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2001年08月21日(火) 旧暦 [n年日記]

オタク時事ニュース

 何故か 逆境ナイン、舞台化 なんて話があったりとか、 ファイナルファンタジー、TVアニメ化 だとか。FFの方の記事は映画の話はあるけどOVAの話がないってことは、やっぱりあれは無視されたんかね。無視されても仕方ない出来なのは間違いないが。
 OURsLITEにて次号から嶺本八美氏が新連載。微妙に美人でなくやぼったい女性キャラクターを描くところが結構好きなマンガ家さんなんだけどね。
 え〜、じっさいのところそれどころじゃないのですよ、名古屋は。見事に台風直撃。しかも満潮の時間帯で足が遅くて勢力の強い台風。名古屋は木曽川水系を使えるから、近隣のところとか関東とかに雨降らせてあげてください。神様神様。
 SF大会参加レポート往路編。
 今回も 林氏 の車に同乗させて貰い幕張へ。今回林氏は新兵器としてGPSユニットを導入したのだが、ノートPCにつなぐタイプのもので結局ナビがいないと使いにくいというシロモノ。難儀やのう。
 前回横浜のZero-CONの時はぎりぎりの時間帯で行き、ほぼ完徹だった反省から、今年は途中旧家を十分入れるためにかなりの時間の余裕を持って行くことに。往路では色々アレでコレな話は相変わらず。こっそりと仕入れた「うにゅう」の目覚し時計を見せたら大受け。しかしコイツが案外と使い勝手が悪い事が後に露呈する。午前三時ごろ、都内入り目前の港北PAでついに力尽きて二時間ほど休憩して仮眠。うにゅう時計は実は文字盤が無いために、時間合わせが非常に難しい。結局林氏の携帯の方が早く鳴ってお目覚め。
 それから首都高速に入り、若干の渋滞はあったものの大体においてはスムーズに幕張まで到着。この時点で大体午前六時半。受付は九時からなので、ここでも二時間ほど仮眠。この時もうにゅう時計、全く役に立たず。
 九時ちょっと前頃に目を覚まし、宿泊予定のホテルの駐車場に車を入れて、幕張メッセの会場へ。宿が会場に極めて近いので嬉しい。同日に海岸の方でSUMMER SONICとかいう音楽イベントがあるようなのだが、そこへ向かう客層は明らかに違うのでわかりやすい。とは云え受付前の行列が幾ばくか出来ている。前に時刊新聞社の関係者らしい人がいて、世間話などしてる間に受付が始まる。受付をすんなりと済ませてオープニングセレモニー会場のホールへ。ホール前ではMASTさんと出くわし、早速名刺交換。今回のSF大会でははじめての試みとしてSF大会内オンリーの名刺を作って参加者に渡し、参加者同士のスムーズなコミュニケーションが取りやすいようにという配慮を行っている。流石DAICONグループがメインの運営にかなりいるだけあって、そういうイベントのツボは心得ている。ホールに入って林氏と席を確保した後、PHSに今回初参加な友人からの連絡が入っていたことに初めて気付く。ホール内はPHSがつながらなかったのでホールの外に出ようとすると、小川さんと出入り口でばったり。ここでも早速名刺交換。大体の席を確保した位置を教えて会場外へ。会場外で友人と挨拶。最初のSF大会ってのはその後のSF大会の印象を決定付けるので、いい大会になるといいなあ、と密かに願う。
 席に戻って林氏、小川氏と話しているうちにオープニングセレモニーの時間。今大会実行委員長の武田さんは「のーてんき」の格好ではなく普通の格好で壇上に。開口一番「すいません。オープニングアニメーションは、間に合いませんでした!」会場拍手で大爆笑。ここ暫くのSF大会ではオープニングアニメーションは企画されても間に合った試しはないという伝統が出来てしまっており、その伝統を踏襲したということになる。オープニングアニメは後でネット上で公開すると言っていたが、本当に作っていたのだろうかとは多分参加者の殆どが考えたことではないかと思われる。まあ予想通りの出来事の他にはトラブルも無く、オープニングセレモニーが終了。まずは今大会名誉実行委員長である小松左京氏を交えてのトークセッション「教養」が行われるのだが、それはまた明日のご報告。


2001年08月22日(水) 旧暦 [n年日記]

