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2005年02月01日(火) 旧暦 [n年日記]

[読書] ナンバ走り/矢野竜彦、金田伸夫、織田淳太郎

 いきなり余談だが、中学生のときに地区の陸上大会の選手に選ばれたことがある。と、言っても実はそれほどすごいことではない。うちの中学は一学年三クラスしかなく、陸上部なんてものはない。だから、適当に体育の成績とかを見て選手を引っ張ってくるのだ。「それでもすごいじゃん」って思われるかもしれないけど、まださらに続きがある。私が選ばれたのは中距離走、400mと800mだった。100m、200mの短距離走では群を抜いて早い連中がいた。長距離走も、結構早い奴がいた。私が中距離に選ばれたのは、なんのことはない、長距離でトップクラスではないがそこそこ速い、という、実はただその一点に過ぎなかった。
 半分強制みたいなものだったし、長距離よりは楽かとOKしたのだが、これがとんでもない。中距離走というのは、実は200m走のスピードで最初から最後まで走りぬかなくてはならないという、悪魔のような競技だったのだ。特別な訓練などしていない中学生にとっては400m走も終盤は無酸素運動が切れているし、800mに至っては後半まるまる有酸素運動。とにかく身体を痛めつけるのが目的のような競技だった。まあ、本大会は幸いビリの汚名はなんとか免れる程度の成績だったが。
 この時、散々指導されたのがフォームのことだった。腕を振れ、腰をねじれ、あごを引け、胸を張れ……どうもこのフォームに違和感を感じ続けていた。だって、地面を蹴るのは足ですぜ? よしんば全体のバランスや力の出し方で上半身の捻りが大事としても、腕の振りまで気をつける必要ってあるんだろうか? 私の場合はむしろ、ある程度時間がたつと腕の振りに気をとられるあまり、リズムが崩れるということすらあった。ある距離以上なら腕をあまり振らず、上体はあまり捻らず、あごの引きも適度にリラックスしてる方がよほど走りやすい。が、そんな走り方は徹底的に指導と逆だったので、それを通すわけにも行かなかった。
 この本で思い出したのはそんな過去の経験だった。昔の日本人は今と違い足と手を同じ方を出しながら歩いていた、というのは有名だが、これを文字通りにやろうとするとなんだか変な歩き方になる。説明によっては「箱をつぶすように歩く」とあるのだが、それもイマイチピンと来ない。しかし、この本を読んでイメージ的につかめるようになってきた。
 「身体を捻らない」というのは正確ではなく、「身体の捻れをあまり外に出さない」という形に、結果としてなる。鍵となるのは骨格と関節である。現代の歩き方、走り方だと腰や股関節、膝といった主だった関節ばかり使うが、ナンバ歩きだとそのあたりばかりでなく、背骨、肋骨、肩甲骨といった、普通に西洋的に考えれば「動かない」部分の関節も重要になる。一箇所を大きくねじれさせるのではなく、身体のねじれを分散させて、結果として身体があまり大きくねじれないようにする(「歩き」の場合は歩き方そのものが違ってしまうのだけど)。つまり、人間の身体をいくつかの剛体のブロックの組み合わせと考えるのではなく、形を変える箱、と捉えるイメージの方が近くなる。そうすると、メリットとしては動きの支点が複数生じ、重心が不安定になりにくくバランスがくずれにくいとか、ねじりにより身体に負担を与えないとか、回転運動ではなく身体自身をゆがませていく運動に近くなるので、場合によってはより効率的な動きができる、身体自体の稼動範囲が広がる、などが出てくる。短距離走には向いてないだろうが、ある程度以上の長さならこちらの方が負担が少ない、ということもあろう。
 格闘技などの場合、身体が外面的にはあまりねじれないので、予備動作がわかりにくい、などの利点もあるらしい。 *1
 むろん、これが向いてる人、向かない人ってのはあるだろうし、向く競技向かない競技もあるだろう。事実、「ナンバ歩きを指導したら却って記録が落ちた」というような事例も触れられてはいる。しかし、十数年来感じていた「あのときの違和感」が、こういう形で氷解しようとは思ってもいなかった。
*1: ってより、身体の動かし方の発想がここまで根本的に違ってると、却って西洋型の歩き方しか出来ない人が古武術とか習うのは難しいだろうなぁ、と思ってしまう。

[その他] 電子体温計(温度計)はどの程度正確か

  原えりすんさんの日記 の電子体温計の話(1/30)を見て、ちと「おや?」と思った。「電子体温計(温度計)が案外と不正確」というのはそうなのだけどちとイメージが違うのだ。たとえばウチでは オムロンの電子体温計MC-105 を使っているが、取扱説明書では誤差0.1℃の精度となっており、実際水銀体温計と計り比べるとそんなに変わりはない。しかし、デジタル温度計の類がそんなに正確ではない、正確なものは値段が高い、というのも事実で、2000円程度のデジタル温度計だと、誤差1℃のものとかはざらである。
 なぜそんな誤差が生じるのか。温度を感知する「サーミスタ」という部品の性質に理由がある。
  Wikipediaのサーミスタの項 を見ると、もっとも良く使われるNTCサーミスタは「温度に対し抵抗変化が比例的」とあるが、実はここが問題なんである。「比例」ではなく「比例的」。実際にはどうかと言うと、理想的には このサイト のような式で描写される曲線を描く。しかし、この式を安価に変換しようとすると一苦労だ。従って、普通安価に仕上げる場合は使用温度域を想定して、その温度域での使用に耐えうるように設計する。サーミスタの特性にもよりけりだが、一般的には温度域が限定されていればされているほど曲線をよく近似でき、誤差を少なく収めやすいのは直感的に理解できると思う。つまり、体温計のような温度域がせいぜい10℃程度のものは、誤差を小さく収めやすい。逆に汎用温度計となると使用する温度域が広いため、安価なものだと誤差が大きくなってしまう。
 もともとの測定の理屈が水銀体温計とは異なるので使い勝手等は異なるだろうけど、「何故誤差が生じるか」の理屈がわかっていればどのようなものは誤差が大きいか、小さいか、が多分直感的にわかると思う。所詮道具は道具。その特性を理解して、それに合った使い方さえすれば、値段分、ある程度までの機能は果たしてくれるものなのだ。私も偉そうに言えた義理はなくって、電子工作の入門テキストを読めばすぐわかる程度の話しかしてないんだけど(それ以上は私にゃできない)。


2005年02月03日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] 恵方は寝て待て

 なんだか恵方を向いて太巻き寿司を食う、というけったいな風習が全国に広まって早何年(って、ここ二三年の気がするが)。コンビニがバレンタインよろしくこの習慣にちゃっかり乗ってしまったので、すっかり全国区になってしまった。しかし、「関西のどこ」の習慣かってのは、全然わからんのだよなぁ。一説には「 海苔屋の陰謀 」という話もあり、あんまり古い習慣ではなさそうではある。
 節分といえば本来全国区的に豆まきだったはずなのだが、都市部の住宅事情だと室内で豆まきはしづらいとか、一人暮らしで豆まきはできないとか、そういった事情もあって、その代替が入ってくる余地が出来たのだろう。ま、いいんだけどね。でも特に古いわけでもないのにどこに根っこがあるかわからない習慣ってのは、ちょっとばかりのっかるのは不安だ。
 え? あたくしですか? 鰯の頭でも焼いて食いますよ(微妙に間違い)。

 昨日新年のお祝いやらなにやらで覚王山のBumphy'sに……ところがマスターが変わってるし、メニューとかも内容が違う。聞いてみると、前のアイルランド人のマスターは体力的に続けるのが難しくなって引退、日本人のマスターが店を引き継いだそうな。う〜ん、体力的な問題では仕方ないのだけど、メニューが日本人向けになってしまったのが残念かなぁ。特にアイリッシュウィスキーがジェムソンのみになってしまったのが痛い。フィッシュ&チップスはふわっ、カリッとしていておいしいのだけど(だけどヴィネガーはデフォルトで添えて欲しい)。

  民主党の予算案では防衛費5000億削減 (リンク先は 週刊オブイェクト さん)の件は、あちこちでいろいろクソミソに言われている。これは実際は民主党の「政治オンチ」ぶりを端的に示す一例にすぎないのだけど。
 民主党というのは「反自民集団」であり、そのアピールに変わるものをあまり打ち出そうとしていないので、こういうトンチンカンなことをわりと平気でやる(ま、わかりやすい錦の御旗だしね)。ところが国民の方も反自民組織として考えていて、自民党や現政権の人気が落ちれば民主党の人気が上がるように見えるという仕掛け。その実、政権担当能力があるとは思えないお間抜けな政党なんだけど、まあこれが国民のレベルというなら仕方がない。「二大政党」と訴えながら実は実質「自民」と「アンチ自民」という、「これのどこが二大政党だ?」ってなお粗末さ。それを煽っているのは、どういうつながりかは知らないけども各マスコミ。日本はマスコミ周辺(受け手も含めて)をどうにかしないと、マジでマスコミに殺されるんじゃないかと思うが(自浄作用・他浄作用共にほとんどないしなぁ)。

 NHKの模擬裁判番組の改編に対するVAWW-NETの反対総会に参加した方のレポート。 殿下さま沸騰の日々『てめーらなめんなよっ!』tarochan.net 。「総連が黒幕」とまでは言い切れないが、少なくともVAWW-NETが総連とのつながりが非常に強い組織だということは言えそう。そして非常に密室性が高く、しかも参加者を偏向して選抜しており、「そりゃ、そのまま垂れ流したらあかんわなぁ」としか言いようがない。
 また こんな情報 もあるようで。別に宣伝工作とかはいいんだけど、その背後関係くらいは情報提供してほしいよなぁ。

[その他] 軽くショック

 昨日、いろいろ失敗。まあ、カルチャーギャップに起因することなのだけど、この手のことは自分はやっぱうまくないなぁ、と落ち込み。しかし相手の意識の置き方とかいろいろ今後の参考になりそうな収穫は多かったので、少しの間落ち込んだらまたがんばろう。


2005年02月04日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他][漫画] 意外とがんばる

  ヤングガンガン 、「多分すべるだろうなぁ」と思っていたのだけど、意外と頑張っている。エロ方面の作家を読みきりや短期連載で引っ張ってきたりと微妙なこともしてるのだけど、あくまで短期で収め、のっけから連載という冒険は犯さないところや、実力のある新人と他誌で定評のある新人〜中堅を積極登用、あと、スクウェアーエニックスであることを利用して、「こんな戦略の上手い編集さん、いたんだ」と正直意外。昨夏の質の平均自体は、下手すればガンガン本誌やガンガンファンタジーより高いかもしれない。数年前にわずか数号でつぶれた「コミックバウンド」は一体なんだったんだ(いや、あの失敗があればこそなのか?)。

