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2004年03月02日(火) 旧暦 [n年日記]

[ドラマ] 必殺仕置人#15「夜がキバむく一つ宿」

 横になってるしかなかったってこともあって、必殺仕置人を見返す。15話「夜がキバむく一つ宿」を見ていて気づいたけど、「巷説百物語」の第一話「小豆洗い」って、モチーフは多分この話だよなぁ。雨宿りで集まった男女の中に刺客がまぎれていて、というのはカムイ外伝の「暗鬼」と同じパターンなのだけど、作者の必殺好きを考えると、こっちの方が近いのではないかと思える。
 この話は遠国での仕置を済ませた鉄と錠が帰途、長雨のために足止めを食らい、雨宿りに入った廃屋の中で、同じく雨宿りをしていた旅人たちが一人、また一人と何者かに殺されていくという、シリーズ中でもかなりの異色作。
 初孫に会うのを楽しみにしていた老人の死に、鉄の怒りが爆発。「罪のねえモンまで殺しやがって!」。最後、錠が自らの純情を爆発させるかのような「バカヤローッ!!」の叫びと共にの仕置も、殺しのプロフェッショナルとしてではなく、身近な怒りを行動にする仕置人というシリーズならでは。
 個人的に仕置人の中でのお薦めベスト5を挙げると、主水、鉄、錠らが奉行所の正義に愛想を尽かし、仕置を開始する#1「命を売って晒し首」(神社の境内で三人が楽しそうに仕置の算段をするシーンはまさしく「ゾクゾクして」くる)、力こそ正義と堅気も容赦なく巻き込む極悪非道のヤクザ・聖天の政五郎を逆に自滅させる#4「人間のクズやお払い」、仕置人たちが江戸一番の目明しに目をつけられたのを逆用して依頼を遂行する#11「流刑のかげ仕掛あり」、江戸詰家老の娘をさらい油問屋に立て篭もった青年藩士の思惑が思わぬ方向へと話を進める#13「悪い奴ほどよく見える」、#15「夜がキバむく一つ宿」辺りか。とはいえ、序盤数話はどれもお薦めだし、中盤以降は低調の話が多くなるけども、それでもハズレというほどのハズレはない。必殺なんて様式美の産物ジャン、と思ってる人に特に見てほしい。

[読書] 攻殻機動隊SAC 虚夢回路/藤咲淳一

 アニメ、攻殻機動隊SACのオリジナルエピソードノベル。作者はSAC本編でも何本かのエピソードの脚本を担当している。その分、ベタベタ激甘のストーリーにはなっていないしそれなりにまとまっているのだけど、一般読者を意識した書き方と、見るものを突き放した本編のストーリーテリングとの間でどっちつかずになっている印象は免れない。難しくなりそうなガジェットの説明等は上手くまとめていると思う。

[アニメ] ウォーターシップダウン

 メモ的に。 NHK春の新番組 。プラネテスの後番は有名な児童文学「ウォーターシップダウンのうさぎたち」。たしか昔に海外でアニメ映画になっていたはずだけど、あの愛らしくも容赦ない世界をどうアニメ化するか、楽しみ。

[その他] 熱とか薬とかなんとか

かぜ薬:

 日曜からの腹痛を伴う発熱は月曜になってもほとんど衰えず、古巣のI助教授の退官記念講演にも行けなかった。少し動いただけで汗が止まらずぶっ倒れそうになるのだもの。熱は38度未満と、人によっては「大したことはない」レベルなのだけど、何故か昔っから発熱には妙に弱かったりする。おまけに腹痛と嘔吐感が重なるのでどうしようもない。
 仕方なく近所の薬局で買ってきたのが 天野製薬のガノン顆粒KA 。腹痛、嘔吐感を伴うかぜの症状に、ということを売りにしていたので試してみたら、一包で熱と腹痛は大分治まった。治まったのだけど、何故か悪寒や疲労感は回復せず。特定の症状には異様に効き目があるだけに、あまり効き目のない症状とのギャップが……手っ取り早く発熱や腹痛を抑えるのにはいいかもしれない。

セカイ系:

 週末に「セカイ系って、よくわからひんねん」とセカイ系の話をして、検索。 はてなダイアリーのキーワード登録のセカイ系解説 。なるほど。こういうものか。

[ニュース] 親日 反民族特別法 国会 通過

 あの国は困ったときの反日頼みだなぁ。まったく、しょうもない。


2004年03月03日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] 見てきたような

  朝日新聞 で連載中のAK47の特集で、何故かフレデリック・フォーサイスが登場。AKについて触れてるのは冒頭のほんのちょっとだけで、その後は「戦争の犬たち」事件のこと。フォーサイスが実際のクーデター未遂事件に関わっていたという疑いを持たれた事件。フォーサイスは、取材のため武器商人に近づいたのを誤解されたと言っているけども、嘘か本当かは闇の中。ただ、聞いてたのとちょっと話が違うところがあって、クーデター未遂が起こった国と、あと、直前に発覚したのは買収した税関が心変わりして武器の持込がばれたためだという部分。調べてみたが、どうも別の事件と混同して聞いてたみたいだなぁ。うむむ。
 クーデターってえと、 ハイチもめちゃくちゃなようで朝日 )。あそこもアメリカがいらんちょっかい出し続けた国だからなぁ。

[特撮] デカとか剣とか

  は謎のライダーカリスの正体が始ではないかと一真が疑い始める。失踪していた烏丸所長は橘が身を寄せている女医の前に姿を現わし、「橘の異変はライダーシステムのせいではなく、橘自身の恐怖心のためだ」と告げる。そしてその烏丸を追う謎の男伊坂が一真の身柄を拘束する。
 なんつーか、展開はやっ!  555 でこのころ何やってたか覚えてる方はいますか? 喫茶店でイカが人を襲って「最後の授業だ!」とやってたんですよ? でも、やっぱ展開速いのはいいけど、話を進め急いでいる感がどうしてもある。烏丸が橘の不調の原因を説明するところとかも、ただ説明してるだけで通り過ぎてるし。それと、ようやく始を筆頭にキャラが立ってきたけど、それでもキャラだけで視聴者を引き込むまでは……
  デカレンジャー は、個々のメンバーにクローズアップしていった話。いってみれば紹介話なんだけど、やっぱ「このキャラはこういう奴」というのが最初に刷り込まれていた方が、序盤は話に入りやすいかも。前二話ほどのバカっぽさはないけど、敵の巨大メカを巨大ロボを出さずに倒すのは結構珍しかったかも。

[その他] 睡眠導入剤

 友人が睡眠が浅いというので、睡眠導入剤のことをちょっと検索。 Mental+Netの解説ページ とか 毎日の解説ページ とか。最近は副作用が少ない良い薬がたくさん出ている模様。効き目の短いものを使うと、すぐに服用をやめた場合一時的に眠りにつきにくくなる場合があるようだけども、その場合は効き目の長いものに切り替えたり量を減らしていくことで対処できるそう。一番安心なのはお医者さんに相談して処方してもらうことだけど、まあ、私みたく酒飲んで寝るよりは健全でしょう。


