2003年10月01日(水) 旧暦 [n年日記]
■ いまから一歩、これから一歩
敵制圧地域を匍匐前進で前進中なくらいの速度だけど、どうにかこうにか前へ。いそがなきゃいけないのも事実なんだが、まずは一歩ずつ。いままで意図的に言及を避けていたのだけど、 おねがい☆ツインズ について。前作に当たる おねがい☆ティーチャー ほどではないにしろ、「ギャルゲフィーチャーも大概にしとけよ?」ってのが正直なところ。自分が最近の萌えブームで苦々しく思ってるのは、「どんなキャラクターか」ばかりで、「それが物語でどう変わり、物語をうねらせるか」とは無縁なものが多すぎること。ゲームのアニメ化とか、そういうある意味コレクターアイテムなものについては、そういう需要なんだろうとしか思わない。けど、元の作品自体がコレクターアイテムってのはどんなもんよ、ってな感じなんだが。で、おねてぃにしろおね2にしろ、要は「キャラのためのシチュエーションの羅列」があるだけで、そこに物語はない。イベントを羅列しても物語にはなりえんのですよ。まあ、これが長期連載ラブコメだとかしたりすれば、そういう繰り返しパターンてのは、シチュエーションの反芻を求める読者と、それを供給する作者という構図が見える。けど、全12話という短い話では、そういった作品の、良くてパロディとしか思えない。本来作品としての体裁をつけるための頭と尻尾をおざなりに、だらだら延ばすための胴体の部分だけ持ってきたようだ。まあ、そういった胴体も読者を引きつけるんだから、求心力はあるんではある。けど、言ってみれば、刺激が欲しいからといって棍棒でぶん殴ってるようなもので、面白みのかけらもない。パロディとして見ても面白みはイマイチ。あくまで個人の嗜好の評価軸に沿っての話だが、文句の言いがいもない。
あと、黒田氏脚本のアニメ作品で映像作品として中の中以上のものを見たことがないのだけど、これだけ作品を連発していてこうだと、スタッフに恵まれてないってより、黒田脚本自体が映像向きではないんでないかと思えてしまう。ただ、ぶん殴る「棍棒」を確実に見つけてくることに関しては、素直にすごいとは思う。
ってワケで、好きな人ごめん。やっぱワシ的には合わんわ。
なんか週刊マガジンで先週に続いて読み切り。だけど、先週に続いて微妙というか、なんというか。マガジンの戦略としてはこの読み切り攻勢は「萌え」狙いなんだろうけど、はっきり言って外してる。意図が良くわからんというか、なんというか。なにか考えがあるってならとやかく言う筋合いではないが、安易な萌え商売であぶく銭を狙ってるのなら勘弁してくれというか、なんというか。
今日は文句ばっかでごめん。
原えりすんさんとこのファーストガンダムの呪縛論 (9/28〜10/02)を読んで、キャラクター商品としての展開の1stガンダムと作品としての1stガンダムのギャップに漠然と感じていたことが、氷解したような気分。1stガンダム自体はキャラクターとしてのロボットが蔓延していた中でわざとそれとずれたもの(キャラクター性はないわけではない。当然)として作られてたのに対し、結局ガンダムがキャラクター化してるという現在の流れに対し、そもそも1stのブームは二段階あった、という説は、ぎりぎり体験世代としては「なるほど」である。まあ、微妙に違和感のあるところはあるのだけど、作品としての1stガンダムとキャラクターとしてのそれとはそもそも出自からはっきり分けていいというのは、まあ個人的にコロンブスの卵。
THE FANIMATRIX をダウンロードして見る。本家と並べて見れば、それはやっぱ本家はすごかったんだなぁ、と思ってしまうのだけど、本家上映後に作られたこの手の映像としては頭一つ抜きん出てる。プロの役者やスタントマン等が参加してるらしく、納得ではある。
才田通信 さん経由で ボンバーマンジェッターズ最終回リンク集 。あ〜、もうちょっとで少しは語れそう。未だに第二期OP流すと泣けてくるヲイラ。およよ。
北朝鮮が国連演説で米国批難 ( CNN )。「現状では米朝双方が互いに銃をつきつけたまま、先に銃を下ろすよう相手に求めている。これは道理に合わない。」って、まあ、保安官と極悪非道のならずものではねえ。ちなみに、悪徳保安官ってのも西部劇ではいないことはないですが。「われわれの要求は謙虚で単純だ。」単純はともかく、謙虚はどうかと。(10/3補足。悪徳保安官ってのは米国を誉めすぎか。要はヤクザ同士の喧嘩と似たようなものだから、チャカ突きつけあって弱い方がいかにもビビってへたりながら「同時に銃を下ろそう、それが公平ってもんだろ、な?」とか言い出してる図に似てる。しかも相手が銃を下ろしても自分は下ろさないのが見え見えだし。どっちにしても、米国もそう簡単に下ろさないだろうし、北朝鮮もわかって言ってるんだろうが)
2003年10月02日(木) 旧暦 [n年日記]
■ きみがいつか、いなくなっても平気なように
そろそろ ジェッターズ を騙ってみる試み。つっても途中から見始めてるし、あちこち語りたくなるけど部分部分を語っても語ったような気にならないのも事実。テンポ良いおバカなギャグも大事だし、行方不明の兄ちゃんを巡るシリアスなストーリーも大事。演出も良いし、BGMも良い。バグラーやムジョーやヒゲヒゲたちも、バーのママもメカードも、もちろんMAXやゼロも誰一人欠かせない。最後まで見終えると、ほとんどのキャラの姿が思い出せるし、懐かしく思える。最終回は勢いで風呂敷を畳んだ感はあるけども、シロボンや他の登場人物たちがマイティの死に対してどう向き合えるようになるのか、その一番大事なことが描ききられていたので、なにも付け足すことはないように思える。だから、言えることはひとつしかない。 「面白いからとにかく見てみろ!」
評判は聞いてたけど、子供番組、しかも『あの』ボンバーマンということで視聴の二の足を踏んでたのを、最後の一押しをしてくれたroughboxさんには感謝してもしきれない。
あと、所詮ヲイラなどは自分が面白ければいいというダメオタクなんだけども、それでも 子供たちが面白く見ていて喜んでる と聞くと、とても嬉しく思えてしまう。
「宇宙船」と「HyperHobby」を立ち読み。 555 関連では、それぞれ今後の展開と巧の生い立ちについて少しだけ書かれてる。 巧は木場に「もしものときは、これで自分を倒して欲しい」とファイズギアを手渡し、巧のオルフェノク化は子供の時の事故が原因 だそうな。あれ? とすると、巧の生い立ちって、結局流星塾の連中と……?
週刊チャンピオンは、「カオシックルーン」でああいう展開。普通の作家が描いてれば「まあ、なんだかんだで解除って展開だろう」と思うのだけど、山本賢治だと「まあ、あぼーんなんだろうな」と素直に思えてしまうところがステキ。「TWO突風」は、作者が単行本後書きで「女の子がほとんど出てこない」と書いてたけど、出てきたなぁ。でもやっぱりヤンキー。チーム名と肩書きが相変らず笑えるが、このくらい頭悪そうでないとなぁ。「サムライジ」は「まあ、ギャグなんだろうなぁ」と思えなくもないけど、それ以前の問題としてフキダシで無理矢理迫力つけようとしていて、結局絵と相殺されてしまってる。「ネームも絵の一部」という、あさりよしとおの言葉が思い出される。こないだから新連載の「ろぼこみ」は、面白い面白くないはともかく、「ロボ娘萌え〜」などと言ってる奴に見せてやりたい。まあ、人間だって皮一枚剥げば似たようなものではあるが。あと、原子炉内蔵でガイガーカウンター近づけるとぴーぴー鳴ったりすると完璧。
深+のマスターに借りてたローレンス・ブロックの短編集二冊 バランスが肝心 と 夜明けの光の中に を読了。たしかにマスターの言う通り非常に熟れた、上手い読みやすい文章なんだけど、ちっと好みではないかも。読後感もイマイチ良くないし。ただ、プロの手になるものだなぁ、とは思う。
2003年10月04日(土) 旧暦 [n年日記]
■ くちはわざわいのもと
私はなにも聞いてない、私はなにも聞いてない……ガタガタガタ。夕べは東京から人が来て、そういえば栄に日本酒の良さそうな店があったなぁと思い出し、連れて行ってみる。お値段そこそこで、お酒も地酒中心に揃えられてて、悪くなかった。ハズレでなくって良かった。しかし、久々に日本酒をかなり飲んだなぁ。
その人から「ソ連航空機のいい資料だよ」と薦められて ソビエト航空戦/飯山幸伸 を購入。と言っても積読のタスクが重なってるので、読むのは少し先になりそう。
今、丁度ハヤカワノンフィクションでフェアをやってることもあって、 ソロモンの指輪/コンラート・ローレンツ とかを買って来る。ハイイロガンの母親になった動物学者ということで有名なローレンツ博士のエッセイ。ハイイロガンのみならず、さまざまな動物を敷地内に放し、自然の状態での行動を観察して得た知見が記されている。「動物が人間的な行動をするのがしばしば見られるが、それは動物が人間的なのではなく、人間の動物的な部分なのだ」とか、「君がやっていけない動物と、君とやっていけない動物は飼ってはいけない」など、多少辛らつながらも動物に触れて得られることの素晴らしさの伝導書。全体が良い本なのだけど、犬に関する部分だけでも読む価値は十分にある。これから動物を飼おうという人は、心構えの意味でも読むといいかもしれない。
秋のアニメ新作ラッシュ。セラムン実写などを試しに見てみる。う〜ん、ちゅうかなぱいぱいとか、それ系の路線を期待してたんだけど。まあ、見ていていたたまれない気持ちになるのはオヤクソク、ということで。
NHK−BS2で プラネテス が開始。おや? いきなり愛の人・タナベが登場してる。しかも微妙に愛の人じゃなくなってる。いやだな。そんなの、愛がない。原作ではほとんど現場しか出なかったけど、アニメはのっけからオフィスや他の部署とかも出て、短編シリーズからのアレンジが行われている。吉と出るか凶と出るか。淡々としたアニメだけど、それは原作からしてそうだし、第一話としては結構良かったと思う。
なんだかんだと言われてる ガンダムSEED の最終回を見てみる。う〜ん、最終回だけ見てもやっぱりわからん。さりとてこれまでのを見返そうという気にもならないけれど。
