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2003年06月02日(月) 旧暦 [n年日記]

不調続き

 日曜も不調。二、三時間寝て、スギ薬局で解熱剤を買ってきて、それでなんとか押さえ込む。日曜に済ませねばならない作業があったので突貫で済ませる。月月火水木金金。
  ファイズ は、恵子編後編、そしてラッキクローバーのジェイ退場。うわ、この戦闘シーン、ごっつ燃え。クリムゾンスマッシュ(大キック)→グラインドインパクト(ジャンプ大パンチ)のコンボで、ファイズはあと十年は戦えますよ? 恵子の話の方も、導入の強引さのわりに綺麗にまとまった。啓太郎がまともに活躍する話なんてはじめてじゃないのか?
  カレイドスター は、先週に続いて悪くない(つか、良い)話。ナージャとかハリポタみたいに理由もわからず回りが守り立てすぎ、ってことはさすがにないのだけど、それでもあまりとんとん拍子だとちと萎えるからなぁ。これくらいの話がしばらく続くといいのだけど。それでも、根底に流れる「ショービジネスのプロフェッショナッリズム」ってのは崩れてないので、それが崩れないうちは見よう。
 リンドバーグ著「孤高の鷲」読了。リンドバーグは反戦派なのだけども、「個人のポリシーと国民としての義務は別」と、軍籍への復帰を希望するのだけど、主戦派のルーズベルトににらまれて思うように行かない。で、どうやってクリアしたかというと、軍籍でないまま無理矢理軍にもぐりこんでしまうという……オイオイ。で、目的だった日本軍との交戦の部分は1944年のところで、そこでは軍の将校の談話として、投降した日本兵が「ちょっとした出来事があって」消えてしまったりとか、投降してきた日本兵を問答無用で射殺したりとか、記念品に日本兵の鼻や耳を削いでいく米兵がいたりとか、日本兵の首を骨だけにするために蟻塚に突っ込む話だとか、チェロキー族出身の米兵がペーパーナイフにするために日本兵の脛の骨を持って帰ったりだとか、日本兵の遺体から金歯やら所持品を略奪する米兵だとか、日本兵の遺体を穴に放り込んでブルドーザーでならすだとか、日本兵捕虜を輸送中の飛行機から叩き落すだとか……まあ、伝聞が多いとは言え、枚挙に暇がない。略奪だの投降兵の射殺などは、日本軍側でも行われてはいたのであろうけども、談話はしばしばエスカレートするものだから、100%信じるべきではないにしても、一般的にイメージで刷り込まれた「日本軍は捕虜を虐待したが、連合国はきちんと取り扱った」ってのは実は大嘘だということがわかる。いや、そりゃ知ってる人は知ってるだろうし、人によっては当たり前の話なんだろうけどさ。連合軍占領下のドイツでも略奪や暴行が続いていた記述があり、戦争ってのは絶対そういうものが伴うのだと、思い知らされる。
 他には占領統治下のドイツに行き、メッサーシュミット博士とかに会うくだりとかが面白かった。
 正確な事実はどうだったのかははっきりわからないのでなんとも言えないけど、反戦の立場の作者の記述ながら、イデオロギーに引きずられすぎることなく、比較的冷静に自分の意見を書き込まれた日記で、文章も読みやすく、なかなか読みごたえがあった。当時の生の声を知る資料としても、それなりに意味はあると思う。
 で、続けて コリアン世界の旅 を読み始める。在日韓国人・朝鮮人に取材し、一体在日コリアンとはなんなのか、を紐解こうと言うノンフィクション。まだ第一章を読んだところで、全体の評価は出来ない。第一章は早々に帰化した半島系であることをカミングアウトしたにしきのあきら氏のドキュメンタリーで、「特にカミングアウトに抵抗はなかった」という氏にとって「在日とはなにか」を追うことによって、在日コリアンの新世代の台頭を示している。「見えない存在」と本書中で在日コリアンを表現しているが、「見えない存在」にしているのは日本国民なのか、それとも当の在日たちなのか、あるいはもう少し複雑なものなのか。本で何かはっきりしたものが得られるとは思わないけど、何が示されるのかは興味がある。


2003年06月04日(水) 旧暦 [n年日記]

鳥頭

 反省すべきところやら考えなきゃいけないこともまだ山積してるのだけど。何か文章にしてしまうと、その辺が曖昧なまま通ってしまう気もしてしまうのだよね。でも書くのだけど。
  コリアン世界の旅 読了。なんと言うか、う〜ん、と考えるところが色々あった。本書では(後の章で実はそうでないと言われているにも関わらず)「強制連行により連れてこられた」とか書かれているなど、そういう「おや?」という部分はあるのだけど(釈明するならば、これは前の部分でその情報を知らないことを前提に書かれていて、それを変えるとカスケード的に全てが変化してしまい、その時の取材の印象がおざなりにされてしまうため、あえてそのままにしている、とも受け取れる)、まずは国内の在日から、世界各国の韓国・朝鮮系へと移り、そして本国、さらに日本に戻ってくる、という形になっている。これは個人的な解釈だけども、日本の在日韓国・朝鮮人のアイデンティティの問題と、日本人の韓国人・朝鮮人への(偏見などを含めた、広義での)差別を、一旦各国における韓国・朝鮮系の状況と対比させることで特異な部分を浮き出させているように思える。結論をまとめてしまえば、「日本人と在日韓国・朝鮮人両方とも現状を作る原因を持っている」ということになるのだけど、日本人の異なるものへの態度と同じように、韓国・朝鮮人特有の「恨(ハン)」の文化が遠因にある「恨むことの肯定」と、同民族同士での「異化・同化」の競争がさまざまな軋轢や誤解を生み出す元になっているように思える。両方が変わっていかねばならないのだろうなぁ、と思う。
 ここんとこ、晩飯が胃を通らんなぁ……ダイエットには丁度良いのだけど。昼飯は通るのに、なんでなのか。


2003年06月05日(木) 旧暦 [n年日記]

