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2004年07月11日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 選挙行って来ますた

 まあ、どんな結果になろうと「悪い」か「より悪い」か、という話にしかならない気もしますが、むしろマスコミの報道がどう影響してくるのか、という辺りを注目したいと思います。
 でも選挙速報ばっかでイヤになるので、なにか違う番組は、と探すと 海老原喜之助 の特集をやってる。まあ、名前くらいは聞いたことが、という程度なのだけど、戦争時戦争に反対しながら生活のため、あるいはその他の理由のため、数多くの仲間の画家が戦争画を描き、ついには海老原も戦争画を書く、というあたりが結構興味深い。解説員が「(当時愛国少年だったが)軍歌を揶揄して替え歌で歌ったり、当時の状況は今考えるよりもっと複雑だった」(愛国少年だったことを恥じていない、とも)と、なかなかに含蓄のあることを言っていた。戦争を肯定はしていない。だけど、当時の人々の生き様を否定もしていない。「民衆主義」とでも言うのか。海老原が描いた戦争画は軍艦や航空機ではなく、義眼を与えられる傷病兵だったり、荷馬だったり、あくまで「人」に注目していた印象。ただし、これらは戦後海老原が破棄し、残っていないという。立場に迷い、立ち向かい、矛盾に苦悩した片鱗がうかがえる。
  高1女子 妊娠気づかず/学校のトイレで出産/公園に捨てるY!hl )。産まれるまで妊娠に気付かず、って、そういうことってあるのか……まあ、友人や家族も気付かなかったのだから、目立ちにくくはあったんだろうが……そもそも生理は止まってたはずだよな? おかしいとは思わなかったんだろうか? それとも元々生理不順が多かったんだろうか? 「教科書十冊を重しにして池に沈めるつもりだったが」とありますが、当人もそれだけ混乱してたんでしょうな。(ためしに雑誌をお風呂に沈めて簡単に沈むかどうか試してみるとわかると思います)
 どうも出口調査によると選挙は民主増、自民微減、共産ぼろ負けということらしいが、出口調査ってどのくらい今回は正確なのだろう? もしや このキャンペーン が影響を与えてはいまいか? 個人的にはこういうキャンペーンは好きではないのだけど。
 なんだか一昨日、昨日とサーチエンジンのbotが一日で300以上もアクセスして来て、うざいことこの上なかったのでIPアドレスで撥ねるように設定。ところがこれがmsnのbotらしい。しかしどこのbotかとかの情報はいくらでも改変できるので、一応IPで 所属をチェック 。本当にマイクロソフト登録のIPでした。なんでこんな非効率なbotを導入してるんだろう???
  韓国google から検索で飛んできた形跡が日記のアクセスログに残っており、「韓国の悪口色々書いてるし、もし『チォクパリ妄言! 謝罪! 賠償! F5! F5!』とか言われていたらどうしよう」とどきどきしてそのキーワードを確認したのですが…… kill+bill+hentai+同人 ですた。そうか、これが予想の斜め上という奴か……orz

[特撮] どちらを取るか

  デカレンマリみて〜春〜 が重なってるのでどちらを録画すべきか、ということになるのだけど、当然デカレンの方向でひとつ。そうすると、マリみて内で流れてる「マツケンサンバII」のCMが見れなくなるのだけどどうしよう(って本編よりそっちかよ!)と愚痴ったら、友人に見せてもらえました。ありがたやありがたや。
 で、そのデカレン。悪人三兄弟の妹に見初められ、仲間になれば地球を破壊するのは見逃してやる、と言われる茉莉花。こういう場合、ライダーなら一旦裏切ってしまうのだけどそうはならないところがデカレン。差別化をきちっとやってますなぁ。強敵相手にピンチになりながらもボス=デカマスターも弱体化してないのもこだわりか。次回、新メンバーの「デカブレイク」登場。噂では中の人は外タレとのことだが……
  ブレイド は、裏でこそこそ立ち回りつつも策略がすべて空回りして自爆する蘭の人萌え。「オレまた強くなっちゃったカナ?」とナルシス入ってるレンゲルの人萌え。「戦いは嫌いなんだ」と言いつつ微妙に好戦的な象の人も萌え。片手ででっかい冷蔵庫を持ち上げる全然存在感のないヒロイン萌え。「あいつらをそんなに簡単に信用していいものか」と言いつつ、新バイク開発にノリノリで協力する橘さん萌え。というわけで今日は萌え話でした。


2004年07月12日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] 選挙結果

 予想していた中でも最悪ではなく、可能性の中の中央値といった印象ですね。あれだけあちこちで「自民NO! アンチ自民なら民主党」とうるさいくらいまくしたてていた割には、こんなものかと言うか。ただ、やはりマスコミを押さえてる者が強い、ということは変わらないようです。いや、誰が押さえてるって話じゃなく、一般論として。そう、あくまでね。
 一部では「小泉の独断に対しはっきりとNOが出た」という意見もあり、それはひょっとしたら正しいのかもしれないけど、じゃあ、なんで民主なの? という疑問に答えている記事・サイトはほとんど見つからなかった。自民に投票したくなければ別に民主じゃなくてもいい。実際、民主党のマニフェストをきちんと検討してる番組があったのかどうか……「自民NO! 小泉NO!」しか聞こえてこない今回の選挙でした。うっとうしいちゅうねん。逆に、政府が権力をもって報道管制を敷いてないとわかって安心はしてますが。
 今後民主党のダメさ加減がどんどん露呈していくだろうと思うと実にワクワクします。もっともどんなにダメなことしても選挙前にマスコミがそんなことはなかったかのようにチャラにしてしまうんでしょうけどね。今回の選挙と同じように。
 できれば次の選挙は公約とかマニフェストとか口約束でなく「これまでどの政党がどんなことをやってきたか」を比較・報道して欲しいものです。するわけないけどね。
 あと、「二大政党制の実現に近づいた」と報道されてるけど、知人曰く「二大政党制のなにがいいの?」。わしにもわからん。一体誰が喜んでるのだろう?

