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2004年10月01日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] ブリーダーズプログラム

  bk1 とか amazon とかには、ブリーダーズプログラムとかアソシエイトプログラムとか言う、紹介してそれで購入をしてもらうと、ポイントなどで幾分紹介者にバックされる、というシステムがある。で、私はこれに登録している。
 先日H氏と会ったとき、「ブリーダーとかアソシエイトとかどうよ?」と聞かれる。「自分で買って、ポイントが加算されるなら」ということらしい。bk1は明らかにOKで、amazonはどうなのかよくわからない、という感じ。まあ、私も自分で買ってポイントバックがあるくらいなら、というつもりで登録し、日記とかにもついででそれでリンクしている。本来書籍は書店に並んでいるのを見て買うのが普通と考えてるので、まあ、棚ぼた的にたまにポイントが入ればいいなぁ、くらいで、事実、登録してから半年以上、自分以外でポイントが入ったことは一度もなかった。それ目的じゃないから、つまらないものはつまらないと書くし。
 が、なにがどう間違ったのか、先月分の決算を見ると、初めて私以外のポイントが……うわ、ありがとうございます。でも、二冊のうち、一冊は日記で紹介したものじゃないんですが……bk1の場合、ブリーダーズプログラムでホームページにアクセスして、そのページからそのまま検索などで別の本のページに行くと、やはりブリーダーズの紹介と加算されてしまうシステムのようなのではあるが……うう、すいません。そういうつもりじゃなかったんですが。
 でもその私が紹介したんじゃない方の本、持ってない本で、しかもかなりツボ突きまくりで、ちょっと欲しいと思ってしまったり。ポイントの意味ナシ。

[その他] 週末予定

 若干仕事が残ってるにも関わらず……航空自衛隊浜松基地の THUNDERBIRDS の展示飛行を見に行く予定。しかし心配事がひとつ。職場の連中が発表してる学会が、丁度今週末に浜松でやってるんだよなぁ……鉢合わせたら気まずいかも。「鈴木君、なにやってるの?」とか言われて。
 いきつけのPCショップのポイントカードが切り替えになったとかで、切り替え作業を。ところがこの一連の作業がネット前提らしく(環境がない人にはそれなりの手続きがあるんだろうけど)、家に帰って登録とかなんとかをシコシコと。カードはプラスチックから紙のカードに変わって、ちょっと安っぽい感じ。システム入れ替えとかなんかなのかなぁ。
  中国“反日仕掛け人”の素顔 ネットで知った日本に反発京都新聞 )。「反日と同時に「中国政府は日本に譲歩しすぎ」という不満も抱えている」だそうで、詳細を聞いてみたい気も(いや、問い詰める、わけではなく)します。日本の2ちゃんねらーとかと同じ、と評してるサイトもありますが(まあ、2ちゃんねらーの無責任発言も正しくはないけど)、概ね何を批判しても自由な日本の個人と、公での政府の批判は禁止されていて(仲間内での会話レベルは別)、捌け口に日本が用意されてる中国の個人とを等価比較するのもどうかって気もしますが、中国側の感情の一サンプリングとしては興味深いです。
 ま、正直和気藹々としてる中で、中国の方に「中国の反日感情はどうなんですか?」ってのも聞きにくいんですけどね。(中国で紹介される日本についての誤解とかは、非常に面白い話が聞ける。)
  クジラ取引解禁を提案 2日ワシントン条約会議Y!hl )。捕鯨関連もねえ。いろいろきな臭い背景(自然保護利権だとか)は聞くんですが、イマイチ捕鯨自体は利権になりにくいせいか、難しいようで。そういや、今週のヤングサンデーのインタビューマンガで哀川翔が「牛は殺して良くって、犬は殺してはいけないのはなぜ?」って質問で「牛はうまそうじゃん」って答えていたのがあったけど、「鯨は可愛そうだから殺しちゃダメ! 牛は美味しそうだからOK!」ってのも、まあ、同じ程度のエゴの話なのだよなぁ。無論、先のインタビューはそれ(エゴ)を前提で答えてるわけですが。
  日本の常任理事国入り、国連参加国の四分の一が支持共同 )。四分の一ってのも、微妙な割合の気が。まあ、反対をはっきり表明している国(今のところ中国くらいしか報道されてない気もするけど)の数を比較しないとなんとも言えませんが。個人的には今回のコレで常任理事国入りできる公算はさほど高いとは思ってませんが、このデータいかんによっては中国韓国が良く使う「アジアの国の反発」云々への反論のデータが出来るんではないかという程度の期待はしています。最低限でも敵国条項の削除はして欲しいものですが。(これがある限り、国連の「戦後」は終わらんだろう……)
 先日、出産おめでとう電報を送った身内から、産まれた子供の写真等が届く。まあ、さすがにまだ猿っぽいけど、美人になりそうな素質はあります。名前は有理だそうだけど、 毛沢東のバッジでも探して送ってやろうかと思った のはナイショ。まあ、洒落がわかる相手でないとこれはさすがに出来んて。


2004年10月03日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 敗残兵の記録

  Thunderbirds を見に行こうと決めたものの、雨天の可能性を前日夜まで忘れている不始末。それこそすっぽりと。調べるとどうも雨っぽい。しかし朝日新聞の時間区切りの天気予報を見ると、午後からの降雨確率は70%だけども午前は20〜30%だということで、それに賭ける。
 賭ける。
 賭け……
 朝日の天気予報なんて信じるんじゃなかった……大体見当はずれな降雨確率出すんだよなぁ。
 雨天のため、Thunderbirdsの展示飛行は中止。あの悪天候と視界で無理に強行することはないのですが、沖縄ではヘリ墜落事故の煽りを食らって中止、百里でもほとんど演技できなかったとのことなので、浜松が最後のチャンスだったのだけどなぁ。帰還するThunderbirdsの先発した二機が並列飛行で上空旋回したのは、せめてもの挨拶ということだったのだろうか。
 Thunderbirdsが中止するくらいなんだから、当然ブルーインパルスの展示飛行も中止。基地の人も(たぶん)気合が入っていたと思われる基地祭だったので、かなり残念な結果に。F-15Jに搭載されてるバルカンの実動(「実稼動」ではない。無論弾なんて入ってないし、動作スピードは大幅に落としてある)が見られたのが収穫か。
 ショックなのでもう寝ます。きゅう。


2004年10月04日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] 半不調

 昨日寝不足の上半日雨に打たれたせいか、熱は出ていないもののなんだか苦しい。とはいえ動けないほどではないので、職場に出るが前半ず〜っと苦しい。立ちくらみするは時々立ってはいられないは、早引けしようかとも思ったけども、今日は仕事の経過報告があるのでそういうわけにもいかない。で、なんとか体調を騙し騙し作業をしていたわけですが、後半からだんだん体調が良くなってくる。一時的に体力が消耗していただけなのか、仕事の報告時にはすっかり元の体調に。ううむ、我ながら存外と体力があった。
 8月にここでも書いた 高砂義勇兵 の慰霊碑移転費用の募金が先月末で終了。その結果が募金を取り仕切った産経新聞誌上に掲載されたのだけど、なんと、 移転費用見積もり千六百万円に対し三千万円以上の募金が集まった という。これにはさすがにちょっとびっくり。 支援flash なども公開されてネットでは結構盛り上がっていたのだけど、正直目標金額に下手すれば届かないのではないかと思っていた。変に神聖視してしまうことは対象の実情とその背景を見過ごし手前勝手なエゴの押し付けになり、あまり良いこととは思わないけど、今は素直に移転の費用が無事集まったことを喜びたい。
  民間宇宙飛行、2度目も成功し賞金11億円獲得朝日 )。以前の飛行の時にはいろいろ書きましたが、これは素直にすごいと思います。こういう、人と機械が限界に挑むというのは、元々嫌いな話じゃないんで(じゃなかったらダメ元でThunderbirdsなんて見に行ったりしない……)。いや、でも記事の最後の 英ヴァージン・グループはスペース・シップ・ワンをもとにして5機の宇宙船をつくり、07年にも商用宇宙飛行を実現させると発表しており、今回の成功は市民の「宇宙観光」の時代をぐっと手元に引き寄せたといえる。ってのは、若干私的見解と意見を異にしていますが。
 必殺DVD、仕業人の次は助け人だという噂が……ううむ、助け人は微妙だなぁ。渋いんだけど。
 なんだか微妙に安定してる気もしないでもない 漫画アクション で連載している「ジェノサイド」(真田十勇士VS里見八犬士っつー、まあ、多分「バジリスク」の成功への乗っかり企画)で、火吹きの爺さんの孫の名前が「ぶら平」……って「火吹きのブラ平」かよ!?(芦屋雁之助か!? 芦屋雁之助のことか〜〜〜!?) 原作者と作画、どっちがファンなんだ?
  涼宮ハルヒの暴走 読了。面白かったんだけど、なんつーか、期待してたところは出ず、しばらくはぐらかされ続けそうな予感が……詳細は明日以降。


2004年10月06日(水) 旧暦 [n年日記]

[読書] 涼宮ハルヒの暴走/谷川流

 涼宮ハルヒシリーズの第五弾。今回もスニーカーに掲載された二本に書き下ろし一本を加えた短編集。今までのエピソードの間を縫うように夏・秋・冬と、それぞれハルヒを中心に起こる騒動が描かれる。「夏」はハルヒの特殊能力?によって延々と夏休み最後の二週間を繰り返させられてることき気付いたSOS団が、どうやってハルヒを満足させて時間のループをやめさせるかで四苦八苦する話。「秋」はコンピューター研とのゲーム対決。「冬」は、「消失」の少し後、スキー旅行に出たSOS団が、雪山遭難して奇妙な空間の屋敷に閉じ込めらる話。
 先日「面白いのだけど不満」というような感想を書いたが、「退屈」の時と比べると確実に上手くなっており、短編一本一本でのカタルシスがきちんと得られるようになっている。これが「面白い」の部分。「不満」というのは「消失」で起こった質的転換がほとんど反映されず(それ以前のエピソードもあるからなのだけど)、それ以前のパターンを踏襲していること(「冬」はちょっと違うが)。また、割り込みエピソードを出す伏線や、その他の伏線もあざといくらいに張られており、ちょっと「シリーズの引き伸ばしだなぁ」と感じるところもマイナス。が、マイナスばかりではなく、それらの伏線の中には面白そうなものもあるので、こっちも評価に困ってしまう。その意味でも上手くなっているのかな?
 まあ、次巻はとりあえず購入します。それ以降はそれ読んでから。

[その他] 受け取り失敗

 「必殺仕業人DVD-BOX上巻」が届く予定なので急いで家に帰るが、間に合わず。orz
 結局明日以降か。
 職場で試料が足らず、その上試薬まで急速に不足気味だったのだけど、試料の交渉でうんぬんかんぬんと話をした結果、原因がわかった。多分。当人は一生懸命なだけで、別に他意はないのだと思う。けど、試薬とかは無くなってから注文してもすぐには来ないのだから、ちょっとくらいは気にして欲しかった……いつ来るのかなぁ。
 一月半ほど前から運動量をちょこっとだけ増やしてるのだけど、消化器系とかに色々変化が。でも、何故か脂肪が落ちて欲しいところは落ちず、予想外のところから肉が落ちるという現象が。オマケに言えば、体重自体はほとんど変化がない。世の中はままなりませんのう。
 友人からあれこれあり、巷でちょっとだけ噂の「 ネコミミモード 」なるものを見る(聞く)。電波度ではさほどではないが、映像の意図的エロさと、「生粋のフランス人がこの曲を作った」というところが、多分売りではないかと。いや、当の「月詠」が、原作スルー状態なのでその意味では作品自体に興味はあまりないのだけど。
 ノートPCで Firefox 1.0PRを使っていたが、どうにも不具合が出る。いろいろ質問とか検索とかしたら、 Tabbrawser Extension の現行バージョンとの組み合わせで出るバグらしい。まあ、Tabbrawser Extensionの対応が出るまで、しばらく本格Updateを見合わせますか。(いや、いろいろ便利なもので)

 ところで全く関係ない余談。相手の言ってることが意味不明でゴミにしか見えないことって、本当にあるものなのだなぁ。実際には一見文章になってるのだけど、前後の文脈から見ると結局何も言ってない、空虚で、発言者の人格の底が見えるだけなのだもの。つまりは、発言者の人格がそういうことなのだろうけど。


2004年10月07日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] あんたこの世をどう思う?

