地続きだということを意識せざるを得ない。
 この戦争が良いことなのか悪いことなのか、そりゃ終わってみないとわからないのだけど、おそらくは早くに終わることが殆どの人にとって良いことであるとは思う。今はただ、そうなることを祈る。起こった以上、それより外にはできることはない。
 しかし、 こんなときこそタマちゃん 。日本って平和だねえ。主に頭の中が。
  奇妙な理論1 を読み終え、 北朝鮮のスパイ戦略 を読み始める。北朝鮮に関しては、アメリカもとりあえずイラクが片付くまで一切無視、と公言してるけども、この間だからこそ読んでおこうとも思う。イラクが短期決戦で済むとは限らないのだけど。
 日本国内では(何故か)ほとんど報じられない北朝鮮のスパイ活動について、トピック的に拾うだけでもかなり興味深い。フセインについてもそうだけど、あまり、我々の常識で「こうはしないはず」とか考えない方がいい人種、特に「独裁者」という人種がいることは知っておいたほうがいいとは、思う。レッテル貼りをしすぎることも、疑心暗鬼になりすぎることもないのだけど。
  奇妙な理論1 は、特に教科書的に対トンデモ理論の対策を立てているわけではないが、書かれた時代(1952年)を考えれば、数十年経てもある種の人間の飛びつく理論なんて、そんな大差ないのだなぁ、と思い知る。まあ、一読して損はないのは間違いない。
 あ〜、ひとつ、言わねばならないことがあったっけ。先日「とても短期で終わるとは思えない」と書いたけども、それはあまりに悲観的すぎる見解でした。真に受けてしまった方、すいません。でも、どうなるかは本当にまったくわからんのだよなぁ。
  秋田県、ブラックバスの再放流禁止を決定 。まあ、難しい部分はあるとは思いますが、原状復帰が第一義、という判断なんでしょうな。
  讃岐うどん、上海にまで進出かよ!? 大阪在住の先輩と、四国出身の後輩に讃岐うどんの美学について、こないだとうとうと説得されたわけですが……しかし、上海進出はどうかなぁ。
 NHKで松本重太郎なる人物のドラマを宣伝していたので、ちょっと調べたら こんなサイト が。「西の渋沢栄一」と呼ばれた人物で、日露戦争時の紡績産業への締め付けに、あおりで潰れそうになった融資元銀行の倒産を救うために私財を投げ打った人物とか。ちょっと興味が出てきた。


2003年03月23日() 旧暦 [n年日記]

学会だ、学会

 と約一名に向けて世界中に恥発信。ってワケで、ここ数日日記の更新速度が落ちます。じゃ、これは何なんだというツッコミは却下。(もう少し早いノートが欲しくなってきた……)
 ネットでの知り合いのT原さんから「福岡まで来るんなら」と連絡を受けて、あちこちを案内していただきました。本当にありがとうございます。いや、なんでヲイラごときがこんな好意を受けられるのだろうと、ときどきものすごく疑問に思うときがあります。世の不条理かもしれないけど、ありがたいことです。
 で、以下はいつもの調子で。
  キングゲイナー の最終回。「ゲインオーバー」。2chあたりでは微妙な反応が多かったけども、それもわからんでもなかったり。もし、頭空っぽにして見ていればこの上なく無意味に楽しい話だし、そうでなければ伏線無しに出てくる ブリュンヒルデ やら ジンバ やら 巨大化ゲイナー やらに「ハア?」となるだろう。頭空っぽにしてと言ってるにもかかわらずあえて理屈的な弁護を展開すると、「エクソダス」とは態度であり、生き方であり、姿勢である。したがって、「ヤーパンに到着すること」がエクソダスの完了ではない。エクソダスはずっと続くのだ。富野監督は演出の人だからそういう行動的な面に注目して見るのが、多分一番楽しめる。つか、途中退場して生死不明だったザッキやらヤッサバ隊長やらも出てきたのが嬉しいのだけど。意地の悪い見方をすれば、「映像の原則」にあった「どうしてもまとまらない場合は最後に登場人物を総登場させてしまえばなんとなくまとまる」を実践してると言えなくもないが、まあ、その辺の判断は見た人におまかせ。
  ファイズ は、前回で新しい目的を見出したかのように思えた巧と勇次。しかし、勇次の「人間をオルフェノクから守りたい」という言葉に、海堂は「むしろ人を襲う側になりたいね!」とうそぶき、飛び出していってしまう。一方巧と真理はスマートブレイン社の社長から呼び出しを受けるが、そこにいたのは真理の養父ではなく、見知らぬ男だった。失踪した真理の養父に代わり社長になったという男の求めに応じて、渋々ファイズギアを返却する巧と真理。せっかく見つけた目的が思うようにならない現実に、巧はどこかうつろそう。そんなとき、頻出する空き巣対策にと啓太郎に駆り出された巧はオルフェノクに遭遇するが、そこにファイズが駆け付け、オルフェノクを撃退する。その新しいファイズが変身を解いた姿は、勇次の元を飛び出した海堂だった……
 思うようにならぬ現実と何者かの欲望が錯綜し、舞台はまるで誰かの思うままに操られているよう。スマートブレイン社の新社長の目的は、海堂はどうして新しい「ファイズ」になったのか、そして予告に出た新しい仮面ライダー「カイザ」の位置づけは? 物語は新しい局面を迎え、目をはなせない。あまり海堂には不幸になって欲しくないとは思うのだけど……
 メモっぽく、3/29にクレしん劇場版「アッパレ!戦国大合戦」が放映。まだ見たことのない奴は取り敢えず見れ!