SF大会・大会初日編

 あ〜、良く考えたら昨日の日記に間違い。MASTさんとはホールの中でご挨拶いただいて、そのお連れさん方とはオープニング企画の後で名刺交換したんでした。私、最初ボケてMASTさんを別の方と間違えて名刺貰っても頓珍漢な事言ってたんですが。恥ずかしい記憶だから記憶から消したかったんかなぁ。ボケ助はだめだなぁ。
 で、そのオープニング企画「教養」。同名のタイトルの本と同じコンセプトで、小松左京氏のそのあふれんばかりの「教養」をもってエネルギー問題から宇宙に至るまで語っていただこうという企画。いやぁ、何を話していたかというのは、正直あまり良く覚えてなかったりするのだけど、話してると小松左京独演会な感じでどんどん話が飛んでいってしまったのは良く覚えている。小川さんの話とか野尻さんの掲示板とかで一日目の晩に行われた小松さんの部屋での語らいの結果を聞くと、どうもやっぱりそういうことらしい。おまけにむちゃくちゃフランクな人らしい。う〜む。
 「教養」が終わった後はさっき書いた通り会場外でMASTさんのお連れの方たちと名刺交換して各々好きな場所へ。私は特に目的が無かったので、広場へと。ディーラーズルームへ行き、知人の水城さんが原稿を書いた「宇宙の傑作機・ソユーズ」の改訂版を買う。その他ぶらっと回ってみるが、まだ早いためかローカスなど、人のいないブースもある。そうしてると目に入ったのは海洋堂のブース。「宇宙の戦士」のパワードスーツのアクションフィギュアが! そう言えばSF大会で先行発売するっていう話だった。欲しいが4000円は安いのだがお安くない。泣く泣く諦める。他にもぶらぶらしながらアナログゲームの部屋に差し掛かると、なんか珍しいモデルガンがずらっと並んでる場所へ。ええなぁ、と思って見ていると、そのモデルガン(ドラムマガジンの奴だがなんだか良く知らない。トンプソンじゃないのは確かだ)を触っていた観客から受け取ったひげで恰幅のいいお兄ちゃん、名札を見ると速水螺旋人さんだった。おお! と思ったら、そのモデルガンを触っていたのはよく見たらさっきの「宇宙の傑作機」の水城さんだった。なんか楽しそうにお話の最中だったので水を差すのも申し訳なく、まあ挨拶は後日でも出来るかと思っていたら、この後水城さんに挨拶する機会がありませんでした。シテオク。
 そいでもって初っ端の企画、どこへ行ったかと言うと「東欧幻想映画の部屋」。「SFちゃうやん!」と思うかも知れないが、東欧のSF映画、ドラマの解説をするという企画なのだ。SFじゃないのもあるけど。内容はまあこんなものかという感じのものが多かったけど、「灰とダイヤモンド」のワイダ監督がテレビ用に作った、スタニワフ・レム原作「俺は誰だ!」なんてものが見れたのでそこそこお得。
 次は「庵野秀明と愉快な仲間たち」。会場へ行くと企画開始時間前に入り口付近を出たり入ったりしているヒゲ眼鏡発見。他ならぬ庵野秀明氏でした。会場時間になって庵野さんとゲストの方々が入ってきたのだけど、ゲストの中に貞元さんはともかくとして、何故かマンガ家の安野モヨ子さんやそこらを歩いていたらゲストが二名ほど遅れるからという理由で急遽ゲストにさせられたというとりみき氏が。ちなみに遅れた二人というのはガメラの特技監督の樋口真嗣さんと「フリクリ」の鶴巻監督。理由は「京葉線が一時間に数本しか出てないなんて知らなかったんで電車乗り逃した」というもの。う〜む。司会の庵野さんもゲストの方も、どうにも何話していいのか会話が途切れがち。特に安野モヨ子さんは「何故こんなところに呼ばれたのかしら?」という感じで雰囲気に気圧され気味。一番こういう場に慣れてると思われるとりみきさんがいろいろと話題を振って庵野さんがそれに答えるという形に。しかし庵野さん、やばいことになりそうになると途端に口を噤む。いやあ、きっと映画の「さよならジュピター」がどうとか「ガンヘッド」がどうとか、もっと色々言いたい事があったんじゃないかと思うんですけどね。じゃ、ガンダムの話とかならみんなわかるでしょうとか、色々話すがどうも間が持たない。そうこうしてるうちに遅れてた二人のゲストが到着。こうなると主導権は遅れてきた鶴巻さんに渡る。「『プラネテス』ってマンガありますよね? 僕は時々匿名で掲示板を荒らしたりするんですけど、荒らすって言うとなんですけど、『プラネテスってSFだよね』って仲良く話してる小さい掲示板とかに匿名で『プラネテスってSFじゃないんじゃない?』と書いたりするわけですよ」などという話から「SFとは何?」的な話へ。一応フォローしておくと、鶴巻さんにとってはプラネテスは技術マンガの延長みたいな感じで、SFとは違う感じだ、という事であって悪意ではないです。多分。じゃ、エヴァはSFか、という問いに対し、「エヴァは巨大ロボットものやろうってことだったからなぁ。SFじゃあないよね。(ATフィールドの設定はSF的だという突っ込みが入り)ああ、そうか、そう考えるとエヴァもSF的なのかなぁ」「SFって事だったらトップ(をねらえ)がSFだよね。5話目と最終話はオチがもうしっかりとSFだったから後は何やっても良かった」(トップをねらえの最後の「オカエリナサイ」の「イ」の字が左右反転してたのは、時の流れを考慮したのかという会場からの問いに対し)「まあ、だいたいそんなところです。イをひっくり返すかどうかでは当時ガイナックスでも揉めたんです。ひっくり返さない方が万人により受けるエンタテイメントになる、けど、敢えてそういう気持ちよさを捨てて、SFにした」トータルでまとめると、技術的理論的な裏づけがしっかりしていればSFだとは思わない、しかし本当にハードなSF的なもの(ハードSFではない)とエンタテイメントというのは究極的には相反する部分がある、といった感じ。実はこれはそのまま次に行った企画「瀬名秀明 SFとのセカンドコンタクト」に繋がる。
