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2006年08月21日(月) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 大黒舞は殺しの舞

 必殺シリーズ第十八弾「新必殺仕舞人」第二話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。

 次の目的地の前に長雨で長逗留せざるを得ない京山一座。だが、その宿場へ山形から逃げてきた娘が駆け込む。権太が持ってきた依頼状も山形の紅花問屋、雁木屋弥兵衛の名が記されていた。山形へ向かう一行だが、一座の大八車に娘が隠れていたのを見つける。娘の名は千代。山形から逃げてきたというのに、なぜまた山形へともどろうとするのか……委細がありげとにらんだ京山は、そのまま娘を山形へ連れて行く。
 山形では紅花の収穫の真っ最中。雁木屋をさっそく訪ねる京山だが、なぜか店は潰れている。聞けば、雁木屋は不正があって取り潰しになり、主人の弥兵衛は死罪になってしまったという。
 殺しの相手が既に死んでいたのでは仕方ないと一座は依頼を諦めかけるが、なぜ雁木屋が潰れたのかと、千代を追ってきたのが雁木屋の代わりに庄屋になった松屋の長男、辰吉だったことに気づき、裏を調べ始める。
 弥兵衛は百姓たちの土地を容赦なく奪い、土地を奪われた百姓たちは日雇いとして生きていかざるを得ず、恨みを買っていた。しかし代わりに庄屋になった松屋もやり口は変わらず、一向に彼らの苦しみは変わっていなかった。実は元々手を組んでいた雁木屋からその利権をすべて奪おうと、松屋が雁木屋を陥れたのだ。千代を狙っていたのは彼女が弥兵衛の娘だからだった。そして松屋の次男辰次が千代を見つけてしまうのだが、辰次は父の辰蔵や兄とは少し様子が異なっていた。辰次は実は千代の許婚だったのだ……

 必殺版ロミオとジュリエット、といったところか。謀殺された弥兵衛も清廉潔白ではなく、悪党同士の潰し合いというところが安易ではない。しかし悪人であっても親は親。千代は辰蔵を殺し、親の仇を討つつもりで山形に戻ってきていた。
 松屋次男の辰次は純粋に許婚の千代を想い、考え直すよう説得しようとするが、逆に自分の親の行っていた不正と悪事を知らされる。実際に不正の証拠を見つけてしまう辰次だが、直次郎とはなの説得により、仇を殺すのではなく雁木屋の再興を目指すことに。だが、彼らが駆け込んだ目付けの新見が実は松屋と手を組んでいて、千代も辰次も口封じに殺されることに……
 辰次も親のことを思い、殺したり訴え出たりということだけはなんとか避けようとしてるのに、親の辰蔵はあっさりと辰次を殺してしまうのが悲しいなぁ。子の心親知らずか。背景が悪人同士の争いだったり、千代も最初は辰次を信じようとしないあたりが安易にパターンに落ちていない。
 ただ、今作では依頼の文を届けられる形式になった為、依頼人との関係性が希薄になってしまった。弥兵衛殺しの依頼は土地を奪われたために遊女に身を落とした元百姓の妻からだったのだが、この形式だとこうやって出すしかないのかなぁ。コメディリリーフの権太が出てきたことで顔ぶれはバラエティが増えたのだが、ドラマ的な制限がかかってしまうようになったのは弊害か。
 また、新シリーズになって手踊りのシーンが華やかになっていて、これは良い。

[アニメ] シムーン#20と徹之進#31とおとぎ銃士#8

  シムーン #20「嘆きの詩」。敵弾に倒れ、息を引き取ったマミーナ。しかし葬儀も行われることなく遺体は彼女の故郷に運ばれることに。ネヴィリルとアーエルはそれぞれ責任を感じるが、その感じ方は異なっていた。

 自分たちは巫女なのか、それとも兵士なのか。それぞれ悩むシヴュラたち。フロエに至っては戦線を離脱し、泉に向かおうとする。ネヴィリルは自分がマミーナの命と引き換えに守られるだけの価値があっただろうかと悩むが、アーエルはマミーナの死を嘆きつつも、だからこそ生き延びる、と決意する。結局このアーエルの決心がシヴュラたちの決意の核になるのかな? 兵士としてではなく、生き延びるために。そして自分たちの本分はこれだとでも言うかのように、マミーナ追悼のリ・マージョンを行う。輸送途中撃墜されて一面の花園に放り出されたマミーナの遺体と対比されて、マミーナの心は骸にではなくむしろ仲間たちの記憶とともにある、と主張してるかのよう。
 ここんところ女を下げっぱなしだったパライエッタも、自分の想いを殺してまでもカイムのために尽くそうとするアルティを見て、ようやくふっきれはじめる。しかし、パライエッタの愛称が普通に「パラ様」って、よく考えれば相当変だよな。


  徹之進 #31「てつのしんロボット犬と友達になる」。人工知能に心が芽生えた、というパターンなのだけど、新しい友達に過剰に思い入れ気味の徹之進に対し、仲間たちが鬱陶しがりつつもその一本気なところを理解してる描写が結構いい。徹之進が寿命が尽きようとしているロボット犬のために掟を犯すことを承知でロボット犬の元の飼い主を連れてこようとするのだが、犬の徹之進の想いは言葉の壁を持つ人間には通じない。ハンゾウも結果がわかっていて徹之進をサポートする。結果が必ずしも問題じゃなく、徹之進がやりとげることが大事だと思ったからなのだろうなぁ。
 最後、名前間違えネタが綺麗にオチにつながっていて、これもかなり良かった。


  おとぎ銃士赤ずきん #8「心に笛を持つ男」。今回からファンタヴェーレ編突入。そいでもって味方キャラのハーメルン登場。ついでにブレーメン遊撃隊も登場。あいかわらずゆるゆるの登場キャラだけど、話は実はそれなりにハード。サンドリヨン侵攻に絶望的になって裏切り者は出るわ、王のフェルナンドは臣下の安全のために投降するわ……で、一人城で捕虜になりつつもフェルナンドの命令を守って草太の到来を待つハーメルン。まあ、一人クールでもこのゆるい空間だから、どこまで持つかなのだけど……と思ったら、予告で早速崩れてた。(笑)
 ハーメルンのデザインは、笛が角笛なところといいヘルメットに角があることといい、牧神のパンか。ランダージョが長靴を履いた猫ってだけじゃなく、ブレーメンの音楽隊の猫でもあったのかってのがちと意外。あと、雑魚キャラのわりには音楽隊の犬の声が斉藤千和だったりするんだよな……


2006年08月22日(火) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 三界節娘恋し父恋し

 必殺シリーズ第十八弾「新必殺仕舞人」第三話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。

 ある晩、お時という娘が駆け込み寺へ駆け込む目前で侍に切り殺される。侍たちの素性は知れなかったが、虫の息のお時は妙法寺村庄屋彦兵衛への恨み辛みを口にし、僅かな依頼料を残して死んでしまう。
 一方、越後へさしかかろうとしていた先乗りの晋松は、川に身を投げようとしている男を助ける。男によれば、娘のお時が恨めしそうに枕元に立ち、娘が死んだと思い世をはかなんで身を投げようとしたという。娘のお時は口入で江戸に奉公に出たのだという。
 京山一座もまた、お仲という百姓女と出会う。やはり江戸へ奉公に出て音沙汰がない娘を訪ねようとしたのだという。聞けば越後の妙法寺村では、庄屋の彦兵衛が過酷なはたおりのノルマを課し、困窮を極め、江戸へ出稼ぎへ行く娘たちが耐えないという。
 京山一座は村の人たちのなぐさめにと妙法寺村で興行を打つことにするが、何故か一度は興行を許可した宿場役人が難癖を付け、京山を番所へ引っ張っていってしまう。

 今回はちとプロットが複雑かなぁ。その分主題がばらけているということでもあるけど。村の娘たちに江戸の奉公の斡旋をした妙法寺の住職・丈寛は一見村人のために借金までしている好々爺に見せつつ、実は庄屋と、庄屋と手を組んだ宿場役人の伊藤や問屋の田島屋とグル。
 庄屋の彦兵衛は「競争の為に仕方ない」とかなりドライに割り切っているが、息子の彦太郎はそんな父親のやり方に反発を覚え、どうにかやめさせようとしている。
 で、はたを折らせる若い娘を探していた彦兵衛の手下が京山一座の娘たちに目をつけた、のはいいのだけど、一座と知り合いの権太を通じてどうにかしてしようとしてしまうのが……結局権太は娘集めには使わず、宿場役人を通して娘を集めようとするので(でも失敗して娘たちが逃げ込んだ妙法寺の丈寛が彦兵衛に引き渡すのだけど)、結局権太にただ飯ただ酒食らわせてやっただけ。まあ、結果的に彦兵衛殺しの依頼が京山に届くのを遅らせ、京山たちを窮地に陥れてはいるのだが……
 ただ、話が無用に複雑になり描写が薄くなった反面、群像的な描かれ方をしてるし、前二回では善人が皆死んだ後で救いのない殺しをする、という展開だったのが今回は避けられている。なにより、人数が多いので今回は殺陣が多く、派手な印象を与えている。特に殺陣のシーンはいつにも増して凝っていた。お時の委ねた依頼料を仕舞人たちが受け取るのではなく、殺した相手の六文銭(三途の川の渡し賃)にするところも良かった。
 とはいえ、丈寛が、乗り込んで行った京山に踊りを見せてくれって展開はなんなんだかなぁ。いや、西崎みどりの美声が聞けたのは良かったですが。あと、悪党の側に身分や役割の立体感がなく、平板に感じたのも、これだけ複雑な構成にしたわりには、ちょっと。

[その他] 今年は土用の丑が二回あるんだっけ?

