2005年03月22日(火) 旧暦 [n年日記]
■ [その他] いかん
おとといの仕業人感想更新で張り切りすぎて、ネタが切れた。いえ、実際はそのほかにもいろいろやってたんですけどね。一気に上げないで、小出しにしとけば良かったなぁ。まあ、最近はいろいろきゅう。やるしかないですよね、うん。
■ [特撮][アニメ] いつものごとくいつもの
マジレンジャー は、いや、構成としては特にどうこうってのはないんですよ。ランドセルをロケットに変えるところは笑えたけど。ただ、いろいろどうも主人公が理力の暗黒面に惹かれそうな展開の伏線の気も。響鬼 。まあ、こんな温いキャラばっかだとアキラの人気が出るだろうなぁ、というのが正直な感想。「あずまんが大王」でボケばっかの中で唯一突っ込みのよみが映えるようなもの?(わかりにくっ!) 伊吹鬼の活躍は……いや、CGやら演出やら頑張ってますよ? 頑張ってますけどね? 障害物もないところから撃って、避けて、撃って、避けて……ってそんなんで銃撃戦の神が納得するけえ! しかも極め技はただ「吹く」だけ。なんか全然設定を生かしきれてないよなぁ。
ふたりはプリキュアMaxHeart 。まあ、話自体は怠けなぎさをほのかが叱る話で、教育的指導ってなものなんですが、実は何気に原画が頑張ってる回。演出、絵コンテの段階からかもしれないけど、これは原画の技量がないとちょっとできない。
ファンタジックチルドレン 。いや、今週のではなく先週の。実はトーマの前世は……だったという話。いや、そういう展開も考えなかったではないですよ? なかったけども、実際になってみるとやはり衝撃的。子供にこんな業を背負わせて、製作者は本当に残酷だ。
2005年03月23日(水) 旧暦 [n年日記]
■ [その他][アニメ] 人の情けが身に凍みる
情けで生かされてるなぁ、自分。溜まりに溜まった雑誌の一部を整理。保存しておく分は切り抜いておくだけなんだけど。しかし結構な量だ。一晩じゃ終わらないな。
作業しながらテレビ見てたら、ケンタッキーのCMにペナルティのワッキーが出ていた。ワッキーは「 地名しりとり 」のおかげで東海地方では御当地タレント並の有名人(ビミョー)。全国区でもがんばってるんだなぁ。
ファンタジックチルドレン はついにラスト前。まさしく急転直下。デュマの裏切りでヘルガの転生はまぬがれるけども、魂が間から戻ってこない。連れ戻しに行くトーマだけど……やっぱりデュマはただティナの弟ってわけじゃなさそう。いったいどういうふうに落とすのだろう? う〜ん。
舞-HiME は……心配だ。いろんな意味で。
■ [マンガ][時代劇] 迂闊
ちょっといろいろあれで、必殺仕置人の第一話を見ていてふと気付いたのだけど、マンガで今や普通に表現されてる目の中の光の反射。あれ、ドラマや映画のライティングの反射が源流だったんだ!日常で瞳にあんなはっきり光の反射が映る状況ってのは、そういつもあるわけじゃない。それなのに今の今まで別になにも疑問に思わず来たけども、ライティングに力を入れている「必殺仕置人」を見て、嫌にくっきりライティングの反射が瞳に映ってるのを見てようやく気付いた。そういうことだったんだ。はー、納得。
2005年03月24日(木) 旧暦 [n年日記]
■ [映画] ウィンド・トーカーズ
「 ウィンド・トーカーズ 」は、劇場でも見たし、DVDも持ってるんですが、評価する際にはいささか微妙なところがあるんですよね。ジョン・ウー映画のテーマは(ほとんどが)「人間賛歌」というかそんな感じで、ウィンド・トーカーズも御多分に漏れてない。罪と挫折と救済、多くのジョン・ウー映画で描かれているもの。それとやはりジョン・ウーと言うと映像的ケレン味も特徴なのだけど、ウィンド・トーカーズではあえて過去の特徴的なアクションシーンを捨てている。これはこれで正解なのだけど、ただ、ウー先生自身は実は銃器とかに詳しいわけじゃないんですよ……そのため、アクション的には見るところのない凡作になってしまう。
