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2004年06月01日(火) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 次回DVD化作品

 「江戸プロフェッショナル必殺商売人」ではなく「必殺仕業人」だそうで。キター! 前期必殺では、この辺りは(最終回以外は)未見なので楽しみ。宇崎竜童のナレーション(あんた、この世をどう思う?)に、左遷された主水と以前のチームのようには心を通わせあわない仲間たち(最終回だけでもやいと屋又右衛門の曲者っぷりの演技は秀逸だった)、ひたすら重苦しいシリーズとの評価だけどもだからこそ期待してしまう。
 まったくキングレコードは神だ。

[アニメ][その他] おうまがはっしーるー パカパパン、パカパパン、パカパパン♪

  谷田貝さんの日記5/31 )で、「時代小説が書きたい!」に「映像作品で戦国時代の合戦の考証が一番しっかりしていたのは「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ! アッパレ戦国大合戦」と書いてあった」とあり、大いに頷く。
 この点は劇場上映時に「あんなリアルな合戦シーン見たことない」と時代劇好きな知人に吹聴しまくってましたので。
 まず、冒頭の合戦シーンがわりあいと牧歌的だったこと。天王山な戦いとかならともかく、日常の小競り合い程度では近くの農民が弁当を持って見物に来ていたという話で、しかもその戦術が、鉄砲→弓→長槍→突撃と、きちんと手順を踏んでおり、なおかつ普通の合戦ものではまったく無視されがちな「投石」もきちんと含まれているという念の入りよう。雑兵は籠を担いで戦場につくまでに石を拾っていたというから、投石も大事な戦術の一部なんである。
 さらに感心したのは、井尻又兵衛が敵地に騎馬で乗り込んだあと、降りて敵と相対したこと。湿地が多く、また馬の体格も必ずしも大きいわけではなかった当時の日本では、基本的に騎馬というのはあくまで移動の手段が主だったはずで、映画でよく出てくるような大規模な騎兵同士のぶつかり合いというのは西洋のものを見すぎた誤謬なんである。武田の騎馬軍団、というのが有名だけども、あれも騎馬による突撃戦法が主体だったわけではない、というのが現在の定説になっていたはず。本当に騎馬による戦法は使われなかったのかというと そうではないという説もある みたいだけど、基本的には大々的に使われてはいなかった。
 まあ、この辺は見てピンと来そうな人にしかそういう勧め方をしてないのだけど。
 え〜っと、 当時に書いた感想 もそこらへんのことにきちんと触れてるな。このアニメ、そういう視点でももっと評価されるべきだと思うのだけどなぁ。と、いうことでひとつ。

[その他] これもまた退屈な日々

 知人のところに最近女性からの間違いメールが立て続けに来、それに返事をしてメル友になったのがいるという。それも複数人。友人一同、声を揃えて「いつ、壷を買わされるのかねえ」。
 うちにもその手のメール結構来るけどさ、少しは疑おうよ。
  放蕩オペラハウス さんとかで「あらわした本性がショック」というので 件のアニメ を見てみたのだけど……なんだ、本性の方が全然いいんじゃん。
  ことのは絵文録 さんの 雑誌の責任はどこまで及ぶのか? 。いや、PC Japan潰すくらいなら、もっと他に問題のある雑誌があるでしょう? ネットラン○ーとかネッ○ランナーとかネット○ンナーとか。いや、真面目な話、この廃刊理由って全然雑誌の問題ではないよな……(=理由になってない)
  英語のフォーラムで「サムライの起源は朝鮮」と書き、合理的に反論されるも、それに合理的な反論ができない人の例 。引用してるのがハングルサイトばっかですから、まあ半島の方なんでしょうな。
 が、そんな半島などよりももっと油断ならないのがその宗主国。 中国、日中境界海域に施設東京新聞 )。こっちの方がよっぽどしたたかで恐ろしい。日本も「コンテンツ大国」とか寝ぼけたこと言ってないで、きちんと確保すべきものはしなくちゃだめなんである。持ってるもの持ってる奴が結局強いんだから。たとえ、虎の威を借りようとも。


2004年06月02日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] 迷惑な発言

  著作権法改正――「原案通り可決」の可能性高まるITmedia )。「(CDの輸入が阻害されるような事態は)まず起こらないだろうと申し上げる」そうならないという保証は誰がするのだろう? 法文では明らかにない。五大メジャーレーベルも実は全然保証の言葉など口にしていない(言質取られる下手は打たんわな)。この依田とかいう奴(エイベックス代表)か、文部科学大臣(河村建夫)・文化庁か? 責任の取りきれん発言は迷惑だからしないで欲しい。
 これでコンテンツ大国とか寝言言ってるんだから勘弁して欲しい。お上は海底油田とメタンハイドレートの確保の方に注力してくれ。

[マンガ][その他] 著作権法修正案(予想通り)無事通過

 あ、「無事」ってのは当然嫌味ですんで。
 詳しくは facethemusic さん参照。予想通りとはいえ、ショックはないがあまりのバカバカしさに腹が立つやら悔しいやら。で、怨みごとでも書こうかと思ったが、 今月の「コミック乱」 の「風雲児たち 幕末編」が、なんだかこの状況にいろんな示唆を与えている気がするのでそれを紹介する。
 ペリーが二度目の来日を果たし *1 、日米修好通商条約の折衝中、米国の小笠原諸島領有権を主張しだした。日本が小笠原を発見し、過去殖民を行っていたとする古文書はあったが、国際的に通用する記録を求められる。当然鎖国の日本にそんなものがあるわけもなく、困り果てた幕府を救ったのは、一冊の本だった。これは大学者かつ寛政の三奇人の一人林子平がしたためた書物で、「 三国通覧図説 」という。実は幕府から焚書を食らっていたこの本が、有志の蘭学者の手により海外に渡り、フランスで出版されていた。この蘭学者が前野良沢らと共に「解体新書」を訳出した桂川甫周。そして海外に流出した「三国通覧図説」は日本からの漂流民などの協力により翻訳、パリで出版された。
 皮肉なことに小笠原諸島の領有を救ったのは、幕府が弾劾し、焚書を行った人物と、それをひそかに海外に流出させた人物、そして幕府が帰国を認めなかった漂流民だった。 *2
 この話をどう受け止めるかは、個々におまかせしたいと思う。少なくとも国会議員と官僚全員に、「風雲児たち」を必読書として読ませたいものだ。
*1: 通俗的なイメージでは黒船の襲来に日本国民は一方的に慌てふためいたと思われがちだが、慌てふためいたのは幕府上層部だけで庶民は逆に物見遊山だったし、幕府ですら、お台場砲台を半年で完成(?)させ、逆にペリーの度肝を抜いている。だからこの辺のことを知りたければ読めってば
*2: もう一つ皮肉なことには、実はペリーはこの本の存在を知っていたのみならず、渡日に際し持って来ていた。同じく領有権を主張するイギリスに対しこれを示し、領有を諦めさせていた。知っててすっとぼけていたんである。まあ、国際社会ってのは今も昔もそういうもので

[その他] 小ネタ

 「英霊システムはゾンビ屋れい子のパクリ」というネタを考えたがどうだろう?(どうだろう、って) *3
 「アフタヌーンの時代劇マンガに対する功績」というと、やはり「侍大冒険」ですね?(違 *4
*3: IRCで友人たちに試しに言ったところ、誰もゾンビ屋れい子を知らなかった。ネタはマニア向けに走りすぎてはいけない
*4: アフタヌーン掲載じゃないってば

[その他] 近頃の若いモンは……

  佐世保の女子小学生殺害事件朝日 )だけども、それ自体は大変痛ましい事件で心中お察し申し上げますとしか言えないのだけども、「チャットが凶悪化させた」みたいなマスコミのステロタイプな報道には失笑せざるを得ない。つーか、以前中学生によるバスジャック事件などがあったときにも「若年層の凶悪事件の増加が云々」と報道していたが、実は少年少女の凶悪犯罪というのは別に増えていない。 少年犯罪のデータベース 13歳以下 を見てもらえば一目瞭然である。マスコミはある事実は伏せ、ある事実は報道することで(場合によっては事実の捏造を行うこともあるが、それは置いておく)印象操作をたびたび行う。マスコミは(特にこういう場合)面白おかしいストーリーを作って報道してるにすぎない。これが/.Jあたりだったら、私なら「余計なもの」「荒らし」のモデレートだな、この報道は。
P.S.(6/3追加)人様の悪口だけでは良くないので、建設的な話も。 こちらの記事朝日 )にある、NEC社員によるチャットなどインターネットの注意事項の講習会のボランティアは、私の友人も参加しており、関東だけでなく地方での開催も依頼があれば行っています。連絡窓口はわかりませんが、おそらくNECに問い合わせればわかるんじゃないかと思います。「危険だから」とか「怖いもの」と忌避せず、ナイフや包丁と同じで危険な部分に気をつけて、きちんと使うというのが大事なのではないかと。
(同6/3追加) 谷田貝さんの日記去年の長崎の中学生による幼児誘拐殺害事件時に、1980年前後に起こった少年による殺人事件の報道を調べたあらまし がリンクされていたので追加。当時はかなり論調が違うのがわかる。また80年代か。普通に小学校→中学校とすごしてきたから気づかなかったけど、80年代ってのはこれまで思っていた以上に重大なパラダイムシフトが起きた年代なのかもしれない……う〜ん。


2004年06月03日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 仕置屋、キター!

 今週の「カオシックルーン」は仕業人だったわけですが、まあそれはさておいて。
 「必殺仕置屋稼業」DVD-BOX(上)、一日遅れでamazonより到着。
 「仕置人」「仕留人」の後に見た当時はぬるいなぁと思っていたのだけど、今見ると十二分に面白い。面白すぎる。
 藤田まこと演じる「中村主水」はもちろん、後の仕事人の「三味線屋の勇次」「組紐屋の竜」の原型とも言うべき、沖雅也演じる幽玄の美を感じさせる殺し屋「市松」に、いい奴なんだけども殺しには罪悪感を覚えてなくて躁鬱の激しい破戒僧「印玄」、守銭奴で口数が多いにも関わらず自分のことは語らない「おこう」など、メインメンバーの魅力他、従来と比べてエンタテイメント性をかなり意識した内容。
 DVDに特典としてビデオで流通した第一話別バージョンの差分まできちんと含まれているのもすごいが、ライナーノートがまた濃い。必殺のシリーズタイトルを後から見たものとして、基本的に主水シリーズと非主水シリーズが交互に放送されているにも関わらず *1 、第六弾「仕置屋」第七弾「仕業人」と、連続で主水のシリーズなのは気になっていた。が、その背景としてその前の第五弾「必殺必中仕事屋稼業」放送途中で、ネット局の変更 *2 により、一時期平均で30%近くあった視聴率が13%にまで落ち込むという事態になり、また、他局で裏稼業を主人公とした類似作品が出回ることで苦戦を強いられ、その対抗策として「仕置屋」「仕業人」が製作された、という記述は「やはり」という感じ。のみならず、そんな状況でどうして陰鬱極まりない「仕業人」が製作されたのかと思ったが、他局の二匹目の泥鰌への山内プロデューサーの対抗心(刀を下げた同心が刀を使わず変な武器で殺しをしたり *3 、正体を隠した奉行がわざわざ顔をさらして殺しをしたり *4 、あまりにいいかげんな裏稼業の描き方への反発を当時のインタビューであらわにしていた *5 )から、エンタテイメント性を意識しながらも裏稼業の美学を追求したのがその結果、と読み取ることができる。
 「仕置屋」は、そういった経緯もあって作品のかもす凄み自体はそれまでの作品から一歩劣るが、後の必殺につながるエンタテイメント性とそれまでの必殺の凄みとの融合が見られて、必殺初心者にもお薦めしたい作品である。
*1: 前期必殺シリーズでこのパターンが破られているのは、あくまでイレギュラーな第九弾「必殺からくり人 血風編」と、第十三弾「必殺からくり人富嶽百景殺し旅」と第十四弾「翔べ!必殺うらごろし」(共に非主水シリーズ)が連続していることくらい
*2: 朝日放送製作だったのだが、放映途中でTBS系列からテレビ朝日系列に移ったため、全国ネットが変わり、放送時間帯まで変更せざるを得なかった。仮面ライダーがテレビ朝日系列からTBS系列になったのもこの事件のため。一部では「腸捻転事件」と呼んでいるらしいが、よく知らない
*3: 「影同心」「影同心II」のことか?
*4: これはよくわからない。「破れ奉行」は仕置屋より後なので違うはずだし
*5: このときの山内Pは立派だった。十年後の当人に見習わせたい


2004年06月05日() 旧暦 [n年日記]

[その他] マーケティング

 「必殺仕置屋稼業」のライナーノートに、ちらとマーケティングのことが書いてあった。マーケティングのユーザー分類は こちら を参照していただくとして、テレビを最もよく見、過分所得の多いF1層をメインターゲットにテレビ番組が作られることが多いことが、時代劇が作られなくなってきたことの一因、だとか。このマーケティングって奴も、なんなんだかなぁ……マーケティングの分類が妥当か否かってのはひとまず置いといて、「お前らはこんな奴だから、これでも満足して食っとけ」と言われてるみたいで、どうにも。また、便利なツールかもしれないが、それに頼るあまり、それに頼りきりになる傾向もある。「期待以上のもの」ってのは、もう作られにくい世の中なのかなぁ。

[必殺] 一筆啓上仕掛が見えた

 「必殺仕置屋稼業」第四話は「一筆啓上仕掛が見えた」。地上げ屋と組んだ瓦版屋のでっちあげで娘が首を括る(この地上げ屋が必殺仕置人第一話と同じく大滝秀治)。マスコミの風評被害を皮肉っている。この手の、世間の批判を上手く組み入れた番組ってのは現在じゃ需要がないのかなぁ。
 それにしても印玄の屋根から突き落とし(「ヤメテトメテ」)は、毎回笑える。

[アニメ] 絢爛舞踏祭とかダフネとかうさぎとか

  絢爛舞踏祭ザ・マーズ・デイブレイク 。火星先住移民の村に、「導きの箱」を取りに向かった「夜明けの船」。エノラは先住移民の神秘に触れられると期待に胸躍らせるが、観光地化した先住移民居住地と神秘のかけらもないその生活に落胆する。おまけに闇市で買った宝の地図は偽物。が、グラムが助けた婆さんが実は……宝の地図は(当然)偽物だけども、宝は実在した、というわけで、主人公たちの当面の目的はその宝探しになりそう。海賊らしくなってきた。
  光と水のダフネ 。相変わらずシナリオがテンポ良いです。記録には残っていない「お兄ちゃん」を探すため、再びシベリアを訪れるマイア。月桂樹の下に埋まっているはずのものを、必死に探すのだけども……タイトルのダフネ、って「月桂樹」の方のことか。ギリシャ神話だとばかり思ってた。
  ウォーターシップダウンのうさぎたち 。リーダー格のヘイズルは、救出を約束したプリムローズをウーンドウォート将軍の村から逃がすために、行動を開始するが……え〜、この話の大事なポイントは、「国力が違っても空軍力(カモメのキハール)の有無で対等に渡り合える」ということでしょうか?(絶対違う) しかし、決して易しくないうさぎの生存競争はやっぱ見ごたえがある。
 しかし、今日初めてピグウィグとギロロ伍長の中の人が同じだと気付いた。

[必殺] 一筆啓上幽鬼が見えた

 仕置屋第五話「一筆啓上幽鬼が見えた」。盲目の三味線弾きの娘から、芸者おようの仕置を依頼される。なんでも一番でなくては気がすまないおようは、彼女の姉の三味線の腕を嫉妬し、殺したというのだが……一番であることに固執するおようの異常さを描いておいて、最後にどんでん返し。女の業の恐ろしさを描いた脚本は秀逸。しかし、市松とおようの間に過去なにかあったことを匂わせているが、結局なにがあったんだろう? 殺しをしたのが仲間だという話だったのかしらん?