 お次は色々悩んだ末、「ゲゲボドリンクの部屋」に以前友人のりかーさんからゲリラ的に襲撃されて置き土産に置いていかれた「モリンダ タヒチアン ノニジュース」を差し入れして「セカンドコンタクト」へ行く(逃げたとも言う)。いや、一応例の騒動もあったし、気になるじゃない? ね? ね?
 SFセミナーに端を発する瀬名さんの「これはSFではない、を禁止しよう」といった一連の提案をめぐるネット上での騒動があったわけだけど、一月近くを経て、一体どのように移り変わったか、どういう対話がなされるかを期待したわけです。
 ちょっとこの企画で参加者として失敗したな、と思ったのは、瀬名さんのSF観というのを最初に質問してはっきりさせておけばよかったなということ。他の二人、野尻さんと野田令子さんの立場はDC1・2で少しお話したりしたこともあってだいたいわかるのだけど、瀬名さんの場合はハードSFよりなのかそれとももっと違うのか良くわからない。しかし企画自体はSFを巡る書店から出版、編集の現状、そしてファンダムの現状を交えて、広範囲に渡って問題提起が出来た企画だと思います。多分そのうちネット上に議事録が掲載されるはずだと思うので、そちらを参照してください。
 え〜っと、次は特に目当ての企画も無かったので広場に設置されたステージで行われた「メディアファクトリー 新作プロモーション」へ。まあどれも特に言及する必要はないものばっかだった気がするんですが、一つ目の「ヴァンドレッド」が終わった時点で席から離れてく、どこかで見たヒゲ眼鏡の人物が…あ、庵野さんだ。庵野さんは後で捕まえて無理矢理名刺交換してもらいました。(^^; あと、この企画の間中、時々広場内に鳴り響く爆音が…裏で行われていた「映画用特殊効果実演ショー」の撮影用爆発の実演だったらしいのですが、託児所で子供は泣き出すは、広場で同時に行われていた企画の会話がそのたびにストップするは、しまいには広場責任者から中止命令が下るはでなかなかに面白げな企画でした。<おいおい
 お次は林さんと合流してホテルにチェックインした後すぐに戻ってきて「怪獣酒場」へ。前の方で何かトークをしてましたが、林氏と、ここで合流したnnagaiさんとそのお連れさん、それと近くの人たち交えて飲んだくれてました。ここで知人の3200たかさんに呼び止められ、かの方面では有名な「軍服人間」サイトーさんにご紹介いただく。おお、これが噂のサイトーさんか。珍しい方とお話させていただいただ。ありがたやありがたや。
 そんなこんなで酒が乏しくなると、隣の「リベンジ・ザ・幕張」にちょいと行ってみる。ゲストは米沢さんはじめとする方々です。まあそんなところです。多くは語りません。
 実はその前の怪獣酒場開始直後に友人の上田さんから「サバイバーショット選手権に出ないか」との誘いを受け、上田さんと林氏、私と、nnagaiさんとその連れの五人でチーム登録をしていた。うーん、愛國戦隊大日本VSフランスファイブ見たいんだけどなぁ、とか思いつつ、実は内心やる気が結構あったり。参加チーム十チームだが、最初になれない者が多いということで練習試合を一通り。フィールドは広場内にしつらえられた、ダンボールの柱の林立した10m×10mほどの場所。やってみると、あれれ? 案外とチョロイかもしれない。でも練習だしなぁ、と思いつつ、初戦を闘ってみると、相手は遮蔽物を利用して隠れつつ撃つという事はあまりしないでわりとひたすら突進してくる。サバイバーショットの光線収束率というのは狭角設定にしても結構広いので、面白いように当たる。こっちは隠れてる、向こうは突進してくるだから勝てないわけが無い。ひょっとしてあくまでお遊びで本気じゃないんじゃないだろうかと思ったが、一回戦、二回戦で前のチームから受け取った銃の設定は光線の収束が広角になってたり、単発でなくオートになってたりとレギュレーション違反が…おいおい。むっちゃやる気やん。
 ついに決勝になり、一応作戦タイムを持つが「ま、これまでどおりにやるか」という結構アバウトな作戦に。決勝だと流石に向こうも遮蔽物を利用してくるが、ワシともう一人が回りこんで背後から撃つ(汚いと言ってくれるな。これも勝負だ)のを他のメンバーが援護という分業がばっちり出来ていて全員生き残ったまま相手チームを殲滅。なんか優勝ということになりました。おいおい、ホンマにええのんか? 優勝商品は「フリクリ」のハルハラハル子のブリスターパック。う〜む。その後念願の「大日本VSフランスファイブ」に。どっちも戦隊もののお約束をギャグとして楽しめないときついところはあるけど、アマチュアフィルムでこれだけのものを作った両者には頭が下がる思いです。ちなみにフランスファイブの公式ページは こちら
 ビデオの上映が終わったら早々に退出して「ネット系SF者のオフ会」に。なんかもう大分話が過ぎていて、途中参加はきつかったけど、一応名刺を配りまくって星雲賞非公式ノミネートを宣伝。ま、地道な営業活動ですよ。ここでの会場でも野尻さん関連の方が「ありうるSFを望むか、ありえないSFを望むか」というアンケートを。結果はほぼ半々。なかなか興味深い結果でした。ここを終えて、その日は宿に戻って寝ることに。続きはまた明日。