アニマトリックス買って来ましただ

 CDショップに寄る余裕がなかったんで、近所のコンビニ回って、セブンイレブンで。今日ほど東海地区にセブンイレブンが出来て良かったと思ったことはありませなんだ。
 で、ネットで公開されているもの以外で1.ラスト・フライト・オブ・オシリス、4.キッズ・ストーリーと6.ワールドレコードを見る。「ラスト・フライト・オブ・オシリス」は事前に「CGはすごいけど、ストーリーは……」ってなことを聞いていたけど、CGのわざとらしさがむしろ気になり、話の流れは逆に気に入った。基本的に「マトリックス・アンソロジー」ってな感じで、「ニューロマンサー」読んだ後に「クローム襲撃」読んでるのに近い感覚はする。って、あまり比喩になってないか。
 ひょっとしたら本編のマトリックスよりも(その意義の大きさは置いといて)ワクワクしてくるかもしれない。
 昨日読了した「コリアン世界の旅」は、構成としては「不可視の存在である在日」をまず描き、その後、日本の中のコリアン文化、そして世界のコリアンとの対比をして、再び在日の新しい世代へと戻ってくる、という構成になっている。まあ、大雑把には、だけど。「在日、韓国・北朝鮮問題云々」を置いとくとしても(本当は、日本人として当事者である以上、置きっぱなしにしてはいけないのだけどね)、なんらかの事情で他民族の中に取り残される(と言っては失礼かもしれないが)形になった人たちの歴史のルポタージュとして、面白い本ではある。
 で、今読んでるのは神林長平の「青いくちづけ」。いつもながらに、読者になじみのあるガジェットを核に、よくもこれだけのイマジネーションが広げられるものかと感心させられる。無論、そのイマジネーションの展開は独り善がりな妄想とは一線を隔している。読者を酔わせるイマジネーション。作品自体の評価とは別に、それには作品を読むごとに敬服させられる。
  宇宙のステルヴィア 、本放映を横目で見つつ、ちと、う〜ん、と思うところがあり。それが具体的に何故かは、横目で見てただけのこともありきちんと言えないので、録画を再度見て、なんで引っかかったのかを考えたい。いや、一話の構成としては、決して悪くはないとは思う。多分。
 最近、自分の欠点と言うものを痛感させられる。ってより、長所を実感することがまずないんですけど……別にネット上のこと云々ではなく、オフラインのことでね。変わらねばならない、とは良く言葉としては聞くけど、変わるってどういうこと、ということ自体がわからない。別に歳食って保守的になったってことではなく、基本的に昔っからそういうスタンスなのだよなぁ、私は。何を書くにしても責任を負えば自由なんだから書けばいいじゃん、と思うと同時に、自分に何かを語る権利はないのではないか、とも思う。しかし、自分の脳内のそれらの対立構造に新しい要素がない限り、いつもどおりなあなあになってしまうのだろう、とも思う。そういったことは、親切な誰かが与えようとしてくれることはあっても、自身が受け取れないことが多すぎるのだろう。受け取れるだけ受け取れるようになりたいと思うことは傲慢なのか、それとも単なる責任回避なのか。


2003年06月07日() 旧暦 [n年日記]

マトリックス再装填

  マトリックスリローデッド 公開初日だったので見てくる。しかも初回。限定配布らしいホログラムポストカードを渡されて、で、何故かマトリックスリローデッド封切り初日を取材に来ていた東海テレビの人にとっつかまる。初日に見に来た客の反応を調べてるらしい。カメラを向けられ、「楽しみでしたか?」「好きなキャラクターは?」「どんなシーンを期待しますか?」と、一通りの質問に答えてから解放。もし使われていれば、多分夕方辺りのニュースで流れたんでしょうが、ヲイラは見てないんでわかりません。
 で、劇場内に入って10分ほどCFが流れた後、本編が開始。一作目じゃカタカナが裏焼きになってたけど、今回はちゃんと表からになってる。ちと序盤は微妙かなぁ、と思っていたけど、アクションするようになってくると、俄然勢いに乗り出す。ストーリーに関わることに触れるので、ネタバレ反転。 実は予告編とか見て、一番心配したのが乱戦状態になったら、デジタルエフェクト特有の見づらさも手伝って観客が置いてけぼりになるんじゃないかということだったのだけど、これは完全に杞憂だった。特殊効果も前回の二番煎じでなく、前回の技術の延長戦の上に、さらに上乗せをしている。はっきり言って、別物と思っても差し支えない。これを見に行くだけでも劇場に足を運ぶ価値がある、と言いたいところだけど、実はストーリーも今回は評価できるかもしれない。よく意味のわからない思わせぶりな台詞が多いのは相変わらずだけども、前作で引っかかった点、例えば機械たちの束縛から逃れるための戦いをしているのに、「予言」の解放と救世主を無条件に信じる(ある意味服従している)という矛盾、どうしてネオにそういう特別な力がやどったのか、なんで人間なんかのをエネルギー供給源にするのか、投げっぱなしになると思ったこれらの点が、きちんと組み込まれて一策目で見ていたマトリックスの世界観が再度構成しなおされる。そのための説明の台詞が終盤に多くなったのはご愛嬌だけども……あと、まだストーリーが半ばなので、作品のきちんとした評価は11月公開のレボリューションを見るまでは出来ない。
 いまのところ、もはや「エージェント」でなくなり、独自の進化をとげているスミスの役どころが不明だけども、第二部と第三部は前編後編的なつながり方なので、多分第三部の展開において重要になるのだと思う。
 ところで、エージェント・スミスってなんで生き返ったんかなぁ。まあ、いいんですが。
 この分なら三作目「マトリックス・レボリューションズ」も期待出来そうとは思わせてくれた。
 ところで、冒頭の方に出てくる「オシリス号云々」は アニマトリックス の「THE LAST FLIGHT OF THE OSIRIS」のオシリス号のことで、ザイオンに帰還したネオに慕ってついてくる少年は同じくアニマトリックスのKID'S STORYに出てくる。見なきゃいけないってことはないだろうけど、知らないと違和感はあるかも。まあ、多分マトリックス見に行く人はほとんどアニマトリックス見てないだろうなぁ。
 帰りがけに「コミックフラッパー」、 「俺フェチ」二巻 (桑原ひひひ)、「 マルドゥック・スクランブル 」(冲方丁)を買って来る。「俺フェチ」は、一巻は友人の友人と言うことでご祝儀でしたが、二巻は気に入ったから買っただけで、別にご祝儀じゃありませんので。「蒼いくちづけ」をこないだ読み終わり、今、「 ドグマ・マ=グロ 」(梶尾真治)を読んでる最中。え〜っと、これって早川書房の「グリフォン」か何かで連載してたのだよなぁ……ほとんど読んでなかったし、ストーリーも頭に入ってないので、丁度良い機会。


2003年06月10日(火) 旧暦 [n年日記]

カツカレー

 今日、昼飯に食堂でカツカレー頼んだら、食堂のおばちゃんが聞き間違えて普通のカレーを出してきた。「あの、カツカレー頼んだんですけど……」と、カツを頼んで載せてもらったら、たまたま後から来た、同じくカツカレーを頼んだ人が、先にかっさらてってしまった……あの、私が先に頼んでたの、聞いてましたよね? 朝飯食ってなくって腹減ってるんですけど……と、些細なことが気になる今日この頃。
  マトリックス・リローデッド の感想をつらつら考えていて、前回書かなかった欠点とかを挙げると、終盤の説明台詞とか(でも、あれがあったんで個人的には腑に落ちたんですが)、個々のシーンがやや長く感じられたこととか、前半の濡れ場のシーンが長すぎたとか、トリニティ役のキャリー・アン・モスが老けて見えたとか、あるんですが、やっぱりトータルでは「あんなゴッツイ映像見せてくれてありがとう」な感じ。キャリー・アン・モスの外見云々は、「 メメント 」の時に、わりとスーパーでゴージャスな美女ってよりは、年齢も感じさせる身近な美女って印象を受けたので、特に不満はないのですけどね。しかし、本編が終わった後の“To be continued"”にかぶさった字幕は、ちと……せめて「以下、次号!」とか、「震えて待て!」とか、「×××、再起不能(リタイア)」とかだったら……あ〜、どれも激しく違いますかそうですか。
  宇宙のステルヴィア の先週分を見直す。で、自分なりにどこが引っかかったかを考えてみると、スケール感がまったくわからないところではないか、と思う。端的なところでは「いきなりグレートミッションで大活躍」なところもそうなのだけど、最初に僚機を助けるために戦線離脱、という場面があって、戦線離脱した自分への悔しさと、人命を助けられたという事実との間の折り合いがつかないうちに、スーパーな活躍で地球を救う、という展開になってしまったのが、まずは大きいと思う。個人レベルの小さいことと大きいことが、その間をつなぐものなしに示されたので、そのつながり・流れがわからなかった、ということでもある。敢えて言えば、光太のすごさ、ってのも、結局伝わらなかったし……スケール感か。自分で言っておいてなんだけど、とりあえず覚えておこう。
  カレイドスター は、成り行きで新作主役オーディションをうけることになったそらが、演技中の事故で演技に恐怖感を持ってしまう話。う〜ん、ケンが珍しくそらを叱咤したりするのはすごく良かったけど、あの変なポーズとかは、イマイチなじまなかったかも、と思ってしまう。あと、それほど大きなことではないけど、スポンサーはそらのどこを買ったのかがわかりにくいのも、気になると言えば気になったかも。
 でも、全体的には、いまだ十分な水準ではあるとは思う。
  ファイズ もいまだ面白いです。ファイズ側三人組と、オルフェノク側三人組との絡み方とか。細かい齟齬はあげつらえるけど、そんなに多くない登場人物でも、絡ませ方がいろいろ出来る、ってのは、ちとすごいなぁと素直に思ったり。
  ドグマ・マ=グロ を読み終え、 マルドゥック・スクランブル を読み始める。ドグマ・マ=グロは視点が複数に分かれてることもあって、ちとすぐにはまとまった評価を出しにくい。もう少し自分の頭の中で整理しないと……あと、最初の出版元は早川でなく朝日ソノラマ、掲載誌はグリフォンでなく獅子王でした。うう。
 マルドゥックは、まだ途中だけどもかなり個人的好みと合致してる気がする。そんなに分量があるわけではないので、明日・明後日には読み終わるかなぁ。


