不定期日誌


google検索

日記内検索  ウェブ全体から検索

hns - 日記自動生成システム - Version 2.19.9

先月 2024年05月 来月
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
HNS logo

2011年08月25日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] ちょっと面白い民主党政権分析

  民主党政権とは何だったのか(1)同(2)橘玲公式サイト Upstiar to Heaven )。民主党の掲げた「政治主導・脱官僚」を基本として、そもそも官僚制度とはなんなのか、その功罪の解説から入り、民主党の掲げた理念の意味、そしてその失敗を解説している。簡単に書けば官僚システムは日本が拡大期は責任所在を不鮮明にしつつも現場の意見を反映させやすい面が有効に働いたが、システムが固定化することで既得権益が優先されてシステムの硬直化を招いていた、そのことの問題意識と民主党の理念は正しかったが、実際の政治運営はそれとはかけはなれたものだった、というのが現在までの流れ。これは私のとぼしい知識でも、結構当を得てるように思える(自民党政権下でもその動きは始まっていた、という評価もしている)。現状把握、問題意識、そして行動の結果、をかなり中立に客観的に評価しており、これはいい解説ではないかと。「もし何事もなく民主党政権が運営されていたら実現されていたのか」という考察が続きに書かれるらしい。興味津々。


2009年08月25日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] 正気かねえ

  民主、13年通常国会で年金改革 政権獲得後へ方針47news )。 「 民主党は現行制度を抜本的に改め、職業に関係なくすべての人が同じ制度に加入する「一元化」を目指す。収入の15%の保険料を納付し、将来はそれに見合った額を受給する「所得比例年金」に「最低保障年金」を組み合わせる構想だ。」。自民も増税は言っているけど消費税として、それも景気の回復を待って、ということの上、その前提となる目標として中福祉中負担のビジョンをきちんと出してるのに対し、民主のは選挙対策の公約に、体裁をつくろうための行き当たりばったりの財源を引っ張り出してきたようにしか見えないのだけど……しかもすべてに一律給与総額の15%って、これで「内需拡大」と言ってるってのが信じられん。
 自民は駄目だと言って「民主も駄目だけど、自民を一度政権の座から降ろさないと……」って言ってる人の正気を疑ってきてはいましたが、これでますますその材料が増えました。自民も駄目な議員は多いし民主にもまともな考え方の議員もいないわけではないけど、リーマンショック以降のここ一年の行動を見る限り、現時点は自民の方が全然マシ、という結論にしかなりません。
 まあ、民主が政権取って景気対策やらなんやらでめちゃめちゃなことになっても、投票した人はマスコミとかの「自民と官僚が日本を滅茶苦茶にしてたからだ!」って言葉を素直に信じるのでしょうかね。どうでもいいけど、頼むから自殺したいなら他人を巻き込まないで、自分一人でやっていただきたいものです。
 それにつけてもこんな大事なことも流さず失言だのなんだのと自民叩きに狂喜してる日本のマスコミのどうしようもなさよ。

[アニメ] 咲#21と獣の奏者エリン#32

  #21「追想」。今回からオリジナル展開の個人戦地区予選。部長、個人戦は興味ないみたいなこと言ってて、ちゃっかりエントリーしてる……しかも地区予選を突破できるのは三人のみ。衣は出場しないので大本命だった透華はのっけに立った死亡フラグで鶴賀の初心者にビギナーズラックの国士無双の振り込みをして燃え尽きてるし。でも、これって東風を何度も繰り返してトータルの得点で悪し切りをする形式なのね。まだ死んでなくて良かった。
 ただ、東風戦の連続となると水を得た魚状態なのが優希。つか、タコスを得たタコスチビ。「ズルして無敵モード」状態でぶっちぎりのトップ。調子に乗っても、地区大会本戦でえらい目に遭うんだろうけど、団体戦決勝ではほとんどいいところなかったから見せ場ってところか。~   再度の見せ場なのは風越の福路も同じ。しかもずっと望んでいた中埜さんこと久との対戦。地獄待ちで場がいいように操られているのを、福路を全国にという部員たちの期待を背負って安全策を捨てて両目開眼で真っ向勝負。勝負にも勝つし、久もオッドアイを見て中学時代の対戦を思い出すし、この世の春状態ですな。ただ、「牌が可愛そう」という人が牌を叩き付けるのはどうかと思うけど、それだけテンション上がったって演出だと思おう。
 それにしても透華お嬢様の見せ場はあるのかねえ。


