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2012年09月09日() 旧暦 [n年日記]

[特撮] ゴーバスターズ#29とウィザード#2

  ゴーバスターズ #29「亜空間への突入!」。エスケイプの持つ銃の名が母と関わりのあることを知り、ヴァグラスに両親が関わりがあるのではないかと悩むヒロム。そんなとき、ゴーバスター基地に亜空間からの通信が入ってくる。通信の主はセンター長であるヒロムの父。時間の制限がある中伝えてきた、亜空間への転送ポインタを送るという情報に、内心喜びながらも警戒心を崩さないヒロム。だが、マサキが通信は本物だと保証する。マサキは亜空間で他のスタッフと直接は会わなかったものの、連絡は取っており協力を受けていたのだ。親たちが生きていることに喜ぶバスターズだったが、マサキが「今まで言わなかった理由は、亜空間に行けばわかる」と含みのあることをつぶやく。
 一方、マサキの隠し持っていたエネトロンでメサイアを急速進化させたエンター。しかし協力させていたセンタースタッフに裏切り者がいることを察知し、ゴーバスターズの亜空間転送を阻止しようとする。

 折り返しの急展開。これまで漠然としたデータ体だったメサイアが実体を持つことに。そして、ヒロムたちの親は生きていることが確定したが、どうやらヴァグラスに協力させられているらしい。密かにマサキに協力していたのだから、心ならずだとは思うけど、それよりもさらにヒロムたちにショックな真実があるのか?
 エンターもバスターズの本拠地侵攻を防ぐため、本気を出す。これまではエネトロン強奪が目的だったり、バスターズもメサイアの刺激になると多めに見てた部分もあるのだけど、やっぱエンターが本気を出すとバスターズはかなわないなぁ……出来れば怪人態とかにならずにこのまま最後まで突っ切ってほしいけど。
 そしてエスケイプに基地への侵入を許しながらも、オペレーター、メカニックたちも銃を手にとってバスターズの亜空間行きを支援。この辺り、バスターズがスタッフ含めてのチームだってコンセプトならではだけど、メカニックスタッフが少なかったような……予算の関係か? 例の新人君とかがいると面白かったのに。
 次回はいよいよ亜空間での戦い。そこで亜空間の謎がようやく明かされるのかな?


  仮面ライダーウィザード #2「魔法使いになりたい」。ウィザードに助けられた大門凛子だったが、突如所長室に呼び出され、そこにいた国安0課のエリート・木崎警視から一切の他言無用と、今後事件への関わりを禁じられてしまう。納得の行かない凛子は、独自に晴人のことを捜査し始める。
 一方、ファントムは「ワイズマン」なる人物の再びの儀式のために仲間を増やそうと次なる「ゲート」を狙う。幹部ファントムであるメドゥーサから命じられたヘルハウンド・ファントムが襲った公園にいたのは、瞬平という青年。心優しい好青年ではあるのだが、いい年をして魔法使いの存在を信じる痛い男。子供たちを庇う瞬平があわや、というところで晴人がかけつけ、ウィザードに変身。ハリケーンフォームに変身し、ヘルハウンドを撃退する。
 その場を立ち去ろうとする晴人だが、そこにしがみついてきたのが瞬平。晴人の魔法を目の当たりにした彼は、彼に弟子入りして魔法使いになりたいと熱烈アピール。逃げ惑う晴人をどこまでも追いかけ、さすがの晴人にも音を上げさせる。
 仕方なく話を聞くといい、瞬平が子供の頃から魔法使いに憧れていたというのだが、晴人は魔法使いは俺一人で十分、と瞬平を突き放す。それには、晴人が魔法使いなる切っ掛けになった凄絶な過去があった……