2003年06月11日(水) 旧暦 [n年日記]

不調

 どうも起きがけからふらふらしてたんで変だと思ったら、体調を崩していたらしい。無理が利かずに仕事にならんので、早引け。さっさと明日に備えて治さんと……
 昨日書いた通り、 マルドゥック・スクランブル を読み終える。けど、ラストにTo be continued(次回完結!)と……(カッコ内は嘘です) 良く見りゃ、サブタイトルに“The First Compression〜圧縮”ってあるし。ガク。主人公は父親にレイプされた過去を持つ少女娼婦(ティーン・ハロット)ルーン・バロット。恋人に裏切られ、殺されかけた彼女が、その恋人の犯罪を暴くための力と、なんにでも変身できるネズミの相棒ウフコックを与えられる。「なんで自分なのか」愛すること、愛されることの意味を失った少女が、ウフコックとの交流で、自分を傷つけるように過去と対峙しながら、愛を学習し、未来を掴もうとしていく。SFアクションものなのだけど、根底にあるのは、性的虐待によって傷を負っている(と、簡単に言って良いものではないだろうけど)少女が愛を回復しようとしてる姿だと思う。あんまり愛、愛って連呼してると、こっちが気恥ずかしいけど、要はそういうことだと思う。次巻の「The Second Combustion〜燃焼」が楽しみです。
 で、マルドゥックはとりあえず読み終わったので、電車の中で「丸」を読む……なんか、周囲の視線が微妙に痛いんですけど。エログラビア誌読んでる人だってこんな視線受けまいに。うう。補給特集と言うことで、前回(12年前)のイラク戦争やら第二次世界大戦の補給・兵站に関する記事が幾つも掲載されている。先のイラク戦争は予想以上の進撃速度によって、一時補給線が伸びてしまったことが新聞などでも報道されたけども、それが致命的にならなかったのは、イラク側に補給を叩くだけの余力が残っていなかったってこともあるのかもしれないけど、兵站の重要性を米英軍側が十分に認識していたからでもないかという気がする。兵站軽視の悪例としてインパール作戦の記事も掲載されているが、とても対照的に感じた。
 さて、明日に備えて、えぐるように打つべし……ではなく、早めに休んでおきますか。


2003年06月12日(木) 旧暦 [n年日記]

SF考証

 荒箱さんの日記を見たから疑問に思ったわけじゃないけど、数年前からアニメとかでたまに見る「SF考証」とか「SF設定」ってなんなんだろうなぁ、と思う。「SF考証」の場合、例えば時代劇の「時代考証」とかは、その時代に対する学術的な視点を反映させて助言・指導をするし、「科学考証」の場合は、自然科学のあれこれと照らし合わせ、おかしいところはないかチェックする。でも、「SF考証」ってのは、「SFを考証する」ではなく、「SFとして考証する」ってことなのか?
 「SF設定」だとすると、そんなのは物語の主題・組み立て方の方法論によって変わってくるもので、そういったものに深く関わらない限りは「SF設定」と称するより「設定補佐」とか「アドバイザー」とか称する方がイメージ的に近い気がする。どうしてわざわざ「SF考証」だとか「SF設定」だなんて言葉を使うのか、その意図がわからんのだよなぁ。「SFとして見ろ」という明示なのかなぁ。でもそんなん、「人によって定義が違うやん」なんてのはSF村の住人にとっては暗黙の前提だし……う〜ん、本当にようわからん。
 で、「 宇宙のステルヴィア 」は、前代未聞の大プロジェクト「グレートミッション」の前回より、明らかに面白いんですけど……いいですことよ、こういうドロドロしたの? 光太の才能がすごいかってのも、前回より感覚的に分かりやすかったし。シリーズ構成やら全体の統一性に難は感じるものの、今回の話だけ見る限りでは、面白かったです。ハイ。今回、脚本・コンテ・演出「小出克彦・長澤剛(コンテ・演出)」、前回「堺三保・中津環・栗原ひばり」だそうで、SF設定とかよりかはこっちの方が効いていそうではある。面白さへの寄与は誰がどう、と明確な区分けは出来ないけど。まあ、今回を見る限り「宇宙でハリー・ポッター」にはならなさそうで、とりあえず良かった。
 あちこちで「面白い」という評判を聞いていてたのだけど、イマイチ気合入れて「見よう」というところまでは行かなかった「 ボンバーマン・ジェッターズ 」を始めて見る。第37話ということで、かなり中途なところで見てしまったのだけど……これは確かに正統に面白い番組ですわ。他の話を見てないんでなんとも言えませんが、何か特別に「区切りとなる回」ではなかったようだし、これが「特に当たりの回ではない」とすると、とんでもない水準を維持してる番組になる。ううむ。レンタルでチェックするか。
 昨日の体調不良は、一日寝たら治ったみたいです。ご心配をおかけしました(心配した人がいたとしたら)。生き物を殺生する生業ってのは、案外とじわじわ神経に堪えますわ。(特に哺乳類)


2003年06月15日() 旧暦 [n年日記]