2004年06月06日() 旧暦 [n年日記]

[必殺] 一筆啓上怨霊が見えた

 仕置屋第六話。井筒屋の主人の一周忌に、幼い一人息子が亡き主人の煙草入れを手に戻ってくる。亡夫の弟との再婚が迫るも *1 、もしや夫は生きているのでは……と、心を揺らせる若後家おそのは、おこうにその調査を頼む。だが、その結果明らかになったのは、義弟に心を寄せ始めていたおそのにはあまりに残酷な現実だった……
 お盆ネタとして中村家のお盆でのドタバタや、いいかげんな印玄の俄か住職っぷり、普段の殺人マシーンぶりとは対照的に亡き養父や手に掛けた人を弔う市松の姿が印象的。また、義姉への恋慕ゆえに道を踏み外した清二郎と、妻と女との間で心を揺らしながら仕置を依頼するおそのの描写がいい。傑作とは言わないが、十分及第点な小粒のエピソード。
*1: 当時は後家がそのまま家督を引き継いだ夫の弟と再婚するのは珍しいことではなかった

[必殺] 一筆啓上邪心が見えた

 仕置屋第七話。江戸市中に金で恨みを晴らす仕置屋の噂が広まり、南町奉行所の鬼同心・堀井は仕置屋捕縛に執念を燃やす。一方、おこうの元には二つの仕置の依頼が届いていた。一つは陰間の夫に見向きもされない大店の妻からの、夫とその愛人の殺害依頼、もう一つは当のその夫からの、妻が入れ揚げている愛人の殺害依頼だった。堀井の追及を恐れて依頼を受け渋る主水だが、結局引き受けることに。しかし、この依頼に同心・堀井が絡み……
 「必殺仕置人」の名エピソード第十一話「流刑のかげに仕掛あり」で、同心も一目置く鬼岡引を演じた名悪役・今井健二が、再び正義感を暴走させた役人・堀井を演じる。アクの強さは鬼岩ほどではないにしろ、二つの矛盾した依頼も絡んで楽しめる一品。定番化しだした印玄の屋根突き落としの際の「ヤメテトメテ」に、「止まって、止まって」も加わって、適度な遊び心も感じられる。おそらくこの辺、役者も面白がってアドリブをしてたんだろうなぁ。でも、特に依頼もなかったのに堀井まで仕置する必要はあったんだろうか? あと、主水が「手柄を立てても報われない」が定番化しだし、ちょっとその辺はナニかも。

[特撮] デカレンとブレイド

  デカレンジャー 。持ち前のおっちょこちょいぶりで失敗をした小梅は、いつもクールで有能な茉莉花にあこがれ、徹頭徹尾、その真似をしだすが……まあ、人間、どんなところにコンプレックスを持つかわかんないね、という話。それだけでなく、エンディングも今回主役だったヒロイン二人のための特別仕立てで、よく出来ている。「頑張ってる」というのは場合によっては侮蔑になってしまうかもしれないけど、スタッフも楽しんで、力いっぱい出しているのが感じられて好感。個人的には「飲んだら乗るな」が笑ったけど。さすが警察。
  ブレイド は、メインライターの今井氏に再びバトンタッチ。魔性のレンゲルに心をとらわれる睦月と、今度は新たに虎太郎に目をつけた上級アンデットたちが絡み出し……伊坂=ピーコックアンデッドに続いて人間に化けられる上級アンデットが登場。カプリコンアンデッドは山羊というよりサルっぽい気も。いや、いいキャラクターしてるんですが。虎太郎が鼻の下を伸ばしてる美人も、どうも只者ではなさそうで。ファイズ的な「敵との係わり合い」が増えていくのだろうか?

[その他] 米でCDの価格が下落傾向?

  米国で音楽CDの価格下落が加速、原因はファイル交換だけではない?InternetWatch ) とても冷静な分析。どうして日本はユーザーを泥棒と見なし、新しい流通経路の萌芽(iTuneとかね。あくまで)を潰し、あるいは徹底無視する真似しか出来ないのだろう? この時代錯誤ぶりはおそらく数年単位でじわじわとあらわれてくるはず。
  レーガン大統領が死去。93歳朝日 )。子供の頃の話だが、姉が父に「世界で一番えらい人って誰?」と聞いたときに「アメリカの大統領」と答えていた。丁度その後くらいに、レーガン大統領が当選していた。だから、強いアメリカ、世界で一番えらい男=レーガンのイメージが強い。個人というより、一つの時代の象徴として、その逝去は感慨深い。ご冥福をお祈りします。


2004年06月08日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] HDD大クラッシュ

 つってもクラッシュしたのはデータディスクで、回復が完全に不能なデータは置いてなかったので、まあ、まだマシなのだけど。問題はクラッシュの仕方。最初、HDDの要領がプロパティで完全に認識されてなかったのでハードウェア的なものかと思ったが、どうもディスクのデータ構造がかなりやられているらしい。ウィルスでは(多分)ないはずだが、こういう崩れ方は初めてなのでかなり戸惑い気味。データサルベージツールですらお手上げってんだから、どうなってるんだか。仕方ないので、ひとまず再フォーマット(どうやらそれはできるらしい)して、もう一度データのサルベージを試みてみるか。しかし、いきなりのクラッシュなので(しかも比較的新品)、ちょっとわけがわからない。RAIDは組んでおくべきだったか?

[必殺] 一筆啓上正体が見えた

 仕置屋第八話。南町奉行所同心、山崎は定年間近。その山崎の下っ引き・仙吉が殺される。下手人は山崎に島送りにされた島返りの銀次。しかし、その銀次はおこうがかくまっていた。銀次はおこうの幼馴染で、しかも仙吉を殺害したのは山崎と主張しているという。主水はおこうの剣幕に仕方なくことの真相を調べる。
 山崎の好漢ぶりに最初、見事に騙される。昼行灯を装いながら裏の世界につながるという意味では主水の裏的存在。レギュラー的には、殺された仙吉の妻のおしまと市松の交流を描き、そこからチームとの衝突の多かった市松が初めて最初からチームと意を一つにするのが良い。銀次を逃がす際におこうがたまたま門前に立った印玄に金を払って匿ってもらうが、13話「一筆啓上過去が見えた」で、おこうは印玄が仕置屋チームと知らず *1 印玄の殺しの依頼を引き受けるからこの時点ではまったく面識がなかったはずなのだが……
 最後に亭主を島送りにすると脅し、人の女房に身を売らせていた山崎とその上司織部の仕置の仕方が、かなり手が込んでいて面白い。
*1: 依頼人から依頼を受ける役のおこうは、主水としか接触しないので、主水以外の仕置屋のメンバーを知らなかった

[必殺] 一筆啓上地獄が見えた

 「必殺仕置屋稼業」第一話。町奉行所同心中村主水は北町から南町 *2 への転勤を命じられる。妻のりつと姑のせんは無邪気に栄転と喜ぶが、実際は新任の奉行鳥居耀蔵 *3 の厳しい目が光り、袖の下もままならない。また、昇給をあてに勝手にせん・りつが離れの増設を行い、家計は火の車に。そんなとき、主水の過去を知る女髪結いのおこうが近づき、裏稼業から遠ざかっていた主水に再び仕置の依頼を行うが……
 ひたすら破天荒なメンバーによる「仕置人」、黒船襲来の混乱期に、価値観の転換にさらされる「仕留人」に続く主水シリーズだが *4 、それらともまた違い、世の無情をドライに描くのが目立つ。それを反映したかのような、殺しの現場を見られた主水をつけねらったのがきっかけで仲間になったクールな殺人マシーン市松、躁鬱の気がある *5 印玄らなど、これまでのようにまっすぐに世の不条理に怒りを示すのではないキャラが仲間に設定されている。しかし、どこか鬱屈した雰囲気の中にも、印玄の屋根突き落としのユニークさや、日常シーンでは主水につく下っ引きに小松政夫を配する、中村家のコントを定番化させるなど、全体としてはコミカルな印象になっている。また、わりとパターン化しはじめたのもこの作品からで、その意味で評価は分かれるものの、後の必殺シリーズの方向性を示したとも言える。第一話は後の話に比べると暗めのトーンだが、それでもシリーズの雰囲気をつかむには十分である。
*2: この「北町」「南町」というのはそれぞれの奉行所所在地に起因するもので、それぞれの奉行所に管理区域はなかった。それぞれひと月ごとに交代で江戸全体の訴えを管理していた
*3: 鳥居甲斐守耀蔵は実在の人物。儒学者の家計出身の鳥居は蘭学者を目の敵にし、「蛮社の獄」を起こしたのは他ならぬ鳥居で、その苛烈な弾圧から「妖怪」(耀・甲斐)と揶揄された。鳥居は「必殺からくり人」やスペシャル「仕事人VSオール江戸警察」でも出演している。また、蛮社の獄の犠牲になった高野長英は「新必殺からくり人 東海道五十三次殺し旅」で逃亡中、旅の一座に扮したからくり人一行に「蘭兵衛」の名でもぐりこんだとして出ている
*4: 仕留人の黒船来襲から時代がさかのぼってるじゃないか、ってのは言いっこなし
*5: これは実の母親を手にかけたことに起因しているらしい


2004年06月09日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] バトルロワイヤル

 今日、机で作業していたら、部屋続きの茶の間から「バトルロワイヤルが云々」という話が聞こえてくる。職場の学生が、例の佐世保の女子小学生絡みでバトルロワイヤルに興味を持ち出したらしい。
 色々突っ込みたいところはあるが、まず、「バトルロワイヤル」は小説が原作だ。見るなら小説からにしとけ? 多分、大田出版から出版された経緯とかも全然知らんのだろうなぁ。それに、マンガが面白いからマンガも読んどけ? あと、最後に「バトルロワイヤルはことを起こすきっかけの一つだったかもしれないが、別に根源的原因じゃないだろ?」
 個人的には佐世保の小学生殺人事件報道に関しては 圏外からひとこと(06/07) さんと同意見。問題ではあるだろうし、マスコミだから報道もするだろうが、そんなこと目を血走らせて追うのだったら、他に追うべき事項、知ること喧伝することが重要な事項はいくらでもあるだろ、と思う。事件自体については、マスコミで流れる情報は(面白おかしく見せようという)バイアスがかかりすぎていて、とてもじゃないけど冷静に分析できるものではないと思う。また、だからマスコミ報道の娯楽指向が感じられるし、「娯楽はいいけど、そんな連中が報道の権利だのなんだの言うなよ」と苛立つ。こんな報道したって誰も救われないし、多分事件関係者だって傷つくだけなのに。

[その他] 相談事続報

 以前 知り合いから相談された という話をしたけども、その相談事の続報を聞く。例の件は、結構上手いこと行っているらしい。「アドバイスのおかげ」とかお礼を言われたけども、実際自分のしたアドバイスなんて大したことなくって、その知人の力で上手く行ってるようなものだから、うれしくはあるけどこそばゆい。
 この知人、実は中国出身で、日本に来て日本人と結婚したので国籍は今日本なのだけど、ちょっと面白い経歴を持っている。中国の古式の太極拳を習得しているのだ。習得してるのは楊式と武式だそうだけども、よくある道場拳法とかと違い、達人と呼ばれる人たちに師事したので、腕前のほどは良く知らないけど、話を聞いてると大変面白い。秘伝書(そんなものが実在してたのか)の話とか、ほとんど偏屈爺さんな達人の話とか。何代か前の話になるとさすがに眉唾な話も出てくるけども、その人自体、人格的には良く出来た人なので、話を聞いてるだけで大変ためになる。

