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2004年07月01日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] 悪党の二択(別に二択しかないわけじゃないが)

 知人曰く「今度の選挙、自民党と民主党どっちがよりひどいかという話だから、モチベーションが沸かないなぁ」。
 けど、民主党の発言やら公約やら過去の行動やら見てると、確実にこいつらに政権取らせたらヤバイ、と思えるのだものなぁ。民主が鬼の首を取ったようにアピールしてる自民の年金改正法案だって、民主は一旦合意してるし。マスコミの報道も実に胡散臭く、自民のネガティブキャンペーンとして民主を持ち上げてはいるが、民主の公約やマニフェストの内容に深く突っ込み、それを評価してる番組はあるんだろうか?
 当然 自民も民主のネガティブキャンペーンはやってる産経 )のだけど、まあ、これは自民の言ってることの方が正論ですな。だから自民の政策が正しいってことでもないけど。
 国民という立場から見れば自民もロクデナシだが、反自民集団である民主がロクデナシではないということではない。個人的には、一体なにをやりたいんだかさっぱりわからない軸のぶれ方から見て、民主党の方がより危険と思うのだが……
 もうひとつ、わけがわからないのはメディアの報道の偏り方である。 民主党によるメディア操作・世論誘導疑惑が再燃任天堂新聞 さん)。なぜ任天堂ゲームのサイトで??? と思わなくもないけど、メディアの民主党もちあげっぷりのおかしさを指摘。
  報道ステーション「民主寄りじゃない」と自己弁護した矢先……ubu'sReport さん)。グッジョブ!
 まあ、そもそも同じ政策思想を持った集団という性質が政党からなくなってる時点で、比例代表制なんて制度を取り入れたのが変なんだが、そうなったものは仕方ない。現状で「まだマシ」になるようするしかない。
 あ、あと民主やらが主張してる外国人参政権だけど、世界各国で認められている、と言ってるが、 こっちの資料 を見るとほとんどが相互主義で、民主がやろうとしてるような無制限かつ一方的な参政権の付与というのはほとんど前代未聞である。こいつらには絶対政権を取らせたくないなぁ。
P.S.よく考えりゃ二つしか選択肢がないわけじゃないんで(政権を取れそうなのというとそれくらいだけど)、タイトルをちょっと変更。あと、外国人参政権について明日、ちょっとだけ。

[必殺] 大奥の天下に挑む紅い声

 白濱屋の前に赤ん坊が捨てられる。飯盛り女たちはおもちゃでも拾ったようにはしゃぎまくるが、直次郎は赤ん坊に自分の姿を重ねる。しかし、白濱屋の前に現れた母親らしき女が二人組の男に殺される。なにか裏があると睨んだ直次郎はさぐりを入れるが、大奥につながりのある井筒屋が裏で糸を引いていて、さらにその糸を引かせているのは大奥の実力者染井だった。なんと赤ん坊は将軍の子で、自分の権力を守ろうとした染井が乳母と子の命を狙わせたのだ。井筒屋は事の露見を恐れ、二人組を配下に始末させ、さらに直次郎に二人を見張るようたのまれていた、直次郎のなじみの女郎までが殺され……
 大奥が舞台になるためか、冒頭以外幕末臭は薄い。幕軍側と官軍側とでどっちが勝ってもいいようにとちゃっかりしているおいねや、敗走してくる幕軍くらいか。しかしこのシリーズ特有の混乱期ゆえの猥雑な雰囲気は保っている。おもちゃのように捨て子を扱う飯盛り女たちを見て、七歳のときに無理矢理童貞を奪われ女性不信になった過去を土佐ヱ門に語る直次郎。そして赤子に情を移しすぎたばかりになじみの女を死なせてしまう。今回は完全に直次郎の話。若い男をあさり、すでに倒れる寸前の権力の座にしがみつこうとし、将軍の子を産んだ女をヒステリックに拷問の果てに責め殺す染井の色と欲とがすさまじい。

[アニメ] 光と水のダフネ

 タイトルと最終話サブタイトルが同じ。ネレイスカムチャッカ支店一行は、失われたマイアの記憶を求めて喪われた海底都市エルピダへ。そこで甦った記憶、見つけたものは……
 すげえ。まさかここまで大化けするとは思わなかった。マイアの命すら狙われるエルピダの秘密が明らかに。これは世界各国が封印しようとするわけだ。そして、唯一浮いていた感のあった「おじいちゃん」の存在がピタリとはまる。そうか、そういうことだったか。いや、もう実に見事としか言いようがない。見事なオーラス。ブラヴォー、おお、ブラヴォー!
 最後、つかさが見せる少しさびしそうな笑顔が非常に印象的。最初の頃の方の寒さや個性的過ぎるバランスのキャラデザや作画にめげず最後まで見続けた甲斐がありましたわ。