  獣の奏者エリン #32「大罪」。後半に入ってエリンも18歳になったけど、いかにも怪しげな男・キリクも登場して陰謀臭がますますUP。
 が、空を飛べないはずの飼い慣らされた王獣が、危機に際してエリンを乗せて飛んでしまう。その光景を見たのはエリンの監視をしていた霧の民の巡回者・ナソン。彼は最初エリンがソヨンから秘術を教えられていたのではないかと監視していたのだが、エリンが独自に王獣とのコミュニケーション技術を開発し、更にリランが空を飛んだことで霧の民の「禁忌」の秘密を語る。それは霧の民、闘蛇、王獣、そして真王国の建国にまつわる話だった。
 すべてを聞いたエリンは力のある獣を操る技がたやすく人々の運命を狂わせることを理解しつつも、リランと語り合いたい、リランを野生の王獣のように空を飛ばせたいと思うことは大罪なのかと疑問と不満を抱く。
 そしてキリクはエリンを幼い頃に失った妹、そして王獣を従え国を建国した初代真王ジェに重ね、自らの想いを投影し始めた模様。各日に何かしでかすんだろうなぁ。


2006年08月25日(金) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 南部よじゃれは鬼の道

 必殺シリーズ第十八弾「新必殺仕舞人」第六話。現在テレビ東京系にて時代劇アワー(月〜金 11:35〜)で再放送中。

 南部にさしかかった京山一座は、将軍家御使者の神楽森観念一行と出くわす。神楽森は将軍家の威光をかさにやりたい放題。一座の目の前でも一人男が無礼討ちにされる。
 ちょうど同じとき、将軍家に献上する金を運ぶ一行が通っていた。ところがそのうち立川らが裏切り、一行を皆殺しにして金塊を奪ってしまう。だが、人足頭の六助が辛うじて生き延び、逃げ出した。六助の逃亡を知った立川、そしてその背後にいた金ヶ崎郡代牧野は、六助を探させる。逃げ惑う六助は万法院に駆け込もうとするが、殺される。だが、たまたま六助を最初にみつけた一座の娘さくらに、地面に「立川」と書いて見せていたのだった。さくらが立川の裏切りを知った思った牧野は、さくらをしょっ引き、激しく尋問を加える。

 今回は京山の裏家業を知らない一座の女の子が巻き込まれる。さくらはとばっちりを食った形だが、字が読めないのが幸いし、京山のとりなしもあって無事解放される。だが、さくらは字は読めなかったが、字の形は覚えていて、それが元で牧野らのたくらみが京山らに知られることになる。
 牧野は立川らに御用金を奪わせ、奪った御用金は出世の為に神楽森に差し出していた。
 依頼人は飯盛り女のたえで、これまた晋松が偶然出会うという芸のないパターンだが、牧野に鉄職人の父を殺され、自らも神楽森に陵辱されたたえは、再び神楽森のいいがかりで無礼討ちにされそうになるが、神楽森たちに殺されるくらいならと、呪いの言葉を吐き散らしながら自ら二階から飛び降りるという凄惨さ。
 神楽森はそれを薄ら笑いを浮かべ眺めるという悪辣さを見せる。立川も人当たりの良さそうな顔を見せながら同僚たちをためらいもなく殺すという悪人ぶり。んだけ悪役が憎たらしげだと、それだけで気分が盛り上がる。殺しも多人数相手でかなり派手な立ち回り。
 今回は権太が的の名が書かれたこよりを捨ててしまって慌てたり、盗まれた御用金が献上品の茶釜の中に隠されてると踏み、一座が踊りを披露してる間にそれをひそかに確かめるのだが、危うくばれそうになったりと結構展開に緩急をつけててわりと佳作だったと思う。
 しかし権太は大事な手紙のこよりを勝手に捨ててしまったり(本当は捨ててなかったんだけど)、匿ってもらおうとすがり付いてくる傷ついた六助を邪険にしたりと、ちといい印象ないなぁ。