[ケルト音楽] トリニティ(キャリー・アン・モスではない)

  アイリッシュ・ダンス・カンパニー、トリニティの名古屋公演 が11/2にあると聞き、 e+ でチケット購入。去年行ったリヴァーダンスの大阪公演は、微妙にケチってA席にして、アリーナ席にしとけば良かったと後悔したので思い切って奮発してS席で申し込んだのだけど、来たチケットを見たら二階席……なんか微妙に不安なんですけど。会場になる 愛知県芸術劇場 の間取りはわからないのだけど、去年は大阪という土地柄のノリの良さもあってかなり良かったけど、今年は早まったかしらん? う〜ん。

[その他] カエルの育て方

 なんか、ここしばらく「カエルの育て方」で ぐぐって 来る人がいて、実はカエルの育て方って需要があるのかしらん? と悩む。極端な温度変化はまずいけど、基本的には清潔に保つこと、十分な湿気(水分)を保つこと、餌はきちんと与えること、くらいかと。生餌でなくてはいけないので、餌の確保が一番大変だと思いますが。餌は量さえ十分与えれば一週間に一度でもいいですが、一週間で二回に分けて与えるくらいが理想だと思います。量はわりといいかげん。与えれば与えるだけ食うので、厳密に気を使う必要はないですが、与えすぎるとブクブクに太るし、与えなければ当然やせ細っていくので適度に。
 検索キーワードというと「ペク・ヨンジュン+来日」で来る人もいるので、多分ある程度ブームというのは本当なのでしょうね。でもそれで埋め尽くされることもないので、まあその程度のブームかと。
 ついでに「せっかくだから」 マツケンサンバII をゲット! 銀ラメの着物のバックダンスで同じく銀ラメ着物+髷ヅラの松平健がノリノリで歌いまくるというシロモノなのだけど、こういうバカバカしいの、かなり好き。まあ、流石に「暴れん坊将軍」第一部の頃と比べると老けたし太ったなぁ、とは感じるけど。一昔二昔前は時代劇スターと言えばそれだけで芸能界で逆らえない存在だったようだが、今日の如く時代劇の地位の失墜が激しい昨今、こうやってきちんと大衆エンタテイメントの方向で生き残りを模索する松平健の姿に、ある意味感銘と感動すら覚えるのだった。少なくともヨン様より断然健さま(もしくは 鈴木平七っつぁん )を応援しますよ。愛知県豊橋市出身だし。
 ひとまず「マツケンサンバを追え!」改め マツケンサンバポータル にリンク。
  日記ちょう7/12 より、「かざきり羽( http://www.d5.dion.ne.jp/~kojore/ )というサイトが起こした 騒動について書くと脅迫メールがくるらしい!」とのことなので、ためしに書いてみるテスト。どんな騒動か全然知らないんですが。脅迫メール来るかしらん? わくわく。

[その他] いつもの

  P24P25


2004年07月13日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] こうすれば当選する!

  中村敦夫 氏率いる みどりの会議 は惨敗したわけですが、きっとこういうマニフェストを掲げれば当選したに違いないと夢想してみるテスト。
  • 「あっしにはかかわりのねえこって」と言いながら全国を回って人助け
  • 自然環境を考えて草とか木の実とか自然のものしか口にしない
  • 族議員は朝日を浴びた上で旗指物で突き殺す(殺すのか?)
  • もしくは相手の髻を切って髪で絞め殺す(どうしても殺さなきゃダメか?)
  • 足腰立たなくなったら愛妻の押す手押し車に乗って活動
  • その場合は武器は鞭(やっぱ殺すのか)
  • 口元からは楊枝を離さない
  • おばさんの墓は坊やの町が良く見える丘の上に作る
ダメか? ダメか。やっぱり。(参考 うらごろしのページ翔べ!必殺うらごろし (ミステリー作家の貫井徳郎氏のサイト)、 ちょんまげランド/おしどり右京捕物車
 報道では 「砂漠に水をまくようなもの。有権者に分かってもらえなかった」産経 )とある。つまり「自民惨敗・民主大躍進」とあるが、実態は民主党が他の党(共産党が特に顕著)の票を削りまくって集票したということにすぎない。マスコミがこういうふうに世論を煽る理由はさっぱりわからないが、結局のところ数の多いものが強い、ということに変わりはない。それは別にいい。厳然たる事実で大原則だから。問題は数の質で、民主党というのは結局のところ烏合の衆なんである。無論、立派な議員もいるのでひとからげにはできないが、思想も政策理念も異なった人間が対自民のために集合している、という事実は変わらない。おまけにトップにもまとまりがない。だから、トップが変わると言ってることがまったく変わってしまうし、政策もまとめようがなく反自民でしか政党の色をつけることが出来ない。正直なところ「口先ばっかりで誠実さどころか行動原理すら見えない」といった印象。こんな政党が二大政党制の片翼を担えるとは思えない。あと十年か十五年、寝かせれば味がなじんで反自民以外の政党のカラーが出るかもしれないので、それから議論しなくては話にならない、というのが二大政党制云々に対する私見。

[その他] これって胸キュン?