  天然のウナギが食べられなくなる!?サンスポ )。ウナギが絶滅の危機にある、という報告の記事(ホントかどうかは知らない)。
 と、同時に 中国産ウナギから基準値超す殺虫剤 厚労省が検査命令朝日 )。まあ、なんていうか、そんなに無理して食わんでもと思うのだけど……


  横浜市のマンションのエレベーター内で女性が刺され現金奪われた事件 中国人の男逮捕Y!hl ビデオニュース )。別に中国人だから云々ってつもりはない。まあ、それだけあちらの国では人の命が安いってことなんだが。だから前に書いたっしょ。「命の価値は平等ではない」と。


  女流作家「子猫殺し」 ネット上で騒然Livedoor News )。いや、別に猫の「間引き」自体はとやかく言うつもりはない。避妊手術も間引きも人間側の都合ってのは確かにそうだしね。ただ、なぜ避妊手術よりも間引きを選ぶのか、って辺りが、記事からだとさっぱりわからんのだよなぁ。それも自由と言えば自由だが、投げ捨てた後の死体はきちんと始末してるんだろうか? そこまでしないと「どっちも同じ」ではないと思うんだが。少なくとも他人への迷惑というレベルにおいては。


  「トムとジェリー」の喫煙場面カット=視聴者から苦情―英Y!hl )。ここまで来ると明らかに過剰反応すぎでしょう。アニメの煙で副流煙被害があるとでも? タバコの煙を嫌うってのはわかるが、なんかこの潔癖症なまでの弾圧ぶりってのは、ちょっと……

[アニメ] .hack//Roots#20

  .hack//Roots #20「Violation」。うわ、まさかの俵屋復活! つか、俵屋、学生だったのか。TaNの崩壊後、アイテムの価格を支配していた者がいなくなり、市場は荒れ放題。遂にはアイテム価格の高騰を利用してRMTで稼ぐギルドまで出てくる。ノービスキャラ「トウタ」として再びThe Worldにやってきた俵屋はその惨状を見て、かつて自分がしたことの落とし前をつけるつもりでRMTグループの壊滅を試みる。
 俵屋がごっつ男前ですなぁ。以前は銃剣士の匂坂もものともしない高レベルキャラだったのだけど、今は見る影もない低レベルキャラ。でも、トウタのプレイヤーがかつての俵屋と同一人物だと気付いた一部の者が、かつての俵屋のように、アイテムを適正価格で販売しようとしだす。
 タビーと関わった初心者キャラ、ウールとカシミアも絡んで、RMTを巡るネットゲームの小さなトラブルを描くのだけど、俵屋=トウタは勿論、俵屋に借りを返すつもりでちょっとだけ手を貸す直毘もちょっとだけ男前。弱いなら弱いなりに知恵を働かすのが俵屋クォリティ。実際は大きなゲームでこれだけでRMTが撲滅できるわけもないのだけど、まあ、演出ってことで。
 落とし前をつけたらThe Worldを去るつもりだったトウタも、その過程で新しいPCたちとかかわり、もうちょっとだけThe Worldに居つづけることに決める。ハセヲたちとももう一度関わるのかな? って、そういや今回ちょっとしかハセヲ出てないや……


2006年08月23日(水) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 八木節は悲しい村の恨み節

 必殺シリーズ第十八弾「新必殺仕舞人」第四話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。

 群馬の渡川村では、川上の鉱山の毒で水が汚れ、畑でもろくに作物も育たなくなってしまっていた。しかし、代官の石川はそんな村人の苦しみも省みず、村人が江戸のご家老に訴えて出た見舞金も自らの懐に入れてしまう。耐えかねた村人は再度江戸へ直訴に出ようとするが、代官の手下たちが「百姓一揆の疑いあり」と、首謀者たちを皆切り殺してしまう。かろうじて、生き延びた亥の吉は手傷を負って山へ逃げ、もう一人助かったおよしは駆け込み寺へ走り恨みを訴える。
 京山一座は権太から渡川村の依頼の筋を受け取り、一路村へ。村は代官一派により厳しい検問がしかれており、村人の表情も暗い。早速京山たちは渡川村で行われている悪事を調べだすが、晋松は街道筋で飯屋をやっているおよしと知り合い、良い雰囲気に。その口から村で代官が行っている不正と、一揆の濡れ衣を着せられ殺された村人たちの話を聞く。一方、一座の小屋の前で身重の女が倒れていたのを娘たちが見つけ、介抱することに。目の悪いその女、おれんは実は亥の吉の女房。手傷を負って代官一派から逃げ続けている夫に会おうと、身重の身体と不自由な目を省みず飛び出てきてしまったのだ。だが、代官所の役人たちはまだなお江戸へ直訴を行おうとする亥の吉を、山狩りをして追い詰めていく……

 今回は、結構いい話だったかな。晋松と、本阿弥周子演じるおよしのほのかなラブロマンスと、亥の吉・おれん夫婦のまっすぐな純愛が結構いい。亥の吉は隠れこんだ山の中でいきなり八木節を歌いだし、それが元で悪人たちに見つかって殺されてしまうのだけど、「なんでそんな見つけられるようなことをわざわざ?」と思ったら、八木節は亥の吉が得意としていて、おれんにプロポーズが受け容れられたときに歌った唄。山の中で一人逃げ回る心細さをごまかすためと、あと、おれんに会いたいという気持ちの発露だったのだろうな。これが結構いい声してるんですわ。
 亥の吉が殺され、ショックでお腹の子供も流産してしまいすべてを失ったおれんは、村人の謀議の垂れ込みを装い代官に近づき、包丁で刺し殺そうとするが、弱視者の悲しさ、しとめ損ない、膾切りにされる。
 タイトルの八木節は亥の吉と直次郎、おはなの三人が劇中歌ってるのだけど、それぞれニュアンスが違うし、およしに乞われておはなが歌う八木節は、ユーモラスなはずの唄なのに悲哀に満ちている。これは各地の民謡とのコラボってのが生かされてた。
 今回も依頼人のおよしとはお互いそれと知らず接触するのだが、仲間たちを殺され恨みを吐くように駆け込み寺へ走る姿は恨みの説得力があるし、晋松に一緒にならないかとそれとなくアプローチしてははぐらかされるのも可愛らしい。最後にまだ村でうろうろしていた権太の「本念寺御使者」ののぼりを見て、代官殺しが晋松たちによるものだと気づくのもいい。で、最後、旅立つ晋松に向かって船の上から「晋さ〜ん! だいすきだよ〜!」の告白は、成就はされなかったけどからっとした恋の終わりで清々しい。今回は話も良かったし、本阿弥周子を含め、キャストが当たりだったなぁ。

[その他] 今日は暑かった

 毎日暑いだの涼しいだのそんなことしか書くことがないのかとおっしゃる向きもあるでしょうが、ないんです。(断言) 真面目に日常なんて書きたくね〜!(言い切った!)
 夜は流石に涼しいですがにゃ。


  本田博太郎さん観賞ノート および 本多博太郎さん観賞ノートのおまけ 。仕舞人の感想を書くときに、データを調べてる最中見つけたサイト。いや、まさか本田氏にこのような熱心なファンサイトがあろうとは……


  日中韓の政策対話を提唱=「3人寄れば打開可能」−谷垣財務相Y!hl )。いやぁ、無理じゃないかな。(あっさり)
 だって韓国はどうかしらんが、中国は靖国とかなんだなんてカードとしか思ってないし。ま、パワーポリティクスっすよ。国際政治は。
 そういや加藤紘一氏が谷垣氏の支持を暗示したらしいが、どうなんかなぁ。いや、谷垣氏はそんなに嫌いじゃないんですが。


  日本語の「ググる」はOK?C NET )。英語だとそのまま動詞で「google」なので商標登録上まずいが、日本語のように「ググる」と変化してればOKということらしい。良かった。