  靖国参拝:「8月15日に行くべき」 民主・中津川議員毎日 )。な、なんだってー!?(AA略  中津川博郷でのgoogle検索結果 。ざっと見たところ、中津川氏のこの手のことに関する政治的信条がどのようなものかは、ちょっとわかりませんでした。民主党は結局反自民の寄り合い所帯だから、こういうことがおこるんだよなあ。

  米海兵隊中将:「人間を撃つのは楽しみ」と発言毎日 )。非常に衝撃的なタイトルで、しかも記事中に 「アフガニスタンに行けば、ベールをかぶらないという理由で女性を殴るような男たちがいる。そういう連中は男らしくない。やつらを撃つのは非常な楽しみだ」とマティス中将の発言が載せられているんですが、 AP通信記事 を見てみると、どちらかと言えば人が撃つことが楽しみ、というより、アフガンで女性弾圧をしていた連中への怒りを(海兵流に)あらわにしている、というニュアンスの方が正しそうです。だって主語が「You」で、呼びかけだし。まあ、アメリカの、しかも一部の一元的な価値観で他の文化圏を批判できるのか、ってのはありますが、毎日新聞の記事は、相手が「海兵もしくはそれに近しい人間だ」という前提がすっぽり抜けてはいます。そりゃ「以後気をつける」程度の話だよなぁ。

  NHK改変問題、中川氏「全関係者は公の場で説明を」読売 )。まあ、ここまで「言った」「言わない」の話になってしまった以上、記者は当然第三者ではありえず、出てこないということは説明責任の放棄、とみなされてもいたしかたないでしょうなぁ。

[アニメ] テンパってる

  ファンタジックチルドレン #18。王弟ゲオルカの陰謀により暴走するティナ。許婚である幼馴染セスの呼びかけにも反応せず、セスは重症を負う。しかし、かけつけたソランの呼びかけに応えるようにティナの開いたゾーンが消え、事態は収まる。が、自分の声は届かなかったのに、ソランの呼びかけはティナに届いたのを見、一旦は二人の仲を祝福したはずのセスは……
 人間の心の闇ってそんなものだよな。セスは立派な人物で、またつとめてティナのために立派な人物になろうとしていたけども、それもティナと自分とのつながりを信じていればこそで、それを否定されたかのような現実を前に、一体次回、どうなってしまうのやら……善人と悪人の境界なんて、多分そんなにはっきりしたものじゃない。

  舞-HiME #17。媛星の災厄から地球を救うためには、HiME同士が最後の一人になるまでお互いのチャイルド同士を戦い合わせるしかない、しかし、チャイルドが消えればそのHiMEの一番大事に想う人が消えてしまう──炎凪からHiMEにまつわる真実を聞かされる舞衣たち。碧からは凪の口車に乗って戦わないように、と釘を刺されるが、HiMEたちの関係はギクシャクしだす。そんな中、巧の心臓移植の準備が出来たと医師から知らされ、喜ぶ舞衣だが病院で楯と出くわしてしまう。楯の口から舞衣の力にもなれず、先走った挙句詩帆まで怪我をさせてしまった罪悪感を語られ、二人の間の亀裂は決定的に。その帰り道、舞衣に殺意をむき出しに見せる、ラスのチャイルドを操る白無垢のHiMEが舞衣を襲う──
 コミック版はわりとお気楽な展開なのだけど、アニメ版はいろいろテンパってきている。しかも次回はもっとドロドロしてくるらしいし。全体の三分の二あたりからガンガン盛り上げていくってのは正しいのだけど、ちゃんと収束できるかどうかが心配。変なお茶の濁され方とかされたくないものなぁ。


2005年02月06日() 旧暦 [n年日記]

[その他] ナンバ歩きの効用

 金曜に右足小指を怪我してしまい、普通に歩くのがつらかったのだけど、試しにと思い「ナンバ」で歩いてみると、全然楽になった。歩くときに一箇所に負荷がかからず、びっこにならずに済む。ただし、筋肉の負担のかかり方が普通と変わるので思ってもなかったところが痛くなってくる。とはいえ、普段は一箇所にかかっていた負荷が全身に散らされるという感じなので、実は普段歩くときにそれだけ使ってない筋肉がある、部分的にしか筋肉を使ってない、ってことだったのだろうけど。

[特撮][アニメ] これはちょっと……

  仮面ライダー響鬼 。え〜っと、これ、なんて言えばいいんでしょう? クウガ2? 「完全新生」というキャッチフレーズのわりには、古臭さ漂うと言うか……CGとかはつかみなのでド派手にやってはいるのだけど、爽快感がない。なんでだろう。視聴者が敵の恐怖を感じるには、明日夢に感情移入するしかないけど、スタイル重視でキャラクターに感情移入させてくれないっつーか。特に、太鼓叩いて敵を倒すってのは、アイデアはどうか知らないけど、唐突かつ冗長すぎてカタルシスが全然ない。スタッフの独り善がりとしか思えないのだが……別にキックにこだわらないんでいいんだけど、そこらへんのことはどう考えてるんだろう?

  デカレンジャー は最終回。エージェント・アブレラにデカベースのシステムを掌握されてしまい、変身すらできなくなってしまったデカレンジャーたち。その事態を打開するために、変身も出来ないデカレンジャー一人一人の能力を役に立てていく。ジャスミンのサイコメトリング、センちゃんのひらめき、ウメコの早変わり(?)、ホージーの射撃、バンのひたむきさ。最後、デカレンジャーロボもデカバイクロボも破壊されたけど、ここまでキャラクター一人一人の個性が最後まで大事にされた最終回ってのは戦隊物では珍しいんじゃないかと思う。アブレラをデリートし、バンはファイアースクワッドへ移籍、代わりにテツが正式にその穴を埋めると、発展的解消の形で、刑事物+戦隊物という形への当初の不安を見事に跳ね返した最終回。ここ数年の戦隊物ではもっとも満足できる最終回だった。

  ふたりはプリキュアMax Heart 。とりあえずとりあえるところもない初回だったので(動きは良かった)、特に言うところもないのだけど、え〜っと、謎の新キャラって、つまり、 女王の一部ってことですか?

  学園アリス #13。なんだか学園のいかがわしい部分とその学園への対抗勢力があるらしい、という背景で進んでく話。次週はずっと「イヤな奴だけど実はそんなでもないらしい」描かれ方をしていた正田スミレが少しメインになるらしい。ウォーターシップダウンの後番には力不足かと思ったが、確かに作品の奥行きはそれほどではないものの、実はきっちりちゃんと作ってる作品です。ハイ。

 名古屋では放映してないのだけど、 Sh15uya シブヤ フィフティーン って深夜特撮番組、キャストを見ると、平成仮面ライダー同窓会って感じなんですけど……レギュラーキャラでは芳賀優里亜(「仮面ライダー555」園田真理)をはじめとして弓削智久(「仮面ライダー龍騎」由良吾郎)、唐橋充(「仮面ライダー555」海堂直也)、ゲストに須賀貴匡(「仮面ライダー龍騎」城戸真司)、天野浩成(「仮面ライダー剣」橘朔也)……プロデューサーがアギト〜555でメインだった白倉氏、監督が同じく剣中盤まで参加していた田崎氏だけあって、そういうつながりもあるんだろうなぁ。正直、響鬼よりこっちを見たいかも。

[その他] 仮面ライダーの第二話

 響鬼の第二話が全然燃えなくってあまりにアレだったので、思わず555の録画を引っ張り出してしまう。やっぱり面白いのだけど、そこには確実に思い入れとか後で構築されたキャラクター性というのがあるので、それを引いてみると……ありゃりゃん? 当時、なんで二話以降も見続けたかというのは意外な答えが出てしまう。まさか、そんな、と思い、アギト、龍騎も思い出す(クウガはろくに見てませんでした。すいません)のだけど、やっぱり同じ結果が出てしまう……
 なにかと言うと、ドラマとしての面白さより実は、「ガジェットへの興味」だったんである。アギトの場合、ストームフォームへ変身し、「他のフォームもあるの!?」と興味を惹く。龍騎の場合、龍騎がようやくまともに活躍し、カードシステムを活用しだし、「他のカードは? 他のライダーは?」と興味を惹く。555の場合、初めてメモリーカードを差し込んでのエクシードチャージを行い、「他の必殺技もあるの!?」と興味を惹く。
 「んな俗悪な!」と思うかもしれない。けど、私の場合、第3話を見る原動力は、実はそれだった。細かく言えば、ドラマ的な要素もあった。アギトの場合、G3チームの戸惑いとか、涼の不幸とか。龍騎の場合、秋山蓮と神崎優衣の思わせぶりな態度とか。555の場合、木場勇治の不幸とか、巧と真理のひねくれたやりとりとか。しかし、30分という時間ではさほど掘り下げたドラマでの追求は出来ず、あとから見ると深読みができる、くらいだった。それでも555はキャラ立てとドラマの基盤作りで非常に丁寧に作ってたことがわかるのだけど。
 響鬼第二話は、ギミックとしての広がり、くすぐりはあまり機能していない。「これが決め技なんだ」というくらい(それも、かなりショボい)。ドラマとしての組み立てはどうなんだろう? こればかりは後を見ないと判らないが、なにか違う気がする。キャラの深さに関する「思わせぶり」がない。「思わせぶり」があれば良いかと言えば違うが、それが最初にないということは、当初の企画ではそれをドラマに盛り込むつもりはない、と読めてしまう。ちと、「う〜ん」と思ってしまうのだけど。
 なにはともあれ、一つ、確実に言えるのは「555の7・8話(「夢の守り人」前・後編)は、今見ても泣ける」ということか。(おいおい)