もうひとつ「戦争映画」として見た場合、というのがある。「戦争映画マニア」の場合、ちょっと鑑賞のポイントが違っていて状況や小道具、大道具、美術の再現度合いとかが結構チェック入るんですよ。そういう視点で見るとウィンド・トーカーズって散々な評価になってしまうのですよね……私の場合、既にそういうの織り込み済みですから、諦めてます(「ソルジャー・ドッグス」見て「あ、ウー先生は戦争映画撮れないや」と悟りましたから。技術や知識云々の問題ではなく、多分映画哲学とかの問題になってしまうんですが)。
ちなみにウー先生に女は撮れない、というのはこれはもう黄金律みたいなものですが、「 ペイ・チェック〜消された記憶 」では奇跡的にちゃんとロマンスになってます。やれば出来る子なんです。相変わらず女を綺麗に撮るのは不得手ですが。
■ [映画] 「七人もの」
黒澤明監督の「七人の侍」の成功を受けてパクリ、オマージュ、はたまたあるいは偶然七人になってしまっただけか、主人公たちメインの戦力(?)が「七人」という「七人もの」ともいうべき、ジャンルとも言えないジャンルが出来てしまったわけで。で、具体的に七人の侍の影響が顕著なものは、と探すと、案外とはっきりとしたものは数が少ない。漠然と影響を受けてる、とかいうものはそれらしいのがあるのだが。
とりあえず正式な翻案作品「荒野の七人」以下その続編、「地獄の七人」「宇宙の七人」「バグズライフ」とかくらいか。これ以上に細かい泡沫作品はもっとあるかもしれないが。とりあえず、メインのキャラは七人ってのは当然として、彼らが弱者の依頼を受けて敵と戦う、って絞ると、思ったよりない。「地獄の七人」だって微妙なものである。
で、「ワイルドバンチ」は意外とこの条件を満たしている。はっきりとしたオマージュではなく、漠然と意識してるくらいのものだろうが。
「メインキャラが七人」だけ、とまで広げてしまうと、これが格段に範囲が広くなる。「黄金の七人」は当然、 こちらのサイト によると、「地獄の七人」「地獄の黙示録」の脚本家ジョン・ミリアスが脚本を書いた作品は多く七人ものがあるという。ネイビー・シールズが七人ものなんて思い当たらないって! 市井のマニア、恐るべし。しかしこの定義によれば、七人ものは「必ず四人死に、三人生き残らなくてはいけない」も含まれてしまうな……狭い門戸がさらに狭く!
2005年03月26日(土) 旧暦 [n年日記]
■ [映画] 久々に「七人の侍」を見る
結構記憶がいい加減になってたなぁ。ところどころ「荒野の七人」と混ざって覚えてるところもあったし。でも、見るとかなり計算されて作られてるのが、改めてわかる。逆にそういう要素があちこち絡められて構成されているので今の人だと見るのが大変なのかも。でもそれがわかると無茶苦茶考えられてて面白いんだけどなぁ。
実は私は「荒野の七人」はそんなに好きじゃない。いや、面白いですよ? かっこいいですよ? 上手い翻案ですよ? けど、「七人の侍」で丁寧に積み重ねてたところをことごとく切り落としてしまってる。農民たちの描写が格段に薄くなってる。娯楽作としてはシェイプアップだと言えるし、「七人の侍」は比較して冗長だという意見も多いし。つか、「荒野」で一番納得いかないのは最後の戦いのシーンなんですが。あれで「勝ったのは農民たちだ」とか言っても納得いかねー!
2005年03月28日(月) 旧暦 [n年日記]
■ [その他][映画][アニメ] 「七人の侍」で改めて気付いたこと
- みんな予想以上に見ていない
- しかしやっぱり面白い
- でも前半で寝る気持ちはわかる
- 家計図の「菊千代」は天正三年生まれで十三歳呼ばわりされているので、時代は天正十四か十五年(当時は数え年)
- 冒頭の盗賊は東野英治郎(初代黄門様)
- 一番キャラが立ってない侍は五郎兵衛(七郎次(古女房)とキャラがかぶってるのがまずかったか?)
