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2006年08月11日(金) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 女泣かせた鹿児島おはら節―鹿児島―

 必殺シリーズ第十六弾「必殺仕舞人」第九話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。

 鹿児島に入ろうとしてた京山一座は、咎人を護送中の役人の一行と出くわす。のどの渇きをうったえる咎人に直次郎が水を与えるのだが、咎人は直次郎に「助けてくれ」と意味ありげにつぶやく。
 鹿児島に入った京山が聞いた依頼は、押し入った家の者は皆殺すという非道な難波の辰蔵という盗人一味の親玉を殺して欲しいというもの。依頼は、尼寺に逃げ込んできた辰蔵の情婦・おしのからだった。だが先に鹿児島に入っていた晋松によると、辰蔵は先日大阪天満の与力高坂によってとらえられて護送されていったという。途中で出くわしたあの咎人が辰蔵だったのか、と思い当たるが、直次郎は「あの男はそんな大それたことをしそうな悪人に見えない」と、「あれは辰蔵ではない」と言い張り、確認するため役人の一行を追いかけに出て行ってしまう。
 その晩、繁華街を出歩いていた晋松は、屋台でのんだくれてるおしのと出くわす。盗人の情婦のはずなのだが、おしのの事情はなにかわけありのよう。晋松もその酒に付き合うが、それを辰蔵の部下に見つけられ、夜、尼寺からおしのをさらい出してしまう。
 一方、役人の一行にようやく追いついた直次郎は、高坂が咎人を山中で切り殺し、谷底に投げ捨てる場面に出くわす。直次郎の読みどおりつかまったのは別人で、辰蔵と金をつかまされた高坂による狂言だったのだ……

 すれっからしな不幸女をやらせれば必殺シリーズNo.1の赤座美代子がおしの役。盗賊の情婦なのだが、いかにもな見た目通りわけあり。元々は大阪の紙問屋の妻だったのだが、押し込みに入った辰蔵一座に一家を皆殺しにされ、おしのだけが生かされて情婦にされたのだ。殺された中には彼女の五歳の息子もいたのだが、肌を合わせるうち女の性で逆らえなくなってきてしまっていた。せめて畜生働きはやめるようにと言っても殺し自体を楽しんでいるふしのある辰蔵には聞き入れられず、思い余って京山たちに依頼したのだ。
 ところが辰蔵の子分に見つかって連れ戻される。辰蔵が盗人宿にしている軍鶏鍋屋で、そこの女将・おさとを辰蔵が犯すところを見せ付けられる。女としての性のどこかで辰蔵を求めてしまっているおしのはおさとを責めるが、実は女将の亭主が辰蔵の身代わりにさせられていた。
 悪党によって平凡な日常を奪われた女、というのはシリーズでも数多く出てくるが、その多くはもはや抜け出したくても抜け出せないところに来てしまっているものが多い。が、おしのの場合はめずらしく、辰蔵の情欲にからめとられながらもまだ足を洗うことが出来るキャラだ。それも、結局辰蔵に殺されたおさとの幼い息子が、かつて辰蔵に殺された我が子とオーバーラップしたからでもある。それに、もともと依頼も自分の恨みを晴らしたいというばかりではなく、これ以上の犠牲を見ていられないという動機も大きかった。元々が芯の強い女だったのだろう。そのことが彼女を救う。
 レギュラー陣も、サポート役として早くも堂に入ってきたおはなに、誰よりも早く辰蔵の身代わりのからくりを感じ取り珍しい貢献の仕方をした直次郎(「お前の大きな目玉が役に立ったな」と晋松に言われるw)、おしのの心情に一歩踏み入った晋松と、バランスよい。京山も娘踊りをするシーンは、寄ってしまうと年齢がわかってしまうが遠めだと動きの切れが本当に若い娘のようで流石。一座の女の子たちも晋松と直次郎のどっちがいいかの雑談ではしゃぐ姿を見せてたのが珍しい。

[その他] 声優だの声優以外だの

 ここのところ、ってわけでもないけど、アニメで本職ではない声優をキャスティングすることを批判する論調がネット上で見られる。これって見るたびに「どうかなー」と思う。
 いや、「この声優、下手」とかいうのはわかるし別にいいんですよ。でも「本職声優的な声(いわばアニメ声?)じゃない」というロジックを批判に持ってくるのは、ちょっと違うだろうと思う。
 まあ、合ってないなら合ってないと批判してもいい。だが、一体どう合ってないか、だ。合ってないと感じたのは、実はアニメはアニメ声でしゃべるもの、という感覚に慣らされすぎてるせいかもしれない。違和感は感じるものだから、それはいい。だが、その違和感がなんなのか、わからないなら「違和感を感じた」と書くにとどめるべきだ。ろくに考えもせず「素人声優なのが悪い」と結論付けるのはもっての他だ。
 と、いうのも、本来アニメとか、映画とかって、もっと自由なものなんじゃなかったかなぁ、と思っているから。「素人声優を使うな!」といった、固定観念からの声は、自由を奪い、可能性を奪い、ゆっくりとジャンルを熱量死においやっていくと思う。
 つまり、みんな、アニメばっか見てないでいろんなもの見ようぜ。そしていろんな可能性があっていいことを身体で覚えようぜ。ってこと。

[その他] よしなしごと

  中韓無断渡航 海自一曹が自殺 佐世保の護衛艦内西日本新聞 )。あちゃあ。週刊文春の今週号に記事が載ってましたが、この自衛官が持ち出してたのは、機密とはとうてい言えないようなもので、本来そっち方面は専門ではない中国公安部の末端が情報の価値が良くわからないまま買い取っていた、という構造だったらしい。ま、この自衛官がホステスに入れあげてたのはそうらしいんですが。こう言ってはなんですが、こんなつまらない死に方するために生まれたり自衛官になったわけではあるまいに……


  携帯型対戦車ロケット砲弾を金槌で解体しようとして……excite )。ブラジルでの話。そりゃ、爆発するに決まってるじゃん……


  「歴史問題、永遠に言い続けよ」江沢民氏、会議で指示読売 )。なんか滅茶苦茶だなぁ……いや、狙いは別のところにあるのはわかるんだけど、そのための大義名分付けが一々滅茶苦茶だ。江沢民がバリバリに実権握ってた頃の話だから、今の中国に反感とかは抱かないけど、江沢民の権威失墜にしかならんような……