  冥王星、「降格」へ=太陽系惑星「8個」に縮小−天文学連合、定義案で最終調整Y!hl )。う〜ん、それが合理的なんだけど、ちと残念でもあるなぁ。


  戦争とメディア 競って責任を問うた夏朝日 )。その前に朝日は自社の戦争責任は問わないのかにゃ〜? 基本的に自画自賛のみっともない社説。それに、もはや問うのは「責任」じゃなく「原因」だと思うのだが? まあ、「原因」を追究すると自社の果たした役割も掘り出しちゃうからできないのか。


  米タワーレコード:破産法申請 89店舗は営業継続毎日 )。日本のタワーレコードは既に独立してるので関係はないらしい。ただ、音楽の流通形態が変化していくにつれ、小売も段々厳しくなってはいくのだろうなぁ。

[アニメ] 女子高生 Girl's-High

 名古屋じゃようやく先週最終回ですよ。金曜深夜という魔の時間帯に回されたため、月に一度は朝生のせいで放送が潰れると言う……代替放送もなし。ひどい話だ。だってネット放送の方がよっぽど早いし。
 と、愚痴はさておき、今回は文化祭。バカ軍団はクラスでメイド喫茶を企画するが、空回り。しかもやはりメイド喫茶をやっている西園寺の妨害で客足は一向にダメ。お互い客取り合戦をして段々それがエスカレート。ついには水着でマッサージまですることに……
 最終回もバカ軍団らしくバカ。プールの使用許可は松尾先生を脅してでどうにかなるとしても、その企画は通らんだろう(笑)。でも折角客足が伸びてきたのに、由真は突然の生理で、綾乃は彼氏の反対でと、次々脱落。絵里子一人でどうにかしようとするが、様子を見にきた桃香が参戦、他の連中もなんだかんだで戻ってくる。って、それ普通にぼったくりだろう、桃香(笑)。
 結局勝負には負けて桃香までとばっちりの罰ゲームを受けるけど、それなりにいい話で締め。桃香がバカ軍団に感化されて咲女入学を目指すという展開。
 決してクォリティの高いシリーズではなかったけど、原作の下品&バカバカしさを前面に押し出し、アニメ化としてはいいアニメ化だったんじゃないかと思います。毎回のアバンタイトルのお遊び(特に10話の必殺パロ)とか、「メガネ!メガネ!メガネ!」みたいな全力でバカバカしい話とか、あと、最近の深夜アニメではめずらしくEDを一度も削らなかったのは、あのEDの出来を理解してのことかな、とちょっと思う。
 この時間帯は今週から「 コヨーテ・ラグタイムショー 」なのだけど(二月遅れ?)、また朝生で遅れまくるわけか……なんとかしてよ、メ〜テレさん。


2006年08月24日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 会津磐梯山涙の嫁入り

 必殺シリーズ第十八弾「新必殺仕舞人」第五話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。

 権太からいつもの依頼の文を受け取った京山。だが、文には「会津 八ツ目地蔵」とだけ書かれていた。
 一行が訪れた庄屋の桔梗屋では婚礼の準備の真っ最中。絵ろうそくの元締めでもある庄屋の桔梗屋徳兵衛は職人たちからも慕われていて、職人たちも総領娘のお秋と清吉の婚礼を心から祝っている。しかし、晋松が「八ツ目地蔵」のことを聞いたとたん皆の顔色が変わる。
 そして婚礼の晩、契機付けに一座が踊りを披露しているさなか、婿の清吉が遺体になって届けられる。騒然となる中、人々は皆「八ツ目地蔵の祟りだ」と口にするのだった……

 桔梗屋徳兵衛は好人物だし、職人たちも徳兵衛を慕ってるので一体誰が悪人? と思ったら、絵ろうそくに欠かせない漆を職人たちに卸している山役人たち。そしてろうそく問屋で、実は職人衆を見張っては八ツ目地蔵の祟りを装い不穏な動きをする者を始末していた喜三郎。
 構図としては村人たちとそれを苦しめる役人、そして村人たちの中の裏切り者、と至極単純。ただ、恨みの中心は婚礼直前に恋人を殺されたお秋であるはずが、「前もって訴えられた恨みの依頼を本念寺から受け取り、当地に向かう」という制限のせいで、本筋とはまったく関係ない遊女のお久が依頼人になってしまってるのが……「女の恨み」を前面に出している以上、新仕置人のように依頼人は誰かわからないが難敵を狙う、という構成もできないし、このシステムの問題点が如実に出てるなぁ。
 それもあって、話としては凡庸。悪人も平板だし、一番個性的な悪人の喜三郎も不気味さが十分出ていたとは言いがたいし。善人である徳兵衛が無残に殺されたり、喜三郎が裏切り者と知らず後事を託したりと、悲惨さは出てはいるのだけど。
 殺陣は婚礼で浮かれる席上で、その混乱にまぎれて喜三郎と招待された山役人たちをもろとも始末。京山が黒装束に身を包まず相手を殺すのって、今回が初めての気がする。
 最後、桔梗屋を存続させるためにお秋と喜三郎が祝言を挙げるのだが、お秋がその席上で喜三郎の正体を知り、父と恋人の仇と斬りかかって返り討ちにされるのは、そこまでやるか、という気は……一応村人、職人たちは救われたが、救いはない話だなぁ。
 あと、新仕舞人になってから悪役に「京山が美人」を言わせすぎのような……いや、美人は美人なんですが、お歳がお歳だけに、そういう劣情を向ける相手としては……

[アニメ] SPEED GRAPHER#13〜24

  SPEED GRAPHER の感想が以前#12までで止まってたので、後半をちょーはしょって最終回まで。

 天王洲神泉を殺してしまい、天王洲グループの実権を握るために神楽と結婚しようとする水天宮。あくまで助けに行こうとする雑賀を、銀座は力ずくで引きとめようとするが、写殺能力を目の当たりにして愕然とする。そして、銀座と雑賀は雑賀の検査結果を聞き、ユーフォリアの真実に迫る。神楽の体液に含まれる特殊な物質が、ユーフォリアウィルスを活性化させユーフォリア化させていたのだ。そしてその物質は神楽の脳腫瘍が元で発生していた。
 あくまで神楽を助けようとする雑賀を銀座は止めようとするが、刺青のユーフォリア百合ヶ丘が襲い掛かる。(#13)

 銀座を人質にした百合ヶ丘を退けた雑賀は、結婚式の当日、衆人環視の中、正面から神楽を奪還しようとする。体中にくくりつけたカメラで教会を破壊し、その混乱に乗じて神楽を取り戻そうとする雑賀。だが、式を取り仕切っていた神父は電気のユーフォリア。金属製の非常階段を通じて攻撃してくる神父だが、機械式のアナログカメラな雑賀のカメラはショートせず、神父を写殺し、神楽と共に教会を逃げ出す。だが、法的に天王洲グループの全権を手にし、今また神楽の体液組織の培養に成功した水天宮にはもはや神楽は必要なかった。(#14)

 神楽と二人で逃亡する雑賀。もはや水天宮のことなど忘れ、神楽の最後のときまで共に過ごそうとするが、水天宮はそんな二人を見逃さず、水のユーフォリアである弦巻ミハルを刺客として差し向ける。入水心中に魅せられた魔性の女であるミハルには、「写殺」能力も通じず水の中に引きずり込まれる。だが、自ら水の中に飛び込み、ミハルにしがみついて懸命に雑賀を助けようとする神楽の姿に、かつて母に水の中で抱きしめられたことを思い出し、ミハルは欲望を成就させ消え去ってしまう。(#15)

 天王州グループを乗っ取った水天宮。水天宮は天王洲グループの決算をさせるが、その決算は冷徹で過酷。人の命でさえ金銭として計算する。だが、取立てに向かった債務者の家で、子供の差し出したおもちゃの札束を受け取り、おとなしく引き上げる水天宮。水天宮の過去にはなにがあったのか……
 一方、雑賀も神楽に戦場カメラマンとしての自分の過去を語る。かつて軍の秘密の実験場に潜入したとき、攻撃に巻き込まれ瓦礫の中に閉じ込められたこと、自分と同様に閉じ込められた男がいたこと、その誰かが鳴らし続けていたオルゴールのおかげで、助けられるまで正気を保てたこと……だが、そのオルゴールのメロディは水天宮の持つオルゴールのものと同じものであることに、雑賀は気づいていなかった。(#16)

