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2006年02月01日(水) 旧暦 [n年日記]

[アニメ] ノエインさん#16

  ノエイン #16「クリカエシ」。カラスを助けるために、時空の狭間に陥ったハルカ。たどり着いたのは、カラスと出会う前の近似世界だった。しかし、なにかが違う。この時空のハルカはカラスと出会っていなかったのだ。近似世界の自分と同化してしまい、違和感を覚えながらも肝試しの夜や家出をもう一度繰り返すことに……
 カラスとハルカが出会ったのはこの夏が初めてではなかった。昨年の冬、教会の上に立つカラスを、ハルカは見ていた。その時のカラスは、シャングリラとの戦いにより時空の狭間に陥ったところを、無意識にハルカによって呼び寄せられていたのだった。しかしそれによって龍のトルクであるハルカがいる時空がシャングリラにばれることに。
 一方、カラスの現れない世界をリプレイするハルカに、それでいいのかと訊ねる時空の放浪者である老人。あるいはノエインか? とも思ったけど、ノエインとは別の存在のよう。この老人、何者だ? ノエインは、ユウに向けたセリフからすると、やはりシャングリラのユウ=カラスなんだろうか? 声もカラスと同じだし。
 現実世界では絶対臨界の危機を承知で篠原が黛に対し協力を約束させる。その手段は恫喝そのもの。こいつ、絶対ろくな死に方はしないな……どうも元ネタ(の一部)と思える人も東京地検で締め上げられてる最中だし。元ネタの人と言うと、「それゆけ!徹之進」もどうするんだろう?
 しかしそれにしても毎回せつないなぁ。カラスはいずれ消え去ることはハルカもわかってるわけで、それでも影のようにハルカを見守る姿が、やっぱ大きいんだろうな。次週はコサギが恋の八つ当たり状態っぽいけど。

[その他] 気温自体は高いのに……

 雨雨雨雨。じめじめじめじめ……湿度が高いと体感気温も下がるからイヤだ。寒さがじめじめしみ込んでくる。

  デンマーク紙のムハンマド戯画、大使召還などに発展読売 )。あ〜、そりゃいけませんわ。他文化に対する認識不足ですなぁ……

  子ども投資家も痛手 「経験から多く学んで」共同 )。まあ、だからなに? って話ですな。そういうものでしょ。ただ記事の意図は気になる。子供もそういうのが当たり前になってるということを示したいのか、いたいけな子供も被害を受けてると示したいのか。いや、後者だと妙な感じもしますが。

  NTTドコモ、来秋をめどにPHSサービス終了ITmedia )。ドコモのPHS、使ってるんですけどねえ。ついに来るべきものが来ましたか。せいぜい粘って良い条件を引き出そう。<おいおい

  寿司の正しい食べ方 。ちょwwwおまっwwwww

  イラクの陸上自衛隊、政府が3月中旬撤収開始で調整読売 )。おそらく撤収決定は近いだろうなぁとは思ってましたが、やはり。まだ決定ではないですし、撤収完了まで気は抜けませんが、本当にご苦労様と労をねぎらいたいです。


2006年02月02日(木) 旧暦 [n年日記]

[映画] 独立愚連隊西へ

 二次大戦中の中国。歩兵第四六三連隊の本隊が襲われ、彼らが持っていた連隊の軍旗が行方不明になってしまった。連隊の留守隊長である大江大尉は元連隊旗手であるがゆえ、その思い入れから生きて帰れないとわかって捜索隊を繰り出す。案の定補充兵ばかりの捜索隊は全滅。その穴埋めに送られてきたのは「独立愚連隊」こと左文字小隊。
 左文字小隊は全滅したとされ戦死公報にもその旨掲載されたのだが、その後で全員ひょっこりと生きて帰ってきたというふざけた連中だ。優男風の男前だが度胸とふてぶてしさも備えた左文字少尉をはじめ、隊の大黒柱にして一番のやんちゃ者の戸川軍曹、そろばんで当てになるのかならないのかわからない占いをする神谷一等兵など、曲者ぞろいの「死んだはず」小隊は持て余されて、あちこちの戦地をたらいまわしにされているのだがどうしたわけか全員しぶとく生き残り続けている。今日も今日とて八路軍に取り囲まれながらも口八丁手八丁でその危機を乗り越え、連隊へと向かっていた。が、途中裸で渡河しようとしたところを味方であるはずの日本軍に中国のゲリラと勘違いされ、銃撃を受け神谷は死亡、さらにそのどさくさに軍服が流されてしまった。裸ではどうしようもないので友軍の運搬中の物資を襲って軍服を調達するが、連隊本部にたどり着いたとたんにそれがばれて全員営巣送りに。
 ところが実は生きていた神谷一等兵がひょんなことから連隊に視察に来るはずの参謀に成りすまし、軍法会議をまぬがれる代わりに軍旗奪還の任務を負う。その任務には連隊の関曹長も志願して同行したのだが、彼の目的は左文字小隊を出し抜き軍旗奪還の手柄を立て、二階級特進しようという腹。投降した日本兵になりすました八路軍のスパイ、金山や八路軍に投降した恋人を探そうと隊を抜け出してやはり憲兵につかまった小峰衛生兵も加え、軍旗なんぞはへとも思ってない大胆不敵な小隊の軍旗探索行が始まる。