  富山の間伐材が中国で割りばしに 年内にも「逆輸入」 需要増と森林保全に期待北国新聞・富山 )。中国で森林保護の為に割り箸生産が制限され、そのあおりで日本にも大打撃になりそうだという話の関連。元々日本では間伐材などを利用して生産されていたのだが、中国では間伐材ではなく砂漠化が叫ばれてる中国で突如生産を制限するという流れに。国内産は価格の面もあるが、中国の安価な割り箸に押され、大打撃を受けて国内業者はいきなりそんな大量の需要をまかなえる状態にないのだろう。効率化による一極化ってのはどういう危険をはらんでるかの一例だよなぁ。


  福岡市長言いたい放題「東京は空気汚くまとまりない」zakzak )。なんだか実は揚力を発生しそうな個性的な髪型の髭の市長で、独立を宣言しそうな勢いですな。いや、五輪誘致で東京都争ってることの流れだってのはわかってますよ、もちろん。


2006年08月13日() 旧暦 [n年日記]

[特撮] ボウケン#24とカブト#28

  ボウケンジャー #24 「初音の鼓」。奈月、はじめてのお使い? ソレとコレとが一体なんの関係が? と思ったら、ちゃんと関係はありました。でも、ボウケンジャーたちを鼓が攻撃する理由があるんか? と思ったが、振り払おうとしただけの話かもしれない。スコップとツルハシを本来の使い方をするのが珍しいダイボウケンだが、なんつーか、奈月の操縦が滅茶苦茶すぎて笑える。でも、ガジャ様、相変わらずアテ馬なのね……しかも登場は最初だけ。


  カブト #28。ワームの化けた偽風間大介はまんまと天道宅に侵入。樹花を襲おうとするが間一髪、天道が現れ逃げ出す。
 一方逃亡生活に心細くなった風間は、ゴンに電話。だがその直後に警察の包囲網に……ZECTからの連絡で、風間の死亡を知らされ、遺体まで確認する天道や加賀美たちは風間の弔い合戦に燃えることになるが……

 途中で予測した通り、やはり風間の遺体は擬態したワームのもの。仮死状態になって天道たちの目をごまかしていた。本物の風間をワームの擬態と勘違いさせられた天道たちは全員で本物の風間をタコ殴り、川へと突き落とすが、風間はドレイクグリップは紛失するものの、重症ながらなんとか生き長らえていた。それを見つけ、看病するゴン。
 戦闘のさなかに違和感を持った天道はゴンの後をつけ風間が生きていたことを確認、それと同時にZECTがワームと手を組んだことを知る。ZECTは管理できないライダーシステムをワームに回収させ、間宮の部下のワームにそれを使わせることを、間宮はZECTに協力する代わりに倒すワームは自分たち側で決めることを取り決めていた。それを逆手に取って本物の風間が偽物のふりをしてドレイクグリップ受け渡しの現場に。偽物と本物の間で言い争いが始まり、まんまと目論見どおり、偽物はワームの姿をさらすことに……
 最後にゴンと風間の絆が陰謀を破ったのはお約束ながら良い。
 神代の件でわかってたが、適合者に擬態したワームもライダーに変身できるのだな。ってことは、ひょっとしてまだライダーの中にワームがいる可能性も? あと、どの程度オリジナルになりきるかってのはワームによって差があるらしい。本人と勘違いしているレベルの神代もいれば、マコトや岬に擬態したワームのように、ワームの自覚を持ちながらオリジナルの人格に強く影響を受けるものもいる。風間の偽物の場合、記憶は持っているがほとんどワームの人格をそのまま保っていたよう。
 しかし神代のバイト先が、加賀美と岬のいきつけの立ち食いそば屋だったのは笑った。わざとらしく「出前始めました」なんて張り紙があるんで、そうだろうとは思ったが店を乗っ取ってるとは……店主もさぞ迷惑だろう。加賀美はその神代を心配して様子をうかがっていたじいやから神代の過去を聞かされ、姉をワームに殺された神代と、弟を殺された自分を重ね合わせる。でも、神代自身もワームだと言うことは、当然知らないんだよな……
 なんだかじいやは次週天道と料理対決?(あるいは過去の回想?)
 そして最後に突然出てきたカブトハイパーフォーム……ってか、カブトがいるのにハイパーフォームが? やっぱハイパーフォームって時間を遡れるの?


2006年08月14日(月) 旧暦 [n年日記]

[アニメ] シムーン#19

  シムーン #19「シヴュラ」。哨戒任務をはずされたアーエルとユンだけど、結局おっかけてるし。(笑) 二手に分かれて空中機動要塞を捜索するのだけど、今回も捜索を続けるかネヴィリルと合流するかでのパライエッタの判断が裏目に……そんなにひどい間違い、ってわけではないのだけど、結果がまずすぎた。ホントにパライエッタ、どんどん落ち目に……
 で、ネヴィリルたちは要塞を見つけるのだけど、多数の敵の襲撃を受ける。おまけにVシムーンまで加わっていて、ネヴィリルたちのシムーンは要塞の飛行甲板に不時着。Vシムーンから降りてきたのは、嶺国の巫女たち。技術力の礁国と、シムーンを動かせる巫女のいる嶺国、それぞれのメリットを感じての同盟か……ただ、巫女たちは国の方針には必ずしも承服していないようで、シヴュラたちに敬意を払い、ネヴィリルとマミーナを逃がそうとする。傷ついたネヴィリルを「最高のシヴュラ」と称し、身を挺したマミーナにも、嶺国の巫女たちは「神に最も近い存在」として敬意を払う。それは、本来シヴュラになれない身分で、皆と本当の仲間になりたがっていたマミーナにとって、思ってもない望んだ言葉だった。
 だが、マミーナは自分を逃がしてくれた嶺国の巫女たちが罰せられ殺されることを察し、彼女らを助けるために自分ひとり残り、彼女らに自分を殺させる。自分をシヴュラと認め、命がけで助けてくれようとした彼女らの為に……この話ではまだ息はあるけど、次回予告を見ると様態は絶望的。
 その前にマミーナが「シヴュラがいては嶺国の巫女はお払い箱になるから追い出したのでは?」と疑ったりというあたりも人間くさい。
 マミーナが髪を切ったのは、自分がいなくてもシムーンが動くようにってのと(身体の一部があれば最低限の駆動はする?)、ロードレアモンが自分の髪を切った回とひっかけてるんだろうなぁ。あの髪型、ロードレアモンとコンパチなのは気付いてはいたけど。
 しかし司政院の連中って、能無しのくせに本当にやたらえらそうだよなぁ。