[マンガ] 久正人氏の新連載

  マガジンZ で「グレイトフル・デッド」の久正人氏の新連載「ジャバウォッキー」が開始。今回は19世紀末のロシアを舞台に、イギリス諜報員の女が現代に生きてた恐竜たちの子孫を相手にする話。恐竜と言っても進化して人間と同じように二足歩行し喋る恐竜。相変わらずマンガとしては読みづらいんだけど、それにも増してかっこいいのだよなぁ。

 同じ出版社でしかも読者層がいくらかかぶりそうなのに同日発売という戦略がわけのわからない シリウス では、「怪物王女」に新規に王族が二人も登場。だが、どうも姫の姉と思しき方は、自らの血の戦士に拘束され、血を絞り取るためだけに生かされている状況らしい。縛り上げられた腕に蛇口がつけられてるのが悪趣味。しかし、姫の本名、リリアーナって言ったのか。初めて知った。

  少年エース では杉崎ゆきる氏作画による新連載「EDEN」が開始してたけど、まあ、なんというか、あまり興味がわかないなぁ……「未来日記」がなかなか悪趣味でよろしいです。12thはホントに正義の味方だったんか。

[アニメ] .hack//Roots#20とゼーガペイン#21

  .hack//Roots #20「Pursuit」。なんかハセヲがどんどん悪い子に。もはやタビーどころかフィロの言葉も耳に入らない。太白は切れまくってPKを倒しまくってるのを見て、「嘆きの森」のイベントで剣を手に入れたが、ひょっとしたら本当にクリアしたのは3rdフォームを手に入れたハセヲの方ではないかとつぶやく。直毘とエンダー(八咫とパイ)はどうもアバター使いを集めることが目的で、既に覚醒済みでもあるらしい。経緯が経緯だけに悪役かと思ってたけど、単純にそういう話でもないのかな? で、意外にも俵屋(トウタ)が早々にハセヲに接触。代わりに自分が三爪痕の行方を探してやるともちかける……前からハセヲに興味を持っていたようだけど、なにが狙いなんだ?


  ゼーガペイン #21「戦士たち」。一斉に大反攻し、ガルズオルムの施設を用いて幻体データたちを再び生きた人間として甦らせる「最終作戦」の発動を宣言するシマ。だが、それに意外にもオペレータークルーのクロシオが反発する。生きた人間に戻って寿命が尽きるのは嫌だ、というのは、まあわかんないではない。特に、元パイロットで、気の遠くなるような戦場を潜り抜けた末、もはやパイロットとしては復帰できないダメージを負ってしまってたってんだから、まあ仕方ないかなとも。でも、強迫観念的に不死に考えを取り付かれた挙句、リョーコに心無い言葉をぶつけるのは、いただけませんな。
 もっとも反発はそれだけじゃなく、過去の不明なシマやシズノに対する不信感からでもあり、同様にルーシェンやクリスが事情を明かすように求める。シマの幻体データも限界が訪れているらしく、時間がないシマはすべてを明かそうとするのだが、その前に倒れてしまう。「ガルズオルムに投降し、復元者として甦らせてもらおう」ととんでもない提案をするクロシオに、「彼らが降伏を受け入れることはありえない」と断言。そして最後に言いかけた言葉から、やはりシマとシズノはガルズオルム側からの離反者みたいなものなのだろうな。
 ガルズオルム側も人類の一斉殲滅に乗り出したようで、本当に事態は最終局面に。結末が気になるなぁ。


2005年08月25日(木) 旧暦 [n年日記]