コミックフラッパー 買ったら特報で「エリア88」のアニメ化が。演出協力高橋良輔、総監督今掛勇、メカニックデザイン佐藤道明で来春からテレビ朝日とアニマックスにおいて放映。今掛氏が(多分)発監督か。どうなるのかなぁ。
こないだ の おね2 感想に関連して。いや、 MAST さんのところの日記の感想を読んだ直後だったので「あてつけっぽく見えてしまうかなぁ」とは思ったのだけど、実際はそれとはあまり関係なく、#10見たら無理矢理の感動展開でおまけにわけのわからぬままエンディングフラグだったので一言言わずにはいられなくって。タイミング的には最悪だったのは間違いなく、スイマセン。
で、ヲイラが「エロゲフィーチャー」と書いたのは、前作の「停滞」だとかそういうギャルゲっぽい設定とかのことではなく、たとえば演出、あちこちで見られる、明らかにギャルゲユーザーを対象にしたような、ギャルゲユーザーにしか通じないような演出だとか、唐突に前振りも無くモノローグとかでキャラの心情を説明した「気になってる」シナリオだとか、シリーズ全体の流れもへったくれもない、ブロックごとに独立したエピソードだとか(そういう一回ごとで完結するタイプの作品もあるが)、そういうギャルゲで確立されてしまった「悪い既成事実」の濫用だったりします。ゲームはやる人間が「勝手に隙間を埋める」傾向が強いので、本来ゲームでの手法とその他の媒体の手法は当然違うはずなのに。某氏が比較対象として挙げてたけども、「みゆき」を見るに、あだち充はマンネリ作家とか言われつつも、ベタベタな状況を作ってしまうまでの流れやキャラクターの書き込み、余白の作り方はよほどちゃんとやってたなぁ、とか思ってしまったり。
ジェッターズBOX1の失敗で懲りたので ルパン三世 ルパンVS複製人間 と 必殺からくり人 血風編 を予約。ルパンVS複製人間は、ルパンのテレビスペシャルとのセット販売もあるが、それは当然無視。自分の記憶では、テレビスペシャルに当たりがあったためしがない。DVD出してくれたのはありがたいが、担当者わかってねえ。わかってなさすぎだよ。
2003年10月05日(日) 旧暦 [n年日記]
■ ばたんきゅーな休日
ここんとこ、ばたんきゅーで録画番組消化して買い物とかしてまたばたんきゅーで休日が終わってしまうなぁ。もうちと有意義な休日を過ごしたいものだ。アバレンジャー 、なんか子供向けとは思えない展開なんですけど……敵に囚われて恋人が裏切ったと騙されて、敵の首領の子供を無理矢理産まされて、挙句裏切った(と思い込んでる)恋人に復讐を誓うって……アスカはアスカで生死不明。新爆竜出たってのに、おかげで陰が薄いし。
555 もなんだかいたたまれない展開に(出来が、ではなく)。ウルフオルフェノクに同窓会が襲われる記憶に、巧に対して怯えを見せてしまう真理。啓太郎や真理は怯えながらも「巧は巧だから」と元の生活を続けようとするが、その姿に無理をしてると見て取った巧は自ら西洋洗濯舗菊池を去る。それでも「タッ君に持ってて欲しいから」と啓太郎に託されたファイズギアを巧は木場に渡し、「いざというときは、これで俺を……」と言い残す。行き場のなくなった巧の前に現われたスマートレディによって連れられたSB本社で、巧が見せられたビデオには、流星塾生の同窓会を襲うウルフオルフェノクの姿が……「違う! 俺じゃない!」と絶叫する巧に、あくまで冷たく村上は言い放つ。「ようこそ。ラッキークローバーへ」。
木場は巧に託されたファイズギアで真理と啓太郎を助けるけども、巧ではない、巧が自ら手放したファイズを目の前に、三人が三人とも何も言えなくなってしまう。次回の予告では草加が泣きながら流星塾の寄せ書きの自分の文章をカッターで削り取ろうとしてるし、草加は草加でなにか隠してるんだよなぁ。他の流星塾生がカイザのベルトのせいで灰になったというのに、平然とカイザに変身してるし、なぜかなにげにファイズギアも使えるし、こいつもひょっとして……と思うのだが、まあ、井上脚本なのであまりそういうところに拘泥しないほうがいい気もする。それにしても啓太郎はオルフェノクだったりベルトの適合者だったり自分も知らない秘密に巻き込まれた流星塾生だったりする他のキャラとは違って大凡人なんだけど、なんかいいポジションだよなぁ。
それと 黒岩都知事(あるいは沢木哲也)、555に参戦表明 。「オルフェノクじゃない」ってことだけど、ひょっとして恒例になったオッサンライダー?
地方在住だと深夜帯放映のアニメがどうなってんのかさっぱりわからなくってきちんとまとめてるサイトもないので、一応自力で調べて見ると……(番組表取得ソフト TeleV 使用)
月25:38 エアマスター 中京テレビ(放映中)
25:58 ダ・カーポ テレビ愛知(放映中)
火25:28 魁!!クロマティ高校 テレビ愛知(10/7〜)
26:28 ガングレイヴ テレビ愛知(10/7〜)
水25:28 Avenger テレビ愛知(放映中)
25:58 人魚の森 テレビ愛知(10/8〜)
26:13 ゲットバッカーズ CBC(放映中)
26:43 住めば都のコスモス荘 CBC(放映中)
木26:50 円盤皇女ワるきゅーれII CBC(放映中)
金25:50 京極夏彦巷説百物語 CBC(放映中)
26:55 動画大陸( 瓶詰妖精 BPS ) メ〜テレ(10/10〜)
その他、少し変則としては
日07:00 カレイドスター テレビ愛知(放映中)
水??:?? ヤミと帽子と本の旅人 メ〜テレ(10/8〜?)
再放送は除外してあるし、基本的に放送時間帯が関東圏とずれていないものも除いてあります。
あ〜、ちなみに全部見てるわけではないし、全部見る予定でもありません。網羅的に抜き出してっただけ。つか、ワるきゅーれ「II」って、「I」をそもそも放映してなかっただろ! ナニ考えてるんだか……あと、なにげにポポロクロイス物語(日09:00)とかグランセイザー(土09:00)が始まってるのも知らんかった。つか、これ全部見てる奴っているのか???
2003年10月06日(月) 旧暦 [n年日記]
■ なんか体調不良
昨日晩飯食った後、気絶するように寝込んでしまい、その後夜中に目を醒ましはしたのだけど、どうもそれが今日まで尾を引いてた感じ。やや微熱が出てたくらいなんだが、意識が保てないくらいの眠気って……カレイドスター 最終回……って、ええ!? 最終回じゃないの!? そらとレイラはついに幻の大技へ。なんだかんだで改心したユーリはレイラのおとっつぁんを説得してレイラの舞台を見に来させる。そいでもってこれまでのゲスト総出演の観客席の前で、ついに幻の大技が……ちと物足りない点を挙げるなら、1クール目にあれだけ繰り返されていた「観客の目」が、終盤で希薄になってしまったこと。と言っても、まあそらの成長が急激だったので、その辺は「当然のこと」と繰り込まれたとも考えられなくもない。これまでのゲストを観客に配することで、存在感はそれなりに演出していたし。もともとこの話は「前向きな少女が努力と根性でスターの座に上っていく」という話と「大スターのレイラとの関係性」、そのバックグラウンドとして「観客」「ショービズ」というものが存在していたので、終盤の展開はちとバランス的に厳しいものはあり、半ば力技的なところはあった。が、力技ってのは腕力があるからできるんであって、カレイドスターはかろうじて力技で乗り切った、ってところか。いずれにしても、及第点は超えてる作品だったと思う……って、え? まだ続くの? レイラは再起不能だし、そらはある意味頂点を極めちゃったし、このまま続きってのはつらいんじゃ……ああ、そうか。実は左利きだったレイラがサウスポーとして復活……<新巨人の星じゃねえ
佐藤順一つながりで、名古屋ではようやく最終回を迎えた プリンセス・チュチュ 。うわ。フィナーレとしてはごっつハイレベルですぜ。ジェッターズと比べると、個人的思い入れは圧倒的に後者だけど、最終回としてのまとまりや完成度はワンランク上かもしれない。中盤、敵役がドロッセルマイヤーと大鴉の二つにぼやけてしまい、ちとダメかなぁと思ったけども、最後に「他人に決められるのではなく、たとえちっぽけな力でも自分で運命を切り開けるかもしれない」というのを「踊り」で押し通してしまい、テーマどおりに収束させてしまった。結局 あひるは元の小さなただの鳥のアヒルに戻ってしまった けども、それも決して不幸とかってことではなく、「どんな出発点からでも自分の物語は始められる」という、製作者側のメッセージのような気すらする。「瓶詰妖精」要らんから、こっちをきちんと放映して欲しかった……
児童誌なのにも関わらずコミックボンボンってのは少しずれてて、児童誌でこんなにメッセージぶち込んで子供はきっちり受け取ったのかしらん、と心配になってくるのが ウッディケーン3/横内なおき 。前作の「サイボーグクロちゃん」でもそうだったけど、ヘタウマっぽい絵柄とギャグな世界で、実はハードな設定を背負っているキャラが時々熱い台詞を漏らしたりする。最終巻の三巻では「お前の前には越えるべき障害があるだけだ。お前自身に問題はない」とか。むしろこれって大人が読んで、来る台詞のような気がする。あと、藤異秀明氏って、編集部でマンガ描いてたのか……
昨日生食用のイカが安かったので買ってきて塩辛を仕込んだのだけど、まだちょっと漬かりは浅い。でも良い味には仕上がりそう。ふふん♪
2003年10月07日(火) 旧暦 [n年日記]
■ 順調に不安
ものごとが(比較的)順調に進んでいるときほど、足元が実は一歩踏み外すと奈落なんじゃないかと不安になってくるのは何故なんだろう。京極夏彦 巷説百物語 。え〜、原作は全然見てません。けど、なんつか、パースやら演出やらが微妙に(でもないが)「まんが日本昔話」の怖い話のときの演出調で雰囲気が出てる。話としては「水木しげる+必殺シリーズ」? もろ、京極夏彦の趣味が出てるなぁ……まあ、面白そうなので次回も見ておこう。
魁!!クロマティ高校 。え〜、まあ、なんというか……「デ・ジ・キャラットにょ」といい、桜井監督のボルテージが振り切れすぎていつ壊れないかと心配になってきます。本当にこの人、最後まで持つんだろうか? とりあえずメカ沢の声が若本“腕立て”規夫ってなどうよ?