[アニメ] 徹之進#30とおとぎ銃士#7

  徹之進 #30「てつのしん結婚をこわす」。帰省の帰りに宮崎のリゾート施設に寄った犬山家。ところがそこには騙されて宮崎の実家の母に結婚させられそうなゲイリーがいた。徹之進は最初のうち、ゲイリーが結婚すれば付きまとわれなくて済むと喜ぶのだが……
 ゲイリーのカミングアウトを見て男らしいかも、と結婚を壊そうとする徹之進。だけど、あのオチはなんなんだか……あのカミングアウト大会、意味のないカミングアウトが多かったような(笑)。
 しかし前回のオチをそのまま引きずってて、今回のオチにも使われてるとは……


  おとぎ銃士赤ずきん #7「ぼくらの旅立ち」。グレーテルにりんごがさらわれたことを知った赤ずきんたちは草太には黙って先にファンタヴェーレに行かせ、自分たちだけで助け出そうとする。しかしそれを察した草太は自分もりんごを助けに走ってしまう。
 任務優先で案外あっさりりんごを見殺しにしようとする白雪(平気ってわけではないだろうが)に、赤ずきんが「草太の心を守ることも草太を守るってことだよ!」と説得。なるほど、三銃士の中でなんで赤ずきんに草太護衛の任務を与えたのか、わかった気がする。
 でも草太たちより先にグレーテルのところに行ったはずなのに、後から到着する白雪たち……ううむ、さすがへっぽこ空気番組だ。妙なところではずすことは忘れてないぜ!
 グレーテルは人質と重力魔法で赤ずきんを苦しめるが、今回もやっぱり失敗。ヘンゼルが自ら乗り出してくることに。ランダージョの部下のナイトメアリアンたちがあっさりグレーテルに乗り換えてるのは笑った。萌えか! やっぱ萌えのせいなのか!?
 草太の鍵としての力が発動し、ヘンゼルも退けるのだけど、草太に自覚はまったくないよう。よくわからないまま結局りんごも一緒にファンタヴェーレに行くことに。ヴァルだけじゃ突っ込み役は心もとないからなぁ。
 草太の父も登場したけど、赤ずきんたちの存在に驚かない。やっぱ、ファンタヴェーレのことを知ってるのかねえ。コミック版でもそんなそぶりだし。
 しかし、今回は作画が悪かったなぁ……
 次回は騎士団のハーメルンが登場。なんだ、男の子か。バイオリンは弾きません?

[その他] まあ、そんなものかも

   オタク“秋葉原離れ”中野、池袋に新聖地スポーツ報知 )。分散化ってのが正しいところなんだろうなぁ。前は一箇所に集中することで集客効果を見込んでいたけど、一般客が増え、そのメリットに魅力が失せてきた、ってことだろうな。ジャンルの細分化も起こってるし。
 さて、その後はどうなるのかねえ。


  ヘリから撮った!1時間に60ミリの集中豪雨の「柱」Y!hl ビデオニュース )。すげえ。マンガの光景みたいだ。


  首都圏の139万世帯が停電、交通機関にも大幅な乱れ読売 )。なんか今日東京は大変だったようで……原因がクレーン船のクレーンが送電線に引っかかって切断してしまったからとか。案外と集中させてるんだなぁ、電力供給って。


2006年08月15日(火) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 身を投げ生きる安里屋ユンタ―琉球―

 必殺シリーズ第十六弾「必殺仕舞人」第十話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。(これは月曜分)

 京山一行は本土へ渡ってきた琉球の女・クバと出会う。クバの島は島津藩の圧政に苦しめられていたが、クバの夫は彼女と島を捨て島津藩に出仕、知之介と名前を変えて藩の手先となっていた。
 クバは夫の裏切りもあって島人から村八分にされていたのだが、それでも島を救うために本土へやってきたのだ。クバの頼みを聞き、琉球へ渡る京山一行。しかし待っていたのはクバに対する島人たちの激しい弾劾だった……

 今回のゲストはテレサ野田(西園寺たまき)。そりゃ時代劇に出てきてもあの顔立ちとスタイルは日本人(ヤマトンチュ)にゃ見えないわなぁ……
 必殺で琉球というと「仕置人」の錠を思い出すのだが、テレサ野田演じるクバが口ずさむユンタが錠が口ずさんでいたユンタと同じ。あれは安里屋ユンタではないようだし、なんて唄なんだろう?
 今回の話は知念の陰謀で島人に追い詰められ、それでも島から離れて生きることの出来ないクバが中心。そして、島娘のマヤが島津奉行に差し出され、はかない恋と命を散らす話が脇になる。ともかく、迷信深く排他的な島から排斥されながらも島から離れて生きてはいけないクバのけなげさが切ない。その代わり、尺の関係上知念や島津奉行の悪行があまりに安直だったり、クバと一緒に来た一座があっというまに島民になじんでる気にはかかるが……
 知念の策略に乗りクバに石を投げ、追い詰めた挙句知念に彼女を殺させるままにした島民たちに、直次郎がはじめて「あんな奴らのために!」という言葉を吐く。京山は「島民たちは知念に騙されて夢を見せられてるんだ」となだめるが、島民も犠牲者であると同時に加害者であることは確か。直次郎の気持ちもわかる。
 今回は、キャストは行ってないだろうが沖縄ロケも行ったのかな? セットや衣装が時代劇離れしてて綺麗だった。(最後に直次郎がパイナップル食ってるし)
 ちなみに「安里屋ユンタ」は竹富島の民謡だそうで。ってことは、今回の舞台は竹富島なのか。