 二話目は晴人が魔法使い(=仮面ライダー)になったきっかけ。かつて「ワイズマン」なる人物により目論まれた儀式により、ファントムに蝕まれながらも最後まで絶望を拒否することで自分の中にファントムを封じ込めることに成功。もう一人の生き残りコヨミと共に、白い魔法使いから託されたウィザードドライバーでファントムと戦う宿命を負うことになったのだけど……晴人は最後まで絶望せず生き延びたのはわかるけど、コヨミはなんで生き延びたの? もしかして、コヨミは実は記憶を失ってるだけのファントムじゃ……? 白い魔法使いの目的と正体も不明だし、この辺が一つの鍵か。
 そして凛子もコヨミからその過去を聞きつつも、「魔法使いじゃなくても人々を守りたい」という想いを貫く。
 もう一人のレギュラー、瞬平は痛々しいキャラながらも、ゲートとしての力なのか、魔法の片鱗を見せるのだけど……位置づけ的には555の啓太郎? 啓太郎も痛々しいまでの青臭い理想論ばかり振り回して、最初は勝手に555ドライバーを持ちだしたりしてはた迷惑なキャラだったけど、シリーズを通して巧や結花がオルフェノクだとわかってもそれを受け入れる強さを身につけ、最終的に夢のないと言っていた巧に影響を与えるまでに成長したけど、瞬平はそこまでのキャラになるのかな???


2010年09月09日(木) 旧暦 [n年日記]

[アニメ] オカ学#10

  世紀末オカルト学院 #10「暖炉のあかり」。この世に未練を残すあかりのために、父親に話を聞こうとしたマヤたち。だが、あかりの父は頑なにマヤたちを拒み続ける。家の前でうずくまり続けるあかりの姿に、バルトシュタイン学院設立に取り憑かれた父にないがしろにされた自分を重ねるマヤは、なんとかして話を聞こうと通い続ける。

 父が自分を捨てたと思い、家族の思い出の場所であるはずの旧自宅もあっさりと取り壊しに同意する。が、やはり割り切れないものがあるらしく、取り壊し前日にもう誰もいない屋敷に訪れ、物思いにふける。文明はどこかマヤの様子がおかしいことに気付き、事情を知ってる亜美からそのことを聞き、マヤに「本当にそれでいいのか」と確認するが、強がったマヤの返事が返ってくるだけ。
 あかりの方の事情は、実はあかりが待っていたのは家族との楽しい絆の象徴であったサンタであり、あかりの父は仕事にかまけ、妻に去られた失意もあり、あかりのことをないがしろにしてあかりが追い詰められてたことに気付かなかった自分を責め続けていた。あかりに会ってくれとマヤたちに言われても、にわかにはオカルト話を信じず、また罪悪感からあかりに会わせる顔がないと、それだけは聞き入れようとはしない。
 マヤたちは自分たちでクリスマスパーティをしてあかりをサンタクロースに会わせようとするのだが、いよいよクライマックスのサンタクロースの入場、サンタに扮した文明が入ってくるはずが、サンタの扮装してたのはあかりの父だった……
 凍死した夜に本当に会いたかったのはサンタではなく一緒にクリスマスを祝う父親であり、その願いが叶ったあかりは満足して消えていく。
 そしてその晩、取り壊しが始まった自宅で、マヤはかつて自分がクリスマスプレゼントに「妖怪や宇宙人やUMAが一緒に勉強するお化けの学校」をお願いしたのを思い出し、父がオカルト学院を作った理由が自分のためだったと知る。
 新たに世界と父の作った学院を守る決意をしたマヤだったが、なんか次回、いきなりマヤが死んでるんですが……マヤの顔芸がこの番組の楽しみのひとつだけど、死に顔はなかろう……


2007年09月09日() 旧暦 [n年日記]

[アニメ] 電脳コイル#15

  電脳コイル #15「駅向こうの少年」。買い物先のデパートで母親に「方向音痴」と言われてムキになったヤサコは、一人で帰ろうとして迷ってしまう。しかもイサコと間違えられて別の学校の男の子たちに追いかけ回されてしまう。それを、やはり違う学校の男の子タケルに助けられる。タケルに送られる途中、辺りの風景が昔見た光景であることを思い出し、「4423」と会った思い出の神社を探す。しかし、案内された「階段に鳥居のたくさんある神社」は、似てはいるが別物。それを聞いたタケルは「その神社は現実世界ではなく、メガネの見せた仮想の場所なのかも知れない」と言う。