2004年03月04日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] ××登場

 昨日のブレイドとデカレンジャーの初っ端のキャラ立ての差を言及して、ちょっと思い立って「必殺仕置人」第一話「いのちを売ってさらし首」でメインの三人、主水・鉄・錠の登場シーンを分析してみる。
 まずOPナレーションが30秒、導入、タイトルが入ってCM、アイキャッチ、そして本編、という形になる。時系列で追っていくと、(分:秒)
(00:00)OPナレーション〜(00:30)処刑場で泣き叫ぶ罪人〜(00:46)罪人、土壇場に引きずり出され処刑〜(01:37)娘、晒し場で罪人の晒し首を見て愕然とする〜(02:08)タイトル〜(02:20)アイキャッチ〜(02:23)竹馬に乗りながら半次登場〜(02:37)役人の見回りに気付いた半次、泥棒長屋の面々にそれを触れて回る〜(02:51)主水登場〜(03:13)主水、店に因縁をつけて袖の下をせびる〜(03:47)鉄、袖の下を取る主水をからかう(鉄登場)〜(04:16)鉄、情婦(おしま)と落ち合う〜(04:30)鉄、入った飲み屋にいた錠にいやみを言う(錠登場)〜(05:52)墓地でヤクザ者に追われる娘〜(05:04)ヤクザ者に立ちはだかる錠〜(05:34)情婦と長屋で寝そべる鉄
 と、ここまでが冒頭からメインの三人の登場シーンまでとなる。
 アバンタイトルは除いて、最初、視聴者に一番近い視点のレギュラーの半次から登場させる。子供と竹馬で遊ばせ、リクエストに答えるように片足とびまで見せてることで1)人の好い2)お調子者の人物、であることを強調している。その後、役人(主水)の到来を察知してそれを触れて回るシーンで3)情報屋的存在4)役人寄りではない ことがわかる。
 次に、その役人として主水が登場。のっけから見回りにかこつけて小額のワイロをせびって回ることから1)セコイ役人2)役目には忠実でない ことを強調。
 次に鉄が登場。主水とのやり取りから主水の側は3)怪しい連中と親しい4)もちつもたれつの仲 、鉄は1)役人(主水)を恐れぬ不敵な人物2)主水に対する妙な信頼感 がわかる。その後鉄とおしまの落ち合うシーンで鉄が3)享楽的な俗物 であることが示され、錠にイヤミを言うシーンで4)感情を素直に出すのが苦手でどこかひねくれてる ことが示される。
 錠の側は同じシーンで1)無口な変わり者 であることが示されるが、続く墓地で娘をかばうシーンで2)理屈でなく行動で示すストレートな正義感の持ち主 であることがわかる。
 錠の立ち回りに続いてこの後、鉄の立ち回り、そして最後のレギュラーのおきんの登場シーンまで続くのだけど、その辺はちょっと長くなるので省略。
 流れ的には、主水→鉄→錠とそれぞれの関係を交えながらバトンが渡される形になるのだけど、冒頭でそれぞれが登場しているシーンは一分前後、それぞれが絡んでいるシーンは20〜30秒、それで三人の人物のキャラクター、関係を示してしまっている。(主水登場から計れば二分四十秒)
 徐々にその人物がどういう人物か明らかにしていく、というのもありだけども、キャラクター主導で引っ張っていくのにはまず最初にキャラクターの印象を強く与えてしまうってのはやっぱ効果的だと思う。
 演技・演出もかなりすごいし、アクの強いキャラクターばかりだとは言え、この冒頭五分半は何度見てもすごいとしか感想が沸かないのだよなぁ。
 この冒頭でのキャラクターの立て方は、ろくでもないキャラクター小説に見習わせたいものだ。

[ニュース] なんなんだかなぁ

  音楽CD逆輸入を禁止、来年から本の貸与権もYahoo!hl )。著作権という名の流通業界既得権がどんどん広がっていくわけですな。ねえ、著作者って元々は実際にそれを作った人じゃなかったっけ? 本当にまっとうに還元されてるの?
  庭でこけたまま3日間、死ぬまで助けを拒否し続けた男x51.org )。頑固もいい加減ここまで来ると……
  /.JP より、 MyDoom、Bagle対NetSky --作者同士がウイルスコードで「罵り合い」CNET )。まー、なんつーか。やっぱりろくでもない。


2004年03月05日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] 冥土の旅の一里塚ってことで

DVDドライブ、逝く:

 ウチのPCの内蔵DVDドライブ(東芝SD−M1212)が、CDは認識するのだけどDVDを認識しなくなる。  外付けのもあるとはいえ、不便なのでいたしかたなし、新しいDVDドライブを買って来る。内蔵でも良いとなると選択の幅が広がるもので、 IOデータDVR−ABH8 にする。全対応DVDドライブも安くなったものだ。RAMは、保存用メディアとして欲しかったし、今使ってる記憶用メディアはDVD+R/RW(DVRW−iU4.7P3)だけども、DVD+Rは海外ではメインだからメディアがなくなることはないにしても国内では入手が不便なので、結局全メディア対応ということに。これでひとまず安心。ふところ的には痛かったけども。

こんなんいたんか!:

  フロムソフトウェア天誅 参藤岡鉄舟 なんてキャラが……まじってる! いろいろまじってるよ!
 針刺し、骨はずし、心臓潰しって、ああた、少なくとも三人(藤枝梅安、念仏の鉄、石屋の大吉)はまじってるんですが。明日中古で買って来ようかなぁ。つか、ゲームで必殺(初期必殺2/3、後期必殺1/3くらいのキャラ比率で)出せや、ゴルァ!

比較広告もここまでくるといい加減……:

 某Sgt殿のタレコミ。GALANTとCAMRYの比較広告……つか、これも比較広告って言うんか? 次のマトリックスの高速シーンのコンベンション? いや、ないってば。カースタントのドライバーさんも大変だぁ。

[映画] たそがれ清兵衛

 テレビでやってたので見てみる。なんつか、よく出来てるのは確かなのだけど、原作が藤沢周平だけあって、地味。むちゃくちゃ地味。でも、昔はこのくらいの「時代劇臭」がある作品って、ざらだったのだよなぁ。なにかが臭いを薄めてしまってるんだろな、なにかが。

[アニメ] 光と水のダフネ#08「スピードに命を張れ!」

 まあ、わりとフツーの範疇といえば範疇なのだけど、「A級ライセンスなんてそうそういない」と言ったあとで「海洋庁の受験に必要だったから」ってのはどうかと。海洋庁の受験倍率っていくらだったっけ? あと、セオリーどおりだから文句は言うほどではないけど、 内通者は主任じゃなくってミリィだった方が 話は面白かったと思うのだけど……仕置人の見すぎか?
 しかし、録画で「巷説百物語DVD−BOX」のCMの次に藤田まことが出てる東建のCMが続くってのは、まあ、意図的ではないのだろうけどなぁ。