 水天宮の過去になにがあったのか。水天宮は本名は上野タケシといい、かつて資産家の息子だったが、破産し両親は心中。残された水天宮と妹は、借金のカタとしてそれぞれ離れ離れになってた。水天宮の持つオルゴールは妹のものだった。変態どもに身体を弄ばれ、果てには傭兵として売り飛ばされた水天宮は金の為に殺し、殺される現場を幾度も目にする。そしてとある軍の実験場への作戦時。突入した建物で無数の化け物たちに襲われる水天宮たち。爆撃により敵は殲滅されるが、水天宮も瓦礫の下で生き埋めになり、助け出されたときには半死半生。仲間の遺体を接ぎ合わされ、その施設で研究されていた特殊なウィルスを注入されることによりかろうじて生き返る。そしてそれは水天宮を化け物にもしていた。与えられた力で実権施設を逃げ出す水天宮。辻堂、新治、真壁たちと出会い、妹を探すため、そして復讐のための力を手に入れるため、闇社会での力を手に入れる。だが、ユーフォリア化した者の寿命は、力を使えば使うほど縮んでいく。水天宮の限界も、間近に迫っていた。(#17)

 世間に神楽の体液成分の混入された化粧品・食品が出回る中、逃亡を続ける雑賀と神楽は、国外に逃げようとするが、某国の諜報機関により身柄を拘束される。連れて行かれた先は、新進の国会議員、落合の元。落合は天王州グループ及び首相の神谷が手を組んで行っている出来事に気づいており、それに抵抗しようとする議員、活動家、ジャーナリストたちを集めた「白い鷲の会」を結成。すべてを明るみに出そうとしていた。その為に、国会で雑賀と神楽に証言をして欲しいと協力を求めてくる。そうなれば二人は世間の好奇の目にさらされることになる……自分はともかく、神楽はそんな目に合わせたくないと考える雑賀。だが、西谷教授から自分の脳の腫瘍のことを知らされた神楽は、もはや長くない命ならばと国会証言に応じようとする。(#18)

 脳腫瘍の告知、そして落合の提案で揺らぎ始めた雑賀と神楽の関係。悩む雑賀は夜の街に出、ジョーという若いジャーナリストと出会う。雑賀を尊敬していると、相手が当の本人と知らずに熱く語るジョーは、「白い鷲の会」に参加していることをほのめかし、とんでもないネタを手に入れてしまったことで悩んでることを打ち明ける。
 翌日、白い鷲の会の集会に参加する雑賀。その現場にジョーもやってくる。だが雑賀の励ましに勇気を得たジョーは突然落合を糾弾しだす。ジョーは天王洲の秘密クラブの会員名簿を入手し、その名簿には落合の名前を記されていたのだ……すべては反抗者を集め、一気に殲滅するための神谷と落合の罠だった。音のユーフォリアとしての正体を表した落合は、怪音波でその場にいる者を皆殺しにする。ユーフォリアであるがゆえにかろうじて助かった雑賀に、落合がさらに襲い掛かる。(#19)

 落合に追い詰められる雑賀。怪音波で空気をゆがめ、ピントをずらせる落合に、雑賀の写殺能力も効かない。一方、匿われていた神楽たちは正体をあらわした落合の部下に確保されようとする。だが、西谷教授が暴走、神楽を人質にして逃げ出す。西谷はユーフォリアウィルスに見せられ、自分もユーフォリアになろうとしていたのだ。だが、皮肉にも落合の部下により助けられる。
 落合の虐殺現場に駆けつけた銀座は、そこでジョーが入手した秘密クラブの名簿を見つける。名簿をめくっていた銀座は、その中に署長の名前を見つけ、愕然とする。署長も会員だった……署長宅に潜り込んで事実を確かめようとするが、逆に昏倒させられてしまう。
 雑賀は落合の音波になすすべもなかったが、捨て身の特攻で接写、落合をなんとかし止める。
 そして、神谷が自分を出し抜き神楽を手に入れたことを知った水天宮は、ついに最後の計画を発動しだす。(#20)

 足にフェチズムを持つ署長に足を切り落とされそうになる銀座。だが辛うじて足で署長を絞め殺し、入手した会員証で秘密クラブ潜入を試みる。
 首相官邸にとらわれた神楽。首相の神谷と共にした朝食の席で、神谷は水天宮から秘密クラブを取り上げる野望を口にし、そして「食」のユーフォリアとしての本性をあらわす。
 一方、落合との戦いで傷ついた雑賀はベンたちに助けられるが、酷使を続けていた雑賀の「目」は限界に来ていた。ユーフォリアとしての異常なまでの再構成を続けていた雑賀の目は、これ以上「写殺」を使えば雑賀は失明する。それはカメラマンとしての死を宣告されるも同然。だが、雑賀はそれでも神楽を助けに向かう。
 神谷の命令により天王洲ビルに突入した部隊はビル内部にところ狭しと積み上げられた札束と有価証券の山を見つける。水天宮はなんなく部隊を返り討ちにし、逆にアパッチで首相官邸に攻撃を仕掛けるのだった。(#21)

 水天宮は今こそ復讐のときと、最後の計画を実行する。その前に、辻堂たちに解雇を言い渡し、報酬を渡す。だが、辻堂と真壁は水天宮と最後まで行動を共にすることに。新治に事後を託し、二人は死地へと向かう。
 一方、首相官邸に乗り込んだ雑賀。死体だらけの官邸の中で、神谷に迫られる神楽をついに見つける。だが、そこへ水天宮もあらわれる。水天宮の口から、語られる真の目的。それは両親を破滅させ、自分や妹を破滅させた水天宮グループの前身とかつての財務官僚、今の神谷総理への復讐だった。水天宮は数年前に妹を探し当てていたが、妹は遠い異国の地で男を取らされ続け、身も心も壊れ果てていた。目の前にいるのが兄とも気づかず、片言の日本語で「オカネ、クダサイ」とすり寄る妹。もはや生きるしかばねになっていた彼女を、自ら手にかけた過去を明らかにした。
 凄惨な水天宮の過去に言葉を失う一同。そして水天宮の「血」の能力で神谷を始末する水天宮。だが、水天宮の復讐はまだ終わっていなかった。神楽を連れ、天王洲ビルへと向かう。(#22)

 首相官邸から助け出される雑賀。秘密クラブからかろうじて抜け出した銀座から、日本の首脳部を含むクラブの会員がクラブに閉じ込められたことを知らされる。もはや事態は日本政府の手から離れ米国が収集をつけるべく、水天宮が閉じこもった天王洲ビルをミサイルで攻撃、破壊することを決定する。仲間の両国から神楽の命が助かる可能性を聞かされ、天王洲ビル攻撃を察した雑賀は傷ついた身体をおして神楽を助けに行こうとする。銀座ももはや止めようとはせず、雑賀と共に天王洲ビルに向かう。
 天王洲ビルでは、水天宮の邪魔をさせまいと辻堂と真壁が待ち受けていた。二人の相手を引き受け、雑賀を神楽の元へ向かわせる銀座。
 ついに天王洲ビルで水天宮と対峙する雑賀。ビル内部に積み上げられた現金と証券を見て、水天宮の真意を知る。そこにあるのは各金融機関が限界を超えて天王洲グループに投資したカネ。それが消えれば、日本経済は崩壊、ひいては日本に多量の国債を保有させている米国経済も崩壊する。水天宮は単に天王洲神泉と神谷首相への復讐を遂げることではなく、社会、そして金に対する復讐を遂げることだった。そして、すべての始まりである自分と、神楽の二人でそれを見届け、死ぬつもりだった。水天宮は神楽にいつしか自分の妹の姿を重ね合わせていたのだ。
 水天宮がかつて自分を救ったオルゴールの主であることを知り、二人を死なせまいと説得するが、水天宮の決意は翻らなかった。(#23)