2005年02月07日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] 不思議な理屈

 ネット上で一部局地的に話題になった(多分過去形) 「しがない記者日記」まとめサイト )なのだけど、前からたまに眺めていて、今回の騒動の元になった南京虐殺とか従軍慰安婦云々のくだりも、消える前に一応見ている。まあ、「不勉強」と逃げを打ちつつ「これを読んで勉強しろ」と高圧的な態度、しかも示したのが散々突っ込まれまくってる吉見教授の著作で、突っ込まれるだろうなぁ、と思ったら思ってたより大きな規模で祭りになってしまった。
 この手の人はネット上ではいくらでもいて、件のサイトの場合管理者が現役新聞記者というところが祭りが盛り上がったゆえんなのだろうけど(それ以外はお粗末過ぎて盛り上がる要素がない。新聞記者(しかも朝日新聞勤務)だからこそ逆にそのお粗末さが注目を受けた)、気になったのは管理者曰く「ネットウヨク(自説への反論者をひとまとめにこう呼んで敵対者とみなしてしまっていた)」への嫌味(のつもりだろう)として、小林よしのりの本のタイトルを上げていた。
 自分に賛同しないコメントをすべて「ネットウヨク」とレッテルを張り自己正当化を図るというのもいい大人としてどうかと思うが、それより不思議なのはこの新聞記者に限らず、相手を「ネットウヨク」呼ばわりする人は何故かすべからく自分の敵対者は小林よしのり信者だと信じているふしがあることだ。
 小林よしのりの「戦争論」は時期的なものもあってたしかに南京事件や従軍慰安婦についての再論争の火付け役とはなった。しかし私の場合当時、幾つかの資料や事実の紹介という点では確かに一般向けとして見るべきところもあるが、あまりに情緒的な感情論も多く、この本をそのまま真に受けるのも危険だ、と判断した 。同種のいかがわしさというか危うさを感じた人は少なくなかったと思う(小林よしのりのマンガが好きじゃなかったってのも実は大きいんだけど)。
 それでもいっときは熱狂的な支持者もかなりいたが、現在は作者自身のエキセントリックな言動が繰り返されたこともあり、心理的に距離を置いている読者が多い、というのが実際だろう。
 小林よしのりの「戦争論」はそういった論争のあるターニングポイントではあるが、現時点で「バイブル視」されてはいない。にもかかわらず「盲目的にバイブル視されている」とばかりにずれた嫌味を書く人がいるのを見ると、この手の人の世界観は存外単純なのかもしれない。少なくとも十年位前で止まってるんじゃないだろうか、と思ってしまう。


2005年02月08日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] mixiに登録してみる

 お誘いのメールがあって、前から興味もあり、とりあえず登録してみる。でもタイトルの通りまだ登録しただけ状態。
 この手のソーシャル・ネットワーキング・サービスについては多少思うところはあって、ネットワーク上での情報の共有を良しとする視点では、限定された共有というものに違和感がある。が、一方、私信めいた友達同士のやりとりまでまったく垂れ流してもOKかというのがあるし、そうでなくてもネットワーク上にノイズを増やすだけではないかという気もする。ということから、まあ、使い勝手さえよければそういうのもアリなんだろう、と思ってる。
 特に限定的公開の有用性というのは、最近の しがない記者日記 騒動で感じたこと。これは当人のサイト上では本名や勤め先を伏せていたのだが、その知人・友人のサイトからばれてしまった、ということがある。祭りになったのはそれが問題だったわけではない。朝日新聞の身内であることを隠しながら第三者を装い朝日新聞擁護の論を展開していたり、話を聞く耳持たず異論を持つ相手を小ばかにした態度を取り続けたりという辺りが肝なのだけど、(少なくとも当人にとって)大事になったのは、身分の秘匿が徹底してなかったからだ、ということがある。
 社会的に認知度の高い、しかも社会に記事をアピールする立場にある人物の身元を不注意に明かしてしまうその記者の友人にも問題はあるのだけど、今回の場合、足がつきそうな身内のやりとりは公開ではなく限定したところで行えばこうも簡単に揚げ足を取られることはなかっただろう。
 また、少し違った視点では、 「不快」なものは「不快」なのです。小倉秀夫の「IT法のTop Front」 )のような理屈にも言える。どのような理屈で運営するかは管理者の裁量には違いないのだが、「ローカルルール」過ぎると敬遠されたり、下手をすると祭り中心になる可能性もある。特にある種のセンシティブな事柄については、その危険が大きくなる。「不快」という主観での削除や整理の場合、人が何を「不快」と感じるかはなかなかわからず、実質非常にわかりにくいローカルルールになる。話題や管理者の立場がが火のつきやすいものなら、大事になる可能性もある。先のしがない記者氏のように。 *1
 「不特定多数」を相手にするということは、ときには想定外の意見の相手もしなければならない、ということだ。コメント、トラックバックが開放されている場合、コメントのやりとりにより感情的にも抜き差しならないところに行ってしまう可能性も高い。いや、その手の火傷はわりと私も懲りてるんで。
 新聞や雑誌、テレビなどの既存メディアの場合、反論は発信者からワンクッション置かれていたし、また反論の紹介も発信者の任意か、同等の他の媒体に任せるしかなかった。しかし、サイレントマジョリティから反論者が発生し、その反論者自身が発信者として活動する可能性が高い(場合によっては連鎖反応的に起こる *2 )ネットでは、発信者の優位性というのはあまりない。それは新聞記者だろうがなんだろうが変わらない。
 なんだか話がずれたが、要は不特定多数を相手にするというのは実はリスクを抱えるということで、情報を発信する場合はそれを前提で行うしかない。それを避けるには、限定した相手にのみ発信、というのもひとつの手だということ。まあ、ソーシャル・ネットワーキング・サービスがその手の手段として有効か、ってのはわからないんだけど、どんな性質のものかなぁ、とは思ってはいる。
 っつーか 切込隊長氏も祭りに油を注いでいた模様 。なんだかなぁ。
*1: 小倉弁護士の場合はつとめてコメント欄とのやりとりが過熱しないように気をつけてはいるようだが、それでもその話題が続いているところを見ると危うさは感じる。
*2: 作家の 大石英司氏が自身のブログで「同調化圧力」としてこの手の現象に嫌悪感を示している が、それはそれでわからないではない。でも、これって右とか左とかなんて思想性はほとんど関係ないと思うんだけどなぁ。特に「祭り」は一種の集団悪乗りなだけで。(その集団悪乗りが恒常化するとマズイから自己抑制をすべきなんだけど、実は同調化圧力なんてのは別の形でも日常的に起こっている)


2005年02月09日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] 「ネットウヨク」という言葉

 なんだか「しがない記者日記」騒動の余波であちこちのサイトがぼやになりそうでハラハラしてるのだけど、普段はそんなに変なことを言っていない人まで「ネットウヨク」という言葉を使い出すのを見ると、大分妙な心持になる。この場合の右左の分け方ってどういう基準なんだろうか?
 多分、それ系の人から見れば私などもネットウヨクに含まれるのだろうけど、なにを罵倒しているのかよくわからない。どうも罵倒として用いているらしいことはわかるのだけど。「プロ市民」という言葉に対し一部左派が発明した「プロ奴隷」なる言葉と同じくあまりにまとはずれで、何も感じないか、使った相手の滑稽さを感じるのみ。
 ただ、レッテル張りと言えば確かにそうなのだけども、どうも大昔に使われた「新人類」と同じく理解不能の相手を便宜的に分類するためのカテゴリーであり、要は「なんだかわかんないからここに入れてしまえ」というものに過ぎない気もする。
 この手の話ってのは思想的立ち位置とかの話ではなく、限りなくジェネレーションギャップに近いカルチャーギャップの問題に思えてきた。そうだとすると、ある種の異文化論だよなぁ。
 まあとりあえず、どちらさんもおちついてお茶でも飲みなさいって。

[その他] びっくり

  セカンド・カップ はてな店 さんで知った話。 ニューズウィーク2/16 に、こんな記事が載っているらしい。 「妹よ、日本国籍を取れ−最高裁判決、原告は差別だと批判したが 鄭大均・都立大教授/在日韓国人・鄭香均」ふ〜ん、なるほどね。まったくもってもっともな意け……って、え〜〜〜〜っっ!? 兄妹!? 鄭大均氏と、鄭香均氏が!? 鄭大均氏というと現在の在日の立場や主張、特に強制連行神話や帰化せずに数々の権利を要求する姿勢を批判している人で、自身もすでに日本国籍に帰化済み。つまり、鄭香均氏とはまったく反対の意見を持っている。確かに名前は似てるし、「兄妹」という、根拠の示されない記述は見ていたけど、まさか本当に兄妹だったとは……どのニュースでもそんなこと流さないから、全然知らなかった。いや、別に家族構成をニュースで取り上げる必要はないのだけど。
 これには本当にびっくりした。

  朝日新聞に釈明求める 自民調査チームが見解産経 )。調査チームによると 見解は(1)安倍、中川両氏が圧力をかけた事実はなく報道は虚偽(2)番組に問題のあることがNHK内部で問題化し自主的に内容を編集した。(NHK幹部と)議員の面会は関係ない(3)朝日新聞は報道の根拠を示さず説明責任を果たしていない−と指摘している。だそうで、まあ、当たり前の結論ですな。特に(3)。どんなデタラメな(手法の)報道でもそれが通ってしまう、ってのは、なかなか難しい時代になってきたのかなぁ。

[アニメ] いつもの

  舞-HiME #17。舞衣に襲い掛かった、カラス型のチャイルドを操る謎のHiMEの存在がHiME同士の関係を一層ギクシャクさせだす。碧はそれでも軽率な行動をいさめるが、そんな時、紫子が奈緒に襲われたと訴える。しかしそれは……
 いろいろ妖しかった美術教師が最後の一押し。シスターを篭絡して、なんかよくわかんないけど「媛星の力」を私しようってんでしょうな。なんとなく小者っぽい。むしろ策略にはまってまんまと袂を別ってしまった奈緒に、謎のHiME(っつっても誰かは想像がつくけど)、なんだか神経の参りかけている雪之辺りがやばそう。テンパってく一方なんだけど、ちゃんと収拾つけられるんかいな? 最終回で無理矢理瞳キラキラさせて「未来へ!」ってのはナシですぜ。盛り下がることこの上なし。つか、聖ヴラスの能力ってなんだ?