 イーリャンサスウイーリャンサンスウ、イーリャンイーリャンヤイヤイヤイヤイ、と軽快なテーマ曲に乗せてしぶとくずぶとい独立愚連隊の活躍をケレン味たっぷりに見せるウェスタン風戦争活劇の傑作。長らくDVD化が待ち望まれていましたが、遂に出ましたよ。
 オタクには「科学特捜隊西へ」や「特車二課西へ」のタイトルの元ネタとしての方が有名か? 加山雄三のデビュー作でもあるこの作品は「 独立愚連隊 」の続編ということになっているが、登場人物等のつながりはない。また前作で描かれた戦争の悲惨さの描写は抑えられ、その分エンタテイメント性が格段にアップしてる。「独立愚連隊」より「西へ」の方が好きというファンも多い。なにせ最初から「軍旗なんてなんぼのもん」という態度が見え見えの連中ばかりである。悲壮感なんてそうそう漂うはずもない。戦って散るより逃げて生き延びる方法を考える、「敵はつかみでいくらだ」と現実主義で大雑把。この左文字小隊、腕が立つというより人間的な欲望にあふれ、度胸があって土壇場に強く、なにより生命力が強いのだ。ウェスタン風と書いたが、愚連隊の連中はむしろインディアンか頭の悪いならずものの方。いや、本当にサルみたいにはしゃいでるんだもの。
 主役の左文字少尉は加山雄三が演じるが、演技の上手い下手はともかく、曲者ぞろいのベテランに負けない存在感を発し、戸川軍曹を演じるおなじみ佐藤充をはじめ、脇を固める役者陣もその異様な個性を発揮している。とくに神谷一等兵を演じる堺左千夫はムードメーカーとして最後まで映画のいいポイントになっている。
 岡本喜八作品の多くの根底に流れるのは、末端の人間の生命をなにものとも思わず使い捨てる政府や権威への強烈な不信である。前作含め多くの作品ではそれがオブラートに包まれず直接出ているのだが、今作では左文字小隊の勅諭や軍規なんぞなにするものぞという不敵な態度、リズムよいイカしたセリフのやりとりで表現されている。
 組織をバカにしてるといより、組織にこびへつらって自分を持たない連中をあざわらってると言った方がいいのかもしれない。
 こんなイカしたカッコいい作品が昭和35年、50年近く前に撮られていたのである。時代が技術を進歩させるのではなく、人が技術を進歩させるのだと知らされる。
 岡本喜八作品でまず見るなら、と聞かれれば、「独立愚連隊」→「独立愚連隊西へ」の順が良いかもしれない。
 が、代表作は?と言われると、実はこれではない。見るまでは「西へ」だったのだが、見てしまった後は「 血と砂 」と答える。「西へ」は岡本作品のエンタテイメント性が極限まで前面に出た作品だが、「血と砂」は岡本喜八作品のすべての要素がほぼ揃い、それでいてすべてが噛み合った傑作だからだ。いずれにしても、「岡本喜八作品ベスト5は?」と言われれば必ず「血と砂」と「西へ」は含まれるだろう。

[その他][マンガ] 二番煎じ、ということでもないでしょうが……

  三菱重工が“サンダーバード”基地など一式をシミュレーションやじうまWatch )。就職説明会向けの映像で一般非公開とのことなので、前田ファンタジー事業部の二番煎じということでもないのでしょうが。

  乗り過ごし受験生を“救助” JR東日本が温情停車産経 )。 JR東日本は「今回は特別措置です」と説明している。って、毎年の風物詩のような。まあ、あてにされて毎回やられても困るってことでしょうが。