[必殺] 秋田音頭は国盗り家老の冥土唄―秋田―

 必殺シリーズ第十六弾「必殺仕舞人」第十一話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。

 秋田藩では、藩主の領地替えにともない、百姓たちは今の藩主佐竹を慕い、取りやめ願いの直訴を行おうとしていたが、直訴に行った者が次々と殺されるということが起こっていた。
 夫が直訴に行き殺されたさとは、行庵寺に駆け込み恨みを晴らしてくれるよう依頼する。しかし京山たちが秋田に着いた時には、なぜか庵住が消えていた。
 しかし寺を訪れたさとが京山の人影を庵住と勘違いし、障子越しに依頼を告げる。京山はさとの様子が気になり、裏を調べだす。
 実は直訴の百姓たちを殺していたのは今度秋田にやってくる川越藩の侍。領地替えの糸を引いていた家老が、直訴を潰そうとしていたのだ。のみならず、逃散農民に化けた藩士に「直訴の百姓を殺したのは秋田藩の侍だ」とデマを流し、百姓たちの動揺を引き起こしていた。
 川越藩が裏にいることに気付いた京山たちは、藩相手の仕事では危険と一座の女の子たちを先に国から出そうとするが、殺しの犯人を探す農民たちに捕らえられてしまう。

 今回の話、元ネタがはっきりわかるなぁ……藤沢周平が「義民が駆ける」で描いた、「天保一揆」だろう。ただし、庄内藩が秋田藩に変えられている。
 藤沢周平の小説では江戸に直訴に出た農民たちは殺されるまではいかないが、今回は村人たちは殺されまくっている。
 でも、なんで農民がそこまでして国替えをやめてもらおうとするのか、元ネタがわからないとわかりづらいだろうなぁ……単に「藩主を慕ってる」では、ちょっと動機が甘いか。
 庵住が消えてしまい依頼の詳細がわからない京山一行は村人殺しの犯人を探るが、村人から逆に犯人と疑われることに。百姓たちのリーダー格である治三郎が荷物の中にあった直次郎の長脇差を見つけ奪うのだが、自ら直訴に向かう途中、刺客に襲われその長脇差を振りかざすが、殺される。駆けつけた直次郎は無念の深さを示すかのように硬く柄を握り締めた治三郎の指を、一本一本引き剥がすシーンが良かった。
 結局ラストは農民たちに混じって密かに直訴する者を始末していた川越藩藩士たちを京山と直次郎が、国替えを画策した川越藩家老を晋松が始末する。
 最後に一座はせっかくだからと町中で秋田音頭を披露するのだが、直次郎がさととを引っ張って踊りに加えようとするも、夫ばかりか兄も殺されたさとは嘆くようなそぶりでその場を逃げ出してしまう。このシーンは国替えが中止となり恨みが晴らされても殺されたものと遺されたものの傷は消えないということを端的に示していて、かなり印象深い。この頃はまだこういう画を撮れる人がいたんだなぁ。

[その他] 公約通り

 小泉首相が終戦記念日に靖国参拝したようで。 朝日産経読売毎日日経中日
 小泉首相は「15日を避けても(中韓両国などの)批判、反発は変わらない。いつ行っても同じだ」と語ったそうだけど、まあ、そうだよな。ただこれだけの問題でどこまで騒ぐのか、自らの利益を害してまで反発するのかで、靖国カードが過去のものになるかどうかが決まるだろうな。だって「首脳同士の会談拒否」という、当り障りのない反発はもうとっくにしてしまってるし。靖国の組織運営などに問題はないわけじゃないけど、戦没者慰霊施設に参拝するな、慰霊施設が悪だ、と言ってること自体が無茶なんだけどね。


  靖国神社:合祀取り消しを…来日の台湾先住民族が訴え毎日 )。ああ、高金素梅、懲りないなぁ……もう身元バレバレだってのに。それに「違憲判決」と言ってるけど、「違憲判決」なんてどこも出てませんが? 裁判官も無理矢理私見を判決に付記し、司法の権威を混乱させるようなことは避けて欲しいですなぁ。


  青いヘルメットのサヨク集団"全学連"、一般市民にボコられ退散zakzak )。 痛いニュース によれば、右翼対左翼ではなく、本当に多数が一般市民だったらしい。近頃の革命勢力は軟弱だのう。それともこれは民衆の勝利だからいいのか?


2006年08月16日(水) 旧暦 [n年日記]

[必殺] おちゃれ節騙した男へ波しぶき―紀伊―

 必殺シリーズ第十六弾「必殺仕舞人」第十二話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。

 山科屋の妻女、お春が、上方役者の尾上鶴之丞に入れあげ関係を持った挙句、口止め料に三百両という金をせびられ、自害する。下女のおときはお春の最後の頼みを聞き恨みの依頼に走るのだが、途中、尾上一座の座長・喜寿郎と用心棒にでくわし、ひどくからまれた挙句着物を剥がれる。
 京山一座の先乗りに来ていた晋松はその現場に出くわし、彼女に半纏を貸すが、おときは尼寺に駆け込み依頼を訴えた直後、自害して果ててしまう。
 鶴之丞は女をたらしこんでは自分との関係をタネに脅し、金を巻き上げていたが、実はそれをさせていたのは座長の喜寿郎。鶴之丞の兄弟子だった喜寿郎は、本来跡目を継ぐはずだったのだが、事故で鶴之丞に顔に大きなやけど傷を負わされ、役者生命を奪われていた。それをタネに鶴之丞に悪事をさせていたのだ。喜寿郎は串崎の網元・岬屋の娘、おみつに狙いをつけ、鶴之丞にたぶらかさせる。だが、度重なる悪事に嫌気がさしてた鶴之丞は喜寿郎の言うことを聞くふりをして、おみつに警告し、二度と芝居小屋に寄らないように言う。
 そして鶴之丞は喜寿郎にもなにをされてももう悪事には加担しないと断言し、喜寿郎もそれを聞き入れたかに見せかけた。だが……