 天王洲ビルで戦いを繰り広げる銀座と辻堂、真壁、そして水天宮と雑賀。雑賀は水天宮に、死地を求めているのは妹を殺したことを実は後悔していること、そして神楽は妹ではないことを指摘する。
 銀座は真壁をし止めるが、残った辻堂が犬のユーフォリアとしての正体をあらわし、襲い掛かる。お互い、決して得られぬ者に魅せられてしまった者としてのシンパシーを感じつつ、辻堂を仕留める。
 ビル屋上の天王洲邸で銀座と落ち合う雑賀。だが、神楽は自分の病のため、なにより自分が愛されて生まれた子ではなかったことに絶望し、生き続ける気力をなくしてしまっていた。雑賀はそんな神楽を叱咤し、愛を告白する。
 そして迫りくる水天宮に、雑賀は神楽を銀座に託し、対峙する。神楽は雑賀と共にいようとするが、銀座が怒鳴りつける。愛する雑賀が別の女に愛を告げ、それを傍らで聞いてる悔しさ、惨めさ。殺したいほど憎いが、雑賀の最後の頼みまで反故にしてしまえば、本当の負け犬になってしまう……銀座は自分のために、そして雑賀のために神楽を逃がそうとしていた。
 屋上で水天宮と戦う雑賀。だが、最後のチャンスに、水天宮めがけ飛来したミサイルにとっさに焦点を変え、水天宮を助けてしまう。もはや視力を失い、瀕死の雑賀。しかし、水天宮は何故か止めを刺さずにクラブを、そして金を燃やし尽くす。最後の力を振り絞り身体を引きずってきた辻堂と共に、炎の中に消える水天宮。
 米国では攻撃後、ようやく天王洲の資産がすべて灰になっていたことを知らされ、混乱に陥る。結局水天宮の復讐は完遂されたのだ。降りしきる札に狂喜する人々の中、雑賀からの連絡がボブの携帯に入る。何故か別のビルの屋上に放置されていた雑賀を助け出す仲間たち。水天宮が、最後に雑賀を助けていたのだった……
 五年後、日本と米国が経済崩壊し、スラムのようになった東京で厳しく取立てを行う、「社長」になった新治……彼の今の夢は、都心に三つのビルを建てそれぞれ「水天宮ビル」「辻堂ビル」「真壁ビル」と名づけ、彼らのことを永遠に語り継ぐこと……街中で、見覚えのある人影に振り返るが、見失い、気のせいだったかと自嘲する。
 他の面々も、崩壊した東京でそれなりにたくましく生き続けていた。  両国先生は海外に医療ボランティアとして飛び回り、銀座は警察をやめそんな両国の元に看護師として押しかけ、押しかけ妻の地位を得ていた。そんな銀座から、仲間の元に絵葉書が届く。神楽は二人の元で暮らしていた。
 命は助かったが視力を失った雑賀は、皮肉なことにそれゆえに写殺能力が発動しなくなり、自分の目には写らない街の姿をフィルムに収め続けていた。今日もビルの屋上で街の写真を撮る雑賀。その背後から、近づく女性の足音。だが、その足音だけで雑賀はそれを誰か察する。「お帰り」「ただいま」。そして、彼女は雑賀の胸へ飛び込む。(#24)


 すんげー駆け足でだけど、後半の感想を。
 なに、このメロドラマ(笑)。
 つか、主人公、雑賀じゃなく水天宮になってるし(大笑)。話の焦点は雑賀と神楽の逃避行から、完璧に水天宮の復讐に移ってしまっている。それが話のそもそものバックボーンなんだから、回避しようがないのだけど。その過程で最初は完璧に雑魚キャラと思っていた辻堂、新治、真壁が無茶苦茶良いキャラになった。特に水天宮のために命を捨てる辻堂、真壁の姿と、すべてが終わった後、三人のために生き続ける新治の姿が……特に、新治なんてどう見てもチンピラなのに、こんなところ見せられちゃあねえ。
 主人公側では銀座がいい。別にショートでつり目で眼鏡だからじゃないですよ?(笑) イイ女、ってのとはちょっと違うけど、思わず惚れちゃうね。雑賀の意思を解さず雑賀の元に戻ろうとする神楽に切った啖呵は屈指の名台詞。凶暴横暴でも純情一途。そのわりにあっさり両国先生に乗り換えてますが。まあ、意地を通したことで自分の気持ちに曲がりなりにもけりをつけた、ってことかも。
 もっとマイナーキャラでは、ちゃっかり天王洲神泉→水天宮寵児→新治と次々主を乗り換えた菊川さんが……結婚式の前に意識を失った神楽にキスしたり、なかなかにつかみ所のないキャラですが、計算高い一方でスリルな生き方を求めてたのかも。
 前半、特に最初数話は完璧変態バトルアニメと思われたのが、こんな変容を遂げるとは思ってませんでした。「偏愛」「欲望」から「純愛」に見せてるものが変わって、ベタベタな大芝居と言えばそうなんだけど、こういうの、結構好きですかね。東海地区では放送してなかったのが惜しまれます。やってれば絶対リアルタイムで見てたのに。


2006年08月25日(金) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 南部よじゃれは鬼の道

 必殺シリーズ第十八弾「新必殺仕舞人」第六話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。

 南部にさしかかった京山一座は、将軍家御使者の神楽森観念一行と出くわす。神楽森は将軍家の威光をかさにやりたい放題。一座の目の前でも一人男が無礼討ちにされる。
 ちょうど同じとき、将軍家に献上する金を運ぶ一行が通っていた。ところがそのうち立川らが裏切り、一行を皆殺しにして金塊を奪ってしまう。だが、人足頭の六助が辛うじて生き延び、逃げ出した。六助の逃亡を知った立川、そしてその背後にいた金ヶ崎郡代牧野は、六助を探させる。逃げ惑う六助は万法院に駆け込もうとするが、殺される。だが、たまたま六助を最初にみつけた一座の娘さくらに、地面に「立川」と書いて見せていたのだった。さくらが立川の裏切りを知った思った牧野は、さくらをしょっ引き、激しく尋問を加える。

 今回は京山の裏家業を知らない一座の女の子が巻き込まれる。さくらはとばっちりを食った形だが、字が読めないのが幸いし、京山のとりなしもあって無事解放される。だが、さくらは字は読めなかったが、字の形は覚えていて、それが元で牧野らのたくらみが京山らに知られることになる。
 牧野は立川らに御用金を奪わせ、奪った御用金は出世の為に神楽森に差し出していた。
 依頼人は飯盛り女のたえで、これまた晋松が偶然出会うという芸のないパターンだが、牧野に鉄職人の父を殺され、自らも神楽森に陵辱されたたえは、再び神楽森のいいがかりで無礼討ちにされそうになるが、神楽森たちに殺されるくらいならと、呪いの言葉を吐き散らしながら自ら二階から飛び降りるという凄惨さ。
 神楽森はそれを薄ら笑いを浮かべ眺めるという悪辣さを見せる。立川も人当たりの良さそうな顔を見せながら同僚たちをためらいもなく殺すという悪人ぶり。んだけ悪役が憎たらしげだと、それだけで気分が盛り上がる。殺しも多人数相手でかなり派手な立ち回り。
 今回は権太が的の名が書かれたこよりを捨ててしまって慌てたり、盗まれた御用金が献上品の茶釜の中に隠されてると踏み、一座が踊りを披露してる間にそれをひそかに確かめるのだが、危うくばれそうになったりと結構展開に緩急をつけててわりと佳作だったと思う。
 しかし権太は大事な手紙のこよりを勝手に捨ててしまったり(本当は捨ててなかったんだけど)、匿ってもらおうとすがり付いてくる傷ついた六助を邪険にしたりと、ちといい印象ないなぁ。

[マンガ] 久正人氏の新連載

  マガジンZ で「グレイトフル・デッド」の久正人氏の新連載「ジャバウォッキー」が開始。今回は19世紀末のロシアを舞台に、イギリス諜報員の女が現代に生きてた恐竜たちの子孫を相手にする話。恐竜と言っても進化して人間と同じように二足歩行し喋る恐竜。相変わらずマンガとしては読みづらいんだけど、それにも増してかっこいいのだよなぁ。

 同じ出版社でしかも読者層がいくらかかぶりそうなのに同日発売という戦略がわけのわからない シリウス では、「怪物王女」に新規に王族が二人も登場。だが、どうも姫の姉と思しき方は、自らの血の戦士に拘束され、血を絞り取るためだけに生かされている状況らしい。縛り上げられた腕に蛇口がつけられてるのが悪趣味。しかし、姫の本名、リリアーナって言ったのか。初めて知った。

  少年エース では杉崎ゆきる氏作画による新連載「EDEN」が開始してたけど、まあ、なんというか、あまり興味がわかないなぁ……「未来日記」がなかなか悪趣味でよろしいです。12thはホントに正義の味方だったんか。

[アニメ] .hack//Roots#20とゼーガペイン#21

  .hack//Roots #20「Pursuit」。なんかハセヲがどんどん悪い子に。もはやタビーどころかフィロの言葉も耳に入らない。太白は切れまくってPKを倒しまくってるのを見て、「嘆きの森」のイベントで剣を手に入れたが、ひょっとしたら本当にクリアしたのは3rdフォームを手に入れたハセヲの方ではないかとつぶやく。直毘とエンダー(八咫とパイ)はどうもアバター使いを集めることが目的で、既に覚醒済みでもあるらしい。経緯が経緯だけに悪役かと思ってたけど、単純にそういう話でもないのかな? で、意外にも俵屋(トウタ)が早々にハセヲに接触。代わりに自分が三爪痕の行方を探してやるともちかける……前からハセヲに興味を持っていたようだけど、なにが狙いなんだ?