  /.J でFirefoxが1.5.0.1にバージョンアップしたことを知る。自動差分アップデートをやってみたけど、すんなり行きました。便利なものだなぁ……

  コンセント通じブロードバンド 今夏に制度改正、秋から実用化bussiness-i )。電波法とのからみがまだあるようですが、実現し普及したら面白い話になりそうですな。

 週刊少年チャンピオン。今週から米原秀幸氏が手塚治虫原作の「ダイモンズ」をマンガ化……って、原作覚えてないや。どんな作品だったっけ……
 「サイカチ」は真夏が順調に本戦にコマを進めた一方、タカアキは強敵アクティオンゾウカブトとぶつかって苦戦。アクティオンって、そういうカブトだったんだ。毎回虫の生態をわかりやすく紹介してくれるが、原作者のサイトに「タイムリミット」という不穏な言葉が……打ち切りが決定するほど不調には見えないけど……
 「ナルトヤ」最終回。前回かなり強引なまとめかたで事態を収拾。その後のナルトヤを描く。ナルトヤって、トウヤよりナルミの方に比重が大きかった気も。ナルミの人間くささが、良かったんだけどなぁ。


2006年02月03日(金) 旧暦 [n年日記]

[アニメ] 練馬大根#4とかしまし#4

  練馬大根ブラザーズ #4「俺のカラクリ刑事いでしょう」。美人デカユキカ登場。ちなみにデカってのは角袖を着た私服警官のことをカクソデ→ソデカク→デカと転じたらしい。という話はどうでもいいんですが、全体的には普通な印象かなぁ……もっともマンネリ化しそうなところをユキカ参入で上手くさばいてますが。歌が微妙なのが結構多いのは、多分わざとなんだろうなぁ。上手く歌われても白けるだけだろうし。今回、「使っちゃいなMoney!」は出ませんでしたな……
 しかし、ユキカの声優さん、現役の大学三年生か……マコの声優さんは現役の高校生だし、松崎しげる氏が五十代なのを考えると、レギュラーの年齢差が激しい番組ですな。

  かしまし #4「少女三角形」。やす菜が女のずるさを発揮。とまりがうじうじしてる間にはずむに逆告白を。三角関係三角関係。いいねえ。こういう人間らしいずるさ持ったキャラ。

[その他] ネタが無いときの天下国家

  皇室典範改正案:自民党内に続き、閣僚からも慎重論毎日 )。こりゃ、ちょっと風向きが変わってきたかな……? 小泉氏が急に 「皇室典範改正早くした方がいい」Y!hl )と急ぎだしたのも、なにかあるんだろうか? まあ、陰謀論のたぐいはくだらないですが。政権が安定してないとなかなか可決が大変というのは確かだろうけど、可決の為に内容の議論をおざなりにするのは本末転倒なわけで。じっくりやりゃいいじゃん。ねえ?

  自衛隊「違憲」と転換 社民が宣言案河北新聞 )。政党のカラーを付けるのに一生懸命のようですが、きちんとした方針無く主張をコロコロ変えてたんじゃ、結局カラーなんて付きませんよ。

  最高人民法院「少年はゆすりを行っても、金額が小さければ、犯罪にはならない」「満14歳から16歳未満の少年が幼女に対して、偶発的に性的行為を行った場合に、状況が軽微で、かつ重大な結果を引き起こしていなければ、犯罪にはならない」中国情報局 )。中国の内政の四苦八苦さはいろいろ出てますが、これまた大変だなぁ……


2006年02月04日() 旧暦 [n年日記]

[その他] まあ、ゲンダイに言ってもしゃあないんですが……

  靖国神社「遊就館」に行ってみたゲンダイネット )。 遊就館 は実は去年見に行ったんですが、まあ、確かに展示にバイアスはかかってます。それ言ったらバイアスのかかってない展示なんてあるのか、というのは正論なんですが、そういう話じゃありません。バイアスのかかってるのが当然としても、それを別のバイアスから批判するのは必ずしも間違いではないですから。問題は 遊就館を見る限り、兵隊さんは喜び勇んで戦地に行ったとしか思えないなどと記者が結論付けていること。アホかい。
 まあ、館のコンセプト上勇壮に称揚しているのは確かなんですが、個々の展示物を見ると数多くの遺品、弾丸の貫通した鉄帽と、まっとうな想像力を持ってればその意味がいくらかつかめるものも多く展示されてます。一階エントランスに展示されてるカノン砲にしたところで、装填手、射手がいたはずのところに弾痕が集中してるんですよ……これがどんな意味か、どういう意図で寄贈されたか想いを巡らせられないほど想像力が貧困ってこともありますまい。いや、別にそれでもわかった上で展示を批判するのは構わないんですよ。私も実際日支戦争、太平洋戦争は特にバカバカしいことの積み重ねの結果だと思ってますから。ただ 遊就館を見る限り、兵隊さんは喜び勇んで戦地に行ったとしか思えないだなんて結論しか導けないのははっきり言って「阿呆」だと思います。