[読書] 現在読書中

 早速届いたばかりの ホメずにいられない から読み始め。いや、福野礼一郎氏の本をドカ買いして、そいでもってこれを最初に読んでるのは別に最初にこれを読もうと考えて決めてたわけじゃないんだけど。なんとなく身体の方では元々そのつもりだったらしい。
 で、あの〜、早速なんというか……
 読んでまだ大して読み進んでないのだけど、逃げ出したくなるというか。いやもうそりゃ裸足で逃げ出したいですよ。靴履いてても脱いで裸足になります。
 前に読んだ「幻のスーパーカー」はとにかく興奮しまくりで一気に読んだのだけど、今回は私の専門外のスーパーカーだけじゃなくっていろんな人・モノ・機械を取り上げてるんで、なんかこう、もっと自分の身体に直接的に刺さってくるんですよ。いろんなものが。この本に書かれてるいろんなことを受け止めきるるには自分が力不足過ぎるってのが嫌ってほど思い知らされるんで、つらい。
 これでつまらなければ本当に逃げ出しかねないところなんだけども、たちが悪いことに面白いんですよ、無茶苦茶。「あ〜、逃げて〜、逃げて〜」とぶつぶつ頭の中で繰り返しながら一方で面白がってページを繰ってる自分が地続きに同居してるわけで、そのつらさったらなかなかないですよ。世間様はなんでこんなおっかないものを普通に読めるんだろう? まあ、私の場合今回最初から「そのつもりで」読んでるからってのが大きいのですけど。
 本の内容は、まあクルマ中心ではあるのだけどクルマとかモノそのものよりもそれを「造る人」というか「モノと関係する人」にやはりスポットライトが当てられている。造った人いじった人のことなど全然出ない話でも、やはりすべて中心には「人」が据えられている。
 すべては理由があってつながっている、という切り口の鋭さと共に、その切れ味と自分のナマクラさ加減とを身の程知らずにもついつい比べてしまうミジメさと言ったら!
 かろうじて、わりと「読み続ける」側にそれなりに余裕を持って残り続けていられるのは、内容の面白さが圧倒的だということと、ほんのちょっとの意地がある。試合に負けても勝負を投げるな。勝負じゃなくってひとり相撲だろうって? 本人が一番よく分かってるんだからほっといてくださいな。orz

[その他] 選挙の度にネタを提供する党ばかりなのはどうかと思う

 まあ、 公明党のCM (asx)なんかは可愛いくらいですが……
 国民新党による 四コママンガ は頭悪すぎというか、綿貫氏が賄賂現場に乗り込んでる時点で「俺によこせ!」と迫ってるようにしかみえないし。 こっち も、いや、そんな悪相で照らされても……というか……このセンスのなさに加え、具体的な政策が不鮮明もいいところなので箸にも棒にもかからない。しょせんはやっつけ政党か。
 選挙というと、ここ数日の朝日新聞の動きがかなり謎。まともなのだ。ってまともで謎ってのもなんだけども。18日の社説では民主の郵便局業務公社化案に理解を示していたように見えたが、 24日の社説 では一転。公社化よりは……と自民案をむしろ評価している。23日にもその傾向が見られ、小選挙区制を「非情」としながらも、政策本位の政党に変えようとしていると評価しているようにも見える。
 今日の朝刊にも 衆院比例区投票、自民29%、民主13% 本社世論調査朝日 )との記事を掲載し、一体なんの裏があるのかと勘ぐって記事を読んでみても、特に恣意的なミスリードはしていないようだ。いや、普通に記事らしい記事。
 数日前までは一面に小泉批判記事を積極的に載せてたのに、なんだか気になってしょうがない。こちらの偏見がすぎるのだろうか?

[マンガ] あれこれ

 銀牙伝説WEED、白い「将軍様」の次はロシアンマフィアですか……顔に傷痕がある雌犬がボスだったりするとかいうことはないですかないですねはい。
 相変わらず任侠マンガ。大分前に法玄編が終わったとき、この後は盛り下がるだろうなぁとか思ってたけど、全然そうならないでやんの……すごいなぁ。

 週刊少年チャンピオンってえと他の週刊少年マンガ誌から位相が半分くらいずれたものを掲載することが多いのだけど、わりと最近連載の始まった「モテキング」もわりとずれてる。ホストマンガとかホストを取り扱ったマンガって結構あるけど、(多分)戸田 泰成系でそれをやられると変態度が高すぎるんですが……「気配を自在に操るヘルプ」ワロタ。


2004年08月25日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] クレーマー・クレーマー

 うちのLet's note light W2がまたもや入院。症状は以前のときとまったく同じ。タチが悪いのは動作の異常がほとんどランダムに起こることで、まっとうに立ちあがるときもあれば、全然ダメなときもある。大体実験とか検査とかやってる人ならわかると思うが「起こったり起こらなかったりする」現象が一番タチが悪い。でも、まっとうに立ちあがっても使っているうちほぼ確実に異常が出て作業にならないから仕方ない。
 延長保証の期間内なので修理にせよ多分無償だが、HDDコントローラーの異常も考えられるので今度こそ徹底的に調べて欲しいものだ。けど、多分無理なんだろうなぁ。「原因はわからなが、HDDを交換した」とか言ってきたら、「もっとちゃんと調べろ!」とねじ込んでみようか(クレーマーかよ)。前回のHDD交換から半年経たないのにまたおかしくなるなんて、おかしいにもほどがあるもの。