[必殺] 一筆啓上罠が見えた

 「必殺仕置屋稼業」第二話。元殺し屋の源次が身重の女房の為に一度は足抜けしたはずの殺しを請け負う。しかし何故か情報が漏れており、源次は返り討ちに。源次の女房おみつは仕置屋に裏切り者の仕置を依頼するが、その話に市松は今度の仕置は降りると言う。実は源次は市松の旧友。そして源次が仕事を請け負った元締めは市松の養父の弟分で、市松にとっても今日まで便宜をはかってくれた恩人。それだけでなく、源次が請け負った仕事はもともと市松が請け負うはずの仕事だったのだ……
 必殺シリーズでは悪役としておなじみの津川雅彦が殺し屋の元締め「鳶辰」を怪演。面倒見の良い表の顔に似合わず、ひとくせもふたくせもあるキャラクターを演じきっている。途中で出てくるロリコン趣味は、いろいろあれで当人のごにょごにょかしらん? とか思ったりするのだけど。一方、第一話では冷酷な殺し屋としか描かれなかった市松に焦点を当て、冷徹な仮面の裏に養父への情の深さや、旧友への友情とかつては想い人だったその妻への想い、鳶辰への複雑な感情を描いて、市松の人間性を打ち出すと共に、このシリーズのもう一人のキーパーソンであることを示している。
 もうひとつ、必殺仕置人一話で沖雅也演じる錠に依頼を持ち込み、仕置人結成のきっかけを作ったおさきを演じた今出川西紀が源次の妻おみつを演じており、二人のやりとりはなかなかニヤリとする。

ええっとですね

 それが、CHKDSKすらできない状態だったのですよ。CHKDSKかけようとすると「アクセスできない」と言われるのみ。いったいどんな状態だったのか、それ以上はわけわからないのですが。ハード認識すれども、ディスクスペースは認識せず。


2004年06月10日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] SFファンダム小史

  内田樹氏のblog(6/9) に「60年代のSFファンダムの活動を記録したドキュメントはない」と書いてあったのだけど、確かあったはずなんだけどなぁ……簡単なものなら、一応 ネット上にもある し。ただ、実際この辺は結構「口伝」的で、古い世代から話を聞いてそれを知る、というのが多くはある。星雲賞によく理由がわからない規定が結構あったのだけど(最近は整理されてきている) *1 、なぜそんな規定が出来たのか、その規定を作った世代から話を聞いて、ようやく合点が行ったものだ。また、詳細なドキュメントと言われるとはなはだ自信がない。
 そのもともとの話題の「オタクが自分の立ち位置について自己言及しない」というのに関してはまったく同意で、概して近年のオタクが「文化としての歴史的流れ」や「他の分野とのつながり」に無関心、というより、作品と自己との関係のみにしか興味がない態度が多いのを見て、それは感じている。二体問題では、立ち位置など決定はできないだろう。自分もオタクだけど、どうもこの傾向はなじめない。別にマニアックに調べ上げろ、ということではないけど、なんだか危うさを感じてしまうのだよなぁ。
*1: 具体的に言うと、雑誌連載作品について、連載誌がSF専門誌と非SF専門誌で扱いが異なっていたこと。これは小松左京作「ゴルディアスの結び目」が文芸誌で連載され、SFファンのチェック漏れが多かった。そのことがきっかけでSFファンがチェックすることの多い専門誌と非専門誌で取り扱いを変え、機会を平等化しようという意図だったらしい。近年ではSF周辺領域の広がりが大きくなりすぎ、「SF専門誌」の定義が事実上不可能なため、修正された。一応、これもSFファンダムの歴史のひとつなので、記録の意味も兼ねて解説

[その他] ニュース

  韓国産餃子から大量の大腸菌などが検出・出荷停止に朝鮮日報 )。腐った大根や廃井戸からくみ上げた水を使用していたとのこと。これはちょっとあまりにもひどすぎる。まあ、例によって一部日本のマスコミはほっかむりみたいですが。
 また 楽韓web さんがこの件のまとめページ(トップページからリンクしてくださいとのことなので一旦直接リンクを解除。左側の一覧から「Contents」の下の「生ゴミ餃子事件まとめ」を探してクリックしてください)を作っておられます。さすがにこの事件は韓国内でも反発が大きいみたいですね。とりあえず、まとめページにもある「餃子の王将」と中華ファミリーレストラン「バーミヤン」は早速韓国からの納入はないと安全宣言を出しています。今回問題となった韓国企業と取引のあったニッスイは、今のところコメントは出していないようです。
 一部、「安全性には問題ない」などとヨタを飛ばしている人もいるようですが、加熱しても菌の作る毒素は分解されなかったり、耐熱性の強い菌もおり、よく一年以上も問題にならなかったと呆れる他ありません。作った奴らの口に腐った大根入りの餃子詰め込んでやれ!
  政府、東シナ海の試掘検討東京新聞 )。はっきりいって対応が遅すぎますが、まあ、動いただけマシとしておきましょう。
  学校建設のODAで、幹部が高級車購入−中国産経 )。ま、今さら驚きません。厚生労働省が年金使ってあれやこれや作ったこともあるし。でもこんなの見ると血税からODA出してるのが馬鹿らしくなる。


2004年06月11日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] メモ:Win2kのBigDrive対応

 先日のHDDクラッシュ、「で」な友人から「Win2KのBigDriveに関する不具合じゃない?」と指摘を受け、そんな馬鹿な、と思って調べると……ありました。馬鹿は私でした。トホホ。
 つまり、公式にはSP3以降を当てればBigDrive対応になることになっているが、実際はその上でさらにレジストリをいじらないといけないらしい。友人曰く、「一見普通に使えるが、128GBを越えたあたりからデータがおかしくなっていく(CHKDSKもきかない)」とのことで、まったく今回の症状に当てはまる。
 で、 ぱんぴーまっしぐら さんにその辺の情報が載っていたのでメモ。
 よく見りゃ 水城さんの日記にも書いてあったよ。不覚。


2004年06月12日() 旧暦 [n年日記]

[その他] まあ、こっちが心配しなきゃいけないことじゃないだろうが

 T田は、悪い奴じゃあないんだが、上司にめぐまれなくなったら、あの性格ではいろいろ大変だろうなぁ。それとずっとあの性格のままってことはないだろうが、あの態度が通じるのは今のうちだけだから、妙な心配をしてしまう。ま、そんなのは本人の問題だから余計なお世話で、先輩としては、奴は酒の味がわかってるのかわかってないのかわからんから、イマイチ驕り甲斐がない、ってところか。旨い酒かどうかには触れず、ただ量が飲めればいい、という態度ではなぁ……いい奴ではあるんだが。
 それはそれとしてひとつ、昨日自分の弱点が掴めた。克服できるかはわからないが、やってみる。(要は「あんこの入ってないまんじゅう」ということだ。皮がそこそこ上手くても、食う人は大半満足しないだろう)

[マンガ] 築地魚河岸三代目

 はしもとみつお作、ビッグコミック連載のマンガ。料理マンガ、というか、魚という食材をとりあげた薀蓄マンガ系、ということになるのか。連載の最新号では「骨なし魚」を取り上げている。たしか、以前にもちらっと骨なし魚のことは取り上げていて、やはり批判的な台詞をキャラクターに言わせていたりもする(これは作者の代弁というより、いろんな意見の一つとして)のだけど、元々企業が骨なし魚を作った理由が、魚を上手く食べられない子供の魚離れを防ぐため、という動機から、骨をよけて上手く魚が食べられないという問題の提起、その解決策の提示と、実にいい仕事している。食薀蓄マンガの元祖・美味しんぼがかなりしょうもなくなってしまったのに対し、その撒いた種は立派に芽吹いている。
 言われてみれば、魚の骨を上手くよけられるようになったのは、魚を自分でさばいて料理するようになってからだなぁ。

[その他][アニメ] 土曜の日課

 NHK歌壇と ウォータシップダウン 。NHK歌壇は、ネットでも活動をしている加藤治郎氏がゲスト解説者。だけど、緊張していたのかどうにも解説がふるわず、細かい表現とかに終始していた印象。ううむ。添削コーナーは、連体形が連続した歌を添削。上手く音律を整えたり、わざと崩して印象的にしたり、上手いものだなぁ。
 ウォーターシップダウンは、今一番見ごたえのあるアニメかも。キツネも返り討ちにするウサギ、怖え。
  読冊日記 さんで「ぱど厨」なる単語を見かける。で、その具体例を見て……怖い。寒いし怖い。「蝿の王」というか、社会性をしつけられてない子供がこういう行動を取るのは、言われてみればまあそうなんだろうなとは思うけど、実物はやっぱりそれでも怖いのだった。こういう子供が野放図にされているのも怖いのだが、たいしてこういう子たちと違いがない「大人」も結構いるというのがなお怖い。「ネットの免許制」というのも、思わず同意しそうになってしまう。

[その他] もうそろそろ

 件の日付に直リンで飛んでくるパーセンテージが2%近くに落ちてきたので、知り合いへのリンク自重もそろそろする必要はなかろう。
 偶然かもしれないが、先日の 内田樹氏のblog におけるオタクの自己言及うんぬんに関連するようなことが、今月の「コミックフラッパー」の「米沢嘉博の現代マンガ時評」でSFファンからオタクへの変化の流れについて言及していた。 元々、SFセミナーで「SFファンとマンガファン」をテーマにシンポジウムを行ったことからの話題なのだけど、これもまた、マニアが自己の立場を確認することの別を視点から見ていて興味深い。
  林氏の日記でもSFファンダムの歴史の保存の動きが紹介されている が、SFファンは元々そういったことに無関心ではない。ただ、コミュニティ規模がさほど大きくなかったので「口伝」で事足りていたことと、意識的に敷居を設けていたこと、あと、中央集権的に「史観」を決定することに抵抗感があったため、きちんとした、網羅的なドキュメントが存在しなかったのだと思われる。が、日本SFファンダム黎明期(それは現代の日本SF界の作家とも重なる)の体験者が高齢者化したことで、林氏の日記にあるようなことも始まったのだろう。おそらく、十年後には「長老」から話を聞くことは極端に困難、もしくはほとんど不可能になってしまう。


2004年06月13日() 旧暦 [n年日記]

[その他] たとえ話

 たとえ話というのは上手く使えば話の趣旨がよく納得いかない相手を納得した にさせられるのだけども、下手な相手に使うと現実とたとえ話の些細な違いだとか、たとえ話をたとえ話と理解できてないくだらない揚げ足取りをされることもままある、諸刃の剣になったりもする。
 でも、まあそれでもよく出来てるたとえ話だと思うので 建築業界が文化庁にロピー活動を行うと を紹介。まあ、今の著作権法改定( しく まってるとは思えないので、改正とは呼ばない)の変なところってのはこういうところだよなぁ。
 もうひとつ付け加えると、たとえばこれを本に置き換えてみるといい。翻訳した本では一部省略されていたり、翻訳に不正確っぽいところがあるらしく、原書を取り寄せてみたい。が、「同等品(翻訳書)が市場に出回っているので、輸入品は取り扱えません」と書店に断られるというわけだ。翻訳版と原書はもちろん同じものでは全然ない。
 中古販売や貸与権の規制についても同様。知りたいことが書いてある本があるのだが、マイナーな本で既に絶版あるいは重版未定になっている。それを知るためには図書館なり、古書店に頼らざるを得ないのだが、「著作者の利益を侵害するからダメ」とそれらを制限される。絶版は対象からはずすとしても、重版未定の場合、権利だけが出版社に死蔵され、実際には利益になるもならないもないのに、一方的に泥棒扱いされる。かくして日本は知財立国どころか知財亡国となるわけだ。AMEN。
 知人はこういった著作権の暴走を指して「金の卵を産むガチョウの腹を裂く行為」と言ったが、自分としては 主体農法 的と呼びたい。土壌(市場)の生産力(購買力)には自ずと限界がある。一度吸い上げた土壌を回復させるにはきちんと休ませるか、肥料を与えるなどして地力を回復させねばならない。さもなければ農地(シェア)自体を増やし、生産力を上げるしかない。しかしそれをせず、農地に従来の倍の密度で農作物を植えたりする真似をすればどうなるか。北朝鮮ではそれを、農業を知らない為政者が「大発見」のように行い、今日の北朝鮮の飢餓状態の一因となった。日本の土壌はどうなるのだろうか?