  アメリカンヒーローDVD−BOX1 。前に知人に「こんなのが出るよ〜」と教えたら、「買ったら見せてね」と返される。「買うこと決定ですか?」と抗議したら、「火のついたおれ様のなつかし心をどうにかしやがれ」と逆ギレされまして。でもなつかし心に火がついたのはこちらも同じだったり。
 で、他人のなつかし心に存分に火をつけるために 海外TVドラマテーマ曲のMIDI集 。Salor Moonとかもあるがとりあえず気にするな(もともとテレビ番組テーマMIDI集なので)。あと、アメリカン・ヒーローは原題は「Greatst American Hero」なので注意。
 しかしこういう懐かしいドラマのDVDが続々出るのは嬉しいのですが、困るのはお金のことと、面白いので「今のドラマ見なくてもいいや」って気になってしまうことですね……ふむん。
  泡沫の日々 さん経由で 死神デス子さん (だから違うって)を見て「イ、 嫌メイド !?」 と思わずつぶやく。そんな今日一日。


2004年07月14日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] 二大政党制云々について

 二大政党制については友人のところにあった解説が的を得てると思うのでそのまま リンク
 自民と民主が同じ有象無象の集まりでもどう違うかは後述。

[その他] あれも有象、これも無象

 自民が一種寄り合い所帯でいわば数を得るため集団化しているというのはその通り。しかし、民主と決定的な違いが一つある。それは「支持基盤」である。当たり前のことだが、議員というのは当選しなければただの人で意味がない。当選するためには票を集めねばならない。自民党の集票システムというのは非常にある意味パターン化し、そのパターン化が強みともなっている。支持層が固定しているということは、どういう政策を取るか、読みやすいということである。一方、民主党はこちらは本当の意味での「寄り合い所帯」である。元々別の政党の人間が寄り集まってるんだから、集票パターンが大きく異なるのは当たり前だ。そうするとなにが困るか。まったく違ったパターンの支持者からの欲求をまとめねばならない。これはおそらくほとんど不可能で、強力なリーダーによりまとめられるしかない。そこでも寄り合い所帯のまずさがもろに出る。まったく違いすぎる支持層の寄り合い所帯なので、自民以上にトップの折り合いのつかなさが目立つ。これは菅・小沢・岡田のお互いへの発言を見てればよくわかる。
 私が「十年か十五年くらい寝かせろ」と言ったのはそのためで、その間に党としての集票パターンが確立して支持層の要求にある程度方向性が出ることを期待しての発言である。
 余談だけども二大政党制に反対する理由をもうひとつ述べておく。今の民主党はもちろん話にならないのだが、そうでないとしても、それは結局国民に二者択一でどちらにつくか、という選択肢しか与えなくなるからである。そうでない意見の票は死に票となり、実質投票権を持たないも同然になる。意見の多様性を最も良しとする私としては、これは到底受け入れがたい。つか、自民党を二つに増やしてどうする?
 もうひとつ、私が民主党を信用してない理由を挙げる。それは拉致被害者への態度である。今の代表の岡田は「五人は北へ返せ」と言っていたし、実は今も言っている。小沢もなんだかんだと言いながら「小泉は五人のみで拉致問題をチャラにしようとしてる」などと相手への攻撃材料にしかしていない。これが「五人の日本への滞在と、その家族の日本永住には私も協力しましょう。でももしその五人だけですませるようなことがあったら、私は小泉さんを許しませんよ」くらいの啖呵を切ればかっこいいのに、その発言には実際の被害者に向けている目はまったくない。小泉の拉致被害者対応は政治的アピールにすぎない? 当たり前だ。政治的アピールをしない政治家なんているか? 民主のやってることは政治的アピールじゃないとでも言うのか? 逆に政治的アピールだとしてもここまでした政治家はいたか? 北にいる家族と引き裂くのかって? じゃ、日本の家族とまた引き裂けというのか? それに、長い時間はかかったが、北側から拉致被害者の家族をも取り戻したじゃないか。これから、まだ多くの拉致被害者を取り戻さねばならない。それが民主にできるか? 人気取りの政治的アピールだなんてのは百も承知。だが小泉はきちんと結果を出した。民主のお歴々はなにをした? なにを言った? そんな見え透いた絵空事としか思えない友好のために平気で他人に犠牲になれと、家族を引き裂けだなんて言う奴を信用できるか! 国士だろうが生真面目だろうが知ったことか! 右も左も関係ねえ! もっとも重要なことは、そういう連中がまた見え透いた絵空事の理由で国民に無為な犠牲を強いないなどと信じられるか? 私は信じないね。
 極めて感情的だが、これが私が民主を信用しない、小泉の方がまだましだと思っている理由。少なくとも小泉はそういった評価に非常に敏感ではあるから。

[アニメ] アクセスログに残ってた

  トリビアの泉アニメ作品 古(いにしえ)アニメ編 。「へ〜」ってものから「それでトリビア?」ってものまでなのは、どのジャンルでも同じか。
 新番組 DearS 。内容解説。萌え エイリアン・ネイション 。以上。ってそれだけかよ。(なぜニア・アンダー7ではなくエイリアン・ネイションに例えるかは、同映画を見た上でDearSの設定を見ればわかる) いや、原作見てるんで特に言うこともないんですけどね。他所では「童貞アニメ」だの散々だけど、実は私はそれほど嫌いじゃない、原作のPEACH−PIT氏(多分女史)が実は毒の強い作風なことは、「ゾンビ・ローン」や「ローゼン・メイデン」を見ればわかる(そういやローゼン・メイデンもアニメ化か)。だから、いかにもな欲望投影的な作りなのはかなり意図的と見るべきだろう。しかも悪意の方向に。鈴木行監督・吉岡たかをシリーズ構成のコンビであることも個人的にはちょっと注目。とりあえず第一話は絵がきれい。萌え系エイリアンを差し置いて寧々子が一番の萌えキャラなことも原作と変わらず。破廉恥教師のハレンチっぷりも変わらず。
 あとは特にないか? ないな。