 琉球から秋田ほどではないが、秋田から紀伊とは、またずいぶん飛んだなぁ……
 素人女を騙す役者という、必殺ではお馴染みのパターンだが、今回は役者は過去の負い目から嫌々言うことを聞かされているという珍しいパターン。
 鶴之丞はお春が死んだことにショックを受け、おみつは巻き込むまいとするのだが、そのことにおみつが鶴之丞の優しさを感じて裏目に出ることに。結局喜寿郎が鶴之丞を騙し、おみつを呼び出させる。
 鶴之丞の女癖の悪さの噂にはなにか理由があると感じたおみつはまんまと呼び出され、喜寿郎たちに犯され、脅されることに……自分を信頼していた許婚利助や役者などに近づくなと厳しく警告していた父親に申し訳が立たず、おみつは入水自殺してしまう。
 おみつの死を知った鶴之丞はそれが喜寿郎のせいと知り激しく叱責、自らも罰せられるのを承知でお上に訴え出ようとするが、喜寿郎に殺され、自殺に見せかけられる。  だが、おみつが入水した浜で帯を見つけた利助はそれが喜寿郎のものであることを知り、本当の悪人が誰かを悟る。そして、おみつの仇をはたそうと匕首を持って喜寿郎へと殴り込みをかけようとするのだが、それを察した直次郎によって間一髪防がれる。
 喜寿郎と手下の用心棒は鶴之丞とおみつに扮した直次郎とおはなに怯え逃げまくった挙句、それぞれ始末。
 最後、義父の岬屋に跡継ぎとして潮目の読み方を教わる利助を見て、直次郎もかろうじて助けられた者もいたことに喜ぶ。こういう明確な救いがあるのはちょっとめずらしい。
 喜寿郎は比較的スケールの小さな悪だが、顔を焼かれて役者生命を奪われひねくれたり、進退窮まって鶴之丞を刺してしまいおろおろするあたりがスケール相応に人間くさい。
 次は最終回。江戸。

[その他] すぐに思い出せなかった

 そういや今さら思い出したのだけど、 少年ファング に掲載されてるゑびす屋ぼん子「超合金トビタケーハチ」って、よくよく考えるとどっかで見た覚えがある。確かコミックガムあたりだったかしらん? と思い 作者のサイト を探し当てると、やっぱそうだった。超合金に改造された高校生が三味線を弾きまくるなんてマンガ、そうそうあると思えん。
 しかしこの雑誌もどの層を狙ってるんだろう……


  首相靖国参拝前、政府が極秘に世論調査…反発回避狙い読売 )。いや、それは反発回避ってんじゃなく、普通に世論を気にしてたってだけの気が。民主主義国家としては、至極まっとうな行動と思われますが。


 で、その 読売新聞のアンケート読売 )。いや、政府調査を支持してるだけなんですが……


  これで終わりにしたい 首相 終戦の日に靖国参拝中日 )。どっちかというと、中日新聞が「終わりにしてください」と泣いてお願いしてるかのように見える社説だ……

 これらのマスコミは、アンケート結果をどう分析するんだろう? というのは興味深い。別に世論に無批判に従えとは言わないが、反発するなら反発するで、少しはまともに理論武装して欲しい。都合の悪いことは無視、という可能性も高いが。


  ロシア警備艇、カニ漁船を銃撃・拿捕…乗組員1人死亡Y!hl )。うーあー。国家に真の友人はいない、とはいえ、いろいろ問題が集中して起こるなぁ…… 朝日の続報の一つ を見ると、昨日NHKで麻生外務相が「外務省の役割は外国と仲良くすることだ!」と言っていた理想主義者のドイツ人に苦笑してたのが、残念ながらこういう形でその根拠が示された形になってしまった。仲良くもするし争いもする。そういうもんでしょ。


  豊胸手術でロケット弾から守られた女性 イスラエルexcite )。……いや、まあ、なんといいますか。命が助かって、よろしゅうございましたね。

[アニメ] ちょこsisとストロベリーパニックちょっとだけ。

 ちょこsis、はるまがバイト先で貰った先行上映のチケットが、バッファロー 66 99だったのだけど、あれはカップルムービーとして見ても大丈夫なんか? まあ、一応恋愛映画か。って、ヴィンセント・ギャロは主演兼監督じゃなかったっけ? いやいや、それよりも今さらバッファロー 66 99ってのはどうよ、っていうか(原作でこの話がその当時だったんだろうけどね。憶えてないが)。
 しかし、「KEEP OUT」がやたらと出過ぎるのは……一回のギャグとしては笑えるけど、ちとここまで出ると「そもそもきわどいところは演出的にカットしてくれ」と思う。


 ストロベリーパニック、なんだか女同士ならと好き放題やってるような……夜空の下で裸で同衾って、ごまかしようがありませんがな……男性視点で女子寮ものをやると、こうなるのか。いや、ある意味それをベタなまでに追求してしまうのは、たいしたものと思いますが。


2006年08月17日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 深川節唄って三途の川流れ―江戸―

 必殺シリーズ第十六弾「必殺仕舞人」第十三話(最終回)。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送してました。

 江戸に帰る京山一座。その途中で行き倒れの女と出くわす。女は「江戸の聖妙庵に騙された」と言い、財布を京山にたくし、鎌倉の本念寺に言付かってくれるよう頼み、事切れた。
 先乗りのはずの晋松も姿を見せず、江戸でなにごとかが起こってることを察する。
 江戸に戻った京山一行は、さっそく旅芸人の一座が検問で引っかかっているのを見かける。京山の機転で事無きを得るが、どうも京山たちの仕事がばれかけているよう。
 聖妙庵にも寄るが、庵住の聖妙尼は女に心当たりはないという。だが、京山は聖妙庵を見張る晋松を見かける。聖妙庵は将軍正室と関わりもある、駆け込み寺のはず。それをなぜ晋松が? と不審がる京山だが、実は聖妙庵は逃げ込んできた女を助けるどころか、たちの悪い旗本と組んで女郎屋に売り飛ばしたり、あるいは大店の妻女らの告白をタネにゆすり、また口封じを請け負ってたりもした。
 聖妙庵を見張っていた晋松も、バレて修験者風の男に襲われ、重症を負うが、なんとか京山たちに接触し聖妙庵の悪事を伝える。鎌倉の本念寺も聖妙庵の悪事を認め正式な依頼として請け負うが、京山たちの身元は相手にも知られてる上、聖妙庵は将軍正室のいとこ。なまなかな仕事ではなかった……