[特撮][その他] 番組とかニュースとか

  デカレンジャー は、去年アバレンジャーでもやった時代劇村ネタ。今年は新選組便乗ネタですが。まあ、センちゃんの近藤やホージーの土方はなかなか似合っていた。この際、沖田は美青年でもなんでもなかったらしいという話は脇に置いておきましょう。微妙にラスト・サムライっぽくもあり、宇宙人があんなチャチなトリックに騙されるかなぁと思いつつ、面白かったのでよし。
  ブレイド は、話は進行しているのだけどもドラマは転がりきっていないようなちょっとそんな微妙な欲求不満。虎太郎のレギュラーメンバー中での立ち位置がイマイチ不鮮明なせいだろうか? 去年の啓太郎は、やっぱり無力でバカだったけど、結局その無垢さ加減が他人を拒んでいた巧にまで変化を及ぼした。しかし、虎太郎が剣崎と始の心を大きく動かした場面がないため、どうにもしっくり来ない。これが橘だったらまだ納得行くのだけど……そんな中でも清楚な美人に扮したオーキッド・アンデッドの登場とかは良かった。あと、橘さんの特訓もバカバカしくていい。あ、特訓する「たちばな」というと、「おやっさん」。つまり、あの特訓はイカデビルへの特訓のオマージュだったんだ! な、なんだって〜!(バカ) 次回は會川昇氏の脚本で、「アギト」で小沢さんを演じた藤田瞳子がゲスト出演。
  作者も知らなかった萌えるSoftEther本 。え〜、他は置いといて「人気漫画家の小梅けいと先生」って表現は、微妙すぎる気がする。いや、好きな作家さんなんですけど、「ね○○こマシン猛レース」とか「イ○ラ○病棟24時」とか「お○子のくに」が人気漫画かっつーと、わりと、まあ、ごにょごにょ。
  「盗み家族に知られたくない」と本名黙秘中日新聞 )。本名を黙秘したままだと情状酌量が認められず、実刑を食らうかもしれない、と言われても「それでも家族・知人に知られたくない」と言っているそうで……一体何故そこまで? っつーか、現代社会でわりと簡単に本名を使わずに生活できるのだなぁ。
 どこまで本当かはわからない、と断った上で コリアンジョーク23スレの504518,519 。例の 生ゴミ餃子問題朝鮮日報 )に絡んでの話。
 韓国内での不衛生餃子の報道直後、書き込み主の会社に韓国業者から餃子の具の取引の申し込みがあり、まだ日本国内ではまったく報道されてなかった時期なので普通に商談を進めていたところ日本国内でも生ゴミ餃子の件が報道。商談を断ろうとするも例の調子で苦情をまくしたてられ、政府の輸入一時禁止でどうにか断りの口実ができるも商品を「ミンチ」と偽り勝手に出荷される。当然税関でばれて止められ、当然受け取り拒否、向こうも引き取るわけもなく、おそらく廃棄処分になる見通し。金銭的には損害はなかったものの、韓国のメーカーと取引のあった国内企業に数えられてとばっちり、という実に哀れなお話。まあ、海外の企業(だけとも限らないけど)と取引のあるところでは多かれ少なかれ交渉の苦労はあるでしょうが、ことの経緯がいかにも「らしい」ので紹介。
 これもまた「すべき報道をしなかった」ことによる被害である。なんて。
 ちなみに「ジョークスレ」で紹介されてますが、どうも「韓国と仕事で困ったことスレ」と間違えて投稿された模様。

[その他] 韓国ブームの裏側

  パク・ヨンハの来日スケジュールが完全リーク 。「6月16日(水) 11時35分 成田空港到着」と日時と場所が完全にさらされています。そりゃ、演出はハッタリではあるが、見え透いた演出はうんざりする。


2004年06月14日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] 各国衛生事情

 汚い話なので、お食事中の方はこれ以上見ないことをお薦めする。尾篭な話が嫌いな方も見ない方がいい。もし見て気分を害されても、当方は一切感知しないし責任も負わない。

 「スカトロジー」って言葉があることを初めて知った。いや、排泄物嗜好のことではなく、生活における排泄物の文化を取り上げる学問分野らしい。
 なぜそんな話を急に取り上げるかというと、先の「生ゴミ餃子」に関連して、友人たちと「まあ、日本でも工場生産とかは不衛生な面は結構あるけどね」「いや、でも日本はそれでも世界的に見て衛生的だよ」というところから、「中世のヨーロッパは糞便だらけ」という話になった。
 中世ヨーロッパがどんなにひどかったかは、知ってる人は知ってるだろうけども こんな感じ 。おまるに溜まったブツを道路にぶちまけたり、貴族階級も宮殿などで垂れ流すというすさまじいありさま。ハイヒール(と言っても当時のはかかとだけでなくつま先も高い男性の履物だった。イギリスで流行したというから、これが「ロンドンブーツ」の名前の由来か?)が流行った事情には、当時の道路が糞尿だらけだったからということもあるそうで。それに比べれば日本は江戸でも糞便は農民の堆肥として商品価値を持ち、長屋の大家は住人の下肥を堆肥として売ることが主な収入だったというくらい。厠できちんと用を足してもらわないと困ったのである。余談だが、紙や布のリサイクルも非常にシステム化されており、究極的とも言えるほどのリサイクル文化だった。また、牢内でも新入りへの儀礼として、雪隠(トイレ)の掃除を心得としてまず叩き込んでおり、そのときの口上も記録に残っている。
 ヨーロッパは中世から近世にかけてまだ衛生状態は改善されるのだけども、それでも第一次世界大戦が終わるまで毎日風呂に入る習慣はなかった。従軍から返ってきた夫や息子のあまりの不潔さに、ようやくそういう習慣がついたのだ。それまでは一週間に一度、身体を洗うくらいだった。つまり、「エマ」の時代はどんな臭いだったかというのは、あまり考えてはいけない。メガネっ娘メイドや清楚な貴族のお嬢さんも相当な体臭だったはずである。
 さて、韓国の話になる。韓国、というより、李氏王朝時代の朝鮮では、他国から攻められることを恐れ、道路が整備されていなかった。のみならず、その整備されていなかった道路に普通に庶民は用を足していた。と、当時の外国人の記録にある。これも侵略に対する抵抗の意味があったらしいが……また、 嘗糞 という習慣があった。元は人糞を嘗めてその人の体調を知るということから来ているのだが、孝行息子が父母に対しこれをしたという故事から、一層歪んだ方向に儒教が取り入れられていた李氏朝鮮では、これが文化として成立してしまった。後には娯楽化して、誰の排泄物か当てるゲームをしたというが……かなり遠慮したいものである。
 文化というのがどう受け継がれるかというのはよくわからないのだけども、少なくとも衛生好きというような日本のプラスの文化は、きちんと受け継いでいきたいものである。


2004年06月15日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] 聞き耳

 仕事中、隣の茶飲み部屋でしていた話が聞こえてきたので耳を立てる。
A「電子レンジって、原理どうだっけ? 赤外線?」
(ここで思わず椅子に座ったままコケかける)
B「バカ、違うよ」
(「そうだ、言うたれ言うたれ」)
B「電子線だよ」
(思いっきり椅子ごとコケる)
 え〜、電子レンジはコタツでもなければブラウン管でもありません。これが理系の会話なんですから、日本の理系教育の建て直しは急務だと思いますた。
 やさしいオイラは失笑するだけにしておきましたが、ボスがいたら、思い切りバカにされますよ? いや、そりゃ原理を知らなくても使えることは使えますけどね。

[その他] なんじゃこりゃ?

 なんでも知らん間に「小泉総理レイプ疑惑裁判」なんてのが起こっており、 小泉総理は当然否定朝日 )。本当だとしたらとんでもないとちょっと調べたのだが、この訴訟内容の方がよっぽどとんでもなかった。 こちらのサイト に疑惑と訴状の内容が記載されてるのだけど、読めば読むほど笑う他ない。ホームページに載っていたことを裏付けも取らずに糾弾している上に、書いていることが面白い。
小泉純一郎は、 1967年 4月、慶応大学の4年生(中略)であったときに、婦女暴行事件を起こして、神奈川県警に逮捕されたことがある。場所は、湘南であり、相手は慶応大学の女学生であった。(当時) 当時、防衛庁長官であった父親の小泉純也氏が 政治的圧力を使い、この事件をもみ消したが、学内でうわさの広まるのを恐れ、小泉純一郎氏を急遽1967年の5月にロンドンに留学という口実で日本から出した。
 とある。簡単に調べられることとしては、小泉首相の父、小泉純也氏が防衛庁長官を勤めたのは1964年から1965年で、 1967年当時は防衛庁長官ではない 。この程度の調べもしていない記事を、信じろって方がかなり難しい。その他も噂の域を脱せず、当時の関係者に当たった様子がまったくない。
 しかも「当時防衛庁長官だった云々」というのは訴状にも記されているそうで。お粗末。
小泉氏および飯島秘書官はこれが事実と違うのであれば、事実と違うということを証明していただきたいものである。
 とあるが、この人は 悪魔の証明 という言葉を知らないのだろうか? 「ある事象が存在しない」という証明は事実上不可能である。「ある」と主張する側が「ある」と信ずるに足る証拠を出さねばらない。大変なことかもしれないが、それなしに他人を勝手に糾弾できるのならそれこそ大変なことになる。
 しかも訴訟の内容だが、
著述業者は「日本国民である原告に計りがたい屈辱と苦悩を与えた」などとして
だそうで、被害者(がいたとして)とはまったく関係ない人間が、事実かどうか不明のまま訴訟を起こしたんである。「それじゃおまえはソレが事実かどうか調べたのか?」と聞きたくもなる。本人と無関係のところで立てられた噂の場合、そんなものまで本人の責任に帰属するのか? どうも原告の経歴や主張を見るに、小泉を中傷できればなんでもいい、という雰囲気がある。別に小泉総理をかばうわけじゃないが、こんな訴訟が通ったらそれこそ世の中おかしい。「図りがたい屈辱と苦悩を受けた」として訴訟を起こしたいくらいである。
 被害者や当時の関係者が出てこない限り、まともに取り合うような話じゃない。
 ホントにバカバカしい。こんなのマスコミがまともに取り上げないのも当然だ。
 この合理的論理組み立ての欠如も、理系教育の不足を感じさせる。なんて言ってみたり。


2004年06月16日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] 今日も晴れ

 梅雨入りだのなんだのが嘘のような晴天続き。今日もうそ臭いまでに空が青い。
 湿度も高くないし、こうなら夏もすごしやすいのにねえ。(でも水不足になるか)
 ここんとこ、自転車が危険だという調子の報道が多いのだけど、自転車乗りに言わせてもらえば歩きながらの携帯メールの方がよっぽど危ない。本人はしっかりまわりを見てるつもりだろうが、歩道をふらふらして、突然予測しない方に動いたりするので危ないことこの上ない。そういう動きは小さな子供やおばちゃんや老人や酔っ払いがよくするので、見てそうとわかる時にはかなり早いうちから注意するのだけど、後ろから見てると一見携帯をいじってるとわからず、直前になって慌てて反応する始末。
 自転車に乗りながら携帯メール打ってる奴はもってのほか。飲酒運転と同じ罰金三十万円徴収しても構わない。っつーかそれでおばあちゃんでも轢いたらどうするつもりだ、おまえ?
 他にも「なに考えてるんだ」って通行人はいろいろいて、ふらふらと建物から出てきて道のど真ん中に立ちふさがるように止まるおじさんとか、向こう側から横一列で歩いてきて、すれ違う寸前になってもこちらが通る道を明けようとしない中学〜大学生の集団とか。ぶつかりそうになるまで、誰かが道を明けなければすれ違うどころかこちらが一旦停車してやり過ごすこともできないということに思い当たらないようだ。それとも集団でローラー作戦でもかけてるつもりだろうか?
 駐車場やわき道から出てくる車も当然危険。地下駐車場から突然出てきて(警告灯はない駐車場)、歩行者や自転車の確認をまったくせず、一気に車道ぎりぎりまで出て来たものだから、あやうくぶつかりそうになったこともある。それでもあっちはまるで気づかないのだから、轢かれたら轢かれ損もいいところ。
 世間では自転車のマナー云々言ってるが、歩行者のマナーもなんとかしてくれ。こっちがいくら注意しても向こうが注意しないんじゃ話しにならん。少なくとも歩きながらの携帯メールは危険行為で禁止しろ。いや、是非してください。お願いだから。

補足:道ってのは自分ひとりがいるわけでも自分ひとりが歩いてるわけでもない。一歩出たらそこはもう、いろんな人間のいる社会なのだ。いろんな要素に気を払い、注意するのは当然である。携帯メールで自分の狭いコミュニティに没頭して外の危険に気付かぬどころか身の危険を高めるなど、愚の骨頂である。
 ってのも何度か事故を起こされたり起こしたりしたから身についた経験なんだけども。

[その他] FireFox0.9

 ふとFireFoxを立ち上げると、いつの間にか0.9が出ていたようなので慌てて入れてみる。と、0.8からかなりいじったようで、メニューの構成やらが大分変わっている。全体的には悪くないので、拡張プラグインを入れなおして環境を再構築しようとしたら……拡張プラグインまわりも大幅に変わったらしく、これまで使っていたのがことごとく対応していない。きゅう。かんべんしてください。ふたつで十分ですよ。
 とりあえずノートPCに入れただけだから、対応が出揃うまで本格的な移行は見合わせよう。

 昼には職場のN助教授と実験のことで雑談。
   「細胞に加重をかけてみるってのはどうだろうね?」
   ──あ、それいいっすね。遠心力でかけてやればいいし。
   「遠心器でまわしてやったら、どれくらいかかるかな? 8000rpmで1000G とかかかるけど」
 そんなスーパーサイヤ人も生き残れないような環境で、いったい細胞をどうしようと?
 まあ、試算とかは結局もうちょっと具体的なセンにおちつきましたが(実際この実験をするかどうかわからないし)、あのセンセは当然その辺はバッチリわかっていたはずで、どういう意図で1000Gとか言ったのかが気になる。やはり冗談だったのだろうか? むむむ。

 ちなみに、昨日の「電子レンジの話」をしていた彼らは理系とはいえ生物系なので、まあある程度は物理方面にうといのはわからんではないのです。「赤外線」「電子線」はちょっといかんだろうと思いますが。
 ちなみに具体的な電子レンジのマイクロ波の周波数(2.45GHz。これは各社同じ)とかマグネトロンの原理は実は今回調べて初めて知りました。げしょ。
#旧日本軍の殺人電波が関係してたのは知ってたけど。
#殺人電波というと、 こんなの を作った人も。殺人電波、恐るべし。