自己防衛の社会

 深夜番組録画のビデオを見てたら、いきなり「ミニミニ大作戦」という文字が……なんだ、またテレビ東京系で再放送するのか、ってアレ? 今の録画、TBS系の録画だったはずだよなぁ、と、巻き戻してみると、ち、ちがう、ワシの知ってる「ミニミニ大作戦」じゃない。なんか「オーシャンズ11」とか「バンデッツ」みたいな、いまどきの犯罪映画ですよ? そう言えば、リメイクをするって話は聞いた気がするけど……探したら、 リメイク版の公式ページ が見つかった。うう、テーマ曲が例の「We are the self preservation society」ってヤツじゃなくなってるっぽいんですが、しかしそれは百歩譲るとしても、エリザベス女王が心のアイドルの愛国ギャング・ブレッジャーさんはどこへ? それ以前に、舞台がアメリカ??? あの、原題は「The Italian Job」のままのはずですよね? あの、「Italian」だからイタリアじゃないんですか? 前作ではそうだったんですけど。おかしいですよ、カテジナさん! って、冒頭の部分は一応ベニスが舞台なのか。う〜ん、イマイチ、看板にイツワリあり、の気も。日本では「ミニモニ大作戦」と読み違えて劇場に入る人はいますかね? いませんね。すいません。
 研究室の恒温槽の中の、こないだ単離した細胞をチェック。どうやら生きてるっぽい。それにしても、恒温槽の中のにおいが……誰か、絶対痛んだ細胞をそのまま放置してるぞ。誰だろう。
 で、そのついでに大須へ。そろそろノートパソコンが欲しいので、見て回る。ねらい目はヒトバシラー覚悟で この辺り なのだが、新製品なため品薄。しょうがなく、取り寄せだけ頼んで帰ってきたら……帰宅途中の住宅街の中のパソコンショップに在庫アリで置いてあった……しかも、値段もそんなに変わらない……うう、しまった。盲点だった。
 まあ、大須では巫女喫茶の店頭販売で冷しあめを飲めたし、それでよしとしよう。
 しかし、相変わらず大須にも赤いジャケットを着たY!BBの人たちが多い。けども、イマイチ往時の元気がないような。ただ単に暑くなってきたからなのか。 Y!BBのモデムの所有権転売可能に/.JP )ってな話もあって、個人情報の流出が云々ってことも言われてるけど、どちらかと言えば不良在庫かしがちなADSLモデムを証券化することによってそこらへんの会計を云々、ということらしい。ただ、9万円という買取価格はどう考えても適正な価格とは思えず( このへん を見ても、9万円のADSLモデムって……とは思う)、なにが、いなんだろうなぁ、という感じが。
 朝、カレイドスターの録画時にビデオ残量がなくって、カレイドスターはリアルタイムで見つつ、テープを巻き戻し。う〜む、ファイズの前に気付いて良かった。と、思ったら、今日はゴルフ中継でお休みでやんの……そういえばそうだった。
  カレイドスター は、前回二週間の限定興行とは言えレイラの代わりに主役に抜擢され、「レイラのように」と意気込むそらだが、意気込みとは逆に客の反応は芳しくない。「レイラと同じことをしても客は満足しない」ということに気付いてしまうが……現実味で言えば、演出家や他の共演者の了解を取らずに勝手に筋書きや演技を変える(しかも興行期間中に)ってのは突っ込みどころなんだろうけど、他の共演者との衝突や、自分なりの解釈をして役を作り上げていくところってのが描くことの主眼だし、その部分は良く描けてたので満足。ラストでレイラが自分とは違うタイプのそらのことをライバルとして認識する暗示で締めってのも、王道的。でも、関東では視聴率あまりかんばしくないらしいのだよなぁ……大丈夫かな?


2003年06月17日(火) 旧暦 [n年日記]

日本で春風亭柳昇というと……

 その 春風亭柳昇師匠がお亡くなりになられました産経 )。徴兵された軍隊時代の話を面白おかしく高座にかけていたのをテレビで見たのはもう何年前か……一方的な思い入れに過ぎないのだけども、こういった人が一人、また一人といなくなってしまうのは、なにかが欠けて落ちていく気はしてしまう。記録の中の映像、音声を見ても、もうこの人はこの中にしかいないと実感するのだろうなあ。合掌。
  ニューズウィーク の「オタク産業、世界へ」という記事を読む。アニメ・マンガと言ったいわゆる「オタク産業」の欧米での市場が広がってきたことに関するレポート。ちょっと目を引いたのは、これまで買い手を待っていた状態から、積極的に日本から海外へと営業をするようになってきたこと、それとこれまでの体制だとアニメなどのロイヤリティは主に原作者に還元されてしまい、海外でヒットしても製作現場が潤うことはほとんどなかったこと、か。アニメ産業に関してもいろんな規制緩和がされるということであり、そういったものによって製作現場が今以上に活気付けばいいなぁ、とは思う。また、アメリカ版のジャンプも35万部の発行部数を達成したそうな。百万部規模の日本の週刊少年誌よりは小規模だけども、まだまだ成長の余地はあるということなのかもしれない。
 同じ号に掲載されているのは、アジアでの韓国ドラマの台頭の記事。ちゃんと読んでないので、こっちは詳細不明。某ドラマが日本の某アレのパクリだとか、そういう話は多分載ってません(当たり前)。
 最近、雨が多いので職場の行き帰りは主に地下鉄。けど、地下鉄に頻繁に乗るようになって気付いたけど、地下鉄の乗客って、さほど混雑してるわけでもないのに乗降客に道をあけたりしない人ってけっこういるのね……別に居眠りしてるとか、そういうわけでもないのに。微妙に嫌な雰囲気だなぁ。
 で、最近地下鉄の中で読んだのは 装甲騎兵ボトムズIウド編 IIクメン編 。小説版と銘打ってるけど、どちらかといえばシナリオを小説形式で書き下したもの、という感じで、だけど、きちんと話の流れはわかるようになってる。そこらへんは腕ということか。二巻の解説の大河原氏のインタビューがたいへん面白かった。 サンサ編 も買わんとなぁ。
 久々に紅鉄絢氏の新作を見たと思ったら、成人誌……いや、どこかで見たようなキャラクターたちの気もしますが。つか、ペンネームも 鉄絢になってるし……一般誌での登場はないんだろうか?


2003年06月18日(水) 旧暦 [n年日記]

伊賀妊婦帖

 土曜の朝のNHK歌壇・NHK俳壇が楽しみになってきている今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか? 朝のNHK教育の番組、なかなか侮りがたし。あ、一応受信料払ってますんで。
 今日の通勤途中の読書は くの一忍法帖/山田風太郎 。いや、でもこれ、読んでて、「くの一忍法帖」ってより、「くの一 妊婦 帖」って言った方がぴったりな気がする……ストーリーは、大阪城落城直前、真田幸村が豊臣家再興のために、配下のくの一五人に秀頼の子供を身ごもらせようとするところからはじまる。そのことを家康は半蔵から知らされ、さらにその五人が秀頼の妻であり家康の孫娘である千姫付きの侍女の中にまぎれ込んでいることを知り、伊賀の手だれ五人を差し向け、人知れず始末させようとする……ってな話。しかし、女五人VS男五人というところから推測がつくように、技の多くがエロ方面。でも、これってエロなんかな? う〜ん、エロはエロでも後ろに「グロ」が付く気がしないでもない。忍法の内容も、一応一見それらしい科学的説明がついてはいるものの、「そんなん無理や〜」と突っ込むこと請け合い。いや、無論確信犯でやってるのはわかるし、荒唐無稽なような、そうでないような妖しさが楽しいんですが。多人数対多人数パターンの忍法帖にありがちな欠点、物語の中心となる人物が定まらず、感情移入できない、というのが出てしまってるのが、ちと。結局のところ、主題らしきものは「母は強し、男は阿呆」というところのような気がするけども……ただ、こういう形での母性の描き方はちと強烈だった。
  アンマン空港爆発事故の五味氏が特赦で釈放NNN )。無論、殺意があったなんて思っているわけではない。しかし、過失とは言え、死者まで出てしまっている。冤罪ではないのだから、きちんと罪をつぐなってもらっても、日本との関係が悪化することはないと思うけど……本人はこれから社会的にいろいろなものを負うことになるだろうので、別に罰されなきゃいけない、ということじゃないけど、でも、喜ぼうって気にならないのも事実なのだよなぁ。
  総連施設の半数以上、免減税Yahoo!hl )。公民館などと同じ扱い、ということだそうだけども、調査を行わず「公共性が高い」というものが多いというのが、まあ、やっぱそうだったんだろうなぁ、という感じ。総連が成り立ちからすべて悪いとか思わないし、異邦の地での互助組織は必要なんだろうけども、こちらが安心できるだけの透明性はやはり欲しい。
  IWC、反捕鯨国提案の「保存委」設立決議を採択読売 )。IWCが、鯨保護が 何故か 政治問題化したことにともない、反捕鯨国による政治的鯨保護の場と化した観があるけど、もうさすがにいい加減脱退してもいいんじゃないかという気になってくるよなぁ……82年の馬鹿馬鹿しいとしかいいようのない採択の時点で切れてても不思議じゃなかったんだから。参考: 外務相の国際漁業協定についてのインタビュー
  北朝鮮入港拒否で扇国交相「日本をなめているのか」朝日 )。まー、なんと言いますか……たしかに こっち もなんだかなぁ、ですが。「不備があると入港できないとは知らなかった。」って、あーた……
  CARTOONNETWORK の新番組 TEEN TITANS が日本のアニメ風ということで、「どこが?」と思ったのだけど、 原作コミックの表紙 を見ると、まあ、たしかに、その、なんだ。