  Global Poll: Iran Seen Playing Negative RoleGlobalScan )。BBCが世界33ヶ国において、世界の各国が世界の情勢に良い影響を与えていると思うか悪い影響を与えていると思うかを調査した結果。日本は33ヶ国中31ヶ国で「良い影響を与えていると思う」が「悪い影響を与えていると思う」を上回ったと言う結果。あ、そうでない二ヶ国ってのは想像がつくと思いますが、韓国と中国です(笑)。もっともこの二ヶ国、未回答率も極めて低いので良くも悪くも無視できないと思われてるってことでしょうね。韓国は特に否定的評価も多いけど、肯定的評価も実は多いので、面白いです。
  産経 とかでは 世論調査「世界に最も良い影響与えている国」日本が1位に とちと大げさに伝えてますが、微妙にニュアンスが異なるので注意してください。
  日本についての集計結果 を見ると、やはりインドネシアを始めアジア、環太平洋地域における好感度が強く、その他は未回答率もそれなりなので、イメージとして良い、ってくらいでしょうか。それでも全般的に良いのは大したものだと思いますが。また、イラクにおいて否定的なのが14%なのに対し肯定的なのが54%なのを始め、中東地域での好感度の高さも目立ちます。イランにおいては否定的意見が33%だけども、これは米国追従と見られてることが影響してるのでしょうね。それでも肯定的なのが57%なんだけども。
 他にも中国の評価はどうなのかとか内容を見ていくと、各国のつながりや思惑が仄見えたりして、結構面白いですよ?

  おでん 味変化東京新聞 )。
 都内で急増しているのが静岡おでん。十店近くあるという。牛スジのだしで煮るのが静岡流。関東にはないイワシを使った黒はんぺんが自慢の具で、お好み焼きのように青のりと削り節を振りかける。
 はんぺん言うたら黒いのが当たり前じゃろが、ゴルァ!(静岡出身) でも、青のりと削り節は知らんなぁ……名古屋だとはんぺん(当然黒いの)が売ってなくって、アレな感じなんですよ。

[アニメ] Fate#4とおゆい#4

  おゆい の勝ち。
 よく考えるとおゆい、東海圏では金曜だから「朝生」で月一度は必ずつぶれるんですな……江戸時代にタイムスリップした各キャラの反応でキャラを立たせてる。キャラクターを見せるって点においては、かなりしっかりやってるなぁ。今回おゆいが初変化する回だけど、戦いのためじゃなくって友達を助けるためってのが、らしい。

  それゆけ徹之進 。今回は出演料目当てで映画オーディション。女の子キャラがどれもまともな奴がいないのが萌えなくてよろしいですな。(褒めてます) 女キャラだけじゃなく、男キャラも二枚目でもすぐ脱いだりとかオカマだったりとか、変なのばっかですが……

 あ、ところで「怪物王女」の光永康則氏って、サンデーGXで「トラフィッカー」って連載をやってましたので。案外と知られてないような……


2006年02月05日() 旧暦 [n年日記]

[映画] 独立愚連隊

 毎朝新聞の従軍記者・荒木が八路軍と交戦しているある部隊へとやってきた。荒木はその部隊の最前線で橋頭堡である砦を守る独立第九〇歩哨小隊、別名独立愚連隊に強く興味を持つが、その動機は取材とは別のところにあった。荒木は実は脱走兵・大久保軍曹であり、独立愚連隊で死んだ弟の死の真相を探るために軍を抜け出し、新聞記者を装っていたのだ。
 しかし隊には大久保の正体を知る元従軍看護婦である慰安婦・トミもいた。大久保の入院した病院に勤務していたのだが大久保と深い仲になり、妊娠、流産し、その事実を知らぬまま弟の死の真相を探るため出奔した大久保を追って放浪、挙句今の境遇に身を落としていたのだった。
 大久保は途中であやしげな保安隊の首領と出会ったりしながら独立愚連隊に向かう。そこで弟である大久保見習下士官は戦闘中に女と心中したとされていた。そのこと自体は恥として伏せられていたが、たまたま巡視にやってきていた大隊の副隊長・藤岡中尉により、その責任として愚連隊は決死の防衛線を命じられていたのだ。
 心中であるということをいぶかしむ大久保は事件の第一発見者であり愚連隊の隊長である石井軍曹を疑うが、どうにもとらえどころがない。それどころか「余計な事を詮索しないほうが身のためだ」という、恫喝とも取れる忠告をされることに。果たして弟の死の真相は……?