 ヤサコが昔4423に会った場所は現実ではなく仮想世界。のみならずヤサコはその時にイリーガルにも会っていた。そんな昔からイリーガルがいたことにタケルも驚く。さらにヤサコのメガネが「イマーゴ」の機能が生きているらしい。ヤサコが古い空間に入り込んだりしたのはそのせいらしいのだが、ただの親切げな男の子に見えたタケルはそのことを何者かに報告、その中で「カンナ」の名前が……カンナのメガネもイマーゴの機能を持っていて、それが事故に巻き込まれた原因らしい。てか、カンナのことを知ってるってことは、タケルは猫目とつながりがある?
 なんだか一気にいろいろ明かされてきたけども、このことがどんな危険な事態になるのか。ヤサコもカンナのように事故に遭うのか、イサコの目的がそれにどうからむのだろう。

[特撮] 電王#32

  電王 #32「終電カード・ゼロ」。リュウタロスが意地を張ったせいで二体のアントホッパーイマジンに追い詰められる電王ガンフォーム。後を追ってきたデネブによりかろうじて救出されるが、良太郎は大怪我で入院してしまう。そしてお見舞いに来たデネブから、「ゼロノスのカードを使うことで侑斗は大事なものを消費している」と聞かされる。良太郎たちは一致団結して侑斗に最後のカードを使わせないようにしようと決めるのだが……
 一方、ミルクディッパーでは尾崎と三浦が藤代の会社の悪事を暴くことでその陰謀を挫くことに成功。しかし、藤代に取り憑いたアントホッパーイマジンが藤代の願いを叶えるために藤代の身体を乗っ取って愛理を誘拐。良太郎は無理をおしてアントホッパーイマジンを追うが、二対一どころか、デネブが参戦しても押されてしまう。見かねた侑斗は、ついに最後のカードを使って変身する。

 藤代の野望は挫かれ、愛理も桜井のことを思い出しかけるが、ゼロノスのカードがなくなってしまったことでとんでもないことが起こる。ゼロノスのカードを使うことの代償、それは、人々の記憶の中から「桜井侑斗」の存在が消えてしまうことだった。桜井のことを思い出しかけていた愛理はもちろん、特異点である良太郎以外は皆桜井のことを忘れてしまったよう。ゼロノスにももう変身できず、人々からも忘れ去られて、侑斗、どうするんだ。
 一応、ゼロノスの新フォームも発表されてるので復活はするのだろうけど……
 次回は、ハナが若返って、子供の姿になってしまう。そういや、ここ暫く姿を見せてなかったな。最強ヒロインの座、あやうし?


2006年09月09日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 久々にイベント

 って、木登りのですが。参加人数的には大したことなかったのですが、こちら側スタッフの人数が少なかったのでそれなりに大変。今日は暑かったし。晴天だったのが幸いでしたけど。
 久々と言うと昨日も、久々に深+に行きましたわ。恒例シネマ・デイズ。いろいろ映画バカ話(バカ映画話でもOK)に花が咲きました。やっぱこういうのがいいやね。


  見なきゃダメだ!あの「エヴァ」が10年ぶりに映画で完結サンスポ )。
結末をめぐるネット上でのファンの論争は、現在のネット掲示板「2ちゃんねる」を作り出すきっかけにもなった。一方、同アニメのヒロイン、綾波レイのフィギュアなどが東京・秋葉原を中心に出回ったことからオタクたちが集まり、秋葉原が現在の“オタク都市”の顔を持つようになったともいわれている。
 知らないのに知ったかぶると恥をかくという見本。


  乙武洋匡さん:ブログ“炎上”紀子さまご出産への言及で毎日 )。
 乙武さんは7日付けのブログに、「紀子さま出産」というタイトルで「世間は昨日から『めでたい、めでたい』と騒いでるけど……ひとつの命が誕生したことがめでたいの?それとも誕生した命が『男児だったから』めでたいの?」などと書き込み。
 別になにも間違ったことは書いてないと思うが。


2005年09月09日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] 自分が釣られなかった時にはここぞとばかり