2003年03月26日(水) 旧暦 [n年日記]

博多はおいしゅうございました

 え〜、世間様では「学会」というとしゃちほこばってどーでもいいような話をわざと難しく喧喧囂囂してたり、「ゴジラは本当にいるんだ!」と主張してつまみ出されたり、キチ○イ博士が復讐したりするものだと思うかもしれませんが、それだけじゃなくって学会ってのは酒飲みの場でもあります。日本全国から顔見知りが年何回かの機会で会うわけで、これで飲まないわけがない。ってわけで、学会三日間、つか、飛行機で帰る直前まで飲んでました。うー、肝臓やられそう。
 ウチのボスは福岡出身で、ことあるごとに「博多の人は人情に篤い」と言ってるんですが、それが言い過ぎじゃないと感じることが何度か。確かに住みたくなるくらい良い街なのだよなぁ……むむむ。
 福岡についた初日はT原さんに飲みに連れてってもらって、二日目はグループディナーの後研究室の人たちと屋台へ。三日目は昔の研究室の連中とすきやきを食べに ちんや へ。「え〜、魚食べたい〜」と最初ぶーたれてたんですが、ここがお肉屋さんがやってる店で、マジで美味いんですわ。ちとびっくり。で、今日は飛行機の時間直前まで天神の居酒屋でO内さんとかM瀬君とかと飲んでました。そんなんであちこち引っ張りまわされたんでT原さんが教えてくれた店とかもあまり行けなかった……残念。ま、とりあえず食いすぎだから明日からはダイエットですな。
 学会中は移動とかなんやらでわりと積読の消化が進んだり。とりあえず 奇妙な論理II李歐北朝鮮スパイの戦略ルナティカンキャラクター小説の作り方 を読了。感想はボチボチ。
 録画しておいた ぷちぷり*ユーシィ の最終二話を見る。同じ GAINAXまほろまてぃっく の最終回の噂を聞いていたのでとんでもないラストになるのかと期待……危惧していたのだけども、王道とも言えるような綺麗な終わり方でびっくり。つか、初代娘ですか!? わかる人にはわかるネタなんだけど……
 イラク戦はまもなくバグダッドでの本格戦闘に移る模様。これまで行動から考えてフセインが市街戦前に投降したり大々的に逃亡したりということはまずありえない。市街戦はおそらく必至だけども、この戦争が早く終わるか否かの正念場でもある。戦争が長引けば敵味方問わず被害者もどんどん増えていくし、戦後処理も複雑化していくだろう。一日も早い米英軍の勝利を祈るほかない。
  天本英世氏死去毎日新聞 )。死神博士で、スペイン好きで、アナーキストで、偏屈ジジイで、インテリで、怪優でした。 「ご冥福を」なんて本人が聞いたら鼻で笑い飛ばされそうなんで言いません。ただ、惜しい方を喪いました。


2003年03月27日(木) 旧暦 [n年日記]

やっぱり長期化か?