2004年03月06日() 旧暦 [n年日記]

[読書] 天国にそっくりな星/神林長平

 1993年に光文社から出た小説の再販。
 主人公、坂北天界は紫外線に火傷を負うようになってしまう「日陰病」に冒されているが、日陰病患者の唯一の安らぎの地ヴァルボスに恋人とともに移住し、そこで探偵業を営んでいる。ある日天界の元を訪れたヴァルボス人の刑事ジャンドゥーヤから、ヴァルボス人の凶悪犯ザークの逮捕を依頼される。ザークは移住してきた人間たちの社会の新興宗教団体に関係しているらしいのだが、入れ替わりでやってきたその宗教団体の信者から、家出した教祖の娘を探し出して欲しいと依頼を受ける。
 まず、表紙はダマシです。(おい)おっさん探偵と少女の話じゃなくって、おっさん探偵の話です。で、ザークの捜査と少女の捜索を行っている中で、人間とはまったく価値観の異なる、というより意味不明なヴァルボス人社会が描かれていくのだけども、それがヴァルボス星の秘密が見えてくると、ちゃんと納得がいくようになっている。まあ、神林作品だから主題はそういうところではないのだけど。
 で、結局、天界という究極的に即物的で俗物な主人公がヴァルボス星の秘密を知らされてどう結論付けるかというと 「別に死んだ後のことなんてどうでもいいじゃん? 好きな女が一緒にいて、楽しく暮らせれば。つーか、お前が嫌いだ(要約)」 なので、変な思弁に陥ってぐちゃぐちゃな展開にならないのが小気味よい。その後、事件が解決した後でヴァルボス世界について思弁はしてるのだけど、それが事実かどうかはわからない。あえて帯にあった「セカイ系」と結びつけるなら、閉鎖した世界について、あれこれ考えるのはいいけど深刻になりすぎる必要はないんじゃない? ってな感じか。なんだか妙な読後感だけども、神林作品だからおなじみといえばおなじみか。

[読書] 日本軍の小失敗の研究/三野正洋

 タイトルに「小失敗」とあるのは、そもそも十倍以上の国力差があるアメリカに宣戦布告し、その上中国、ソ連という敵を抱えて二正面作戦(ソ連とは一応不可侵条約結んでたので。破られたけど)を行う暴挙をしでかした「大失敗」がまずあり、「何やっても負けは変わらない」といってしまうと終わってしまうので、という意味。日本軍の「小失敗」は合理精神の不足と日清、日露戦争の勝利ばかりに目が向き、そこにあった致命傷に直結する問題を放置し続けたことが根底にある。すなわち「補給・輸送(兵站)の軽視」「兵士のサバイバビリティの軽視」「情報戦の認識の甘さ」「新兵器・新戦術開発の努力の欠如」などなど。「専門家」への妄信など、今の日本人にも見て取れる、頭が痛い部分も多々ある。戦術の変化の流れなどもあるけど、「基礎科学力」の欠如、合理的にものをすすめる仕組み(まあ、あくまで大枠で、だけど)といったもの、個人的には理系教育に必要と思えるものが、戦時には如実に影響してしまうのは頭が痛いっつーか。理系を習得すれば合理精神が養うかというと必ずしもそうではないのだけど、それでもするとしないとでは雲泥の差だとは思う。まあ、閑話休題、こういうのを見てると、今の日本にも見て取れる「失敗の要因」が多く含まれてるので、その点心配である。特に戦後日本は軍事を遠ざけてきたため、こういう研究も一般への認識の浸透も立ち遅れてると思う。戦争を起こさない、あるいは起こっても最小の被害で済ませるためには、どのように戦争が起こるか、行われるかはきちんと研究されるべきだと思うのだけど。
 余談だけども、以前友人と日本の再軍備とかについて議論してたら、「日本は軍事を上手に扱える民族じゃないから再軍備化はすべきではない」という発言が出て「ハァ?」となった。確かに第二次世界大戦の例などでも稚拙なところはあまりに多かったけども、今の日本の軍事音痴はそれとは別に戦後徹底して軍事を遠ざけ、コモンセンスを得られなかったためだし、その理屈はたとえばナイフを使ったことのない子供に「ナイフはあぶないから、使い方を覚えてから使うようにしましょうね」と言ってるのと変わりない。実際にナイフを使わずにナイフの使い方なんてわかるわけはない(運用しながら効率的な方法を研究・学習していくのが普通)。大前提は「日本に軍事化は必要か否か」で、それはまた別の話だけども、そういう妙な「再軍備反対」を聞くと、普段はわりとクレバーな友人の発言だけに、「小失敗」の原因はいまだ取り除かれてないのだろうなぁと思ってしまう。

[映画] イノセンス

 押井守監督最新作。事前に聞いた情報からどんな話か全然創造がつかなかったので見に行ってみる。詳細な感想と解釈は後日にして、簡単に。
 ジブリが広告にいろいろがんばってたけども、やはりちょっと一般受けはしにくい映画だと思う。ただ、自分はオシイストではないし、中盤ちょっと寝そうになったけども、ラストは押井守作品としては妙に思弁やテーマの押し付けっぽいところがなく、結構良かったんではないかと思う。
 余談。先行で見た人から「あれ見て、ストーカーも一種の愛なのかな、って思うようになりましたよ」と聞いていて、なんのことだろうと思ったら……まあ、ストーカーって言えばストーカーか。(笑)


2004年03月08日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] おなかいっぱい

 昨日、古巣の研究室の追いコンに呼び出される。私みたいなOBが参加者の1/3。大阪からO先輩とかも来たりして、いろんな話ができて楽しいことは楽しかったのだけど、地下鉄の時間ギリギリになったから中座したら「なんで帰るの?」とか言われるのはなぁ……実を言うと先週の日曜みたいに38度近い熱、ということはないが、それでも恒常的に37度くらいの熱は出ている。普段はそれほどどうということはないが、少し無理をすると体調がどんどん崩れるので、翌日丸一日潰して寝込んでいいという状況でなければ無理はできない。こっちにも都合ってものがあるのだよな。