2003年06月20日(金) 旧暦 [n年日記]

宿酔い

 う〜、新しい職場での歓送迎コンパに参加。一次会は抑えていたものの、何故か参加していた二次会では明らかに飲みすぎ。どうしてあんだけ飲んでN先生は今日も平気な顔でいられるのかが不思議でたまらない……鍛え方が違うのかしらん?
 そんなこんなで今日はあまりまともに仕事にならず。うい〜。これでまた週末に飲みですよ。通りすがりのマッドサイエンティストがアイアンレバー(鉄の肝臓)をくれないものかしらん?
 帰りに書店に寄って何冊か本を購入。 装甲騎兵ボトムズIII サンサ編世界の傑作機別冊 戦争のお値段柳生忍法帖 。それと ウルトラジャンプGX は既に購入済み。
 少し離れた大き目の書店で見つからず「ショボーン」となってたら、近所で見つかった 世界の傑作機別冊 戦争のお値段 は、米軍の兵器や装備、一回戦争をするのにはいったいどのくらいかかるのか、という視点からの兵器カタログ。戦争は金がかかるとはとかく言うけども、いったいどのくらいかかるのか、どこにそんなにかかるのか、というのは一度ちゃんと調べないとなぁ。まあ、ボチボチ読んでいきます。
  TEEN TITANS の主題歌がPUFFYって話を小耳に挟んで、「マジ?」と思い検索したところ、どうやら本当らしい( ここ のMonday, January 13, 2003の記事参照。あと、公式ページの下の方にも良く見るとちゃんとクレジットされている)。アメリカでのコンサートはかなりからい評価だったらしいけど、J-POPもアメリカでちゃんと普及してるってことなんだろうか? それとも日本市場をにらんで、ってことなのかなぁ。ところでravenのレオタード風のコスチュームにフードつきマントってのがなんつーか、一つ間違えると変質者っぽいと言いますか。あと、最初気にしてなかったけど、リーダーっぽい「ROBIN」って、BATMANのROBIN?
  マガジンGREAT をぱらぱらと見て、新連載の「パンプキン・シザーズ」(岩永亮太郎)が少し気になったので一応メモ。しかし、黎明期の装甲ペラペラの戦車でないかぎり、至近距離で戦車の装甲をハンドガンでぶち抜くのは無理すぎの気が……
 もうちょっとメモで バトロワ魂ガンパレ漫画道場 。何気に映画の感想やテコンV紹介も面白いかも? かも? かも?
  世論調査で「全く読書しない」3人に一人朝日 )。う〜ん、そんなものなんかなぁ。そんなものかもしれない。けど、ちっとは読まないのかなぁ。う〜ん。
  キャラミル研究所 がリニューアルしたっていうんで見に行ってみる。で、ツキアイゲノムを調べると、「ピュア」「インスペクター」「フィーリング」で「クール」……なんか、書いてあること、それぞれで矛盾してる気がするんですが……でも、それなりに当たってる気がするのも不思議だ。


2003年06月23日(月) 旧暦 [n年日記]

味噌煮込み食ってきました

 日曜に友人が味噌煮込みを食いに行くというので一緒に行ってきました。大変満足でございました。またの機会があったらそのときもどうぞよろしく。
 今日はここ一週間近く悩まされていた60Hzの亡霊からようやく解放。天竜川以東は50Hzの亡霊になりますが。うむ、これだけでも祝杯をあげたい気分であるのことよ。これであとはデータさえ取れれば問題なし。とにかく電波禁止。ピコ(10の-12乗)アンペアの壁は厚いんじゃ、ゴルァ!
  ファイズ は、アクセルフォームよりなにより先にまず突っ込ませて頂いてよろしいでしょうか? 北條、もとい琢磨さん、戦闘シーンも見せずにいきなりファイズギア取り戻されるかよ!? さすがは北條さ……げほ、ごほ。あと、朝霞駐屯地ですかい!? 自衛隊車両がゴロゴロしてるんですけど……そうか、自衛隊もやはりピザを頼むのか。つか、ライダーで自衛隊協力って本邦初の気がするんですが。一昔前は採石場が定番なわけだったりするわけですが、平成ライダーはいろんな場所で戦闘OKなのは、きっと爆発がCG合成でできるようになった、ってのは大きいのだろうなぁ……しかし、今回自衛隊駐屯地である必然性がようわからん……(あ、必然性云々は言ってはいかんのか)。新登場のアクセルフォームは、マトリックスとかってよりは変移抜刀霞斬り、って感じですか。偉そうに出てきた蠍オルフェノクはあっさりとあぼん。所詮は雑魚か。木場=ホースオルフェノクは相変わらず勘違いでファイズを襲いまくり。いや、この場合仕方ないんだけど、往年のギルスを連想するんですけど……最後の方までギルスを連想することにならなければいいんですが……
  カレイドスター は、アンナの話……なんだけど、こういうときに限って作画がヘタレなのはどう考えたらいいんでしょうか? あの、ひょっとして、この回捨ててますか? でも、脚本は決して悪くはなかった。気になる点はアンナパパの毒舌ネタがちとわざとらしかったくらいですかね。しかし、こういう作画スケジュールで回ってくるってことは、ひょっとして、世間様はショートでつり目を求めていませんか? さいですかそうですか。
 最近あまりちゃんと見てなかったけど、 世界の真ん中 さんで「ほう」と思ったネタが、 税込価格表示義務で絶版続出の危険性空色のクレヨン さん)(1)とか、 覚えやすくて破られにくいパスワードのつけ方日経BT )(2)とか、 Winnyの不正コピーでTVCMが成り立たなくなる理由CNET JAPAN )(3)とか辺りか。
 (1)は、 茨城新聞の12/27付コラム で触れられている「消費税総額表示義務付け」のことらしい。調べて見ると、 この辺 とかでも触れられている。オイオイ、これはまだ生きてるんならマジで洒落にならんのだけど…… この辺 を見ると、まだ生きている法案らしい。勘弁してくれ。こんなことで書籍が絶版になったりしたら本当に洒落にならん。この法案に憤りを感じるとともに、こういうことをきちんと知らせないマスコミにも腹が立つ。有事法案に関しては「軍靴の音が聞こえる」調の批判ばかりで、「それでどのような事態がシミュレートされるか、何が問題となるのか」という実際的な批判は出さなかったのと、相通じるものを感じる。
 (2)は、研究室に入ったばかりのときに尊敬する(いや、マジで尊敬してますねんで?)O内先輩に「風が吹けば桶屋が儲かる」で説明されたパスワードのつけ方(他者には意味が通じず、自分には覚えやすい)と同じだなぁ、という点でちと懐かしく思った。と同時に、こういう簡単ながらそれなりに有効な方式がきちんと教育されずにセキュリティが必要とされるものが普及してしまったのだなぁ、とは思う。
 (3)は、最近、一部似たようなことは考えないではない。可能ならば、CMを同梱すること前提でネットにコンテンツを流してしまった方がいいのではないか、という辺りで。しかし、CMカットすることを禁じるのは実際は難しいので、そう簡単ではないのだけど。P2Pだと「視聴率」のような分かりやすい効果の指標も示しにくいし。でも、なんらかの折り合い、あるいは利用の方法を考えないといけないとは思うのだけどなぁ。
 今週のジャンプで、和月伸宏氏「武装錬金」が連載開始。まあ、錬金術の描写のぬるさはいかにもジャンプなのだけど(「うしおととら」や「からくりサーカス」とは比べるべくもない)、しかし、「GUNS BRAZE WEST」よりはよほどジャンプ向けではあると思う(あれは根本的に設計を間違ってる)。ヒロイン(?)の登場の気の持たせ方はなかなか良いと思った。類似ネタの中でも、そういう辺りの上手さでは頭一つ分リードしてると思う。類似ネタとの頭一つ分以上の差別化が問題だけど。
 どうでもいいが、最近メガネを新調したのに誰も突っ込まないのは何故なんだろう? いや、どうでもいいんだけども、若干さびしいのう。
 どうでもいいメモ。 これが私のご主人様1