 明日からは必殺シリーズ第八弾「必殺からくり人」の再放送がテレビ東京系列にて平日午前11:35〜スタート。全13話で、出演者は山田五十鈴、緒形拳、芦屋雁之助、森田健作、ジュディ・オング、間寛平と有名どころばかり。はじめての方もとっつきやすいかと。主水の出てこない必殺シリーズでは「仕事屋稼業」と並んでシリーズ最高の評価を争っていることでもわかるように、非常に高密度で質の高い作品でもある。今度も全話感想を目指します。
 いや、こないだペキフー(「 北京原人〜Who are you? 」のこと)の超脚本っぷりのことを言われたので、昔の早坂暁はあんなんでなく、すごかったんだぞと主張したくって。

[読書] 涼宮ハルヒの消失/谷川流

 涼宮ハルヒシリーズ第四弾。 bk1 amazon
 クリスマスも間近、クリスマスにナベ大会をすると言いだしたハルヒにあいも変わらず引っ張りまわされる主人公だが、ある日、学校に登校すると前日までとクラスの様子が違う。何故か涼宮ハルヒが存在しないことになっており、代わりに主人公を殺そうとして消失させられたはずの朝倉涼子がいた。
 SOS団の面子も、朝比奈みくるは未来人とは関係ないただの気の弱い童顔巨乳の上級生だし、長門有紀は魔法みたいな力を持った無感情無感動な情報統合体の監視用端末ではなく、普通に照れ屋で人付き合いの苦手な本好きメガネっ娘になってしまっていた。「機関」から派遣された超能力者の古泉一樹に至っては、クラスごと存在が消滅している。
 何者かにより世界は変えられてしまったのか、はたまたパラレルワールドに放り込まれたのか、それともハルヒにふりまわされたあの非常識な日常は妄想の産物に過ぎなかったのか。
 涼宮ハルヒと「あの」SOS団メンバーの痕跡を求め、奔走する主人公だが……

 う〜ん、これまでのシリーズで一番出来が良いかも。少なくとも、私は一番好き。
 下手に感想を述べるとネタバレになるので、あたりさわりのないところから。
 これまでの三冊とは、ある部分がガラっと変わっている。これによりシリーズのマンネリ化が防がれている。さらに、今まで並列に並んでいたサブキャラたちに、あきらかに重み付けの各差が付けられる。まあ、主人公のハーレム化になるんじゃないかという懸念もないではないが……ともかく、これまでのシリーズとは趣をまったく変えだしている。
 で、以下ネタバレ領域。
 おかしくなったのは自分かそれとも世界か。「変わってしまう前」の長門のメモにより、どうやら変わってしまったのは世界の方だと知るキョン。実は古泉と一緒にへんちくりんな力をなくして他校に入学していたハルヒを見つけ出す。
 これだけは変わらないハルヒのエキセントリックな性格以外は以前と異なりまったく平々凡々なSOS団のメンバー。これはこれで楽しいのではないかと思う一方で、本当にハルヒに振りまわされ、人知れず世界を守っていたあの頃は楽しくなかったのかと自答する。
 元の世界に戻すか戻さないか。その選択をゆだねられたキョンは、当然、元の世界に戻る、と選択する。つまり、これまで自分の意思に反し、不本意にハルヒに振りまわされていた(と思っていた)キョンは、この瞬間から自覚的に楽しんでハルヒに振りまわされる存在に質的変換を遂げている。これまでの「いやいやながらしかたなく関わる」というスタンスではなくなったので、もっとメンバーと深く関わり、もっと大きな事件にも深入りさせることができるようになった。
 それは世界を変えた犯人と相対し、世界を元に戻そうとする場面ではっきりとわかる。
 もうひとつ、この巻に限ってはヒロインはハルヒでなく長門だろう。まったく、無感情(っぽい)のくせに二昔前の少女マンガ真っ青の乙女チック展開(あるいはギャルゲー展開)にあこがれるたぁ、なんてベタなキャラ作りを……いや、私は大好きですが。(^^;
#個人的には眼鏡はあった方がいいけどな!
 長門が世界を作り変える際、自分をあのギャルゲー的設定にした理由は多分言わずもがなだけども、みくるはそのままにしてハルヒと古泉は遠ざけたのは、多分心的距離の問題なんだろうなぁ。
 最後にひとつ。腑に落ちないのだが、今作でもやたらと「規定事項」という言葉が出てくるのだが、作り変えられた長門は「体験していないはず」のキョンとの対峙をし、まあどっちにしろ世界は作り戻されたのでその体験はいずれにしても残っていないのだが、その後の出来事もすべてなかったことになり、この時点で「規定事項」は万人にとってのものではないことになる。
 話としてはある意味当然なのだけど、これを見ると「規定事項」はハルヒではなく、キョンによって決定されていることになると思うのだが……つまり、世界の中心はハルヒではなくキョン?
 まあ、こういうアクロバティック的展開は、ザンスシリーズみたいで面白い。四巻目にしてようやくこの言葉が言える。「次巻が楽しみです」。