 戦争映画だが、日本では珍しい戦争娯楽映画であり、しかもミステリー仕立てだったりとかなり盛りだくさんな内容。エンタテイメントに特化した続編「独立愚連隊西へ」やかなり高度に要素がこなれていた後年の「血と砂」と比べるとやや荒削りな感じはするが、西部劇の影響バリバリの作風も相まってハッタリの効いた台詞回し・映像と、はぐれ者である大久保軍曹と愚連隊の面々から見た戦争のバカらしさが嫌味なく描かれていく。
 ところどころで見られる観客の意表をつく映像構成、またクライマックスの怒涛のように押し寄せる中国軍といった映像センスは岡本喜八ならでは。本編自体も主人公の弟の死の謎と絶望的な状況で砦を守る独立愚連隊と(西部劇の砦モノそのまま)、二重構造になっていた飽きさせない。基本的には反戦、というか厭戦な岡本監督のスタンスが現れており、例えば大隊の隊長である児玉は城壁から落ちて頭がおかしくなっており、後方に移送されるのだがこの頭のおかしな隊長を三船敏郎が演じるという、こんな三船は他では見られないというあたり、中々強烈。だが、実はそれにもきちんと理由があり、ずるい軍人がいる一方で不正を見逃さない、部下を護ったり恩義をきちんと返す軍人が出たりと、単なる軍隊嫌いでは収まらないところも岡本喜八節。
 主演の佐藤允を始めとして出演者は皆曲者揃いなのだが、その味を殺すことなく上手く作品に調和させており、その辺のクセのある役者連中のイカス台詞回しなんかも見所の一つ。佐藤允のワイルドながらとぼけた味もいいが、石井軍曹を演じる中谷一郎(「助け人」の辻平内、「水戸黄門」の風車の弥七と言えばわかるか?)のとらえどころのない曲者っぷりも良い。
 DVD映像特典のインタビューによると、もともとのアイデアは古本屋で見かけた本にあった、「ブローニングは銃口を前から押さえつけると撃てなくなる」という記述から思いついたとか。その部分は序盤のシーンで出てくるのだが、アイデアってのはどこから出てくるかわからないものだなぁ。


2006年02月07日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] 不思議な世論調査

  「所得の格差が拡大」74% 本社世論調査朝日 )。
 「格差社会」をめぐっては、小泉改革との関連で国会でも論争が続いている。「所得の格差が広がってきていると思うか」との問いに「広がってきている」と答えた人は74%、「そうは思わない」が18%だった。格差が拡大しているとみる74%の人に「広がっていることをどう思うか」と聞いたところ、69%が「問題がある」と答えた。この結果、全体の51%の人が「所得格差が広がってきており、問題がある」と認識していることが明らかになった。
 ここで語られているのは「思う」「思わない」のみであり、実体との比較・検討はなされていない。「所得格差」議論全般にわりと言えることだが、こういう批判調の記事では具体的なデータを提示しての議論がほとんどなされない(されてる記事も、ないことはないんだけどね)。先日自民と公明の間での議論のデータを見てみたいところだが……開示されてるのかな? 各政党のサイトではそれらしい記事は見えませんでしたが。
 こんな気分の話をのっけて、なにか意味があるのかという話。大衆の「気分」など、先見という意味ではアテにはならない。気分だけでものを語ってる限り、私たちは愚民から脱し得ない。
 じゃ、朝日がなんでこんな「気分」の調査結果を載せてるか、って話になるのだけど……あまりなにも考えてない気がする。「理由」はいくらか読み取れるが、「意図」はあるのかどうか……「所得格差」自体を真面目に分析しているところは結構あるので、そちらも比較しながらどうぞ。
 それと朝日新聞がネット上でよく叩かれてるのって(朝日新聞以外も結構叩かれてます)、発行部数が多いとか目の敵にされてるとかもあるけど、それ以上に「朝日新聞の反応がおいしい」からじゃないですかね〜。ワタクシ、ネット上で炎上する掲示板やブログをヲッチする悪趣味ヲッチャーを長いことやってますが、朝日の反応って炎上するサイトのそれに極めて類似してるんですけど。(独自論理でダブルスタンダード、曖昧な根拠をもとに強固に主張、記事が間違っていたと判明した後でも明確な謝罪訂正を行わない……etc.)
 朝日新聞の真似をすれば貴方のサイトも一万/日が夢じゃないかも!? その後の存続は保証しかねますが……

  /.Jの記事 経由、 知らずに赤っ恥!パーツショップ店員が笑いをこらえた不思議な読み方日経BP )。RADEON辺りは間違えて読んでた(レイドンとか不思議な読み方をしてた)なぁ……まあ、意思疎通の問題もあるので気づいたら直しましょう、くらいか。でも、Asusを「アサス」と読むのか「アスース」と読むのか「エイサス」と読むのかいまだに知らない私……ペガサスにちなんでるらしいからやっぱりアサスか?