 必殺シリーズ第七弾「必殺仕業人」第一話。
 前作最終回の失態 *1 から、定町回り同心から小伝馬町の牢屋勤務に格下げとなった中村主水は、捨三とやいと(灸)屋の又右衛門と組み、細々と裏家業を続けていた。そんな中村主水を旅芸人夫婦が訪ねて来る。見るからにかたぎの人間ではないと、主水も一度はしらを切る。
 旅芸人夫婦の名は赤井剣之介とお歌。剣之介は本名を真野森之助と言い、元沼木藩の暦とした侍だったが、旅芸人のお歌と恋に落ち、それが原因で人を殺め、追っ手から逃がれている身。剣を捨て大道芸で糊口をしのぐ日々だが生活は困窮を極め、主水を訪ねたのも信州で出会った市松から主水のことを聞いて裏稼業の仕事にありつこうとしたからだった。
 やいと屋と捨三だけでは心もとないと、事情を聞いた主水は大仕事を前に剣之介を仲間に加える。その仕事の相手とは、剣之介の故国、沼木藩の奥方、お未央の方。しかし、お未央の方は実は剣之介の元許婚だった。剣之介が藩に追われる理由も、半分以上は彼女の剣之介への執着に他ならなかった。
 いかに悪逆非道な女と言え、元許婚を殺すことをためらう剣之介。そんな時、お歌が沼木藩の藩士にさらわれてしまう……

 必殺仕業人は最終回しか見たことがなく、それ以外はこれが初見となる。しかし評判は聞いている。曰く「極北の世界観」、曰く「シリーズ中最も主水が荒んでいる作品」などなど。
 主水が落ちぶれ、荒んでいるというのは事実で、生活のため、そして前作仕置屋最終回のおこうの言葉のために裏家業を続けているが、他のシリーズのようなうすぼんやりとした昼行灯といったユーモラスさは影を潜めている。顔を突き合せるのは囚人か死体ばかり、家に帰れば家計のためとせんとりつが傘貼りの内職までしている。
 それだけではない。仲間たちとの間にも信頼関係はまったくと言っていいほどない。やいと屋又右衛門はキザな二枚目、と書いてしまうと市松と同じタイプのようだが、表面はクールで中身は実は暖かかった市松と違い、又右衛門はことあるごとに薄ら笑いを浮かべながら嫌味を吐くような男で、しかも異様なまでに縁起を担ぐ占いマニアの個人主義者。前作から引き続き主水と組んでいる捨三に対しても、主水は一線を引く。
 仲間に加わった剣之介に「お前は信用できないから組めない」と言い切った又右衛門に対し主水が言った、次のセリフがこのチームの関係をよく表してる。
「俺だっておめぇ(又右衛門)なんざ端っから信じちゃいねえや。おめぇだけじゃねえぞ。あの捨三も、そこにいるのっぽ(剣之介のこと)もだ。俺はだぁれも信じちゃいねえ」*2
 しかし信頼なき彼らが、信頼がないゆえにシリーズで最も全員が対等なチームというのも皮肉な話ではある。仕置料は五両。一人頭一両で、仕事を持ってきた者が、二両を取る。誰が元締めとかリーダーということはない。仕置人の合議制とも違う、ばらばらの個人が便宜上寄り集まっているだけなのだ。
 それぞれの設定もかなり悲惨。針灸師として結構繁盛しているらしい又右衛門はともかく、牢屋同心という、役人としてはこれ以上ないところまで落ちぶれ、傘張り、部屋貸しまでする中村家に、洗濯屋に転職し女郎の腰巻を洗う毎日の捨三、大道芸人とは言うものの追っ手のためろくに稼げず、裏家業でどうにか暮らしている乞食同然の剣之介夫婦と、ここまで貧しい連中ばかりなのはこのシリーズとうらごろしくらい。この貧困は空気までもギスギスとさせる。中でも剣之介は表も裏もへったくれもなくお尋ね者の犯罪者。どこにも落ち着くところなどありはしない。そのため、貧しいのも貧しいのだが、主水に無心して借りた金も一晩で飲み食いして使い果たすという、非常に刹那的な生き方をしている。
 そんな貧しく、明日なく、信頼も友情もなく、寒々とした雰囲気の中で話は進んでいく。仕置人がアウトローの極地だとすれば、仕業人はハードボイルドの極地。
 前作「仕置屋稼業」がレギュラーも多く、せんとりつの中村家のコントを定番とするなどバラエティ的な作りだったのに対し、仕業人のこの方向性の逆転ぶりはあっけに取られる他ない。しかも、本放送時は仕置屋が終了してすぐ次の週には仕業人が放送されている。視聴者はさぞかし面食らっただろうなぁ。
 「仕置屋稼業」は元々「腸捻転事件」と言われるネット局変更のあおりで低迷した視聴率と、他局が繰り出してきた必殺人気への便乗番組対策として企画された。人気キャラクターである主水を復帰させ、バラエティー色を強めて視聴者を獲得する。これは成功を収めたようである。それならば、最初から中村主水の一年間の登板は決まっていたのだし、前作にならった作品作りをする方がよさそうなものだが、スタッフはあえてそれをしなかった。おそらく、仕置屋のカラーだけで必殺の方向性が決まるのを拒否したのだろう。やはり視聴率的には少し落ちたらしいが……
 あと、この作品から中村主水がトレードマークのマフラーをしだし、また、これまで酒が飲めない設定だったのが、酒を飲むシーンが出るようになる。前者は撮影時期が冬で寒かったからで、後者はスポンサーの酒造メーカーに配慮して、ということらしいが。
 次回DVD化は噂どおり「助け人走る」。話数の関係上、BOXは上中下の三巻組になる。ところで、仕業人は視聴者からの公募でタイトルが決められたのだが、誰だよ、「必殺ピラニ屋」とか「必殺、私殺す人」なんてタイトルを送ったのは……
*1:  奉行所に捕まった市松を逃がす為のもの。
*2: この後「俺たちゃ人様の頂いて銭を頂戴する悪党だ。だからこそ道連れが欲しいんじゃねえか。地獄への道連れがよ。その道連れ裏切ってみろ。地獄へも行けねえぞ」と続く。

[その他] 別に狙ってたわけではないのだけども

 巡回してニュースを眺めたら、「なんじゃこりゃ?」ってなものばっかりになってしまった。トホホ。
  ARTIFACT@ハテナ系 より、 ブルーレイは大好きだがコピーワンスは大嫌いITmedia )。この中の「 「コピーワンスは、もしかしてエアチェックする気をなくさせるのが目的ですか?との質問に対して、在京キー局の人は『まさしくその通り』と答えて非常に驚いた。」というのは、こっちも驚いた。石頭どころの話じゃないですな。世間の変化についていけず、動脈硬化を起こしてるというか。だったらビデオ・HDD・DVDレコーダーメーカーのCM流すのやめた方が手っ取り早い気もします。
  「自衛隊は期待外れ」 米紙、サマワ市民の声掲載Y!hl )。なんかこの記事自体孫引きっぽい印象があるんですが、 NYT件の記事 (要登録)をちらと見てみると、署名が「NORIMITSU ONISHI」となっている。イラクで人質になった三邦人について、「For Japanese Hostages, Release Only Adds to Stress」と書いた記者ですな。まあ、あのバッシングはちょっと異常な状態だったと私も思いますが、それにしても被害者家族や解放後の当人たちの失礼で非常識な言動がそれをあおっていたわけで、それを無視して一方的な擁護というのもちとおかしいのではないかと。このことを加味して考えると、この記事がどれだけ恣意的に発言を拾っているか・いないかは未知数ですなあ。まあ、車がきれいとか云々とかじゃなくって、自衛隊が来れば雇用が増えると現地の方々は勘違いしてたみたいだから、そこのところの失望感と言うのは多分あると思いますが。
  東シナ海開発で実務者協議=中国大使が提案Y!hl )。「 中国が進める東シナ海での天然ガス採掘に日本が反発している問題について「実務者協議を一日も早く開催しよう」と述べ、日中間の対話を通じて事態の打開を図るべきだとの考えを示した。」とのことで、多分こないだシェルとユノカルに逃げられたから急に日本に擦り寄ってきたのだと思いますが。いずれにしても協議は必要なので、我田引水が得意な中国においしいところを持ってかれないように、頑張って欲しいものです。
  君が代反対だから使わせぬ 震災記念公園の募金活動Y!hl )。まあ、こういうのは右傾化とか言っちゃっていいんじゃないかと思います。教職員組合の「内心の自由に踏み込む強制には反対しているが」って発言も微妙ですが、とりあえず当の募金活動には関係はないみたいですし。
 それにしても、いわゆる「リベラル派」という人の日記、ブログには、長々と元記事や文章を引用してきて、それに対してのコメントは一行だけ、ってのがわりとあるのですが、これって読み手の疲弊を狙ってるんでしょうかね? 自分には要点を抜き出す能力の欠如と、その人の考えの薄さを喧伝してるようにしか見えないのですが……


2004年10月11日(月) 旧暦 [n年日記]

[読書] パイド・パイパー 自由への越境/ネビル・シュート

 第二次世界大戦時、イギリスの老人ジョン・ハワードは空軍に参加していた息子が戦死し、また国の為に身を役立てることも出来ず、傷心し持て余した身体を慰めるべく、フランスのジュラ山の片田舎へ出かける。しかし折り悪く、しばらくしてドイツ軍のスイス侵攻が始まる。
 何も出来ないながらせめて生まれた国で戦争を憂いようと帰国を決意した矢先、村で知り合った、ジュネーブの国際連盟本部に勤めるイギリス人夫婦から頼みごとをされる。幼い息子と娘をイギリスまで送って欲しいというのだ。老齢の身に子供の世話はかちすぎるとしぶるが、結局夫婦の頼みを引き受け、二人の子供をイギリスまで送ることに。しかし、旅の途中足止めを食ってしまったことで事態は悪化。瞬く間にフランスに攻め込んできたドイツ軍の為に汽車は止まり、ハワード一行の旅路もままならなくなってしまう。おまけに、途中で頼まれたり孤児を拾ったりして、どんどん同行の子供たちが増えていく。ドイツの勢力下に入りつつあるフランスで、無力な老人と子供たちは無事イギリスまでたどりつけるのか──?
 「渚にて」の原作者として有名なネビル・シュートの作品だが、SFではない。筋立ても大きな事件などが起こるのではなく、老人と子供たちの辛苦の旅を地味に、丁寧に描いている。言ってみればロードムービーである。事件は起きないが、事態は段々と悪くなっていく。汽車は止まり、車での移動もままならず、ドイツ軍は進駐してくる。イギリスに帰るあてはない。しかし、子供たちを見捨てることなどできず、彼らをイギリスに送り届けるのは自分の義務、とひたすら歩き続ける。子供たちは、国の為になにかをしようにもそれを拒否され釣りで心をなぐさめるしか出来なかった老人の手の中に飛び込んできた、「守るべきもの」なのだ。
 そして、それぞれに不幸を背負う子供たちの描写も、必ずしもいい子ではなく、世界の大きな変化を認識しきれず、適度にわがままで適度に尊大でなおかつ弱々しく、それゆえハワード老人も守り抜こうとする。
 パイド・パイパーというのは、当然「ハーメルンの笛吹き男」の笛吹きを暗示している。ハワードは子供たちと手作りの笛を通じて親しくなり、そしてただそれだけの、ほとんど見ず知らずの子供たちを連れて危険な旅を続ける。それを助けるのは彼の老成と誠実さ、そしてこれまでの人生である。
 ありとあらゆる国籍の子供たちの過酷な出自、環境が、世界の悲惨を訴える。だからこそ、政治も国籍も無視で彼らを守り抜こうとするハワード老人たちの行動が美しい。
 最後、旅を終え、防空壕で「私」にすべての顛末を話し終えたハワード老人は酷く疲れていたという。それは、旅が老人の生命力を削ったのか、子供たちを保護しとおし、手元を離れたためなのか。