2003年08月25日(月) 旧暦 [n年日記]

砲火(ひ)のないところに土煙

 土曜日、富士演習場の総合火力演習のチケットがあるというので、ご相伴にあずかる。これまでずっと入場券の申し込みを忘れていたので、はじめての総火演ということになる。
 ところが折り悪く当日は生憎の霧。演習開始を一時間近く遅らせるも、視界はほとんどよくならず、予定された実弾射撃は大幅に削られ、ほとんどが号令のみということに。客席から野次まで飛び出る。気持ちはわからないではないけども、年に一度の晴れ舞台(今週もあるけど)を、いささかなりとも不本意な形で行わねばならない自衛官の気持ちを考えると、野次を飛ばす気にもならない。三島瑞穂氏の著作に「グリーンベレーは日本の自衛官を大変尊敬している。自衛隊は実戦を行わないことを前提としているのに、あの大変な訓練を文句一つ言わずこなしている。グリーンベレーが過酷な訓練に耐えられるのは、その訓練の成果をふるう舞台があればこそなのに」というようなことを書いていた。おそらく、皮肉とかではないと思う。現在情勢が変わり、北朝鮮との情勢によってはあるいは、ということもありえなくはなってきたけども、それでも世界でもっとも実戦を行わないことを前提としている軍事力であることは変わりないと思う。実弾射撃が削られながらも日ごろの訓練をいかんなく発揮してはくれたけども、やはり残念だとは思う。でも、最後の方で行われた90式の一斉射撃の爆音と衝撃波は、やはり一味違ってました。ハイ。
 帰りがけにH氏から「世界は高橋留美子とエヴァンゲリオンからできている」という話が出たけども、それを聞いて、昔読んだ夢枕獏の短編で、アインシュタインが羊飼いの少年に「この世は羊とそれ以外のものからできている」という話をされた、というのを思い出した。高橋留美子は確かにものすごく多岐に渡るジャンルに手をつけ、その中の少なからぬ割合でエポックメイキングとしてジャンルの方向性を決定付けている。しかし、高橋留美子以外のものというのはちゃんといくらでもある。「世界は高橋留美子とそれ以外からできている」というのであれば、それは高橋留美子の囲った放牧場をみつめているからであり、その枠組みを破壊したいのであれば、まずその枠組みを忘れてしまわなければならない、と思う。羊飼いの少年が世界を羊とそれ以外に分けたのは、彼が羊飼いだからに他ならない。
  マラッカ海峡に銃武装海賊出現朝日 )。ブラックラグーン号?
  米作家「ハリー・ポッターにノーベル文学賞を」サンスポ )。う〜ん、メリケンという奴は、なんというか……そんなに一生懸命自分の程度をアピールしなくてもいいのに。
  北朝鮮、六カ国協議での拉致取り上げを正式に拒否京都新聞 )。中国も拉致取り上げ拒否を支持してるみたいですが。まあ、工作船は中国で船体が作られたという話もあり、いろいろ後ろめたいことがあるんでしょうなあ。一応、 福田官房長官は拉致取り上げを明言してる産経 )ようですが。
  捕鯨の是非もっと議論を=英紙が日本などに呼び掛け時事 )。呼びかける方向が間違ってますぜ。まったく科学的といえない理由で一方的に捕鯨を反対してるのは日本じゃありませんから。
  痴漢冤罪が認められるも、損失補償は半分しか認められずYahoo!hl )。被害者女性の大変さもあるのはわかるけども、でも、冤罪被害者がやられっぱなしでいいということもあるまい。痴漢事件に関するもろもろは、やはりなにかおかしい気がする。
  カレイドスター は、そらたちの呼びかけに応え、仲間達が次々に応援に駆けつける。しかし旗揚げ公園先の遊園地のステージがなぜかキャンセルされていて……なんつーか、演技の動画はいつもすごいんだけど、ロゼッタのディアボロシーンが特筆もの。腰でリズムを取って、身体全体で手首のスナップを利かせてディアボロを操っているのがよくわかる。これで関東圏で視聴率1%台だってんだからもったいなさすぎるよなぁ……