[アニメ] ふたつのスピカ

 で、その飲み会の時にM君が「日記にときどき出てくる『 ふたつのスピカ 』ってなに?」とか抜かす。リンクが貼ってるだろ! リンク! もしくは検索すれ!
 つか、「なんなの?」だけではどの程度の説明を聞きたいのかさっぱりわからん。どんな作品なのかの概要だけでいいのか、粗筋を聞きたいのか、もうちょっと深く突っ込んだところを聞きたいのか。
 原作は コミックフラッパー 連載のコミック。舞台は技術レベル的には今と大差ない近未来の日本。つまり、ロケット一基打ち上げるのに大変なお金がかかるし、宇宙コロニーとかが浮かんでいるわけでもない。そんな中で、主役の鴨川アスミは宇宙飛行士の養成コースに入学し、アスミにだけ見える、ロケットの事故で死んだ宇宙飛行士の幽霊「ライオンさん *1 」に導かれながら宇宙飛行士を目指す。SFというよりむしろ学園もの・青春もので、宇宙飛行士コースの中でも実際には何人も宇宙にいけるわけではないという厳しい現実が、宇宙を夢見て挫折した人々や日常の訓練を通してのしかかってくる。そんなわけで非常に地味な話 *2
 で、「ふたつのスピカ」というタイトルだけど、タイトルの意味はまだよくわかりません。主人公のアスミが好きな星がスピカということと、スピカが連星であることが関わってると思うのだけど、他にも含みがありそう。
*1: ライオンのかぶりものをしてるのでアスミがそう呼んでいる
*2: 二話まるまるかけて主人公が密室でドミノを並べたりだとか


2004年03月09日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] 体調不良

 朝は37度くらいの熱があったけど、さほど不調ではなく、夕方に立ってるのもしんどいくらいに体調が悪くなったので熱を計ったら、むしろ平温に下がっている。わけわからん。そのわりに帰りの地下鉄で立ってるのもしんどくってしゃがみこんでしまったし。

[アニメ] プラネテス

 原作はガチガチなハードっぽいSFで、アニメ化してオフィスものになったことで「原作と違う! 堕落した!」的な物言いをする人がいて、一部では最初の方だけ見て、最近は見もしないで同じことを言ってる人もいたりする。
 原作とはかなり違うことは間違いないのだけど、個人的にアニメが原作を越えうる点が一点、あると思っている。それは、アニメでは(最近の展開で明らかにされつつあるけど)「宇宙開発」の意味を問う世界背景として、「先進諸国VS第三世界」の、もっとありていに言えば「富める国VS持たざる国」の対立が持ち込まれていること。宇宙開発で宇宙の資源を得て人類の発展が望み得る、などとお題目を唱えていても、結局持てる国がその資産で宇宙の資産も我が物とし、持たざる者は持てる国により搾取されつづける、という構図が宇宙にまで拡大したにすぎない。最新の#21のハキムの行動が、この構造に希望を失った第三世界の人間を象徴している。
 それは、結局9.11テロによって世界にしらしめられた構造の引き写しだろ、と言われればその通り。だが、結局国家事業として宇宙開発が行われている以上、宇宙開発になんらかの「利」が求められている以上、結局は逃れられないことでもある。しかし、#11で出た小国の人たちのように、それでも絶望せずにテロなどに走らずに前へ進むキャラたちも出てくる。原作では散漫だったこういった世界背景をひとつのテーマでまとめあげ、安易な環境テロとかではなく、出口の見えない、解決法の見えないこれらの問題を乗り越え、なんらかの結論を見せられるのならば、アニメ版は原作を越え得ると思う。

[映画] 東京原発

 メモ的に。実家が浜岡原発の影響圏内の身としては、わりと気になる題材。無論、実際に東京に原発を建設するなんてのはムチャな暴論としても、そういったものの上に電力供給が成り立っていることくらいは、知っておいて欲しいのだよなぁ。


2004年03月10日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] どうでもいいことが気になった。

 体調は相変らずです。ええ。
 友人が「BSE騒ぎの中ですき家だけが順調に売上を伸ばしてる」と言っていたので、それって値段が効いてるだけなんじゃない? と思い、 吉野家松屋すき家 各社の豚丼の値段を調べてみる。(すべて並盛り)
  吉野家は三二〇円松屋は三五〇円すき家は二八〇円 と、牛丼(牛めし)と同じ値段を保っているのはすき家一社のみである。一応各社の豚丼(豚めし)を食い比べてもみたが、松屋、すき家が肉を薄くして牛丼(牛めし)との違和感を少なくしてるのに対し、吉野家は肉が厚めで、しかもタレが牛丼のタレの流用なものだから、豚肉の臭みが気になってしまう。これじゃ客足は遠のくわ。あからさまに牛丼ひとつに商品を絞ってきた弊害(多商品を扱うノウハウ、商品の開発能力)が出てしまった形となる。吉野家としては米牛肉輸入再開までひとまずしのごう、ということだとは思うが、日米の交渉は遅々として進まず、この状況がどのくらい長引くのか見通しが立たない、というのが正直なところだろう。すき家がどういう企業努力で豚丼の値段を抑えているのかわからないが、他社の焦りは吉野家の豚丼期間限定二五〇円セールや松屋の牛めし限定販売再開などにあらわれているように見える。さて、どうなることやら。


2004年03月12日(金) 旧暦 [n年日記]

[読書] イリーガルエイリアン/ロバート・J・ソウヤー

 太平洋上に、地球外から飛来した宇宙船が不時着する。太陽系から一番近い恒星アルファケンタウリからやってきた彼ら、トルソ族は故障した母船の修理と、その見かえりとしての技術提供を人類に申し出る。オーバーテクノロジーを持った友好的な宇宙人とのファーストコンタクトは国連主導でスムーズに進んでいくかに見えたが、そんな中、トルソ族の案内役をしていた天文学者がバラバラ死体となって発見される。しかも、その容疑者はトルソ族の一人だった。逮捕されたトルソ族の弁護人として選び出されたのは黒人人権裁判で有名な老弁護士。人類が見守る中、前代未聞の裁判は進んでいくが、トルソ族の驚くべき生態や地球人とはあまりに異なる思考様式・習慣に弁護人たちも翻弄される。やがて、この事件の背後には、ただの殺人事件以上のものが存在していることが明らかになるが……
 ファーストコンタクトものと言って良いのか、裁判もの、あるいはミステリーと言うべきなのか、そのいずれでもあり、しかも手抜きなし。天文物理、生物とどの分野もフルに知識を生かしきってあまれたプロットに最後まで読者は翻弄される。こと、 トルソ族の目的が友好などではなく、四十万年に及ぶ大休眠期に入る前に休眠中の脅威となりうる他の知的生命とその萌芽を抹殺しようというものだとわかるくだりは、 多少ダイナミックすぎるきらいはあるが、物理、生物、文化への知識と考察が一体となり、知的遊戯としてのSFの一種完成形ではないかとすら思ってしまう。ストーリー自体も発散するかと思えた細かいエピソードが思ってもみない場所にはまったりして、没頭させられる。
 欠点としてはあまりに内容が濃すぎるために元々各分野にある程度の興味知識がないと振り落とされかねないところだが、がんばって読む価値はあると思う。個人的には、トルソ族と人類の進化分岐の決定的な時期がバージェス頁岩生物の発生時期のような時代だったのだろうなぁと思った絶妙のタイミングで、グールドの名が出たのにニヤリとしてしまった。