2004年07月15日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 冥府魔道

 「新仕置人に藤村富美雄が元締め役で出て云々」ということを話していたら、その相手が「(必殺シリーズを)いっぺん通して見たい気がする」。
 それに対し思わず反射的に「死ぬからやめとき」と。いや、再放送とかもあるしDVDも結構出てるし、その気になればかなり見ることは出来るのだけど、なにぶん話数が多いので通して見るには相当の根性が必要になる。しかし正確には必殺シリーズが全何話か数えたことがなかったので、数えてみる。参考資料は 江戸のクロねこ さん。
 必殺シリーズ20年全30作で768話。内訳は主水シリーズが15作509話、非主水シリーズが15作259話。同じ作数でも主水シリーズの話数が倍近くあるのは、非主水シリーズには1クール程度の短いシリーズが多いことと、仕事人84話という必殺シリーズとしては異様な長寿があるせいだと思う(新仕事や仕事IIIも多いのだけど)。これにさらにTVスペシャル19本に劇場版13本(Vシネマ2本を含む)が加わる。
 これをこれから通して見ようとなると、やはり相当気合を入れないと無理な気がする。私も全部見たわけじゃないし。
 その相手には「仕事人までの最終回を収めたビデオが出てるから、レンタルで探してみたら?」と言ってはおいたのだが……それでも二話収録が7本だから(第一作仕掛人は収められていない)結構大変なんだけど、初期シリーズの最終回はどれも面白いので見て損はないと思う。

[必殺] 一筆啓上悪用が見えた

 「仕置屋稼業」#11。主水と下っ引きの亀が巡回中、ひったくりに出会う。それを取り押さえたのは腕利きの岡引佐平次。匕首を持って暴れる相手を、鎖帷子を着込んだ佐平次は易々と引っくくる。感心する主水。しかし、佐平次は裏で間男と逢引した大店の内儀を脅して大金をせしめていた。そんな中、島から帰ってきた伊三郎を札差の内儀・お栄が出迎えた。伊三郎はお栄がたちの悪い駕篭かきにからまれていたところを助け、誤って相手を傷つけた咎で島送りになったのだ。伊三郎になにか罪滅ぼしを、と言うお栄に伊三郎はうらんだ様子も見せない。しかしその二人を遠くから見る佐平次がいた。佐平次こそ実は伊三郎を島送りにした張本人。そして再び佐平次は伊三郎を利用しようとしていた。
 悪人は表裏二つの顔を持つ岡引だが、あまり強烈な個性はない。むしろ勝手にもう一度お栄を脅した手下を殴り飛ばすなど、極悪非道な悪、というわけでもなさそうだが……もっとも伊三郎を口封じのために殺したり、別の大店の内儀を首をくくらせるまで追い詰めるなど、若干矛盾している気もする。この部分で損をしてるため、盛り上がりに欠けたやや退屈な話になっている。仕置屋中盤にはこういう話も散見されてしまう。が、むしろ佐平次よりお栄と伊三郎のふたりの色欲抜きの、情愛スレスレの相手を思いやる真心のやりとりが見所かも。世間知らずのお嬢だったお栄には、身を呈して助けた伊三郎の姿はどのように映っていたのだろうか。
 この回での見所は、それまで下戸だった主水が藪医者と酒を飲むシーンが出てくること。もっともこれは市松の竹串で殺した佐平次の死因の偽装工作のためで、実際には飲んでないのに酔っ払ったふりをしてる描写があるのだが……続編の仕業人ではスポンサーに酒造メーカーがついたため、下戸の設定はどこかに消えて主水の飲酒シーンが頻繁に出てくることになる。

[必殺] 一筆啓上魔性が見えた

 「仕置屋稼業」#12。いぬい屋を畜生働きの盗賊が襲い、一家九人皆殺しにされる。たまたまその直後を訪れた市松は、瀕死の主人から恨みを晴らしてくれ、と頼まれる。裸一貫から小さな店を構えたいぬい屋の、赤子まで殺されたあまりに哀れな末路に依頼を受ける仕置屋たちだが、肝心の盗賊の正体がようとして知れない。市松がとある生薬屋の主人が実は盗賊だと情報を得て、その店を張る。しかし、その生薬屋の女将・おるいは市松の幼馴染だった。初恋の相手との久しぶりの再会に喜ぶおるい。だが市松に夫の裏の稼業を知られたことを知ったおるいは、父も盗賊で夫はその右腕だったこと、結婚をしてから父と夫の正体を知り、後悔と恐怖の間で死んだように生きてきたことを白状する。そして主水に目をつけられた絵図面師を始末するところを見てしまったおるいはついに夫を見限り、市松のところに逃げ込む。おるいを追ってきた追っ手を返り討ちにし、いぬい屋殺しの夫を仕置することをおるいに承知させる市松。そして盗賊たちを仕置する仕置屋たちだったが……
 タイトルの「魔性」とはなんなのか。最後まで見るとよくわかる。市松が始末した追っ手二人の遺体を平然と片付け、夫が死んだことを楽しそうに聞いてくるおるい。そして故郷に帰れと薦める市松に故郷で人を殺したこと、市松に一緒に殺し屋をやろうと楽しそうに語るおるいを、市松は……同じ人殺しでもまったく違う二人の、当然の結末だろう。
 しかしこの結末はちょっと意外というか、おどろおどろしいと言うか。
 余談だが、屋根を修繕する主水をせんが「情けない」と責めるシーンがあるが、実際の同心は貧乏なため自宅の修繕などは自分でやっていた者が多く、せんが「情けない」と責めるのは実はちょっと筋違い。