2004年07月02日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] 外国人参政権

 で、昨日書いたとおり、永住外国人の参政権についてちょっとだけ。検索してみたけども、賛否色々意見はあるようです。まあ当然か。
 まあ、ぐぐってほとんどただ上から並べただけです。わかってはいると思いますが、私は永住外国人参政権付与には(少なくとも現時点では)反対です。別に中立のふりするつもりもないんで、最初にそれだけ。
 賛成派の意見でももっともと思える部分もあるのですが、やはり現状の永住外国人参政権付与は危険であると考えます。以下、その理由を列挙。
  • 韓国における外国人参政権付与は 全会一致で否決 されており、相互主義云々という議論は成り立たない。(これについては韓国の方がむしろ正常なのだが、理由は後述)
  • 「外国人参政権は世界で一般的」という前提がすでに間違いで、正当化はされえない。(利害の対立が起こる隣国同士では相互主義やEUのような共同体が前提なのがメイン)
  • 参政権が地方参政権に限定されるという保障がどこにもない。「住環境を良くしたい」ということならば「住環境をもっと良くしたいから国政にも」という希望は必ず出るだろう。
  • 韓国との関係の問題。日本と韓国は隣国であり敵対国ではないものの、竹島問題をはじめとする領土問題などの紛争も同時に抱えている。この状態で一方的に韓国籍取得者に参政権を与えるのは無防備すぎと言うものである。この意味で全会一致で否決した韓国の判断は(民族主義的イデオロギーからであったとしても)正しい。
  • 国防上の問題。外国人参政権は「国交を持った国の国民のみ」と言ってはおり、当面北朝鮮籍(というか、朝鮮籍)の者は除外される。が、実は北朝鮮籍から韓国籍への変更は容易であり、北朝鮮と関係の深い人間が容易に地方に参政できることになる。少なくとも実効性を持ったスパイ防止法などの法整備がない限り、堂々と地方自治体に工作員を招く法律になりかねない。実は反対運動により廃止された在日外国人の指紋押捺は当時多かった密入国者防止と、こういったスパイ防止の目的で韓国政府からの要請されたものであり(韓国は自国民に指紋押捺を行ってる)、日本政府に「差別云々」という主張はかなり根本的に間違っていた。
 少なくとも三番目から五番目についてクリアされない限り、永住外国人参政権は俎上にのせるべきものではありません。

[必殺] 死へ走る兄弟の紅い情念

 「血風編」第五話。らしゃめん *1 と不義密通の相対死に(心中)をし、しそこねた若者が品川宿にさらされる。同じく生き残った女の方はおとがめなく再びらしゃめんをさせられたのに対し男の方のこの仕打ちに、世間の同情が集まる *2 。しかしその若者・紺次郎を見かけたおりくは顔色を変える。彼はおりくの元恋人・洋三の弟で、おりくがからくり人元締めを引き継ぐために泣く泣く別れざるをえず、傷心の洋三は新徴組に参加し京へ上ったのだ。そしてその兄が弟の前に現れる。じっと弟の前にたたずむ元の恋人に、おりくは心中穏やかならざるまま、兄弟を見守るのだが……
 必殺シリーズには三本だけ、主人公たちが殺しの依頼を受けず、殺しも行わない話がある。一つは第五弾「必殺必中仕事屋稼業」#20「負けて勝負」、二つ目は「必殺からくり人」#7「佐渡から御中元をどうぞ」、そして三つ目がこの「死へ走る兄弟の紅い情念」である。この話には明確な悪人は出てこない。いや、悪人はいる。しかし、紺次郎を、そして洋三を不幸に陥れた主犯は誰か、と言うと、誰でもない。想いを抱いたまま稼業と恋人とを天秤にかけ稼業をとってしまったおりくと、死ぬつもりで京に上りながら佐幕と勤皇の間で揺れ動き結局死に場所を幕軍決戦の地の上野に見出した洋三の、漠然とした後悔を感じつつもお互いを恨むでもないやりとりは大人のロマンス。最後に彰義隊に参加した兄弟の陣中見舞いに訪れるおりくと兄弟のストップモーションがラストに示されるが、彼らが望んでいただろう団欒だろうのに、とても哀しい光景である。彰義隊の末路を知れば尚更のこと。
 余談だが、洋三が参加した新徴隊は、白川平八郎が組織し、彼の志と袂を別った芹沢鴨らと近藤勇・土方歳三らが新選組を結成するに至った、まさしくその新徴組である。
*1: 外国人のお妾さん。西洋の水夫はメスの羅紗綿(羊)を船に乗せて性欲を発散させていたという俗説からこう呼ばれた。
*2: 相対死には生き残った方をさらした上で、人別帳からはずされ非人身分に落とされるというのが、不義密通は「姦夫姦婦は重ねて四つ」と言われ、両方死罪が定法だった。不義は普通は示談で話がついたらしいが。