[映画][その他] アラン・スミシー

 昔、「デューン/砂の惑星 完全版」のスタッフを見たときに監督が「アラン・スミシー」となっていて「アレ?」と思った。「デューン」の監督はデヴィッド・リンチのはずでは? それに確か「ハートに火をつけて!」の監督も「アラン・スミシー」だったはずでは……で、それっきり忘れていたのだけど、 こんなサイト をたまたま見つけてしまう。あ〜、そうだったんだ。恥ずかしながら、全然知りませんでした。自分の名前をクレジットして欲しくない映画には「アラン・スミシー」あるいは「トマス・リー」の名前を代わりにクレジットすることは、監督組合の勝ち取った権利として認められているそうな。そういや、ゴールデン・ラズベリー賞を受賞した アラン・スミシー・フィルム なんてのもあったな。
 P.S.Alan SmitheeはThe Alias Menのアナグラムだそうで。

[ニュース] 戦争の犬とかラーメン

米英西、赤道ギニアのクーデターに関与?:

 ( 日経 )。こないだまで朝日の連載でフォーサイスが出ていたけども、手の綺麗な国家なんてないとはいえ……

中国が即席ラーメン消費第一位:

 ( 河北新聞 )。人口が多いってこととか、経済的に急成長してるとかいろいろあるだろうけども、案外と本家のこだわりは特にはないのだろうか。まあ、その貪欲でしたたかなところが中国の強いところではあるのだろうけど。

烏骨鶏大量餓死:

 ( 日経 )。エサ代が払えずということで、鳥インフルエンザとは直接は関係ないのだけども……そういえば、調べてみたが、個人宅で飼っている鶏を処分する際、案外とその手段が見つからない。公的な機関は取り扱ってないし、業者もなかなか制限があるらしい。やはりこういうところは日本は後手後手になるのだなぁ。

韓国議会、盧大統領弾劾決議提出:

  ならびに可決産経 )。いや、韓国は見ていて本当に飽きない国ですわ。関わりさえしなければ。ちなみに、この弾劾決議への韓国民の反応は、年配層は比較的支持していて、若年層は反発しているそうな。盧政権の支持者は若年層が主とのことなので、そのためなのだろうけど。


2004年03月13日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 夢を見た

 うなされて目覚めたけど、起きてから冷静に考えると、全然うなされるような夢じゃない。で、もうちょっと考えてみると、夢の中で陥ったシチュエーション、というか悩みのパターンが今抱えてる問題の引き写しだったりする。つまり、問題の解決の仕方もそれの引き写し。馬鹿馬鹿しいと言えば馬鹿馬鹿しいことこの上ないけど、自分が環境をどういう受け取り方をしてるかが、一部妙にわかって、新鮮なんだけどやな気分。バッドトリップって、こんな感じなのかねえ。全然知らないけど。ある意味面白い夢でしたが、たまにでいいです。たまにで。

[映画] でっかいスパナ大活躍

 今日公開の ペイ・チェック と、 ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 を見てくる。本当は指輪の方は後日にして、ペイ・チェックと レジェンド・オブ・メキシコ で薬莢三昧に浸るつもりだったのだけど、レジェンド〜の方が意外にも席が取りにくくって、急遽変更。やっぱりみんな、カンパとキーノの無敵のイカレポンチコンビが見たいのだなぁ。(そんなワケはない)
 「ペイ・チェック」:マイケル・ジェニングスは企業の重要な開発を請け負う、フリーの腕利きの技術者。彼は守秘義務を完璧なものとするために、契約終了後は契約期間中の記憶をすべて消すことにしていた。そんなマイケルの元に、親友でもあるオールコム社の社長ジミーからの依頼がある。契約期間は前例のない三年という長期間。しかし報酬も破格で、マイケルはその依頼を受けることに。そして三年後、その間の記憶を消したマイケルが弁護士から受け取った報酬は19個のガラクタ。弁護士につめよるが、契約期間中にマイケル自身が一億ドル近い報酬と引き換えにこのガラクタの引渡しを求めたという。なにかの間違いに違いないとジミーに連絡をとろうとするが、その前にFBIによって身柄を拘束されてしまう。契約期間中に開発した「なにか」のためらしいが、マイケルにはその記憶がない。すべての罪をオールコム社にかぶせられそうになったマイケルを救ったのは……
 ネタバレのためブラックアウト。 自分自身によって送りつけられた、なんの役に立つのかわからない19個のガラクタ。それがピンチごとに意外な方法で役に立っていく。ジョン・ウーはSFというよりむしろサスペンスととらえてヒチコックを意識したと言うが、アクションシーンは多めながらも、正統派のサスペンスに仕上がってる。大まかなアイデアは原作と同じだが、それでもかなりハラハラしながら見れた。また、原作はP・K・ディックらしく絶望した世界の中で主人公たちもその絶望した世界の住人としてのラストを迎えたが、その辺は大きく変わっていて娯楽作品らしい結末に。
 ジョン・ウー映画としては、アクションシーンや銃撃戦はあるものの、二丁拳銃や横っ飛び、スライディング撃ちを期待して行くと肩透かしを喰らう。ユマ・サーマンはポン刀ならぬでっかいスパナで活躍してました。(笑) けれども自己模倣的なアクション映画に陥るのではなく、別の趣向のもの(サスペンス)もちゃんと撮れますよ、とアピールすることに成功している。また、驚いたことに「狼/男たちの挽歌 最終章」以来初めて、ロマンス要素が成功している。これはびっくり。傑作とまではいかないが、肩の力を抜いて楽しめる、「二丁拳銃監督」でないジョン・ウー監督の地力が確認できる作品。
 ところで後ろで見てたお姉ちゃん方、見終わった後で「この映画なんて映画だっけ?」って言うのはちょっとずっこけるんでカンベンしてください。(^^;
 「ロード〜」は今更なので簡単に。原作ではホビット庄に帰るまで、そして帰ってからもまたひと波乱あったが、その辺は想像通りのアレンジをされていた。が、原作のテーマと直結する大事な部分はできるかぎり残し、その上でエンタテイメント作品として作り上げたピーター・ジャクソンは本当にすごいと思う。その他部分部分もすごいのだけど、そんな感想は蛇足になりかねないので。
 印象的だったのは終わった後、家族連れの中の小学校高学年くらいの男の子が、帰りがけに食事でもしようという両親に「(原作を)図書館行って読んでみたい。早く帰ろう」とせがんでいたこと。この一事だけ見ても、この映画はほとんど完璧な成功じゃないでしょうかね?