 今回の相手は仲間であるはずの江戸の駆け込み寺。晋松が不審な行動をしていたりと、不穏な雰囲気が漂う。まさかそんなことが行われているとは思わない京山たちは、逃げ出した女郎の告白を聞いても「訴える方が正しいとは限らないのだから、依頼を受けないこともあるだろう」と好意的に解釈する。だが、聖妙庵の悪事が次々明らかになり、晋松が刺され、逆に京山たちの動きが見張られるという事態に。晋松は刺された傷を押し隠し行動し続ける。
 もし仕事が成功しても将軍家側室の親戚ではただでは済まないと、京山はわざと一座を解散させるように仕組み、一座の娘たちに類が及ばないようにする。
 殺陣は、直次郎は水中から飛び出て船の上での立ち回りで三人を切り結ぶという派手なもの。切った後に異様な呼吸音を立てるのが迫力。晋松は傷と含み針を使う強敵に苦しみながらも鋼線を仕込んだ荒縄で相手をし止め、京山は聖妙尼とそのお付の尼を殺す。
 結局、京山とおはなは尼となり自分が殺した人たちを弔う巡礼のたびに出、皆バラバラになる。一人、船の上で「また会おうぜ、おっかさん」と京山への思いをつぶやく直次郎(直次郎が京山に母親を重ね合わせてるらしいのは察してたが、はっきりとそれを告げたのはこれが初めて)、そして傷を隠したまま別れ、瀕死の身体のまま「くそっ……死んでたまるか!」とどこかへ消え生死不明の晋松。
 京山たちの旅はここでいったん終えるが、明日からはすぐ「新必殺仕舞人」が放送。生死不明で消えた晋松は、何事もなかったかのようにフツーに出てきます。(笑)

[アニメ] ウィッチブレイド#20といぬかみ#20とゼーガペイン#20

  ウィッチブレイド #20「願」。鷹山が梨穂子の実の父だと知った雅音は、三人で一度出かけよう、と鷹山に持ちかける。ところが当日、やってきたのは梨穂子だけ。気を利かせたつもりの雅音の策略だが、父親をやることに慣れていない鷹山はどう対処したいいのかわからない。
 一方、NSWFの実権を握ったまりあは、第一世代のネオジーンを時代遅れと粛清、着々と欲しいものを手に入れるための「力」をものにしていくが、西田はそのまりあの能力に驚嘆しつつ、危うさも感じる。そんなとき、ウィッチブレイドの新フォームがアルティメットブレイドを簡単に破ったことを和銅に知らされ、切り札としてウィッチブレイドを手に入れようとする。

 鷹山の振り回されっぷりが笑った(笑)。どう反応すればいいかわからず終始照れて仏頂面だったり、そのわりに梨穂子の服を山ほど買い込んでしまったり、どこを回ればいいかわからず、大人のデートコースばかりを選んでしまったり……「うたわれるもの」のハクオロと言い、小山力也はいじられ純情中年役が板についてきてしまったか? それをストーキングして見張る雅音も雅音だが。
 ただし、雅音が二人きりでデートさせたのは、一応考えあってのこと。前回崩壊の兆候を感じ、自分が死んだ後に鷹山に梨穂子を託せるか確かめてみたのだ。
 一方、昔の面影もないほど落ち着き払ったまりあは、古泉の死を事故として西田に処理させ、NSWFの実権を握る。欲しいものを手に入れるための力を、冷徹に手に入れていくまりあだが、彼女自身が欲しいものを自覚してるんだろうか? しても古泉みたいに歪んだ形で発揮したりしないだろうか。
 戦闘シーンではウィッチブレイドクリムゾンフォーム(勝手に呼称)がいきなり発動。時間節約時間節約。
 前回、「動」の回だったわりに今一歩だったけど、今回は「静」だがわりといい。つかこの番組、「静」の回の方がいい気がする。
 で、こちらでは来週はお休みか……関東とのずれの調整のためかな?


  いぬかみ #20「白布に想いをっ!」。今回は薫の犬神たちのうち、ごきょうやの当番回。なんだけど、なんだかまた変な変態が……最近ようやくわかってきたが、この番組においては変態は術者や妖怪に次ぐ特殊能力者なんだな。
 今回出た変態「師匠」の声、やけに耽美系だなぁ、と思ったら、涼宮ハルヒのキョンの声の人でした。うわ、気がつかなかった。
 ごきょうやが啓太の父の元犬神だったってのは聞いてたけど、今回で啓太を父親の影として以上で見るようになったってことでいいのかな?
 しかしたゆね、いつのまにここまではっきり啓太にツンデレになったんだ?


  ゼーガペイン #20「イェル、シズノ」。シズノと前のバージョンのキョウのなれそめ。「イェル」ってのは個体名ではなく、「幻体」と同じような、一般名詞らしい。ってことは、シズノとシマはルーシェンが調べた通り、キョウたちと同じ幻体ではないってことか。イェルはIALとの関係を単に示す言葉ではない、とのことだが……
 前回消滅したはずなのに存続している舞浜サーバは、実は過去に既に移転されていて破壊された場所にはなかった。それが、よりによって敵の本拠地の真っ只中である月面。今、敵は主力を地上に移したから逆に安全、とのことだが、バレたらヤバイのは変わらず。
 次回はアンチゼーガから吸い上げたデータを元に、大反攻が行われるみたいだが……見覚えのないセレブラムがたくさん出てきそう。