  ファンタジックチルドレン #19。惑星ギリシアでの出来事回想編最終回。ティナの秘密を知ったソランは科学者たちを責める。しかもティナはいつ再度暴走するかわからない危険な状態だった。王の頼みだったとは言え罪悪感にさいなまれる彼らは、ティナを助けるために、一つの提案をする。それは、ティナの魂を地球に転生させることだった。しかしその作業中、王弟ゲオルカのクーデターが王城を襲う。
 ティナを地球に送り、再会を約束するソラン。しかしティナの入ったカプセルをクーデター軍が襲い、カプセルを守るべく姿を消す。そしてソランのものと思しき血糊が飛び散った後現れ、転送のスイッチを押したのは、セスだった。この下り、ティナ視線なのでソランに何が起こったのか、そしてセスがどのように現れたかがほとんど不明で、謎は残ったまま。ううむ、どうなるのか。気になる。

  UG☆アルティメットガール #05。巨乳の人は百合の人でした、そいでもって誤解がもつれて三角関係突入、ってな話。ウルト○マンってよりウ○トラファイトって感じな気も。セーラーファイターなんて言っても判る人は少ないか。しかし唯一つり目な巨乳の人が百合かぁ。なんとなく、第二話での変身前のやり取りでそんな気はしたけど。まあそれはともかく、ますますセクハラアニメに突っ走ってます。


2005年02月10日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] ここ数日の買い物

戦争の犬たち(1)/竿尾悟
地雷屋JIRAIYA(1)/竿尾悟
舞-HiME(2)/佐藤 健悦
クビキリサイクル/西尾維新
クビシメロマンチスト/西尾維新
 まあ、こんな感じで。いまさら西尾維新。いまさらって言うな! さて、ドイツ娘はどうするべきか……

[その他] mixiで気付いたこと

 日記は外部の日記をRSSで利用するか、mixi固有のシステムを使うかの二択なのだなぁ。まあ、別に統合させる必要性は今のところあまり感じてないのでいいけど。システムとスタイルの親和性がよくわからないので、しばらくはテキトーにやってそう。
 あと、「マイミクシィ」に登録した友人や「コミュニティ」(グループのようなもの)が実は丸見えになっているのだなぁ。「そんな方面にも手を出してたのか!」とかバレそう。別にmixi内部ですべてやる必要はないし、複数アカウント取得も(そういう用途は本来的ではないだろうけど)不可能ではなさそうだし(いや、やんないけど)。
 ちと迷うのが、「マイミクシィへの追加」(友人・知人をブックマークみたいに登録できる)の加減ですかね。いきなり出しまくるのは大丈夫なのかとか余計なことが気になって。まあ、マターリボチボチと行きますんで。

[特撮][その他] 怪奇大家族って

 時間ものSFだったのか!(多分違います) 妙な脱力加減が結構面白いと思うのだが、ネットじゃやっぱりほとんど触れられてないなあ。関東圏ではもう放送終了してるけど、東海圏でも残りあと一話。ちなみに一番受けたのは 第八怪「実録!仁義の冥土」

  響鬼 はネタバレ情報で 三人目のライダーまで登場確定。 武器は二人目(伊吹鬼?)はトランペット、三人目(名称不詳)はギターって……いや、太鼓までは十歩くらい譲っていいけどさ。なんだかお笑い番組の気がしてきた。

  Sh15uya(シブヤ フィフティーン) 、融通してもらって第一話を見る。アクションが異様に力入ってる。マーク武蔵演じるピース(って言うのか?)の似非外人っぽい変なしゃべりも面白い。ストーリーは、かなり好みが別れそう。って、主役の子、女の子(役柄上は男)だったのか……

 東海地区・北海道・博多などの地方の方でないと知らないだろうけど、CBC製作のローカル深夜番組「 ノブナガ 」内で人気コーナー「 わっきーの地名しりとり 」というのがあった。名古屋から出発し、道行く人に地名でしりとりをしてもらって出た地名の場所に行く。行った場所で再度しりとりをする。出してもらうのは答える人が行ったことのある地名のみ。移動手段は基本的に車か船か電車だけで飛行機はダメ。東海三県を制覇したら終了、というルールで日本各地を飛び回る。何故か三重県の地名だけが出ず、「すぐに終わるだろう」という当初の目論見がはずれ、3年10ヶ月の間、延々日本全国を飛び回るはめになった。ところがこれが予想外に受けてしまい、番組中の名物コーナーに。出演者も「もう終わらないんじゃないか」と思っていた節があるが、実はいつの間にか終わっていた。いつが最終回になるかさっぱりわからないので見逃してしまったのだけど、実は が出ているのでコレを見てみた。やっぱり最後はあっさりとしていたけども、感無量の最後だったよう。個性豊かな土地の人とか、旅情がにじみ出ていたこととわっきーの素直なキャラクターなど、このコーナーは受けるべくして受けたんだなぁ、と思った。


2005年02月11日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] 買い物の追加

ナポレオン(3)/長谷川哲也
 フランス人ヤバイ、マジヤバイ!

[その他] 牛丼を食ってくる

 今日は吉野家の牛丼復活の日とかで、昼飯に近場の吉野家に行く、が、なんかすごい行列できてるんですけど……行列に並んでまで食うものとは到底思えないので帰ろうと思ったが、行列は持ち帰りのもので店内で食べる分にはほとんど待たなくて良かったので食べる。が、大盛りと味噌汁を頼むも、味噌汁がなかなか来ない。いつ気付くかと待っても全然気付かないので、店員を呼んで速く持ってくるよう苦情、すると玉子と一緒に持ってくる。お詫びとかでなく、ただ間違えただけ。いや、だから玉子はたのんでないって。
 店員がダメ、ってのもあるのだけど、根本的に吉野家は店内で牛丼をすばやく出すために店舗設計や店員の配置も設計されているので、こういう状況は本来の想定外なのだ。
 そういうのはわかってるのだけどやっぱり腹は立つもので、腹を立てたまま店を出る。きちんとお詫びの一言も言えないようじゃやっぱりだめでしょ。どう考えたってそんなありがたがるものじゃない、ということを再確認しただけだった。ちなみにお茶も出し忘れてました。

[その他][マンガ] 嫌なメイド

  193センチのメード!?帝王・高山がコスプレzakzak )。記事見出しが「メイド」でなく「メード」って辺りがスレてなくっていいですな。しかし、確かにこういうマンガなんだけどさ、なんと言うか……「メイドガイ」だったらちゃんとマスクつけないと。(論点がずれてる)

 今日は深+の映画の日。マスターが風邪というので、シークワーサーの絞り汁を持っていく。マズイマズイと評判でした。そういうつもりじゃなかったのに……
 シネマの日だというのに、常連さんの一人が×××の方面で、やっぱりそっち方面のご友人を連れてきたので、そちらの話にずれがち……とりあえず、蛇の食い方は聞いてみたり。
 せっかくの映画の日なので「七人の侍」が元ネタの映画について聞くが、やっぱり案外と出ない……「荒野の七人」シリーズ、「地獄の七人」「七人のおたく」「ダーティダズン」くらい。後は「バグズライフ」くらいか、と思ったら、マスターから「ワイルドバンチはどうだ?」と意外な言葉が……確かに、根っこのところでは影響はあるだろうけど、七人じゃないからなぁ……と思ったが、パイク、ダッチ、ゴーチ兄弟、サイクス、エンジェルと、ソーントンを加えると 七人になると気付いた。ああ、確かに七人ものだ。


2005年02月12日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 星雲賞非公式ノミネートのページ、今年もやります

 いつのまにかそんな時期になってたんですな。ってわけで、星雲賞非公式ノミネートのページ第36回版、今年も 始めます
 その宣伝のため日記の内容をちょっと先日分に移動してます。(元々先日の内容だし、構わんでしょう)
 聞くところによれば 日本SFファングループ連合会議 所属団体からの参考候補作品募集が今月中だそうですので、もうそろそろ始めないといかんでしょう。
 昨年は 河出書房 の「奇想コレクションシリーズ」をはじめとして海外作家短編集が充実していたので、海外短編のノミネートが期待できます。いや、期待させて。
 よろしければ(そっち方面の)各方面に宣伝の方、よろしくお願いします。


2005年02月13日() 旧暦 [n年日記]

[特撮] 「怪奇大家族」追加

  怪奇大家族 について。
 え〜っと、間違いなく少数派だと思いまつ。>たな方
 つか、検索してみてわかったのは「熱狂的に支持する人は支持するけど、それ以外はほとんどスルー」なんですよね。この番組。多分、熱狂的支持者はうざくなるほど多くないので、どこが笑いどころかわからない人はそのまんま反発することも無く通り過ぎてるって状態じゃないかと。
 いや、でも面白いんすよ、マジで。多分。(どっちだ?)
追加の追加:「怪奇大家族」にゲスト出演してる「MIB」な二人、キャストよく見たら「龍騎」の城戸真司(=龍騎:須賀貴匡)と編集長(=大久保:津田寛治)だよ! 全然気付かなかった。

[特撮][アニメ] マジですか?

  魔法戦隊マジレンジャー 。え〜っと、マジっすか? といいたくなるコンセプトだけども、なんとなくダサっぽいコスチュームのデザインが却ってゴレンジャーとか髣髴とさせたり。とりあえず魔法戦隊で家族戦隊。長官ポジションがお母んで変身するのは(しかも強い)一部の層に大受けか?
 レッドが末っ子ってのは新機軸?

  響鬼 。う〜ん、やっぱミュージカルは微妙すぎ、というかすでにそのレベルを突き抜けてる気が。あまりセリフを使わない作劇は一概に否定しないけど、明らかに向いていないと思う。あと、これ決定的な問題だけど、戦闘シーンの爽快感が皆無ってのはまずすぎるんじゃないかと。姫と童子が結局戦闘員並。コスチュームへの金のかけなさが強さに正比例。
 なにをやりたいかはなんとなくはわかるけど、いろいろ「それってどうよ?」的な部分が多すぎる気が……
 あと、敵の妖怪(魔化魍って呼ぶ必要を感じない)、さっそく気ぐるみになるようで。

 三人プリキュアもとい プリキュアMax Heart 。え〜っと、無難に第二話(コラコラ)。
 日記で触れるわりにはほとんど誉めたりとかしてないんですが、じゃ、ただ単に惰性で見てるかと言うとそうとも限らないわけで。
 一つには「戦隊もの亜流」化した女児玩具アニメとは別方向の展開を見せてくれることへの期待。もう一つには、作画の修練の場としての期待。
 っつーか、「一枚絵として綺麗」という方向性があまりに多すぎるんすよ、昨今。本当は動いたのを見てナンボ、なのがアニメ。プリキュアは予算が予算で原画はそんなに入れられないと思うけども、それでも動画とかはたくさん関わってるわけだし、フィジカルアクションということで「動きのある原画」の下地が鍛えられるには絶好の場だと思うのですよね。現状、それが顕著に出てるのはOPや変身バンクとかくらいなのだけど、それでも時々「お?」と思えるシーンがあるし、強制的に動いてるところを書かなくてはいけないし、こういうきちんとした底上げは必要と思うのですよ。本当は「カレイドスター」クラスのものが欲しいかもしれないけど、大物ばかりってわけにはいかないですから。あと、OP、カット切り替えがあまりないので手抜きっぽく見えるかもしれないけど、実はかなり力入ってますよ。EDは手抜きだけど。