え〜っと、よくよくアレすれば、名古屋ですら深夜に11.5枠分のアニメが放映されるわけで、時間にすると延べ5.75時間。一週間にこれだけ見るってのは、まっとうな社会人にとってはまず無理なわけで、と、すると深夜アニメもパイの奪い合いになってる、という見方がまず正しい。まあ、見る人(まったく見ない人は除く)が仮に週に平均二時間の深夜アニメを見るとして、そうすると競争率は単純計算で約三倍ということになる。この倍率、一体誰が支えてるんだろうなあ、と不思議にはなるんだけど……
韓国で「機動武闘伝Gガンダム」放送 ( 朝鮮日報 )。とりあえず、「ネオ・ジャパン」が「ネオ・コリア」になったりするのか、ドモンの胸のマークが韓国旗に差し変わったりするのかが気になります。わくわく。
PSX、7,9800円と9,9800円の2モデル発売 ( zdnet )。う〜ん、安いような、そうでないような。微妙だ。
本に貸与権認可の方向へ、著作権改正へ ( NHK )。マンガ喫茶とかについては異論はないんですが、従来型の貸し本屋や、図書館についての取り扱いが気になります。特にマンガの黎明期なんて貸し本屋が主戦場だったわけだし。
それはそれとして、 おね2 のアレとかソレの続き。ヲイラの知ってる少女漫画ってのは60年代後半〜90年代前半なので、最近のナニとかコレとかは知らないのだけども、おね2においては、私の知ってる「少女漫画」のフォーマットでは、明らかにないのですよね。なにかのフォーマットに沿っていれば作品としていいのかという話はとりあえず置いといて、少女漫画の一部には確かにモノローグは多用されているけども、それって普通は読者の(願望・思考等の)「誘導」として使われていて、そのキャラの状況説明とかそういう使われ方ではないわけです。
まあ、そういう点は感想としてはわりと些細な点なんですが、 あんすさんとこ で書かれてるとおり(10/5)、サブキャラの使い方が明らかに下手で、さらに付け加えるならばその結果として話がまったく転がらない、というのはやはり致命的だと思うのだよなぁ。法律制定に関しては立場上「ノー・コメント」としておきますが。
少年漫画についても思うところはないではないですけど、すぐには上手くまとめられないので、いずれ機会がありましたら。
2003年10月08日(水) 旧暦 [n年日記]
■ どーしてなんだ
自分でデータを取る実験より、学生に実験の説明をするための実験の方が綺麗なデータが取れる罠。ちくしょう、こんな綺麗なデータ、取れたことねえ……え〜、話題を変えまして……
ママレードボーイは アニメも原作も知らないので、ちょっとわからんです。すいません。サブキャラ云々については、メインキャラの関係が固まってて話が動かないんなら(その固まり方も個人的にはなんだかなぁ、ですが)外的要因で動かさなきゃいけないのに、って意味で、別に眼鏡の副会長だからどうこうってことではないですよ。ホント、ホントよ〜?
シュワルツェネッガー、加州知事当選 ( 産経 )。いや、別にシュワルツェネッガーに恨みがあるわけじゃないんですが、「ターミネーター」(あるいは「SF世紀ヘラクレス」)が州知事当選って、「デッドゾーンな世界だなぁ」と思ってしまうのは私だけでしょうか?
ガングレイヴ 。キャラはトライガンアニメ版以上に内藤泰弘してるんだけどなぁ……声優も贅沢なんだけどなぁ……黒田洋介の、この手の台詞のセンスのなさがすべてを台無しにしてる。ぎりぎりのかっこよさがない。むしろ台無し。つかみ的には結構惹かれるものはあるんだけど……
ご当地踏絵 。あ〜、まあ、概ね琴線に触れました。
ところで、テレビ見てて、「黄金の法」の宣伝をするのってどうよ、って気が……
あと、 八神健さん、ナニをしてますか!?
2003年10月09日(木) 旧暦 [n年日記]
■ 問題→停滞→解決→問題→(最初に戻る)
まあ、日常はこんな感じ。日曜につけた塩辛が、わりとイイカンジ。そういえば以前人からもらった市販の塩辛があったので、開封して食べ比べてみる。市販のが食べやすいけど、なんつか、自分で作ったのの方が後を引く。ただ、イカの身はもっと細かく切った方が良かったなぁ。
チャンピオンは、先週の予想を覆して「カオシック・ルーン」は王道展開でした。手足切り落とし〜の、人体改造し〜の、のフリークス趣味が王道かどうかはさておき。山本賢治、ボクを裏切ったな! ボクの心を裏切ったな! まあ、そんな戯言は置いといて、ラジオドラマのデスレックス・アームズの声が吉田古奈美でデスレックスの声が若本規夫ってのはどうよ? 腕力パンチ! なにげにつるぺたな胸を何度もアップにするのは、確信犯ではないかと思いますた。機界の秘書のねーちゃんが曲者そうで、面白そうですな。今週の新連載は、「特攻天女」のみさき速の「曲芸家族(サーカスファミリー)」12年に及ぶ橋の下のテント生活の末、ようやく一軒家を建ててもらったと思ったら両親は蒸発して自分はサーカスにさらわれて一目ぼれした初恋の女の子はそのサーカスの団員でおまけに実は生き別れの双子の妹でそのうえ実は三つ子の姉までいました、と、粗筋書いてもさっぱりわけわかんねーよ! ちょっと終盤近くが間延びしたとは言え、週刊長期連載としてはかなりしっかりした終わり方をした「特攻天女」からウン年(え〜っと、何年だろう?)、燃え尽きてはいないようで良かった良かった。粗筋ではわけわかりませんが、まあ、それなりに興味を引く第一話ではありました。だけど、パンツを強調する展開にするのは勘弁な。「虹色ラーメン」は、そうか、こういうからませ方か。ただ単にヤな奴だった皇の、可愛いところというか、単純な悪役として描くわけではないところが、馬場民雄だよなぁ。「サムライジ」については、まあ、予想通り短期打ち切りカウントダウンに入った気配。読者おいけてぼりで突っ走ってもしかたないのですよ。
ヤミと帽子と本の旅人 。え〜、なんてか、「視聴者についてきてもらわなきゃいけない」とすら思ってないところは非常に潔いです。耽美〜な世界をなんとな〜く愛でたいという人向けのアレなんだろうな……まあ、深みがあるように見せようとすら思ってない分、却って見流しやすいかも。
Avenger 。複数形だったら「おしゃれ泥棒」なのになあ。タイトルは「復讐者」なのに、なにが復讐者なのかはさっぱりわからない。まあ、それは今後明らかになるってことなのか? ただし、興味を惹く所はいまのところない。
過日の「ガングレイヴ」を見て、なんとなく、黒田脚本作品に映像作品として上のものがない理由がわかった気がする。台詞で、かなり直接的に説明しすぎている。映像で説明する必要がないくらい。逆に言えば、映像と台詞と音声の総合作品としてのアニメを拒否してる、とも言える。絵コンテや演出による(脈絡がわからなさすぎ、というレベルの)失敗はないし、ある程度映像から文脈を読み取る訓練をしてない者でも筋立てがわかる反面(必ずしも否定的な意味ではない)、絵コンテや演出の妙による傑作もありえない。極論を言えば、絵コンテや演出スタッフを信用していない、とも言える。たぶん、使いどころによりけりな人なんだろうなぁ。しかし、バイオレンスやハードボイルド作品はやってほしくない。
一応メモ。 クレヨンしんちゃん劇場版アッパレ!戦国大合戦 11/28発売。
2003年10月10日(金) 旧暦 [n年日記]
■ あまり良くない充実
学生につきっきりで色々教えるのは面白いんだが、自分の仕事が進まない。気分転換程度なら丁度いいんだが……DAINA☆CON からプログレスが届く。駆け込みだから心配だったが、ちゃんと登録されていた模様。 G−Conのスタッフ・企画召集令状はこちらにも同封されてました 。DAINA☆CON申し込み用紙の「当日スタッフならOK」にチェックつけていたからかもしれませんが、その他の可能性としては 1)東海近隣の住所の全ての人間に同封 2)オタク二親等から三親等内の全ての人間に招集 3)そういうの全然関係なく、全部の参加者に同封 のいずれかかなぁ。企画言われてもなんにも思いつかない。
おねツイはデザートしか回ってこない回転寿司 というのは、直観的には言い得て妙なんですが、よくよく考えてみると、あれ? これって最初からケーキバイキングじゃなかったっけ? というのが……どれ食ってもバタークリームの味しかしない、恐怖のケーキバイキングですが。
そういや、おねてぃで林家志弦作画のコミック版(あのどうしようもないシリーズ構成をどうにか見られるものにした労作)を、酷評してるアニメ版ファンがいたのを思い出した。ひょっとしたらこの手の需要で期待されてるのは(箱庭的な)作品世界観・あるいはキャラとかのイメージだけで、物語とかそういうのはそういうファンにとっては邪魔なだけなんじゃないだろうか、と恐ろしい考えが脳裏を過ぎる。媒体が別のもの(うっかり間違って見てしまうことのないもの)なら「我関セズ」で行けるのだけど……
円盤皇女ワるきゅーレII 。え〜、 ヤミと帽子と〜 と言い、名古屋の夜もイイカンジに狂ってきましたよ?(文字通りにとらないように) この手の狙いのものとしては妥当なつくりだが、すまん。ワシには耐え切れん。(-д-;)
高橋留美子劇場 人魚の森 。この枠のシリーズらしく、特に可もなく、不可もなく。湧太の声が、ちょっと老けすぎの気はするが。
中国初の有人宇宙船「神州五号」打上げは15−17日に ( 産経 )。きっとこれまでに秘密裏に何人かアレですよ? 多分十人くらい。と、たちの悪い冗談はさておき、どうなるんだろう。他国のことながら、ちょっとドキドキ。
ちょっと明日から日記の更新が数日止まるかも。
追加: 王様の耳はロバの耳? ( /.JP )。そりゃ、複雑な解除方法を手取り足取り指南し、「さあ、どんどん鍵を開けなさい」と言ったならともかく、たったそれだけの手法でどうにかできる脆弱性を公開しただけで……自分ところがいかに無能だったかと世間に示しているだけのような。(まあ、そうでもしないとライセンスを結んだ契約会社からの訴訟で自分の会社がヤバイからなんだろうけど)
2003年10月13日(月) 旧暦 [n年日記]
■ 遊んできますた
疲れたけど楽しかった。さそって&つきあってくださって本当にありがとうございます。>主催者様及び参加者の皆様でも遊びで疲れすぎて、気が付いたらちょっと熱が出てた。ほんとうに耐久力ないなぁ、ワシ。