  ゼーガペイン #21「戦士たち」。一斉に大反攻し、ガルズオルムの施設を用いて幻体データたちを再び生きた人間として甦らせる「最終作戦」の発動を宣言するシマ。だが、それに意外にもオペレータークルーのクロシオが反発する。生きた人間に戻って寿命が尽きるのは嫌だ、というのは、まあわかんないではない。特に、元パイロットで、気の遠くなるような戦場を潜り抜けた末、もはやパイロットとしては復帰できないダメージを負ってしまってたってんだから、まあ仕方ないかなとも。でも、強迫観念的に不死に考えを取り付かれた挙句、リョーコに心無い言葉をぶつけるのは、いただけませんな。
 もっとも反発はそれだけじゃなく、過去の不明なシマやシズノに対する不信感からでもあり、同様にルーシェンやクリスが事情を明かすように求める。シマの幻体データも限界が訪れているらしく、時間がないシマはすべてを明かそうとするのだが、その前に倒れてしまう。「ガルズオルムに投降し、復元者として甦らせてもらおう」ととんでもない提案をするクロシオに、「彼らが降伏を受け入れることはありえない」と断言。そして最後に言いかけた言葉から、やはりシマとシズノはガルズオルム側からの離反者みたいなものなのだろうな。
 ガルズオルム側も人類の一斉殲滅に乗り出したようで、本当に事態は最終局面に。結末が気になるなぁ。


2006年08月26日() 旧暦 [n年日記]

[マンガ] コミックアライブで

 石川マサキの「私立トアール学園二年☆組物語」が連載開始したので、「あれ?」と思った。いや、たしかシリウスでの「魔法使いのたまごたち」は作者急病で休載してなかったか?
 とりあえず見てみると……やっぱり「あれ?」。デジャヴが、てか、確実に見覚えが。昔なにに掲載されてたかまでは生憎思い出せないのだけど……
 新連載「あそびにいくヨ!」はラノベのコミック化。「かのこん」とかとかぶり率が高い気がするんだがいいんだろうか? 絵的にはわりとかわいらしくていい感じだが、「888」というPNは一体……? 「神ぷろ。」は安定して面白い。掲載順も上位だし、反応もいいのかな? 次回はカラーページ付だとか。「ガイスターバーン」は、いつものヤマケン作品どおり、一般人や脇役がぐちゃぐちゃになる展開になりそうですな。これぞヤマケン節。「ムクロヒメ」、ミコトがものすごい勢いでデレ化してますな。「まりあ†ほりっく」は尺が妙に短く感じるのは何故だろう? 「モモタノハナ」のメル友はうめっぽい。いずなよしつねはまだちゃんと掲載されてます。まだ。
 次号から掲載の「TORIO De PINCH!」のありがひとし氏って、有賀ヒトシ氏だよなぁ……ちょっと絵柄が変わってる気がするが。

[アニメ] ホスト部#20とシムーン#21

  ホスト部 #20「双子の開けた扉」。双子がホスト部に入るに至った経緯の過去編。環に誘われたからって素直に入るタマとは思ってなかったけど、やっぱり「どっちが光くんでしょうかゲーム」をふっかけていた。双子は双子でひねくれる理由はあったのだけど、やってることは悪魔の所業だよなぁ。環も単に子供のとき友達と遊ばなかったってだけではなく、妾腹の子供だったとかの過去が示される。実の母は失踪、病弱な義母をひたすら慕ってた、ってことか? でも今回でようやく私も双子が見分け(聞き分け)できるようになりました……


  シムーン #21「新天地への扉」。うわ、リモネとドミヌーラ、生きてたことは生きてたけど、なんと過去に飛ばされてました……ドミヌーラとリモネが、使い方の忘れ去られていたヘリカル・モートリスの使い方と、翠玉のリ・マージョンを伝えていたっつー時間円環ネタ。宮国の上層部は、この「時空を飛び越える扉を開く」翠玉のリ・マージョンに最後の希望を託してるみたいだが……司兵院はあくまで兵器としか見てないようだけど。
 で、その翠玉のリ・マージョンを完成させるためのコール、コール・デクストラにかつてアーエルの祖父が参加していたことも明かされる。それで祖父の遺した意味ありげな言葉の数々も理解できる気はするけど、まだなんかひとつありそうだなぁ。
 あと、過去の世界には「少年」もいたような気が……

[その他] 自分のことはさておいて

  瀋陽の反日騒ぎ、タクシー運転手殴打は日本人でなく中国人産経 )。殴ったのは日本人ではなく同乗していた友人の中国人だった、というオチ。まあ、日本人もシートにガムをくっつけてそれがトラブルの元になったってんだから褒められたものじゃないけど、デマには気をつけましょう、という話。


  中国、行儀の悪い観光客は旅行代理店の責任Y!hl )。どうも国内の旅行代理店を締め付けて、マナーを観光客に指導するようにさせよう、ということらしいのだが……ま、手段が中国らしいですな。


  男性教諭を減給 居眠り生徒をたたく東京 )。そりゃ居眠りしてる方が悪いだろう……


  「子猫殺し」直木賞作家 背景に「日本嫌い」J-CAST )。う〜ん、記事タイトルの「日本嫌い」はちと正しいとは思えないなぁ。日本では確かに「死」は忌避され、遠ざけられ、ある状況下では実感しにくいものであるのは確か。自らもいつかは向き合う「死」というものを、身近で体感するのは確かに重要だろう。それが、自らの手で動物、魚などを(倫理的、法的な範疇で)体験するのもいいだろう。たとえばペットの死を見取る、自分で魚をしめ、さばいてみる、などのように。間引きは微妙だが、無責任に放り出すよりはマシとも考えられる。が、それをわざわざし続けるのはなぜか、というところが見えないのが残念。
 特に、そういうのは何度も経験すればいい、というものじゃない。職務、責務でないなら、そんなのは何度もすべきことじゃない。必要なく何度も何度も自らの手で生命がついえる感触を味わいたいとは、自分は思わない。


2006年08月27日() 旧暦 [n年日記]

[特撮] ボウケン#26とカブト#30

  ボウケンジャー #26「ガラスの靴」。今回は女性たちを次々意識不明に陥れてるシンデレラのガラスの靴がプレシャス。女性自立の時代らしく、「待つのではなく自分で捕まえに行く」というポジティブさ。まあ、グリムのシンデレラなんかはかなり魔女っぽいんですが。おとぎ銃士だと悪の親玉だし。それはともかく、さくら姐さんメインで、「シンデレラの姉」と甘い夢を見せる悪の王子様を持ってきたのは結構面白かった。さくら姐さん、実家は実は結構名家らしかったりと、それなりに過去がありそう。しかし、最後のセリフとポーズはちと怖いぞ。w

  カブト #30。いや、もうなんて言っていいんだか。笑わせていただきましたが。田所さんもいじられまくって、実家は老舗のそば屋。しかも実家を継いでる弟や客はなぜかコワモテばかりという……天道はじいやの仇を討つべく、じいやの紹介で料理修行へ……その修行先はなんとじいやの弟(笑)。よくわからんままに極意を掴んで白包丁を伝授された天道。しかし生簀との再戦では白包丁は使わず、田所の実家の包丁を使い、シンプルな大根の味噌汁を……これもよくわからんまま勝利し、逆ギレして正体を現した生簀とバトル。場所はいつものさいたまスーパーアリーナ(笑)。そうか、闇キッチンはさいたまスーパーアリーナの地下三千メートルにあったんだ!
 そんなわけのわからないままハイテンションな天道側に対し、加賀美側はかなりシリアス。正体がスコルピオワームである神代が岬にまとわりつくのを、防ごうとするが、だが神代にワームである自覚がまったくないことに気付く。はた迷惑だがどこか憎めない神代を、それでも尾行する加賀美だが、女子高生に襲い掛かったワームを撃退した後、スコルピオワームの姿に変化する神代を、攻撃できない。駆けつけた天道が神代を攻撃するのを思わずかばい、カブトVSガタックというハメに……
 次回はハイパーゼクターがZECTで完成するらしいが、じゃ、あのカブトハイパーフォームって一体どこから?