2001年08月23日(木) 旧暦 [n年日記]

SF大会参加レポート、帰還編

 気持ちのいい朝〜、ということで9時ちょっと前にお目覚め。シャワーだけ浴びて朝食へ。しこたま喰った後、手早く荷造りして会場へ。
 二日目初っ端の企画は、当然「宇宙開発の部屋」。最初に野尻さん持参の「ロケットガール」のプロモーションビデオ。ちとキャラの顔があっさり目というかおしょうゆ系というか、そんな感じだけどメカに関しては予想外なまでの書き込み。マックスQで音速突破の霧まで出てくる。まだこれに監修が入るとか。おいおい。尤も媒体や製作会社が完全に決まってるわけでなく、このプロモビデオを持って各会社に宣伝するという。夢は全二十六話テレビシリーズ? そいでもってゲストの一人、NASDAの野田さんが北欧土産のお菓子を会場の人に回しましたが、これがまた凄い味。飲み物だったら間違いなくゲゲボの部屋行きです。どんなに凄いかというと、あまりに凄い味でその後何が話されたかすっかり忘れてしまうくらい。……え〜っと、そういう事にしといてください。
 会場内、終了後の会場外で水城さんらしい人を見かけるが、なんせ私、目が悪い。更に頭も悪い。当然顔も…いや、そんなことはどうでもよろし。とにかく人違いだったらどうしようと気後れしてる間に友人とあれやこれやと話してたりして時間切れに。う〜む。もたもたしてなきゃ良かったな。
 例の謎のお菓子のお陰でまだ意識が朦朧としてたので、Z.O.Eのプロモーション上映会場に。なんだ、前に見た回でした。でもほけーっと見つづける。そのまま引き続き同会場で行われる「ギャラクシーエンジェル」のプロモ上映にいつづけるが、上映が始まる前にエンディング第一部の時間に。当然そっちへ。途中通りかかった広場の中心に鎮座まします今大会のシンボルであるモノリス(2001年宇宙の旅に出てくる1:4:9のアレだ)、前日の最初に見たときは確かに普通にモノリスだったのだけど、今や何故か注連縄はかけられるわ、お賽銭は置かれてるわ、願い事の書かれた名刺は刺されてるわで元の面影全くなし。確かに触ると進化できるんだからある意味ご神体と言えなくもないし、アニミズムの権化と云えば権化なのだが。
 とにかく「モノリス大明神」と化したシロモノをわき目にエンディング会場へ。まずインディーズ映像大賞。大賞他三賞を総なめにした 愛の使者 ラブラブ星人 の予告編の上映。う〜む、ようわからんのう。まあいいか。
 次、コスチュームショウ。コスチュームショウというとどうしても個人的にDAICON6の寒いコスプレショーをやった集団をフラッシュバックしてしまうのだが、過去の経験からか手早く次々と紹介していく。うむ、なかなかいい腕。
 全員の紹介が終わったところで、第一部終了……と、何か忘れてる? と思ったら司会のうっかりで思わず暗黒星雲賞が忘れられるところでした。え〜っと、何だったっけ? まあとにかく内輪受けの賞ですんで、忘れててもまあいいんですが。
 そいで十分の休憩を置いた後、エンディング第二部へ。ファンジン大賞の受賞の後、星雲賞の受賞へ。結果は 星雲賞非公式ノミネートのページ でも見てください、とあざとい宣伝。いや、実は某筋から既にGPMがメディア部門授賞というのは聞いていたのだけど、それでも嬉しい。コミック部門がカードキャプターさくらというのがちとなんだけど、でも今更横山えいじ氏とかが賞を獲るよりはねえ…でも私が投票したのは「度胸星」でした。残念。その後、16年日本SFファングループ連合の委員長を努めていたGAINAXの武田さんが、今大会終了と共にその役目を降りることを発表。いい後継者がなかなか見つからずにずっと続けてしまったが、流石にもう長すぎる、ということで自主的な引退。奥さんの菅浩江さんからねぎらいの言葉がかけられるが、その途中で菅さんが感極まって涙を流してしまった。恥ずかしながら、この時に初めて武田さんご夫婦にとってSFファングループ連合とSF大会というのがどれだけの重みがあったかちいうのを悟りました。武田さんも思うところはいろいろあったろうに、決して今までの態度を崩さずに最後まで司会をやりとおしたのは流石、と思った。
 その後、名誉実行委員長の小松さんからも武田さんにねぎらいの言葉。と、無理矢理来年のSF大会U−Conの名誉実行委員長として指名。おいおい、ええんか? 祝福のキスは少しやりすぎかも。っつーかノリが良すぎ。ま、武田さんや小松さんのキャラクターの甲斐あって、しめっぽくならずに大会終了。運営側も参加側も皆様お疲れ様。
 SF大会復路編は、明日ネタがなければやります。って書くことあまり無いけど。


2001年08月24日(金) 旧暦 [n年日記]