 

[特撮][アニメ] エウレカ#41とカブト#2とゾイド#43とマイメロ#43

  エウレカセブン #41。ノルブとエウレカ以前の人型コーラリアン・サクヤの話。つか、サクヤよりも萎縮しまくってる少年時代のノルブが初々しくて可愛い。これがあのひねた爺さんになるわけか。そしてエウレカの髪と眉が伸びて、外見マイナーチェンジ。毎話少しずつ伸びてくとかやれるといいんだろうけど、それも難しいのかな?

  仮面ライダーカブト #2。専用バイク・カブトエクステンダーとカブト・ライダーモードのお目見え。超高速の戦いは面白いのだけど、毎回同じでは慣れと飽きが来ないか心配ではある。今回はクモ怪人らしく糸を使ったアクションがあったけど、毎回そんなお金をかけられはしないだろうし。もうひとつ、天道が不遜な態度なのはいいのだけど、そろそろワームと戦う根っこの部分が見えてこないと辛いかも。別に不遜だからいけないことはないけど、今のところ芯の通った人間が見えないのが……

  ゾイドG #43。いや、話の位置づけはわかるんですが……ジーンの応接間らしきところにバスタブをしつらえて入浴してるフェルミはどう考えても変だ(笑)。フェルミなりジーンの部屋でも構わなかった気がするのだが……話自体は再びアイアンロックに焦点が合わせられ、コトナの本当の名前の意味が明かされたりと伏線が解消される回だったんですが。「ソラシティにリーオの弾丸を取りに来い」と言う天空人は、本当に取りに来られると思って言ったのかそうでないのか。そうでなくってうかうか向かったら、えらい目に逢う気が。シリアスなはずの本筋と妙な味付けを楽しむべき回なのか、今回は?
 次回はもうギルドラゴンが復活してるような……

  マイメロディ #45。柊先輩ラスボス化。そいでもってメロディタクトの再度のパワーアップ。って、「もっとも〜っとおねがい」なんですが……王道からボール半分はずしてる暴投振りがイカしてます(暴投なのかそうでないのか)。次回は歌の心を傷つけた柊先輩に、真菜がごっつ男らしい行動に出るヨカン。それは真菜のポジションでいいのか?

[必殺] うらごろしキター!

 「商売人」の次はついに「翔べ!必殺うらごろし」らしい。ついに来ましたよ?


2006年02月08日(水) 旧暦 [n年日記]

[アニメ] 一月目にしてはじめて知る事実!

  ムシキング の第四期EDは、「オレンジレンジのパクリ!」と一部で騒がれたことのある、「ハレンチパンチ」でした。 証拠 。プロモーション(?)映像の印象が矢鱈と(愉快な意味で)強烈だったんですが、一ヶ月聞き続けて全然気づかなかった……

  ノエイン #17「マヨイ」。ノエインによりシャングリラに連れ去られて以来、ハルカはシャングリラ人の姿を身の回りに見るようになっていた。そんな日常へのゆるやかな侵食が進みつつも、ハルカたちはアイの両親が入籍時にできなかった結婚式をやるという話題で盛り上がる。特にユウは片付けの際に見つけた古いビデオカメラに強く興味を持ち、カメラ係をすることに。ラクリマでは竜騎兵のリーダー・クイナがラクリマに見切りをつけ、コサギに共に別の時空へ逃げようと誘う。女として愛を告白されたコサギは、承諾する代わりに最後にカラスとの決着を付けさせてくれと条件を出す。
 結婚式という目出度いイベントの直前だというのに、周囲に見えるシャングリラ人の姿のこともあり、不穏な空気を漂わす。彼ら自体は何かしてくるわけではないのだが……ユウはビデオカメラにこれまでの何にも見せなかった強い興味を示す。「やりたいこと」に結びつくのだろうか?
 クイナはついにラクリマへの叛意を露にし、コサギはクイナの告白に承諾の返事をしつつ、死ぬ覚悟でカラスに戦いを挑む。クイナにもらった口紅をコサギが、カラスと戦う時につけてたってのは……意図はいくつか推測できるけど、やっぱ「最期に」見せたかった相手はカラス、ってことなんだろうな。結局カラスは殺気をカラスに向け切れないコサギとの戦いを拒否。コサギは、確実な消滅を知っているカラスの、自分の存在と引き換えでなそうとしていることを見届けるために、ラクリマを離脱する。あ、また抜け忍だ、とか思った自分、ダメすぎ。
 そんな本筋の脇で、ハルカを逃がした罪で選民から一般人の身分に落とされたアマミク=ラクリマの長谷部アイと、現実世界のアイとイサミのやりとりの対比が美しくも悲しい。また、量子テレポート通信の実用化も内田ら絶臨の報告を待たずに作業に移りだす。破滅を避ける術とハルカとの関わりは?