2006年08月29日(火) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 貝殻節は子捨て歌

 必殺シリーズ第十八弾「必殺仕舞人」第七話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。(これは月曜分)

 鳥取にやってきた京山一座。だが、肝心の興行許可証を持った権太がやってこない。やっと来た権太は賭博で素寒貧に裸に剥かれ、その後からお侠な娘がついてきた。その娘おきんは娘だてらに渡世人。権太の有り金を巻き上げ、着物から荷物からを一切巻き上げていた。おきんが荷物がなくては困るだろうと持ち出したのは、十両で荷物を返す代わりに興行の一切を取り仕切らせろという取引だった。やむなくその取引を受け入れる京山。
 京山たちがやってきた村は、山伏の弁信らに仕切られた貧しい漁村。山伏たちは一座が本念寺勧進興行の一座と聞き、顔色を変えて十両渡す代わりに興行をせずに村から出て行けという。それに対し京山たちは芸を見せずに金は取れないと、興行を強行するが、何故か村人たちは一座の踊る貝殻節に喜ぶどころか皆むせび泣く。不思議な光景に踊りを中断し理由を問うが、誰も答えようとしない。同じ頃、少し離れた浜にいたおきんもまた、なぜか貝殻節を聞きながら涙を流していた。

 今回の悪人は村を仕切る弁信たち一党。弁信たちは村人たちの漁業権を一手に握り、貧しい漁民たちから金を巻き上げていたのみならず、村の娘たちを犯しては出来た子供を堕胎させていた。その堕胎をしていた産婆のお勘は、他の娘たちのみならず自分の娘までも堕胎させられ、娘を失っていた。だが、孫は密かに生かして取り上げ、幼い頃に山伏たちの目から逃れさせるために里子に出していた。その話をお勘から聞いた京山は、おきんがその孫だと覚る。
 話としては、まあ単純。だが、お勘が村人の恨みを語るシーンは流した子供の数を暗示するかのように無数の地蔵を移したり、首を切った雛人形を映したりと、かなり凝って直接的ではないが迫力がある。銭ゲバなおきんもまた、自分を幼い頃に捨てた親に、金を叩き付けるために金を稼いでおり、愛憎あいまった感情を覚えている。それゆえに事態は悲劇的な方向に向くのだが……
 結局、お勘とおきんの事情を知った京山は村人から搾り取った金は取れぬと山伏たちからの金を断るのだが、それを知らないおきんは金のために一座を裏切り、勧進興行の一座というのは偽物と嘘の証言をする。だが押し込められた蔵の中で事実を知ったおきんは、逃げる前にひと目祖母に会おうとお勘の元に走るが、孫と再会し、村人の恨みが本念寺に届けられると知ったお勘は山伏から厳しい追及を受ける村人を守るため自分が訴えをしたと名乗り出、斬り殺される。そしておきんもまた、祖母の亡骸に駆け寄り斬り殺される。
 権太がバカな寄り道しなければ少なくともおきんは巻き込まれなかったろうし、山伏たちが村人を追及することはなかったろうなぁと考えると、なんかすっきりしない。話的には確かにそっちの方が緩急はあるのだが、トラブルメーカーというか、悪い結果しかもたらしてないのだものなぁ……
 全般的には凡作の部類とは思うが、おきんのお侠ぶりも良かったし、お勘の虐げられた婆ぶりも良かった。一座の小屋がすすり泣きで埋まるというのも意外性があった。


2006年08月30日(水) 旧暦 [n年日記]

[必殺] その手は桑名の焼き蛤

 必殺シリーズ第十八弾「新必殺仕舞人」第八話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。(これは火曜日放送分)

 桑名にやってきた京山一座。興行の許可を得て小屋を立てたが、急にその土地は私有地だと地回りたちが小屋を取り壊す。土地を買ったのは桑名の富豪、鳴海屋。京山は鳴海屋に興行の許可を願いに行くが、京山を一目見て、結婚してくれと言い出す。京山は気の迷いだろうと取り合おうとしないが、どうやら鳴海屋は本気。京山もこれには困ってしまう。
 丁度桑名では蛤採りに集められた海女たちが、遊女として働かされるという所業が行われていた。海女たちは鳴海屋によって集められていて、地回りの辰五郎、それと役人の桜田と衣川がそのバックについているらしい。遅れてやってきた権太の運んだ書状にも、騙された遊女たちによる恨みの対象として彼らの名が記されていたのだが、京山には人のよさそうな鳴海屋がそんな悪事に手を染めているとはにわかに信じがたい。
 そして集められた海女の中に、鳴海屋の出奔した娘、お美津がいた。お美津は人でなしと鳴海屋をなじり、鳴海屋は面を食らった顔をする。

 う〜ん、なんかすごい投げやりな脚本のような……悪事は本当に投げやりでありきたりだし、権太がやって来ないってことは、勧進興行許し状も届いてないし、次の興行先もわからないはずなのに……それに依頼人が晋松が情報収集にたまたま入った遊女屋の遊女って展開も、無理やりというか、適当すぎというかいい加減ありきたり。娘のお美津を出して鳴海屋の悲劇を演出しようとするのも、ちゃんと機能しておらず却って興ざめ。鳴海屋だけでも良かったのではないか?
 ただ、そんな中で見るべき点があるとすれば、鳴海屋の設定。鳴海屋は本当は悪事を承知しておらず、桜田と辰五郎に騙されて、挙句、身代まで乗っ取られてしまう。
 桑名の豪商というと、「新必殺からくり人」の桑名の回があり、それでは街を支配する大物だったので、それが念頭にあると上手い具合に騙される。今シリーズでは過剰気味な京山の持ち上げも、鳴海屋のお人よしさを演出していて良かったし、下手な小手先のごまかしを行うより、これを中心にドラマを組んだ方が良かったのでは? と思える。
 まあ、「桑名の殿さん」はこの時代にはなかった唄だ、ってのは今回は言いっこなしで。
 しかし、今度も鳥取から桑名、次回は香川と、本当にどういうルートをたどってるんだ、この一座……

[アニメ] うたわれるものちょっとだけ

 う〜ん、「ロボットが秘密兵器」ってのはともかく、超兵器が数体(数十体?)あったからって、世界征服?しようってのは、無理がありすぎるような。いや、言っても仕方ないんだけどさ。元々がSRPGだからまあそういうものなんだろうけど、いい加減外交とか戦略がおろそかにされすぎというか。
 それに、要は戦車ポジションだと思えるから、中世然とした軍隊では倒すのは難しくても進行を足止めくらいの手はいくらでもあるように思えるが。
 多分わりと原作を忠実にトレースしてるんだろうけど、原作ファンはこれで満足なのかな? いや、別に満足だからってどうってことはないんですが……それは「原作の追体験」商品としてはすぐれてるってことかもしれませんし。
 超兵器を有してても工業力を背景にした数で圧倒され、それに加えて外交・戦略的無能さから致命的なまでに追い詰められてる「シムーン」とは対極だなぁ……

[アニメ] む、ちといかん

 二連続でネガティブな感想だと、さすがに「ナニサマ?」だ。
 うたわれるものも別に嫌いってわけではなくてですね……そもそもSRPGとかは「持続的にいかにプレイさせるか」(やり込みプレイ等含む)が主題なので、ストーリーがどうとかって突っ込みは別に本質的ではないし、まあ、アニメとして見ていて気になったこと、くらいに捉えて下さい。
 で、逆に原作知らずに見ていて、「こんなもんか」と思ってたら案外と見直したものについて。いや、 ゼロの使い魔 なんですけどね。ハリーポッターに始まるファンタジーブームに乗っかっての、美少女ハーレム物か、と思ったんですが(いや、別にそれもハズレではないのだけど)、それなりに世界観を演出しようってのが随所に見られて「へぇ〜」と思った。まあ、基本は中近世フランスなんですが。
 流石に「大陸軍(グランドアルメ)は地上最強〜〜〜!」とかはやりませんが、時折設定とかに見えるものがその辺下敷きにしてて「へぇ〜」と思った、ってことなんですが。それと昨今の流行をどう配分するか。作品全体の評価はともかく、読者や視聴者をどう乗せるか、楽しませるか、って部分で、ちょっと感心しました。


2006年08月31日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 金比羅舟々恨みの波越え

 必殺シリーズ第十八弾「必殺仕舞人」第九話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。(これは水曜日放送分)

 四国香川の丸亀藩にやってきた京山一座。入った城下町で、丸亀団扇問屋波形屋の奉公人、文吉が因縁をつけられあやうく無礼討ちにされそうになるところへ出くわす。
 斬ろうとしたのは丸亀藩の藩主嫡子継之助。継之助の横暴は目にあまり、陰干ししていた網を斬られた漁師が無礼討ちにされたり、好き勝手し放題。ついに藩主は継之助を廃嫡し、隠居させてしまう。
 そのことに慌てたのは継之助の乳母の司。うつけ者の継之助を藩主にして自分が実権を握ろうとしていた目論見が御破算になってしまうからだ。司は弟の寺社方勤務柿崎と共謀し、継之助の廃嫡撤回をさせようと裏工作する。
 そして司は無理矢理隠居させられくさす継之助を慰めるため、彼が懸想していた波形屋の娘、八重を差し出すように強要する。だが、八重は文吉と相思相愛の仲だった……