[その他] マツケンサンバII公式サイト

 私の中では大ブレイク中のマツケンサンバIIの、発売元Geneonのサイト。収録曲の試聴もできる。プロモーションビデオのストリーミング映像も見られるが、ちょっとかくかくして見にくい。やはりCDを買ってオマケのDVDを見ないと!


2004年07月16日(金) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 一筆啓上偽善が見えた

 「仕置屋稼業」#9。なんで#9をとばしていたかというと、更新用ネタに温存しといたのが血風編の感想が入ったのでうっかり忘れてしまったから。
 滑稽本の戯作者・蛙亭文蝶は大奥を揶揄した本を書いたということで手鎖の刑 *1 に処せられる。それでもなお創作への意欲をたぎらせる文蝶だったが、お上に目を付けられた文蝶の本を版元も出そうとしない。そのうえ愛妻・おきくをならず者二人に陵辱されてしまう。文蝶に筆を折らせるよう上から命じられた主水はそれを知り、文蝶に恩を売るために「俺が下手人をとっ捕まえてやる」と申し出るのだが、お上を信用せず、そもそもならず者たちも奉行所がやらせたのではないかと疑う文蝶は「心当たりの筋から勝手に仕置させてもらう」とすげなく断る。しかしその依頼は結局おこうを経由して仕置屋へ。だが表稼業で手柄を立てたい主水はしぶり、一旦仕事を断ってしまう。「女房が男をくわえ込んだだけなんじゃないか?」とまで言い出す主水に、意外にも市松が「あの夫婦はそんなんじゃねえ」と反発。一方、そんな傷心の文蝶に貸し本屋孫兵衛が近づき、自分が文蝶の本を出そうと申し出る。いかにも文蝶に親切に接するが、実はならず者をやとったのは孫兵衛。版元と組んで生意気な戯作者の筆を折らせて回っていたのだ。のみならず、孫兵衛の正体は実は隠密廻り同心。出版業界に入り込んで風俗紊乱や幕府批判に目を光らせるのが役目だったのだが、役職を離れて文蝶の絵草子で一儲けをたくらんでいた。そして一度目の犯行に味をしめたならず者が再度おきくに近づいてくる。おきくは誘いに乗る振りをして相手を殺そうとするが、返り討ちにあってしまう。一度差し戻された依頼は、再度市松を経由して仕置屋へ。実は市松は挿絵のモデルを頼まれたことがあり、それがきっかけで夫婦と交流を持っていたのだ。「そいつを先に言ってくれりゃあなぁ」と主水。見張っていた捨三の目の前でおきくが殺されたこと、そして孫兵衛の正体を知った仕置屋は、ならず者二人と孫兵衛を仕置することを決意する。
 悪人はいくつもの顔を持つ孫兵衛だが、描写の薄さもあいまって正体の意外性もその犯行動機もイマイチぴんと来ない。本当は三段で驚かせる仕掛のつもりだったのかもしれないが。仕置屋は五人の仕置屋メンバーにせん・りつ、与力村野、下っ引きの亀、家庭と職場でいびられる主水の心のオアシス・飯屋の看板娘のおはつなど、レギュラーキャラが異様に多く、バランスを図りかねて悪人の描写が薄くなってしまったのではないかと思える。また、コメディ路線を強くしたのであまり陰惨な描写は多く出来ないという計算もあったのかもしれない。#2の鳶辰や#19の全覚のような名悪人がいる一方で、悪人が薄い話は徹底的に薄い。しかしそれを補って余りあるのが今回の文蝶のキャラクター。必殺シリーズでは仕置される側で出ることの多い寺田農 *2 が演じるが今回は依頼主側で、どじょうひげに関西弁のユーモアたっぷりの、へこたれないキャラクターを好演している。市松が子どもがらみでもないのに情の絡んだ依頼に積極的な態度を見せるのも珍しい。
*1: 身柄は拘束されないが、一定期間手枷をはめられて創作活動が行えないようにする罰。
*2: 実は仕置屋25話「不倫が見えた」でも悪役で出演。市原悦子演じる堅い武家の妻をこますスケコマシの役を演じている。

[その他] 爽快感はあまりないが

 仕事で最近詰まっていたことが解決。基礎的なことなので、解決できないとむしろ困る、という類のことなのだけど。しかし、こういうときはホームズ先生の「不可能性をすべて潰し、残った可能性が、どんなに意外だろうが真実だ」という言葉が身にしみる。