2006年08月18日(金) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 草津湯煙血の煙

 必殺シリーズ第十八弾「新必殺仕舞人」第一話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。

 前作の最終回、自分たちの殺した人たちの供養のため、出家を心に決めた京山とおはな。一年がたち、修行の末その剃髪の日に、なんと直次郎と元一座の女の子たちが京山のいる本念寺にかけこんでくる。聞けば小屋を転々とするうち、たちの悪い親方に当たって、騙されて二十五両の借金のカタに女郎に売り飛ばされかけたので逃げてきたという。
 騙されたとはいえ金のやりとりのあったこと、京山は剃髪を中止し、彼女らが売り飛ばされたヤクザの女親分・お寅のところへ直談判に行く。着くと、お寅が子分の六助に落とし前をつけさせようとしてる最中。無断で娘たちを女郎にしようとしてたのがバレ、逆鱗に触れてしまったのだ。
 お寅は娘たちを女郎にするつもりはないが、二十五両の借金分は、湯もみ女として働いてもらうと言い張る。京山はそれならばと、一座を再結成し、二十五両分の稼ぎが出るまで客寄せの興行を持ち出し、お寅もそれに乗る。娘たちが女郎に売られたという話を聞いて心配して駆けつけてきた晋松も加え、京山は一度は心に決めた出家をやめ、一座を再興することに。
 話をしてみればお寅は向こう気は強く荒っぽいが気の良い女傑。今回の件も、草津でのしてきた新興のヤクザ仁兵衛にこれ以上温泉地を荒らされまいとしてのことだった。仁兵衛は遊女ご法度の湯治場の草津で女郎を扱い、またその女郎たちにもむごい仕打ちを行っていた。
 十手持ちと二束のわらじの仁兵衛は邪魔をしようとするが、京山は勧進興行の許可をたてにしりぞけ相手にしない。
 そんなとき、鎌倉の善行尼の使い、権太が京山のところへやってくる。権太が持ってきた文箱には、京山が得物にしていたかんざしと、「上州草津宿丸屋仁兵衛」と書かれた文が入っていた。
 それが殺しの依頼だと察するが、京山は権太にそれを持って帰るように渡す。
 お寅と京山の目論見は見事に当たり、勧進興行は大盛況。宿屋衆も勧進興行の間は女郎の出入りをさしとめ、仁兵衛は進退窮まる。そして追い詰められた仁兵衛はとんでもない手に出てしまう。

 晋さん、昨日まで死にかけてたのにあんた、なに普通の顔して出てきてるの。(笑) 直次郎は直次郎でいつの間にか元一座の女の子たちと合流してるし。ただし、一座の世話役のおまつさんの姿は見えないが……
 京山は一年の修行の結果、おはなと共に正式に出家することになるが、懐かしい面々がやってき、そして話のいきがかり上、やむを得ず一座を復活させることに。それでも裏家業への復帰は拒み続ける。だが、実は本念寺への依頼は仁兵衛の遊女たちからのもの。たまたま晋松に出合った遊女が京山一座が本念寺ゆかりの者と聞き、一座の小屋に逃げ込む。
 草津では江戸からやってきた丸屋仁兵衛が悪どく稼ぎ、元から草津を仕切っていたお寅一家は衰退する一方。子分も六助一人になってしまっていた。お寅は気が荒いが、病人の養生の場である草津で遊女を扱い、その女たちも酷く取り扱う仁兵衛を許せない、一本気の通った心優しい女でもあった。
 京山一座の興行で追い詰められた仁兵衛は、一座の小屋へ逃げ込んだ遊女とお寅をもろとも斬殺、小屋に火をかける。お寅の姿を探して火の中に駆け込んだ六助も、やはり仁兵衛の手下に殺される。
 小屋の出火は京山たちの不始末として百叩きの上勧進興行は中止、草津を追われることになった京山は、裏家業の復帰を決める。
 善人は誰も生き残らず、純粋に復讐のための復讐で、ちょっと後味は悪いかも。
 京山と直次郎の得物は前作のままだが、晋松は今回は変わって紐の長い拍子木。相手を紐で絞め殺し、「お命、ご用心!」と拍子木を打つ。いや、演出以上にあまり意味があるわけじゃないでしょうが。これは金の受け渡しのシーンについても同様ですが。全員同じ一座で、なおかつあまり遊び歩くこととかもしないんだから、一括して京山が管理してて良さそうなんだけど。
 OPは晋松役の高橋悦史。EDはおはな役の西崎みどり。

[アニメ] ホスト部#19とデジモンセイバーズちょっとだけ

  ホスト部 #19「ロベリア女学院の逆襲」。ヅカ部の逆襲。っつーかアホだ。特に内容はないよう、なのだけど、ゲラゲラ笑いまくってすんげーと思ってしまった。男でもファンなら特に問わない紅薔薇様ファンクラブはおおらかなんだかなんなんだか。最後のバナナの皮ネタはくだらないんだけどそんなベタなネタで今さらこれだけ笑わされるとは思ってなかったってくらい笑った。演出によっていくらでも化けるんだなぁ、とちと感動までしてしまいました。(いや、毎回面白いんだけどね)

  デジモンセイバーズ 。こないだララモンがライラモンに完全体進化してメインデジモンが全部完全体に。そしてデジタルワールドでリアルワールドに侵攻している張本人のメルクリモンと対決。一応話は佳境。話的には「デジモンを倒すとデジタマになるだけで死ぬわけではない」という、非テイマーズ設定なのだけど、デジタマにならずに人間に完全消滅させられたデジモンが多数存在することが明かされて、それなりにシリアスな展開に。そんな中でもマサルが熱血バカで救われてますが。
 ところでそれとは関係ないんですが、ライラモン進化途中で顔だけライラモンに進化したサンフラウモンというものを怖いもの見たさで見てみたいのは自分だけでしょうか?


2006年08月20日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 今日は涼しい

 最高気温30度越えてて涼しいもないけど、実際体感的には(昨日までに比べれば)相当涼しいんだもん。
 昨日ちょっと 名古屋地方気象台 経由で過去十年間くらいの8月の気温の推移をざっと眺めてみたのだけど、暑くなった年の場合、20日くらいから徐々に涼しくなることが多い。天気の具合(日照とか台風とか)にもよるのだけど、今年の名古屋は日照が異様にいいから、多分これから徐々に涼しくなるパターンだと思う。
 ただし同時に九月に入る前くらいに再び暑さがぶりかえすことも多いので、この点は注意かな。

[特撮] ボウケン#25とカブト#29

  ボウケンジャー #25「禁断の果実」。ネガティブシンジケート・ナイトシャドウが新しく産み出したツクモガミのアクタガミはゴミから生み出された失敗作。知能も低く特殊能力もなく、プレシャス争奪戦で捨て駒にされそうになるのを高丘が思わず助けてしまう。ところが食い意地の張ったアクタガミはたまたまそのプレシャス「知恵の実」を入手。食べてしまい、高度な知性をつけてしまう。ナイトシャドウに見切りを付けたアクタガミは自分の知恵を正義のために使おうとサージェスにやってくるのだが、アクタガミを捕らえて知恵の実を封印しようとする彼らにも愛想を尽かし、人間文明を破壊しようとする。