 昨日夜中にBS1のニュースを点けっぱなしにしていたら、アメリカの戦争賛成派の集会の映像が流れたのだけど、「正義」だの「民主主義」だの、いつもどおりの中身のない奇麗事の単語の羅列だったのはさておいて、演説の内容が戦争の長期化をほのめかすものになっていたのが目立った。都市戦になれば市街戦にしろ篭城戦にしろ、長期化しやすいのはやはり避け得ないんだろうか……市街戦はできれば避けたいところだろうなので、篭城の形になる公算が高いが、物資の補給、特に食料の補給が絶たれた状態での篭城は市街戦とは別の形での地獄絵図になる。いずれにしても、戦争の「人道」とは程遠い部分が表に出やすくなると思う。市民を市外に脱出させられるならいいが、イラク側も「盾」である市民をそうそう外には出さないだろうし、むずかしいことには違いない。なら。今すぐ中止すべきなのか。戦争はいけないことだし、おこしてはいけない。しかし、だからと言って戦争がなければ即皆が手を取り合って仲良しになるわけでもなく、「戦争反対」が意味のない言葉であることすらある。言葉なんぞ、所詮は言葉だと思い知らされる。
  北朝鮮スパイの戦略 。日本ではあまり報道されることのない北朝鮮におけるスパイ事件の代表的ないくつかを潜入方法から紹介している。驚くべきは、アラブ系に近い顔立ちをしたスパイがアラブ系フィリピン人として韓国内に潜入、韓国内のアラブ世界研究の権威にすらなっていたという事件もあった。大抵、緻密を通り越して病的にすらなってしまった行為は失敗し、醜態を晒すことになるのだが、ごくごく稀にそれがうまく行ってしまうことがある。そうなった場合には、喜劇じみた悲劇が展開されることになる。多かれ少なかれ、どんな国にも暗部があるのは事実ではある。が、北朝鮮は国家の規模に比して、その闇が深すぎる。「太陽政策」なんて言っているけど、そんなのは現体制下では体のいい政治工作の方便でしかないと思う。もっとも、これは日本もあまり人事ではない。何故なら、韓国のスパイ事件はかなりの数が一旦日本を経由して潜入したものだからだったりする。対岸の火事ではなく、こっちにも飛び火してるのだ。
  偵察衛星の打ち上げって来月以降かと思っていたら、実は明日だったのね京都新聞 )。ロケット打上げにはいつもワクワクしている私だけども、今回ばかりはちと複雑な心持ではある。必要性と国内政治上のあれこれ、そしてそれが必要とされる近隣諸国の情勢。当たり前の話だけども、宇宙開発もビッグプロジェクトである以上、政治の世界とは無縁ではいられないことを思い知らされる。
 しかし、気付くとこの春の新番組、 ワンダバスタイル宇宙のステルヴィア と、何気に宇宙ものが多い気が。だけど、なんつか、なんだかなぁ。
  戦後補償を求め、個人で提訴していた二人の韓国人、敗訴確定へYahoo! )。よく、韓国の方が「戦後補償の件は日韓基本条約で済んでいる」と言う言に対し返す言葉で多いのが「個人の請求権は消えていない」というものなのですが、「請求権がある」ということは、「日本政府に支払い義務がある」ということでは実はありません。遺失物を拾って届け出たときに、拾った遺失物の1割程度の謝礼を要求する権利がある、とよく言いますが、実はそれも「謝礼を要求する権利がある」だけで、「謝礼をする義務がある」わけではなかったりします。まあ、言葉というものには気をつけねばならないでしょう。つか、実は韓国内では日韓基本条約が、意図的にかどうかはともかく、あまり知られてないらしいという信じがたい状況みたいなんですけどね。
  静岡でTSUTAYAに件推薦の映画コーナー設置中日新聞 )。あー、なんつか、「県推奨」なんて看板が掲げられてても見るのか? 少なくとも私はむしろ食指が伸びないがなぁ。
  うででん は、まあ、無難な終わり方。途中で盛り上がった期待ほどではなかったかも。もっとも「ダメ」と言うほどではないし、軽く見流せる出来ではあったけど、ある水準以上では作っていたとは思う。けど、やはり惜しかった気がするなぁ。
  WOLF'S RAIN は相変わらずマターリマターリ進行中。狩人の犬に過ぎないと思われていた「ブルー」が、実は(やっぱり)狼の血を引いていると判明。こういうトリックスターが、どう物語を引っ掻き回すかが楽しみである。つかワシってトリックスター的存在が好きなのかなぁ。


2003年03月28日(金) 旧暦 [n年日記]