仮面ライダー555 。自分が流星塾生の同窓会を襲ったと聞かされ、過去に一度オルフェノクになったときの記憶がない巧は、そのことに絶望して木場にわざと殺されようとする。急展開する事態にとまどいながら啓太郎と真理は巧を信じようとするが、真理から「巧が流星塾生を襲った記憶を思い出した」と聞いた草加は、巧への増悪を募らせ、殺そうとする。一方、刑事の添野は最近頻発する放火事件に、同じ人物が関わっているらしいことを掴み、スマートブレインへと迫っていく……物語はいよいよ佳境へ!(CMの真似) 巧は自分がした(と信じている)ことに絶望し、スマートブレインはそんな巧を取り込もうとする。真理や啓太郎が混乱する一方で草加は流星塾同窓会の真相を回想し、巧への増悪を募らせる。久々登場の刑事達や、放火事件の被害者の少年を気にする海堂と、話は収束に向かっているよう。人外になった者が自分を信じ続けられるか、人外になった者を信じられるのか、という作品のテーマどおりに登場人物たちがゆさぶられる。根本的な謎である「流星塾生たちはどんな目的で集められたのか」をはじめとして、どんな決着をつけるのか、想像がつかない。しかし、海老姉さん(冴子)にも苦しんだ時期があるって、本当なのかなぁ。
それと今回初お目見えの電飾ファイズとカイザのスーツ( 東映公式サイト の#38の「*」参照)。てっきりCGで光らせてるのだとばかり思ってた(マスクは別にしても)。LEDで光らせてたとは……スーツ造型の意地だなぁ。さらに、ただでも視界の悪いマスク部が、まったく前の見えない状態になってそれで演技するスーツアクターにも脱帽。
超星神グランセイザー 。4つの部族に分かれた12人のヒーローたちが、対立したり協力したりしながら戦う話……らしいが、「地球の為に戦ってくれ!」とか言っても「何と戦うのか」はまったくわけわからんし、部族ごとに対立してる理由もよくわからないし、それを煽ってる人たちもなにが意図かわからない。わからんことだらけで、まあ話が転がりだすまで様子を見るしかない。CGやアクションも頑張ってると思うけど、まだちょっと統一感がない感じ。面白くなればいいんだけど。
熱も出てるし、早めに寝ておくか。
2003年10月14日(火) 旧暦 [n年日記]
■ ダメ会話
遊びに行った時に人様のオウチに泊めてもらったわけでして、家主様ともう一人お泊りの方と一緒に深夜(つか明け方)まで駄目トークに花を咲かせてたわけでして(真面目な話もしたんだが、そういうのはシリアスなことほどさすがに書くべきことではないものなので)。で、「最近の萌えってなによ」という話を切り出す。「商業的な意味での(「キャラクター」商品とかの)キャラクター性」としての「萌え」に対しては今でも色々言いたいことは山ほど、まあ富士山ほどとは言わぬまでも茶臼山くらいはあるのだけど、そのすべてを否定するほど頑迷ではないのだよ、などと、ものわかりの良いふり。で、世間的な傾向を掴むためにもと聞いてみたのだけど。返ってきた答えが「最近は、 松級 かなぁ」……あんですと? 「いや、だから、 松級 」そうか、私の知人友人なんだから、ソレ相応の答えは、可能性くらいは鑑みておくべきだった。ってワケで世間の傾向を掴む参考にはなりませんでした。きゅう。斯く言う私も「主人公のことを好きなんだけど、好きだから苛めてるわけじゃなくってただ単に苛めてて、救助にきた自衛官から銃を奪って突きつけるような、支離滅裂で理解不能なキャラクター。言うなればテロリスト系? つか、むしろキチ○イ?」と言ったら、意味不明を絵に描いたような表情をされました。いいじゃん。少なくとも人型でXXの染色体を持ってるんだし。いや、世間的に見ればどっちもどっちか。
見下げ果てた日々の企て さんのところからたどって おとなりページ なるものを見てみる。 はてなアンテナ に登録されているものからピックアップし、重複したものをカウントしてるだけなので、有名サイトとの重複が多いのは、ある意味当然なのだけど、それだと当たり前すぎて面白くないので、 お前なんか、訳してやる! さんのところの同村指数 を参考にTOP25の同村指数を調べて見る。ただし、CGIの仕様なのか、どうも最大登録数が100で頭打ちと計算されているようなので(実際100で頭打ちなのかわからないが)、100以下のサイトで指数が上のものを挙げると、 泡沫の日々 さん(39.0)、 U-kiのメモ帳 さん(37.0)、 たぶん読書日記 さん(30.3) V林田日記 さん(29.5) 萌え萌えアニメ日記 さん(29.1)、 綾波書店 さん(27.4)、 鈴木権左衛門のSF大衆(仮称) さん(27.4)、 喜多哲士のぼやいたるねん さん(27.4)、 Yama-gat site さん(26.5)というあたりになる。これでも直感的には登録数の多さに引きずられている感じがするので、比較的登録数が似たところとしては(それでもかなり違うんだけど) 綾波書店 さんや、 鈴木権左衛門のSF大衆(仮称) さん、 喜多哲士のぼやいたるねん さんが、おそらく似た傾向のところと「認識されている」ということだと思う。まあ、なんとなく納得は行く(先方には迷惑極まりないかもしれないけど)。
G−con のプログレスが到着(プログレス=プログレスレポートってのは、準備の進行報告や企画紹介などを行う、参加者に配布する会誌)。え〜、なんか小説しか載ってないような。 DAINA☆CON18 のプログレスに同封されていた召集令状も併せてかんがみて企画が心配。無理矢理にでもひねり出すべきかなぁ……
鋼の錬金術師 。原作をちらっと見たくらいなので、原作の話はよくわからない。正直、シリーズ構成が會川昇ってあたりも不安だし(途中の展開はともかく、終盤で大抵「……」なので)、主題歌がポルノグラフィってあたりも微妙なのだけど、一話としてはわりと期待させる出来だった。まあ、普通に。ガン種よりはよほど。錬金術の描写としては、「からくりサーカス」より大分薄め、「武装練金」よりは多少濃い目、という感じ。あまり関係ないんだけど。
おね2 最終回。狙いはわかるんだけど、ただでもシリーズ構成メタメタの上にそれをわきまえないシナリオ構成してるんで、出来の悪いギャルゲといった印象しかない。いや、演出や作画スタッフは頑張ってるんですけど、それを確実に足を引っ張ってる部分があるわけでして。敢えて明言しませんが。だから、アニメにせずに素直にギャルゲで出しとけと、小一時間(略)
京極夏彦 巷説百物語 #2。2話目でもテンション落ちてません。アニメやSFに慣れてない人だと、SF的な美術設定とかがとっつきにくいかもしれませんが、わりと期待できるかも。しかし、原作者が声優出演しないでも……そういや、ゲゲゲの鬼太郎でも声優出演してたなぁ。
2003年10月15日(水) 旧暦 [n年日記]
■ 「SFファンは不幸である」
などと、わざと扇動的に書いてみるテスト。移動中に 未来のプロフィル/アーサー・C・クラーク を読みながら、いろいろ頭の中でこねくりまわしていたら、こういう仮説が導き出された。正確には「SFファンは不幸のタネをより多く抱えている」だけども。
念のため、主旨を解説しておく。「不幸」を感じることはいろいろあるだろうけども、その一つとして「比較して」というのがある。例えば(いわゆる)近代化の手が伸びていなかった地域に、さまざまな近代化した文明の情報が入ってそれが羨望の的になったとき、そうでない自分を見て「不幸」を感じたりする場合。まあ、その手の「不幸」ってのは、大抵は手に届きうると認識しているところが対称なわけだけども、SFファンってのは(多分、A・C・クラーク型の作家のファンなどの場合は特に)その認識の閾値は(特定分野では)低い、と思われる。つまり、「比較不幸」の比較対照となりうる範囲が広い、ってのはどうよ?(どうよ? って……)
ただ、この手のファンは同時に「拡大主義信仰的楽観主義」も兼ね備えてる場合も多いんで(個人的にはその手の楽観主義は好きではないのだが)、なんとも言えないのだよなぁ。
いや、こう書くと「え?」と思われるかもしれないけど、実はクラークってあんまり好きでないのですよね。卓越した空想力(単に「妄想」してるわけでなく)により、数々のSFガジェットを生み出した能力は素直にすごいと思うのだけど、「砂漠の宗教」であるキリスト教が「森の文化圏」に根を下ろした欧米的価値観が金剛不壊に背後に存在してるのが透けてしまって、どうも、その手の価値観が苦手な私としては、得手ではないのである。
余談だけども、「他者と比較すること」で「不幸」は得られるけども「幸福」は得られない(得られるのは「安心」であると思う」ことを考えると、「不幸」と「幸福」とは必ずしも対立概念ではないかもしれない、などと思ったり。
カウボーイ・ビバップのパクリフラッシュ 。(ワケあって)久々の韓国ネタ。#5の「堕天使たちのバラッド」を中心に、いくつかのエピソードのシーンほとんどそのままのシーンが使われている。で、あちこちの情報によると、ベクター化ツールで取り込んだ動画を、髪型などをちょっと変えてそのまま使っているらしい。どのくらいパクリかと言うと こちらの比較画像 参照。で、それだけなら「別に、アマのやったことなんだし、MAD MOVIEみたいなものなんじゃないの?」で済むのだけど、実はこれが 韓国のアニメフェスタ に出品され、あまつさえ奨励賞を受賞してしまったらしい。 こっち に14日までは掲載されていたのだけど、韓国のアニメファンからも非難が起こったため、さすがに削除したらしい。いや、道義的どうこうと言うつもりはないけど、ネタとしては限りなく美味しいですな。ちなみに同アニメフェスタでは日本から「カウボーイ・ビバップ 天国の扉」も出品されていたというオチ付き。いやぁ、おいしいなぁ、韓国。
あまりおいしくないのが 玄海灘の第18光洋丸衝突事故、韓国船主側と三億八千万で示談 ( goo News )。被害総額は十数億と見積もられたが、船主責任制限法の存在により、訴訟が長引き遺族への補償が延びてしまうこと避けるため、苦渋の決断での示談だったらしい。石こが浮かんで木の葉が沈む、を地で行く世の中。憤りを隠せない。せめて、事故が頻発してる現状をどうにかするように、政府各機関には動いて欲しくはある。