[必殺] 悲恋を葬る紅い涙

 血風編第六話。深川の太鼓持ち彦六と辰巳芸者のお栄は内縁の夫婦。太鼓持ちと芸子の恋はご法度であり、秘密のことではあったが仲睦まじかった。とある大きな催しに呼ばれたお栄に、せめて恥をかかせまいと、彦六は知り合いのおかみさんに頼んで三十両はくだらないという簪を借りてくる。おかげでお栄の簪は衆目を集めるが、酔って帰ったその途中で簪を落とし、なくしてしまう。必死で探す二人だが、簪は見つからない。弁償するにも、三十両などという大金は二人に用意できるはずもない。お互い、「自分が工面する」と言い張るが、それが思わぬ悲劇を……
 太鼓持ちと芸者の夫婦が完全に主役。「賢者の贈り物」を思わせる麗しい夫婦愛が描かれるが、しかし物語は美談で終わらず、哀しい結末に。太鼓持ち「蛙の彦六」を演じるのは故・春風亭柳朝。新橋の芸者の置屋の真中に実家があったという師匠ならではの、それまでの時代劇で描かれなかった人情味あふれる、存在感ある太鼓持ちを演じている。支度金目当てに幕軍の義勇兵に志願し、使命感で志願した他の志願兵とまったく話がずれてる場面が面白い。妻のお栄は鮎川いずみ。仕事人シリーズの「何でも屋の加代」が有名だが、仕置人でもゲストを、商売人、うらごろしではレギュラーとして登場している。仕置人のころは若々しい小娘で、今回は脂の乗ってきた女と、変化が楽しめる。うらごろしくらいになるとあごの下にちょっとお肉がついてきてるのだけど……その二人が幕軍に見切りをつけ、軍資金を私しようという悪党士官に運命を翻弄される。
 お栄から身を売る相談を持ちかけられながら断った直次郎と、調子よさげながらも真心を持ってる彦六とつかの間の交流を持った土左ヱ門が犠牲となった二人のために怒りを爆発させる。特に土左ヱ門が悪党をしとめた後で「ステテコパッチめ!」と彦六に教えてもらった捨て台詞を吐き捨てるのは、おかしく、痛快ながらも泣けてくる。


2004年07月03日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 夏にしもやけ

 どうも冷蔵庫の冷えが悪いので良く確認したら、しもがほとんど氷になって貼りついていた。古い冷蔵庫とはいえ、そんなんなるまで気付かんのか。>ワシ
 で、仕方なくしもとり。何ヶ月かいっぺんやってるんだけど、夏場は湿気が多いので特につきやすい。一番壁側などほとんど完璧氷。でもなんとかひっぺがす。う〜ん、冷蔵庫の買い替え、考えようかなぁ。多分考えるだけだけど。

[必殺][その他] シェイはタンゲ、ナはシャゼン

  時代劇マガジン vol.8が出ていたので購入。必殺仕置屋稼業DVD発売に絡んで、印玄役の新克利氏のインタビューが掲載。やはりレギュラーは一週間に一日、下手すれば半日くらいしか揃わず、大変な現場だったのに楽しかった、というのは初期必殺のインタビューで共通して出てくる感想か。新氏の純朴な人柄が出てるようなインタビュー。亡くなった深作欣二監督や沖雅也をなつかしむところはちょっとしんみり来る。他に興味深かったのは、スケジュールの確保がぎりぎりで、他の役者の吹き替え演技で撮れるところは撮ってしまっていたという話が面白い。つまり、走るシーンの足のアップだけ、手のアップだけ、後姿だけ、遠景だけ、別の役者でカットを撮影してしまい、新氏で撮ったカットとつなげるということをやっていたので、撮影してる間は新氏はいったいどんなシーンだかさっぱりわからず指示されるまま動いたり表情を作ったりして、あとで出来たフィルムを見てどういうシーンなのか初めてわかったらしい。あと、次週放映分を前の週にぎりぎりで撮影していたとか。(当然最初は撮り溜めしてたのだろうけど、こだわるあまりだんだん撮影がおしてきたのだと思われる)
 今号は他には中村玉緒が座頭市に関連してのインタビューとか。丹下左膳のミニ特集で 丹下左膳が元は新聞連載の大岡政談で出た悪役だった と初めて知る。うわー、知らんかった。恥。悪役ながら隻眼隻腕の剣士という特異な風貌とそのキャラクターに人気が出、「こけ猿の壷」が書かれたのだが作者死亡でその二本しかオリジナルはないという。その後、遺族から権利を買い取り別の作者が丹下左膳を主人公にした小説を書いたらしい。そんな経緯があったのか。
 非常に怪しいのが「マツケンサンバII」なるもの。なんでも「暴れん坊将軍」で有名な松平健が舞台公演の最後にフィナーレとして必ず歌うものらしい。「マツケン音頭」「マツケン数え歌」「マツケン小唄」「マツケンでGO!」「マツケンマンボ」「マツケンサンバI」(順番はあやふや)と進化してきたとか。
 って、 マツケンサンバを追え! なんてサイトもあるし。7/7にCDが一般販売されるらしいが、店頭で見たら大笑いして思わず買ってしまうかも……

[その他][特撮] 赤いジャージのウルトラマンって言ったら

 NHK歌壇の読者からの投稿歌で、「赤いジャージのウルトラマン」と読んでる句があった。ナニ言ってるんだ選者! 赤いジャージのウルトラマンって言ったら、庵野ひ……げほげほ!
 特撮誌にデカレンジャー七番目の戦士「デカブレイク」とブレイドの新フォームが露出してきた。ブレイドの新フォームはなんつーか……やっぱり微妙。


2004年07月05日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] 突然のメール

 良いニュースか悪いニュースかと言われれば、多分良いニュースなのだろうけど。
 穴掘って埋めて隠したつもりもないけど、とっくの昔にその役目を終え、晒したまま放置していたものについての問い合わせ。え〜っと、引っ張り出してほこりを払えって話ですか? いや、まだ先方になんの確認も取ってないし、なにも決定的なことはない状態なのだけど(予定は未定)、とりあえず混乱だけが巻き起こる。落ち着こうと友人に相談したら「逃げちゃダメだ」と言われる。うう、ヘタレなおいらは思いっきり逃げ出したいですよ……