2004年06月17日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 一筆啓上姦計が見えた

 必殺仕置屋稼業第十話。主水の同僚・安田弥一郎は実直で家族を愛する男だったが、義父の残した借金の返済のため、つまらない賄賂に手を出したところを南町奉行所綱紀粛正役の土方左馬之介に見つかる。通常ならば切腹のところを、奉行に妻を差し出せば見逃してもらえる、との言葉。その話を安田はきっぱりと断るが、それを聞いた安田の妻・志津は密かに土方の元へ。しかし、それは土方の罠だった。土方とその仲間に慰み者にされ舌を噛んだ志津の亡骸を見て、逆上した安田も返り討ちにされ、相対死にとして処理される。主水は子煩悩な安田夫婦が一子・小太郎を残して心中したことを不審に思い、事件の裏を探る。
 いろんな要素がバランスよくまとめられた仕置屋中の佳作。家族を愛する真面目な同心・安田を演じるのは横内正。抑制心の強い男が、義父が吉原通いのために借金をしていたことを聞き動揺するシーンや、愛妻の変わり果てた姿を見て嗚咽しながら土方に斬りかかるシーンなど、家族に対する愛情と併せて横内正のこんな演技はちょっと他では見られない。
 仕置屋メンバーのシーンは、遺された小太郎との絡みがメインになる。コメディリリーフの印玄が小太郎に「屋根落とし」されるし、市松はかつて養父に拾われた自分を小太郎に重ね、自分が引き取るとまで言い出す。結局、市松を真似て蜘蛛を竹串で仕留める小太郎を見て殺し屋稼業の業の深さを悟り、断念するのだが。
 中村家としては、冒頭で下っ引きの亀吉によって主水が昔おたふく風邪を患ったことが暴露、せん・りつに「種なしかぼちゃ」と罵倒される。実は「種なしかぼちゃ」と呼ばれるのは必殺シリーズ中これが初めて。そこから一度は小太郎を養子に、という話になり(結局、借金付であることがばれて追い出されるのだが)、また土方たちをおびきよせるおとりにりつを利用する際、「子宝に効能がある神社の夜参り」と口実にしたり、最後まで伏線を上手く使っている。
 仕置のシーンはお百度を踏んでいるりつにばれないように行わねばならず、非常に緊迫感がある。
 主水が土方から騙し取った金を仕置料にしているため、よく考えると依頼人とのつなぎ役のおこうが出てきてないが、そんなことが気にならないくらいよくまとまった話。

中村主水=種なしかぼちゃ?:

 この話で出た「種なしかぼちゃ」を契機として「主水=種なし」のイメージが拡大するのだけども、実は後のシリーズ「必殺商売人」では第一話でのりつの妊娠発覚から最終回でのその結末までが描かれており(想像妊娠や誤診ではない)、「種なし」の汚名を一応返上している。「子供」が縦軸として描かれているせいか、この話はいろいろ「商売人」と対比できるところがある。「商売人」では姑のせんからりつの懐妊を告げられるも、素直に喜べない主水が描かれる。小太郎を育てると言った市松に冷笑的に「やめとけ」と言った主水だが、「商売人」では自分が同じ立場になっている。

TIPS:食い物:

 もうひとつ、この話では市松を通して当時の江戸の青年層の食生活が描かれている。百万都市とはいえ圧倒的に男が多かった江戸では独身男性が多く、外食が非常に発達していた。主水が小太郎を連れて入った飯屋で市松が食事をしていたのは他人と接触をあまり持たない市松にしては意外に見えるが、これは当時の独身男性としては普通である。
 また、小太郎を自分の小屋に連れて行った際「飯食うか? 冷えた飯しかねえがな」「茶漬けでいいか?」と言っている。考えてみれば当たり前だが、自炊をする場合は一日に一度まとめて飯を炊き、それを三度に分けて食うというのが普通だった。炊飯は当然薪と釜で行うため暖め直しなど簡単にできるわけがなく、冷や飯は湯漬けや茶漬けにして食べていた。
 飯屋にテーブルと椅子があったりとおかしな描写もあるが(時代劇のお約束なので、まあ仕方あるまい)、こういう細かなところが結構リアリティを出すのに一役買っている。

[その他] こどものかがく

  /.JPこの記事 を見たときとかも思ったけど、自然法則を体感するには、必ずしもまわりが自然にあふれかえってる必要はないのだけどなぁ。
 子供のとき、父親が古いテレビを分解した中から磁石を持ってきたことがある。かなり強力な磁石でいろいろ遊んだのだが、それをテレビの画面に近づけると映像が歪むのを発見し、それで遊んだ。親からは「テレビが壊れるからやめろ」と怒られたけど。
 そのときはブラウン管の仕組みだとかローレンツ力だとかはまったく知らなかった。が、後にそれらを知って、なぜあんなことが起こったかが合点がいった。
 父親が拾ってきたのはいわばゴミだし、テレビなんてどこの家庭にもある。別に同じことじゃなくてもいいけど、変な操作をしてやることで、なにかに普段行わない動作をさせてやる(壊れない程度に)、という遊びは結構したような気がする。ものの原理、自然法則に興味を持つきっかけなんてそんなものじゃないのかなぁ。
 あ、ちなみに電子レンジもいろんなもの放り込みましたよ。お約束のアルミホイルや卵も(結果がどうなったかは言わずもがな)。

[その他] FireFox0.9続報とか

 Mozilla系の常として、クリーンインストールしないと調子が悪い。それさえすれば、幾つかの拡張プラグインが導入可能。
 今日は半徹夜で若干不機嫌。「俺はまだまだ修行が足りん!」(中村敦夫の声で)

[アニメ] アイと追憶の日々

  光と水のダフネ #22。「アイ」ってコミック版の主人公、それも100年前の話だよなぁ、とか思ってたら、まさかこんなふうにコミック版とつながってたとは! ちょっと意表をつかれました。それどころかコミック版主人公とゆかりの深い人物がすでに出ていました。全24話なのであと二話。なかなかハードになってきたようで。こりゃ海洋庁も落とされるっちゅーねん。次回は「エスケープ・フロム・カムチャッカ」当然サーフィンシーンは出るんだよな!?


2004年06月18日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] 家系図

 日本では江戸時代の頃に家系図作りが流行する。これは武士が仕官のために家系を明らかにする必要があり家系図を作成したのが、庶民にまで広まったためだ。そうなると出てくるのが「偽家系図」である。偽家系図売りなんてのもいたようで、中にはあからさまにおかしなものも多いらしい。
 しかし、日本の場合戸籍制度がしっかりしていたし、「家紋」や「苗字」から先祖をたどれる場合が多い。ちなみにうちは由緒正しい百姓の家系です。
 この偽家系図、日本などよりもっとすごい国がある。「またか」と思った人はスルドイ。そう。韓国。李氏朝鮮時代、支配者階級だった両班が7%程度から49%にまで膨れ上がると言う異常事態が起きている。 こちらの資料 を見てみると、1690年から1858年にかけて、幾つかの村落で行った調査があるのだが、1690年には一割に満たない両班戸が1858年には2/3に、人数ではおよそ半分が両班という、どうみてもおかしな結果が出ている。支配者層が国の半分なんて国家、成立するわけがない。あからさまな偽両班である。
 これが現代になるとさらに加速する。日本の庇護下に入り両班などの身分制度は撤廃されるのだが両班への憧れまで消えなかったのか、今ではほとんどの韓国民が「両班の子孫」を自称している。まあ、あの国は国ぐるみで歴史を捏造してるから、個人の家系捏造くらいはどうってことないのか。

[マンガ] Pumpkin Scissors 1巻/岩永亮太郎

 なんだか最近「パンプキン・シザーズ」や「岩永亮太郎」で検索かけてくる人が多かったので気にはなっていたのだけど、知人の日記で単行本が出ていたことを知る。危ない危ない。買い逃すところだった。
 開いて第一話が見覚えがないので「あれ?」と思ったのだけど、連載一年前だかに掲載誌に載った読み切り版だった。読み切り版は見てなかったっけ。
 しかし時代背景的には第一次〜第二次世界大戦相当のヨーロッパ的なのに、自動装填装置はあるは、シールド掘削機はあるはで科学レベルが無茶やな〜、と思ったら、折り返しに「時代考証無用」「軍事考証無用」「その他諸々の考証無用」と予防線を張られている。まあ、面白いからいいか。こういう一生懸命な話は結構好きだ。二巻も来月発売か。右肩上がりに人気が出てきてるようでまことに結構。
 その他には、サンデーGXとか。

[その他] 戸籍制度とか

 特に韓国方面でマズイ情報があると突然スレッドが消えることで一部有名?な 読売新聞サイト発言小町 。その中で 戸籍ってなんの利点があるの? という「アイタタタ」なトピックが立ったのでちょっと監視。結構まともな意見や情報もある。トピ主は「面倒だから」というだけで役所の雇用対策だとかわけのわからないことを言ってるのだけど。一面では、結局セキュリティは大抵利便性とバーター取引だということ。もうひとつ、戸籍制度には血縁や親戚関係を容易にたどれるという面があるので、ある意味便利な場合もある。この辺は表裏なので、一概に「良いもの」とは手放しで言えないが、少なくとも両面があるということだ。
 しかし、代替案を示さずに戸籍制度廃止を言ってる人間はなに考えてるんだろう? 代替案があったって移行にともなう混乱や金銭的コストはバカにならないだろうに。
 もうひとつの代案としては、アメリカ的社会保障番号制がいいと言う人がいるので、いっそのことアメリカの53番目の州になってしまうというのはどうだろう? 一気にアメリカ人口の1/3を占める巨大勢力の出来上がり。アメリカを牛耳ろう!


2004年06月20日() 旧暦 [n年日記]

[その他][アニメ] デカレンのない日曜

 全米オープンゴルフのため。去年はファイズは休みで、アバレンはあったんだけどなぁ。
 というわけで昨日録画した番組を消化。
 NHK歌壇は、先週はゲスト解説がイマイチだったのに対し、安心して見れる解説。歌の感じさせる、表現以外のその場の空気とか、表情とかをきちんと読み解いてくれるのはやはりいい。一首、ある歌を「恋の歌と解釈」とゲスト解説者が意外なことを言ったのだけども、まとはずれと言うほどではなく、そういう解釈の自由度の高さも短歌や俳句の自由度のうちなんだろうなぁ。
  ウォーターシップダウンケロロ軍曹 は連続してみると、ピグウィグとギロロの中の人が同じなので、なんか妙な感じ。キャラもちょっとかぶってるし。エフラファーとの抗争はひと段落で、ファイバーの予言が焦点。しかし、イタチを返り討ちにするとは、相変わらず恐ろしいウサギだ。
 ケロロ軍曹は、すももの変身(ってよりアホロートルだから「変態」か)がなんでミンキーモモ? と思ったが、「もも」だからか。おまけにバンダイがスポンサーだしなぁ。このへんやりたい放題。

[その他] 「みんな言ってる」

 一昨日の「偽家系図」の件だけども、 町山智浩氏の6/18付けの日記 の最後のくだりをあからさまに意識している。いつも大変楽しく日記は読ませていただいているのだけど、日本の歴史関連の認識については、ときどき首をひねるところがあり、この部分もそう。
 前述のとおり、「偽家系図」は江戸時代からの流行で、明治維新後もなかったわけではなかろうが、その時期に下がり株だった武士の出身と誰も彼もが出自を偽る理由がない。さらに「誰もが侍だと言ってる」と書いてあるが、私の実感ではそんな感じはまったくしない。普段「先祖の身分は?」なんて聞くことはないし、聞いても「さあ? わからない」と返事をする人がほとんどだろう。家系図まで持ち出す人はもっと少ないはず。そういう人がいないということではないが、「誰もが」という表現は不適切に思える。また、「ニッポンはサムライの国と言ってる」というような意味合いかと言えば、その前にわざわざ偽家系図を持ち出しているので、そうは読めない。
 少なくともそう主張するならば「八割が農民だった」と言ってるのだから、「今は何割が武士の子孫と言ってるのか」の統計を持ってこなければならないだろう。
 「みんなが言ってる」「みんなが持ってる」ではなく、少なくとも具体的な値を出さねばただの印象操作になりかねない。まあ、その値がどのくらい信用できるかは別の話なんだけど。
 特にナチと(こういう理屈で)一緒にされたんじゃたまらない。

[その他] 覚書

  ヤフーBB、顧客離れ再燃の恐れ・ソフトバンク打撃日経IT )。まあ、価格それ相応とはいえ、最近は他のプロバイダもかなり値を下げてきたし、結構これはダメージだろうなぁ。私は元々Y!BBを使ってませんが、リスク回避もさることながら、サービスが潰れた場合移行が色々面倒になりそうだからって理由もあったり。
  年一基の打ち上げ断念Yahoo! hl )。逆に、どんどん打ち上げてどんどん問題点を洗い出していった方がいいと思うのだけどなぁ。問題は予算ですが。
  日本の油田開発中止も イランが核兵器開発なら 米国務次官産経 )。たいした横槍ですな。ひとつには核開発疑惑に不利な状況を作られたくないってこともあるのだろうけど。日本海の油田も、アメリカのバックアップはあまり期待しないほうがいいかもしれない。(まあ、中国関連では元々さほど期待しないほうがいいかもしれないけど)
  給食費滞納。時効狙いzakzak )。時効が二年なんで、逃げ切りを狙ってるとか。経済的事情以外で払わなかったらその子には給食を出さないとかやってもいいのでは? お弁当でもなんでも手はあるでしょう。無銭飲食ですぜ、これ?
  レイ・チャールズ葬儀の模様(音声) 。まだ聞いてないけど、そうそうたるメンバーが出ているようなので後で聞いてみるつもり。24日くらいまでの配信とのこと。


2004年06月21日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] カエルの育て方

  Spanglemaker さんのところに「変態したばかりのカエルは育てるのが難しい」って話があった。
 私はずっと長いことトノサマガエルを実験動物に使っていて、その世話もやっぱり同じだけやってたのだけど、一番大変なのはやはりエサの調達。何種類かのカエルは活きたエサしか口にしない。これはグルメだとかそういう話ではなく、カエルは動いてるものしか認識できないのである。
 こういった動き特異的な視覚情報処理というのは人間も行っているのだけども、人間の場合は静止画像の情報処理もきちんと行うので、普段はあまり気にすることはない。原理としてはまあ、差分情報処理。
 で、カエルの場合はどうも動きによって大雑把に2パターンの認識をするらしく、目の前を横切るものはエサ、自分に向かってくるものは外敵、という見分け方をするらしい。無論、対象物の大きさとか速度とか、そういった要素も絡んでくるのだろうけど。
 だから、カエルが生きたエサしか食べない、というのは動いてないとエサが見えないからなのである。逆に言えば、死んでいてもそれっぽく動かしてやればエサと認識する。生きたエサの調達が難しく、一匹二匹くらいしか飼わないというときはこっちの方が楽かもしれない。
 一時期、ハエで実験をしてたグループから余分に育ててもらってそれをエサとして分けてもらったこともあるけども、ハエを育てるには腐肉をエサにするので、アパート等でやるのはあまりお薦めしません。
 ただ、同じカエルでもアフリカツメガエル(これはトノサマガエルやアマガエルとは大分種類が違う)の場合は生餌でなくとも大丈夫で、この辺はどういう認知をしているのだろう。ううむ。
 他にはアカアシ病の大量発生とか寄生虫とか、いろいろ大変です。
 ちなみに ミトこおろぎ さんには当時大変お世話になりました。元気で色艶の良いコオロギを取り扱ってます。