中国有人宇宙船「神舟五号」打ち上げ成功 ( 人民日報 )。え〜、あちこちでは「 カプリコン1 ?」と言われていますが、ワタシ的には「金星に人が降る日に、一歩近づいたなぁ」と思ってしまうのですが……( 第81Q戦争/コードウェイナー・スミス 収録の「人々が降った日」参照)。確かに宇宙開発をガンガン進める中国との間には日本は水をあけられてる格好ですが、有害な燃料もバシバシ使えるし、打ち上げに失敗して村落に墜落しても(日本に比べて言えば)ほとんど頓着ないし、国家威信がかかってることもちとは考慮に入れるべきだろうなぁ。あ〜、そういや、奴(コードウェイナー)も、中国シンパだっけ。
2003年10月17日(金) 旧暦 [n年日記]
■ 絶対にありえない名前シリーズ「梵葉豪豪豪」
「座羅月竜頭(ざらつき・りゅうと)」もいい加減ありえない名前だったけど、これはさらに上を行ってますよ! 苗字もありえないけど、名前も「豪」が三つなんて……昨日は出身研究室での鍋に呼ばれて体調悪いのを推してちょっと顔出し。そこで話したよしなしごととかの一部。
@ 日本の宇宙開発:
野尻さんとかは
野尻ボード
で「モチベーションの維持では理由にならないか」と書いてるけど、それは理由になりもするし、ならなくもある。要は国民がそれで金を出しても良い、と思えばそれでもいいのだけど、その可能性は限りなく薄いと思う。個人的には「やった方が面白いから」という以外の理由では、国家バランス上の意義だと思う。紙面的に反米・親中の傾向が見える
朝日新聞社説にさえ、軍事利用への懸念が示されている
。中国の今後の軍事活動がどうなるかは素人にはまったく見通しが立たないのだけど、「相手と同じことがこちらもできる」というのは十分牽制となりうる。副産物も冗長性を考えればばかにできないし、欧州・ロシア・中国・アメリカと大国がそれなりに宇宙開発に注力している以上、日本は否が応でもそれに付き合わねばならないと思うのだけど。根の暗い私としては、未来の夢とか浪漫よりかは、そういったネガティブな因子の方がよほどモチベーション足りうると思うのだけど……
@ 中国:
中国人留学生と話してると思うけど、中国ってのは「民衆の国」だな、と感じる。むろん個人差はあるのだけど、ただたくましいだけではなく、必要とあらば十分に勤勉になれるし、ある意味現実主義で、欧米人とは別の意味で合理主義者。中国の指導者の命題の一つは「いかにこの怪物のような民衆を御せるか」だと思う。コードウェイナー・スミスことラインバーガー博士が中国に感じていたのも、この民衆と言う名の巨大な生き物に対する驚嘆ではないかと思える。「中国と仲良くする」とか「親中国」とかは、やるにしたってそうなかなか大変だと思うのだけどなぁ。
タヌキは先生・キツネは神様/竹田津実 と ソビエト航空戦 を読了。後者はソビエトだけでなく、帝政ロシア時代の航空機開発黎明期からのソビエト航空機開発の歴史が網羅的に語られてる。素人なんで整合性はいまいち判断出来ないけど、ソ連航空機の開発史は全然知らなかったので、これはこれで面白く読めた。序文の「甥『ブリッツ(ガンダム)とか(戦艦)ミーティアのプラモ、出ないかなぁ』 著者『アラド・ブリッツもグロスター・ミーティアももうとっくの昔に出てるだろ』」という会話の食い違いが笑えた。
前者は、映画「キタキツネ物語」の動物監督も行った獣医の著者が何十年にもわたる動物観察で得た知見を元にしたエッセイ。 コンラート・ローレンツの「ソロモンの指輪」 との視点の違いを通してみると、ドイツ人と日本人という他に、学者と獣医という違いが結構面白い。こと、タイトルにもあるキタキツネにはかなり多くの章を裂いており、「わが国ではタヌキと、キツネと、人間だけが夫婦で子供を育てる」ともあり、俗説やら人間の浅はかな思い込みなど笑い飛ばすような動物達の生態と、現代人の多くが失っている自然への感性が示唆されている。つか、単純に面白い。動物ってのは基本的に可愛いものだし(凶暴な肉食獣だとしても)、人間が勝手に抱いてるイメージなど関係なく、彼らは彼らで厳しい自然をたくましく生きている。人間が一生懸命作り上げてきた「社会」という道具に逆に振り回されている姿が、逆に鼻で笑われている気もする。何十年も動物達と関わった著者でなければ、ちょっと書けないだろうなぁ。
Avenger #3。あ〜、たぶん、次は見ません。いじょ。
Gungrave #2。小一時間説教したい。いろいろと。この人、なんでこんなにわかってないんだろう……
ヤミと帽子と本の旅人 #2。なんつか、多分脚本家はかっこいいつもりなんだろうけど、こっちにはすごいんだかなんだかわからない二つ名に感心してる登場人物を見て スナッチ の、すごいんだか間抜けなんだかよくわからない登場人物たちがバタバタ死んでくのを思い出しましたですだよ。いや、そういうツッコミしてもしかたない番組なんだけどさ。
週刊チャンピオンでカオシックルーン見たら、先週はいろいろ文句言ったけど、山賢はやっぱり黒かったです。そうか、こう来たか。それにしても「お兄ちゃん体操」って……
埼玉弁護士会が教育基本法の見直しを声明 ( 埼玉新聞 )。埼玉弁護士会の主張の詳細がわからんのでなんとも言えないけど、いまどき「『個』の尊重を徹底すべき」とか言われると、「日本は言論弾圧でも行われてるんですか?」と聞きたくなるのだけど。義務教育ってのは個性を伸ばすことよりも、大多数を基準値以上まで引き上げることが目的なんだが……個性ってのは大体普通は勝手に出てくるもので、それを教師が見てやるのは確かに理想なんだが、だからと言って基本の教育をおざなりにしていいってことではない。なんか、ただの「人権屋」に見えてしまう。
石原都知事「中国にODAやる必要はない」 ( Yahoo!hl )。気持ちとしてはわかるが、ODAは一種国内企業への振興策的な側面もあるからなぁ。個人的には「中国にはもういらんだろ」とは、たしかに思うが。あと、去年の中国向けODA総額見ると、「やっぱこっちやめて、宇宙開発にまわそか」とは、ちょっと思う。(監視衛星なんて余計なタスクが入ったのに、予算状況のお寒いことお寒いこと)
お寒いというと 科学技術予算格付け、もんじゅがSクラスでニュートリノ関連は最低 ( Yahoo!hl )。エネルギー問題や政治的なアレやコレってのはわからんではないですよ? しかし、ここまであからさまに来られるとなぁ……少なくとも世界的に評価されてる分野には、金は出しておかないと後が続かないと思うんだが。
タヌキは先生・キツネは神様/竹田津実 と ソビエト航空戦 を読了。後者はソビエトだけでなく、帝政ロシア時代の航空機開発黎明期からのソビエト航空機開発の歴史が網羅的に語られてる。素人なんで整合性はいまいち判断出来ないけど、ソ連航空機の開発史は全然知らなかったので、これはこれで面白く読めた。序文の「甥『ブリッツ(ガンダム)とか(戦艦)ミーティアのプラモ、出ないかなぁ』 著者『アラド・ブリッツもグロスター・ミーティアももうとっくの昔に出てるだろ』」という会話の食い違いが笑えた。
前者は、映画「キタキツネ物語」の動物監督も行った獣医の著者が何十年にもわたる動物観察で得た知見を元にしたエッセイ。 コンラート・ローレンツの「ソロモンの指輪」 との視点の違いを通してみると、ドイツ人と日本人という他に、学者と獣医という違いが結構面白い。こと、タイトルにもあるキタキツネにはかなり多くの章を裂いており、「わが国ではタヌキと、キツネと、人間だけが夫婦で子供を育てる」ともあり、俗説やら人間の浅はかな思い込みなど笑い飛ばすような動物達の生態と、現代人の多くが失っている自然への感性が示唆されている。つか、単純に面白い。動物ってのは基本的に可愛いものだし(凶暴な肉食獣だとしても)、人間が勝手に抱いてるイメージなど関係なく、彼らは彼らで厳しい自然をたくましく生きている。人間が一生懸命作り上げてきた「社会」という道具に逆に振り回されている姿が、逆に鼻で笑われている気もする。何十年も動物達と関わった著者でなければ、ちょっと書けないだろうなぁ。
Avenger #3。あ〜、たぶん、次は見ません。いじょ。
Gungrave #2。小一時間説教したい。いろいろと。この人、なんでこんなにわかってないんだろう……
ヤミと帽子と本の旅人 #2。なんつか、多分脚本家はかっこいいつもりなんだろうけど、こっちにはすごいんだかなんだかわからない二つ名に感心してる登場人物を見て スナッチ の、すごいんだか間抜けなんだかよくわからない登場人物たちがバタバタ死んでくのを思い出しましたですだよ。いや、そういうツッコミしてもしかたない番組なんだけどさ。
週刊チャンピオンでカオシックルーン見たら、先週はいろいろ文句言ったけど、山賢はやっぱり黒かったです。そうか、こう来たか。それにしても「お兄ちゃん体操」って……
埼玉弁護士会が教育基本法の見直しを声明 ( 埼玉新聞 )。埼玉弁護士会の主張の詳細がわからんのでなんとも言えないけど、いまどき「『個』の尊重を徹底すべき」とか言われると、「日本は言論弾圧でも行われてるんですか?」と聞きたくなるのだけど。義務教育ってのは個性を伸ばすことよりも、大多数を基準値以上まで引き上げることが目的なんだが……個性ってのは大体普通は勝手に出てくるもので、それを教師が見てやるのは確かに理想なんだが、だからと言って基本の教育をおざなりにしていいってことではない。なんか、ただの「人権屋」に見えてしまう。
石原都知事「中国にODAやる必要はない」 ( Yahoo!hl )。気持ちとしてはわかるが、ODAは一種国内企業への振興策的な側面もあるからなぁ。個人的には「中国にはもういらんだろ」とは、たしかに思うが。あと、去年の中国向けODA総額見ると、「やっぱこっちやめて、宇宙開発にまわそか」とは、ちょっと思う。(監視衛星なんて余計なタスクが入ったのに、予算状況のお寒いことお寒いこと)
お寒いというと 科学技術予算格付け、もんじゅがSクラスでニュートリノ関連は最低 ( Yahoo!hl )。エネルギー問題や政治的なアレやコレってのはわからんではないですよ? しかし、ここまであからさまに来られるとなぁ……少なくとも世界的に評価されてる分野には、金は出しておかないと後が続かないと思うんだが。
2003年10月18日(土) 旧暦 [n年日記]
■ KILL BILL NIGHT
録画しておいた深夜番組を見たら、名古屋のライブハウスで KILL BILL 上映に先駆けて「 KILL BILL NIGHT 」っつーイベントが……どんなイベントじゃ。仕事上がりに行ってしまうかもしれん!で、それでふと、そろそろ 「リバーダンス」日本公演 の時期だと気付いて、今年こそは見に行くぞと調べたら……ずげ、名古屋公演はDAINA☆CONの日程と重なってる! 今年も諦めるしかないんかとか思ったら、大阪公演はまだチケットがあり、日程的にもどうにかなりそう。ってわけで、11/2の18:00からの公演のチケットをゲット。今まで見たい見たいと思いながら一度も見たことがなかったから、無茶苦茶楽しみ。