2005年02月14日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] 機械補助な(偽)教養

 しばしば「ネットのサーチエンジンによって、昔より格段にものが調べやすくなった」と言っているのと反するようだが、なんだか最近「サーチエンジン」の検索の罠にはまっている人が鼻につくようになってきた(お前が人のこと言えるのか、というツッコミは尤もすぎるので却下)。
 どういうことかと言うと、検索により情報が得られることを、自分内部の「教養」と誤解しているように見える人がたまにいることだ。
 「ある事柄」についてその情報を検索する、というのは、(それが出来ない人も含めて俯瞰的に見て)一種のスキルである、ということは間違いない。しかし、それは与えられた道具をどう上手く使えるかということに過ぎない。その人が何かを生み出しているわけではない。もっと言えば、その探し出した情報は「誰か」が用意したもので、殆どの場合、それが正しいかどうかはそれだけでは保証が無い。
 「ネットのお陰で昔に比べて格段に物が調べやすくなった」というのと反してない? と思われそうだが、そうでもない。公式なサイトであればその情報は一応公式なものとして取り扱えるだろうし、そうでなくとも、きちんとコツさえ掴めば「どの文献を調べれば良いのか」「どのような場所で調べれば良いのか」の情報を得ることがたやすくなった。まあ、情報によりけりなんだけど。
 ただ、それは「ネットで調べればそれで済む」ということは意味しない。ましてや、関連情報まで含めて取り込み、自分の内部で消化をしたというわけではない情報である。それは、確実に「自分の外のもの」にすぎない。
 有象無象を含めて様々な情報が存在し(ものによってはまったく存在しないが)、ノイズが混在している。最も望ましいのはそのような中から知識をもった人はフィルタリングをし、更に一次情報に近い情報を得る方法を示すことだが、そういうことはなかなかできない。少なくとも、私などはなかなか出来ない。
 その場合、せいぜいできるのは「そのまま提供してはいけなさそうな情報は振り落とし、さらに提供する場合も『そういう話もある』的に、信憑性を100%保証しない」という、ある意味卑怯な手段くらい。
 もしその情報が間違っていた場合、「ただ単に右から左へ情報を流しただけで、自分に責任はありません」では済まないこともある。理想的には自分にわかる情報以外は触れない、というのが一番正しいのだろうが、次善としては情報の信憑性への注意を喚起する、くらいしか思いつかない。それも正しいのかはわからないが。
 なんだか話が少しずれてきた。
 検索エンジンは確かに便利だが、それは「道具」にすぎない。「道具」は性質を知って初めて有効に使える。極論すれば「わかってること以外言うな!」が最も正しくはあるのだが、それはあまりに窮屈にすぎる。かと言って「無責任に、野放図に言いっぱなしでいい」ということはない。自分の外の知識であることを知覚し、それ相応のものとして取り扱うのが最低限必要と思える。
 いろんな情報が(その情報の質はともかくとして)手に入るからと言って、それに溺れ、それを取り扱えることで自分の教養だ、と勘違いしてはならない。
 自分への戒めも含めて。

  禁苑の黎明 WEB復刻版 。「禁苑の黎明」とは紫禁城に実際にいた著者が戦争前夜の満州の様子が克明に記した極めて重要な資料と言われている。戦後様々な事情から出版されず、岩波から抄録が出版されたものの恣意的な削除が大幅に入り、完全版を目にすることがなかなかできなかった。それをブログ形式で掲載していく、という企画。これは個人の行う範囲では一大事業なんではないだろうか。大変な作業とは思うけども、焦らず、気長に頑張って欲しい。
 西尾維新 クビキリサイクルクビシメロマンチスト を読了。近日中に感想まとめます。が、少なくとも前者はきちんと感想を書く気がおこらんのだよなぁ……さて、どうしたものか。


2005年02月15日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] 「病気の子がいなくてよかったね」精神

 え〜、私と直接面識のある知り合いや、ここを見ている方は、私がいわゆる「嫌韓厨」で、ハン板(2chハングル板)を見ていることはご存知かと思います。ま、知らなかったり忘れててもそういう前提で。
  こちらのblogのエントリー で紹介され、一部で取り上げられた2ch ハングル板韓国人と仕事で困ったことスレ なんですが、実は私、このスレをかなり最初期からウォッチしてまして(どのくらい初期からかというと、一桁台のスレタイの一つに私のスレタイ案が採用されてる程度には昔からでして、ハイ)、ここでのおおまかな流れってのは一応知ってるんですよ。最近は保存しかできてない状態だったけど。
 で、このスレでの暗黙の了解で、「ネタ(この場合は受けを取る為の嘘、くらいの意味)かどうかはスレ内では追求しない」(サブのスレッドで信憑性を云々することはある)ってのがあるんです。なんでかって言うとスレの趣旨が「仕事上困ったこと」であるため、実名を挙げると問題があるものが多く、ほとんどが投稿者はもちろん会社や関係者・団体も匿名で、裏を取ることはまず不可能だからなんです。で、そのためあまりにありえなさそうな投稿を「ネタ」扱いするレスがついて荒れることが結構あって、そのため「ネタと疑う人は(本スレでは)投稿をスルー」という暗黙の了解が出来上がりました。逆に、レスをつける人もネタであったとき実害が生じるような極端な反応はしない方がいい、という空気もできました。まあ、どっちにしても匿名だから抗議行動とかはできないし、そのため話が大体スレ内で完結することが多いんです。事後の報告、という形がメインであることもあるし。
 「そりゃ、あまりに嘘臭い投稿は話を作ってるんだろ」と思われるかもしれませんが、実は嘘のような本当(らしい)話の例として 光BOY伝説 というのがありまして *1 、あながち嘘とも言い切れないんですよ。でも、良識的な人は反応をしていても常に「ネタだった場合」というのを考えている。つまり嘘だとしても釣られた自分を笑えばいいだけで「病気の子がいなくてよかったね」と思えるような、もし本当に困っていた場合を考えて行動する、というのがもっとも理想としているところがあるんですよね。
 それを考えると、話題をスレ外に発散させてしまう上のblogのエントリーは迂闊だと思うし、また、本当だった場合でもこの手の事例で現在進行形の事態を外に広めるということはやはり迂闊だと思う。
 私がなんでこんなこと気にするかというと、過去に最悪の経緯を辿った報告例があるから( こちら の「韓国系同僚」のところ)。無論、この報告が本当か否かは裏が取れてません。でも、なにも感じないほど無神経というわけでもないんです。私も。
*1: 「光BOY」というのは一時期ハン板でスレを荒らしまくった当時有名なコテハン(固定ハンドル)荒らしで、その身元がひょんなことから仕事スレを見た人の同僚だということがばれてしまったという、光BOYとその同僚が同一人物かグルでなければ、おそらく嘘のような本当の話。

[読書] クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い/西尾維新

 とある資産家一族の娘に招待された友人に付き添い、絶海の孤島を訪れた主人公「いーちん」。そこには同じく島に招待された各方面の才人が集っていた。他には島の女主人と4人の使用人、招待された「天才」の付き添いたちのみ。誰もが一癖も二癖もある人物ばかりなのだが、ある晩、招待された才人の一人である画家が無残な首切り死体で発見される。しかし女主人はこの状況に警察を呼ぼうともしない。しかたなく「いーちん」はこの殺人事件を調べるのだが……

 全然知らなかったが(そういや昔姉から聞いた気もするが)メフィスト賞を受賞して「京都の20歳」と騒がれた、その受賞作品だとか。で、面白いかつまらないかで言えば、そこそこ面白かった。が、完成度は決して高くない。まあ、新人だからそんなもの、ってのはあるのだろうけど、ネット小説レベルというか(ネット小説にもいろいろあって一概にレベルが低いという比喩ではないが)、オタク向けライトノベル文法というか(これは「文体」がそうだという意味ではない)。ミドルティーンから大学生くらいまでが読んだら一番楽しめるだろうな、という感じで、ある種の純文学好きがいかにも好みそうではある。具体的に言えば、大塚英志とか。
 全部が曖昧であやふやで熱がない、今的な作品と言えばそうなのかもしれないけど、「時間つぶし的に楽しめる」作品ではあるが、特に何か感銘が残る作品とは言えなかった。それでも、その不安定感の部分はやや記憶に残るし、青臭さには却って好感が持てる。
 え? ミステリーとしてはどうかって? まあ、トリックが途中でわかるのは作者も意図してるのかもしれないのでそれはいいが、トリック自体は基本的にお粗末。個人的には 最初の犠牲者を運ぶ際、足には触らなかったのか?というのが気になって仕方ない。 足が立たずにずっと車椅子の上で生活してる人間の足を、作者は見たことないんだろうか? それとも主人公が鈍感なだけか? あと、 グロックのコッキング音を聞いて反射的に弾を避けるって、グロックってハンマーが外部に露出してないんですけど……それにダブルアクションオンリーだった気が。一体、何を聞いてどうやって避けたんでしょ? *2
 二冊目は明日以降。
*2: グロックのトリガーアクションを 写真付で解説しているサイト 。やっぱり何の音を聞いたのかさっぱりわからん。(コレだから銃オタは……)


2005年02月16日(水) 旧暦 [n年日記]

[読書] クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識/西尾維新

 前作から二週間後、「いーちゃん」の前にクラスメイトの葵井巫女子が現れる。「いーちゃん」には巫女子とほとんど面識もないし、印象も残っていないのだが、やはりクラスメイトである江本智恵の誕生会に半ば以上無理矢理誘われる。
 それとほぼ同時期、京都を騒がす連続殺人鬼に襲われる。しかし、自身の合わせ鏡を見るようなその殺人鬼・零崎人識と「いーちゃん」は何故か意気投合してしまう。
 そして巫女子と約束した誕生会の日が訪れる。人付き合いが苦手な「いーちゃん」が無難に誕生会を乗り切った翌日、二人の刑事がやってくる。なんと江本智恵が夕べ、何者かに絞殺されたというのだ……