2003年06月25日(水) 旧暦 [n年日記]

PHS受難

 先週末、PHSが壊れていて人様に迷惑をかけてしまい、個人的にもないと大変不便なので、DoCoMoショップに修理に持っていく。補償期間内なので無料交換してもらえることになったのだけども、611Sなんてえ古い種類の端末なので、いい加減買い換えようかなぁとも思う。思うけども、データ通信と普通の電話とに使える端末というとそうそう換えはない。似たような端末は DataScope くらいなのだけど、流石に大きさが……119x29x57mmって、いったい何時の携帯やねん。携帯電話というより、携帯電話もかけられる簡易PDAという気が。最近のまるっこいデザインに媚びてないデザインはいいのだけどねえ。
  どうやら マルドゥック・スクランブル−The Second Combustion−燃焼/冲方丁 が出たらしいので、書店に寄って購入。同時に小川さんの新刊 第六大陸 も出ていたので購入。今、 ソラリスの陽のもとに/スタニワフ・レム を読んでいるので、その後か。その前には 柳生忍法帖/山田風太郎 を読んでいたのだけど、一応読了。会津藩加藤家家臣堀の一党が、あまりに不条理な主人に対し反旗を翻したため、一族一党、ことごとくが虐殺されるところから話は始まる。その先鋒となっているのは「会津七本槍」と呼ばれる尋常ならざる武芸者七人。その手は尼寺に逃げ込んだ堀の女達にも迫るが、後見人である千姫により、かろうじて堀の女たちは事なきを得る。が、尼寺に押し入り殺生まで行いか弱い女たちを殺そうとした七本槍の所業に怒りを感じた千姫は、三代将軍家光の師とも言われる沢庵に協力を求める。そして、堀の女たちに一族の仇をうたせるべく沢庵が呼んだ助っ人は、父・柳生但馬守に勘当を申し渡され流浪の身となっていた柳生十兵衛だった。忍法帖シリーズでは奇怪な(相対的に)技を使う忍者が出てこず、普通に活劇時代小説な作りになってる。けど、堀一族の女たちが人外の技とまではいかないまでも人並みはずれた兵法者である七本槍を一人、また一人と討ち果たしていく様、また、会津集の逆襲に窮地に陥る十兵衛と七人の女たちがどう窮地を逃れるか、と十兵衛は「七本槍には手出しをしない」という約束で動いているので、これが良い意味で非常に面白いことになっている。微妙な色恋や人間同士の機微が読者をひっぱるように配置されているのは、さすが山田風太郎というところか。また、忍法帖シリーズの中ではわりあいと後味の良い終わり方になっている。普通の時代小説の感覚で読める。
  産経新聞 のサイトを見たら興味を引く話題が幾つか同時に載っていた。 漫画家の山根赤鬼さんが死去 。「え!? カゲマンの山根青鬼氏が!?」と思ったら、弟君の方でした。すいません。しかし、双子だったんすね。
  t.A.T.u.来日 。SARS騒ぎがピークだった頃(今も終わったわけじゃないんだけど)、ユーリャの体調の関係で来日スケジュールがキャンセルになったけど、ようやく来日か。これで日本でCDがもう少し入手しやすくなればなぁ。海外に注文するのは微妙にめんどい。
  英王立化学会「おいしい紅茶はミルクが先」 。こんな研究をしてるなんざ、さすが戦場にまでティーセットを持ち込むトミーどもなだけはありますわ。
  読売60式自走無反動砲をイラク派遣の自衛隊に なんて記事があったのだけど、 自衛隊のイラク復興支援スレ では「んなワケないじゃん」と一笑に付されてる。あんまり笑えないのだよなぁ、実際。
  これが私の御主人様 にリンクを貼ったら、なぜか リンクを貼られてしまった のだけど、いや、どうして名前が出ただけで……ガンガン本誌で、第一話が読み切りで載ったのは読んだかなぁ。と、いう程度の覚書だったんですが。つか、主人公がどうしようもない鬼畜なダメ人間なのは良いとして(良いのか?)、あんなフレンチメイド(メイド風娼婦)ばりの格好でメイドメイドと喜んでるなんざメイド好きの風下にも置けませんぜ? メイドがガーターベルトしてたら怒れ! それが最低基準だ! ただしワイルダネスの下着メイドは除く! 君と僕との約束だ!
 それはそうと、 リンク先の日記 で、「武装錬金」について「ヒロインがかなたに似てる」というところを「ヒロインがかたなに似てる」と読み違えてしまった。いや、何も疑問に思わず、すぐに「まあ、顔に傷あるしなぁ。 ハジキ × カタナ とか言ってるおねえさんがたにしてみりゃヒロインか?」とか思ってしまいますた。


2003年06月26日(木) 旧暦 [n年日記]