2004年03月14日() 旧暦 [n年日記]

[特撮] 今日のデカレン

  デカレンK−9/友情に輝く星 ですた。ラストは締まらない映画だったけど、犬とはみ出し刑事のやりとりは面白かった。
 あと、エンディングのネタは結構笑った。
  ブレイド は、内容よりも、「こちらで爆発音がしたとのことですが……」とやってきた警官が「そんなの知りません」の一言であっさり帰ったのが突っ込みどころで楽しかったです。お前ら、散乱したガラス片を見て何も思わんのか?(笑)
 あと、馬怪人のきぐるみのデザインは、去年の ファイズ の、ホースオルフェノクのデザインが秀逸だということをやはり思い知らされた。ゼブラアンデッドもコンセプトに乗っ取った上でかなり頑張っているのだけどね。


2004年03月16日(火) 旧暦 [n年日記]

[映画][アニメ] イノセンス

 少佐(草薙素子)が電脳の海に消えてから三年、九課のメンバーは失われたものをいまだ埋められずにいた。とくに傷が深いのは彼女の相棒だったバトー。さびしさを埋めるかのようにバセットハウンドに愛情を注ぐ毎日を送る。そんな彼を見て室長の新巻は「失踪前の少佐を思い出す」と感想を漏らす。そんな中、少女型のアンドロイドが所有者を殺害した上で自壊するという事件が立て続けに起きる。バトーは新しい相棒のトグサと共に、事件を追って行く。

 一言でいうなら、「人形」「犬」「攻殻機動隊」の三題話の押井映画。
 宣伝戦略の関係上タイトルからはずされたが、間違いなく映画「攻殻機動隊」の続編。2というよりは後日談っぽい気もするが、では前作の付属物に過ぎないかと言うと、この映画はこの映画で独立したテーマを持っている。
 ただ、その見せ方に難がある。ストーリーだけ拾うと単純なんだけど、それだけでは意味がなくて、演出や枝葉の部分が大事なんだけど、重要性が高い部分も高くない部分もあんまり見せ方の重み付けが変わらないため(特にセリフ)、押井作品のポイントがわかっていないとひたすら難解で意味不明に見えてしまう。けど、面白くないかといえば信者でない私にもそれなりに面白いという大変困った作品。
 でもやっぱり、宣伝の対象と狙っている層が明らかにずれているような……

[その他] あれやこれや

  両親にインターネットを使わせるとしたら両親にインターネットを使わせるとしたら──Part2ITmedia )。ちょっと前に兄弟で「ウチの親のPCでリモートアシスタント使っての指導や管理」の話が出たので、参考に。

[ニュース] 宇宙関係二題

  宇宙議員連盟発足へ読売 )と 環境観測衛星、商用衛星使った打ち上げも検討毎日 )。同じことの裏表なんだけど……後者は打ち上げ失敗によるリスクなどがあるので話はわかるが、前者はどういう関係なんだろう? ううむ。


2004年03月18日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] St.Patric's Day

  /.JP で話題になってるのを見て、初めて昨日が「聖パトリックの日」だったことを思い出す。しまった。そのためにジェムソンも買っておいたのに。聖パトリックというのはアイルランドの聖人で、初めてアイルランドにキリスト教をもたらした。アイルランドにはローマ・カトリックの宣教師が来る前からキリスト教が布教していたという。その聖日はアイルランドの最大の祝日である。まあ、カトリックでもアイルランド人でもないけど、アイルランド好きとしては気分だけでも、と思ってたのだけど……
 名古屋にアイリッシュバーはないのかなぁ、と思ってちょっと探してみる。栄と覚王山にあるらしい。近いうち、余裕があれば行ってみたいなぁ……

[その他] 雪隠口上

 昔、江戸の牢の中には牢名主を頂点とした階級がはっきりとできていて、新入り、特に金を持たない新入りは荒っぽい歓迎を受けた。その際に雪隠、すなわち便所の掃除の心得を叩き込む口上というのがある。ふとそれが気になって検索したのだけど、ネット上に見つからない。覚えている分だけでも上げておく。
よォく聞け。この詰めの神様はナ、縦に八寸横四寸、前におったが金隠し、まわりにおったが真っ向縁。昼に三度夜に三度、しおみあけ(?)するところだ……
確かなにかの新書に全文載っていたのだけど、なんだっけ? 「 江戸の刑罰 」だったかな……?

[その他][ニュース] 擬装?

  バーチャルネットサージェント様 のところで知ったのだけど、 イラク派遣された韓国軍の軍用車両 。え〜、民間用の軽トラに見えるんですが……ってえかまんま 現代の軽トラだよ!  なんでも、米軍にHMMWV80台の貸し出しを要請したが、断られて仕方なく、ということらしい。ある意味、装備の追いつかないだけの兵隊を送って米軍との協力関係を保たねばならない、というのが、韓国の現実でもあるのだよなぁ。韓国軍の兵士には同情する。


2004年03月19日(金) 旧暦 [n年日記]

[マンガ] 荒木飛呂彦新刊二冊

  ゴージャス・アイリン変人偏屈列伝 が発売されたので帰りがけに買ってくる……ってああた、値段もそうなんですが、装丁がアレなんで重量が大変なことに……書店の店員も店員で、それだけの重さだから手提げの袋に入れてくれればいいのに普通の紙袋。ううむ、気が利かない。
 「ゴージャス・アイリン」の方は表題作に「魔少年ビーティー」の第一話、「バージニアによろしく!」「武装ポーカー」などの初期作が収録。この本には単行本初収録の「アウトローマン」が収録されている。原稿が紛失してるらしく、雑誌からのコピー原稿のようで、画質はかなり悪い。が、原稿紛失なのに無理に収録したのは「スティール・ボール・ラン」との絡みなのだろうなぁ。作画技術や演出技術は比べ物にならないが、荒木飛呂彦の根本的な部分の作家性は、このころから揺るいでいないのがわかる。ってえか、SBRがそのままじゃん! って感じの作品。
 他にはゴージャス・アイリンの15年ぶりのピンナップ(同じイラストが今月のウルトラジャンプにポスターとして付録)がついているけど、やっぱ絵柄が似ても似つかない……
 で、変人偏屈列伝。週刊連載を抱えながらの作画までは不可能、ということで、二編を除いては作画はアシスタントだった鬼窪浩久氏が担当。これがデビュー作だったそうで……って、一話目ってそんなに昔だったっけ? と思ったら、一話のニコラ・テスラの初出はなんと15年前。そんな前だったっけ? ううむ。内容は、決して道義的に正しい、正義の味方ではないが、他人からの評価を気にせず奇怪な行動を一生とり続けた人たちの、一風変わった偉人伝。最後のウィンチェスター・ミステリーハウスはかなりジョジョ風味入ってるけども。しかし、箱入りのハードカバーで出るとはなぁ……
 ついでにウルトラジャンプと 境界戦線/やまむらはじめ も購入。ウルトラジャンプは先月「不死者あぎと」も微妙な終わり方をしてしまったし、ほとんど「蒼のサンクトゥス」のためだけに買ってるようなものになってしまった。来月はちょっと購入を考えよう。
 「境界戦線」は雑誌掲載分に加筆を加えての収録。うげ、プロローグとエピローグ以外の加筆分が全然わからね。物語の舞台は近未来の日本。東京が地殻変動のため外との遮断され、内部では内乱が絶えず、独自の政府がつぶれては出来る政情の関東。そこでくりひろげられる、五本の「男と女の話」のオムニバス。あ、最後のは男と女の話じゃないか。五本ともジャンル的にばらけながらテーマ的にはどことなく一貫している、という良作。ただ、エピローグのニュースで出てきた「男女」って一話目のあの二人なのかねえ……その可能性が高いと思うが、そうだとしたら本当に容赦がない。(3/27に不適切な部分を削除させていただきました。大変ご迷惑をおかけします)