[その他] マツケンサンバII、ブレイク(?)への軌跡

 マツケンサンバIIは少なくとも数年前(少なくとも2001年には存在)からあったし、マツケンサンバI、GO!、マンボ、小唄、数え歌に至ってはそれよりはるか昔なのに、どうしてここ一年で急に騒がれるようになったかというと、どうも2002年年末にテレビ東京で映像が流されたことがきっかけのようである。その後NHKでも放送されたり、ネットランナーやネット上のニュースサイトで取り上げられ、昨年九月あたりから一般販売CD化の動き、そして今回のCD販売、という流れのようである。 マツケンサンバポータルマツケンサンバNHKデビュー編レビュー 。どうやらあまりの映像のインパクトに、会場観客どころか共演者まで固まってしまったよう。
 やはり映像は強い。野田大元帥のこの言葉が思い出される。
「SFは画だ!」(SFか?) *3
*3: 「SFは画だ!」という言葉は、「良くできたSFは読めば自然に頭の中で映像・イメージが展開されるものだ」というのが正しい意味です。念のため。


2004年07月17日() 旧暦 [n年日記]

[その他] うなぎキター

 朝宅急便の鳴らすベルの音でたたき起こされ、なにかと思って荷物を見たら、冷凍のうなぎの蒲焼。発送主は実家になっている。こないだのサザエのお返しかしらん? と思いつつ、お礼の電話をしておく。
 私の実家は静岡だから浜松産のうなぎと思ったかた、惜しい。実は御前崎の近くの 丸榛吉田うなぎ漁業協同組合 。この辺は実は富士の雪解け水を利用したうなぎの養殖がさかんだったらしい。今では中国産や国内の安価なうなぎに圧されて、かなり多くの養殖場が埋められてしまったらしいが。
 そんな話はさておき、さて、どうやって食うかと考えるが、やっぱうなぎっていったらうな丼でしょう。ところが米か切れてる。ごはんの真空パックを買ってくるのも手だが、それではあまりに味気ない。やっぱ自分で炊かないと。近所の低農薬・無農薬志向の米屋で キヌヒカリ を買ってくる。コシヒカリ系統の米で、冷めても風味が落ちにくいという。やっぱり一度にある程度の量を炊かないとごはんは美味しくない。本当は丼にするので白飯がいいのだけど、健康のために雑穀を混ぜ合わせる。
 で、土鍋で御飯を炊きつつ(これがかなり簡単に美味しくごはんを炊けるのだ)、うなぎの準備。通販の蒲焼はすでにすべて調理済みで真空パックしたものを温めなおすのが多いようだが、これはちょっと違って面倒。白焼きが串をうった状態で入っているので、まずそれを蒸す。って、蒸し器なんて持ってネーヨ! とキレかけたが、説明書によれば熱湯に1〜2分浸けてもOKとのことなので、そうする。大丈夫かなぁ、と思いつつ、次は焼き。焼き網がこれまたないので、フライパンとアルミホイルを組み合わせて焼いてみる。焼き方は、身の側をまずあぶり、表面に脂が浮いて来たら付属のタレを塗って焼く。これを三度繰り返し、最後に皮の側を軽くあぶって出来上がり。かなり自己アレンジしてるから大丈夫かなぁ、と思いつつ、蒸らしの終わったごはんを丼によそってうなぎを火から下ろす。で、串を回しながら抜くが、身がまったく崩れない。串のうち方もいいのだろうが、身がしっかりしている証拠。お、これはいいかも、と思いつつ、ごはんに乗せ、山椒を振ってできあがり。
 で、いただきまーす。結果から言いますと、かなり「ウマー」でした。ちょっと頭の方が身が固いかなという感じだったけども、全体的に身がしっかりしてながらもほこほこしている。脂も、お湯に浸したせいかやや少なめの気はするが却ってこのくらいさっぱりしていた方がいい。ちょっと残念なのはタレがちゃんと染み込んでおらず、タレの味がなじんでいなかったこと。これは私の調理ミス。とは言え、大変おいしゅうございました。
 父上様、母上様、蒲焼おいしゅうございました。父上様、母上様、幸吉はもうすっかりおなかいっぱいでこれ以上は食べれません。げふ。
 実はあともうひと串あるので、また後日食べよう。今度はまぶしにしようかな?


2004年07月18日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 「ガンバレ」と言う残酷さ

 世間のどれくらいが意識してるかはわからないが、「ガンバレ」という言葉は残酷である。
 「頑張っている」というのは状態、それも相対的な状態であり、具体的な行為や手段はおろか、場合によっては目的すら不明なまま使われることがある。自分にも覚えがあるが、言われたって「なにを頑張ればいいか」わからず「頑張れない自分が悪いんだ」と却って悪い循環に入ることだってある。そういった厳しさをふまえて使う人も、いることはいる。
 しかし、よりたちが悪いのはそういうことをまったく意識せず、無自覚に「ガンバレ」という言葉を使って、言いっぱなしのまま自分はいい事をした、と思ってしまう場合である。
 ガンバレという言葉を使うな、とは思わない。それに残酷さを知った上で「ガンバレ」と言いたくなることもある。しかし、その言葉が却って相手の負担になることもある。それを思うと安易にそうは言えないのだ。
 世の中、結構曖昧でいい加減なもので、それなりにずるずるでもどうにかなることもある。でも同時においしいものを食べたときはおいしいと言いたいし、腹が立つことは腹が立つと、哀しいときは哀しいと、楽しいことは楽しいと、ちゃんと思っていたい。それといい加減さとの間で丁度良いところを見出していくのは、多分ずるい生きかたなのだけど、私はそういうずるさを身につけていきたい。