ギョームれんらく

 多分いないと思うけど、28日21時から29日0時までにメールをくださった方がいたら、ご連絡ください。間違って読む前に消してしまった……こんな間抜けなことはあるまいと思っていたのに。
 ウチの職場はボスが退官ということで、年度の変わり目になんやかやとトラブルがなければいいなぁ、と思っていたのだけど、やっぱりあったのですよ。まあ、いろいろと。で、まあ色々緩衝材になればいいなぁ、と、自分の出来る限りのことをやったつもりではあるけど……火に油を注いだだけかも。そういうのを無視しきれるだけ強い人間ならいいのだけど、私はそうではないからなぁ。
  情報収集衛星の打上げ、成功産経新聞 )。いつもあるネット上でのライブ中継もなかったり(やはり保安上の問題かしらん?)、打上げられた情報収集衛星の存在意義自体への疑問もあったりと、衛星の意義について単純に喜べはしないのは一面ではあるけど、でも、今回もまた打上げに成功したのは素直に嬉しい。とても嬉しい。
 で、一方で 社民党、偵察衛星打上げを批判zakzak )なんてえ記事もあるわけで。まあ、社民党が言ってる辺りがアレですな。
  朝鮮民族学校卒業生への大学受験資格認可の方向で再検討?朝日 ) まあ、所詮はそもそも「あの」朝日の記事だ、って言えばその通りなんだけど、別にアジア系の学校への認可はこれまでもなかったわけではありません。韓国系の学校への認可は、実はありました。で、どうして朝鮮民族学校への認可が下りないかと言うのは、つまるところ「認可する評価のしようがない」、というのが実際のところなんですけどね。
 なんか、 NEWSWEEK で、 まだ出来ていないアニメ をやたらと持ち上げてるんだけど……韓国のコレ系の作品って、ビジュアルばっかりおっかけてて中身スカスカというのがこれまでのパターンなんだけど……韓国の作品でも、必ずしも中身のないものばかりではない。けど、どうも、「まず外見から」というところはどうしても目立つ。世界的に見れば、そういうのは「デッドコピー」って言うんだけどねえ。ちなみに、NewaWeekは統一教会の資本が入ってるともっぱらの噂でつ。
  キャラクター小説の作り方bk1 )。大塚英志氏が、角川書店出版の「スニーカー」誌上連載にて、当の「スニーカー文庫批判」を始めたため、角川から出版できずに講談社現代新書から出版されたといういわく付の本。過激なキャラクター小説批判かと思いきや、本当のところはかなり実用書的な書き方をされている。ただし、「途中までは」という但し書きが付く。「戦争の描き方」のくだりから、かなり突然に(実際にはその前の「死の描き方」からその伏線は貼られていたのだが)、大塚氏の思想展開が始まる。書の中に引用されている、「ワイルドバンチ」製作記者会見でのアーネスト・ボーグナインの言葉「お嬢さん、人間は撃たれれば、血が流れるものなのですよ」という言葉は、私も尤もだとは思うけども、小説なんてのは娯楽である以上、その描き方は千差万別であり、撃たれて血が流れるものがあってもよければ、流れないものもあっても良いのだ。戦争を描くときに「血を流れる描写を『せねばならない』」というのは、それまでのかなり実利的な記述と乖離して、大塚氏による思想の臭いを感じる。それは、最後の章の「文学」に対する「キャラクター小説」の位置付けでも同様に、筆者による思想的誘導は感じずにはいられない。しかし、その点を除けば、かなり良い出来であるとは言える。新しいスタイルを提示するクリエイターではなく、自身のやり方を、既存のものの組み合わせや調整でものを生み出す「アレンジャー」のものであると理解した上で、クリエイターへの尊敬を失わず、かと言ってアレンジャーを持ち上げるでも卑下するでもなくそのノウハウを分析する姿勢は好感が持てる。それが、最後まで続いていてくれたらなぁ。
 明日は「クレヨンしんちゃん アッパレ!戦国大合戦」放映。とりあえず見てないのなら見れ。


2003年03月29日() 旧暦 [n年日記]