 う〜ん、前作よりは洗練されてるし、ただのひねくれ小僧にすぎなかった主人公もキャラが立ってきている。が、あくまで個人的感情でいうならば「気に入らない」のだよなぁ。別に気持ち悪いとかそういうことではない。面白くないわけではないのだが、単に「不愉快」で「気に入らない」。
 「何故気に入らないのか」ってのはひとまず置いといて、まずはそれ以外の部分について語ってみる。今度は「絶海の孤島」という明らかに異常なシチュエーションではなく、「鹿鳴館大学」(多分、元ネタは立命館大学なんだろうな。あそこも半地下食堂があった気がするし)にもどった「いーちゃん」を中心に、彼の周囲で起こる出来事になる。実はまさしく「彼が中心人物」だったことが最後でわかるのだけど、それも置いといて、「いーちゃん」に一目ぼれして果敢にアタックし続ける「痛い娘」葵井巫女子(やっぱ変な名前)とその友人たちのコミュニティに主人公は無理矢理に関わらさせられることになる。一方で、殺人鬼「零崎人識」とも出会う。普通に考えれば葵井巫女子たちの環境の方が日常、「ケ」で、零崎との関わりの方が「ハレ」、非日常のはずだが、主人公は「ケ」の方には決してなじめない。むしろうとましく思っている節がある。このことは前作でもそれっぽいことが散々書かれていたが、今回の場合、「中途半端な傍観者」というどちらかというと否定的立場ではなく、その異端者的な「非社交性」がむしろ特殊能力的に、どちらかといえば肯定的な立場にされている。
 人によってはかなりの不快感を示すらしいが、多分葵井たちに感情移入した人は不快感を感じ、主人公や零崎たち、社会性欠如の登場人物に感情移入した人はそうでもないのだろう。
 私はと言えば、どちらにも感情移入しなかった。日常側の人物の幾ばくは好ましく思ったが感情移入できるほど人物描写が深いところをついておらず、また、昔だったら主人公側に感情移入する部分もあったのかもしれないが、社会性が欠如しててもそれを自己正当化したいという欲求は今はさほど強くない。だから、事件の「原因」の行動は酷いとは思うが強い嫌悪を感じるほどではなく、犠牲者も可哀想と思わないわけではないが、理不尽と思うほどではない。ただ、事件の巻き起こし方は面白いと思った。叙述トリックの使い方については「ちょっといい加減にしろ」と言いたい部分はあるのだけど。
 じゃ、なんで「不愉快」と断言してるのか。それは、あからさまにこの世界自体がひとつの価値観で推し量るようにしかできてないからだ。だから「哀川潤」だとか「零崎人識」のように、スペック的にはすごい人物が出ても、非常に閉じた印象しか得られない。「セカイ系」ではないけど、「セカイ系的」だ。別に主人公の価値観がゆがんでいるからと言って他の価値観に「打ち負かされ」「屈服する」必要はないが、同様に主人公の価値観に「打ち負かされず」「屈服しない」他の価値観も存在するはずで、それが必要しないように見せかけた世界、というのが一番気に食わない *1 。否定はしないが、気には食わない。
 余談だけど、念仏の鉄は相手の指の骨をべきべきに折ったことはなかったはずだが……首の骨はしょっちゅう砕いてるし、仕置人第四話「人間のクズやお払い」ではヤクザの右腕を再起不能になるまで破壊しているけど。
*1: 多分、現実に「必要であれば人を殺せる人物の目」というのを見てしまったので、余計そう思うのかもしれない。

[映画][アニメ][特撮] まらそん侍

 録画しておいた「まらそん侍」('56)を見てみたり。うわ、勝新ってこの頃二枚目俳優だったんだ。このくらいの時代の時代劇はポップ狙いでもきちんと重みもあったんだけどねえ。二人の若侍の恋を賭けた遠足(マラソン)勝負に藩の存亡がかかった金煙管泥棒追跡も絡んで、結構面白い。

  舞-HiME #19。先週より一層、登場人物がどんどんテンパってく。舞衣はもちろん、天真爛漫な命も行動が裏目に出て舞衣と仲たがい、志穂もいい具合に腹黒くなってってるようで。盛り上げるのはいいんだけど、キャラクターをどんどん追い詰めるスタッフの思惑はちゃんとあるんだろうか? この辺は以後を見ないとなんとも言えないので保留。

  ファンタジックチルドレン #19。ベフォールの子供たちの一人・ヒースマは惑星ギリシアに戻った時のためにゲルタの実験データを奪うべく、研究施設を訪れるがそこでデュマに会い、ギリシアに戻っても二ヶ月の命であることを告げられる。一方ヘルガは前世のこと、セスのこと、ソランのこと、全てを思い出す。惑星ギリシアに戻るか否か……べフォールの子供たちに答えを迫られるヘルガは、地球での再会を誓ったソランとの約束を胸に、地球に残ることを決意する。だが、惑星ギリシアの出来事を聞いたトーマにも異変が……そんな彼らの前にデュマが現れ、兵器として再生させるためにヘルガをさらっていく。
 話はどんどん佳境へ。トーマとヘルガの前世・ティナの関係、ヒースマの行動により不協和音が鳴り出したべフォールの子供たち、その彼らとゲルタの関係、そしてデュマの正体……ティナの異父兄弟とのことだけど、なんか引っかかるんだよなぁ。

  怪奇大家族 最終怪。忌野家を襲い続けた怪異の原因である「復活する邪悪なもの」とは、現代に帰還すべく江戸時代から岩に封印されていた清四本人だった! MIBな二人や霊能力者・十中九十郎が復活するのが邪悪なものと信じてその復活を阻止しようとするが、ついでのように清四のことを思い出し、その事実を知った忌野一家は清四を守るため立ち上がる!
 いや、なんつーか、すげー展開(笑)。最初から最終回のプロットはできてたんだろうか? 確かに一応伏線らしいものは張られていたのだけど。いや、それよりなにより、なんじゃこの最終回はー! って感じ。いや、決して悪い意味ではなく。チープ極まりない霊能力対決に、意味不明なメカギミック演出(って、全然銃の形が違うし)、おまけにコンセントから電源を取ってブレーカー上がるし。極めつけは最後のオチ……なんとも形容しがたい。忌野家的にはハッピーエンドっぽいから、これでいいのか? 家族の平和のためには、世界も破滅させる。いやはや、もうなにがなんだか。DVD購入、検討しておこう。


2005年02月17日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] 買い物

 本日 与太郎戦記/春風亭柳昇 をゲット。最近西尾維新とかばっか書いてたんでアレそうでしたけど、これ! これですよ! これこそ私のイメージですよ! ウソです、ごめんなさい。柳昇校長もとい柳昇師匠がなくなられてからこの本の存在を知って、でも入手困難だったので諦めてたのだけど、再販されたと知ってゲット。読むのが楽しみ。


2005年02月18日(金) 旧暦 [n年日記]

[読書] クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子/西尾維新

  与太郎戦記 はまだ読み中なんですよ。すいません。

 今度は哀川潤によって名門・澄百合高校からそこの学生である紫木一姫の救出に協力させられた「いーちゃん」。ところがその学校は特殊な人材を育成する機関で、一姫と接触するも学園内で追われることに。さらに理事長が完全な密室の中でバラバラ死体にされていて……

 まー、なんつーか、ライトノベルだなぁ、と言うか。これを新書サイズで売るのはちょっと(かなり)インチキだなぁと思ったけど、よく考えれば新書サイズだからって中身があるわけじゃないし保障されてるわけじゃないから、いいのか。
 感想は、と言われると、「ライトノベルだね」としか言いようがない。面白いかどうかと聞かれれば、「電車の吊り広告の字数を数えるよりは暇つぶしになる」としか言えない。電車の吊り広告の字数数え並の本も世の中にあふれてるって前提での話ですが。でも、暇つぶしのレベルには違いがない。
 感想というほどのものもないので個人的にちょっと思ったところを書き連ねると、この作者、アクションシーンを書くのは控えた方がいいと思う。マンガやアニメやゲームや小説の焼き直しで肉体感覚が欠如してるから。他には 途中でちょっと好みのタイプのキャラが二人出てきたけど、描写が薄いから多分すぐ死ぬんだろうなぁ、と思ったら、やっぱり死んだ。この人のパターン、大体つかめてきたかも。一応、誰が真犯人(?)か、ってのは、まあ大分最初に読めてたんで意外性とかはなし。ふぅ。
 四冊目を読むかどうかは、ちと考えどころですな。とりえあえず与太郎戦記が先だ。


2005年02月20日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 岡本喜八監督、訃報

  岡本喜八監督死去。81歳朝日 )。この記事でも「戦争風刺云々」とか書かれてるけど、そんなことよりなにより、この人の作ったものは「娯楽作品」で、戦争風刺にしてもなんにしてもその底には「ダンディズム」「粋」があった。前作の「助太刀屋助六」が2002年、きっと来年には新しい映画を見せてくれると期待していたのだが……だが同時に、「助六」では体力的に全て編集をすることが難しく、主演でもあった真田広之氏に指導しながら編集をさせたという話を聞いていたので、その後継者を指導するを思わせる行為に、予感はどことなくあった。
 こういうと誤解や反発を招くかもしれないが、岡本監督が戦争の馬鹿馬鹿しさを感じていた、というのも事実だろうが、戦場の男たちにカッコよさも感じていただろう。「独立愚連隊 西へ」などを見ればわかる。戦場の男をカッコいいと感じない人間があんなカッコいい連中を描けるものか。人間のカッコよさ、人間の行為の愚劣さ、その両方を混在させた監督だった。その作品の多くがDVD化されてないのは犯罪級のことだと思う。
 「独立愚連隊」「同西へ」などのソフト化を強く希望すると共に、西に向かう監督を見送りたい。

[マンガ] いろいろ

 サンデーGXは当然買ってあるけど、そっちは掲示板の方で感想を書いたので。
  スティール・ボール・ラン、ウルトラジャンプで連載再開 。次号はプロローグ編で、次々号から本格連載再開だそうな。ううむ、週刊連載はつらいだろうなぁと思ってはいたが。まあ、フェードアウトじゃなくって良かったといえば良かったのだけど。
  超人ロックspecial にはこやま基夫と佐々木淳子が載ってるし。ここんとこどこに誰が載るかってのは結構油断がならないな。
 カオシックルーンEsでは「びちびちビッチ」に続いて「ふたりはデスコア」が……コスとか髪型そのまんま。相変わらずやりすぎ。

[必殺] 新必殺からくり人

 2/25(金)11:35〜テレビ東京系で放送開始。全13話。予算等の関係でスケールダウン感はあるものの、ブラ平の火吹き、塩八の催眠術殺し、小駒の曲独楽殺しなど、殺し技のケレン味は高め。また、史実の人物がレギュラー殺し屋になっている珍しいシリーズでもある。


2005年02月21日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] ノートPC不調につき低空飛行中

 ってわけで、以後しばらくそんな感じで。

[読書] 与太郎戦記/春風亭柳昇

 昭和十六年、志願年齢に達した秋本安雄青年は数年勤めていた横河電気をやめ、かねてから願っていた通り陸軍に志願する。しかし適性検査で早々にふんどしを取ってしまうほどのはりきりようとは裏腹に、軍隊とは実におかしなところで……

 秋本安雄とは後の落語家「春風亭柳昇」師匠の本名。「春風亭柳昇と言えば日本でも私一人でございますが……」というフレーズでなじみだろう。あるいは、ある方面には「春風高校の柳昇(やなぎのぼる)校長のモデル」と言った方が通りがいいかもしれない。柳昇師匠の、どこかとぼけてどこか生真面目な青年時代の軍隊での体験記である。
 と、言っても最初に「新聞で華々しく取り上げられることのない、二流三流どころの戦場」とあるとおり、派手な活躍とは縁が無い。どうやって楽をしようか、どうやって美味い物にありつこうかと、「訓練さえなければこんないい商売は無い」と軍隊での日常生活をとぼけふざけつ描いていく。とは言え、どんなにふざけた筆致で書こうがそこは戦争。いざ戦闘ともなれば爆弾も降るし弾も飛ぶ。重機をかついで戦場を駆け回り、当たってるんだか当たってないんだかわからないままに弾を撃ちまくる。当然死人だって出る。それどころか終戦間際、冴えない護衛任務で、自身も生死の縁を彷徨う羽目に。
 多分、戦争なんかこりごりだ、と思ってるには違いないんである。違いはないのだけど、それでも「兵隊は、間違いなく私の青春であった、と思います」と書けてしまう。これが全てを受け入れ、受け入れながら笑いにする、柳昇師匠の誠意ある笑いの一つの原点なのだ、と思わずにはいられない。

[特撮] こっちも低空〜〜

  マジレンジャー は、お約束の塊とは言えそんなに悪くないんですけどねえ。
 そのマジレンジャーは第二話。巨大化した魔道騎士ウルザードに苦戦するマジレンジャーの危機に駆けつけたマジマザー。しかし、強大なウルザードのパワーの前にあっけなく敗れ去ってしまう。早っ! 母の死を前に、イエローとピンクは戦いを拒否してしまう。まあ、この後はいろいろお約束。今回は巨大ロボ登場……って、主人公たちが巨大化かよ! しかも姿が変わってるし! マジピンクは単に風属性かと思ったら、姿を変えるキャラクターって方向なのか。

 むしろ「う〜ん」感が強いのが相変わらずなのは 仮面ライダー響鬼 。スタッフが頑張ってるのは感じられるのだけど、何かが決定的に噛み合ってないような……
 とりあえず、ヒビキの言葉が上滑りな気がするのは、気のせいなんだろうか……


2005年02月22日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] ニュートラル=情報の選別?