[その他] リムーバブルケース

 こないだのHDDのデータクラッシュに懲りて、バックアップの利便性を図るためHDDリムーバブルケースを導入。と言っても実は接続は内蔵のものではなくUSB接続で外付けHDDとして使用するもので、 RatokSystemU2-IFK1 。探してもオウルテックのHDDリムーバブルケースが多いし、あってもRatokの外付けユニットを置いてる店がほとんどなくって参った参った。通販しかないかなぁ、と思ったが、どうにかDOSパラにあるのを発見。なんで内蔵ユニットでなく外付けユニットにしたかというと、ノートのバックアップも行いたいからだけだったりする。値段が高いのは諦めていたし持続して使用するつもりもないので発熱の問題は最初から切り捨ててるのだけど、まあ、 価格.com で調べてもそれ以下の値段で買ったから、そんなに悪くはないのかもしれない。
 今日は夏バテ対策にトルコ料理を。まだ行ったことのない「ユーラシア」に行ってみる。全般的にちょっとお値段高め。元々夜の営業がメインなこともあるのだろう。入ったときにはわりとガラガラだったので心配したのだけど、料理を待ってるうちにカップルが次から次へと……ちょっと居づらい。頼んだのはシシケバブのセットだけども、わりとさっぱりした味付けで夏バテでも食べやすいと思いますた。でも一人で行くならやはり「オリエンタルの青い月」の方が気楽かな?
 店内にはなぜか森山周一郎のサインが飾ってあったりもして、私の入る前からいたカップルの男の方が「あれ、誰?」とか指差してた。すると女の方が「声優、っていうか、役者なんだけど……」よく知ってるなとちょっと感心。またプロジェクタで映画も流してたのだけど、なぜかそれが「 陽だまりのグラウンド 」。トルコ料理屋で、何故???
 帰りに目と肩が痛かったので薬局によってサロンパスと目薬を購入。ところが目薬さしたら、肩こりの方もかなり軽くなってしまって……眼精疲労から来る肩こりだったようです。ちゃんと目ぇ休ませないとなぁ。

[アニメ][特撮][その他] お題は箱、または自由

  NHK歌壇 の今回のお題。そんなにはっとする鮮烈な歌はなかったけど、粒はそろっていた。あと、添削コーナーは相変わらず巧み。
  ウォーターシップダウンのうさぎたち は、戦力では圧倒的にエフラファーに劣るヘイズルたちは、エフラファーの内側からウーンドウォート将軍を失脚させようとたくらむ。その相手として選ばれたのはエフラファーのアウスラー(士族)キャンピオン。エフラファーながら将軍の暴政に心を痛めるキャンピオンならば、とためしに話を持ちかける。しかし密会の現場を見られ、将軍に問い詰められたキャンピオンは話に乗ったふりをしてヘイズルたちの村をつきとめるつもりだ、と弁解する。その芝居のために再度の密会の現場をエフラファーのアウスラー・バーベインの隊が襲う。ヘイズルたちと逃げるキャンピオンだが、それが芝居であること、将軍の策略であることを吐露し、自分の立場に迷う。そんな折、帰りの遅いヘイズルたちの様子を見に来たピプキンが川に流されてしまい……
 いやはや。面白い面白い。ガン種なんぞよりよほど政治的アニメだ。お互い策略を張って裏を探り合い、また策を練る。キャンピオンは多分、本当に裏切るべきかどうか、当人にもわからないんでしょうな。結局策略を見破られたふりをしてエフラファーに一旦戻るわけですが、どうもキャンピオンの心中は将軍はお見通しのようで。代わりにバーベインが連れてきたピプキンを懐柔して利用しようという策略のよう。しかし、「将軍」という呼称といい、どうしても北の将軍様を連想するんですが……
  デカレン は七番目の戦士・デカブレイク登場。特別指定凶悪犯罪対策捜査班、略して特キョウのエリート。噂と違って、外タレではありませんでした。さっそうと現れ、デカレンたちも苦戦する敵をあっさりと片付ける。しかしその言動は一々厭味。「正義は勝つ!」というバンの信念を、あっさり「ナンセンス」と否定するなど、ドラマ的にもいろいろ引っ掻き回しそう。デカレンメンバーの名前は推理小説作家(姓)+お茶(名)なのだけど、姶良(あいら)ってのはどうも アイラ・レヴィン っぽい。他のメンバーとの違いが反映されてるのかも。「鉄幹」は鉄観音茶で間違いないでしょう。乗っている巨大メカはバイク。デカレンロボが乗ったりというスチールが公開されてるから、多分乗るんでしょうな。巨大バイクに乗る戦隊ロボは当然初めて。だけでなく、どうも「いかにも」な手のようなハンドガードの形から判断して、多分合体するんでしょう。しかし悪役のへタレ具合は微妙に気になるかも。特キョウの訓練シーンがまんまガンカタの訓練シーンなのは笑った。エージェント・アブレラの捨て台詞の数々はなかなかかっこよい。
  ブレイド はまあ、いろいろ。蘭姉さんがカリスに見つかったときに虎太郎を失神させてカリスと対決したのは、ちょっとは虎太郎に思うところがあったのかしらん? 虎太郎を人質にするのはカリスには有効だとわかってるはずなのに。で、蘭と狼が封印。蘭はQシリーズだけど狼はJシリーズ。ブレイドは既にJのカードは持っているから、狼は一旦再解放されるのかな? 象の兄さんは他の連中が潰しあった後、残った奴を倒そうという漁夫の利を狙ってるらしい。セコイというより誰が残ろうと潰せる、という自信だろう。で、来週はブレイドの新フォーム・Jフォーム登場。でも金色になって羽生えるだけだからなぁ。
 雑誌で劇場版の発表会見の様子が載っていたけど、舞台はテレビシリーズの4年後というまたも意外なパターン。ブレイドたちのAアンデッドも解放される(つまりビートルアンデッド、スタッグアンデッド、マンティスアンデッドが登場ということか)そうだけど……なんかライダーのようなそうでないような、変な連中も一緒に写ってるんですけど???