五分咲きってところか

 今年もアパートの裏の桜の木に花が咲いて、ベランダに出ればすぐに花見が出来る状態に。ただ、花の咲き方自体はまだ五分咲きというところで、来週が多分花見シーズンになるんだろうなぁ。散るサクラ、残るサクラも散るサクラ。
 昨日の朝鮮民族学校卒業生への大学受験資格認可についての 資料 。まあ、各国での制度はこんな感じ。
  イラクの米英軍は、補給線にトラブルが生じている模様朝日 )。また、 バグダッドの市場にて誤爆?朝日 )というニュースもある。後者はイラクによる情報戦の可能性もあり、なんとも言えないのだけども、戦争なんてのは思い通りにいくわけがなく、その続々起こる予想外にどう対処するか、ということが重要だと思う。ひとつひとつは大局にとっては些細なことかもしれないが、長期化すればするほど、こういったことの積み重ねが無視できなくなってくる。しかし、もう賽は投げられたのだから、米英軍もどうにかするほかないだろう。
 今年のアカデミー賞アニメ部門は「千と千尋の神隠し」で長編ドキュメンタリー部門は「 ボウリング・フォー・コロンバイン 」だったそうだけど、「ボウリング〜」の監督が受賞のコメントで反戦演説をぶちまけてブーイングが起こったとか(授賞式は見てなかったのだけど。実に惜しい)。 こちら に受賞コメントがあって、これもなかなかイカス。もっとも受賞後の司会のコメントも「たった今、監督が会場裏から黒い車のトランクに詰められて連れ去られました……」というものだったとか。気が利いてるねえ。
 「千と千尋〜」は配給のディズニーが何故かアカデミー前までに数十館規模の興行しか行わず、自社製作の「リロ&ステッチ」などにアカデミーを受賞させるためではないかとか言われていたけど、そういった不利な要因を跳ね除けての受賞。めでたいのだけど、でも、「そこまでのものか?」と思う部分もないではないわけで。ただ、日本映画が「外国語映画部門」以外の賞を受賞したのは初めてのような気がする。その意味ではやはり偉業ではある。
  李歐 。ハードカバーで出た「わが手に拳銃を」を、単行本化に際してすべて中身を書き直した、実質新作とも言える。物語は大阪にある町工場をめぐる、一人の日本人の青年と、中国人の殺し屋の青年の関係を軸に展開される。町工場・拳銃・中国大陸、そして「必ず迎えに来る」と一彰に言い残し去る不思議な青年・李歐。主人公の一彰は一見何事にも熱がないように見える平々凡々とした人物で、殺し屋でゲリラの指導者でビジネスマンと正体のとらえどころがなく、それでいて周囲に強烈な魅力を発散する少女漫画の主人公のような李歐とは対照的に思えるのだけど、しかしこの二人は出会いから強烈に惹かれ合い、15年後、再会を果たすまで、全ての出来事はたった一つの約束を果たすためであるかのように巡っていく。その間にあまりに多くのことがありすぎ、多くの人間が通りすぎていく。しかし、だからこそ二度目の李歐との邂逅は、寂寥としつつも、清清しく、純粋で感動的である。この小説は出会いと再会に挟まれた、一彰と李歐という二人が駆け抜けた15年の時間の大河ドラマであると思う。
 サンデー超を見ると、どこかで見慣れた絵が……読みきりで描いている「東毅」氏って、「えんとっくん」氏じゃないんかな? なかなか面白かったです。
 「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」がテレビで放映。カットされた部分はあったけど、シーン丸ごと削られるようなことはなく、エンディングも削らずに流してくれた。何度見てもやはり良い。はやくDVD出してくれないかなぁ。


2003年03月31日(月) 旧暦 [n年日記]

花に嵐の喩えもあるさ

 飲んではハイに
  醒めては灰に
 飲もうぜ
  今宵、銀河を杯にして
 (神林長平「 今宵、銀河を杯にして 」)
 ってなもので、ボスが退官するのに併せて院生やらなんやら、去っていく人が多いので(てか、本当は私も去っていく人なんだけど)、慰労と言うか、お別れ会。去るといっても、ボスを含めて大体の人がしばらくはすぐそばにいるので、「生きてりゃ逢えるさ」ってな感じでしたが。一人、中国からの留学生のCさんが家庭の事情もあってすぐ明日には郷里の大連に発つということで、お別れがし足りなかったのが残念ですが。でも、大連も機会があれば行きたいのだよなぁ。
 大学院生の内の二人は実は名大本学(本学部?)の方に行くので、K研連中にも機会があれば紹介したいところなのだけど。こないだの学会のときは紹介し損ねて惜しかったなぁ。
 帰りには鶴舞公園に寄って桜を見て帰る。今はちょうど満開で見ごろなのだけど、個人的には少し時期が過ぎて、桜が散り始める時が一番好きだったりする。今、ベランダに出れば蕾が出て、膨らんで、咲いて、散って、というのがすぐ見える環境だからかもしれないけど、桜が散って、葉桜になるまでを見なけりゃやっぱり桜を見たという気にならない。桜の散り際が潔いとか、そういうことじゃない。散った後でこそ誰も気にとめないところで本領を発揮している、そんな気がするから……かもしれない。