 でも、それだって釣られてる、ってことだろ? って突っ込みはなし。
  のまネコ著作権についてAvex shopping arena )。参考: エイベックス著作権違反疑惑「のまネコ」のまとめ
 正直、みんな釣られすぎかと。冷静に考えれば、著作権者不明の“モナー”の著作権侵害で相手を訴えることは不可能(著作権侵害は親告罪)。逆に、avex等がモナー等を自社の著作権を侵害するとして訴えても、裁判で勝てる可能性はほぼない。無論、そうは言っても実際にそのような主張をされたら、個人相手の裁判の場合とんでもない被害を負うことになるし、商標・意匠登録されないという保証もないから不安になるのはわかる。だから、avexの対応もかなりマズくはある。最初からこのような声明をきちっと出しておけば良かったのにねえ。
 ここまでの騒ぎになったのは、ひとつにはavexのネット上の事柄に対する理解不足があり、他にはタカラによるAAの商標・意匠登録騒ぎがフラッシュバックしたからであり、ひょっとしたらavexがCCCDなどで購入者の利便性を削る方向を強力に推進したことも影響してるのかもしれない。
 まあ、avexも今後はこれに学ぶだろうし、別の意味で今回の件はちょっと興味深い。
 ネット発の作品(?)を商業ベースに乗せるという手法はこれまでにもあったが、それがパーツとしては完全に既製品のスクラッチ(よせあつめ)で、音楽に関しては著作権侵害で措置を取られてもまったくおかしくなかったものを、逆に売り物にしてしまうというあたりがとても面白い。
 もうひとつ、avexは「のまネコ」のグッズ展開を予定しているそうだが、類似商品、というかパチモノの発生をどう抑えるか、に注目する。普通なら「商標・意匠登録」だが、それをしてしまうと今度の騒ぎの蒸し返しになる。元がモナーをちょっといじっただけのものだけに、コピー商品に対しては手の打ち様がないのではないかと思えるのだけど……あ〜、でも明言したのは「AA使用を制限する処置は取らない」ことだけで、商標・意匠登録等には何も触れてないのか。この辺の言及はちと欲しいな。
 「京ぽん」の場合は商品展開を考えてのことではなく、悪用阻止的な意味合いでの商標登録だったから何も混乱は起きなかったのだけど。


2004年09月09日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 鳩に豆鉄砲をどうぞ

 必殺からくり人 第十二話。
 ある朝、時次郎が花乃屋に訪れ、とんぼに手紙を託してまた去ってしまう。手紙には花乃屋と縁を切る旨と、十三日と十五日に人目につくところにいるよう、とだけ書き記してあった。
 そして時次郎は姿を消した。
 時次郎はきっと大きなことをやらかそうとしていて、皆に迷惑をかけまいとしてるのだと察したからくり人たちは、必死にその行方を探す。鉄砲鍛治に特製の長筒を作らせたり、天平のところから火薬を盗みだしたりと、失踪の直前に不審な行動をとっていたことが明らかになる。しかし肝心の行方が知れない。藤兵ヱが数少ない手がかりである時次郎のなじみの女郎・しぐれを訪ねると、身請けの金を置いて立ち去ったという。だが、仇吉は話よりしぐれの顔を見て驚く。その顔に見覚えがあったのだ。
 次に仇吉が訪ねたのは大店の紅屋。そこの新蔵・アキは実は時次郎のおさななじみで小さいときからの許嫁。そして女郎のしぐれに瓜二つだった。時次郎がそもそも八丈に島送りになったのも、ごろつきに絡まれたアキをかばおうとして、誤って相手を殺してしまったため。命からがら八丈を島抜けするも、アキは紅屋に嫁いでしまっており、それ以来、ときおりただ遠くから見守るだけだった。
 死を覚悟しての行動の前ならあるいはと、アキに時次郎が会いに来なかったか尋ねる仇吉。しかしその話を聞いて驚いたのはむしろアキだった。実は時次郎が島で死んだと聞かされており、紅屋に嫁いだのもそれで時次郎のことを諦めたからだった。そして静かな別れの痕跡に思い当たり、むせび泣く。
 これでいよいよ時次郎が死を覚悟していることは確実だが、結局時次郎は見つからぬまま指定された最初の日を迎える。
 その晩、一件の殺しがあった。犠牲者は南町奉行所の目付、花井虎一。調べると、尚歯会の蘭学者たちの一斉検挙、すなわち蛮社の獄に関わった人物だという。
 蘭学者、と聞いたしぐれがあることを思いだす。以前、腹痛で半昏睡状態になっていたところを時次郎によってある蘭医の元に連れられ一命を取りとめたことがあったのだ。蘭医の名は小関三英。尚歯会の一員で、蛮社の獄により命を断たれた一人だった。
 時次郎の狙いは明らかになった。しぐれを女郎と知りつつ治療し、命を助けてくれた小関に恩義を感じ、その死の原因となった花井虎一、鳥居耀蔵、後藤三右衛門、水野忠邦、そして彼らの手先となっている曇りに復讐をするつもりなのだ。
 日付から時次郎は彼らが参拝する上野の寺で彼らを狙うと推察し、からくり人たちは寺に駆けつけるが、周囲は曇りの手下たちに取り囲まれ手の出しようがない。もはや時次郎の悲願が成就するよう、祈るよりほかできることはなかった。
 曇りの手下達によって厳重な警戒が敷かれる境内、その五重の塔の上に特別製の長筒を構える時次郎の姿があった。仇の四人、全員が集まり、まずは鳥居耀蔵に狙いを定める。すべてを一撃に賭け、時次郎は引き金を引き絞るが──