[その他] 無意味・有意義

 連休中はちょっと引きこもってろくでもないことをする。っつーか、「地球防衛軍」と「妖星ゴラス」を連続して見てたなんて言うと「他に連休にすることないんかい」とか言われそうだけど、でも、ストーリーとか特撮ははっきり言って「どーでもいい」のだけど、それ以外の部分で、正直目を見張る部分がかなりありました。特に連続して見ると、たった五年の違いなのだけど(1957年と1962年)、色々あからさまに社会背景の違いを感じる部分や、むしろ現代の方が退化していると感じる部分も多い。作品として無条件に薦められるものではないけど、映像作品の流れをつかむ上で、大変貴重な経験ではありました。
 その他、飛行機関連に行ったりとかゴニョゴニョゴニョ。
 連休中に溜まったビデオを消化するのがまた大変だ……
 まあ、連休中にネット上で阿呆を一匹退治できたことだし(事前に用意してた仕掛けを発動させただけだけど)、全体的に無意味ながら有意義な連休でした。お世話になった方々、ありがとうございました。m(O)m


2004年10月12日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] 『無法者の女王』の娘

 以前、ベル・スタア(マイラ・ベル・シャーリー)についてはちょこっと調べたことはあったのだけど、その娘パールについてはその後どうなったのかちゃんと調べてなかった。 ベル☆スタア強盗団 のエピローグに、1889年に殺された母ベルの埋葬をしたのはパールだという記述があるとおり、れっきとした実在の人物。ところが生年が1868年ということと上の事実以外、実は何も知らない(ベル☆スタア強盗団は73年が舞台なので当時すでに生まれてなければならないことになるが、そこはそれ)。で、ちょっと検索してみたところ、 彼女が生涯の大半を過ごしたというフォート・スミスのサイトに彼女の人生の概略が紹介されていた
 噂では父親はコール・ヤンガーだと言われていたが、ベルが最初の夫ジム・リードと出会った時期が非常に曖昧だし、資料に残されている限りでは良く言えば恋多き女性、悪く言えば男関係はわりとだらしなかったようなので、実際に誰が父親かは甚だ謎ではある。ちなみにこれは あくまで残されている資料によれば であり、歴史の真実はパールはサム・スタアの娘なのでそこんとこヨロシク(ベル☆スタア強盗団読んでない、洒落のわからない人が真に受けたらどうするんだ?)。
 パールの最初の父親(血縁があったかどうかは不明だが)のジム・リードは彼女が六歳の時に決闘で死んだ、とある。母ベルが何者かに殺されたのは1989年、彼女が21歳の時で、ベルの弔いをしたのが彼女と言うのは確からしい。彼女の手による詩が墓石に刻まれている。
"Shed not for her the bitter tear,
Nor give the heart to vain regret;
'Tis but the casket that lies here,
The gem that filled it sparkles yet."
 彼女がフォート・スミスに移ったのはこの翌々年のことで、売春宿の経営を始めた。この時はロサ・リードと名乗り、店先に赤い星の看板を飾っていたという。売春宿の経営は順調だったのか、生活は裕福だったそうだが、1916年に売春を禁止する法律が制定された。パールも1921年に逮捕をきっかけとして店を畳み、フォート・スミスを後にする。その四年後の1925年にこの世を去っている。
 問題はベルがこの世を去るまでのパールの経歴だが、どうもはっきりしない。 こちら にもう少し詳細な経歴があるが、20歳以前はやはり特に記されていない。弟のエディともどもベル・スタア殺しの容疑者の一人として疑われたそうで、おそらく一緒に暮らしていたと思われるのだが……
 少なくとも一時は子供と伴侶もいたらしい。 こちら によるとベル殺しの容疑者となったのは、結婚とパールの娘についてのやりとりによる遺恨を疑われたのだそうだ。(読むと、ベルはパールの娘を孤児院に放り込もうとしたのだと。まあ、なんちゅーか……当然、 本物の ベルはそんなことしませんけどネ!)
 ちなみに こちら の表紙のはめ込まれている写真がパールの肖像写真らしい。かなり後年のものだろうが、オデコの広い知的な眼鏡っ娘ではなく、やはり母親の血を受け継いだ女傑らしい外見である。

[その他] ネコミミドーモ君

 一時期「名古屋発変な店」として「喫茶マウンテン」と双璧をなして一世を風靡し、(ごく一部から)惜しまれつつも閉店した「月天」が九月末に復活したらしく、昼飯がてら、近くを通ったので写真を撮って来る。 1 2
 以前は「飲食夜神月天」だったのだが、現在は「やすらぎ居酒屋月天」となっている。やすらぎ居酒屋って、まさか本格的に巫女萌え居酒屋に変貌したのではなかろうな? 巫女服姿でネコミミつけて「ネコミミモード」とかやってるんじゃなかろうな? あの、実は宗教というものを根本的に勘違いしているだけの、本質的には萌えと相容れない硬派なお店であり続けているのだろうか? そこんところは心配だが、一人で覗く勇気はないなぁ。まあ、いずれ機会があったら。
 先週末からにかけて日記の更新も止まってなにやってたんじゃ、と言われそうですが、まあ、なんというか、 こういうもの とかを見に行っていたわけで……こちら界隈に詳しい知人に案内していただき、大変充実しておりました。その節はありがとうございました。
  江戸のクロねこさんのニュースサイトリンク集 経由で 雪花乱舞 さんのところに行き、9/25の「 「生木をさかれ生地獄」ってどんな話やねん。」というコメントを見る。いや、以前からこのコメント気にはなっていたんですが。「生木を裂く」というのは相思相愛の男女を引き裂く様を表す言い回し。「生き地獄」ってのはこの話で出てくる佐渡金山のことで、相思相愛の男女が引き裂かれ、男が冤罪で佐渡金山に送られる話なんですわな、コレが。必殺仕置人後半の中でも、仕置の方法や男女の結末を含めて、なかなか見ごたえのある話です。
 それはさておき、「美味い焼酎が見つからない」と言っていた深+のマスターに焼酎の土産があるから、近日中に顔出さないとなぁ……


2004年10月13日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] (出)ないものは(出)ない

 知人から「こういう話、知ってる?」と聞かされたのだが、私もそこそこ興味があることで、しかも非常に重要な事柄にも関わらず、初耳だった。特に報道管制が敷かれていることではなく、知ってる人は普通に知ってるということだが、ちと微妙なところもあるので、詳細は書かない。ちょっと簡単には真偽は確かめられないが、それが本当だとすると、つながりがわからずとっちらかっていたようなパーツがかなり整合性を持ってくる。
 その後、ざらっと調べたがやはりネット上ではマスコミ報道はおろか、噂話程度でも引っかからない。
 ネットでの話題の広がり方の特徴としてある時点から爆発的に広がりだすものだということは承知していたつもりだが、その逆、ある程度まではまったく話題に上らないというのがここまでとは、ちょっと驚いてしまった。マスコミがなぜ噂話程度にも取り上げずこの話をスルーし続けているかというのも気になるのだが、ここではむしろネット上であらゆる情報が入手できるという全能感の錯覚がちと恐ろしい。自分がちょっと陥りかけていたし。逆に言えば、これを利用して印象操作や世論誘導も可能ということで、実際すでにやられているかもしれない。ううむ、気をつけないと。くわばらくわばら。

[その他] 別のものが燃えた?

  抗議受け漫画休載/南京大虐殺めぐり集英社四国新聞 )。いや、しょーじき、どーかと思うのですけどねえ……抗議してる側も、安易に連載一時休止という対応を取る出版社も。あんまり頭のいい作品と思わないし好きでもないけど、結局のところフィクションなんだから、お詫び文を掲載するとか、そういったことで十分だろうし、ちょっと抗議されたら掲載を取りやめる出版社も、文化事業としても(そんなお題目信じちゃいないが)ダメダメだし、長期的に見れば商業的にもマイナスにしかならないと思うのだが。こっちとしては面白いマンガが読みたいだけなので、作り手側も最低限の気は遣い、読み手側も過剰反応しないのがいい関係じゃないのかなぁ。
  米副長官 常任理事国入り、日本だけを支持NHK )。他の三国と日本に対する牽制、という見方もあるようなのだけど、米国が日本の常任理事国入りを本当に支持してるのかどうか、いまいちわからんなぁ。しかし、インド、ブラジルはともかく、ドイツも不支持か……
  鯨の規制緩和 日本提案を否決NHK )。まあ、予想通りと言えばそうか。しかし思ったより僅差で、今後の展開はわからないかも。
  矢野徹さん死去 81歳Y!hl )。たしかに日本SF界黎明期からの人は、そろそろ年齢的にあぶないのですが……高齢にも関わらずウィザードリーにはまってSF大会でもマジシャンのコスプレで現れたりと、印象的な思い出は尽きません。話が聞けるうちに聞いておけば良かったと、世の常ながらそう思ってしまいます。ご冥福をお祈りします。


2004年10月14日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] あんたあの娘をどう思う

 必殺仕業人第三話。 DVD上巻
 寺の門前で大道芸を披露していた剣之介とお歌。そこにならず者と捕り方が闖入してくる。ならず者を投げ飛ばし騒ぎを収めたのは、柔術家の花輪東十郎だった。剣を見世物にして糊口をしのぐ剣之介に侮蔑の視線を投げつけてその場を去る花輪。しかし剣之介たちが会ったのはそれだけではなく、騒ぎの際にお歌に犬を押し付けてきた娘もいた。
 ねぐらに戻った剣之介たちを、犬を引き取りに娘が再び訪れる。彼女の名は市といい、さるお妾さんのところでおさんどん(女中奉公)をしているという。さらに、彼らの人柄を見込んで犬をしばらく預かってくれと頼んでくる。
 剣之介たちは事情があると感じながらも彼女の素直さゆえに引き受けるが、実は犬は市の主人の飼い犬。主人に懐かず売られそうになったために逃げ出したことにし、その間に犬を買い取る金を稼ごうとしていたのだ。
 犬を買い取る四両という大金を稼ぐために彼女は自らの純潔を売る決意をするが、街角で意を決して声を掛けた相手は偶然にも中村主水だった。

 この回、実は犠牲者となるのは(少なくとも殺されるのは)人間ではない。粗筋で察しが付くと思うが、「犬」である。「犬一匹の為に人を殺すの!?」となってしまうところだが、そのためのドラマ作りには余念がない。
 まず、田舎から食い詰めて出てきた少女にとって犬は心を許せる初めての友達であり、そのため自分と同じ「イチ」と名前を付け、身体を売ってまで引き取ろうとする。その身体を売るという行為に対し、主水は女にとって大事な初めてで傷つけられはしないかと彼女を案じ、剣之介は娘の初めての自立への決意と一歩だと後押しする。正反対の立場だが、どちらも間違いではない。一応安定した立場である主水と、社会の最底辺に住む剣之介の、見方の違いにすぎない。
 しかしどちらの思いも踏みにじられる。実は市の女主人の旦那は柔術家の花輪で、その弟子が彼女の初めてを奪った挙句金を踏み倒し、さらにどうにか金を貯めた彼女の前で犬を殺して自らも彼女を陵辱する。
 泣きながら犬の墓を掘る少女に主水は声を掛けるが、返ってきたのは男に対する怨嗟の罵倒と、投げつけられた小判だった。最底辺の人間たちだからこそ、最後に残った人間の尊厳を踏みにじることを許さない。
 また、やいと屋のドライな性格も生かされていて、沈痛な顔をしている主水と剣之介の前で薄ら笑いを浮かべて仕置料を手にする。本当はまったくドライなわけでもないのだが、基本的には必殺シリーズ史上、レギュラーの中では一番殺し屋らしい殺し屋。
 穴底からねめつけるような視点は、やはり中村敦夫出演の「翔べ!必殺うらごろし」で(やりすぎの感があるまでに)更に推し進められる。
 ちなみに柔術家の花輪東十郎を演じるのはエースの錠こと宍戸錠。
補足:仕業人のサブタイトルフォーマットは「あんた この ××をどう思う」なのだが、この回が「あんた あの 娘を〜」になっているのは、多分OPナレーションを担当する宇崎竜童の有名すぎるフレーズ「あんた、あの娘(こ)のなんなのさ」にちなんだものだと思われる。