  仮面ライダー555 #10。前回、スマートブレイン社の新社長に言われるままにファイズのベルトを返した巧。それ以降、啓太郎のクリーニングの仕事を手伝うにも、どこかぼーっとして手がつかない様子。そんな巧を気にしつつ、啓太郎と真理はクリーニングの配達先で結花と勇治にそれぞれ再会する。一方、新たにファイズになった海堂は、「人間を殺さないオルフェノク」を粛清する任を得て、一見生き生きとしているが、それでも人間であることにこだわる勇治に苛立ちを隠せない。結花は、どこかで無理をしているような海堂を心配し、「人間を守りたい」と言う勇治に反発こそしないが、彼女に声をかけてきただけの人間を手にかけていく。そして、地中の校舎に取り残された二人の工事員は、その学校の中に「園部真理」という名札のついた図画を目にする……
 井上脚本は目先の外連に囚われてドラマがダメになるきらいがあるのだけど、キャラクターの立たせ方、絡ませ方は本当に上手い。海堂は、多分一番人間を憎んでいるふうでいて、おそらく人間を一番憎みきれないのだろうし、勇治はいつ人間に失望するのだろうとハラハラする。そして、結花はそれが前面に出ていないとは言え、おそらくもっとも人間に絶望しているように見える。「負」の方のオルフェノク三人組に対して、今はその描き方が浅いように見えるが、巧、真理、啓太郎の三人がその三人の「負」の部分にどう引き込まれていくか、非常に目が離せない。 東映公式ページ を見ると最後の方にちらっと出てきた「カイザ」は、どうもオルフェノクの四天王的存在「ラッキークローバー」の一人「ジェイ」が正体らしいのだけど……予告でそのジェイの隣で飲んでた人、ひょっとしてアギトの北条さんですか?
  ギャラクシーエンジェル は、「えー、そういう終わりですか?」と言う感じ。シュールを通り越して、一周して、シュールに見えないところが、なんと言いますか……でも、世間一般的に言ってコレはやっぱ……
 「 ルナティカン 」(神林長平作)。「アンドロイドに育てられた少年」ポールを取材するため月を訪れたノンフィクション作家リビー。しかし、実はポールが月面市民に差別され、月面で生きる種族「ルナティカン」だと知らされ、彼の生い立ち、企業の広告塔にされるまでの事実を知らさていく……
 いわゆる「文明人」に卑下されながらもある意味もっとも人間らしい営みを築く「ルナティカン」を中心とした月世界の生き生きとした描写を下敷きに、子供が親に育てられていくということはどういうことなのか、親は理想的な親であることが一番大事なのか、家族を中心とした人間の営みとはなんであるのか、という疑問を投影していく。神林作品らしく、それらに明確な結論をつけられることはない。が、これもまた神林作品らしく、イマジネーションの世界の空気を呼吸する人々の生き様は、ある意味生々しく、結論を求められていないにも関わらず、やはり考えざるを得ない気になってしまう。
 強硬化していくイラク情勢を見て、少し食指を遠ざけていたステルス艦カニンガムシリーズ「 攻撃目標を殲滅せよ!(下) 」を読み始める。私自身、「フィクションと現実は別物」ということをポリシーにしようとしているにもかかわらず、やはりフィクションで描かざるをえない理想は、現実とのギャップをあまりに鼻先に突きつけてるようで、すぐに読む気にならなかったのだ。いや、本自体は大変面白く、作者の責任では微塵もないのだけど。
 ちなみに言えば、「短期戦では終わらないだろう」という予想も言ってみればまぐれ当たりみたいなもので、特に言うこともないです。
  小学生に聞く、イラク戦争アンケート 。子供は純粋で、正しく、そして残酷だと思う。大人が色々思い悩まねばならないことも、子供はずばりと切って捨てる。それは大体の場合は正論であり、実務的には間違いである。その二つの間で思い悩み、引き裂かれることが大人の義務だと思う。