  よみがえる空 #5。一宏(内田)は訓練の際指示通りに出来ず、自分に足りないものを感じ壁にぶつかる。その一端を掴むきっかけになるのは、山岳救助訓練でのトラブルに見舞われたときだった……
 う〜ん、見ていてちと大き目のつまづく岩が、いくつか。いや、いくらかはあえて目をつぶることにしてる(というか、まあこんな感じになるだろうという予測の下に見ている)のだけど、今回それとは違う部分が……ちょっと定番のストーリーの組み方にこだわりすぎたんではないかと思える。空自とか航空機の知識ナシに、あからさまに変と思える部分だったので、こういうのは今後気をつけてもらいたいなと。今回一宏の経験が、この後の話に上手くリンクするといいのだけど。


2006年02月09日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] 理解の問題、だと思う。

  finalventの日記 さん経由で 【山形浩生】ライブドアの何がいけなかったの?IT-PLUS )。ライブドア報道で「株分割が云々」というのを聞くたびに感じていたもやもやが晴れた気分。 でも、株式市場で、バカが金を吸い上げられるのは悪いことか? みんなそういうもんだという理解の上に参加してるんじゃないの? 何がいけないの? これに尽きるかと。

  批判、中傷の手紙を公開 イラク人質事件の今井さん共同 )。う〜ん、中傷の的になってるのは大変ですね、なのですが、ブログのタイトル(「向き合いの中から生まれるもの、それは対話」)の割に、世間との対話が出来ていないような……折り合いと言ってもいいかもしれない。自分の主張を理解してほしいってのは比較的一般的な感情だけども、自分の文脈と受け取り手の持つ文脈が一致すると考えるべきではない。対話に自分の文脈を用いることを強要するなら、結局文脈の交換拒否というディスコミュニケーションに見える。まあ、「会話が通じてない」って状態に近いかと。何か空回り感が……

  伊福部昭氏、死去朝日 )。なにをかいわんや。謹んでお悔やみ申し上げます。

[マンガ][アニメ] 昨日(一昨日?)のノエインで何が怖いかって

 にこやかにいいお母さんをしているユウの母親が……笑顔の裏に何か隠れてそうで、サイコ入ってた時より怖いんですけど……あの笑顔のままで刺されそう。

 漫画ゴラク連載中の「喰いしん坊」、医療漫画でもないのに「幽門」なんて単語が出てくるとはちと意外でしたわ。普通聞きなれない単語と思うけど、胃の入り口にあたるのが噴門、出口にあたるのが幽門と名づけられている。幽門側は結構平滑筋が厚くなっており、胃の中に入った食べ物をまず胃の中で細かく粉砕するために幽門は閉じた状態で胃液の分泌と胃の蠕動運動が行われる。その後十分に食べ物がこなれると、反射により幽門が開き、十二指腸に送られる。つまり、胃の中いっぱいだった食べ物が十二指腸に送られて隙間が出来た、ってことなんですな。言ってしまうと「なんだそんなことか」な話。良く噛むとそれだけこなれるのが早いわけで、一見無駄に見えてもある程度の長期戦・大量の大喰いになると重要になるってこと。一見バカ漫画に見えて、結構ツボは押さえてるなぁ。

  舞-乙HiME #17。クーデターで政変で裏切りで都落ちで出生の秘密で大変ですよ! な回。クーデターが「無茶すぎ!」ってのはそういうものだとしても、仲間割れの原因が切れやすい十代過ぎるような。刺激的ではあるが、丁寧ではないなぁ……