[その他] 暑い

 「アツクテシヌゼ〜」ってネタは過去やった記憶があるので省略。
 台風が来たおかげで夕べは寝苦しくて仕方なかった。一過の今日は大分涼しいのだけど。
 そんな今日聞こえてきた会話。
 「風速15mって、つまり 質量のないものが 毎秒15メートルで進むってことね」
 おかしい。他のことではまったく言動はまともなのに、どうして物理関係の表現ではこんなに愉快な表現をするのだろう?
#当然空気には質量があります。
 さすがに今日自転車通勤をする度胸はなく、地下鉄で。途中で 軍事研究 7月号を読む。A5サイズなんでそんなに目立たないんですが、グラビアページのチャレンジャーIIを眺めてたときに、一度「ぎょっ」という目で見られました。そのチャレンジャーII、えらいごっつくて「RPGもものともしない」という解説記事にすごく納得。イラクでM1A1の被害が結構出てる中、チャレンジャーの被害は皆無だという。冒頭のリベリアゲリラの制裁写真記事は、たった数ページだけども大変陰惨。こういう現実が戦争にはついてまわる。まだ全体の1/3しか読んでないけど、やはりイラク関連と、それと在韓米軍関連の記事が主か。こと、在韓米軍に関しては米国・韓国・北朝鮮の思惑が絡むが、韓国が明確な政策を打ち出せずかなり米国、そして北朝鮮の思惑に振り回されている印象。日本とても、必ずしも対岸の火事ではない話なのだが。
  韓国、台風六号の被災者408人発生朝鮮日報 )。え〜っと、 台風六号、半島をかすりもしてないんですけど…… 滅多に台風直撃しないのはわかるけど、あの国の治水・防災対策は根本的に問題がある気がする。
 「さざなみフォント」を入れてみたのだけど、サイズによってはカスレが出てしまうようで、ちょっと様子見。
 FireFox0.9では上手く動かなかった コンテキストメニュー拡張 だけども、現行配布版では対応。これでFireFox0.9も結構使えるか……? ただ、Prefferencialもしくはそれ相当のものが出てないのだよな。ううむ。
 ところで「あの男」なのになんで「ミセス・ロビンスン」なんでしょうか?


2004年06月22日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] どうでもいい話

 ストロング金剛(現ストロング小林)氏の「金剛」というのは映画「伊賀忍法帖」で氏が演じた根来忍者「金剛坊」から取られている。しかし金剛坊の忍術がなんだったのかは忘れた。
  コミックバンチ で連載している「伊賀忍法帖」は、アッパーズで先ごろ連載が終了した「バジリスク〜甲賀忍法帖」が出色の出来だったせいか、どうしても見劣りする。あ、ちなみに「バジリスク」ってのはヒロイン・朧の破幻の瞳をバジリスクの石化の視線にたとえて原作で表現されていたことにちなむ。単行本でも朧の能力はもう出てるし、ネタバレてもかまわんでしょう。

[読書] 別冊歴史読本 歴史の中のサンカ・被差別民

 いや、まだ買ってきただけで読んではいないのだけど。店頭でぱらぱらと見た限りそんなに変なことは書かれててなさそうだったので購入。まあ、趣味の本。

[その他] ブームとは確かに作られるものだが……

 冬のソナタについて、バラエティ番組で こんなやりとり があったらしい。程度の違いはあるが、二年前の 飯島愛と爆笑問題のやりとり を思い出す。当のドラマについてはちらっと見た限り、個人的にはまったく肌に合わないが、さほど叩かれるようなものでもないと思った。が、マスコミのあからさまに不自然なヨイショに(NHKの、せいぜい最高で20%も超えるかという番組なのに、民放が異様なまでに取り上げるのはやっぱ「異常」っしょ?)こういうやりとりがあると「やっぱいろいろ盛り上げろとあちこちから圧力がかかってるんだろうなぁ」と。
 志村けんの返しはさすがに上手いと思う。まあ、どっちにしてもワシは件の番組を見てるよりは「必殺仕置屋稼業」のDVDでも見てますが。
  都青少年育成条例の“健全”度 シール包装 四苦八苦東京新聞 )。都条例の改正により業界が封印シールを儲けることで「自主規制」した煽り。当然この手の雑誌を出すのは弱小出版社が多くかなりの負担。書店側も店頭で中身が確認できず、売上が落ちることを懸念している。まあ、子供に有害だから、ってのはわからないではないけど、エロ本売り場に子供がいるところはあまり見ないし(たまに少年漫画誌に隠して読んでるほほえましい?光景は見るが)、この手の雑誌は面白い新人さん(しかもあまりそういう雑誌では生き残れなさそうな人)がわりといたりするので、気軽にチェックできないのはあまりありがたくない。
  日本、韓国餃子の輸入禁止を解除朝鮮日報 )。輸入禁止解除自体はいいんだけど「日本は当分の間輸入申告証明書を通じ、材料に大根が使われたかどうかを確認する方針」って、書類だけじゃなくって通常の食品検閲と同じく、無作為抜き出し検査をしろ〜! 向こうの書類を信じたから今回の件が生じたんだろ! やはり当分餃子は中身を販売元に確認しないと安心して食べられそうにありません。
 韓国関連は 竹島遊覧船産経 )とかいろいろあるけどありすぎてきりがないので今日はこのくらいで。
  中国ガス田開発に対抗…政府、試掘調査を検討読売 )。ただし、 中川経産相は「ガス田共同開発考えていない」Y! hl )と強気な反応で、これは現時点ではむしろまともな反応と思える。こうい状況見てると、なんだかんだ言って小泉以外が首相だったら、とガクブルってしまうのだよなぁ。(比較的マシ、程度だけど)
 「アイルランドでイスラム教徒の移民に口頭で二人目以降の妻は娶らないと宣誓させてた」という記事が朝日新聞に載ってたということだけども(アイルランドなので過剰反応)、18、19日の朝刊では確認できず。夕刊は、明日図書館ででも探してくるか。ただ、移民条件を厳しくするという記事は載っていて、その背景に人口減から移民条件を緩くしていたのがヨーロッパ外からEUにもぐりこもうとする際の格好の裏口になっていた、という解説があった。風の噂で最近アイルランド国内での移民、特に有色人種への風当たりが強くなってると聞いてはいたので、その背景はこれか、と思う。いや、元々保守的傾向が強くはあるのだろうが……
 簡単に英文記事でも探してみたけども、とりあえず見当たらない。まあ、ないってことではないし、あるかもなぁ、と私なども思ってしまうのだけど。


2004年06月23日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] ニュース

  北朝鮮で「ドラえもん」放送?日スポ )。 「北朝鮮にはもともと著作権といった概念がないので、悪気は全くない。」 って、著作権の概念がないのは事実だけども、現時点では北朝鮮もベルヌ条約(著作物に関する国際協定)に批准してるんで、バリバリ著作権侵害なんですが。悪気のあるなしで著作権侵害の事実が変わるのなら、こんなに楽なことはない。悪気がなければP2Pで映画も音楽もただで入手し放題とでも? あと、絶対に日本のアニメなんて言って放映してるわけもない。日本への関心もへったくれもなかろうに、この北朝鮮関連商品販売とかいう人は一体なにを世迷いごとを言ってるのだろう? ま、それはともかく「 どくさいスイッチ 」を流して欲しいと思ったのは私だけではないはず(きっと放映した関係者はスイッチを押された如く姿が消えてくだろうけど)。
 昨日のアイルランドでイスラム教徒が云々、という朝日の記事だけど、よく見たら19日の昨日書いた記事のすぐ上にありました。フシアナさん>ワシ。しかし独自取材なのか記事の配信元の記述がなく、政府に抗議したという「市民の自由評議会」という人権団体を検索したが、見つからなかった(そりゃ日本語で検索してもねえ)。政府の弁解として「重婚犯罪を未然に防ぐため」というのが載ってたが、アイルランドは婚姻の記録とかはどうやって管理してるんだろう? 日本は戸籍とかで一括管理なわけですが。いずれにしても、ちと記事の検証は大変そうだなぁ。(アイルランド大使館に問い合わせるくらいしか手はない気が)
  日本のコンテンツ保護は厳しすぎる――なぜ戦わないのか?ITmedia )。やっぱロビー活動でもなんででも圧力をかけられる消費者団体がおらんのがいかんのかねえ。日本の消費者事情は必ずしも特別ではないという説は面白い。
 ちょいと「日本は朝鮮植民地時代(植民地ではなく併合なんだが……)に朝鮮語の使用を禁止した」という記述をネットで見、「ちょっと待て。なんで学校で教えていたものを禁止せなあかんねん」と 朝鮮総督府編纂の朝鮮語教科書の解説 を見つけてくる。いや、日韓併合の善悪はさておいとて、事実と違うことで糾弾されてもなぁ……
  民間が初の有人宇宙飛行に成功朝日 )をとりあげなかったのは、どういう資本のグループがどういう技術をどこから受けてたのかとか、そういう背景がよくわからず(調べてなかっただけなんだけど)評価が出来なかったから。それを抜きにしても、そんなに衝撃がなかった。いや、十分偉業なのだろうけど、静止軌道まで行ったときが本当の民間の宇宙開発時代の始まりなんじゃないかと思ったりするのだけど。
  朝日社説・■ガス田開発――日中協力の芽はある朝日 )。ま、この新聞が「チョイル新聞」であることはわかりきってたことなんだけど。もう馬鹿馬鹿しくって突っ込む気にもならない。たのむからさっさと本社を北京でも平壌でも好きなところに移してくれ。
  太鼓の達人6に「日本ブレイク工業社歌」が登場 。う〜ん、ブームを過ぎたとは言え……

[必殺] 一筆啓上紐が見えた

 必殺仕置屋稼業第三話。おこうは島送りになる若い女にすがる男・加吉を見て顔色を変える。その女おさとは料亭の客とねんごろになり、子供が出来たと脅迫をしたらしいのだが……数日後、おこうからそのおさとの依頼が主水によせられる。おさとが犯行に及んだのは加吉のしわざで、その加吉を仕置して欲しいという。依頼が本当におさとからのものなのか、加吉が本当に裏で糸を引いていたのかいぶかしむ主水に、おこうは加吉がやったに違いないと一歩も退かない。しかたなく主水は捨三に加吉の身辺を探らせるが、悪癖の博打もやめ、おさとの妹のおちさに給金もすべて預け、人が変わったような真面目ぶり。しかし、主水たちが安心したそのとき……
 女を食い物にする「ひも」が仕置の相手だが、女を惚れさせて騙すのみでなく、その妹まで餌食にするという悪辣ぶり。しかしそのひもが実は同性愛者で、市松に言い寄るというのは悪趣味だが思わず笑ってしまう。同時に女を金づるとしてしか見ていない悪辣さも強調される。この辺りが通常のひも悪役の話とは異なって新鮮。印玄の殺し技・屋根突き飛ばし *1 の際の悪役の「ヤメテトメテ」はこの回が初めて。一応この話では依頼人はおさととなっているが、最後まで加吉に騙されつづけてたおさとが依頼をした様子も動機も見当たらず、過去加吉となにかあったらしいおこうが実は依頼人では、と匂わせるが、その真偽もおこうの過去も結局語られない。ちょっと心憎い。
*1: 仕置の相手をわざわざ屋根の上まで連れていってそこから突き落とす。その際、悪役が「トメテヤメテトメテヤメテ」と繰り返すのがまたバカバカしくて笑える


2004年06月24日(木) 旧暦 [n年日記]

[マンガ] 買い物

 「東京赤ずきん」は連載間隔があいていたり掲載誌が移ったりで伏線とかのつながりがよくわからなかったのが、単行本だと結構よくわかる。しかし、今月号連載分まで収録されてるのだなぁ。
 「悪夢交渉人」は「KUROKO」の後日談的話「リセット」が収録。マガジンZで掲載されたときは、どうせすぐに単行本に入るだろうとタカをくくってたのだけど……
 「カオシック・ルーン」は魔界編。でも必殺ナレーションは含まれず。ショボーン。チャンピオンの今週掲載分では久我マコトに関する意外な……でもない秘密が明らかに。いや、でも、こういう明かされ方をするとは思ってなかった。

[必殺][その他] いちおう

 明日からテレビ東京系列で「必殺からくり人血風編」の再放送(月〜金AM11:35〜)が。時代は戊辰戦争で今まさに官軍が江戸に上ろうとしてる頃。時代背景もあってか救われない話が多いのだけど、前期必殺が全国ネットで再放送されるのは久しぶりだし、全十一話という短期シリーズなので、興味のある方はお付き合いください。
 P.S.必殺シリーズでも特に 必殺からくり人Onlyのサイト なんて特異すぎるサイトを見つけたので思わずリンク *1 。すげえ。濃すぎる。

 京都方面で再放送してるらしい「必殺仕置人」が、第四話「人間のクズやお払い」 *2 を飛ばして放映されたらしく、「なんでだろう? タイトルがまずいのだったら『ならず者〜』で放映すればいいし、内容がまずいのだったらその前の第三話『はみだしものに情なし』の方がずっとまずそうだけど」と疑問が出されてた。が、どうやら第四話の冒頭でゲストの悪役・黒沢年男演じる聖天の政五郎が 敵対ヤクザの首をカミソリでかき切るシーンが時節柄まずいんじゃないか という意見が。あ〜、なるほど。それじゃしばらくは「必殺必中仕事屋稼業」も再放送できなさそう…… *3