 ニュートラルの定義自体とあらゆる意味でニュートラルでいるってことが至難の業なのだけど、それはさておき。
 むしろ公正性ということで言えば情報収集の母集団より情報処理の方法とスタンスの方が大きく影響していると、経験則的に思うのだが。むろん、ちゃんとした情報をちゃんとした方法で処理するのが一番良いには違いない。
 しかし、日本のマスコミって本当に特定の傾向のニュースは情報が出ないんだよなぁ。どうひっくり返ったって表には出ない話というのもこの世にはあることは知っているが、そんなレベルの話では全然ない。
 私みたいな怠け者でも、少しはあちこちから情報仕入れないとやばいかなぁ、と思ってるくらいなのだけど。

[その他] 仏の顔も二度か三度目

 まあ、Let'snoteの故障の対応もさすがに三度目となると慣れてきますな。最初に店に持って行っても(そのシリーズの専門家であるわけではないので)メーカーの修理センターに送って、そこで調べて、という迂遠な手順にならざるをえない。だから、最初に修理センターの方にナシをつけておくことにしました。ただ問題は、ショップの延長保障がきちんと適用されるかが心配なのだよなぁ……されなかった場合、手痛い出費になるかも。

  もう野党と呼ばないで 民主、「政権準備政党」と自称産経 )。……そんなこと大真面目に協議してたんでしょうか、この人たちは? こどものごっこ遊び並。「 一部議員からは失笑が漏れた」とあるけど、そりゃそうだ。できればこの発想でいる限りは永遠に準備だけしていてもらいたいものです。

[マンガ] 酒

 「イブニング」の「農大物語もやしもん」を読んだら美味い日本酒が飲みたくなった。いや、美味い日本酒は本当に無茶苦茶美味いのだけど、探すの大変なんすよ、普通は。


2005年02月23日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] よくわからん

 ライブドアの堀江社長によるニッポン放送買収の云々だけど、あちこち解説されてるのを見るとどうにか「何が起こったか」はわかるのだが、「全体像として何が起こってるか」とか「これからどうなるのか」がさっぱりわからない。ううむ、あまりにこの手の分野をおろそかにしていたか。
 この件に関して主要新聞社の社説を見てみたけども、一番まとまりがいいのは保守的な意見とは言え毎日新聞ではないかと思える。産経新聞は放送電波の公共性と云々しているし(当事者側だしなぁ)、朝日は鷹揚というか、全般的にピントがずれまくりの感がある。日経は株取引についての法整備の話になっている。これはこれで間違ってはないのだろうけど、こちらの関心からはズレてるような。
 日本のマスコミが守られねばならないほど大したものか、と思うところはあるが、だからってこの買収が是ってことでもないんだよなぁ。
  極東ブログ ではフジテレビがニッポン放送株30%を取得した時点で堀江社長の勝ちはない、と読んでるようだが、あまりに門外漢すぎてこれが正しいのかどうかもよくわからない……ニッポン放送も新株の予約をフジテレビにしたということで、まあ多分確実に堀江氏の買収劇自体は失敗なんだろうな。堀江氏が痛い目を見るのかは良くわからないけど、ライブドア株で損した人たちは確実に痛い目を見たわけで、やっぱ情報の収集と分析ってのは自己防衛のためにも大事だなぁ、と。さらに国防・外交の場合もそうだと話を広げると、ネット右翼呼ばわりされるからやめておこう。いや、当たり前の話なんだけどさ。
 しかし傍から見てる分には面白いんだが、周囲の人はたまらないんだろうなぁ。>堀江社長

 イランの地震も大変なことになっているみたいで。 イランでは一昨年(2003年)にも南東部ケルマン州バム市で震災 があり、四万人を超える死者をはじめとする甚大な被害を負った。今回の地震もケルマン州。1990年に北部でも震災が襲い、キアロスタミ監督の「そして人生はつづく」で震災後の様子が描かれていた。今回の地震はM6.4というから、一昨年の地震とほぼ同等(M6.3)ということになるのだろうか?(マグニチュードが1違えばエネルギーは32倍違うんだけど) あまり豊かでない人も多いだけに、今回の震災の被害も気になる。

 「農大物語もやしもん」かと思ったら、いつのまにか「もやしもん」単体になってたみたいで。変遷としては「農大物語」→「農大物語もやしもん」→「もやしもん」か? 「どろろ」が「どろろと百鬼丸」になったのと逆か(んなわけはない)。調べたら作者の石川雅之氏の ホームページ があるようで。さらに主人公・沢木の 農大のホームページ も。(後者はまだほとんどなにもないけど)

  朝目新聞 経由で 小太郎ぶろぐ で紹介されている 分解するアウディA6ひろぶろ さんで紹介されている ロンドン観光中の家族のホームビデオがとらえた突如起こる戦闘 (ゲームのCMらしいです)。映像ネタをメモ。


2005年02月24日(木) 旧暦 [n年日記]

[アニメ] やっぱりいつもの

  舞-HiME はなんつーか、どいつもこいつもキレまくりすぎ。キレやすい十代? そんな簡単に殺す殺す言わない!
 多すぎるキャラを立たせてはいたがきちんと描けなかったことがこの段になって裏目に出たか? 美術教師は引っかき回すだけ引っかき回して道化状態。タコ髪娘はひょっとして自覚なしにやってるのか? 終盤にかけてちゃんと収拾がつくのか不安も。う〜ん。

  ファンタジックチルドレン #21。ついに反逆者ゲオルカたちの手に落ちてしまったヘルガ。ティナの弟デュマはまだ見ぬティナを復活させることだけが人生の望みだったと説得するが、すでにヘルガとしての人生をまっとうすることを決意した彼女の意志は変えられない。結果、強制的に転生装置にかけることに。トーマやベフォールの子供たちはゲオルカの野望を止め、ヘルガを助けようと転生装置のある施設の元へ駆けつける。一方、ゲルタ博士はデュマの「お前こそベフォールの子供たちの仲間だ」という言葉の真意を知るため、封印されたルーゲン博士の金庫をこじ開ける……
 話はいよいよ佳境に。転生は阻止できるのか? ベフォールの子供たちの運命は? トーマとティナの人生との関係は? いや、舞-HiMEが欝展開、というかややなんだかなあ、という感じなので、こっちが楽しみで。主人公をいじめるためじゃなくって、もっといろいろ有機的につなげてほしいよなぁ。この作品みたいに。

[その他] いろいろあって脱力中

 気合入れんと。でも入らん……
 ライブドア買収の件は、はたから見てる分には面白いが、なにも判断ができんとそれ以上ではないよなぁ。堀江社長を破壊者とかトリックスターになぞらえてる向きもあるが、そんなもの結果が見えないとただのお騒がせか有意な破壊かなんてわからない。まあ、先を見通せる賢者ならぬ身としては取りあえず無責任に楽しむしか出来ない。でも、ほりえもんに放送業務に関わってほしくないよなぁ。面白いものが出来るとは思えん。

 明日、昼11:30から、テレビ東京で「新必殺からくり人」放送。一応メモメモ。

 おとといの酒の件ですが、いや、別に催促というわけでなく、単に「もやしもん」を読んだ感想でして、ハイ。いや、そりゃ「なかなかいい酒屋がないよ〜」って愚痴もあるんですが。
 行動圏内にある酒屋は6〜7件、そのうちちゃんと飲める酒がいくらか置いてあるのが3件。試飲させてくれる銘柄とか試飲会とかもあるけど、やっぱなかなか。まあ、探す楽しみがないわけではないんですが。
 酒と言うとM瀬君が前に飲みに行ったときに「空」が美味い、と言って頼んでたけど、ちょっと飲ませてもらった限りでは、確かに飲める酒なんだけど、一杯1800円も出して「飲みたくなる酒」ってわけじゃなかったんだよなぁ。
 ディスカウントストアとかは銘柄の種類は揃えてるんだけど、管理の仕方とか見るときちんとしてることはまずない。吟醸とか大吟醸とかでも、見ると醸造アルコールが入ってたりする。制度的にはそれでも構わないらしいが、なんなんだかなぁ、というか。「原酒」と言いながら醸造アルコールが入ってるのはなぁ。区分的には こんな感じ らしい。原酒は基本的に加水しないって書いてあるけど、醸造アルコールはええんか?
 やっぱり少なくとも試飲の機会が増えないと、日本酒はいろいろ厳しいよなぁ。


2005年02月25日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] ウィザードリィにも萌え化の波が!

 発売されるまで気付きもしなかったけど、 こんなの が出てたんですな。なんつーか、なんでも萌えにすりゃいいってものじゃないと……故・矢野徹先生が見たらなんとおっしゃられるか……いや、案外と「校長をやらせて」とか言うかも……
 しかし、よりによって萌えキャラに「マーフィー」の名をつけることはあるまいに。(確か「Murphy's Ghost」って、Wiz作者の学生時代の嫌な同級生がMurphyって名前で、「ずっと迷宮の中でいじめられ続けるように」ってんで作られたんじゃなかったっけ?)