ここ連日、いろいろ(遊びで)週末が忙しくて、回復する余裕がなく、ちと体調崩し気味だったので、今日は思いっきり一日ごろごろ。大分回復してきた感じ。
久々にNHK歌壇を見る。なんてえか、わずか31文字で時間と空間と動きを感じさせ、そしてその隙間に感情を織り込む技術を持った人はいるのだなぁ、と改めて思う。やっぱそういうのってすごい。
英エコノミスト誌「中国へのODAを打ち切るべし」 ( Yahoo!hl )。海外からも言われてるよ。いや、御説ごもっともなんですが。
孫社長、スイスで「ブロードバンド世界一は日本」 ( 日経BP )。いや、そう自負する気持ちはわかるんですけど、なんてか、ねえ……
不審船対策で海自のP3Cなどの塗装塗り替え ( 時事 )。P3Cってのは こんなかんじ の哨戒機。ちょっとしたことなんだけど、ちょっとぞくっとしてしまう。平和が一番なのは間違いないんだけど、隣国に気が許せない世の中でもあるのだ。
知られざる売春大国・中国 ( NewsWeek )。日本の会社の集団売春旅行疑惑が糾弾されてるわけですが、逆に言えばそういう供給があるところだからこそ、そういう疑惑も発生するわけでして。その中国社会の歪みを考慮せずにあからさまな(政策的)反日広報活動だけを是とするのは、なんかおかしいよなぁ。世の中、そんなに綺麗なものではないのだよなぁ。
ロシア、神舟五号の成功に「ただ同然で技術コピーされた」 ( 産経 )。中国ってのは昔っからそういう国なんだらか、付き合うとしたらそのくらいは最初から覚悟しなきゃいけないんだよ。
それと、まだ記事をちゃんと読んでないけどメモ。 最後のフロンティア、宇宙へ ( NewsWeek )。
京極夏彦 巷説百物語 #3。友人が「これは百介萌えだ」と言ってたけど、確かに萌えだ。今期ではトップクラスだな。
鋼の錬金術師 #2。いろいろ詰めが甘いところはあるけど、今期ではAクラスではないかと。
2003年10月19日(日) 旧暦 [n年日記]
■ まだまだ続く
体調不良はまだまだ続く。大須にちょっと行ったらあたまがぐわんぐわんして、結構つらかった。波があるなぁ。プラネテス #3。原作ファンには賛否両論あるみたいだけど、私個人としてはよくできてると思う。タナベの愛の人っぷりも炸裂。「人間は一人で死ぬのかそうでないのか」というところを、保険の勧誘とからめての導入から、原作の展開へ。独自のテレビシリーズとして、見せる工夫がかなり上手く働いてると感じる。
555 は、草加の攻撃を受け、傷付いた巧は間に割って入った木場にかろうじて助けられるが、満身創痍のまま、冴子に連れ去られる。巧に異常な増悪を見せる草加に、真理もさすがに不審を抱き、なじり、草加は真理を思わずはたいてしまう。草加から「乾巧は敵だ」と連絡を受けた三原と阿部は、巧が敵なのか、味方なのか判断できず意見を衝突させる。が、不意にオルフェノクに襲われた二人を救ったのは傷付いた巧だった。一方、添野刑事は連続放火事件の現場写真に写っていた男が、スマートブレインの関係者だと知り、スマートブレインに事情を聞きに行くが……
なんてか、三原、見せ場が全然ないなぁ……猛威を振るったデルタギアもここのところ見せ場なし。ただ、巧が味方か敵か、一番ニュートラルな立場で見ることができるのは、三原なので、そういうポジションなんだろうけど。ドラゴンオルフェノクは武装を解除するとファイズのアクセルフォームも凌駕。マジで無敵ですか? 真理のフラッシュバックした記憶によると、流星塾同窓会襲撃にもいたようだけど。来週は阿部と真理がデルタギアとファイズギアを使うわ、ファイズとカイザのダブルライダーキックだわ、ブラスターフォーム(赤いファイズ)初登場だわ、てんやわんやですわ。(でも、来週はDAINA☆CON……リアルタイムで見れるのかなぁ)
書店で 兵隊やくざ 貴三郎一代/有馬頼義 、 イギリス人はおかしい/高尾慶子 、 巷説百物語/京極夏彦 を購入。巷説〜は、まあアニメ見てからのミーハ−なんだけどね。ファンの友人には「さっさと読め」と言われたけど「兵隊やくざを優先させるのは人として当然」と反論したら、「ありえねー!」と。いや、そう言いつつ、今読んでるのは「イギリス人は〜」だけど。映画監督のリドリー・スコットの邸宅でハウスキーパー(日本で使われる「家政婦」の意味ではなく、使用人全体の差配をする役職)をしている日本人女性のエッセイ。妙に神経質なリドリー・スコットとの主人と使用人のやりとりやら、イギリスの因習やら、なかなかに面白い。
2003年10月20日(月) 旧暦 [n年日記]
■ 英国で家政婦は見た!
イギリス人はおかしい/高尾慶子 読了。数年前の英国マンセー本ブームの中で「英国ってそんなほめるばっかのとこじゃないわい」とばかりに、英国でメイドやらハウスキーパーやらに従事した著者が出した、かなり変わった視点からの英国本。どこが変わってるかと言うと、著者の経歴からもわかる通り、他の本がミドルクラス寄りの視点なのに対し、彼女のそれは、ほとんどワーキングクラスのものなのだ。英国は階級社会だと言うけども、じゃ、それって具体的にどういうことなのかをきちんと納得行くように書いてある本というのは少ない。この本には「下層階級、ワーキングクラスの暮らしがどんなものか」の日常と、在英日本人として(多分、英国でメイドをやってる日本人ってのは他にちょっといないのではないかと思う)「そんなんだから没落するんじゃ」とばかりに、だけども英国への愛情(特にワーキングクラスや移民たちの人情に対しての)を持って毒舌でこけおろしてる。日本人だから日本をひたすら持ち上げるばかりではなく、生活して実感した「イギリスのここがいい」というのも、忌憚なく書かれてる。イギリス人というのはどういう人々か、が人間臭い血肉を持って浮かび上がる。著者が勤めたのが映画監督のリドリー・スコットの邸宅ということもあり、映画関連の話題が結構あるのも楽しい。「プランケット&マクレーン」の監督って、リドリー・スコットの息子だったのか。で、勢いで 兵隊やくざ 貴三郎一代/有馬頼義 も読了。ある日、上等兵の「私」の元に、問題児の新兵が押し付けられる。熊のような外見で、上官や軍規をものともせず、鉄拳制裁もなんのその。元香具師で無頼の一兵卒、大宮貴三郎と主人公の出会いがそれだった。体よく問題児のお目付け役を仰せつかった主人公だが、トラブルメーカーだけども破天荒で憎めぬ貴三郎に惹かれていき、やがて不可分のコンビとなっていく。
う〜ん、「兵隊やくざ」は映画も原作も見たことがなかったはずなんだがなぁ……いや、それはさておき、浪花節でどう考えても兵隊向きではない貴三郎に主人公がどんどん感化されていき、ついには軍隊を一緒に飛び出していくラストまでが実に痛快。なにかものすごい事件とかが書かれてるわけではなく、「当時はこういうのもあったかもしれない」という、軍隊での日常生活や事件なのだけど、決して善人ではない貴三郎の行動に、主人公同様に読む側も巻き込まれていってしまう。腕力で来られてもちっとも堪えない貴三郎が、どちらかと言えばインテリタイプの主人公になついてしまうというのも不思議と言えば不思議ではある。が、やはり二人はしつらえたようにぴったりなコンビなのも間違いないのではある。うむむ。
おもいっきり科学アドベンチャー そーなんだ! 。主人公のトモルら三人組は、隣町に住むライバル・ユキオらとネットゲームで対戦中、不思議な空間に引きずり込まれてしまう。そこにいたガリレオ博士によると、そこは博士の作ったゲーム世界で、博士自身も事故で出られず、そこから出るにはゲームの課題をクリアして得られるユリイカストーンを十個集めねばならないのだという。かくしてトモルたちとユキオたちのそれぞれのチームのユリイカストーン争奪合戦が始まるのだが……
ゲームで出される課題が、科学知識に基づくもの。ちと(科学面の情報が)マニアックさは足りないものの、話自体の作りが結構悪くない。少なくとも「妄想科学シリーズ ワンダバ・スタイル」よりかはよっぽど科学的ではあるし。子供達の直接的な動機がゲームから出る以外に、敗者と勝者の間につけられた食事のグレードの差だというのが結構笑える。あと、トモル側のチームにいる「ガリレオ博士」と、ユキオ側のチームの「ガリレイ博士」が瓜二つというのも気になるし。単純に双子?
2003年10月21日(火) 旧暦 [n年日記]
■ 「JAXA」を「やくざ」と読ませない週間
いえ、適当なことを言ってるんでございますが。巷説百物語/京極夏彦 読了。雨やどりに身を寄せ合った旅人達が、夜が明けるまでの暇つぶしにと、戯れに百物語をしだすのだが、ひとつ話し終わるたびに旅人のうちの一人、僧侶円海の様子がおかしくなり……という「小豆洗い」を筆頭に、百物語を下敷きとし、御行の又市一味とそれになあなあで巻き込まれることになった考物でなりわいを立てている青年百介が、怪談に見立てて裁けぬ悪を裁いていく。って書くと、「必殺?」と思うけども、多分間違いなく必殺シリーズのオマージュだろう(京極夏彦は有名な必殺フリークで、京極堂シリーズに「中村まこと」(中村主水+藤田まこと)なんてキャラも出してる)。それに加えて妖怪ものである。どう考えても趣味全開である。原作はそれでも「時代小説」のフォーマットなのだけども、アニメの方は(どう考えても原作の一話をそのままアニメの一話の枠に収めるのが無理なこともあり)、怪談を換骨奪胎した原作を、さらに換骨奪胎している。原作ファンから「どうして原作に忠実にやらない」という声が出るのはわかるけども、しかしアニメ製作スタッフの選択は限りなく正解だと思う。「原作がそのままアニメ化されなきゃ気がすまない」(されたらされたで(メディアの差を考慮せずにそのまま移したものは大抵つまらないだろうから)「原作そのままなんて能がない」と文句を言うのだろうけど)ってのは、大抵間違いなことが多い。
在日中国大使、日本にODA継続を要請 ( 朝日 )。え〜っと、こういう場合、こう書けばいいんでしょうか?
中 国 必 死 だ な
犬、じゃれてて爆弾を解除 。え〜、こういう場合、「戦争の犬たち」とかボケればいいんでしょうか?