[その他] 矢野徹氏逝去補足

 個人的には、あの世でマリリン・モンロー相手にいちゃつきながら、BBの話をしてるものと信じています。まる。


2004年10月15日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他][アニメ][特撮] 新作アニメまではまだ追いつかない

  イラク教師が埼玉の中学校を参観毎日 )。興味深いのは その後、3年生の女子が「自衛隊をどう思っているか」と質問すると、男性教諭は「彼らは友人。とても尊敬している」と笑顔で答えた。とある部分。「そら見ろ。自衛隊は現地民に慕われているんだ」と、いうことではない。先のサモワで自衛隊への敵意が高まっているというNYTの記事を踏まえて、同じ国といってもいろんな意見の人がいるのは当然で、恣意的に特定の意見だけを取り上げることでそれが世論だと見せかけることは容易ということ。さらに、相手を見て答えていることだって考えなければならない。上記のイラクの教師の方も含めて、相手の望む方向の回答をしてるかもしれない。(最悪答えを「作ってる」可能性もあるのだが、そこまで言及しだすときりがないのでそれは棚上げ。少なくともこちらの記事は「匿名の誰か」ではないので、実際そういうやりとりがあったのか、調べようと思えば調べられなくはない)
  元短距離選手の77歳主婦 39歳の男を猛追毎日 )。ううむ、戦争を経験してる世代はやはり違う(そういう問題か?)。犯人は 「食事代にも困り、お金を持っていそうだったから狙った。おばあさんに追いつかれるようではもうあかん」と話しているという。だそうですが、半分くらいは、多分、相手が悪かっただけなんじゃないかと……
  舞鶴の小学校から戦時中の日誌発見京都朝日 )。記事タイトルの「軍靴」は朝日らしくって笑ってしまったのだけど、戦時中の状況がわかる、貴重な資料だと思う。出版とかしてくれないのかな?
 連休中に溜まった録画をなんとか消化。NHK歌壇は高齢の視聴者も多いせいか戦争関連の歌が結構出てくるのだけど、ちょっとめずらしいところでサン・テグ・ジュペリのことを歌った歌が取り上げられた。が、解説をしたゲスト評者の方がややピントがずれていて、ジュペリが軍に志願し参加していたこととか、偵察中、ドイツ機に撃墜されたと言われていて今年になって機体の一部が海から発見されたとかいうことを知らなかった模様。思わず画面に突っ込んでしまったが、その後、レギュラーの評者がきちんとその辺のことをフォロー。女性の評者なのだけど、ううむ、こちらの方が良く知ってらっしゃる。
  仮面ライダー剣 は、ここしばらく會川昇脚本なのだけど、盛り上げ方が上手い。主人公のパワーアップがきちんと話にからんでいるし、會川さんってこんなに上手かったっけ? あと、自分の種族のためという使命感を持って戦う、誇り高い虎アンデッドの姐さんがカッコイイ。お嫁さんにしてください。(おいおい)
 種2も見たけど、開いた口がふさがらないってのはこのことかも……まあ、前作ファンが求めているものには応えているのかもしれないから、これはこれで間違ってはいないのかもしれない。どうひっくり返っても面白いとは言えないが。
 そいでもって心の癒し、 ウォーターシップダウン で締め。こっちの方が駆け引きとかやりとりのレベルが高い。

[必殺] あんたこの仕業をどう思う

 必殺仕業人第二話。 DVD上巻
 田島屋の開店十周年記念の宴会に、義父である大和屋の主人が乗り込んできて言い争いを始める。田島屋が大和屋の公儀御用達の座を狙っていると言うのだ。しかし田島屋の評判は良く、誰もそのことを信じない。
 一方、手裏剣の見世物で誤って相方を傷つけたことで入牢していた喜久三が解き放される。彼が家に帰ると女房が女郎屋に連れられようとしていた。受刑中生活苦と相手への治療費のため借りた金に利子が付き、十五両の借金のかたに取られたのだ。
 女房を取り返そうにもそんな大金の当てなどない喜久三に、声を掛けてきた男がいた。
 そして数日後、田島屋の女房が手裏剣で殺される。下手人は喜久三。茶屋での密談を酌婦のお竜が証言したこともあり、大和屋が喜久三を使って田島屋の命を狙ったとされてしまう。捕縛こそされなかったが婿の命を狙い娘を殺したとされた大和屋は、公儀御用達はおろか店を続けることすらできなくなってしまう。
 下手人の喜久三もろくな調べも裁きもなく、まるで口封じのようにすぐさま処刑されてしまう。与力大村の指図だと言うが、喜久三は処刑の直前まで「自分は絶対死刑にはならない。そういう約束なんだ」と不思議なことを言っていた。それが引っかかっていた主水は、裏を調べだす。

 第二話というと必殺ではアクの強い悪役を登場させてシリーズの印象を強めることが多いが、今回は豪華にシリーズ悪役常連の津川雅彦と今井健二が田島屋と与力大村を演じる。仕置人での鬼岩を始め印象の強い今井氏だが、今回ばかりはいつもユーモラスな演技を見せる津川氏に食われてしまっている。特に、スポーツジム張りの設備で(これ、時代劇だったよね?)「健全な精神は健全な肉体に宿る」と身体を鍛え、サンドバッグを抜き手で貫いたりする田島屋に(これ、時代劇だったはず……)、「肉体派かよ!」と画面に向かって思わず突っ込み。
 けどやっぱりそこは仕業人、仕置料が入ると狂喜して野菜や魚を買い漁る剣之介の姿は、乞食同然で悲惨。住まいもテント(これ、時代劇……)と本当にルンペン。
 仕業人メンバーではないのだが裏稼業のことを知っている剣之介の内縁の妻お歌も、「死ぬときは一緒」と剣之介の仕事にくっついていく。ただ現場を見守るだけなのだが、剣之介が死んだらその場で命を絶つつもりなのだ。このシリーズの世界観、本当に剣之介夫婦が作ってるんだなあ。
 やいと屋はやいと屋で大和屋を陥れる証言をしたお竜を色事師真っ青の手練手管でハメて、田島屋とのつながりを聞き出す。女を落として情報を引っ張り出す、というパターンはこれまでもあったけども、ここまで生々しいのは……殺すときも風呂に入ってるお竜の胸を揉みながら真っ赤に焼けた針で一刺し。
 主水も負けてはいない。
 隠れた肉体派田島屋相手にピンチに陥る剣之介。お歌は包丁で加勢しようとするが敵わず、あわや逆に手篭めに、という場面で大村を始末してきた主水登場。しかしただ見てるだけ。剣之介はどうにか田島屋を仕留めるが、手を貸そうともしなかった主水をお歌が責める。その言葉に、払った分の仕事はしてもらわないとな、と嘯く主水。返り討ちにあったらあったで剣之介を見限るつもりだったのだ。仲間を見捨てる、助けるという葛藤の話は多くあるが、ここまでドラスティックに仲間を見捨てる主水は仕業人だけ。


2004年10月16日() 旧暦 [n年日記]

[必殺] あんたこの親子をどう思う

 必殺仕業人第四話。 DVD上巻
 主水はつまらない美人局にひっかかり、金貸しの叶屋に脅される。牢内につながれている文次を一晩だけ外に出せというのだ。文次は約束どおり翌朝戻らされるが、きな臭いものを感じた主水は捨三にさぐらせると、どうやら紙問屋の藤屋になにかあるらしい。藤屋の女主人・遊に身辺を注意するようにそれとなく警告するが、身に覚えがないと笑ってやりすごされ、逆に彼女の息子の身辺を洗ってくれと金を渡された。
 実は主人を亡くし女手一つで店を切り盛りしている遊は、もう成人している丈太郎と一緒の布団で寝たりと、異常なほどの仲の良さ。しかし、近頃丈太郎は遊に対して反発的な態度を取るようになってきた。もしや、と思った通り、遊は街中で女連れで歩く丈太郎を見かけてしまう。
 一方、丈太郎と叶屋を調べ続けていた主水は丈太郎が女に入れ揚げ叶屋から金を借りていたこと、それも「死一倍」と呼ばれる方法で、遊の命を担保に金を借りていたことを知る。つまり、借金を返済させるために丈太郎をそそのかし、文次を使い遊を殺させようとしていたのだ。そのことを遊に告げる主水だが、あまりの事実に彼女は信じようとしない。しかしその晩、遊は番頭もろとも文次に殺される。

 親が子を殺す、というパターンだが、それを際立たせるためか、二人の恋人と見まごう仲睦まじさが目を引く。一旦亀裂が入った二人のやりとりもほとんど痴話喧嘩。嫉妬丸出しの遊に、うとましさを感じながらも未練を見せる丈太郎。しかし叶屋にそそのかされ、言われるがままに手引きをする。
 実際は丈太郎を女にはめたのも叶屋で、一から十までがその思惑通り。元侍という設定で主水との立ち回りも手に汗を握らせる。
 依頼主は自分のミスから遊を殺させてしまった主水で、丈太郎を調べてくれと渡された金を仕置料にする。第三話も、どうも主水が勝手に仕事にしてきたようであり、第五話もそうだが、依頼する人間が死んでたりテンパってて話にならならないのを勝手に仕事にするのが仕業人流か。しかし、明確な依頼主の意思がないのに勝手に殺すって、まっとうに考えると相当アレだよなぁ。
 また、この金の仲間への渡し方がかっこいい。主水の話を聞いて「ごめんだね。金のない仕事は一切お断りだ」とやいとやが戸口に手を掛けると、木戸に主水の投げた小判が突き刺さる。やいとやもニヤリ、とそれを抜き取り、淡々と仕事に向かう。仕業人の真骨頂。

[その他] 右や左のダンナ様

 ここ最近例の本宮ひろ志南京事件関連でいわゆる「リベラル系」の人たちの言動をネットで拾って見てるのだけど、なかなか面白い。なにが面白いかと言うと、 詭弁論理 の典型例みたいのが続出してるから。そしてブログとかの場合は、それをおかしいとも思わず賛同してる人が多いのも目を疑う。それらの人々は大抵反論されると最終的に相手をウヨク呼ばわりとかしだすのだが、おかしいのは主義主張じゃなくって論理の組み立て方だと言うことに、何故か気付かないらしい。で、ちょっとつつかれるとまた詭弁を吐き出したり幼児じみた罵倒を繰り返す。
 こういう悪趣味なことをしてるのって自分くらいかなぁ、とか思ってたけど、 spanglemakerさん もワッチされてるそうで、ちょっと安心。多分、幾つかは重なってるんじゃないかな? 面倒なのでどことか明記しないのは私も同じなのだけど、私の方が実はもうちょっとだけ悪趣味で、時折まぜっかえしを入れている。と言っても下品なあおりではなく、ちょっとした、でも基本的な部分への突っ込み。それへの反応がまた小児じみた罵倒の連続で、見ていて笑える。特に「お前らは何も愛してねえんだろう」はちょっとツボにはまった。
 でも逆切れの仕方が単純で、最近ちょっと飽きてきてるのも事実。


2004年10月17日() 旧暦 [n年日記]