[必殺] 東海道五十三次殺し旅 日本橋

 必殺シリーズ第11弾「新必殺からくり人」第一話。現在テレビ東京系の時代劇アワー(月〜金AM 11:30〜)にて放映中。
 天保太夫こと泣き節お艶引き入る天保太夫一座は、表向きは小さな旅芸人の一座だが、裏では人々の恨みつらみを金で晴らすからくり人だった。
 ある日、一座の小屋に傷を負った男が転がり込んでくる。役人の追われていた男を一座は庇うが、自身も後ろ暗い彼らは男の正体をいぶかしむ。
 実は男は蘭学者・高野長英。蛮社の獄により入牢させられていたが、破牢し逃亡者として追われていた。
 そんな折、後に言う天保の改革により風紀の過剰な粛清が行われ、天保太夫一座も風紀紊乱により江戸所払いの処置を受ける。
 小屋も焼かれ路頭に迷った一座に、浮世絵師・安藤広重が声をかけ、お艶たちの裏稼業を知った上で、殺しを依頼してきた。依頼は全部で十三件。相手は広重が東海道五十三次を描く中で見てきた人でなしばかり。それを、五十三次の中にひそかに描き込んでいたのだ。
 最初の依頼は日本橋の絵に描かれた大名行列。あぶり出しによって浮き出た家紋は、大名丹波家のものだった……

 「からくり人」「からくり人血風編」に比べるとモチベーション低いんですが、まあ、これまでも感想書いてますんでね。
 必殺シリーズ初の「旅もの」。趣向として面白いのは、実在の絵師安藤広重の依頼により東海道五十三次に沿って殺しの依頼を遂行していくこと。また、やはり実在の人物である高野長英が「蘭兵衛」と名乗って一座の中にもぐりこむ。必殺で実在の人物がレギュラーの殺し屋なのはこの新からくり人と仕事人激突の山田朝右衛門のみ。ストーリーに深く関わるという意味では、この高野長英のみと言って良いだろう。まあ、まだ第一話では殺しには加わってないんだけどね。
 キャストは「からくり人」から山田五十鈴、ジュディ・オング、芦屋雁之助を引き継ぐが、ほぼ全滅だった「からくり人」を考えれば分かるが、彼らの演じる「お艶」「小駒」「ブラ平」は「からくり人」の「仇吉」「とんぼ」「藤兵ヱ」と別人として設定されている *1 。さらにそれに近藤正臣が演じる上記の「蘭兵衛(=高野長英)」に古今亭志ん生演じる噺家「塩八」が仲間となる。また、安藤広重は「仕掛人」藤枝梅安、「仕事屋」半兵衛、「からくり人」時次郎を演じた緒方拳。殺し屋役ではないが、必殺シリーズでのレギュラー(?)出演はこれが最後となる。また、彼の演じる安藤広重は最終回で意外な正体が明らかにされる。
 予算的には必ずしも潤沢ではないこともあり、また13話の短期シリーズということもあって、「からくり人」や「からくり人血風編」ほど挑戦的なところは見られなくはある。また、BGMもほとんどが使いまわし。が、(まだ凄かった頃の)早坂暁が#1,2および最終話の脚本とシリーズ監修を行っている。
 また、殺しのケレン味もシリーズ中ではかなり高め。お艶は山田五十鈴のいつもの通り三味線のバチなのだけど、芸人一座ということを反映して曲コマ使いの小駒はコマによる殺し、火吹き男のブラ平は火吹きと、派手な殺しを行う(特にブラ平の技は最終回の伏線になっている)。特に噺家の塩八の殺しは巧みな語り口と手と口の動きで相手を催眠状態にさせて屋根の上からダイブさせるという、必殺史上でも類を見ない変な殺し技を見せる。でも塩八は、第七話で……
 この第一話を見て、「あれ?」と思った人もいたかもしれない。実は第一話では必殺シリーズおなじみのOPナレーションが流れないのだ。OPナレーションは第二話からだが、その内容を聞けば第一話で流さなかった意図がわかるはず。
 まあ、少なくとも娯楽時代劇としては楽しめると思いますので、よろしかったら。
*1: ただ、仇吉の本名は「お艶」であったので、なんとなく、イメージ的なつながりはあるのだろう。


2005年02月27日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 長唄なんて聞きに行く

 趣味がどんどんおっさん臭くなってくとか言うな!
 実は今月、深+に行った時にマスターに「どうだ?」とか言われて、「第三十回名古屋長唄大会」のチケットを買ってたんでありますよ。いえ、あくまで知的好奇心で、マスターのお師匠さんが実は美人だったからなんてことはないですよ? ええ。
 金山の名古屋市民会館で行われていたんですが、最初は3〜4割くらいの入りで、「まあ、こんなものか」と思ってたんですが、段々人数が増えてきて……最終的には8〜9割の入りに。ううん。
 で、肝心の長唄なんですけど、よくわかりませんでした……
 って言っても、よくわからないのは「どう評価するか」「何を言っているか」ということで……いや、後者は結構笑い事じゃなくって、本当によくわからないんですよ。
 元々歌舞伎とかの伴奏というかBGM兼ナレーションみたいなところから始まったってのがあって、言葉遣いとか節回しの関係もあって、なかなか判りにくい。一応、いくつかは何の話かは知ってるのだけど、それでもわからない。
 でも、そういうのを抜きにして、音楽として非常に心地良くもあるのですよ。いや、寝不足で行ってうっかり船を漕いでしまったってのもなきにしもあらずなんですが。それ以上に、リズムが心地良いんですな。非常に心地よい。良くわからないんだけど心地よい、ってのは、やっぱ説明しづらい。少なくとも昨今のポップスとは次元が三・四段は違いすぎる。

[映画] 岡本喜八監督追悼

 先日亡くなった岡本喜八監督追悼で、NHK-BS2で「助太刀屋助六」を放映した。同監督の遺作でもある。
 全国区では追悼がこれくらい、というのが愕然とする。なんだか悔しい。とてもくやしい。
 しかし、NHK-BS2、 ヒート までやるんだなぁ。 来月 にもいろいろと。「フィラデルフィア」や「L.A.コンフィデンシャル」など、一昔前なら民放でやっていたものも、NHK-BSでしかやらなくなった。なにかは確実に変わっているようだ。


2005年02月28日(月) 旧暦 [n年日記]

[特撮] 文句ばかりもいやなので

  仮面ライダー響鬼 を誉めてみるテスト。え〜っと、前4回よりは面白かったかと……って、誉めてねえ……
 つか、今まで余裕綽々すぎて戦闘シーンが詰まらなさすぎたってのがはっきりわかったんですが。おそらく響鬼ではスタッフは「着ぐるみプロレスショー」にしたくなくって、これまでの戦闘シーンのパターンをわざと崩してるのだろうことはわかる。その志の高さは買うけど、いつまでも視聴者おいてけぼりにしなことを願う。これまでの様式も生まれるべくして生まれたものなので、否定するのはいいけど侮るべきではない。
 他には会話の端々に猛士の組織の情報だとか出してるけど、個人的には思わせぶりのやり方があんまり上手くないかなぁ、と。この手のはやはり井上敏樹が上手かった。あの人の場合、収集をつけないという悪い癖もあるんだけど。もひとつ、ところどころで文字を差し挟むのはあまり効果的でないのでやめた方がいいと思う。文字情報と音情報、映像情報はもっぱら別のもので、見てる側からすると情報処理の様式を切り替えなきゃいけないのでそこで一気に現実に引き戻され、妙に白けてしまう。きちんと融合させる工夫は必要に思える。
 キャラクターの作り方が好みでない、という点はあるけど、それでも挑戦的なところがあり、それはそれでいいと思う。わりと上手く行ってる部分もあると思うし。だけど一歩間違えればスタッフの独りよがりにたやすく陥りそうな部分も多く、老婆心的に心配ではある。

  マジレンジャー は微妙なお年頃の兄貴と弟がいると苦労するという話。多分。この戦隊だとリーダーは誰ってことになるんだ? やっぱアニキサラダのグリーン? まあ、レッドがリーダーでない戦隊は初ではないし。レッドは切り込み専門か。4体合体でドラゴンになるってのは知ってたけど、こういう合体か。来週は五体合体で巨大ロボに。ちゃんと頭部を見てなかったけど、魔法使いのイメージで帽子をかぶったようになってるのだな。それと合体後は普通のロボのように「乗り込んでる」形になってるよう。
 しかし響鬼といいCGや合成をかなり多用してるけど(マジレンジャーは合体前のロボの大きさがそれぞれかなり違う)、バンクを多用するにしても大丈夫なんだろうか?

 ところで前作のデカレンジャーから引き続きプロデューサーに名を連ねてるシュレック・ヘドウィック女史(テレビ朝日)はアニメ版「恋風」のプロデューサーも努めてた。いったいどんなふうに見えたんだか。

[必殺] 東海道五十三次殺し旅 戸塚

 現在テレビ東京系昼に放映中の「新必殺からくり人」第二話。
 安藤広重に依頼され、東海道を江戸から京都へと進む天保一座の次の裏仕事の場は戸塚の宿。五十三次の絵には女と道標が赤く浮かび上がっていた。戸塚宿へ至る途中の道標を分かれ道へと進むと、駆け込み寺として有名な東慶寺へと至る。
 駆け込み寺は、当時離婚がままならなかった女たちの最後のよりどころ。今日も東慶寺へと一人の男と女が追っ手を振り切り駆け込もうとする。女の名はおあき。江戸の大店の妻女だったが、故あって嫁ぎ先を逃げ出してきたのだ。
 そんな彼女を追っ手から庇った渡世人風の男。彼は親切めかして駆け込みの世話をなにくれとしてやろうとするが、一部始終を見ていた天保一座はなにか腑に落ちない。おあきと一緒に逃げてきた男に話を聞くと、おあきは妻とは名ばかりに、政府御用達のための接待にと、幕府高官に身体を差し出されていたという。男はおあきの監視役だったのだが、おあきに惚れ、一緒に逃げ出してきたのだ。しかし、その男の話を聞いて、蘭兵衛の顔色が変わる。その接待を受けた高官の名は、蛮社の獄を引き起こした張本人、鳥居耀蔵だったのだ……

 前半はどちらかと言えば凡庸。しかし後半からが俄然面白くなる。駆け込みを手伝うと称して女を女郎に売り飛ばす連中のたくらみが明らかになる、というのはわりとありがちだが、おあきたちの末路、また、その恨みの晴らし方が非常に念が入っている。必ずしも、元凶を断ったからと言って犠牲者が幸せになれるとは限らないのだ。
 また、今回初めて蘭兵衛が殺しに加わる。「鳥居」の名を聞いて顔色を変えたことからその正体を察し、その上で仲間に加えたお艶。その彼女から渡された蘭兵衛の武器は「仕込杖」。かなりの腕前で、殺陣は必殺に珍しくチャンバラ風。とは言え、相手の腕を切り落とすという陰惨な演出もあるのだけど。
 キャスティングで面白いのは、渡世人「お助け紋三郎」を演じるのが岸田森というところか。岸田は「からくり人」では当の「鳥居耀蔵」を演じていた。演じ分け方もわりと見所。