北朝鮮「脱北者は日本が拉致」 ( 産経 )。さすがに北朝鮮らしく我々の想像の少し斜め上を行っています。
鈴木宗男氏事務所にも銃弾送付 ( 産経 )。まあ、世の中想像を絶する人々がいるので断言は出来ないのですが、こういうことをする人って、鈴木宗男に同情を集めたい人か、よっぽど単純な思考しかできない単細胞生物かだと思うのですが……つか、 こっち の記事もそうだが、銃弾が送られた邸宅の写真なんぞより、送りつけられた銃弾の写真のっけろや、ゴルァ! そっちの方がよっぽど判断材料になる。(日本でライフル弾など、そう簡単に入手出来んと思うのだが)
無人惑星サヴァイヴ 。名門学園に転入してきた孤児の奨学生・ルナは、転校早々持ち前の正義感から、金持ちを嵩に着たクラスメートと衝突してしまう。が、それによって早速出来た親友のシャアラが危機に陥る羽目に……
ベントインしたくなるタイトルだけども、今後、無人惑星でのサバイバル生活が話のメインのとなるらしい。ので、第一話はまだメインキャラの顔見せと性格付けのお披露目な感じで、なんとも言えない。江口寿がキャラデザイン原案ということで、「あ、無事生きてたんだ」という人も多いと思う。私もこないだ休刊した漫画アクションに作品をのっけていなければそう思うところだった。
2003年10月22日(水) 旧暦 [n年日記]
■ 脳内目覚まし
ワタシは2000の技を持っているわけですが(嘘)、そのウチのひとつに「寝る前に頭の中で時計をセットすると、決まった時間に起きられる」(あまりに眠い場合は無理)っつーのがあるわけですよ。ちなみに、他の技としては(今は出来ないけど)脈拍数を十ちょっとくらいまで落とせる、とか(それを隣の席の人に言ったら「脈拍数が二十以下になったらまともに意識保てないよ?」と信用されなかった)。で、それをこないだ話したら、「え?」という顔をされまして。いや、多少訓練すれば、出来るはずなんだけどなぁ。こんな技を会得したのには理由がありまして、実は私は無茶苦茶寝起きが悪いんでございますよね。で、今はかなりけたたましい目覚まし使ってるんですけど、ひどいときにはそれでも目を覚まさない。で、それで仕方なくいろいろやってるうちに出来るようになったわけでして。
脳内時計をセットするときは、寝る直前に今の時間と、それから起きる時間を一生懸命暗示かけるんで、多分、寝周期を無意識でカウントして、周期何回目くらいだからこのくらいの時間で、じゃあ起きなきゃ、とかやってるのだと思う。これのデメリットは、これやるとイマイチ寝起きが疲れるんですよねえ。普通はどうやって起きてるものなんだろう?
外務省、「おしん」でイラク復興支援 ( Yahoo!hl )。いや、そりゃ「おしん」は世界各地で人気だったけど、支援になるのかなぁ……
ロシア、中国への兵器輸出効果 ( Yahoo!hl )。駆逐艦二隻、キロ級ディーゼル潜水艦八隻、だそうで。やっぱODAいらないんじゃない?
アトラス、タカラの子会社に 。う〜ん、まあ、いろいろ厳しかったっぽかったけど、やっぱそうなるのか。
話題作は借りて読む? ( 読売 )。なんか無茶苦茶恣意的な調査の気がするんですが。「本当に多い」と言えるのか、「少なくない」というだけなのか、全体の貸し出し数やベストセラーの売れ行き、書籍全体の売れ行きの傾向と推移とうを総合的に見て行かねば、これだけではなんとも言えないのに、かなり断定的な結論を下しているような。ちなみに、小さいときに町立図書館に散々お世話になり、本に慣れ親しんだ身としては、図書館の利便性を削ることは大いに反対である。本を書く者が本と触れる機会を減らしてまで、商売に走りたいのかねえ。
昨日の「建国義勇軍」の件だけども、まあこちらが知りようのない情報もあるだろうし、どういうことなのかの判断はちと性急だったかも。とは言え、なんか妙な事件なんだよなぁ。ひょっとしたら複数の独自犯による「笑い男」的な事件だったりして。(いや、ライフル弾が手に入れられる奴がぽこぽこいるわけもないか)
Gungrave #3。あ〜、なんてえか、アレ。ダウンタウンのごろつきとかなんとかいう描写については、 ガドガード と対比してすら「爪の垢でも煎じてのみなされ」というレベルなのはどうかと思いますた。まあ、耐えられる限りは見ますが、足切り候補なのは間違いないです。内藤泰弘原案・キャラデザインというだけでは見つづけるのはちとつらい。
■ あざらし肉
え〜っと、ですねえ 、EXCELさんの日記を見るまで、「トド肉やあざらし肉は無茶苦茶臭い」という話を聞いたことを、すっかり忘れてました。イルカ肉もそうだし、多分海棲哺乳類の肉って、基本的に臭いんだろうなぁ。どういうわけかは知らないけども。どうもすいません。次は間違えずにトドカレーをお土産に持っていきますので……<ヤメレP.S.あ、そういえば、トドカレーの方も人にあげたんだっけ……注意を促しておくべきだろうか。ううむ。
2003年10月23日(木) 旧暦 [n年日記]
■ ときめくお名前です
こないだ遊びに行ったときに話したダメトークがきっかけで、ふと、「そういえば、映画でときめいた女性って誰がいたっけ?」と考えてみた。あまり、映画の登場人物の女性に(そういう意味で)ときめいたことってないんだよなぁ。せいぜいが「ダイハード3」の女テロリストとか、「恋しくて」のメアリー・スチュアート・マスターソンが演じる男女・ワッツくらいしか思い浮かばないなぁ。ダメじゃん。>ワシしあわせの理由/グレッグ・イーガン 読了。 順列都市 で、「ううむ」と思いまして。いや、すごいのだけど、なんか騙されているような感じがどうしてもしてしまい、落ちもなんだかなぁ、と思ってしまった。で、それ以降イーガンの小説はほとんど読んでなかったのだけど、先日のSF大会で山岸さんに色々失礼を働いてしまった負い目もあって、わりと前に購入。で、積読。とりあえず手近に発掘できたんで、読んだのだけど……ううむ、こっちがイーガンの本領だったが。物理学・生理学・医学など、多岐に渡る知識を駆使し、それの与える意識との結びつきを克明に描いていく。「これぞSF」と言う人が多いのも頷ける。ただ、美術に関する記述ほどには、他の分野にはそこまで血が通ってなかった気がしたのだけど、あくまでほんのわずかであり、瑕疵としてはささいなことなので、文句をつけるようなことではない。The SF of SFかはともかく、「SF的ガジェットさえあればSF、ではない」ということを如実に(良い意味で)表した短編集。
ボーリング・フォー・コロンバイン 。劇場公開時にはタイミングが合わず、その後ずるずると見るのを延ばしてきたのだけど、ようやく拝見。先入観としては「ラブ&ピースに頭が侵されたアメリカ人が拳銃社会に一方的に文句つけるドキュメンタリーかなぁ」というのは少なからずあったのだけど、ある意味一方的ではあるけども、とてもよくできたドキュメンタリーでした。しかも、娯楽とのバランスもとれている。コロンバイン事件を皮切りとして、アメリカ社会の異常な点を次々にあぶりだしていく。かなりの部分は不安を煽るメディアが責を負っており、それは不安を煽ることで消費を上げようという企業と、世論を都合の良い方に誘導しよう、あるいは自己のイメージを良くしようという政治家とのもちつもたれつの関係も存在している。それだけではなく、アメリカのすぐ近くにあり、比べてみれば銃の所持率や失業率も決して良くはないのにアメリカのような拳銃による殺人事件件数は起こらないカナダとの対比、また、メディアでは決して長されない貧困地域や軍需産業地域などのアメリカの陰の部分を、テンポ良く、しかし、少し注意深く見ればあくまでマイケル・ムーアは「なにが責任」と明確には言っていないことがわかるように、観客に呈示されている。ラストの(前)全米ライフル協会会長チャールトン・ヘストンへのインタビューで示されるムーアのメッセージは、実にシンプル。「どうして、そんなに隣人を疑い、ありもしない脅威に怯えながら、拳銃の所持にこだわるんですか?」と。単純なようで複雑であり、複雑なようで単純な問題かもしれない。ラストに流れるアレンジされた「What A Wonderful World」がかなり皮肉。
これを見た後で、アカデミー授賞式時にマイケル・ムーアがああいうコメントを残した流れが、なんとなくわかる気がした。内外に脅威を煽り、マスコミと一致団結して国が(実際にそこにいるかどうかはともかく)敵の存在を喧伝することで、安易にそれにのせられ、外に対してばかりか同じ国民同士に対してさえも疑心暗鬼に勝手に陥る、アメリカ国民へのいらだちでもあるのだ。
結局それって、チベットとかに攻め込んで虐殺したり、台湾の独立反対を声高に訴えてみたり、あの手この手で反日世論を都合よく操っている、中国と大して変わらない内政政策なのだよなぁ。
2003年10月26日(日) 旧暦 [n年日記]
■ DAINA☆CON行ってきますた
いろいろ怪しい話やらなんやらも聞いてきたけど、疲れたので後日。みんないい具合に壊れてたなぁ……巷説百物語 #4。「舞首」なんだけど、原作と全然ちげー! いや、つまらないってわけではなくって、むしろ面白いんですが。しかし、ここまで全然違うと、これから原作読もうという人も、安心して読めマスネ? おまけに、何気にゲスト声優が豪華なんだよなぁ。#1は 森功至 、#2は古谷徹(&京極夏彦)、#3安原義人&大竹宏&野沢雅子、#4飯塚昭三&島本須美。なんと言っても島本須美のエロ声が聞けるのはこの番組だけ!(多分) ええ、見れない地方の人に臍かませたいだけなんですが。しかし、この和洋折衷、時代不明の美術考証は、(京極世界と結びつけようと)よく考えついたなぁ。あと、 TMS って「東京ムービー新社」だったんか。 ルパンVS複製人間 のDVDの映像特典に収録されてた、海外上映版予告編では、当時から「TMS」表記だった。やっぱ、海外戦略もにらんでの社名変更だったんだろうか?