- 饅頭売りは渡辺篤
- 巻き割りは必須
- 林幹演じる浪人は、「弱い侍」で通じるらしい
- 冒頭シーンには宇津井健も出ている(道を歩いている侍)
- 百姓・与平は左卜全(やめてけれ、やめてけれ、やめてけ〜れけれけれ♪)
- 「荒野の七人」は農民とガンマンが結局打ち解けてない
- サムライセブン は案外と面白い
- ジェームス・コバーンと宮口精二(久蔵)はキャラがかぶってる
- 久蔵は無口系萌えキャラ
- 菊千代はツンデレ系萌えキャラ
- でも、そういうことを言うと怒られる
2005年03月30日(水) 旧暦 [n年日記]
■ [マンガ] 確保失敗
LAWMAN S/伊藤明弘 が先日発売されたはずだけど、影も形も見えず。 本やタウン (日版の直営サイト)で調べると、在庫がほとんどない……そんなに売れてるわきゃないから(何気に失礼)、そもそも刷数が極端に少ない、という結論しか導けない。同日発売の白泉社の単行本は元々人気の「エアマスター」にドラマ化直前の「ホーリーランド」、それとメディアミックスの「この醜くも美しい世界」。元々再版ってこともあるのだけど、その上にそれらの割を思い切り食ってしまった、という形だろう……う〜ん、いくらなんでもあんまりだ。特にどれとは言わないが、一作品、もっと出荷数少なくて良かったんじゃないかと……ちなみに私は「エアマスター」と「ホーリーランド」は好きです。(笑)■ [その他][アニメ] いつものとかそうじゃないのとか三本足とか
スマトラでの地震が微妙に話題になってるようななってないような。被災地の方には大変な事態には違いないのだけど、昨年末の事態に比べれば被害規模のせいもあってか、さほど世間の話題になっているという感じがしない。やはりマスコミの露出度合いが温度差になってしまってるのかなぁ。イランVS北朝鮮では負けた北朝鮮応援団が暴徒化したとか。やっぱり日本VS北朝鮮を北朝鮮でやるのは問題あるよ。モンゴル(この規模の球戯場があるかは知らないけど)でも中国でもいいけど、北朝鮮だけはやばくないっすか?
ところでサッカー予選の勝ち負けで騒ぐ連中を揶揄するのは別にいいんですけどね、「負けてやればいい」ってのは色んな意味でどちらの選手にも失礼極まりない言葉だと思ふ。
ファンタジック・チルドレン 最終回。話のまとめ方は上手いんだけど……う〜ん、感情の盛り上げ方がぶつ切りという感は否めず。そこさえ上手くまとめてくれれば……というのはどうしても感じてしまう。
で、来週からは 創聖のアクエリオン だそうな。三機の戦闘機が三通りに合体って、人とメカのキャラが立ってないゲッターロボってことだろうか? あるいはゲッターパイロット選別話? だったら是非長官は石川賢風にイカレた博士じゃないと。
舞-HiME は……久々登場のデュランにびっくり。そんなんアリか?