[必殺] あんたこの身代りどう思う

 必殺仕業人第五話。 DVD上巻
 女郎の死体が上がり、町方の探索が江戸市中に回る。そのとばっちりをくらい、廃屋から追い出されたお尋ね者の剣之介・お歌夫婦は、主水の紹介で隠れ里へと住居を移す。
 町方の探索も及ばず、世間からはぐれた者が身を寄せ合う隠れ里は二人にとって格好の隠れ家だったが、そこで伸吉・おとせ夫婦と知り合う。大店の主人と女郎という間柄で駆け落ちし、心中をしながらも生き延びて隠れ里に身を寄せた二人に、剣之介夫婦は他人事ならざるものを感じる。
 しかし、伸吉はある日口入屋の益田屋の応募に出掛けたっきり、戻ってこなくなる。
 その身を案じるおとせだが、伸吉は女郎殺しの咎を被って死罪になっていた。
 実は女郎殺しの犯人は大店の和泉屋の若旦那・清太郎。それを知った益田屋が和泉屋に話を持ちかけ、伸吉を騙して身代わりに仕立てたのだ。その上、清太郎の異常性癖の捌け口におとせをあてがう。
 清太郎に心身をボロボロにされつつ主水の口から伸吉の最後を聞かされたおとせは、主水に伸吉から託された四両の金を投げつけ、役人への怨嗟の言葉を吐いて井戸へと身を投げる……

 多分粗筋だとわからないと思うけど、キツイ一話。隠れ里の描写も、子供が死体から金目の物をかっぱぎ、幼い女の子がキセルで煙草を平然と吹かしてる描写がのっけに来、本当に社会の最底辺だと思い知らされる。
 そんな場所で、多分死体から剥いだか盗んだかの着物を、安いからと平然と買おうとするお歌に、それに忌避感を示す剣之介の微妙な温度差もいい。
 伸吉も、多分結局騙されたのだろうけど、拷問の挙句に死罪に至るまでの描写はあからさまにはされず、拷問の声を耳にする主水とその同僚の聞いて聞かぬ振りをするやりとりの描写で表している。
 伸吉も繰言を言うでなく、諦めたようにただ金を妻のおとせに渡すように主水に頼むだけ。そしてそのおとせも主水の目の前で井戸に身を投げる。やいとやも殺された女郎の仲間から真犯人を聞かされつつも、女郎仲間は結局口をつぐんでおり、仕事に持ち込まれるまでそれを特に主水たちに言うでもない……正直、かなりキツイ。でも、これが仕業人なんだよなぁ。
 なお、この話は今シリーズのほぼ唯一のコメディリリーフ、「出戻りの銀次」がちょこっとだけ本筋に絡んできている。


2004年10月18日(月) 旧暦 [n年日記]

[必殺] あんたこの裏切りどう思う

 必殺仕業人第六話。 DVD上巻
 主水の同僚・島忠助は早上がりをして島から帰ってきた甚八を出迎える。甚八は十五年前に大恩ある益田屋の若旦那が芸者を殺したのを、上方に逃がした罪で島送りになったのだ。
 息子の勘太との再会を楽しみにする甚八だが、勘太は五年前に奉公先を飛び出し行方知れずになっていることを聞かされる。
 寺の門前で飴屋をやりながら勘太を探す甚八だが、益田屋が取り潰されたこと、さらに廻船問屋大黒屋によって上方に逃がされたはずの若旦那が、海に投げ出されて死んでいたことを知る。島はすべて知っていたが、あまりのことに甚八に真実を告げることができなかったのだ。大黒屋の裏切りを知り、甚八は大黒屋に乗り込むが、刃物を持った大黒屋の手下に取り囲まれ、そのうちの一人を刺してしまう。しかし、大黒屋はせせら笑うように今甚八が刺した相手こそが、捜し求めていた息子の勘太だと告げる……呆然としたまま奉行所に引き渡される甚八。大黒屋の非道を牢内から訴えるが誰も耳を貸さない。ただ、主水のみが処刑の朝、恨みを金で晴らしてやろうと持ちかけるのだった。

 逃がし屋と称しつつ金だけ取って依頼人を海へと投げ捨てていた悪辣な廻船問屋が悪人だが、わが身を犠牲にして庇った行為がすべて無駄にされたのみならず、息子まで自分の手に掛けて殺してしまった甚八の悲惨がじっくりと描かれる。その甚八を演じるのは大木実。実直で不器用な男の人生を表現する。
 仕置はまず捨三が大黒屋の船に乗り込み裏を取るが、「船に乗るのは初めてだ」とはしゃいでいたのが、船酔いで寝込んで「船はもうこりごりだ」とぼやくことに。
 仕置は船の中と陸の上の大黒屋たちの二箇所で行う。剣之介に仕置料の五両すべてを渡し、これを見せ金にカモのふりをして船に乗り込めと言う主水。剣之介に金を全部預けることを渋るやいとや。「じゃ、おめえが代わりに船に乗るか?」と言われ、しぶしぶ剣之介に金を渡す。剣之介の身ではなく金を心配して「絶対に死ぬんじゃねえぞ」と、信頼感のないやりとりはドライだがユーモラス。
 中村家の間借り人だった妾のお澄は、久々のダンナとの情事の声が激しく、せんに言われて主水が追い出すことに。結局やいとやに頼んで占いで引っ越させることに成功。人を乗せる分には上手いやいとやだが、出陣前に足袋の止め具が壊れたのをあわてて燃やしてしまい、新しい足袋を下ろすゲンの担ぎ方はやっぱり占いマニア。
 レギュラーである主水の同僚の老同心・島は、いつもは職場や家族に疎まれながらも飄々と主水に宮仕えの極意を講義したりするのだが、今回ばかりは良く知っていた男の無残な結末に肩を落とす。出戻り銀次もたいやきを手土産にまた牢に戻ってきたりもするが、まあ、本当はこの時代たいやきなんてないのだけどそこはご愛嬌。

[アニメ][特撮] 新番組幾つか

 と書きつつ実はのっけから新番組ではないけど。
  ウォーターシップダウン はあまりに厳しいピグウィグのやり方にネズミのハンナが反発、ウォーターシップダウンを出て行ってしまう。確かにピグウィグのやり方はスパルタで反感を買うけど、でも正しいところもあり、またウーンドウォート将軍とは異なり、口は悪いが仲間への思いやりがあってのこと。その証拠に、行方知れずになったハンナを身の危険を顧みず必死で探す。ハンナもふくろうに襲われそうになったピグウィグを命がけで救う。次回はいよいよ最終回。
  デカレンジャー は、ゲストキャラの老刑事もいい味を出していたけど、それよりなにより予告で次回、石野真子が変身……劇場版でも他の星のスペシャルポリスが変身していたけど、きちんとデザインも違うし、設定を上手く使ってるなぁ。
  ブレイド は、虎姐さんイカシまくりで、更にカリスがパワーアップ。でもデザイン的にはちと微妙かな。エクシードギルスみたいなトゲトゲ触手ってわけにはいかなかったんだろうか?
 で、新番組の方。
  舞-HiME 。マンガ版がいまいちぱっとしないのだけど、一話見て納得。登場人物多い、ギミック多い、新人さんではあれを上手くまとめるのは難しいだろう。むしろ頑張っている方か。じゃ、アニメの方はとっちらかってるかと言うと、そんなことはなく、むしろ単純で頭の悪い作品(誉め言葉)。きちんと突っ込めば突っ込みどころが多いが、あざとさもそんなに感じないし、キャラの表情が良く動きテンポがいいし、何より流し見するには悪くない。視聴継続。
  神無月の巫女 。要約すると、巫女+伝奇+百合+巨大ロボット。女が女に告白するのも当たり前の世界のようだけども、なんなんだかなぁ。主人公たちはロボに乗るわけじゃないみたいだし、ロボに乗る主人公の幼馴染は主人公のアウト・オブ・眼中みたいだし。ちと焦点がどこにあるのかわからない作品だが、作画はきれいだしひとまず様子見。
  砂ぼうず 。コミックビーム連載の同名原作のアニメ化。原作のちょっとおどろおどろしい線に対してライトな絵と動きになってしまってるものの、悪くはない。ただ、乳が過剰に揺れすぎってのと、BGMをどうせならマカロニウェスタン調にして欲しいってくらいか。あと、砂ぼうずのえげつなさとお調子者のところをどれだけ出せるかかな。しばらく様子見。
  双恋 。……ごめん、これだけはあたしゃダメですわ。他の新作アニメだって決して高尚でも頭が良くもないけど、ここまで頭が悪いと……ちょっとノリ的にもついていけないし。まっとうな人間が出てこない上、ローテンション。ううむ、ごめん。これは早々に切る。
 他の溜まってる作品も、消化したらおいおい感想を上げていきます。


2004年10月19日(火) 旧暦 [n年日記]

[必殺] あんたこの仇討どう思う

 必殺仕業人第七話。 DVD上巻
 いつもどおり門前で芸を披露していた剣之介夫婦は、盲目の浪人芦川と、その娘おさとと知り会う。地回りに仁義を通してなかった芦川は追い立てられるが、剣之介夫婦がそんな二人の世話を見る。浪人同士ということで胸襟を開きあう芦川と剣之介だが、芦川は何故浪々の身となったのか、その理由を決して明かそうとしない。
 その芦川はことあるごとに吉原に出かけ、清三郎という旅回りの役者の所在を聞いて回っていた。実は芦川が江戸勤めをしている間に妻のおはまが清三郎と出奔、家内不行き届きでお家はお取り潰しになり、女敵討ち(不貞を働いた妻と姦夫を手打ちにすること)の旅に出たのだ。その間に旅の苦労で失明、乞食同然に落ちぶれたが、二人を斬るための備前長船だけは手放さなかった。
 しかし、遊郭の店先で店の用心棒とすったもんだしているのを聞きつけ、奥からおさとの名を呼びつつ飛び出してきた女郎がいた。誰あろうか、それこそが芦川の妻おはまで、清三郎に騙されもてあそばれた挙句、女郎に売り飛ばされたのだ。一旦は彼女を斬り捨てようとする芦川だが、結局出来ず、せめて清三郎に一言詫びさせた上で、また親子三人やり直そうと決意をし、おはまを身請けする金を稼ぐために長船を売り払う。しかし、芦川が江戸に出てきているのを知った清三郎とその裏で糸を引いている聖天の政五郎は、手下に芦川を襲わせる。絶え入りそうな息の下で、たまたま通りかかったやいとや又右衛門におさとと金を剣之介に託して欲しいと頼み、息を引き取る……

 仇討ものだが女敵討ちで、しかも失明し娘に手を引かれながら敵を探している、という、身を寄せ合い生きる父娘が描かれる。
 乞食同然の風体だが、実際の敵討ちもこんなものだったらしい。長引けば長引くほど資金繰りも苦しくなり、また一生敵にめぐりあえないこともしばしばだった。
 愛のために身分を捨て、人殺しにまで堕ちた剣之介にとって、妻を許し、そのために姦夫のみを斬るわけにはいかないと清三郎への敵討ちも諦めた芦川に非常に近しいものを感じる。が、脅えた清三郎が聖天の政五郎を通じてやくざたちに芦川を襲わせてしまう。
 女敵討ちの話を聞いた主水が、「そんなことになりゃぁ、俺だったら喜んで新しい女と……」と言いかけ「いや、そうでもないか?」と、りつへの愛情を微妙に認めるようなセリフを吐くのも珍しい。この言い直す間にふっと灯りを吹き消し、その瞬間の表情は隠す演出は心憎い。
 中村家の新しい下宿人は、先週追い出したお澄に代わって鰯の頭を信仰する怪しい修験者の幻覚。主水を見るなり「狐がついておる!」とわめきたて主水をうんざりさせるのだが、後の話で主水をドキリとさせるようなことを言う。
 仕業人的な雰囲気はそれほど強くなく、冒頭に主水の同僚の島が道端に落ちてる棒っきれを焚き付けにと拾う、貧乏臭いところくらいか。
 あと、長船を鑑定する刀屋が、息がかからないようにちゃんとマスク(っていうのか?)をしているのは、きちんとしている。最近の時代劇じゃそういう描写すらおろそかにするからなぁ。

[その他] ご用心

 職場のLANにPCをつないでいると、必ずと言ってよいほど毎日トロイの木馬向けのアクセスがある。無論、アンチウィルスでスキャンしてるし、パーソナルファイアウォールで遮断もするので(多分)警告が出るだけで何事も起こってないのだけど、ここ最近の不正アクセス元の情報を調べたら、ちょっと気になったことがあったのでIPアドレスと共にネットワーク管理者に連絡を入れておいた。
 なにが気になったかと言うと、不正アクセスしてきた機器がことごとくネットワークHDDだったこと。ネットワークHDDは使ったことがなかったのでそういうことがあるのか良く知らないけど、OSはlinuxなりだろうから、変なセキュリティ対応をしているとウィルスやワームに感染することはあるのかもしれない。ちょっとぐぐっただけでは出ないけど。でも、1042ポートを中心に攻めてきたり、ポートスキャンかけてきたりして、まっとうな接続とは思えんよなぁ。
 「手軽な機器」ということで売り出してるネットワークHDDだけど、それだけに利用者はセキュリティをおろそかにしてるのかも。ううむ。