2002年08月25日() 旧暦 [n年日記]

そろそろ太平洋戦争ネタも一区切りか

 15日に行って来た戦争展で、黄文雄「中国人の偽善(うそ)、台湾人の怨念(うらみ)」と、岩浪由布子「祖父東条英機『一切語るなかれ』」を買ってきていて、それをようやく読み終えました。
 前者は内省人と外省人、というよりはむしろアイデンティティが中国人である台湾人とあくまで台湾人であるという台湾人との意識の違い、中国への無茶苦茶な主張への怒りの反論、といったところか。台湾の人、特に戦中、戦争直後の世代は日本に統治されていたにも関わらず親日派の人が多いというのだけども、台湾人が「犬が去って豚がやってきた」というように、蒋介石政権下での大弾圧と政治の腐敗振りを見れば、確かに日本統治下の方が随分ましで、再三の反日教育にも関わらず、ついに国民のほとんどが反日に転ずることがなかったというのも頷ける。この辺は戦後反日教育の徹底が成功した(最近では薄れてるけど)韓国とはやはり対称的である。戦前から戦中、同じ日本統治下であったと言ってもその前の歴史およびその後の歴史がまったく異なるので、同じに考えるのも間違いなのだけど。
 それにしても、日本統治下の「遺産」が韓国よりは残されている台湾の話を聞いていると、日本の統治政策というのはやはり何か変だと思ってしまう。もちろん、現地の人への偏見や差別はあったのだろうし、その辺は「犬(日本人を侮蔑して喩える呼び方)」という呼び方があったところからもうかがえるのだけど、搾取でなく整備と教化がメインという、いわゆる「帝国主義」のイメージとは少し異なったことを行っている。韓国も台湾もこれといった資源や商品作物もなかったからってこともあるのだろうけど(特に李氏朝鮮末期の荒廃ぶりはかなりのものだった)、これってなんなんだろうなぁ……
 後者の本は、日本の中から見た、それも戦後A級戦犯として処刑された東条元首相の家族から見た、東条元首相夫妻とその子、孫の生活や考え方の本になる。今でこそ日本国内での評価も大分やわらいできたけど、戦中は東条というとアメリカではヒットラー、ムッソリーニと並んでの悪の首魁の名前とされていた。当時の日本の複雑な事情にそれほど興味のある外国人も多いとは思わないので、今でもそうかもしれない。映画「ウィンド・トーカーズ」でも「東条」の名は米軍兵士に悪の親玉的に呼ばれていた。しかし実際は、主戦派と反戦派の対立の中で、軍部からの支持があり、また反戦派からは、天皇への忠誠心の強い東条ならば天皇の反戦の意向を汲んで軍の主戦派を抑えてくれるだろうという、ある意味妥協として選出された首相で、責任がないではないけども、最悪の時に最悪の地位にいたがために、実際以上に評価が貶められている部分もないわけではない。
 本では話に聞く以上に実直で誠実な東条の人柄と(だから政治家としては二流だったという気もするが)、東条の身内ということで世間から後ろ指を指された筆者家族の戦後から、いくばくかは当時の日本の雰囲気をつかめる。この本で描かれる東条英機の人柄を見て、ふと、水木しげるの「鬼太郎夜話」の一シーンを思い出した。死んだ意中の人を連れ戻すため地獄に降りた鬼太郎が、その徘徊の途中で東条英機とばったりでくわす。「娑婆の様子はどうですか」と聞かれ、「あんぱんがこれこれの値段で、飢えてる人はいません」と鬼太郎が答えると「そうですか。皇国(すめらみくに)も良い国になりましたなあ」「平和が一番ですよ」と感慨深げにつぶやいて立ち去っていくというシーンだった。水木しげるがどのような意図でこのシーンを描いたかはわからないが、東条が町へ出てごみ箱を覗き、食料の配給がきちんと行われているかまで気にしていたという話を聞いた後では、この東条英機像というのは実像にかなり近かったのではないか、とも思える。
 余談だけども、個人的に戦争にいたる経緯での最大の失敗は、松岡外相の三国同盟締結だったと思っています。それ以前以降にも失敗は幾つもあったのだけど、ほぼ松岡の先走りだった(しかも皮肉にも松岡は戦争回避の策のつもりだった)この同盟がなければどうなっていただろうとも思うのだけど、歴史にIFはないのだよなあ。
 一応、その辺のまとまった流れについては この辺 参照。