  COMIC REX 三月号に載ってた「黒柾志西」氏って、「べんじゃみん」氏だよなぁ……


2006年02月10日(金) 旧暦 [n年日記]

[アニメ] 練馬大根#5とかしまし#5

  練馬大根ブラザーズ #5「俺のを転がせNo.1!」。「どこが」ってのはうまく言えないんですが、微妙に神がかってました……#1,2の時のような際ドメのネタってことでもなく(まあ、それでもヤバメのネタなんですが)テコ入れの何かがあったわけでも、これまでより作画動画がずば抜けてたってわけじゃないんですが、異様なテンポの良さ。フランダースの犬ネタが元ネタ依存が強いだろうってくらいで、他には特に文句がない。
 要素要素を挙げてけば、細かいのが挙げられるんです。新キャラのユキカは最初と最後に絡ませるだけで本筋には絡ませず、これまで築いたNDBの活躍のテンポを崩さなかったこと(それでいてユキカとNDBの関係をしっかり構築させてる)、曲を「この曲は誰それの」と決めるようなことをせず、同じ曲を使ってるんだけど歌わせるキャラ(の立場、状況)を変えてること、最後はお金お金ばかりじゃない、NDBなりの信義を見せてることとか……他にも歌を場面転換と同時に矢継ぎ早に出し、状況説明と舞台との引き込みを強力に行ってたりとか。「どれ」が決定的ってのはないのだけど、トータルだとこれまで引っかかってた部分をクリアし、テンポ良く見せていくのに貢献してる。「これ!」って明確なポイントがあるものが取り上げやすくってバランスの良さで作り上げられたものってのは語りにくいんだけど、こういうのこそを褒めなきゃいけないでしょ、と思うので褒める。今後もユキカの取り扱いはなかなか大変だと思うけど。

  かしまし #5「やす菜の目に映るもの」。やす菜が男性の個体識別ができない不思議な認知障害であることが明かされ、はずむはそんなやす菜を受け入れよう、と決意する。しかし二人のキスする現場を、とまりが目撃して……というわけで#1冒頭の場面へ。一種の難病もの、ってことだよな。やす菜が、ではなくはずむが、ということ。設定的には無理やりが多いけど、単純に難病ものに置き換えられるってことはなく、この設定だから描かれる関係ってのがある。事に至るやす菜の必然性、はずむの必然性が描かれる。相手しかいない自分しかいない、という恋愛と同情の判別ができない感情も、また未成熟な多感な時期ってことか。
 月並子先生や曽呂明日太、宇宙仁、ジャン=プゥははっきり言ってしまえばいかにもあかほり作品的なウザキャラなんだけど、一定以上はでしゃばらないし、位置づけがはっきりしてるので溶け込んでる。「数打ちゃ」って面もないではないけど、あかほり氏のパートナーとタッグを組む手腕は認めざるを得ないよなぁ。(だけってことはないけど)

[その他] ちと情けない話

 ここんとこ /.J のモデレート権限が頻繁に回ってくる……半月で三回くらい。なんなんだろなぁ。

 ヲイラの私生活も情けないんだけど、そういうことではない話。 韓国から日本への90日以内の旅行にはビザが不要になるという話朝日 )。これ、日本の報道では触れられてないけど 朝鮮日報ハングル版 では、決定までの内情にちょっとだけ触れている( exciteのweb翻訳 ででも翻訳して読んでください)。機械翻訳なので変な文章ですが、わざと直さずにそのままコピペします。「 まず日本は独島と教科書問題, 小泉純一郎日本総理の靖国神社参拜などで悪くなった私たちとの関係を解くために今度措置を取ったように見える. 日本警察など法務政府は去る 1月までも完全免除に否定的だったと言う. 1年ずつ免除措置を延ばす現行方式で何年間もう見守らなければならないという立場を立て通したことと伝わった.」。つまり、警察と法務省は治安への影響が未知数であることから慎重な立場を表明してたのですが、政府が押し切った、ってことですね。どちらの判断が妥当かはこのニュースだけでは判断できませんが(でも外国人犯罪者対策は取ってるの?)、情けないのは日本のマスコミ、って話で。無論、韓国の報道機関は日本の報道機関より日本の行政機関との関係性が薄いってのはあるし、別に韓国を卑下してるわけじゃないんですが、この報道に関する限りは日本の報道は韓国の報道に劣っているわけで。マスコミはことあるごとに「権力の監視」を唱えてますが「できてないじゃん!」ってことですね。別に「ジャーナリスト宣言」とか言ってる朝日新聞がとかいう話じゃなく、日本の主要マスコミ全般の話。