え〜、ネタはあるって言えばあるんですが。

 なんか一昨日まとめて実験用インキュベーターと実験室のエアコンが故障したんで、それぞれ代理店と電気屋に電話したのですよ。いや、それの対応がね、ちょっとナニで色々あったもので。いつもの事って言えばいつもの事なんだけど。

 SF大会復路編
 夕方、大会終了後、行きと同様林さんの車に、今度は小川さんも同乗して帰還。ちょっと時間があれば友達と晩飯でも…と思ったのだけど、小川さんが電車の都合があって早く帰らないとならないとのこと。残念。
 途中でちょっと迷ったりGPS(と言うより進路検索システム)が案外とあてにならないところを見せながらも首都高を抜け、海老名SAで休憩兼食事。小川さんはSF大会後、H-IIAの発射の見学に行くとか。残念ながら発射自体は28日以降に延期になってしまったけど。まあ延期は常と言えば常だからなぁ。
 他にはまあSF大会のお互い行っていない企画の話だとかをしたりとか、まあそんなことをつらつらと。思ったとおり鶴巻さんのプラネテスの話にはちょっと異論があったようですが。(^^;
 話の途中でちらっとポケモンの事が出てくる。見てらっしゃるんですか? と聞くと、奥さんが見てた時に一緒に少し見てたらしい。ポケモンって本来無茶苦茶危険な生き物のはずなんだけどなぁ、という話に。私としては小型ポケモンを中型ポケモンが捕食して貪り食うという「野生の王国」を見たいんだけどなぁ。「じゃ、デジモンはどうです?」と聞くとポケモンの不満点+「進化という用語の使い方が間違ってる」そうで。いや、確かにそうなんですけどね。
 こういう発言は野尻ボードでもあったのだけど、実はこの考え方は一つ大きな間違いをしていたりする。生物の系統を追う学問においては「進化」とはそういう用語だが、分野が違えば当然用語の意味も変わる。実際evolutionという単語には生物学用語としての「進化」の他に、「発展、進展、進化、展開」という意味もある。進化という日本語自体も生物学的な意味のほかに「物事が、段階を追って、よりよい、あるいは高度な形態へと変化していくこと」という意味がある。だから実はデジモンやポケモンの「進化」も間違いではない。更にポケモンはほとんど条件(環境)による進化の分岐が無いが、デジモンは一応ある。つまり進化圧の違いにより進化系統が変化してることをシミュレートしているとも言え、実に学問的なのである。(あ〜、こじつけもここに極まれりだな)
 いや、まあそんなことはどうでもいいんだけど。
 他には林さんが関わってる「 何か。 」関連の話とか、色々。
 ま、とにかくそれやこれやで無事に名古屋に到着。どもありがとうございました。
 あ〜、それと、最近ハイパーギルスとかシャイニングフォームとかバーニングフォームとかで検索してくる人が結構いるんで、ちょいと。 ここ の絵でも見てください。バーニング、シャイニングフォームは少なくとも設定どおりです。ギルス2はどうなのかよくわからないけど、 これ のシルエットには合っているようだし、更新日付が7/4になってるのに何故か8/12放送の回の台詞が入ってることから、内部情報の流出の可能性があるので、多分本当なんじゃない? という感じ。ふむ。


2001年08月25日() 旧暦 [n年日記]

SF大会周辺

 え〜、終わってから一週間経とうという 第40回日本SF大会 ですが、え〜、なんと言いますか、やっぱ星雲賞コミック部門「カードキャプターさくら」は概ね 不評 のようです。ま、そらそうだろな。一応星雲賞の規定では「昨年度最も優れたSF作品」ということになってるのだが、そもそも「SF作品」の定義なんてないに等しいので強固に主張すれば白いものも黒になるというのが実情。大きな声では言いたくないが、やねこんにおいて「ミッシング・ゲイト」がノミネートされずにコミック版「プリティサミー」がノミネートされたという例のアレでソレな伝統が継承されつづけてるわけですな。
  非公式ノミネート に名前挙げられたときに断ろうかどうしようか、悩みましたとも、ええ。でもネット上で不毛なSF議論が発生することを恐れてチキンになり「自動登録」しました。この次からは何か対策考えようかしらん?
 いや、別にCLAMPに恨みがあるわけでもCCさくらが嫌いで嫌いで仕方が無いというわけでもないんですが。でも「SFちゃうやろ!?」とは思うよ、ねえ…? そら「SFじゃない」という言葉はあまり使わない方がいいとは思うんですが。
 中には瀬名さんの一連のあれを受けて「パラサイトイブやブレインバレーはSFでなくてCCさくらはSFなわけね」という嫌味もありますが、そんなことは瀬名さんの作品をSFでないと言いその一方でCCさくらに投票した人に言ってください。私が投票したのは「度胸星」だ。
 メディア部門「ガンパレードマーチ」でも どうよ って声があったりするのだけど、私はGPMは間違いなくSFと呼べると思うし受賞するに足ると思ってます。同時にノミネートされた他の各作品、どれも受賞してもおかしくない佳作だっただけに異論が出るのは構わないし正しい反応だと思うけど、コミック部門の話とは違うと思うのですよ。
 恐らく、投票者が知らない作品が羅列する中で「あ、これは読んだことある(或いはアニメを見たことがある)。何もつけないのもなんだし、一応これに○打っとくか」的に入れたのが蓄積してこの結果じゃないのかと邪推。それ考えると影響という点ではノミネート中随一だったと思うのですが、はたして投票した人、本当に納得してるんかな?
 ま、それは置いといて、今大会、私も行かなかった企画とか結構あるんで他の人のレポートで補完しようと思って、ついでに企画レポートリンク集でも作ろうかとか思ったら 既にありました
  ゲゲボの部屋、やはりNONIですか…
 他にSF大会周辺で笑えた記事というと、2chの このスレッド の発言番号 694から706 あたりの結婚十二年目にして離婚覚悟で夫にカミングアウトしようかどうか悩む人妻。っつーか元々文系の夫にマッドサイエンティストの道を着実に歩ませる辺り、もう何言っても手遅れもとい大丈夫だと思うんですが。
 他にも2chのSF板なら嫌な話とか愚痴とかはわんさかあるけど、本当かどうか確認できない話で嫌な気分になることもないっしょ。