2001年08月25日() 旧暦 [n年日記]

SF大会周辺

 え〜、終わってから一週間経とうという 第40回日本SF大会 ですが、え〜、なんと言いますか、やっぱ星雲賞コミック部門「カードキャプターさくら」は概ね 不評 のようです。ま、そらそうだろな。一応星雲賞の規定では「昨年度最も優れたSF作品」ということになってるのだが、そもそも「SF作品」の定義なんてないに等しいので強固に主張すれば白いものも黒になるというのが実情。大きな声では言いたくないが、やねこんにおいて「ミッシング・ゲイト」がノミネートされずにコミック版「プリティサミー」がノミネートされたという例のアレでソレな伝統が継承されつづけてるわけですな。
  非公式ノミネート に名前挙げられたときに断ろうかどうしようか、悩みましたとも、ええ。でもネット上で不毛なSF議論が発生することを恐れてチキンになり「自動登録」しました。この次からは何か対策考えようかしらん?
 いや、別にCLAMPに恨みがあるわけでもCCさくらが嫌いで嫌いで仕方が無いというわけでもないんですが。でも「SFちゃうやろ!?」とは思うよ、ねえ…? そら「SFじゃない」という言葉はあまり使わない方がいいとは思うんですが。
 中には瀬名さんの一連のあれを受けて「パラサイトイブやブレインバレーはSFでなくてCCさくらはSFなわけね」という嫌味もありますが、そんなことは瀬名さんの作品をSFでないと言いその一方でCCさくらに投票した人に言ってください。私が投票したのは「度胸星」だ。
 メディア部門「ガンパレードマーチ」でも どうよ って声があったりするのだけど、私はGPMは間違いなくSFと呼べると思うし受賞するに足ると思ってます。同時にノミネートされた他の各作品、どれも受賞してもおかしくない佳作だっただけに異論が出るのは構わないし正しい反応だと思うけど、コミック部門の話とは違うと思うのですよ。
 恐らく、投票者が知らない作品が羅列する中で「あ、これは読んだことある(或いはアニメを見たことがある)。何もつけないのもなんだし、一応これに○打っとくか」的に入れたのが蓄積してこの結果じゃないのかと邪推。それ考えると影響という点ではノミネート中随一だったと思うのですが、はたして投票した人、本当に納得してるんかな?
 ま、それは置いといて、今大会、私も行かなかった企画とか結構あるんで他の人のレポートで補完しようと思って、ついでに企画レポートリンク集でも作ろうかとか思ったら 既にありました
  ゲゲボの部屋、やはりNONIですか…
 他にSF大会周辺で笑えた記事というと、2chの このスレッド の発言番号 694から706 あたりの結婚十二年目にして離婚覚悟で夫にカミングアウトしようかどうか悩む人妻。っつーか元々文系の夫にマッドサイエンティストの道を着実に歩ませる辺り、もう何言っても手遅れもとい大丈夫だと思うんですが。
 他にも2chのSF板なら嫌な話とか愚痴とかはわんさかあるけど、本当かどうか確認できない話で嫌な気分になることもないっしょ。