 必殺シリーズ中、多くの人が認める傑作。そして時次郎の勇退話。
 いえね、決してアラがないわけじゃないんですよ。江戸時代にスコープ付きの狙撃銃かよとか、そんな短時間に組み立て式なんて特殊な銃ができるわけがないとか、計画に穴がありまくりだとか、一発で気付かれるんじゃ四人ともをしとめるのはそもそも無理なんじゃん、とか……でも、そんなことがまったくと言っていいほど問題にならないんですよ。
 皆が姿を消した時次郎を探すが、その時になってはじめて誰も時次郎のことをよく知らなかったことがはっきりしてくる。からくり人の中でも別働隊的な役割で、天平、とんぼ、へろ松らの若手と仇吉、藤兵ヱら海千山千の連中との間に立つ兄貴的なポジションだった。しかし同時に、擬似家族的な他のからくり人たちとは常に一線を隔しているようなところもあった。そして探すうちに明らかになる時次郎の悲しい過去、その過去と切り離せない目的。
 からくり人たちがすべてを知った時は、もはや事態は彼らの手の届かぬところで転がりだしていた。そして放たれる時次郎の乾坤一擲の狙撃。しかし、弾は たまたま時次郎の目前を横切った鳩にさえぎられ、それと共に時次郎は仇を討つ機会を失う。失意で脱力した後、すべてをあきらめた皮肉な薄い笑みを浮かべた顔と、流刑者の証である刺青の入った身体に、天平の小屋から掠め取った火薬を真っ黒になるまで塗りこめる。「負けて悔しい花一匁」と口ずさみながら。それは幼い頃、アキと一緒に歌った童謡でもあった。そして曇りの手下たちの迫る塔に火を放つ。大爆発と共に包まれる炎の中に、時次郎の姿は消えていく。

 愛した女のために島流しとなり、命がけで戻ってみれば女は新しい伴侶と人生を歩んでいた。誰のせいでもなく、ただの悲しいすれ違い。そしてその女の面影を持つ女郎の命を救ってくれた医者のため、時次郎は動く。生産的なところはなにもない。仇をとったところで医者が生き返るわけでもないし、思想的にどうこうという信念があるとも思えない。そもそも、命を捨てて復讐をするまでに医者に恩義を感じていたのだろうか。
 おそらくそうではない。恩義を感じていたのも、その人となりに感服したのも本当だろうが、時次郎が本当にしたかったのは、愛した女のためになにもしてやれなかったことへの代償行為だろう。しかし、それに失敗したとき浮かんだのは、自嘲ともとれる笑みだった。結局、上手くいったところでなにもならないのだ。おそらくはそれをどこかで知っていたからこその一瞬の笑みそして虚無。愛する女がすでに他の男のもとに嫁いだと知ってからの毎日はずっと、余生だったのだろう。長くて眠れぬ夜をすごしていたのは、時次郎自身にほかならなかった。