[その他] 実家にお中元を送ってみる

  共和水産 の通販で、実家に生サザエを送ってみる。で、先週末に ネットで発注 したのだけど、今朝共和水産から電話がかかってくる。
「え〜っと、航空便ですと日数がかかるので、生ものはお送りできないんですが……」
 あれ? 航空便? 普通にクール宅急便じゃないの?
「○○諸島ですと航空便になりますので……」
 まさか、と思い発注書の控えを調べるとうっかりして県名を書き忘れていた。実家の住所は郡部なのだけど、某諸島と同じ名前だったりする。いや、一応郵便番号も書いてはあったんだけど、あきらかにこちらのミスで「すいません。書き忘れてましたけど△△県で本土なんです」と平謝り。というわけで明日明後日には実家に届くと思います。
 注文した「共和水産」は、リンク先のホームページに行くとわかると思うけども、昨年7月2日に韓国の会社所有のタンカーにより沈められ、人物双方で多大な犠牲を出した 第十八光洋丸 の所有会社。韓国タンカー側の無責任さにもあきれかえった事故でしたが、7名が死亡・行方不明という惨事にも関わらず、マスコミがほとんど口をつぐんでいたことも印象的でした。マスコミの作り出そうとしている韓国ドラマ・映画ブームの人為性は、まあ別にいいです。たしかにこれに限らずブームってのは意図的に作る部分が大きいです。でも、こういう「報道すべきニュース」「目の前に確実にある問題」を流さないのであれば、それははっきりと「異常」と言わせていただきます。
 まあ、今回の注文は結構おいしいという話を聞いていたし(元々漁師さんたち向けの販売だったみたいです)、ささやかながら応援の意味も込めて。

[必殺] 恨みに棹さす紅い精霊舟

 「血風編」第七話。白濱屋に泊まった団体客がどう見てもただの田舎者なのに妙に金回りが良く、おりくは首をかしげる。しかしその中の一人、源二郎に口説かれたおいねはその気になってしまい、白濱屋もからくり人もやめて源二郎についていってしまう。これにショックを受けたのは元締めおりくとからくり人の一人新之介。彼はひそかにおいねに惚れていて、彼女を引きとめようとするが想いすら告げられない。だが、そんなとき、海外に逃すと約束したどら息子を殺された大店の主人が、息子の恨みを晴らしてくれとからくり人に頼む。主人は土左ヱ門の目の前で殺され、土左ヱ門たちは刺客を追いつめるが、なんとその正体は白濱屋に泊まったあの団体客の一人だった。おいねの身が危ないと知ったからくり人たちは、源二郎がおいねに語ったという「故郷はやつでの葉の乗った精霊舟が集まる場所」の言葉を頼りにその場所を捜しはじめる。
 おいねの勇退話にして、ある意味極端なまでに「からくり人血風編」というシリーズがどういうものかを象徴する話。源二郎たちの村・精霊村はころり(コレラのこと)の流行時に幕府に見捨てられ見殺しにされた。その恨みから日本人の海外移民を仲介する西洋人、そして官軍と手を結ぶ。しかし、結局それは虐げられた弱者がさらに弱者を食い物にするという、いたたまれない構図でもある。時代の流れの中で虐げられた弱者が道を踏み外し弱者同士で食らい合う、善人と悪人の境界の曖昧さが極端にあらわれている。また、大砲の射撃シーンなど爆発シーンが多く、時代劇っぽくないところも評価がわかれるだろう。
 両親を幕府に見殺しにされた恨みが野心へと変わり、今度は弱者を虐げる側になってしまった源二郎たちを容赦なく仕置するからくり人たち。源二郎は自分の正体を知り裏切ろうとしたおいねを始末しようとしつつ、からくり人に殺されるときにおいねに泣いて助けを求めるシーンであらわされるのは、身勝手というより人間の愚かさからの悲しさだろう。結局、おいねは助けられるが、これが傷心だったのか、この後は姿を見せなくなる。おいねが白濱屋を辞めてしまった直後、ショックを受けたおりくがぐでんぐでんによっぱらって愚痴るシーンは妙に可愛い。