2001年08月26日() 旧暦 [n年日記]

コミック雑誌がいっぱい

 20〜26日にかけては漫画誌の発売日ラッシュ。どうにもこの集中攻勢はいろいろと財布に厳しいのう。
 電撃大王は相変わらず微妙なところ。殆ど紅鉄絢氏とガンダム0079のためだけに買ってると言っていいだろう。だってダークウィスパー、この印刷の質じゃきついっすよ。
 コミックガム、うーん、好みの作家がもう一人か二人くらいいれば、という感じではありが…
 ウルトラジャンプは、相変わらず中堅どころをそろえているが、何と言うか、単発の派手さにとことん欠け過ぎてる気がする。来月から米村孝一郎氏が新連載ということもあって取り敢えず購入。
 少年エース。一時期あの人とかこの人とか、どうも線が荒れすぎてないかとか思ってたが、わりと線がすっきりとしてきてる。単純なようだけど、ぱっと見の絵の見易さって結構印象を左右するしね。内容は相変わらずだけど、雑誌としてはわりと堅調な作りなんでまあいいんでないかと。エヴァンゲリオンはSF大会で貞本氏が「いやあ、絵コンテを切って張るとネームになるから楽々」と冗談を言っていた通り、テレビ19話そのまんまだった。冗談だよな? まさか本当ではないよな? しかしエンジェリックレイヤーは相変わらず全く盛り上がらないまま次回最終回。これ見ると、テレビ版スタッフは偉大だと感じる。
 マガジンZは、実はロシアホラーもの「クークラ」が結構好み。マニアックな描線の人を持ってくるってことでは結構他の雑誌を凌駕してるかもしれない。「闇狩り師」もそんな感じ。話もオリジナル構成でちょっと楽しみかも。もっとも強力な「ウリ」が相変わらずないのが弱いけど。(そうポンポン出てくるものでもないけどね)
 昨日「ウルトラマンコスモス」を見ていて悟る。これはギャグなのだ。いや、ギャグっつーと違うな。基本的にコメディなのだ。そう思って見ると、決して悪くない。第二話で「なんだこりゃ?」と思ったのは、主人公が落ち込んで壁を乗り越えるというありがち、もとい結構重い話のはずなのにコメディタッチでかるーくやってしまった為に一部視聴者の期待する方向と165度ばかり方向が違って「なんだこりゃ」ということになったのだ。続けて見ようとは思わないが、多分子供には十分楽しめるんじゃないかと思う。でも一つ気になるのは、先日明らかにガラモン・ピグモンをモチーフにした怪獣が出てきたこと。ストーリーラインもどうもそれを意識しているっぽい。別に知らない子供にとってはどうということはないのだろうが、なんとなく製作側が不必要に旧作への思い入れを込めてしまってる気がする。それが空回りしないといいのだが…
  ガオレンジャー はちゃんと作り手が視聴者に何を期待されているかをわかっての作り。SF大会で「大日本」を見たこともあって、戦隊ものは基本的にこの路線なのだなとしみじみ。相変わらず全編徹底してコメディ。
  アギト は「貴方は人間を愛しているのではないのか?」「だが、同時に人間の人間でない部分を憎んでもいる。人は人のままでいればいい」とか「彼は君達の未来の姿だ」「俺達はアギトになるんじゃなかったのか!?」「これもアギトの一種だ」と、アギト、ギルス、超能力者の繋がりの片鱗が。でも下手すりゃアギト・ギルスより覚醒した超能力者の方が強いぞ? クウガの基本ラインが「みんなの平和を乱す謎の存在を相手に闘うヒーロー」という、実はヒーローものそのものだったのに対し、アギトはヒーローを人類の進化の果ての異形の存在、敵をそういう種族と規定し、「種」全体とその変遷を描こうとしている。実はSFなんである。スランとか幼年期の終りとか、人間以上とか、そういうのを髣髴(ほうふつ)としない?
 「お金の達人」で「建値」というメーカー系列の家電販売店特有の特殊な仕入れ値決定の方法をちとやっていた。最初の仕入れ値から、更に後から売上に応じて小売店へのボーナスみたいな形で仕入れ値のキャッシュバックをする。その分仕入れ値が安くなったことになるので、それを見越して値下げして売る、というものだが…わかりにくいよねえ。多分小売店もそうだろうし。松下がこの建値制度をやめたという話。
  デジモンテイマーズ は、お馬さん大暴れの回。電磁波で生成される擬似タンパクとかいう話ははっきり言ってしまえばトンデモなんだけど、でもそのくらいのケレンがあった方が面白いと思う。進化できないままボロボロにされたインプモンの鬱屈、インダラモンに歯が立たない主人公デジモン三体を見て「パートナーデジモンが私にもいれば…」というジュリなど、次回以降への伏線も多い。っつーか次回予告のジュリ、なんか怖いんですけど…
 まあこんな感じ。