2004年03月21日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 肉の代用

 最近、野菜炒めの肉の代用にエリンギを使っている。キノコ類は元々歯ごたえがあるのだけど、エリンギは特に独特の触感で、肉そのものではないけど、結構良いアクセントになる。最近は値段も結構手ごろだし。ただ、やっぱり味は淡白なので、味付けは工夫しないといけないのだけど……塩分に注意しないと。
 それにしても昨日が祝日だと、研究室に行く途中の祝日休業の総菜屋が閉まっていたことではじめて気がついた……いや、別に祝日だろうがなんだろうが全然関係はないんですが。

[アニメ][特撮] 土日のヤツ

  プラネテス は、なんかすごい展開に。原作はオムニバス色が強かったけども、こちらはかなりハードな連続ドラマ。月面忍者の顛末と、クレアの悪女っぷりがかなり容赦ない。
  デカレンジャー は、戦隊もののドラマ作りの「お約束」に良い意味で縛られず、新しいことに挑戦してるのが好感。長期シリーズは「お約束」にがんじがらめになった挙句に活力そのものが消えてしまうものが多いだけに、特に。「宇宙船」にデカレンのプロデューサー、シュレック・ヘドウィックさんのインタビューあり。

P.S.「不死者あぎと」は最近終わりました。先々月だったかも。コミックス最終巻ももう出ているはず。でも、なんとなく食い足りない最終回だったのだよなぁ……


2004年03月23日(火) 旧暦 [n年日記]

[ニュース] いかりや長介氏死去

 土曜に適当につけっぱなしにしていたテレビで訃報が流れて、知った。72歳とは思えない精力的な芸能活動だったが、退院以降のこの一年、見る間に衰えていったのでどこか覚悟してたのか、ショックはあまりない。子供のころは土曜夜に習い事をしていたせいで、ドリフというと「全員集合」よりはスペシャル番組の方を思い起こす。アクの強いメンバーに振り回される常識家のまとめ役も、長兄ぶって結局ボケたおす役も、臨機応変に演じ分けた。それはドラマ出演にもいかんなく発揮された。そのドリフターズをまとめるキャップが、永遠に失われた。
 昔、クレイジーキャッツのハナ肇氏の告別式で、芸能リポーターが無神経にも「でも、クレイジーキャッツはまだ解散宣言してませんよね?」と植木等氏にマイクをつきつけた。植木氏は「クレイジーキャッツは、今日解散です」とだけ答えた。
 いかりや氏の死去も、一人の役者、ボードビリアンが永遠に失われたと同時に、一世を風靡したグループのそれも意味している。
 その思い出のために、しばし冥福を祈る。

[アニメ] GA

 なんか新シリーズ決定らしい。初期のころから「GAはドリフコント」という説を強固に主張してるのだけど、世間ではあまりその説は浸透していないっぽい。ゲームからの新キャラが加わるらしいが、黄金のドリフパターンに新要素を加えるのは難しいような。

[その他] トヨタの偉業

  こんな記事 をたまたま見つけた。トヨタ、えらい!

[その他] Tat

 HIVウィルスの持つ、蛋白の一種。脂質二重膜である細胞膜を透過して細胞内に入り込む性質を持っている。それ自身は無害。最近、蛋白質の細胞内導入ツールとして商品化されてきている模様。


2004年03月24日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] 吹けば飛ぶよな将棋の駒に

 昨日、初めて チェスのルール を調べて、それがかなり将棋とは異なることに驚く。
 ってなことをIRCで友人に漏らしたら、世界の将棋の話になってしまう。他に有名なのは中国の「 象棋 」なのだけど、これまた日本の将棋ともチェスともかなり違う。簡単に違いを説明すると、自陣と敵陣の中で駒の動きが違ったりして(敵陣に渡れない駒もある)、故に守戦と攻勢でははっきりとした違いがある、「成り」がない、「王将」にあたる「将」「帥」は王宮から出られない、などなど。見れば、確かに古代中国の軍隊っぽくはある。
 ところが、日本の将棋も現在のような形になる以前は駒数がはるかに多い「 中将棋 」「 大将棋 」「 大大将棋 」などがあったらしく、やはり現在の日本の将棋とはかなり様相が異なる。大大将棋にいたっては駒数はそれぞれ96枚64種という膨大な数。駒の動きを覚えるだけでも大変だ。さらに、大大将棋の駒を多少整理した 摩訶大大将棋 なんてのもあり、もうわけわからん。もちろんそれだけの駒数があると、中にはとんでもない動きをするものもあり、その辺は摩訶大大将棋のことを教えてくれた 友人のところ を参照してもらうとして、面白いのは、そういった化け物じみた動きをする駒は、ほとんどが「成る」と「金将」になり弱体化する。おまけに敵陣に入ると成るのではなく、敵の駒を取った時点で成る。こういった中将棋以上の将棋は、勝負の時間が非常にかかりすぎることからすたれてしまったらしいが、強い駒を扱う爽快感を求める精神と、それによりゲームバランスが滅茶苦茶になってしまうことを避ける工夫とが垣間見えて面白い。
 ところで、チェスの特殊ルール キャスリング を知って、初めて「ダイの大冒険のアレはコレだったんだ」と気付きますた。
 あと、実はチェスのルールを調べた理由ってのが コレ だったりして。

[ニュース] これが普通かと

  魚釣島上陸の中国人七人、沖縄県警が不法入国で逮捕朝日 )。まあ、不法入国なので基本的には取り調べ後強制送還なだけでしょうが、これがまっとうな対処かと。それにしてもわざわざ逮捕に行った沖縄県警の警官はご苦労様です。
  小泉首相「私はどの国の指導者に対しても、戦没者にどのように参拝、敬意を表そうとも、とやかく言わない」中国新聞 )。その次の一言は余計な気がしますが、まあ、正論。「参拝の思想性」とか云々以前に、こういった「日本にとってはどっちにしても利のない外交カード」はさっさと潰して欲しいので、毅然とした態度は望むところです。

 なんでも官報には、身元不明の行旅死亡人の身元引受人を探すための広告が載っているらしいのだけど、その中に こんなの が。「 この遺体は、平成15年8月7日午後3時10分に、青森県八戸市の是川遺跡楢館調査区内の、 15世紀から19世紀の地層から発見されたものである。死亡の日時は戦国時代から明治時代初期と推定される。 」流石に関係者の名乗り出はないと思うんですけど……


2004年03月25日(木) 旧暦 [n年日記]