2004年07月06日(火) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 帰らぬ愛に泣く紅い旅

 「血風編」第八話。徳川の世がひっくり返るのを感じてか、ヤケになったように「ええじゃないか踊り」に熱狂する人々。その中に一人だけ醒めた目でなげやりな態度を見せる飯盛り女・おはつがいた。おはつにはたちの悪い女衒・浄吉がひもとしてついていて食い物にされている。実はおはつは旗本妻木家に奉公していた娘。その家の次男・左近と恋に落ち、主人の許しも得て祝言を挙げる予定だった。しかし左近が京へ上る幕軍に参加、鳥羽伏見の戦いで死んだと聞いたおはつは狂乱し出奔した。その挙句、浄吉に騙され言われるままに捨て鉢に身体を許し、客を取らされていたのだ。ところが、死んだと思っていた妻木左近は実は生きていて、敗走する幕軍と共に江戸に戻ってきていた。しかしそれも身体に銃弾を受け明日の命すら知れない。左近は白濱屋に運び込まれ手当てを受け、それを知ったおはつが白濱屋に駆け込む。はやまって身を持ち崩したことを後悔し身の上を語るおはつに、おりくはひもの浄吉と手を切れ、と忠告する。その言葉に一旦は同意するおはつだったが……
 DVD−BOXのライナーノートによると映画「 哀愁 」と「 慕情 」にヒントを得て書かれたシナリオとのこと。そういやどっちも見てなかったな。それはさておき、すれ違いと勘違いから身を持ち崩した女が過ちを後悔し、やり直そうとするが出来ないことを思い知る、というある意味王道パターン。それに演劇的説得力を与えるのは、身分制度がはっきりしていたころの武家の象徴である妻木の奥様・縫の存在と、手練手管でおはつを手玉に取る女衒・浄吉を演じる綿引洪の怪演だろう。しかもどちらも通り一辺倒な記号的扱われ方ではない。
 縫は、一度は庄屋の娘とは言え農民身分のおはつと息子の仲を認めた *1 ことからわかるように、決してものわかりの悪い女性ではない。むしろ慈悲も思慮も情けも深い、よく出来た女性なのだ。実際おはつの今後の身を不憫に思い、白濱屋のおりくに、彼女の身が立つように金を渡して頼んでいる。が、その縫をもってしても身を売ったおはつともはや助からない息子の仲を認めるわけにはいかない。武家の女だからなのか、それとも女の直感でおはつを絡め取った情欲の糸を見抜いていたからなのか。
 そして一層強烈な印象を残すのは綿引洪演じる浄吉。もはや計算ずくではない、第二の天性と化した色と欲と情とが絡み合った、スケールこそ小さいものの実に人間的な「悪」である。綿引洪は名悪役として知られているが、この「情け容赦ない悪そのものだが悪魔的ではなくむしろ人間としての悪」を演じきっている。この辺りが名悪役と言われるゆえんだろう。
 おはつの左近に対する清らかな愛情と、浄吉との逃れられぬ肉欲の絆も実に対称的。
 ラスト、おはつの添い遂げられぬと知りつつもせめて愛する人の最期を看取ろうという慕情とそれを汲み取ろうとする縫の気持ち、そしてこの世を去ろうとする左近の心の平穏。それを踏みにじった浄吉をからくり人が仕置する。
 最後の正気を失い左近の姿を捜し求めるおはつの姿は、あまりにも哀しすぎる。
*1: 身分違いの結婚は原則的に不可能だが、一度武家の養女とすることでその問題をクリアする裏技があった。とは言えおはつが縫の眼鏡にかなう娘であり、左近が次男だったればこそだろう。


2004年07月07日(水) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 小判が眼をむく紅い闇

 「血風編」九話。幕軍を圧す勢いの官軍は大店に軍資金の供出を強要して回っていた。廻船問屋湊屋にも官軍士官が現れ、店の最後の商いの金を無理矢理に奪っていく。店の主人・善兵衛はそれを止めようとして殺されてしまう。一方、善兵衛にもひいきにされていた白濱屋にも出入りの按摩・武に、恋人が出来た。しかしその娘・おさよは兄の作造と組んで、武の溜め込んだ金を奪うのが目的だったのだが、純朴な武はその正体に気付かない。そんな彼女を湊屋の新主人・儀兵衛が見初め、作造に話をつけて妾にしてしまう。しかし、実は儀兵衛は偽官軍を仕立てて先代主人の兄を殺して身代を乗っ取り、店の金を隠し溜めていたのだ。その密談を聞いてしまったおさよは殺されるが、おさよを取り戻そうと湊屋にもぐりこんだ武がその一部始終を隠れ聞いていた。
 この話のテモチーフはズバリ「金の隠し場所」。冒頭で白濱屋の飯盛り女が結った髪の中に小判を隠していたり、儀兵衛が隠してた商売の金だとか、按摩の武が金の隠し場所に見張り番を置いていたり、湊屋が偽官軍に奪われた三千両の隠し場所だとか。しかしストーリー的にも混乱期に金を守ろうとする人々を軸に、そこに色々な人の欲望や情を絡ませている。
 少し腰の軽い感じの小悪党・おさよに惚れた純真な武の、傍から見ると一方通行なやりとり、こんな時代でも一歩身を引いた儀兵衛の妾お加代、善人、悪人、小悪党と、様々な人々が織り成す群像劇が、血風編の醍醐味でもある。はかなくも猥雑な雰囲気が楽しくも奥深い。群像劇だからそれぞれの人物の描写は短いはずなのに、その密度は濃い。主役急のキャラも描写が少ないのでどうもおとなしい印象のある血風編だが、こういうまとめ方を見ていると舌を巻く。特に騙されていたにも関わらず、おさよの恨みをはらしてくれと泣いて頼む武の姿は悲喜劇的。余談だが、どうも土左ヱ門は純朴な人間、真心を持ってる人間に惚れこむ傾向があるらしい。密偵として人間の汚い面を見すぎてきたからかもしれない。だからこそ最終回、直次郎に許せないものを感じたのだろうが……