[アニメ] 再生産

 新作アニメの感想とかでもそうだし、別にアニメに限った話ではないけど、個人的には新しいことをやろうとしている要素があると、無条件に評価が甘い、もしくは加点したくなる傾向がある。実際に「本当に新しいこと」ってのはそんなにないので、「主流から斬り捨てられたもの」と言った方がいいか。別にそれだからと言ってそっちの方が面白いとは限らないし、主流だって面白いものを作るのが簡単だということでもない。でも、評価が甘くなる。
 ってのも理由らしきものがないわけではなく、主流のみに集中しすぎると似た傾向ばかり作られるのに加え、自己模倣するだけになり、縮小再生産をしてしまう懸念がある。それ以外のものを作る力が低下していく→だからやりやすい自己模倣、という悪循環に陥る可能性もある。
 え〜っと、ですね、こういうので一番嫌なのが、明らかに既存の作品に影響を受けている(というか既存の作品からの影響だけで構成されている)のに、ファンも製作者も無自覚っぽいものが散見されることなんすよ。なにとは言わないけど。
 まあ、組み合わせ方でオリジナリティが出るとか、既存の路線でも要所要所に新しいものを取り入れることで盛り上げるとかもあるので、単純に断定できないところもあり、難しい。


2004年10月20日(水) 旧暦 [n年日記]

[必殺] あんたこの五百両どう思う

 必殺仕業人第八話。 DVD上巻
 主水たちは剣之介の紹介で立石藩老中牧野に引き合わされる。主水もやいとやも隠れ家につれてくるなんてどういうつもりだと殺気立つが、五百両という破格の報酬に態度を一転、俄然やる気を出す。
 標的は立石藩江戸家老坂部と用人赤松。坂部は国の後継者問題に乗じて藩政をほしいままにし、藩内は塗炭の苦しみだという。最後の手段として、仕業人に頼ってきたのだ。が、主水たちはそんな事情などどこ吹く風、おのおの勝手に報酬の使い道を夢想する。
 しかし、この依頼には問題があって、坂部は三日後に国許に帰ってしまう。つまり、三日のうちに坂部を始末しなければならないのだ。厳重な守りに固められ、藩邸内でも警備の離れない相手をどうやって仕置するのか……?

 今回は、明るく楽しい仕業人。……って、そんなの仕業人じゃないやい!(笑)
 五百両という報酬に欲の皮をつっぱらかして、主水は油屋の株の購入を、やいとやは新居の普請、捨三は転職、お歌は剣之介との所帯を夢想する。金があると心に余裕が出てくるのか、なんだか微妙に皆和気藹々としてる。お歌もやいとやと家のことで意気投合。剣之介のみが浮かれる皆を尻目に、金を手にしても持て余すことを噛み締める。
 問題は藩邸に忍び込む方法。お歌が内偵のため女中として奉公に潜り込む。捨三のための通行手形は牢内に戻りたがってた出戻りの銀次に盗ませる。やいとやは女中をたぶらかして御用門の鍵を手に入れようとするが、お稚児さん趣味(って、女の場合もそう言うのか?)の女中に「中年」呼ばわりされ、百戦錬磨のやいとやが相手にされない。(笑) プライドをいたく傷つけられるやいとやが笑える。(結局治療の往診のためとしてどうにか潜り込むのだが)
 結局は結構大掛かりな仕掛けで坂部を仕留め、主水も刀の試し切り *1 と偽って藩邸にもぐりこみ赤松を始末するのだが(でも、状況的に主水が犯人と疑われるよなぁ)、大方の予想通り五百両は手に入らず、骨折り損のくたびれ儲けということに。
 五百両に舞い上がってしまい、藩の窮状を切々と訴える牧野の言葉を剣之介までが右から左に聞き流す様と、最後、五百両が払えず陰腹を切って詫びて事切れた牧野を目の前に、人が死んだことより五百両が夢と消えたことばかりを嘆く仕業人たちが、やっぱり仕業人。
 そういや、エンディングの映像が夕日から、照りつける太陽にいつの間にか変わってたけど、何話からだっけ? (追加:第八話からでした)
*1: 江戸時代、江戸での斬首の処刑は基本的に同心の持ち回り。刀の研ぎ代二分が渡される決まりだった。その際、すえもの斬りとして旗本大名から刀の試し斬りを請け負うこともあった。首切りで有名な山田朝衛門は役人ではなく、この斬首を同心に代わって請け負う、身分的には浪人だった。詳しくは 江戸の刑罰/石井良助 参照。

[その他] 颱風襲来

 颱風の当たり年のせいか、颱風23号が襲来。名前は「トカゲ」だそうで、トカゲのわりに足が遅くて規模がでかい。名古屋に直撃だそうで、職場も六時前にほとんど誰もいなくなる。こちらも区切りで適当に引き上げ。
 まあ、 颱風なのでコロッケ を買ってきても良かったのだけど、それはやめてこないだ買ってきた「 石垣島ラー油 」でチャーハンを作る。こないだ大須の沖縄物産店「沖縄宝島にらい」で一瓶120円くらいで売ってたので買ってきたのだけど、辛さもきつくなく、香りも悪くない。
 いまさらの話題だけども、こないだの週末 深+ に行って、ちょっとお土産を渡してくる。まあ、焼酎なのだけど。マスターは苦手って言ってたけど、あまり焼酎の癖が強くなく、なおかつ飲みやすいのを選んだつもりだけど、やはりどうもダメだった模様。マスターも焼酎のどこが苦手かははっきりわからないようで、ありがた迷惑を渡してしまったようで大変申し訳ない。ただ、焼酎が苦手でなければ30度弱というアルコール度数を感じさせない口当たりで結構いけると思うので、機会があればどうぞ。銘柄は麦の 月心(げっしん) って奴です。
 その際先客に家族連れがいたのだけど、そちらが帰られた後でお子様の前では中々しにくい話題を幾つか……ネタとして有用な話も多かったので、その内、心当たりの方々には幾つか披露するかもしれません。
 本日の買い物。 蒼のサンクトゥス(1)/やまむらはじめ


2004年10月21日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] あんたこの仕組をどう思う

 必殺仕業人第九話。 DVD上巻
 やいとや又右衛門は長屋の老人から娘の敵をとって欲しいと頼まれる。娘は老人の薬代を稼ぐために隠し女郎をしており、彼女らを斡旋するおたかに身体を壊し死ぬまで働かされたのだという。
 報酬があまりに少ないこともあり、やいとやは主水たちに黙って捨三におたかのことを探らせる。捨三が客を装って入ってみると話と違い、おたかは生計のすべがない娘たちが自立できるよう、なにくれなく親身になる情の深い女だった。
 娘が身体を壊すまで働かされたのも、彼女らのバックについている旗本直参の秋葉とその手下のヤクザの伊蔵によって無理やり働かされたからだった。
 おたかが阿漕な女ではないことを知り、主水たちに無断で動いてることがバレたこともあって、やいとやは依頼を断ることにするが、秋葉たちはつぎつぎと女たちを更正させてかたぎにするおたかのやり方を快く思わず、上納金を吊り上げた挙句、足を洗った元隠し女郎すら引き戻そうとし、自害に追い遣ってしまう。

 やいとやがメインになる話。それぞれの事情で身体を売らざるをえない娘たちの世話を見るおたかだが、自身がつらい過去を持てばこそ。決して話そうとはせず、ただ手首のためらい傷だけが物語る。
 自分のこととは対照的に自立して幸せになった娘たちのことは嬉しそうに語る。しかし、うわまえを掠める秋葉たちがささやかな生きがいを許さない。つか、上納金が四百文とか五百文とか、非常にみみっちいスケールで話が進んでるんですけど……隠れ女郎たちもそばをすすったり子供をあやしていたり、生活感あふれまくり。ここらへんが仕業人。
 仕業人たちは一旦仕事は断るのだが、足を洗うことを決意したがそれをゆるされず無理やり客を取らされる女郎たちを代表して、おたかがやいとやに改めて仕置を依頼する。三年間で貯めた金がたったの五両だってのだから、よほど良心的だったんだろうなぁ。
 やいとや又右衛門がメインと言ってもそこまで深くは関わらないが、仕事を断った後も気にして勝手に秋葉の屋敷を探ったりと、なんだかちょっといい奴に。基本は薄情なんですけどね。
 やいとや自身の過去が深く関わるのは、むしろ次の話。
 主水もなんだかんだ言って隠し女郎たちのことを気にして秋葉の屋敷の周りをうろついたり、「それにしてももう少し金が欲しいな」とぼやく剣之介に「こう考えたらどうだ。秋葉みてえな太え野郎を、金を貰って仕置が出来る。ありがてえことだと」といなしたりもするのだが、このセリフは仕事人等で同様のセリフが出たときと違って、半分以上剣之介への方便のような。

[マンガ] 今日の購入物

  夕凪の街 桜の国/こうの史代
  街童子/高橋葉介 (サイン本)
  30GIRL.COM/岩崎つばさ
 30GIRL.COMは、まあ買うまでもなかったかも。
 「夕凪の街 桜の国」は雑誌掲載時見ていて(書き下ろしの「桜の国2」は当然見てないが)、良いマンガだったし、広島出身の友人が薦めていたこと、みなもと太郎氏の推薦が帯にあることが購入の決め手になった。いろいろ戦争のことについては個人的に調べているが、この作品を全肯定するということではない。でも、少なくとも私の浅薄なものの中にはこのマンガを評する言葉がない。ただ、あとがきの劣化ウラン弾云々のくだり以外は、このマンガをほとんど肯定する、と述べるにとどめおく。
 ところで何故かこれが見つからなくって、書店を五軒ばかり探し回った。おかげで「街童子」のサイン本を見つけて購入できたのだけど。こちらは高橋葉介お得意のブラックでシニカルでファンタスティックでユーモラスな連作短編。中区錦の マナハウス にまだサイン本があるかもしれないので、名古屋圏のファンはどうぞ。


2004年10月22日(金) 旧暦 [n年日記]

[必殺] あんたこの宿命をどう思う

 必殺仕業人第十話。 DVD上巻
 伝馬町の牢に太吉という男の子が父親に会わせろとやってくる。太吉の父親・伊平は殺しの罪で流刑を待つ身。太吉はその間親方の弥蔵に預けられることになっていたのだが、伊平が言い寄って殺したとされる女はその弥蔵の妾で、しかも伊平にはおようという言い交わした女がいた。なんだか腑に落ちない主水だが、牢の中で伊平は不審な死を遂げる。心の臓の発作と判断されるが、実は夜中、新しく牢に入ってきた新入りが伊平を殺す現場を出戻りの銀次が目撃しており、それを主水に告げる。
 伊平の残した遺書と金、そしてその新入りが弥蔵とつながりがあることを突き止めた仕業人は実は盗賊である弥助一味が伊平に罪をかぶせた上で殺害したと判断し、仕置することに決める。
 後をつけ、弥蔵たちが押し入った商家にもぐりこんで仕置をしようとするやいとやと剣之介だが、真っ赤に焼けた針を弥蔵の眉間に突き立てる寸前、やいとやの手が止まる。実は弥蔵は裏切り者だったやいとやの両親を殺し、遺された彼を育てた男だった……