[マンガ] 二つのまなこを閉じてはならぬ

 って、今週の カオシック・ルーン 、ヤマケンは必殺マニアでしたか……あまり意外でもないけど、いきなりだったんで意表は突かれたかも。いつもは買わない週刊少年チャンピオンを思わず買ってしまう程度にはツボに来ました。しかも、「一太刀浴びせて一供養、二太刀浴びせて二供養、合点承知の必殺供養!」って、よりによってあやうく必殺シリーズの息の根を止めそうになった 翔べ!必殺うらごろし のオープニングナレーションとは、微妙なところを……いや、個人的には結構好きなんですが。市原悦子演じる、普通のおばさんのふりをして背中から匕首で一突きの「おばさん」(いや、こういう役名なんす)とか。
 翔べ!必殺うらごろしは他にもネタ満載なのだけど、まあそれはいずれ機会があれば。


2004年03月26日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] メモ

 やはり年齢はシビア。三週齡はOKだが、年をとると全然ダメ。単離も染色も。

[映画] 最後の寅さん

 テレビ東京でやっていた 男はつらいよ全48作放映 のトリを飾る最後の作品「寅次郎 紅の花」がたまたまやっていたので、思わず見てみる。実のところ、何気なく見ていたのだけども、これが予想外に面白くって見入ってしまう。昔から変わらない寅さんと、甥の光男の恋模様をからめることで、結局寅さんの流儀というのは今日の流儀とは相容れないことを描きつつ、「現在」への理解を示しながらも結局みんな、寅さんがいることにどこか安堵し、必要としている。渥美清の他界によりこれがシリーズ最後の作となるが、それでも時代が移り変わっても、日本のどこかで寅さんが旅をしているような気にさせるラストは、最終作として相応しいものではなかったろうか。  いずれにしても、これだけの長期シリーズ(ギネスにも載っている)にもかかわらず、ただの定番やお約束ものに堕さなかったところはすさまじい。

[アニメ] ダフネ

 なんだか微妙なネタを楽しみにしてるコレですが、今回(#11)はやっぱりマイアの過去編。う〜ん、真面目な話になると、とたんに売りがなくなってしまうなぁ……まあ、多分後半はシリアスな展開になるのでしょうが。ラストでグロリアは実はいい奴なんじゃないかという気がちょっとしました。予告で、気のせいだと確信しましたが。


2004年03月27日() 旧暦 [n年日記]

[ドラマ] 雨がふったら傘をさす

 大須にぶらりと寄ったら、前々から買おうかどうしようか悩んでいた 必殺からくり人DVD−BOX が3割引きで出ていた。割引券を使えば1万円以下にできる、ということで購入。決算期バンザイ。このシリーズは依頼人から金を取らないわ、いきなり現代からはじまったりするわ、必殺中でも異色中の異色作。
 仕事人以前の必殺で、DVDが出ていない、もしくは予定が発表されていないのって、助け人、仕業人、新仕置人、商売人、うらごろし、なのかな?

[アニメ] ふたつのスピカ

 最終回。中途半端な感じはするが、原作連載中の作品であることと、二十話という中途半端な尺を考えれば致し方ないか。それでも原作のテイストを損なわずにまとめたと思う。ただ、ふっちーこと府中野君が宇宙飛行士を目指した理由ってのが、現在販売中の連載誌に出ているのだけど、こちらとは微妙に違う。 からかう秋に「幽霊って見たことあるか?」「誰も見たことのないものを見るって、どんな気分なんだろう?」と漏らす。アスミの保護者を気取っているわけではなく、彼もアスミの見ている光景に追いつこう としているのだ。この台詞がもう少し早く出ていれば。
 来週からは小説原作の 今日からマ王 だそうだけど……プラネテスの後番の「ウォーターシップダウンのうさぎたち」の方が楽しみ。
 あと、NHK教育で雨宮慶太監督の 魔法少女隊アルス が4/9から放送。雨宮氏だからなぁ……どうなることか。

[その他] 今日のNHK歌壇

 ビデオに録画してあった NHK歌壇 を見る。対象者のメインが高齢のためもあり、日中戦争、太平洋戦争時の世情が織り込まれた句が多くあった。あったけど、今日の視聴者投稿の九首目はその中でも一番ショックだった。著作権の関係もあるから歌を載せるわけにはいかないけど、それについて解説することもとてもできない。少なくとも、自分如きではできない。


2004年03月30日(火) 旧暦 [n年日記]

[アニメ][その他] 噂話とよしなしごとをどうぞ

  おじゃ魔女どれみ、13回シリーズで復活 。いや、ほとんど見てなかったんだけど。媒体はDVDとスカイパーフェクTV。DVDの価格はどうもおっきなお友達向けだなぁ。バイファム13とかいう不吉な言葉が脳裏に……
 ガンパレードマーチ2、アニメとゲームの企画が進行中、とか。ただ、噂では アルファシステム はタッチせず、SCEによる企画だとか。
 「大空魔竜ガイキングNEO」とかいう作品のプロモーションムービーが 東京国際アニメフェア で流れたとか。なぜガイキング?  こちら (3/29)によると、FFアンリミテッドとかが比較対照に出てるのだけど。
 日曜に放送していた「パールハーバー」で、「平和なアメリカが圧倒的な敵にボロクソにやられて、アメリカ大統領が演説して、最後にアメリカ軍が逆襲して万歳、で終わる。なんだ、ID4と同じジャン」という感想を見て、まったくそのとおりだと思った。あの映画、考証云々以前に中身がスカスカなんだけど、下手に歴史を題材にしてるだけに、(楽しい)バカ映画にもなりきれず、娯楽作としても失敗してるという。でも真珠湾攻撃のシーンは中近東では受けたらしい。
 「 必殺からくり人 」放送時(1976年)の主要キャストの年齢。山田五十鈴(花乃屋仇吉)49歳、芦屋雁之助(八尺の藤兵ヱ)46歳、緒形拳(夢屋時次郎)39歳、森田健作(仕掛の天平)27歳、ジュディ・オング(花乃屋とんぼ)26歳、間寛平(へろ松)27歳。調べてみたら意外なことに森田健作と間寛平が同い年、緒形拳と間寛平は同じ誕生日(7/20)だということが判明。改めて見ると、かなり錚々たるメンバーだなぁ。
 ちなみに「〜をどうぞ」というのはからくり人のサブタイトルのパクリ。
 メモ的に 主水死すイベント時のレポート (下の方に、簡単に記載)。やっぱ、今のドラマを面白いと思ってやってるわけではなかったのか。

[その他] その他

 古巣の花見の日だったはずが、生憎の荒天で延期。まだ四分から五分咲きなので花が雨で落ちる心配はあまりないけど、寒さで咲くのが遅れるかも。
 回転扉の事故の件は、なんだか騒がれ方が不自然なくらい大きい気が。無論、被害者となった子の親御さんの心中を思えば大変いたましい事故ではある。が、報道機関がそこまで時間・労力を割いて一斉に報道しなければならないことなんだろうか? とは思う。


2004年03月31日(水) 旧暦 [n年日記]

 すいません、数日時間をください。