[その他] 不具合多杉

 ノートパソコンの調子が極めて悪い。HDDのリードエラーが頻発し、終いにゃ立ち上げ時にHDDを認識しなくなる始末。ユーザーサポートに電話して文句を言うが、まあ例によってのらりくらりとした返事。で、その後、もう一度一応バッテリで立ち上げてみると……あれ? 普通に立ち上がる。まったく問題はない。今まで単に熱暴走と思っていたけど、実はちょっと問題が違うのかもしれない。いずれにしても修理には出すけど、もうちょっと、現象を観察してから。
 知人たちに色々相談事。で、期待していた以上の助言や情報をもらう。ううむ、普段思っている以上に知人には恵まれてるのかもしれない。

[特撮][アニメ] ブレイド「始め」ました

  ブレイド は、イーグルアンデッドが 知人 にソックリと、知人間でもっぱらの評判。いやいや、小沢番長(藤田瞳子さん)と競演なんて、うらやましい限りですよ! って、え? 別人?
 しかし、こないだの井上敏樹の担当回といい、ブレイドはメインライター以外が書いてる話の方が面白いなぁ。今回は會川昇脚本。
  デカレン は、走る話。正ちゃん走るのが仕事? デカレンはなかなか上手くまとまっていて、安心して見られる。今回のアリエナイザーは、メップル?
  プリキュア は、前半の山場に向けてのスパート。大事な人を傷つけるくらいならと、消滅を選んだキリヤの存在が尾を引いている。子供には鬱な展開だろうけど、プリキュアの玩具は結構売れていると聞く。本当だろうか? なら、安心なのだけど。あと、どうも後半に新キャラ投入らしい。あと、忠太郎は承太郎ディスガー!?


2004年07月08日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] とらぬ狸の紅い舌

 「血風編」第十話。土左ヱ門は官軍が江戸に上ってきたにも関わらず軍に戻ろうとせず白濱屋に居続ける。のみならず、おりくたちに官軍の密偵の見分け方まで教える。土左ヱ門は官軍にも愛想をつかしはじめていたのだ。そんなおり、白濱屋を含めた品川の旅館組合に薩摩の密偵を名乗る男が、品川に火をかけることを見逃す代わりに賄賂を出せと迫っていた。おりくは土左ヱ門に教えてもらった方法で本物の密偵か調べ、本物だとわかるがどうにも腑に落ちない。大金だということで一旦返事は保留する。一方、江戸を捨てて逃げた人の土地を二束三文で買占めての一攫千金を夢見て江戸にやってきた田舎の造り酒屋夫婦が白濱屋に泊まる。妻のおよしは商いの才能がない夫・栄吉を心配しつつとめることが出来ずにいたが、案の定だまされてなけなしの金をすべて奪われる。このままでは宿代も出ないし国に帰ることもできない。そこに例の薩摩の密偵が現われ、ちょっとした芝居をしてくれれば礼金を払おう、と持ちかける。それに飛びつく栄吉だったが……
 前回は偽官軍だったが、今回は本物。しかし、官軍の中も腐りきっていた。土左ヱ門はかつての親友が私腹を肥やそうとしてるのではないかと疑うが、疑いきれない。そして裏切られたと知り、腐りきった旧友にウィンチェスターの銃弾をありったけ叩き込みながら「もっと早く死んでりゃ良かったんだ」と吐き捨てる。もっと早くに堕落した旧友の正体を見抜いていれば犠牲者を出さなかったのにという後悔と、信頼を裏切ることを憎む土左ヱ門の怒りである。
 また、もうひとつの見所は酒屋夫婦とその幼馴染の飯盛り女・おたねのやり取り。かつて男に想いを寄せながら家族のために身を売らざるを得なかった境遇、それに対して裕福で好きな男と添い遂げたおよしへの嫉妬。もはや恋敵として以上の嫉妬と憎悪をたぎらせる。夫の仇を討つ金を工面させるため、およしに飯盛り女になることを決意させた瞬間の勝ち誇ったような表情は、女の嫉妬の恐ろしさを思い知らされる。
 レギュラーもバランスよくゲストに絡んで、殺しの見せ場もなかなか良い、総じて質の高い回。  明日は最終回「夜明けに散った紅い命」。とても好きな最終回。