 今回はオーソドックスで悪くなかった。バカ殿の御乱交とお家乗っ取りの陰謀が絡み、そのあおりで好きあった若者同士が引き裂かれることに。
 バカ殿の継之助をわがまま放題に育てた司と対照的なのが波形屋の乳母お杉。かいがいしく八重に尽くし、継之助への奉仕を強要させられた八重を取り戻そうと司の陰謀を探り、逆に殺されてしまう。
 娘を奪われ、娘のことを託そうとしていたお杉も殺された波形屋が男ながらに「これはまぎれもなく女の恨み」と訴えて出るのは胸を打つ。多分最初の依頼人は継之助に弄ばれた別の女なのだろうけど、いっそそっちは出さない方がすっきりしてる。
 簡単に城内の勢力を司らがまとめてしまうのは拍子抜けだけど、市井の犠牲は眼中にない高い身分の悪人を、その市井の者が仕置するという、初期必殺を髣髴とさせるスタイルを貫いてる。殺陣も迫力を出していて、無礼討ちでならした継之助を直次郎の居合が切り裂く。所詮、逆らわない相手しか斬れないってことだったのだろうな。
 招かれた一座の娘を襲おうとした継之助を、おはなが思わず簪で傷つけてしまうのだが、八重が身代わりになり、八重にひと目会おうとした文吉と一緒に殺される。ちと文吉はついでっぽいが、そのことでおはなが過剰に入れ込み京山に諌められるという流れになり、結構良かったんではないかと思える。
 城代家老の江村が継之助の死を病死として処理するのも、城内政治っぽくて良い。よくぞ代わりにやってくれた、って感じなのだろうな。

[必殺] 喧嘩も楽しい河内音頭

 必殺シリーズ第十八弾「必殺仕舞人」第十話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。

 大阪河内にやってきた一座だが、許し状を持った権太が舟に乗ったまま川に流されてしまう。舟は直次郎が追うことにして、一座は先に河内へ。
 河内では祭の準備の真っ最中。一座は許し状が届くまでの間境内に泊めさせて欲しいと庄屋の丑造に願い出るのだが、丑造は女癖が悪く、一座の娘に手を出そうとする。京山の機転で事なきを得、お内儀のおこのに匿われる。丑造は子供が欲しいがおこのに中々子が出来ず、妾を囲っていたが、その妾が立て続けに死ぬということが起こっていた。
 おこのは嫉妬から密かに鍼医者の玄敬に妾に子が出来ないように鍼を打ってもらっていたのだが、実は玄敬は役人の谷、丑造の手下の六助と手を組んで、百舌屋の身代を乗っ取ろうとしていた。娘たちが立て続けに急死したのも玄敬の鍼のせいで、丑造のせいで娘たちが死んだということにし、本念寺への訴えを通じて丑造たちを始末しようとしていたのだ。
 だが、おはながそのたくらみをたまたま立ち聞きしてしまい、玄敬たちにさらわれてしまう。

 必殺流おもろい夫婦(笑)。丑造とおこのを演じるのは藤岡重慶と正司花江。藤岡重慶は、丹下のおっちゃんの声って言った方がわかりやすいか。正司花江師匠は言うまでもなくかしまし娘。その二人がテンポのいい河内弁で応酬する夫婦喧嘩が面白く、かつどことなく間抜けで人情的で、丑造も女癖が悪くセクハラ三昧なのだが悪人に見えない。事実悪人ではなかったのだが……
 丑造は親もなく裸一貫から今の地位にまで上り、昔からの夢だった、子供のあるあったかい家庭を持ちたいばかりに、焦って女に手を出しまくっていた。挙句京山に岡惚れして言い寄るのだが逆にやりこめられ、説教までされてしまう。一方おこのもやけになって晋松に言い寄り、同じように説教されて夫婦仲は修復する。が、不妊のことで玄敬に相談に行き、そこで玄敬らのたくらみを立ち聞きしてしまう。孕んだ妾たちが実は玄敬の鍼で殺されていたと知り、丑造は逆上して乗り込むのだが、結果はご想像どおり。
 ただ、玄敬らの、仕舞人を利用しようとしたたくらみが無駄に迂遠だったのが……簡単にパァになってしまうし。結局嫉妬からの無理心中ということにしようとするが、最初からそうしてた方が早かったのでは?
 今回も権太のポカのせいで依頼が届くのが遅れるのだが、そのおかげで拙速に丑造殺しが行われず、珍しく良い方に働いた。いや、結局夫婦、殺されちゃうんですけどね……
 おかしな夫婦って言うと必殺仕業人の「あんたこの連れ合いどう思う」の菅貫太郎と市原悦子の夫婦も印象深かったが、この夫婦もなかなかだった。

[アニメ] いぬかみ#22とウィッチブレイド#21とホスト部#21とゼーガペイン#22

  いぬかみ #22「パパとムコ殿っ!」。ついに大妖狐復活、なのだけど……なんつーか、完璧な親馬鹿。いや、馬鹿親か? なみいる術者を石化し、時間をも逆転させるのだけど、その力の使い方がろくでもねー(笑)。犬神も術者も全滅かと思いきや、ようこが狂言で「啓太とデキた」と口走ったことで事態は一転。「子供が出来て落ち着いた」って話は良く聞くが、「孫が出来て落ち着いた」ってのは……いや、そんなことよりも人間に化けた時の姿が郷里大輔じゃないのが許せね〜っ!!
 ところで、前々から疑問に思ってたんだけど、犬って確かチョコレートは毒じゃなかったっけ? 狐はちがうんか? チョコレートケーキなんか食わせたらまずいんじゃないか? よくわからん。


  ウィッチブレイド #21「誓」。崩壊の兆候が強まる雅音の身体。鷹山はなんとか彼女を救おうと道示のラボに潜入するのだが、そこにはIウェポンの異常に対処する元部下たちの姿が。どうやらウィッチブレイドの新フォームに影響を受けたらしい。下手をすれば数百体のIウェポンが雅音に襲い掛かることに。
 一方、雅音は梨穂子と共に生きようとウィッチブレイドをなんとか外そうとするのだが、ウィッチブレイドの自己防御のせいでどうしてもはずれない。ウィッチブレイドを外すことを諦めた雅音は、せめて梨穂子にこの業を背負わせまいと、死ぬ時はウィッチブレイドと共に消えることを心に決める。
 自分の最期が遠くないことを悟った雅音は、元気をつけさせようと梨穂子や奈月ビルの面々の用意したご馳走を前に無理にはしゃぐのだが、鷹山から事情を聞いた斗沢の気分は浮かない。せがまれ、記念写真を撮る斗沢の視界が涙で曇る。
 NSWFでは、実権を握ったまりあが新世代ネオジーンを連れてウィッチブレイド奪還を目論むのだが、彼女の目の前にもはやこの世にいないはずの玲奈の姿が……気に入らない玩具を壊すように玲奈を殺したまりあだけど、それを罪として背負い始めてる、ってことなのかな?
 ウィッチブレイドは恋愛とか友情よりも母子関係を軸に構成されてるけども、こういうヒーローものの作りもありか、という感じ。


  ホスト部 #21「いつかカボチャになる日まで」。ハロウィーンでびっくりどっきりイベント。まあ、確かにこの手のイベントは猫沢先輩最強だよな……
 これまで学園もののわりにクラスメイトが一向に描かれないなぁ、と思ってたら、今回は俄かにクローズアップ。クラスメイト二人の純情恋愛と、それ以前の段階の光の対比か。光はまだまだその感情を自覚するまでいってないらしいけど、少し大人な薫は、ハルヒより光らしい。双子をわりと集中的に描いてるけど、双子の関係の変化が最終回辺りの展開に関係するのかしらん?


  ゼーガペイン #22「ジフェイタス」。最終決戦を目前に倒れるシマ。そしてシズノの口から語られるシマの真実。シマはやはりガルズ・オルムの裏切り者。しかも、裏切り者本体ではなく、ジャンクデータを利用して作られた彼のクローンだった。シマの正体、そして目的を知り、心をひとつにするセレブラントたち。ついに最終決戦が始まる。
 でも、シズノは「自分はガルズ・オルムではない!」と断言してたけど……嘘を吐いてるようには見えないけど、ただの幻体とも思えないんだよなぁ。しかも、復活者のアビスとシンはシズノを自分たち同様「光ある者」と呼んでいた。「光ある者」というのは、生物としてのボディを持つ者って意味? とすると、シズノの本体はどこかに存在してるってことに……それに「私はイェルだから」という言葉の意味も気になる。イェルって?
 次回予告を見るとさらにここからまだどんでん返しがありそうな予感。本当にガルズ・オルムの裏切り者って、信頼できるのかな?

[その他] 東京オリンピック音頭は復活するのか?

 福岡と東京のオリンピック誘致合戦を見ていて、東京に誘致されたらそうなるのか? などとどうでもいいことを考えた。ほんとにどうでもいい。


  飲酒運転はすべて免職 福岡市長が厳罰方針表明中国新聞 )。いや、そういう問題じゃないと思うんだが。痛ましい事故には違いないんだが、対応がなんかずれてる気がする。


  国公立大を9月入学に 「安倍政権」で検討共同 )。こう言ってはなんだが、意味不明。それにボランティア強制ってのもなぁ……