2004年07月20日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] のんだくれ

 今朝は午前三時を回るまで飲んだくれる。弔いのためなんて言うつもりはない。自分が飲みたかったから飲んだだけ。でも、こんなときに限って前後不覚になることはない。
 実際に顔をつき合わせたのは手の指で事足りるだけだけども、思い出すのはおにぎりをおいしそうにほおばっていたところや、名古屋で一緒に飲んだことや、ろくでもない駄話で盛り上がった、とてつもなくどうでもいいようなときの、楽しそうな顔だけ。でも残された側にはそれは救いにもなる。
 人間、本当にショックなときには頭が真っ白になってなにも考えられなくなるというがあれは嘘だ。あまりに現実味がないので、脳がそれを真剣に受け取らないだけだ。そして、じわじわと事実を受け入れる準備が出来ていく。
 どうして、とかは考えられない。生きること死ぬことに大義名分も理由もない。不様に生き残った側は、不様にだろうが生きていくしかない。そうでもなければ申し訳がない。
 中途半端に生々しく中途半端に現実味がなく、「ご冥福を」だなんて言えない自分には、せめてこんな手前勝手な文章でしか弔うことができない。

[読書] カラシニコフ/松本仁一

  BK1 。朝日新聞で今年の元旦から四月にかけて連載していた特集記事をまとめたもの。 速水螺旋人氏 の日記で出ていることを知り、慌てて買ってくる。新書版かと思ったらハードカバーかぁ。でも、買う価値は間違いなくあります。
 著者の松本氏はナイロビ局長、中東アフリカ総局長を経験した記者。その著者が、二〇〇二年にドイツで開かれた旧ソ連の武器の展示会にカラシニコフ氏が出席したことを新聞記事で読み、その存命を驚くと共に、是非生きているうちにインタビューをせねばならない、とロシア支局に連絡を取ったことが連載の端緒となる。長年紛争地域で記者活動を行った著者は、なぜ紛争地域でああも氏の設計・開発したAK−47があふれかえっているのか、そのことを不思議に思っていたのだ。そして氏のインタビューで泳ぎもスケートも出来ないこと、サビだらけのブローニング拳銃を修理した子ども時代、祖国を守る武器の必要性を感じて銃の設計に着手したことなどを聞く。この本のもう一本の縦糸になるのは、小説家フレデリック・フォーサイスのインタビューで出た「失敗した国家」という言葉である。失敗した国家とは自治体としての国の体をなしていない国で、その基準は経済ではなく、治安維持と教育への無関心だという。
 連載当初、元少女兵のインタビュー記事からはじまり、いったいこの記事はなにをしたいのだろうと疑問に思い、また朝日新聞という記事傾向に偏りのある紙面でもあり、最初は斜に構えて見ていたのだが、カラシニコフ氏の取材にも偏りは見られないし(むしろ、ここまでカラシニコフのことをきちんと紹介したインタビュー記事を寡聞にしてほかに知らない)、紛争地域の危険な状況を分析を交えつつ描写したりと非常に興味深い連載となった。
 紛争により国家が破壊されたあとには力による支配しか残らない。その力とは銃であり、中でも丈夫で扱いの簡便なAK−47は引っ張りだこになる。その図式にはすでに祖国を守るためというカラシニコフ氏の意思は介在しえない。役人は外国のNGOすら食い物にしようとたかり、国民の窮状を無視して国家を私し、そうして得た財産で自分の家族は国外に滞在・留学させる。ゲリラは民衆のことなど度外視で、その利権を自分たちが得るために、少年少女を襲い、無理矢理ゲリラにする。しわ寄せを食う最下層の人々は、銃に対抗するには銃しかないという悪循環に陥る。しかし希望はないかというと、「希望の山」や「バッテリーセンター」のような地域の治安回復運動、そしてソマリランドの銃器の取り締まりの成功と教育への取り組みを反例として取り上げている。隣地区ソマリアでは護衛なしでは外を歩けないというのに、その姿は雲泥である。大きくはないかもしれないが、希望はたしかにそこにある。
 日本への問題提起としては「失敗した国家」に対し、失敗した国家を作り上げている政府に無反省・無批判にODAを与えているというものがある。民衆のためにODAが使われる仕組みをきちんと作り上げねばならない。
 その他いろいろ現地の取材の描写が興味深かったのだが、覚醒効果があるとしてソマリアで多用されているカット(映画「ブラックホークダウン」で民兵がくちゃくちゃ噛んでいたあの葉っぱ)は、実はコーヒーやかぜ薬に慣らされた我々にとっては問題にならないくらい効果が弱い、という話が意外だった。あと、ガリルがAKとの差別化のために栓抜きが付けられた、って書いてあったけど、どうにもそのへんは眉唾な気もするなぁ。(栓抜きが付いているのは本当です)
 ともかく、いろんな視点から読み応えのある本である。なんせ朝日新聞取るのやめようと思ってたのを、この連載で思いとどまったくらいですから。
 いや、某元人質の「信念を持って」なんて言葉を聞いてるくらいなら、この本を読んどけって。 *1
*1: 他の言動はとやかく言うつもりはもうないが、あの発言だけは私ぁ許せんのよ。