2004年07月09日(金) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 夜明けに散った紅い命

 「必殺からくり人 血風編」第十一話(最終回)。もはや徳川の命運も定まり、品川も続々と上ってくる官軍であふれかえる。人々は逃げ惑い、白濱屋も商売どころではない。土左ヱ門も官軍に戻れば相応のポストが用意されているのだが、功績を挙げるためだけに無意味な残党狩りを行う旧友を見て官軍に愛想を尽かし、からくり人として生きる決意をする。そんな土左ヱ門を好ましく思うおりく。一方玉ころがしの直次郎も世が世だけに商売にならない。これからどうなってしまうのか、漠然とした不安の中、玉ころがし仲間の仙吉から薦められたいい稼ぎ口というのが実は官軍の密偵。残党狩りを手伝えと言うのだ。気の乗らぬまま引き受ける直次郎。それを知った土左ヱ門は直次郎に絶縁を叩きつける。そんな時、白濱屋に一人の青年・徳松が泊まる。実は徳松は幕軍の脱走兵。武士にあこがれて彰義隊に参加したものの、ほうほうの体で逃げ出したのだった。彼に情を移した飯盛り女のおまきに身の上を語るが、それを隣室にいた直次郎と仙吉が聞いてしまっていた。泣いて見逃してくれと頼むおまきに、直次郎は決して青年を売る真似はしない、仙吉にも口止めする、と約束する。しかし、その夜、官軍が踏み込み松吉を斬り殺す……直次郎が売ったと思ったおまきは直次郎を責め、土左ヱ門も直次郎の裏切りが許せず殺すと息巻く。だが直次郎は顔を青くしたまま「お前と殺りあう前に片付けなきゃならねえことがあるんだ。それが済んだら、こっちからカタをつけにくる」と白濱屋を飛び出す。直次郎が向かったのは仙吉の家だった。直次郎の口止めにも関わらず徳松を売ったのは仙吉だったのだ。俺をコケにしやがって! と剣幕をすごませる直次郎に、仙吉は動じた様子もない。それどころか居直ったように言い放つ。「コケにしたのはどっちだ。おめえ、からくり人なんだってな」気がつけば辺りはすっかり官軍の兵士に囲まれていた。ここでつかまればおりくにも官軍の手が及ぶ──直次郎は満身創痍となりながらも長屋に逃げ延びる。土左ヱ門は明け方になっても直次郎が戻らないことに不安を感じ、直次郎の長屋に駆けつけるが、そこで見つけたのは──
 官軍の狗の土左ヱ門と直次郎、その立場が最終回では逆転する。そして一度はお互いを認め、友情を通わせた二人が、おりくをはさんで、また維新という時代の大波に翻弄され、再び立場を分かってしまう。第三話で土左ヱ門は直次郎に「お前に殺されるんなら本望だ」と言った。直次郎の心根に惚れたのだろうが、直次郎が裏切ったと思った瞬間、それまで見せたことのない殺意を直次郎に向ける。一方直次郎も命乞いをするでもでなく、命をかけて落とし前をつけようとする。結局仙吉の罠にはまった直次郎はおりくにしたためた手紙を残し、命を落とす。そしてその直次郎の行動に、土左ヱ門ももう官軍に戻れなくなると知りつつ、残党狩りを行っていた旧友を始末する。なぜ仙吉が直次郎の正体を知っていたかが腑に落ちないという一点を除いて、からくり人自体が結局は時代のうねりの中で道を誤り死んでいき、また引き裂かれた友情に命がけで応える姿は必殺シリーズでも屈指の名エピソード。
 その他、冒頭に彰義隊の脱走兵で処刑された夫の遺髪を取ってきてくれと頼む依頼人に、その依頼に「やりましょう」と答える土左ヱ門など、良いシーンが多い。
 短期シリーズにもかかわらず吉田日出子演じるおいねが途中までの登板だったり、ピーター演じる新之介の出番と存在感が少なかったり、中盤はゲストキャラのドラマがメインで土左と直の友情やおりくとの三角関係を描く余裕がなかったりという欠点もないではないが、急造シリーズと言う話が本当に信じられない出来である。

[その他] 夏バテ対策

 なんだか食欲がなくなりかけてこりゃやばいと思い、昼飯はちょっと奮発して 大須の丁字屋 へ。夏野菜天そば(ころ *1 )を頼む。さやいんげんとヤングコーン、それと茄子のてんぷらが乗っかってる。あつあつのてんぷらにつめたい汁がイイカンジ。かすかな苦味が却って滋味。
 インターネット古書店で 蘭と狗─長英破牢/中村勝行必殺シリーズ完全百科 を購入。なぜこの二冊を同時に買ったかというと、「蘭と狗」の作者、中村勝行氏は必殺シリーズの脚本を手がけてもおり、さらに「蘭と狗」の主人公・高野長英にこだわるきっかけになったのは、「新必殺からくり人」で蘭兵衛こと高野長英を描いて、興味を持ったからだと言う。さらに後書きによると中村勝行氏は役者で現国会議員の中村敦夫氏の実弟だという。これは知らなくってちょっとびっくり。
*1: ひやし麺のこと。主に冷やしうどん・きしめんを指す。

[その他] 頭痛え

 そりゃね、あたくしの名前でぐぐられて検索結果トップに来るくらいのことは自業自得と諦めますぜ。でも、「不定期」でぐぐってここがトップになるってのはどういうことよ!? すいません、さすがに勘弁してください。(日記名変えるべきか?)