 やいとや又右衛門の過去が明らかになる一編。「この話を見ると見ないとではやいとや又右衛門の印象がまったく変わる」と言われているが、まったくその通りだった。
 以前最終回をビデオで見たとき *1 、剣之介が肩こりの治療をしてもらいながら「殺した連中の恨みがのしかかってるようだ」と漏らしたのに対し、やいとやは「そうですかね。案外とあの世へ行ったら『ごめんなさい』と頭を下げりゃ済むことじゃないですかね」と返した(記憶に従って書いてるので不正確かも)。一緒に見ていた姉は「やいとやは不真面目だ」てな感じの感想を漏らしていたが、この話を見た後では、やいとやは「自分も連中も所詮悪党で大して変わらない。自分も連中と同じでろくな死に方をしないかもしれない」と思っていたのではないかと思える。
 しかし、やいとやは悪党ではあっても外道は許せなかった。子供まで平気で殺せる男になっていた育ての親を、「金は要らねえ」と金を返してまで仕置する決意をする。それを「人情が絡みじゃ続けられる商売じゃねえ」と金を返したのは主水だった。
 もっとも主水も、弥蔵をしとめ損ねて顔まで見られたやいとやを裏切り者として始末しようとしている。その時の啖呵がまた仕業人で、「俺は端っからお前なんか信じちゃいねえ。俺はもうちょっとこの娑婆で楽がしてえんだ。俺が生きるために、お前に死んでもらう」と100%本気。仲間の仲裁とか考え直すとかじゃなくって、たまたま隙が出来てやいとやが逃げ出さないと、多分本気で殺していた。
 その主水も、再び手を組もうという弥蔵の誘いを断ったやいとやを見て、ようやく処刑を思いとどまる。もっとも、弥蔵に始末されそうになったやいとやを助けに入るではなく、人目があるからとてを出さず、「奴に賭けよう」と言ってるから、まあやっぱり仕業人。
 そしてやいとや。孤児という出自のためか、子供には案外と優しい。弥蔵のところに帰ろうとしない太吉と知り合い、日が暮れるまで一緒に遊んでやり、剣之介夫婦に太助に芸を見せてやってくれと頼む。もっとも、金の無心をする剣之介に「差し上げますよ。貸し借りは嫌いなんでね」と憎たらしいことを言うのは相変わらずで、主水たちのことを裏切らなかったのも、信頼感があったからではなく、それが彼の「スタイル」だったからに思えて仕方ない。
 やいとやの育ての親である弥蔵を演じるのは、大滝秀治。このころはまだどちらかといえば悪役俳優だった。が、仕置人や仕置屋の時のような悪人一辺倒ではなく、やいとやの命を助け育てたときの情と、今の外道なやりくちとの間で矛盾せずに激しく行き来するという、難しいところを演じきってしまっている。最後にやいとやに針を突き立てられたとき、「正吉、てめえ……!」とやいとやの昔の名で呼ぶ。しかし、やいとやはもはや正吉ではなく、又右衛門だった……  その他の見所は冒頭で主水たちと違い生活に困ってないのに「殺しがないとイライラしてくる」と危ないセリフを吐くやいとやや、追い出された幻覚に変わって新しく間借り人になった、寺子屋を開いている千歳先生(これが教師という生業にも関わらず結構個性的な人なのだが、それは後日)、いつも「娑婆はおっかない」と言って微罪を犯しわざわざ牢に戻ってくる出戻り銀次が「牢内も結構おっかない」と主水に漏らす場面など *2
 それにしても仕業人はものすごく感覚的になじむなぁ。
*1: 仕置人から仕事人までの最終回のみを集めたビデオがリリースされていた
*2: 本当は江戸時代の伝馬町の牢はそんなお気楽なところではなかったのだが、まあ、そこはそれ。

[アニメ] ルパンVS複製人間

  MASTさんの日記 で今日TVでやっていたことを知る。が、DVD持ってるのでまったくモーマンタイ。


2004年10月24日() 旧暦 [n年日記]

[必殺] あんたこの根性をどう思う

 必殺仕業人第十一話。 DVD上巻
 一向に芸が上達しない剣之介に苛立ったお歌は夫婦喧嘩の挙句、ねぐらを飛び出てしまう。しかし男たちに囲まれ無理やり証文に爪印を押させられ、女郎として働かされることに……
 仕事で女郎屋に立ち寄ってそれを見たやいとやにそのことを聞き、剣之介は昼はくたくたになるまで働き、夜は客としてお歌を買い切るという毎日を続ける。
 お歌が働かされる女郎屋「銀猫」には、おさとという金に汚い女郎がいた。女衒の卯之吉から楼主が博打で負けて百五十両の借金のカタに店を抵当に取られているという話を聞き、百五十両の金を作って店を丸ごと買い取るというとんでもないことを実行しようとしていた。
 果たして百五十両が溜まり、おさとは卯之吉に託して借金の証文を引き取らせに行くが、いつまでたっても卯之吉は戻ってこない。のみならず、急に年季明けだから出て行けと言われる。卯之吉と楼主がグルになって騙していたと知るが、どうにも出来ない。楼主がおさとの金で隣に建てた新しい女郎屋「金猫」に怒鳴り込むが、けんもほろろに追い返される。通りかかったやいとやに介抱されるおさとだが、やいとやの「金で恨みを晴らしてくれる人がいる」という言葉に乗って来るのだった。

 明るく楽しい仕業人その二。
 ってえか、よくよく考えれば全然明るくも楽しくもないはずなんですよ。お歌はかどわかされて無理やり女郎にされ、おさとは身を粉にしてこしらえた百五十両を騙し取られた挙句身一つで店を追い出される。十両盗めば首が飛ぶと言われた時代、しかも女郎だなんて劣悪な環境なのだから命がけで貯めた金と言っても過言ではない。
 けど、全然悲壮感0。っつーかおさとも楼主もキャラクターがひたすら明るく前向きで(悪事も前向き)バイタリティにあふれてるので、暗くなりようがないと言うか……おさとも金を取られただけで(いや、それはそれで酷いんだけど)、殺されるわけではないし。なんせ、やいとやに介抱され灸をすえられている最中、「最初からやり直してあいつら見返してやる」とファイトを燃やしてるんだから、暗くなれって方が無理なもの……逆に言えばこのバイタリティこそが見所。まあ、その辺は好み次第。
 殺しは、やいとやと剣之介が「銀猫」に忍び込んだところで枕探し *1 が発生(実はこれが牢に戻りたくってしょうがない出戻りの銀次の仕業なのだが……)、岡引が乗り込んできて、あわててやいとや・剣之介は化粧をして女郎になりすます。でも、遠目にはやいとやはともかく、剣之介まで買おうとする物好きな客がいるってのは……楼主を仕留めてお歌を連れ、変装を振りほどきながら逃げるのだけど、途中で思いとどまって捨てた女郎の着物を拾い集めるあたりは、やっぱり仕業人。
*1: 人が寝ている隙にその金品を奪う盗人、または行為。

[その他][アニメ] 懐かしいひと

 土→日とかけて、ちょっと昔の仲間の顔を見に行く。と、言っても実は半分以上は今でも定期的に顔を見ている相手なのだったりするのだけど。(^^;
 でも本当にひさしぶりで、皆変わってたり変わってなかったり、音信不通の人も元気でやってるのがわかったり。積もる話の半分も出来なかった気がするけど、会えただけでも良かった。どうもありがとうございました。
 とか言いつつ、夜を徹して未見の新番組鑑賞会とかやっていた気もしますが……なんでそんなことになったんだ?<お前が持っていくからだ

  スクールランブル 。「り」な人が「可もなく不可もなく」と言っていたが、まったくその通り。中盤焦点を当てられるのは播磨が多いので必ずしもまちがいじゃないのだけど、なんだかどのキャラがメインか、焦点がぼやけているような……基本的には天満が中心で播磨はあくまでその周囲の振り回される一人にすぎないので、播磨がメインのような取り扱いはどうなのかな……?
  うた∽かた 。魔法少女ものなのだろうけど、根本的に組み立てが間違っているような……前半、なにも起きないのでひたすら退屈。後半、展開がいきなりすぎてついていけない。おまけにキャラをモノローグで説明するという。キャラのセリフや行動が伴わないので説得力がない。かなり力の使いどころが間違っているような。
 今期の新作、特に萌え系は欲張りすぎてどうも焦点がぼやけていたり予備知識があることを前提にしてるものが多すぎる。その中では舞-HiMEが頑張っているかも。

[その他] 地震

 昨日昔の仲間と会っている最中に地震。それも一時間内に三度続けて起こったのだけど、後で新潟で震度六だったことを知る。ただではすまない規模だとは思っていたけど、帰ってから続々情報が……新幹線が脱線、道路や電線、水道管等のライフラインが切断された地域が続出、死者は増えつづけ、現時点の報道では23人……掲示板に書き込んだことがある方等で震源地付近の方がいらっしゃったら、特に話題がなくともここしばらくずっと書き込みしてなくっても構いませんので、よろしければ無事の一報をおねがいします。
 気温が低くなってきており、物資の供給が十分でないところもあるらしく、心配されます。寄付だけでなく、なにか援助ができればいいのですが……
 それに関連してバカな発言をした人も。
 さすがに無神経に過ぎますな。


2004年10月26日(火) 旧暦 [n年日記]

[必殺] あんたこの役者をどう思う

 必殺仕業人第十二話。 DVD上巻
 捨三の元に女がやってきて、人を殺して欲しいと頼んでくる。なぜか女は捨三が仕業人と知っているようなのだが、捨三は白を切って追い返す。しかし、女は捨三だけではなく剣之介夫婦、やいとや又右衛門、中村主水の前にも現れて同じく殺しを頼んでいた。
 一体どこから正体が漏れたのか、突き止めようとその女・お染から話を聞き出そうとする。聞けば女は地方の庄屋の娘で、旅芸人とねんごろになったはいいが、それが原因で実は盗賊だった一座により一家は惨殺。敵を取ろうとするが返り討ちに会い、九死に一生のところを助けられ、その助けた相手に仕業人のことを聞いたのだという。
 正体を言いふらされてはたまらないが、その肝心の相手のことは頑として口を開かない。しかし十二両という普段の倍以上の依頼料に、仕業人たちはその依頼を受けることにする。

 仕業人同士のギスギスもなく、ドラマ的にも特にゲストや悪人との絡みもなく、その悪人自体さほど魅力がなく、今回ははずれかも。仕業人の正体を知ったお染を口封じするでもなく、結果的にそのまま解放しちゃってるし。ただ、仕業人の正体を知る誰かがいて、そこから足がつくかも、との怯えを覗かせるラストはちょっといい。
 見所は珍しい捨三のロマンスと(でも悲劇性が足りない)、木枯らし紋次郎を意識したと思われる主水、剣之介、やいとやの股旅姿(剣之介以外は特に必要とは思えないが……)、黙って仕置に出た剣之介が消えたことで「いつかこんな日が来るんじゃないかと……」と諦観を見せるお歌、最後に舞台の中に紛れ込んで役者五人を一気に仕留める殺陣か。
 千勢先生の隠れた趣味が発覚。好色本(エロ本)の収集という……まあ、本当はこの時代本は高価なもので貸本が中心であり、本の収集が趣味なんてのはかなり贅沢な部類だったのだけど、とりあえずそれは置いとこう。
 ううむ、今回は低調なので、あまり語ることがないな。