いい加減SFも読んでおかないとと思って トリポッド(1) 襲来/ジョン・クリストファ を読む。時代設定が計算するとかなり古いので「?」となるが、1965年頃に書かれた児童文学の、しかも十年以上後に書かれたプロローグ部分と知り納得。面白いけどそういう事情では星雲賞に推すとなると「う〜ん」だけど、面白いからとりあえず続編読むか。
2005年03月31日(木) 旧暦 [n年日記]
■ [マンガ] OURS、来月から平綴じ化
OURS が来月から平綴じ化だそうで。会社がそんな大きいわけではないので若干心配なのだけど、人気連載を幾つも抱えてるし、大丈夫だと思いたい。いずれにしても分冊化するか平綴じ化するしかないとは思っていたので、致し方ないのだけど。なんで「分冊化するか平綴じ化するしか」かと言えば、単純な話で長期看板連載が増えて誌面が足りなくなってきたから。正直現状、中綴じ誌の抱える量ではない。新人等の読みきりなどを回す余裕がほとんどない。
では平綴じ化してページ数が増えればいいかというと微妙な話で、その分編集部の負担が増えることになる。どれぐらいの負担増になるのか、その体制が出来ているのかとかは正直よくわからないのでなんとも言えない。だが、もう一つ顕著な影響は、売り場に占める容積の問題。中綴じより平綴じの方が棚に並べにくい、という部分。特に影響を受けるのはコンビニ流通になる。
成人誌の話で恐縮だが、一昔前はそれなりに売れていた成人マンガ誌が新装して中綴じから平綴じにしたことをきっかけに潰れてしまう、ということがわりとあった。理由は、それまでコンビニで扱われていたのが扱われなくなり部数が低下したからだという。確かに、ジャンプ・マガジン・サンデー(それとチャンピオン)の主要週刊少年誌やその月刊誌などは平綴じでもコンビニにコンスタントに並ぶが(月チャンあたりは微妙だが)、それ以外となると難しい。だから、取り扱っているコンビニに平綴じ化しても扱ってもらえるという見切りがついたか、ターゲットをコンビニで見て買っていく層を切り捨てて書店で買っていく層(書店でも小さ目の書店はコンビニと同様のことが起こり得るが)に絞ったか、ということになる。
クォリティ的にはコンビニで取り扱わないオタク向け誌に引けを取らないとは思うものの、この変化を乗り切れるのか、というのはいささか心配ではある。
現在は一昔前とはコンビニ事情が若干変わっている、ということもあるかもしれないが。う〜ん。
いや、切抜きする側としては実は中綴じより平綴じの方がホッチキス抜く手間が省けるんでありがたいんですが。
■ [アニメ][その他] BSアニメ夜話とか見て
BSアニメ夜話 第三弾第二夜で クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲 (正確には「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」なのだが)を取り上げていて、唐沢俊一氏のいつもと違う「オトナ気ない語りっぷり」に痺れたりなんだりしたのだけど、その中の一つの視点、「感情移入する視点」について改めていろいろ考えるところがあった。ってのも丁度前後して ファンタジックチルドレン の最終回を見てしまったから。
実を言えばクレしん映画版はこの一作後の「嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」の方が好きなのだけど、「オトナ帝国」も改めて指摘されてまごうことなき名作と思い知らされた。
演出や作画、アクションなど挙げれば枚挙に暇がないのだけど、とりあえず挙げたいのは視聴者が感情移入する、はっきりした「軸」が、強力なほど存在していることだ。例えば私よりもう少し上の世代、あるいは子供を持った人たちが強烈なまでに感情移入を寄せるのは「イエスタデイ・ワンスモア」側なはずだ。これはそれに移入しない私がしても仕方ないと思ってしまうくらいにきっちりその手はずが行われている。
が、それに対する子供たち代表、シンノスケがダメかというとそんなことは全然ない。それに対抗しうるほど、あるいはそれ以上に感情移入をされてしまう。
まあ、どっちにどれだけ感情移入するかは個人差なのだけど、映画の作りとしては敵側にも感情移入させつつ、それ以上にシンノスケ側に感情のゆさぶりを起こすようになっている。ニ軸の感情のゆさぶりがありつつ、最終的には片方に収束させる手腕、これは凄いと言わざるを得ない。
で、先に喩にあげてしまったファンタジックチルドレン、これは駄作では全然ないんである。全然ないのに比較した理由は、話のまとめ方が上手かったがゆえに、却って視聴者が感情移入する対象が最後に収束せず分散してしまった、という一事に尽きる。
ティナ(=ヘルガ)なのか、トーマ(=セス)なのか、ベフォールの子供たちなのか……その「設計」(敢えてこういう温度のない言い方をするが)の、最後の詰めを誤った、としか思えない。目新しさ、意外性も重要だけど、視聴者のどんな感情を揺さぶりたかったか、がはっきりしてなかったのが惜しまれる。とても良い出来だっただけに、却って。