仮面ライダー555 。ドラゴンオルフェノクを見た真理は、それが流星塾同窓会に現われ塾生を惨殺したことを思い出す。それを聞いた草加は澤田と接触し、同窓会の真実を聞き出す。同窓会自体が実は罠で、集まった塾生の中にすでにオルフェノク化したものがいた。それを止めたのはたまたまその場を通りかかった巧だったが、巧に襲い掛かり、助かった真理と草加を殺したのはドラゴンオルフェノクだったのだ。事実を知った真理は巧に会い、またファイズとして戦うよう説得するが、ことの真偽を知っても自分がいつ澤田のように人間性を失うかと自信のない巧は、なにも答えようとしない。一方、デルタとして戦ってきた三原も、戦いに自信が持てず、おびえ、これ以上デルタとして戦うことを拒否する。そんな中、自分達を殺された敵を取ろうと、草加がドラゴンオルフェノクのところへ行ったことを知り、真理と阿部はベルトを持って加勢しようとするが……~ 巧ファイズの復活と、パワーアップフォームのブラスターフォーム登場。今回の話はパワーアップとシリーズ構成上の「巧の復活」が重なってて、けっこう良かった。生きていた澤田の行動も来週、大きくかかわるらしく、ほんとにこの時期のライダーは面白いなぁ。あとは、終盤で失速しなければ文句なしなんだけど……
NHK-BS1で世界における日本アニメの流れを紹介する番組が放映。ううん、微妙に、オタクの捉えてる感覚と、解説や番組構成がずれてる気はするのだよなぁ。とくに、フランスでは「千と千尋」にからんで宮崎駿をかなり持ち上げてるのだけど、その他の番組にはほとんど触れず終い。千と千尋が評価のターニングポイントになったのは確かだけど、「グレンダイザー」の大ヒットなど、もっと「卑近なアニメ」についても触れて欲しいのだけど。ただ、アメリカにおいて子供向けビジネスとして、放送枠の奪い合いなどを中心とした構成は、話は聞いててもそれほど出てこない話なので、結構面白いと思った。アメリカのテレビ事業の大系って日本とは違うから、こういうところがわかりにくいんだよなぁ。
2003年10月27日(月) 旧暦 [n年日記]
■ 評価軸
まあ、昔っから評価軸ってのには頭を悩ませてるわけで。たとえ自分がどう感じ、なにを言ったところで、それが売れている・受けているということは、それがなんらかの意味で「評価されてる」ってことで、「その評価軸を持たない」人間がとやかく言うことではないということで、逆に世間からどう評価されてようが自分が面白いと思うのだったらそれでいいってのもわかってはいる。わかってはいるんだけど、割り切れるほど人間的に成熟もしてないのだよな、困ったことに。ただでも粘着質で、それにストレスが後押ししてるからさあ大変。まあ、それでもおね2に関しては(文句言いながら)視聴を継続してた理由は別にあるんで、特別例だと考えてください。たぶん。きっと。祈りの海/グレッグ・イーガン を、 しあわせの理由 を読んだ勢いで読了。発表年代をちゃんと調べてないので新旧がどうなってるのかはわからないのだけども、『しあわせの理由』の方が、個人的には評価が高いかなぁ。全般的に、SFとしてのガジェット、つまりハードウェアの設定がしっかりとわかりやすく、それを軸にどう意識の問題が関わるか、が、『しあわせの理由』の方がわかりやすかったし、その関係が楽しめた、ということが大きい。そこらへんは趣味にもよるとは思うのだけどもね。でも、面白くない、ということではない。そんな中では、表題作「しあわせの理由」よりかは、人体の電脳化による不死が実現した未来で、何故かさらわれていない妻の誘拐事件が起こる「誘拐」や、平行宇宙が認識される世界で、あらゆる可能性の中で自分が自分たる理由を模索する「無限の暗殺者」が、個人的には趣味に合っていた。
あと、後書きでイーガン自身が「今は短編作家から長編作家への移行期であると思う」と述べているコメントが引用されている通り、この時期は明らかに短編向きの作家だと思う。話は面白いのだけどつかみや、長い間読者を引っ張りつづけるテクニックには長けておらず、だから、どれほど長編作家として熟成したのか、近作のイーガンの長編の訳出が待ち遠しいところではある。
土曜日は ダイナコン18 だったのだけど、その前に KILL BILL を見に行く。ストーリーは、結婚式の日に恋人でありなおかつボスの「ビル」に夫とお腹の中の子供を殺され、自身も九死に一生を得たものの四年間意識不明だった女暗殺者「ブライド(花嫁)」が、ビルと彼が差し向けた暗殺者達に復讐をしていくというもの。まあ、その辺はあってなきがごとしものなんだけど。元は一本の映画として取られたのだけど、その長さと密度に二本に分けての上映になり、今回はその一本目。メインは東京のヤクザの元締めにのし上がった暗殺者の一人「オーレン・イシイ」とユマ・サーマン演じる「ブライド」との対決。勘違い日本の描写のみが取りざたされてる感もあるけども、実際はそこが主眼ではなくって、タランティーノが親しんだ日本のB級映画と八〇年代テレビシリーズへのリスペクト(アニメ・特撮含む)だと思う。だから、日本の(間違った、でも多分確信犯的な)描写も、それから考えると突飛というほどではない。だから、日本が舞台だからとかそういうことは実はあまり関係なくって、そこら辺が楽しめるかどうかがこの映画を楽しめるかどうかの境目の気がするなぁ。端的に言うならば「実にB級スピリットにあふれた映画でした。B級スピリットしかないけど」というのが一番ぴったりした評価の気が。まあ、「ゴーゴー夕張萌え〜」ってのもアリですが(栗山千秋が結構いい演技してます)。余談だけど、ちょっとうれしいのは、ヤクザの親分の一人で國村隼が出てることか。
大分長くなったんで、 ダイナコン18 の感想をメモ書き的に。
・中里融司氏は想像以上にスゴイ人だった(含みを持たせて)。
・「サブマリン707R」は実は全三巻のつもりで構成していて、一・二巻がたくさん売れると出る(らしい)三巻ではいろいろすごいらしい。
・一番盛況だった企画が「乳揺れ企画」だったのは正しいような、間違っているような。
・会場の五色園まではみんな迷った。
・自転車で会場に行ったらちょっと注目された。
まあ、他にもあるけど、言えたり言えなかったりのこともあります。もし許可が取れたら追加公開もあるかもしれないですが。
2003年10月28日(火) 旧暦 [n年日記]
■ こともなし、ある意味なさすぎ
ヤバイほどに。某先輩の(二度目の)結婚式二次会の案内が届く。とてもお世話になったし尊敬してる先輩なので当然行くのだけど、でも、会費が学生にも一律、とすると、T田君とかがちょっと辛くはないかなぁ、と思ってしまうのだけど。
エイブラムスを貫通。鉛筆大の弾丸 ( 読売 )。「ニュースを一々大げさに取り上げるのはどうよ?」と先週末説教されましたが、でもこれは本当だとしたら、興味があるよなぁ。記事中の「最近の対戦車ロケット弾は、着弾時に溶けた金属などが噴き出して装甲への貫通力を高める仕組みになっており」ってのはモンロー効果のことだと思うけど、だとすれば多分「弾丸」ではないよなぁ……ううん、やっぱただの噂なのかな? 気になる。
今週のジャンプの「武装練金」は、ちょっと良かった。「戦士長」が「 ジェヴォーダンの獣 」とか、そういうのはさておき、なかなか微妙な表現が良かった。こういうところは、さすが、ジャンプで第一線を張っていた作者だけのことはあると脱帽。願わくば、こういうのが次回以降の展開でも続くことを。
プラネテス #4。う〜ん、ちと微妙。お偉いさんのとこの、わがままなボンボンの尻拭いをさせられて、という、ある意味定番の話なのだけど、「職業もの」の側面が強く、それはそれでまとまっているのだけど、宇宙時代での人と宇宙のあり方、という原作の側面は、大きくそがれている。これがメインとなるのかどうかは、今後をちゃんとみなければわからないけど、ちょっと気にはなるよなぁ。
いつもどおり、体調がちょっと崩れ気味。いつもどおりなので特に言うほどのこともないのだけど。
2003年10月29日(水) 旧暦 [n年日記]
■ いちおう、ニュース解説
昨日の 鉛筆大の弾丸でエイブラムス痛手 ( 読売 )なんですが、「鉛筆大の口径の弾丸でそんなことが!」ってより、むしろ、「元記事、どんな記事だったんだろうなぁ」というニュアンスでのっけてます。いや、また説教喰らう前に、一応。米ディフェンス・ニュース紙 が見れれば早いんだけど、購読してないと記事は読めないらしい。ちっ。
Gungrave #4。え〜、こういうと偉そうですが、今までで一番すんなり見れるシナリオでした。こういうの見ると、黒田さん、決して「下手」というわけではないのだよなぁ……奇さえてらわなきゃ。
今日は週一のお勤めの日。ただでもきついけど、準備不足だとなおきつい。体力とかなんとか、いろいろ。
続・兵隊やくざ/有馬 頼義 読了。前作 兵隊やくざ で軍を飛び出した大宮と「私」が、その後売春宿などを始めながら終戦を迎えるまでを描くのだけども、そこは規格外の大宮がなにも事件を起こさないわけはない。軍からの横流しやら決闘やら殺人やらの事件が次々と。人間らしい有象無象がつくるストーリーに引きずり込まれながら、ある時期の戦時の見方がそれにさらに人間らしい細部を与えている。綺麗ごとばっかりではなく、でも、そこには人間らしさが確実に存在している。「貴三郎一代記」という元のタイトル通りの大宮貴三郎の破天荒な痛快さを楽しむとともに、そういう細かい機微がまた楽しかった。
誘惑に負けて、つい 続巷説物語/京極夏彦 を買ってしまう。冒頭の「野鉄砲」から、百介のボンクラワトソン君ぶりの魅力爆発。まったく百介萌えである。 真面目に言ってしまえば、「妖怪」というものを足がかりに裏社会へと踏み込んでいく妖しい快感と、描かれる人情の綾、そして、自身は「どっちつかずの中途半端」と悩んでいるけども、表にも裏にも共感してしまい、なおかつどちらにも染まりきらない百介の純朴さが魅力的である、ということである。
2003年10月31日(金) 旧暦 [n年日記]
■ 飲みすぎ、胃のもたれに注意
夕べはちょっと飲み。T田君もいたのだけど、彼はビミョーにタガがはずれてるようなところがあるんで、心配で付き合ったら結局明け方まで。うう、体調わりー。泡沫の日々 さんのところ経由で 戦車研究室 の掲示板で紹介されていた Army Times紙のAbramsの謎の被害について 。案の定というかなんというか、「鉛筆大の太さの弾頭」が見つかったわけではなく、「鉛筆大の大きさの穴があいていた」とのこと。いや、弾丸が貫通したんだったらある意味面白かったんだけど、さすがにそんなファンタジーはありそうもないわけで。で、結局この記事では「RPG-7か何かのLucky Shotだろう」という見解を紹介して締め。非常にまっとうなんだけど、もうちょっと妖しいニュアンスを期待してたんだけど。
レース事故、主催者に責任 9千万円の支払命じる ( 朝日 )。 太田哲也 さんの事故に関する裁判。「死の誓約書」と呼ばれる、レース中の事故に対して主催者側に賠償を求めないとする契約書に対し、その有効性を否定したらしい。それは喜ぶべきことなんだろうけど、太田さんの、これからも続く決してやさしくない挑戦の道を考えると、やった、というより、祈るようにがんばれ、と思う気持ちの方が強い。
うう、やっぱ身体がつらいわ。