2001年08月27日(月) 旧暦 [n年日記]

ぬるめの方程式

 昨日、「すてきな宇宙船 地球号」とかいう自然番組をやっていた。「自律航行出来ないものなど宇宙船ではない!」とか言いそうな人もいそうだけど。(なんか変な表現だな)
 まあそれはさておき、何を特集してたかというと「カッコウ」だったのですよ。自分の卵を託卵して人に雛を育てさせる例のアレ。託卵されるオオヨシキリやオナガの方もカッコウの卵を見分ける能力をつけてそれに対抗するとか、そうするとカッコウも自分の卵を託卵する相手の卵に「似せて」対抗するとか、そういう生物戦略の駆け引きが紹介されていた。その中で印象に残ったのは、「カッコウは、託卵に全てをかけて、それに不要なもの、夫婦関係だとか、親子関係だとか、そういったものを全部切り捨ててしまった、とても孤独な鳥だ」という一言。
 生物の生き残りにおける最適化戦略。とにかく生き延びて子孫を残すこと。生き物の最終目的は、大抵の場合、とてもシンプルだ。しかし、人間はそれとは別に、「意識」というレベルにおいて「幸福」という別の目標を持ってしまっている。それはどの程度他の生物と互換性があるのかは、そこまではわからない。「嬉しい」というのは、ある程度高度の動物なら明らかにある。しかしただ単に嬉しければ幸福かというと、人間の幸福観はかならずしもそうではない。そして人間の幸福観からカッコウの生き様を見た時、とても悲しいものに見えてしまう。実際にカッコウが悲しんでいるかは知らない。また、それが間違ってるとは別に言えない。単に戦略上の必然性からそういう先鋭化をしてるに過ぎない。だが、やはりそう思っても悲しいものに見える。
 この世で最も悲劇的な事は、数学的・物理的・理論的演繹により必然が決定付けられている悲劇だと思う。有名なSF短編「冷たい方程式」において密航者の少女を放り出さねば運んでいるワクチンを待つ数万の人間の命が失われる、という状況にそれは酷似してる。この世の神である論理や数学や物理は、決して人間に優しく、その感傷に応えようとはしない。
 しかし、同時にそれは決して何らかの罪に与えられた罰ではない。冷徹なまでに論理的帰趨であるのなら、同じく論理的な解決法があるのだ。「何故理系が必要なのか?」とは、理系離れの激しい昨今、よく言われることである。日常に使わない高等数学が、物理が、必要なのか。長期的に見ればそれはYESではある。しかしそれ以前に、我々は我々に決して優しくないこの世界の論理を相手取っていかねばならない。その為に必要なのが論理的な思考なのだと思う。「冷たい方程式」をいかに人間の都合の良いようにいじってやるか。その為の「武器」なのだということは忘れてはいけないと思う。


2001年08月28日(火) 旧暦 [n年日記]

ミニなのかジャンボなのか

 森永かなんかの製品で「チョコモナカジャンボ」っつーアイスがある。そいでもってこれのお徳用300円パッケージの製品名が「チョコモナカジャンボ ミニ」。
 ミニなのかジャンボなのか、どっちなんじゃー!
 最近何故かgoogleから「バーニングフォーム」「シャイニングフォーム」「アギト バーニングフォーム」などといった一連のキーワードで飛んでくる人が異様に多い。あの〜、飛んでこられても別段情報はないんですけど?
  7月のバンダイトイショー とか アギト新フォームとギルス新形態のイラストがあるページ とか、シャイニングフォームの武器「シャイニングカリバー」はイマージュモード、なぎなたモード、二刀流モードに変形して、最初はイマージュモードで出てくるとか、映画公開一週間前にバーニング、映画公開の翌日にはシャイニングが出てくるとか、第32話のタイトルが「ギルス復活」だとか、そんなことくらいしか知らんぞ。これで満足できなかったら他所当たってください。
 明日はH2A打ち上げか。頑張って欲しいな。


2001年08月29日(水) 旧暦 [n年日記]