[その他] 風邪引いた

 らしい。昨日もそうだったが今日も指がむくんで熱が出てるっぽいが、熱計ったってどうせ今日は休めないから頭痛薬だけ飲んで家を出る。今日は蒸し暑いのもあるが、汗がダラダラ出るし、のどは痛いし、食欲のなさよりものどが腫れてる感じがするのであまり固形物が食えん。昼は茶漬けでさらっと流す。でも、茶漬けなんてのは元々ご飯の保温が出来ない時代に冷めしを食う手段として主に取られたものなんだがなぁ。まあ、料理のバリエーションの増え方なんてそんなものか。
 のどはのど飴なめてたらわりと良くなった。
  軍曹様35歳 経由で インタビュー・ウィズ・ソルジャーズ へ。沖縄在住のかたが運営するブログらしいのだけど( メインページ )、普通に友達とのトーク感覚でつづられていくインタビューってのは珍しい。新聞で在日米軍の不祥事が語られることが多いけど、そんな(場合によっては恣意的に取り上げられた)特殊な事例で米軍兵士全体に偏見を持つのではなく、一人一人個性的な顔を持った彼らを見せることが狙いの一つなのだと思う。それをさておいても、興味深いし面白い。
 昨日AYU AYU modeなるものがあるのを知り、友人連にチャットで教えたら、なんか妙に受けてるんですけど……かなりの有名サイトで紹介されていたので今更リンクを貼らないことに意味はないかもしれないけど、まあ、一応著作権的にアレなところがあるものなので、興味のある方は検索して調べてみてください。
  韓国で非武装地帯の鉄さく切断朝日 )。韓国への工作員侵入なんていまさらですが、もし工作員の仕業だとすると、なんでわざわざこんなルートを取るのかな? 可能性だけだといろいろ考えられはするけどなぁ……
 新潟の被災地はまだまだ状況は落ち着いていない模様。被災の片付けによる疲労で亡くなるかたが出たり、道路などの復旧もまだの地域もあり、また高齢化が進んでいるところもあって予想以上に大変だそうです。もっと大変なのはこれからで、家を失った人たちのための仮設住宅を施設しないといけないわけだけども、豪雪地帯なだけに神戸のときのようなプレハブだとダメだそうで。冬季の燃料のこともあるし、当然余震の恐怖もまだあるし、「震災はいまだ進行中」ってことは最低限忘れないでいたいものです。
  自衛隊が炊き出し作戦−大量動員、1日数万食サンスポ )。「 駐車場には野外で炊事できる設備を備えた車約150両や、」って、やはり 野外炊具1号 だろうか? なんせ走行中でも炊飯可能で200人分の食事を45分で炊事できるという、一部では「自衛隊最強装備」の呼び声も高い代物ですから(本気にしないように)。でも、食うことは大事ですからね。こういうときだからこそなおさら。自衛隊の糧食は缶詰やレトルトも結構美味いです。
 ちなみに自衛隊の災害救助関連では このスレ の281などは有名。


2004年10月28日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] あちこち大変

 震災はまだまだ継続中。とは言え、かなりひどいところは限られていて、それ以外の多くはライフラインも復旧しているらしい。もっともその「ひどいところ」が大変なのだろうけども……
 神戸のときにもあったけど、今回はよりリアルタイムでマスコミの取材姿勢への不満も出ている。 こちら にまとめが。いずれもネットでの情報なので真偽の確認は難しいのだけど、確かにテレビで見る限り、マスコミの報道は珍しいもの見たさ以上ではないような……
 ただ、前回の震災の教訓や今回ネットなどでリアルタイムに状況・必要な物資が伝えられていることもあり、そういう意味では進歩を感じる。自衛隊の災害派遣をはじめとした政府の対応も、確実に良くなってると思うし。
 で、この時期によりによってのイラクでの人質事件。しかも今度はNGOでもジャーナリストでもなく、ただの旅行者。何故彼がそこに行ったのかは本人のみぞ知ることだろうから、当然わからない。ただ、報道を信じるなら、周囲の人間はこぞって止めているのに、本人のみが危機の意識もなくイラクに入国したことになる。この危険への想像力の欠如はなんなんだろう?
 先日深+に行った際にマスターと「援助交際」の話題になり(何故そんな話題になるのかも謎だが)、マスターは援助交際のリスク(病気を貰う可能性、身元がばれる可能性、ヤバイ相手をひっかけて刺される可能性、ヤクザにつかまってタダ同然で働かされる可能性などなど)を挙げ、手に入れようとするものがそんな危険を冒す価値のあるものなのか、と疑問を呈していた。が、おそらく実際に援助交際をしてる者の中には、そう言われても危機感を感じない者もいるだろう。そういった危機感というか危険感覚の欠如って、実は同根なんじゃないか?
 とはいえ、 家族に中傷電話かけてどないすんねん中日 )。

[アニメ] 新旧番組

 仕業人DVD-BOX上巻もあと1枚(4話分)のみになったのだが、なかなか見るタイミングが……
  ファンタジックチルドレン 。まだ一話を見たのみだけど、最初の感想は「コミック版とまるっきり違うやん!」。いや、 コミックフラッパー でコミックが連載してるのだけど(原作ではない)、絵柄はもちろん、話も雰囲気もまるっきり違う。で、見る前に「一話だけだとわけわからないよ」と脅されたのだけど、見てみるとそんなこともない。いや、わかるかってえとわからないことだらけなのだけど、これが巨大ななにかのパーツということはわかって、で、その全体像に興味を引かれる。続きも時間が空き次第見てみよう。
  ウォーターシップダウン 最終回。ウォーターシップダウンへの秘密の通路が見つかってしまい、エフラファーの大進撃が始まってしまう。そのことを一足先に知らせたキャンピオンだが……いきなりクライマックスな最終回だが、ファイバーの「孤独な戦士が僕らを救ってくれるが、僕らは彼を救えない」という予言が成就してしまう。が、裏切り者としてではなく誇りある戦士としての死だったことが唯一の救いか。
 ちなみに後番は これ らしい……う〜む。


2004年10月29日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] 葛根湯

 風邪の諸症状が出たので、風邪薬を買って飲む……のだけど、確かに症状は緩和されたのだけど、ひたすら汗が出てあたまがぼーっとする。よく薬の包みを見たら、「飲んだ後に乗り物を運転しないでください」と……しまった。ダウン系だったか(ダウン系言うな)。葛根湯ベースの薬だったのだけど、そういや風邪の時にはとりあえず葛根湯、みたいに言われてるけど、葛根湯って薬効はなんなんだろう? と思い検索。 こちら によると「風邪の初期の発熱・頭痛」「汗をかいていない」「首筋がこっている」「胃腸が丈夫」といった場合に適しているのだそうな。薬効としては免疫系に作用することで風邪の症状を緩和するらしい。で、汗が出てくる場合には葛根湯ではなく「桂枝湯」の方が適しているのだそうな。私の場合、汗をかいてなかったから、たまたま葛根湯に適した症状だったわけですな。
 この風邪薬のことで隣席の中国人のDさんと漢方やら鍼灸の話で盛り上がったけど、奥が深いものですなぁ。
 って、なんで頭がぼーっとするのか、結局わからないでやんの……orz(葛根湯成分は眠気を誘わないそうだから、他の成分のせいか)

[その他] ネタがないので天下国家を語る

 ホントはネタがないわけじゃないけど、ちょっとだけどうしてもひっかかったことがあったので。
 先週末昔の仲間と集まったとき、米大統領選の話になって、ブッシュとケリー、どちらがマシか、ということになった。「ブッシュの方が日本経済にとってはいいんだよね?」と同意を求められ、「短期的には、多分」という限定条件付で肯いたのだけど、実際問題個人的にはカードを切りなおして欲しい気分。ブッシュが再当選するにしても現路線ではそのうち必ず破綻し、政策の方向転換が迫られる。そうなったらどうなるかなんてわかったものじゃない。
 じゃ、ケリーの方がマシかって言うと無茶苦茶微妙。こっち側の言うことを聞く限りでは対日経済政策はかなり厳しいことになる可能性が高い(そうはならない、って分析もあるにはあるけど、やや楽観論に見える)。あるいは(クリントンの後継者ということもあるし)中国市場に擦り寄り、その影響で極東政策も親中に大きく傾くかもしれない。第一、アメリカの対外政策なんて過剰に手を出しすぎるか徹底的に無視するかの両極端なのだから(これも極論だけども)、こちらとしてはどちらがマシか、付け入る隙があるか、くらいの話にすぎない。
 で、ここまではその上でどっちを支持しようがその人次第のことなのだけど、上記の席で「う」な人が「日本経済が不景気になってもいいから、ブッシュはやめさせたい」と言っていたのが本日の主題。う〜ん。あたしゃヌルいから、そこまで非人道的なことは断言できませんけどね。
 意識してるのかしてないのか知らないけど、不景気ってのは人を殺すんですよ。そういう場合、社会的経済的に弱いものから死んでいく。「日本が不景気になってもいいから」というのは、そういう人たちが死ぬのを容認してるってことでもある。あの場にいた人は「う」の人がその発言したとき、私の顔が渋ったのを見たかもしれませんが、あの表情はそういう意味なんす。どっちにしろ誰が犠牲になるのを容認するかって非道い話なんでそれを責めようということじゃないんですが、自分の言ってることの意味を本当にわかってるのかなぁ、と。あと、日本の周辺状況的に中国に天秤が偏りすぎる懸念があるってのもある。不景気にそういう状況が重なるとなるとどうなるのか、いくつかの可能性は私程度の頭でも考え付くけど、あまり考えたくはない方向ばっかではある。確実にそうなると決まったわけではないけど。
 じゃ、ブッシュを応援するのかって? だから私の意見は前の方で言ってるじゃないですか。「カードを切りなおしてくれ」って。(ほら、ヌルいでしょ?)


2004年10月31日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 寝て曜日

 ほとんど治ったものの風邪で体力が落ちてたのか、ひたすら寝てすごす。
 イラクの人質は、最初に報道された遺体は別人だったものの、二度目は指紋で本人であることが確認。ネット上では(見ているところが偏ってるのかもしれないけど)「彼の行動はバカだけども、助かって欲しい」という意見が多かったので、多くの人にとって非常に残念な結果になってしまった。特に政治的理念・目的があって行ったわけではないだけに、余計家族らのコメントも痛々しい。どうもキリスト教徒らしいから「冥福」ってのはおかしいかな? ともかく、彼の魂の安らかならんことを。
 一度目に報道された遺体はアラブ風の服を着ていたそうで、アメリカ軍って東洋系が本当に心底見分けがつかないんだなぁと。いや、後頭部から撃たれて顔面は大きく損傷していたそうですし、危険な地域で邦人と見られる遺体の回収作業をしてくださって、敬意は抱いてますが。
 ただ、この件、というかこの件の周辺で気になることが二点ほど。一つ目は自衛隊の派遣期間は今年中に終わるわけですが、その後も継続して派遣するのだろうか? この辺は米大統領選の結果も絡んで来そうですが。
 二つ目は、自衛隊も米軍も撤退すべし、と今回の件でも主張してる人が結構いるわけですが、各国軍隊が引き上げた後、イラクがどうなると考えているのか、あるいはどうすべきと考えているのか、その辺が見えてこない主張が多かった。いや、「米軍はいつづけるべき」と考えてるわけではないけど、多くが米軍の撤退が第一目標で後のことは知らない、というようにも見えるので。

[アニメ][特撮] 新番組といつもの

  学園アリス 。先週終わった「ウォーターシップダウンのうさぎたち」の後番。作品の格で言ったら圧倒的に前番なのだけど、こちらも思っていたより悪くない。今時っぽいクールな(というか無関心ぽい)なかで主人公の熱血(という元気?)が空回りするのだけど、浪花節調の泣かせも入ってる。資金難から廃校になってしまう思い出の学校を残そうと運動をする主人公を尻目に、憎まれ口を叩いてあっさりと東京の学校に転校してしまう親友。だけど実はその学校は国が特殊能力を持つ子供ばかりを集めた特殊な学校で、そこへの入学を条件に主人公たちの学校の存続をしてもらっていたことを知る。居ても立ってもいられず、東京までその隔離された学校に、親友に会うために向かう。けど、実は主人公にも秘められた特殊能力があって……ややテンポが悪いのが気になるが、ドラマ的に意外とアップダウンをきちんと盛り込んでる。「キャラがかぶってない限り、可愛い子同士はつるんでいた方がなにかと得」の台詞は笑った。確かに衝撃の口説き文句だ。
  デカレン は、先週の衝撃の石野真子変身と一転、シリアスムードの展開に。デカレンは「必ずロボットで戦わないといけない」というセオリーがないので、こういうドラマ作りも出来るんですな。しかし最後にゲストキャラの姉が尼さん姿で出てきたのは、ちょっと笑ってしまった。
  仮面ライダー剣 は、ウルトラセブンがなんか悪役っぽい役で登場。で、最後に残った虎姐さんも次回封印のようで、これでアンデッドは全て封印済みに。でも予告で、「これからが真の戦いだ」と、打ち切り最終回っぽいことを言ってるんですが……