  講談社コミックス8月の予定表に、「仮面ライダーファイズ 正伝異形の花/井上敏樹」が…… ファイズ関連書籍がまだ出ることにもびっくりしたけど、コミックスで井上敏樹??? タイトルからするとシャッチョさんがからむのかしらん?
 世間で「ペプシブルー」なるものが話題なので、ちょっと飲んでみる。一応きちんとコーラの味がするのは驚いたのだけど、なんで色が青いんだろう? 身体に悪そうだ……いや、向こう(アメリカ)の飲料って結構こういう合成着色料バリバリのものが多いんだけど。
 先日イラクの武装グループに韓国人の金鮮一氏が殺害された事件だけども、抗議活動が激しく、 焚書を行う姿も……Y!hl )って、まさかコーラン燃やしてるんじゃなかろうな?! 多分遠目には記事が載ってるかなんかの新聞だと思うが、もしコーランなんて焚書した日には……ただでも 6月はじめに犯人グループから人質の映った脅迫ビデオがAP通信の手に渡り、韓国政府に韓国人拉致の事実確認を行ったが無視された朝鮮日報 )という報道で政府が批難されているらしい。被害者は5月末に誘拐され、韓国政府はイラクへの追加派兵を決定するまで半月以上このことを伏せていた、という可能性が出てきた。派兵自体についてはどうこうというつもりはないけど、このやり方は批難されて当然だろうなぁ……
*1: 「からくり人」は「必殺からくり人」「からくり人血風編」「新からくり人東海道五十三次殺し旅」「からくり人富嶽百景殺し旅」の四作成作されている。相互の関連性は薄く、まさかOnlyサイトなんて作ってる人がいるとは思わなかった。すいません。DVDは全部持ってます。
*2: 再放送時にはタイトルが「ならず者成敗します」になることも。「人間のクズ」がまずいらしい。
*3: 主役の一人、緒方拳演じる「知らぬ顔の半兵衛」の殺し技が、血しぶきが飛ばぬよう手ぬぐいを当てながら、かみそりで相手の頚動脈をかき切るというもの。出来自体は非常に評価の高いシリーズなのに、そんなことで……


2004年06月25日(金) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 魔窟に潜む紅い風

 必殺からくり人血風編第一話。時は幕末、官軍が江戸に攻め上ろうという頃。品川宿の白濱屋の女将・おりくは裏では恨みを金で晴らすからくり人の元締め。ある日悪辣な目明しを始末した河原で半死半生の男を拾う。献身的な介護により男は一命を取り留めるが、「土左ヱ門」となどあからさまな偽名を名乗り、身元を話すのを渋る様子から官軍か幕軍の密偵では、と疑う。そんな中、小田原から江戸にやってきたという母娘が白濱屋を訪れる。官軍の密偵の進入を防ぐため、江戸には通行手形がないと入れない。裏で十両も出せば手形の都合はつくが、国に戻って出直して来たら、というおりくの助言を何故か聞かず、母親は白濱屋で飯盛り女 *1 として働き出す。なにか事情ありと睨むが、案の定、彼女は幕軍の兵士の前で思わず薩摩弁を飛び出させてしまう。その場はおりくがかばうが、話を聞けば国許から薩摩屋敷にいる夫に娘を預けるために江戸に出てきたという。からくり人の一人・玉ころがし *2 の直次郎が夫の居場所を探り当て妻子が品川まで来ていることを告げるが、会わない、と意外な返事をもらう。聞けば妻が国許で上司に手篭めにされ、女敵討 *3 を決心した矢先、薩摩屋敷の焼き討ち *4 で重症を負って動けなくなったのだという。敵を討てない負い目から会えないという夫の言葉に対し、妻も娘を預けた後、身を汚されたことを詫び自害するつもりだと決心を吐露する。その覚悟を聞き、「くれぐれもはやまった真似はしないよう」という言葉と共におりくは夫の居場所を告げる。が、裏から通行手形を斡旋した目明しが幕軍に彼女のことを密告し……

 諸事情から製作予定だった「新必殺仕置人」の製作が遅延し、急遽作られたシリーズの第一話。が、とても急造のシリーズとは思えない出来である。世の中がひっくり返ろうという中で誰も彼もが心がすさんでいる時世、すれ違いが生じる悲劇、そして虐げられた弱者のための、ぎらついたまでの怒り。今回のメンバーは元締おりくに足技で相手をしとめる直次郎、ピーター演じる含み針が武器の新之助、白濱屋の飯盛り女おいね、そして薩摩の密偵の土左ヱ門。おりく役の草笛光子は「必殺必中仕事屋稼業」でも元締めを演じているが、多分にウェットだった仕事屋のおせいと異なり、おりくは金をもらうことを前提としており、ドライな印象を受ける。またメンバーも、土左ヱ門を巡って仲間内にも打ち解けないものが感じられるが、しかし話が進むにつれ根底に熱いものが流れた物語が展開していく。土左ヱ門を演じるのは山崎努だが、必殺シリーズでの当たり役・念仏の鉄とはまったく違った役作りにもうならされる。初期の必殺シリーズ全体に言えることだが、この話も目の演技がものすごい。
*1: 旅籠にいる遊女のこと。
*2: 遊女の斡旋業
*3: 妻の敵を討つこと
*4: 史実。 庄内藩兵が1868年に火を放った

[その他] 「人気」

 さて、表題の字はなんと読むでしょう?
 居残りで実験をしてる最中、やっぱり居残っていた同室の留学生のDさん(中国人)に「今日は部屋にニンキがありますね」と言われ、「?」となった。部屋が人気、とはどういうこっちゃ、と悩んでいたのだけど、よくよく聞いてみると「ひとけ」のつもりで「にんき」と言っていたらしい。確かに漢字は同じだ。漢字の本場出身だけあってか、同じ漢字でも読み方が違うとまったく違う意味になる、という概念を良く知らなかったらしい。
 で、意味の違いを説明したのだけど、よくよく考えると「ひとけがある」を英語で言い直そうとしても、適当な言い回しが思いつかない。「ひとけがある」というのは「ひとがいる」という意味の言い回しだけど、直接誰かと会ったとか、誰かと話をしたとかではなく、話し声や人影、物音で人がいる気配を察しているという、微妙な距離感の言葉である。
 ううむ、こうしてみると読み方を間違えてたとは言え極めて日本的な言い回しを使いこなしたDさん、あなどりがたし。
 それはさておき、 朝日調査で「小泉に首相続けて欲しくない」31%朝日 )。う〜ん、続けて欲しい、欲しくないは置いといて、じゃ、誰がいるの、と言うと……「次の選挙では年金と自衛隊イラク派遣が焦点になる」なんてことも言ってるが、「日本海の海底資源とかは?」とか言いたくなる。まあ、社説見てると、日本が海底資源の所有権を主張すると困ることがあるみたいですけど。朝日さんは。(「主張するばかりではいけない」って、その言葉を中国に言える・言ったことがあるのか、こいつらは?) 一党支配がいいとは思えないが、政権担当能力があるのが一党だけしかないというのが現実だものなぁ。この状況で自由党ばかりを持ち上げてるマスコミは本当になにを考えてるんだか(社会党が政権取った時の惨状を思い出す)。
 そういえば、見て大笑いした サヨクのフレーズスレ朝日新聞が良く使うフレーズのまとめ 。具体性ってものが欠片もない……この新聞は一体なにを言いたいんだ???
  カバヤ、水野晴郎が選んだ洋画を同梱する「DVD付きお菓子」ImpressWatch )。315円という価格はおどろきだが、 ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメントも「買えば買うほど得をする」というキャンペーンをやっててImpressWatch )、ラインナップのDVDが一枚目は2600円ほど、まとめ買いすると二枚目は半額の1300円くらい、三枚目はさらに半額の650円となる。DVD普及のために低価格路線に出たのはいいが市場が低価格を当たり前と認識してしまったことと、DVD所有枚数五枚以下が市場の七割ということで、可分所得の争奪戦にそれだけやっきになってるということだろう。それだけではなく、低価格化するための工夫(映像特典ディスクのあったタイトルもそれを省略する、など)もしており、企業努力が間違った明らかに方向に向いてる音楽業界に見習わせたい。
 しかし、水野晴郎の方のDVD、「シベリア超特急」がラインナップにあれば、迷わず買うのに……


2004年06月26日() 旧暦 [n年日記]

[必殺][その他] 消されてる!?

 「必殺からくり人血風編」を見ていてエンディングでなにか違和感があり、何度か見直してみると、最後の「製作」のところにあった「大阪朝日放送」の文字が消されている!? なんで気が付かなかったかというと、白く塗りつぶされてたとかではなく、文字が丸ごと消えていたから。エンディングは海に小船が浮かんでるという単純なものとは言え、静止画像ではないのにどうやって消したのだろう? とりあえず、消えた部分の波の反射に不自然な部分はなかったのだけど……
 あ、ちなみに必殺シリーズではサブタイトルのつけ方にパターンがあるものが多く、「血風編」では「〜〜の い〜〜」というもの。変則パターンは必殺仕置人で、サブタイトルの頭文字を順番に取って行くと「いろはにほへと〜」になる。だからタイトルだけで何話目かがわかりやすい。

[アニメ][マンガ] 今週の絢爛舞踏祭ザ・マーズ・デイブレイクは……

 その前に、ゲーム版 絢爛舞踏祭 (「ザ・マーズ・デイブレイク」は付かない)の情報が雑誌に流れ始める。アニメとはだいぶ違っていて、グラムは主人公じゃないし、「夜明けの船」船長のエリザベスはマッチョおばさんでなく肉布団になってるし、ヤガミはアリアンじゃなくソーイチローだし、副長は140歳の幼女ではないし、まあ、色々。期待してるけど。ポイポイダーは出るし。(ポイントはそこか?)
 で、 アニメの方 は花嫁を拾う話。救出した後、ジャージに着替えさせてるのが笑える。惚れっぽいアキは彼女に振り回された形だけど、後味は悪くない。これまで存在感がほとんどなかった東原恵もちゃっかり存在をアピールしてたし。が、しかし、エンディングテロップ見て改め見るとこの番組、声優が豪華だなぁ。一城みゆ希に家中宏、兵藤まこに高島雅羅、玉川紗己子だものなぁ。洋画吹き替えファン垂涎ですよ。
  光と水のダフネ はラストスパート。実は失われた海底都市唯一の生き残りだったマイアをめぐり、その記憶が邪魔な勢力に彼女がさらわれて……成績優秀だったはずのマイアが何故海洋庁の試験に落ちたかとか、おまじないの話とか、例の犯罪者兄弟とか、きちんと物語が収束していってる快感を覚える。レナも実はマイアのことを思いやってるのだけど、ウェットなところは決して見せないとか、キャラ立てもバッチリ。しかし、今回のトリを飾ったケビンと、実は先週の予告から綺麗につながっている支店長の地味〜な雄姿がやはりいいかと。
 そういや、チャンピオンレッドで連載している「プラレスラーVAN」で、先月の三四郎とか成田とかより、今月のスパーク石松の方がカッコイイと思ってしまう自分はなにかまちがってるんでしょうか? いや、多分瞬殺されるんだろうけど。
  マガジンZ は今月も微妙なライン一直線だけど、永井豪新人賞(永井豪の名を冠した新人賞ってのもどうかと思うが)ストーリー部門受賞の「逃し屋クリス&ジングル」がちょっと興味を惹いた。「逃し屋」なんていまどき珍しくないじゃん、と思うかもしれないけど、実は主人公はネズミ。子供のあきっぽさゆえの残酷さとか、ネズミのものの見方の面白いデフォルトとか、かなりの力作。
 友人がIRCで「コミックバンチ」連載の「ガウガウわー太」の連載打ち切りを知らせてくれたのだけど、後で 作者ホームページ を見ると編集部との交渉で一旦中断、秋もしくは冬から連載再開という形になったとのこと。雑誌の路線変更や読者層とずれてきた等の理由での古くからの連載の打ち切りはさほど珍しくない業界とは言え、「バンチ」の中では絶妙な緩衝帯になってた作品だけにひとまず安心。濃ゆい絵柄の連載を見たいだけなら、バンチなど漫画サンデーでも漫画ゴラクでもソレ系の雑誌はいくらでもあるし、もし昔の漫画のリバイバルを柱に据えるという方針なら、それにも共感できないし。とは言え、本当に再開されるのかとか、一旦こういう話が出たということで予断は許さないことには違いないかもしれないのだけど。

[その他] それってスリって言うのか?