2004年07月10日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 言っても信じてもらえない

 友人がチャットで「サントリーの山崎を飲んでる」と言ったので「美味い?」と聞いてみた。 美味いよ? と答えたので(後で聞いたら山崎12年だとのこと。そりゃその値段で不味かったら暴れる)、「前にサントリーが輸入してるジャックダニエルと平行輸入品を飲み比べたらサントリーのは別物のようにひどくって云々」という話をしたが、どうも信じてもらえなかった模様。本当にホントなんだってば。
 友人は「(利ざやの高い)高級品なら水増しする理由がわかるけど、廉価品でそうする理由が見当たらない」と、某社の商品開発らしい言葉を。理由は推測するほかないけど、実際飲んでみると別物なんだからしかたない。
 高い酒が美味いのは当たり前なわけでして、安くってそれでいてわりと飲める酒を探すのが私みたいな酒飲みには重要事項なのですよ。だからその意味ではジェムソンあたりは非常に当たり。ウォッカはほとんど酔っ払うためだけの酒みたいなものだけど、夏場には冷凍庫でキンキンに冷やしたウォッカを煽るのも暑気払いには悪くない。ところがこのウォッカも、サントリーが出してるものは「冷凍庫の中で凍ってしまう」という話もあって……本当にサントリーはなにをやってるんだろう? 安酒だと思って相当いい加減なことをしてるんじゃなかろうか?
 私はサントリーの洋酒を応援しません。(おいおい

[その他] これじゃ戦争は作れません

  戦争のつくりかた なるネット絵本が結構話題だったそうで(ワシが知るくらいだから、もうブームは過ぎてるのだろう)、職場にプリントアウトしたものがあったのでパラパラと見てみる。ま〜、なんつーか……
 いや、「戦争、イクナイ!」って主張は正しいんですよ。正しいんですけどね……
 たとえば、
わたしたちの国を守るだけだった自衛隊が、武器を持ってよその国にでかけられるようになります。
(中略)
戦争のことはほんの何人かの政府の人たちで決めていいということになります。
(中略)
戦争が起こったり、起こりそうなときは、お店の品物や土地を軍隊が自由に使える、という決まりを作ります。
 なんだか書き写してて頭痛いんですけど。つまり、この作者は「いざ戦争になったら責められるにまかせて日本を舞台の持久戦だけして、急を要するのに迂遠に国会で討議して人命と国民の財産の被害をいたずらに増やし、同じく迂遠に土地の使用許可や道路の法定速度を守って敵の侵攻の後手後手に回るのが正しい」という考え方のようです。しかも「国民を監視する」「国の言うことに意義をはさめなくなる」などなど、根拠レスの妄想満載。あと、外交と言う視点もすっぽり意図的に抜けてるのも痛いですね。「相手」という視点ナシにどうやって戦争しろっていうのか。
 これじゃ戦争は作れません。また書かれているのと逆のことをやっても別に戦争は防げません。
 こんな頭の悪いプロパガンダが世間に受けてるんだったら、民主党の支持が増えるのも納得できます。必ずしもプロパガンダが悪いとは思いません。プロパガンダをプロパガンダとして、きちんと内容を検討する限りにおいては。
 まあ、こんな私ですが、自民支持というより民主は明らかにアカンだろ、という立場です(チャレンジャーは民主党に政権取らせてみるのもいいと思います。後悔しても知りませんが)
 でも本当なら こんな党 に入れてみたい。(実際に入れたら無効票だが) もしくはアクメツ党。

[その他] プロパガンダです

 え〜っと、最初からそう宣言しておきます。ただ、書いてることは事実です。
 先ほど民主党名義で「ご意見ありがとう」というメールが来て「?」となる。そういえば著作権法改定(あれは改正などとは呼べない)の折、党としては賛成であるのに党議決議に逆らって退場した民主党の川内博史議員に対し、違反に対する処分を行わないで、という意見は送ったっけなぁ、と思い出す。どうせ定型メールだろうので、と期待せずに中身を見たのですが……中身はさらに予想の斜め上。要は「民主党に投票を」という宣伝なのだけど、
首相単独で行ったイラクでの自衛隊の多国籍軍参加表明等をはじめ、
おいおい。 あんたのとこの党も支持すると約束してますよ?  第一「国連決議に反しろ」って話なんですけど、つまりは。そのことは全然説明しないのね。「説明責任を果たす」と書いてもあるのだけど、呆れるばかり。
 当然川内議員の処分のことや(無事、処分は見送られていますが)著作権法改定のことにはノータッチ(所詮定型文書ですから)。やっぱこいつらヒトの話聞いてねえ……
 ちなみに、意見のメールを送ったのは一ヶ月以上前です。定型メールを送るだけなのに、今までなにしてたの? つか、人のメールちゃんと見た? どうも民主党にとって(民主だけとは限らないけど)ご意見メールの窓口はメールアドレス収集のシステムに過ぎないようです。(実際最初からさほど期待はしてないのだけど、こうあからさまでねえ)

[アニメ] やはり違和感

 ビデオ録画の都合上、 ウォーターシップダウンのうさぎたちケロロ軍曹 を連続して見ることになるのだけど、ウォーターシップダウンに出てくるピグウィグとケロロ軍曹のギロロ伍長は、たまたま当ててる声優が同じ 中田譲治 氏。どちらも軍人気質で厳格な性格というのは同じなのだけど……実はかなり常識人(常識蛙?)なギロロに対し、善人(善兎?)ではあるのだけど微妙に性格破綻者なピグウィグは、似てるのだけど微妙に違うという違和感が……
 夕べ録画した スパイダーマンの新作アニメ を初めて見たのだけど、3DCGだったのでびっくり。トゥーンシェードはかけてるけどもやっぱり違和感はある。だが、アメリカアニメの違和感もあるので、そんなに気にならない。日本だとやはりこういったキャラクターも全部3DCGで、というのは市場のニーズもあってか一般的ではないけど、海外では色々試みられてるのだなぁ。