 スーパー戦隊版「アルジャーノンに花束を」ですかね。オチまでまんまでしたが(いや、花束はあげないけど)。仲良くなった敵怪人が最後には敵に操られて、ってパターンはこれまでもあったけど(ガオレンジャーの炭火焼オルグとか)、今回はちと捻っていて、知性化が時間制限付で焦るアクタガミが人間の消費社会を破壊することで逆に人類を救おうとしたりとか、自分が最終的に操られることを見越して唯一心を許した高丘に自分を破壊するための術符を渡したりだとか。
 知恵の実を食べた竜人兵がストライキを起こすのは笑った。おまえらはタチコマか!


  カブト #29。ある晩、謎の人物から黒い包丁を「正統後継者に渡してくれ」と託された天道。鞘に収まったまま天道にも抜くことは出来ない。おりしも「俺の料理は人間の感情を操る」と豪語し、街のレストランというレストランを手玉に取る生簀という男が現れていた。生簀の正体は実はワーム。政府要人を招いたZECT主催のパーティの料理人探しで強力を要請された間宮は、生簀に声をかけるが間宮と立場を異にする生簀は「俺は俺のやり方で世界を支配する」と従おうとしない。
 そんなとき、サルを訪れた生簀がひよりのまかないのチャーハンを貶し、天道は彼と料理対決をすることになってしまう。だが、天道の持っていた「黒包丁」を手にした生簀は敵なし。天道の得意料理の麻婆豆腐で天道を負かしてしまう。
 生簀に酷い目に合わされた料理人たちが彼らの師匠に泣きつき、生簀と対決することに。その師匠とはなんと神代のじいや。何故か加賀美陸の審査の下、闇の料理対決が行われるのだった。

 ま、いろいろ「なんでやねん!」だよな……天道が唯一自分の祖母以外に尊敬するじいやが、伝説の料理人だったというのは、いったいなんなんだか。マスクドライダー計画とかワームには関係はないのか。
 そいでもってワームと料理対決ってのもなんでやねん。「料理で人間を操る」って、それなんて五行戒?
 と言っても、(多分意図的に)この番組内では「料理」が人間らしさの象徴として取り扱われているふしがあるので(例えばZECTで機械的に組織の利益のために行動する三島は先天的な味覚障害でサプリで食事を済ますという設定)、今さらっていや今さらなんだけど……スタッフも明後日の方向にノリノリ。
 本気なのかふざけてるのかイマイチ不明な展開ながら、わりと重要なことも示唆されてて、間宮はワームたちのリーダーだけども、決して「ワーム全体のリーダー」ではないということ。ワームの中で他のワームを組織化することで人類制覇を目論むワーム、ってあたりだろうな。神代がワームってことも知らないみたいだし。
 で、その神代がワームということを加賀美が知ってしまう。こないだ神代の姉がワームに殺されたことを知り、自分と重ね合わせたばかりというのに……あまり複雑な考えとか行動ができない加賀美だけに、どう出るのか。
 それと今回も本田博太郎がすっとばしてたなぁ……全部「本田博太郎だからねえ」で納得できてしまうところが恐ろしい。

[その他] 中日新聞コラム二題

  許されない「言論封じ」中日 )。加藤紘一氏の事務所および実家放火事件にからんで。確かに抗議であろうとなんであろうと放火、という行為は許されるものじゃない。けど、それを「言論弾圧」としてまず糾弾するってのはなんかちがうだろー。糾弾のためのロジックが貧困である証のように思える。
 確かに示威行為は責められるべきだが、正直「テロ」としての効果はそれほどとは思えない。また、同様のロジックでイラク国内の自爆テロなどを責めた記事を中日新聞に見た覚えがない。

  「区別論」の心中日 )。
  日本軍に家族を奪われた多くの中国国民も区別論で説得し、怨(うら)みをこらえさせたのだった。ってのはさ、必ずしも嘘じゃないけど、本当でもない。無論日本軍に恨みを持つ中国人もいたのだけど、それとは別の話として共産党の正統性神話として、抗日戦線を強調する必要があった(いや、別にそれがいけないって言ってるんじゃないですよ?)。でも、抗日戦線の正統性を強調するのに、日本軍の悪辣さを強調してしまったのだけど、そうすると日本と友好関係を結ばないといけなくなったとき、日本への反感とそれをどう兼ね合わせるか、という問題が生じる。それで利用されたのが「区別論」。まあ、曲がりなりにも有効を結ぶ理屈があったのだから、ある意味日本側にとってもありがたいことではあった。けど、それは恒久的にという意味ではない。
 この「区別論」は、日本国内においてはもちろん、中国国内においても既に受けが悪くなってきているという。ま、そらそうだよね。中国においても日本と同じだけの時間が経ってるし、そもそも元の理屈は70年前の毛沢東の(以下略)
 ま、基本的に中国が靖国靖国言ってるのは対日カードとして使ってる以上の物ではなく、実は中国共産党及び政府自身は別にそんなにナーバスになってないってのが実情なんですが。だって、中国の対応見てると「どのへんが落としどころか」一生懸命探ろうとしてるでしょう?


  <多重債務>過払いでも保険請求 遺族に死亡診断書求めるY!hl )。まあ、そんなもんだとは思いつつ、でもやっぱ酷い話。要は、世の中身近にそういう酷い話が溢れてるってこと。


  「ワニは魚である」、オーストラリア議会で決定excite )。いや、ワニは魚じゃないだろう。と、思わずまともにリアクション。いや、いなばの白兎のワニは鱶(鮫)でしたけどね。はっ! レイ豪農副相は日本の人!? でもそうするとクロコダイル・ダンディーは一体……


  アジア留学生に奨学金、日本で就職促す 2千人に国支給朝日 )。この制度が効果的かはともかく、これはわりと真面目に検討すべきことだと思いますよ。マジで