未知との不遭遇

  ソラリスの陽のもとに/スタニスワフ・レム を読了。いままでタルコフスキーの映画も原作も読んだことありませんですた。マインド・イーターもの(?)の元祖だとか粗筋だとかは知っていたので、ホラー系、パニック系の鬱々とした話かと思ったら、そうではなかった。連星の二つの太陽を戴き、知性を持つ海を持った惑星、ソラリスの基地へ調査のためにやってきた科学者、クリス。しかし、到着する直前に先任の三人の科学者のうち一人は自殺し、一人は姿を見せず、もう一人はなぞめいた忠告をする。そしてクリスの前に、決してそこにいるはずのない人間、過去に自殺した妻のハリーが現われる。彼女は何者なのか、ソラリスの海が彼女をクリスの元に送ったのか、ソラリスの海とはいかなる知性体なのか。これは人間が他の知性体と出会う「ファーストコンタクト(初接触)もの」なのだけど、出会う相手は人間との共通点とがまったくない知性体である。何を考えているのか、それとも意識と呼べるものがあるのかすらもわからない。しかし、ただ「知性体」であることだけはわかっている。作者のスタニスワフ・レムの意図は、後書きにある原著の序文に記されている。西側SFの異星人ものにありがちな「どっちかが勝つ・負ける、あるいは共存する」ではなく、「そもそも共通点の存在しない生命体と遭遇したら」ということである。それは「他者」ではなく、もはや「現象」としてしか相対しようがないものになる。今度、再度映像化された映画が公開されるそうだけど、これだけ叙情的なSFを(まさしく、SF的な意味で叙情的である)、きちんと映像化できるかというと、疑問ではある。
 しかし、レムってアメリカのSF読めてたんかいな? 以前レム原作の「顔をなくした男」(だっけか?)原作のテレビ映画を部分的に見たけど、想像により映像化されたアメリカのヒッピーが、なんつーか、まるで阿片窟から這い出てきたアヘン中毒患者だったというかなんというか……あと、ソ連時代の「想像によるジャズ音楽ってのはこんな感じ?」ってことで作られた曲を聞いたけど、ジャズとは似ても似つかぬものですた。むしろ前衛芸術。永遠に追いつけません? いや、ひょっとしたら本当は闇ルートで知ってるんだけども、知ってるとわかったら粛清くらうからわざと似ても似つかぬものにした可能性はありますが。まるで「時間どおりに出勤してきた工員は、西側の(正確な)時計を持っているにちがいないという理由で投獄された」ってアネクドートみたいですのう。
 ふう、これでようやく マルドゥック・スクランブルの二巻 に行ける。(ごめん。 第六大陸 は後回し)。
  乗馬器具が糖尿病に効果産経 )。あ〜っと、気のせいかもしれないけど、この名大保体センター佐藤研って、後輩が行ったところのような気が……こんな研究しとるんかよ。
 あと、ここ数回「ボンバーマンジェッターズ」見てますが、面白いですわ。コレ。最初から見てなかったのが悔やまれるなぁ。
P.S.なんだかんだ言ってますが、 これが私の御主人様 は買いました。つか、いずみが16歳未満でさえなければ……( シカゴ在住の元ボクサーのパスタのゆで方に一家言のある私立探偵のポリシーに従い


2003年06月28日() 旧暦 [n年日記]

いろいろネタはあったはずなのに

 雑事や仕事を済ませた後だと、すっかり忘れてしまうなぁ。メモはちゃんととっておかないと……
 ここんところ、NHK歌壇とNHK俳壇がビミョーに楽しみな土曜の朝ですが、和歌、川柳と俳句では、NHK歌壇の方がどうやら直観的に性にあってる気がする。季語とかなんとか、そういうルールは置いといて、5・7・5・7・7は「言葉」になるが、5・7・5では「文」を書くのがやっとという気がする。見てるだけで言葉の配置や選び方で雰囲気や含めるものがこれだけ変わると、いろいろ慧眼させられる。いや、マジで。
  t.A.T.u.、ミュージックステーション出演ドタキャンに対しテレ朝抗議朝日 )。まあ、抗議もするだろうなぁ。 来日イベントを企画したユニバーサルミュージックの企画イベントもドタキャンを危惧して中止産経 )だそうで。別にイベントとかは興味なくって「らしいなぁ」って程度なんですが、でも、「奇矯な行動でファンをがっかりさせるだけ」なのはやめて欲しい。同じ奇矯な行動でも、ファンを喜ばせることだってできるはずだし。
 ところで秋葉原でPVのゲリラ撮影をしようとして断られたらしい(許可取ってないから。渋谷でも断られたらしい)けども、 秋葉いつき と言い、露西亜人は秋葉原が好きなんか? つか、秘密裏でいいから許可くらい取れ。
  2ch軍事板 あなたのおじいさまの戦争体験を教えて スレの 480 の書き込み。まあ、今から見ると万歳連呼ってのはどうかって感じるけども、意図的に無視されてるのか、それとも無視されるように誘導されているのか、当時の米軍の行動ってのは間違いなく民間人の大量虐殺だったわけで(そうするに至った事情は当然それはそれで存在する)。身内に被害者や当事者もいないのでそれを今責めてどうこう、ってことはないですが、「虐殺を受けてる側だった」って認識って、多分ないのだろうなぁ……
 友人に TWO突風(トップ) ネタを振ったらほとんど誰も反応してくれませんでした。亜美ちゃんって言ったらゴツいオヤジストリートギャングの亜美潟ですぜ? ヒガチューって言ったら火達磨比嘉忠ですぜ? すいません、座羅月が妙に気に入ってます。こんな苗字ありえねー!
  さくら出版の原稿流出事件で弘兼憲史氏、まんだらけを提訴へ朝日 )。いや、新人・中堅漫画家の立場は弱く、原稿権利についてきちんと契約を取り交わしてない場合も多く、事件が起こっても裁判を行えるだけの経済的体力もないので、大御所漫画家が動くってことは、非常に良いことだとは思うのですよ。でも、これってまんだらけを訴訟してことが済む話なのかなぁ、と思う。ちと盗品の古物売買に関する法律を色々調べたけども、盗品と知らずに買い、店頭に並べたことに対する罰則は当然ない。遺失(盗難含む)した古物の無傷の返却は、遺失から一年以内なら可能のようだけども、今回の件は少しそれとは様子が違うように思える。漫画家の権利をしっかりさせなきゃいけないとは思うけども、それが誰かの権利を抑圧する形でないことを願う。
 それと、この件に関連する話題でちと気になることを耳にしたのだけど、アクションで「女子校生」を連載してる「大島永遠」女史って、まさかとおもうけど、大島やすいち氏のお身内? つか、具体的に御息女? それっぽい話を小耳に挟んだだけで、事実関係が全然つかめないのですが……全然違ってたらどうしよう。
  首締められてナイフで反撃は正当防衛に認められず中日 )。いやー、状況がわからないのでなんとも言えませんが、 首締められて冷静に「あ、ナイフはやりすぎだな」なんて状況判断できる とでも思ってるんでしょうか、警察は。イラクの自衛隊派遣について火器携帯とか交戦規定をぐたぐた言ってる人たちと似ているような気が。
 注文していた Let's note light W2 がようやく届いたと、PCショップから連絡が。遅いですよ? まあ、サービスを付け加えてくれるなら良しとしましょうか。宅配便で送ってもらって、明日届くように手配。設定してる余裕あるかなぁ。
 それと、「不定期日誌の人」とか言われても、なんつか、中の人などいませんよ?
#「感染るんです」が連載して何年もしてどうしてこのフレーズが流行るんだか。


2003年06月29日() 旧暦 [n年日記]