  韓国人武装スリ集団の事件産経 )が報道されたわけだけども、報道を聞くと「4〜5人で老女を囲んで手荷物を奪い〜」と言っていて、それって「スリ」って言うのか? と疑問を覚える。武装強盗団だよなぁ。これらの武装スリ集団は 産経のコラム によると、捕まっても強制送還程度の罰則しか施されないことが多いためその後密入国により犯行を繰り返す場合が多いことなどが書かれている。交流とかなんとか言ってないで、ビザ発行の簡易化を行うならこういった犯罪への罰則規定をもっと強化すべきでは? 穴を狙うモラルの低い奴はいくらでもいるのだから。(それやこれやも考えると、民主党には絶対投票できんな……)


2004年06月27日() 旧暦 [n年日記]

[アニメ] 時代劇

 友人から関東ローカルの サムライチャンプルー を送ってもらって五話まで見る。う〜ん、なんというか、微妙。っつーか、ぶっちゃけ一話五話以外はマズイ出来。いや、作画動画が崩れるのとか、シナリオぐだぐだだとか、時代劇なのに現代風の眼鏡をかけてるとか、ヒップホップだとかスクラッチだとか、そんなのは別に鑑賞上フォローのしようがない致命的なまでの問題でもないんですよ。特に現代とのてきとうなちゃんぽんなんて、逆に時代劇じゃ珍しくもない。元々時代劇の源流のひとつは大衆剣劇芝居なので、大衆芝居的ないいかげんさ、おおらかさはむしろあって良いと考える。 *1
 いや、具体的に言うとですね……二本差しに向かって「渡世人」たぁどういうことで? なんで唐傘がワンタッチ傘の手つきで開くねん? いや、考証をしっかりしろって言ってるわけじゃないけど、なぜ時代劇にしたのかって肝心の部分の快楽がなく、見所もなんにもない演出見せられてもなぁ……
 「時代劇」は「時代小説」ではないのだから、考証だとか設定だとか、あまり細かい突っ込みはするつもりはない。むしろ五話目くらいのイイカゲンさぐあいが好い加減 *2 。この回は絵コンテも作画動画もいいんだけど。
 あ、ちなみにやや歌謡曲調のイントロから入るエンディングは大分イイカンジ。
*1: 源流を本当にきちんとたどるのは難しいのだが、チャンバラ映画の役者を見ると上方歌舞伎界と大衆演劇出身者が多く、その流れが濃いと見るのが妥当に思える。第一、歌舞伎も筋立てとか時代考証とか見るとわりと「いーかげん」な世界である。
*2: 菱川師宣は1618〜1694年で、真面目に考えると1930〜1940年くらいの時代設定と推測されるが、とてもそうは見えない。隠密回り同心もこんな役回りはしない。が、この回は面白いので「そんなこたどーでもいい」んである。

[マンガ] サラリーマン癒し系

 「わー太」打ち切りの話をしたとき、話の流れで友人が同バンチ連載の「リプレイJ」を出した。ので「ゴメン。実はボク、リーマン癒し系マンガってキライなんすよ」と言ったら「リーマン癒し系ってなに?」と返された。
 え? え〜っとですね、それはアレですよ。え〜っと。で、以下交わされた問答。
 「島耕作とか只野係長とか?」──そうそう、その辺。
 「クニミツの政は含まれる?」──いや、主人公も対象読者もサラリーマンじゃないし。
 「サラリーマン金太郎は?」──そのものズバリ。
 「恋風は?」──いや、そりゃ違うでしょ。
 「最近の星里もちるは全滅?」──微妙。
 「なぜか笑介」──ビンゴ!
 「つりバカ日誌」──ちょっと違うかなぁ。
 「流星課長」──それは多分チガウ。
 「じゃ、野崎修平とか嫌いなんだ」──いや、野崎修平は何故か好き。
 受け答えしてて自分でもなんだかよくわからなくなってきた。個人的には新田たつおとかがもう全然ダメなんですが。多分にご都合主義的かつ理不尽な理想主義のものはかなり生理的に受け付けないのだけども、でも予定調和があるものがダメかというとそういうわけでなく、いったいどこら辺がカンに触るんだろう? あ、でも「企業戦士YAMAZAKI」はイイと思います。

[その他] 韓国ブーム・その後

  あんた何様?日記(6/20) を見て、まずそのタイトル(「本屋の韓国俳優特集のコーナーで立ち止まっている人をみたことない。」)に笑ってしまった。いや、実際は立ち止まってるところは見るのだけど、設置されてるコーナーのものものしさに比べればささやかなものであり、実感としては同意である。
 とにかく目に触れされる、名前を連呼する、露出させる、芸能人の口から語らせる、は広報の基本で、規模こそ大きいがやってること自体は目新しくない。が、目や耳に入れるということは刺激で、人間は刺激に対し麻痺してしまう。結局、一過的にブームを立ち上げるには有効でも、ブームを持続させるには別の戦略が必要。それを怠ったのが昨今の音楽業界の不振だろう。個人的にはそんな宣伝に血道を上げてるくらいなら、面白いドラマを自分たちで作る努力をその十分の一でもしてみやがれ、と思う。しかし、費用対効果はかなり悪そうなのに、どうリターンを受ける仕組なんだろう?

[その他] デカ

 「刑事」(正確には私服警官)を「デカ」って呼ぶのって由来はなんだろう、とふと思って辞書で調べる。広辞苑によれば、「角袖( くそ )」の隠語らしい。もっと正しくは「角袖警官」の略語らしいが、「角袖」とか「角袖警官」とかってなんじゃ、と思ったら、「角袖」とは和服のこと、「角袖警官」ってのは、制服でなく職務上和服を着ていた警官のことらしい。つまり、私服警官。え〜っと、それを考えると、制服らしい服を着てる デカレンジャー って、デカじゃないんじゃん。


2004年06月28日(月) 旧暦 [n年日記]

[読書] 在日・強制連行の神話/鄭大均

 ま、いつものアレだとお考えください。でもかなりお薦め。
 「在日は強制連行により日本につれられて来た者の子孫である」という「神話」を、実態との乖離、成り立ち、そして「神話」を声高に唱えるものへの批判と、順序だてて進めていく。
 「強制連行」の意味するものの曖昧さを指摘し、戦前戦中戦後の資料を引き、そして実際に日本にやってきた世代の聞き取り調査を載せ、「神話」とそのイメージを切り崩し、欺瞞を糾弾していく様は安定感がありかつ読み応えがある。特に、在日本大韓民国青年団発行の「アポジ聞かせてあの日のことを」からの引用は衝撃的ですらある。第二世代以降の在日韓国人による渡日第一世代への聞き取り調査なのだが、「無理矢理連れてこられた」という者はそれほど多くなく、あるいは食えなくなったため出稼ぎに、あるいは学問のため日本に渡ったという動機が多く見られる。中には正規の手続きではなく密航してきたと言う者も少なくない。これらは引用で恣意的に拾われている可能性もあり、統計的なものではない。それよりそれらのコメントには言葉の違いや差別に苦しみながら、あるいは割合恵まれた環境で働く、世界のどこにでも見られるだろう出稼ぎ労働者や移民の姿が克明に浮き出されている。
 鄭氏は劣悪な環境や差別や、強制的に連れてこられた人たちの存在を決して否定しているわけではない。しかし、それがすべてではないし、そういったものと戦いながら日本にやってきて生活基盤を築いたのは在日朝鮮民族の自発性であると主張する。そして「強制連行神話」の跋扈により無制限に被害者としての立場を取ることが可能になり、その立場に依存するのは、異邦の地にやって来てそこで生活を築いていく人々にとってはマイナスにしかならない、という信念が見える。おそらく氏が強制連行神話を糾弾する最大のモチベーションはそこにあるのだろう。
 そんなわけで、基本的に氏の語り口は引用元をはっきり示し論説は簡潔明快で非常に理性的なのだが、無責任に学術的にいいかげんな論で強制連行を主張する文化人に対してはかなりはっきりと糾弾している。
 在日への地方参政権付与や対韓国・北朝鮮の外交についていろいろ取りざたされているからこそ、読んでおきたい本である。
 金嬉老事件自体についても個人的に若干思うところがあるが、それはいずれ機会があれば。その機会はないかもしれないが。
 あと、この本に若干関連して 岡田民主代表「日韓両国で共通の歴史教科書を持つ必要があるのではないか」 (元は読売の記事。googleのキャッシュ)。無制限の被害者の立場を主張する韓国側と共通の教科書を持つべきと日本側の政治家が言っている現実に、少なからずぞっとする。

[映画][その他] 京極堂シリーズ映画化

  京極堂シリーズ映画化。主演は堤日スポ )。いや、主演とかなんとかよりか、榎木津役は阿部宏ですか。中村敦夫じゃないのか。ところで中村まこと役はもちろん藤田まことですよね?
 知人のところで紹介されてたので 火の鳥 の後番 ポワロとマーブル のキャスト見たら、一話のゲストが草笛光子じゃん! おせいさんでおりくさんですよ! 俺たちは無様に生き残ったんだ、無様に生きましょうや。

[必殺] 非道にたてつく紅い刃

 「必殺からくり人血風編」第二話。土左ヱ門は仲間の密偵とひそかに落ち合い、榎本武揚暗殺の密命を受ける。直次郎の元には中年女・お梅が尋ねてくる。色町に捨てられていた直次郎にとっては育ての親の一人。娘夫婦のところから飛び出てきて、飯盛り女に雇ってくれるところを探し、玉転がしの直次郎を頼ってきたのだ。さすがにどこからも断られて仕方なく白濱屋が引き取る。さすがに客も引くが山下という気の弱い幕軍の兵士を半ば無理矢理なじみにしてしまい、そこそこ上手くやっていく。しかし実はお梅の娘おさわの亭主はおさわにも内緒で官軍の密偵をやっていた。また、山下の仲間の悪い連中がお梅が小金を貯め込んでいることを知り、その小金を掠め取ろうと算段する。
 今回は浅香光代演じるお梅が主役を食っている。特に「品川心中」ばりのくだりには思わずニヤニヤ。しかし女の子たちに頼られながらも彼女らの斡旋先に苦慮する直次郎に、貯めた小金を貸し出す人情に篤いところも。そのふてぶてしくもたくましいお梅中心のユーモラスな前半が一転、そのお梅が小金のために殺されるというすさんだ時代ゆえの無慈悲な結末に。お梅から奪った金で白濱屋のつけを払う兵士たちに、怒りを押し隠しながらお梅の命銭を拾い集めるおりくの演技も良い。話はお梅中心の直次郎の側と、仲間の密偵が殺される土左ヱ門側との二つにわかれてるのだが、お梅の娘さわと榎本暗殺も絡めて要所要所で上手く話が分散しないようにしてある。巧みな語り口。また、直次郎の過去と土左ヱ門の密偵としての顔と、それぞれからくり人たちの素顔にもクローズアップしている。からくり人同士の不和も感じさせ、次回への期待をもたせる話。
 どうしてからくり人たちがお梅殺しの犯人を知っていたのかが謎だが、最後に隊列の中の山下が登場しているところを見ると、お梅殺しを知った山下が白濱屋に駆け込んだんじゃないかと思えて仕方ないのだが……


2004年06月29日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] 自衛隊の多国籍軍への参加

 え〜、参加の是非自体は論じるつもりはありませんので。とりあえず。
  安倍幹事長「民主党の反対は約束違反」時事通信 )というのを見て、そういやそんな話もあったかなぁ、と思い検索してみると、 あったあったY!hl )。確かに菅直人氏(当時民主党代表)がはっきりと「国連主導なら多国籍軍への参加を支持」と述べている。これは党首として、党を代表しての発言だろうか。それとも個人としての発言だろうか。いずれにしても党の総意が反対ならば、この時点で菅元代表を糾弾してなければならず、非常に場当たり的で一貫していない政党という印象はまぬがれない。別に自民党がベストとは思わないが、こいつら(総体としての民主党)はひどすぎる。本当に「多国籍軍への参加」が選挙の争点になったら、困るのはこの風見鶏ぶりをさらしてる民主党なんじゃない?
 また、実質上はともかく、形式的には先日のイラクの暫定政権への統治権委譲にともない、条件は満たされることになる。 イラク暫定政権からの多国籍軍支援要請は国連全会一致で可決されており産経 )、これに反対するということは国連決議に違反しろ、ということでもある。多国籍軍への参加が云々と言ってる政党やマスコミは、このへんのことをわかって言ってるのだろうかと思うのだが……マスコミの報道の偏り方にもほどがあるってもんだ。

[必殺] 怒りが火を吹く紅い銃口

 「からくり人血風編」第三話。大店の伊勢屋は五人組の強盗が入り全財産を失い、借金を返すことができず倒産した。しかし、実はこの強盗は狂言で、幕府に勝ち目なしと踏んだ伊勢屋は全財産を盗まれたことにして官軍に供出、維新後の政府の取引を一手に引き受けようという腹なのだ。そんな中、直次郎は土左ヱ門が官軍の密偵と睨みつきまとい、始終目を光らせる。土左ヱ門はあまりのしつこさに閉口するが、直次郎の遊び仲間三人が死体で見つかる。彼らと伊勢屋とのつながり、そして伊勢屋と官軍のつながりがあると知った直次郎は、土左ヱ門に伊勢屋との関係を問い詰める。そのうえ、直次郎のもう一人の遊び仲間が直次郎の目の前で狙撃・射殺され……

 官軍の密偵としての土左ヱ門、心を開かない土左ヱ門に疑いの目を向ける直次郎との間の立場を超えた友情と、二人が元締めのおりくに向けるほのかな思慕と、シリーズを通しての関係がここで築かれることになる。そして、この話があってこその最終話である。
 遊び仲間が目の前で殺された直次郎が怒り、土左ヱ門に襲い掛かる。土左ヱ門は直次郎に殺されかけながら、「お前に殺されるんなら俺は幸せだ」、「俺は心底お前たちの仲間になりたいんだ」。それをきっかけにお互いを認め合い始めた二人がおりくへの思慕をはさんで急速に距離を縮めだすも、手がかりの狙撃手を目の前で殺され、再び直次郎は土左ヱ門に疑いの目を向ける。しかし、土左ヱ門抜きで官軍への供出金を奪おうとするからくり人たちを救ったのは、同士のはずの官軍に向けた土左ヱ門の銃口だった。
 静かに熱い話。それだけに、最終回は悲しい。

[マンガ] 今日の買い物

 「グレイトフル・デッド」は面白いんだけど、おまけがないのは物足りないかも。続きがあるのかどうかがわからないのが微妙に不安なのだよなぁ。「ナポレオン」は、OURsのあの解説は誰が書いてるのかと思っていたら、市井のナポレオン研究者(?)に書いてもらってるということ。今巻からその解説も載ってます。最近の長谷川氏の絵柄の「目」の書き方はちょっと気に入らないのだけど、刑吏シャルル・アンリ・サンソンとマラー殺しのコルデーのくだりは、非常に目の表情の付け方が良い、と思った。これは連載のときから思ってたけど。
  朝目新聞 さんの 「○○○様が見てる」特集水木しげる版ジョジョ「ゲゲゲの承太郎」
 本体にたかるスタープラチナと妙に怖いような怖くないようなクリーム、ワロタ。