高度260km、速度10.2km/s

 野尻ボードでの松浦さんの書き込みによると、二段目の二回目の燃料燃焼が終了した時にこれが満たされているか否かが、H2Aロケットの成否を判断する条件だそうで。
 H2の打ち上げ失敗時、研究室で解析をしながらネット中継に繋ごうと頑張っている最中、野尻ボードに書かれた「打ち上げ失敗」の報。呆然とするしかなかったわけですが、それから一年九ヶ月以上たった今日、H2Aの試験打ち上げが。
 私はそんなに宇宙開発に入れ込んでいる方ではないとは思うのだけど、SF大会の「宇宙開発の部屋」に行ったりするなど、そこそこの関心はある。ひょっとしたら子供じみた夢が根幹なのかもしれないけど、でも宇宙開発はここで止めるべきではないと、そう思う。プライドに近いのかもしれないが、大国による宇宙開発の寡占の危険性など、決して無視できない要因もある。外国に委託した方が安いんじゃないかなどと一部で言われながらも、その日本の宇宙開発のある意味水際戦だったのが今回の打ち上げだったと思ってる。
 打ち上げ直前まで前回の悪夢が無根拠に脳裏によぎり、打ち上げの瞬間、NASDAのライブ中継が繋がらなくなりあわてて繋げなおそうとして奮闘すること五分ばかり。画面にH2Aの現在までの軌跡が示された画像が出てきた時には、まだ成功と決まったわけでもないのに全身の力が抜け、直後の一段目切り離しの時には不覚にも目頭が緩んでしまった。続けて4時45分頃、「打ち上げ成功」が確定した時には人目がなかったからということもあるけど、実際に涙が出てきてしまった。
 野尻抱介氏の「私と月までつきあって」で月が人類にとって宇宙への階梯だ、という描写がある。私はそう思わない。日本人も宇宙へ出て、やがて月を目指し、更に遠くを目指すと思う。しかし月が階梯なのでなく、この打ち上げの成功や、そして更にそこから続いていく一歩一歩こそが人間が刻む宇宙への階梯なのだ。そう信じる。


2001年08月31日(金) 旧暦 [n年日記]

SFファンダム

 う〜んと、今回のSF大会の「瀬名秀明 SFとのセカンドコンタクト」で「ファンダムの閉鎖性、先輩が『これはSFじゃない』というのがSFファンの人口を減らしている」という話題に、観客発言として「SF研に入ろうとした時にそれをやられて嫌んなってSF研をやめた」という事を言ったわけですが、具体的にどんなことがあったかと云うと、SF研のお試し集会?で話をした人が、最近読んだSFの話をすると、「某出版社の戦略にはまってるね」とか、好きなSF作家の名前を挙げると「それは基本だね」とか、人を見下したよ〜に、しかもSF作品の話でなく出版とかファンダムとか、すごいどうでもいい話ばかりしてて、それがもうどうにも嫌になって二度と集会に行かなくなったわけです。別に他に普通に話せる人もいた気がするし、そんなに短気にならんでも良かった気も、今考えればしないではないのだけど、とにかくその時はそういう雰囲気がたまらなく嫌で嫌でおん出てしまったわけです。
 でも結局後でSF研出身の知人とかも出来たりとかして、「収斂進化」と云う言葉が脳裏を過ぎらないでもないのだけど、SF研に入らなかったから損したなぁなんて思う事柄は、今現在までほぼありません。はっきり言って、あの時の相手(先輩だったんだけどね)の態度はそのくらい「嫌」だったわけです。
 これは頭ごなしに自分の趣味や考え方を述べるだけで相手の考え方に理解を示す態度がない時の一つの悪例なんですが、じゃ、自分がそんな事全く言った事もないかというとそんなこともないわけで、その一例が先日の星雲賞コミック部門のCCさくら受賞の件。
 一応「CCさくらがダメとかいうことでなく、SFとして評価されるみたいなこの受賞はどうよ?」と云う事なのだけど、これだって結局自分の考えを押し付けにしてる可能性だってないではない。しかし自分としてはどうしたってSFとは思えないわけで、 星雲賞非公式ノミネート で名前を挙げた人が出てきた時には嫌で嫌で、どうやって断ろうか散々考えたくらい。
 でも結局それをやらなかったのは、自分の主観という以上に「どうしてSFでないか」を説明できず、それをやってしまうとおそらく「何をもってSFとするか」という話は不可避になってしまうから。
 もう一つ、もしここで変なフィルターを設けてしまうと、結局「公式ノミネートから漏れたものを広く浅く拾い上げる」という目的を阻害することになる。それは本意ではない。
 とは云え、ホントに、ホントに、ホントーにっ! 嫌だったというか有体に言えばむかついたんである。でも「選ぶのは結局のところ自分でなく投票権を持ったSF大会参加者」と考えていたのですが、結果がこうでは…
 一つの手としてはそういうものだと「諦める」こと。でもそんなんならはじめから非公式ノミネートなんて引き受けてないんである。
 もう一つは何らかの形で基準を設ける事。これは私個人の主観ではダメなのは上に書いた通り。だから例えば「議論板」を用意して、そこで様子を見るとか、あとwhiteさんから、 スラッシュドットコムJ 方式で見てる人に採点してもらうってのは? という意見を貰ったりしてるのだけども、まだそんなに人通りが多くないので上手く機能するかが心配だし、あと、どんな人種がコミュニティを形成するのかに左右されるので、まだ懸案段階です。
 取り敢えず推薦時に「どこにSFを感じたか」を一言書いて貰おうかとか考えてますが、ネタバレとの兼ね合いがあるのでもうちょっと考えなけりゃならないでしょうね。
 あ〜、ともかくも、少なくとも来年もやりますんでよろしく。