ハードでソフトな物語

 朝起きて、ビデオの予約が入ってなかったことに気付く。がっくり。ダマラム一生の不覚。折角のファイズが、アバレンジャーが、カレイドスターが……まあ、アバレンジャー以外は関東の友人に融通してもらえそうではあるので、我慢しよう。しくしく。
 朝、昨日店からの電話にあった通り、 Let's note light W2 が届く。ソフトケースだのLANケーブルだの、最低限のものを揃えにちょっと外出。で、せっかくなんで家庭内乱、もとい、家庭内LANの設定をする。ルータ経由での外への接続は容易に完了したのだけど、あれ? ルータにぶら下がっているPC間の参照が上手くいかない……フォルダ共有しても、ワークグループ設定しても、全然見えない。なんでやねん、といじっていたがどうも上手くいかない。どうやらノート側ではなく、元からあるPC側らしいと気付き、もしや、とパーソナルファイアウォールを止めたら……犯人はこれですた。フォルダ共有可能な設定し直して、ようやく設定完了。たったこれだけのことに、とても疲れた……
 あとはメールやらなんやらの環境を整えれば、ひとまずOK。ウィルスチェッカーとかはどうしようかなぁ。入れないのは流石にまずいだろうし。
 で、いろいろ買い足しに行ったついでに小川一水氏の短編が載っているSFマガジンの最新号を購入。近所の書店にいつの間にか入らなくなっていたのだものなぁ、SFマガジン。
 小川氏の短編は「老ヴォールの惑星」。話自体は面白かったし、ネタになっている話題もホットなものだったのだけど、しかし、あくまでこれは小川氏の作品の評価ではないと断っての話だけども、どうしてハードSFポジティブ方面の人って、人間と全く異なる知性体が人間と同じメンタリティを持ってることを、わりとあっさりスルーしてしまうのかなぁ。化学・物理学的には確かに「ハード」なんだけども、文化人類(?)学、民俗学的にはちっともハードでないものもしばしばある。無論、メンタリティや文化からきちんと構築していった名作も多数あり「ハードSFの人間は……」と一般化するつもりはないのだけど、読む方はやはり二の次、三の次、という気がする。よく出来た設定と世界を見るのは確かにとても楽しいのだけど、人間の、それも、現代人のメンタリティそのものの異星人を見ると、ナルニア国物語のラストで最後の審判の出来の悪いコピーを見せ付けられるのと同じくらい萎えてしまう。
 とりあえず、「老ヴォールの惑星」の設定に関して私が突っ込みたいところは、どんな生き物であっても生き物である以上「最も機能的なサイズ」があるはずで、ちと、その辺の考察が見当たらなかったなぁ、ってことと、たとえ同質であってもすべてが均質な社会ってのは、なんか違和感があるなぁ、ってくらいです。ハイ。
  ノートパソコンに搭載可能な小型燃料電池開発日経 )。900グラムだそうで、ちと重いかなぁ、とも思うけど、稼働時間40時間というジオン脅威のテクノロジーを見せられては、納得せざるをえない。それに、世代が進めば軽量化もされるだろうし。しかし、どのタイプの燃料電池なのかなぁ。石油ストーブばりに灯油とか入れて燃料補給とかだったら面白いが。
  t.A.T.u.会見「謝るつもりない」産経 )。コミュニケーション不足が原因、って言い訳もどうだかなぁ、と思うけども、そんなことはともかく、やはりユーリャは可愛いと思う。しかし、リェーナはこの年齢にして、ちと太り気味の朝貢が出てないかい?(写真のアングルが悪いのか?)


2003年06月30日(月) 旧暦 [n年日記]

トラブル、トラブル、またトラブル

 どうして実験がすんなりいかないか、凝っと手を見る今日この頃。実験セット、ババ引いたかなぁ。
  t.A.T.uの出演ドタキャン、衣装が原因日スポ )。 サンスポ でも。この話が本当なら、まあ、確かに「コミュニケーションの問題」だなぁ。どっちもどっちという気はするけど。
  Winamp、3→2に逆戻りZDNET )。Tranceparenceとか魅力的な機能があったにも関わらず、あまりの不安定さにさっさと旧バージョンに戻したので、別にだからどうだということはないのですが、どうしてそこまで不安定なままにされてたのかなぁ、というのは気になる。
  宅配仕分け中に荷物が爆発、宅配員が怪我産経 )。怪我は負ったが命に別状はないようで、とりあえず良かった。この手の悪戯はとかくたちが悪い。しかし、現場には銃弾が散乱していたそうで、いったいどんな爆発物だったんだ?
 中東関連ではテロ関係のニュースが相次いでいて、気になるのだけど、ちょっとニュースを追いかけきるだけの時間がないのだよなぁ。やっぱイラクの件が刺激になってしまったのだろうというくらいの想像は働くが、具体的になにが進行してるのかが……余裕が出来たら、ちょっとくらいは調べてみたいのだが。
  北朝鮮の高句麗の古墳世界遺産候補に。裏に日本人の活動TBS )。「そんな恩を売っても返って来ないのに」と思って記事を見たら、よく見たら平山郁夫氏でした。う〜ん、この人もどうもなぁ……文化的に非常に重要なものであるのは違いないのだろうけども、どちらかと言えば学術的な調査を入れて、日本と高句麗との文化的つながりを調べてもらう方が古代の浪漫ではある気がする。
  マルドゥック・スクランブル The Second Combustion ──燃焼/冲方 丁 を読み終わったので、 第六大陸/小川一水 を読み始める。う〜ん、ネタ的に出だしは言うことはナシなのだけど、何故か、小川氏の小説を読むときにいつも気になっていたことがあって、今回もそれが引っかかった。おそらく個人的な嗜好なのだけど、社会単位の変化を個人視点に、それもそれなりの短期スパンで収めようとするために、お膳立てが整いすぎているという印象をいつも受ける。ここ最近「群青神殿」や「導きの星」ではあまり感じなかったので、克服しつつあると思ったのだけど、「メデューシン」や今回の「第六大陸」では、ちとそんなにおいがしてしまっている。ヤングアダルト小説としてはそれは技法(作法)として正しいのだけど、折角早川で書くのだから、ヤングアダルトのそういった作法は思い切って切り捨ててしまっても良かったのではないかなぁ、と思う。まあ、まだ出だしなんだけどね。しかし、出だしで引っかかるとなかなか読み進められんのだよなぁ。モチベーション的に。
 マルドゥック・スクランブルはまだ7月に続刊刊行予定。今度は「The Third Exhost──排気」だそうで、サブタイトルはエンジンサイクルのことだったのか、とようやく気付く。ってことはさすがに次巻で完結だな。後書きで鏡明氏が触れているけど、今回の中ではディーラーの婆さんがバツグンに良い。これまでは受身でいた彼女が、自発的に何かをし、自分の存在意義と愛を獲得しようという意思を持ち始めたルーン・バロットだけども、この巻ではその正しい手段を得るきっかけを掴み始める。話がどのように着地するか、はてさて。
 ちなみにマルドゥック・スクランブルは個人的に「趣味に合っている」からかなりの分量感想を書いてるだけで、人に勧められるかはわかりません。入れ込みが過ぎてる部分があるので、冷静に判断できん。
 今日の検索:「武装練金 エロ」で検索かけてくるのは(検索ミスだけど)よしとしましょう。でも、「カタナ×ハジキ」で検索してくるのは勘弁して下さい……