 話の背景にあるのは蛮社の獄。標本採取のため無人島への渡航を計画していた渡辺華山らの主催する「尚歯会」に対し、無断で密航の企てをしたと虚偽の罪状をでっち上げ捕縛した。多くの蘭学者が犠牲となった、有名な一大弾圧事件である。しぐれの恩人・小関三英も犠牲者に含まれる。
 相手は五人だが、この中でもなんと言っても一番の大悪党は鳥居耀蔵。時次郎も真っ先に狙いを定めている。この鳥居耀蔵は実在の人物で、他の時代劇にも多く登場している。しかもそのほぼすべてことごとくが悪人として、と言い切って過言ではない(一、ニの例外はあった気もするが)。
 鳥居は原理主義的保守派の再右翼。儒学者の名門林家の出身であるためか蘭学への敵意が並々ではなく、その上出世欲と野心にあふれた怪人物だった。目的のためには手段を選ばぬ男が蘭学への敵意と時代に逆行した信念と己の出世のため、老中水野との利害の一致のもと起こしたのが蛮社の獄である。
 巷で「妖怪」 *1 とも言われたこの男を、怪優岸田森がわずかなシーンながら怪人物ぶりを発揮させている。なんでも同じく早坂暁が脚本を手がけたNHK時代劇「天下堂々」でも岸田森が鳥居を演じ、からくり人でのキャスティングも早坂からの指名だったとか。よほど岸田鳥居がはまり役と感じたのだろう。
 時次郎の行動は「塔の上から幕府の重要人物を狙撃する」という、よくよく考えなくてもテロそのもの。よくこのご時勢に無事流せたなあとも思うのだが(でも、この話を流さなければからくり人を放送する価値は半減する)、それゆえに「鳥居がどうしても許せぬ悪である」と視聴者に腹の底から感じさせねばならない。だから岸田鳥居は非常に重要な役どころだった。

 最後、五重の塔での大爆音が、時次郎の長くて眠れぬ夜が終った事をからくり人たちに告げる。一様に悲痛な面持ちをするからくり人たち。しかし、話はこれで終わりではない。時次郎の気遣いにも関わらずこのことが仇敵曇り一家との最終対決を引き起こし、からくり人花乃屋一家の崩壊を招く。
 明日は最終回「終わりに殺陣をどうぞ」。
*1: 所領が甲斐だったため、それをもじって鳥居「耀」蔵「甲斐」守で「妖怪(耀甲斐)」。


2003年09月09日(火) 旧暦 [n年日記]

ベタなボケ

 まだ脹れが引かないんで、夕べも左手人差し指に湿布を貼って寝たわけですよ。ところが起きてみると、何故かその指が脹れてずきずき痛む。「何故?」と思い、貼った湿布を良く見てみたら……裏紙のビニールをはがさずに貼ってました(マジ)。ってなことを研究室のLさんに話したら受けてた。いや、素でボケてたんですが。
  韓国、世界知的所有権機関の議長国に中央日報 )。あ〜いや、選出された方は、きっと立派な方なんだと思いますよ。多分。知らないけど。でも、なんか見出しだけ見ると悪い冗談としか思えないよなぁ。
  「中国はODA貰っても感謝せず、文句ばかり」鴻池氏発言朝日 )。え〜、公職の人間が言うのはどうかと思いますが、多分みんな思ってることです。
  脱北者ら、朝鮮総連に抗議NNN )。朝鮮総連曰く「コメントする価値のない問題である」って、う〜ん、そうなんかなぁ。あまりそうは思えないけど。 こういう動き産経 )もあるみたいだし。
  朝鮮総連本部、納税拒否で差し押さえ朝日 )。コレ系ばっかですいません。ただ、都での課税及び差し押さえ措置は各地の地方自治体に影響を与えている模様。そう言えば 北朝鮮の建国祭は、軍事動員はしなかった産経 )みたいですな。流石に北朝鮮もあからさまに証拠の残る形で米国(米日、と書けないのが悔しいが)を挑発したくはないんだろうなぁ。昨日書いた射程4千キロのミサイルってのが本当かどうかは興味があるところだったけど。
  イタリアの「ヒットラーワイン」に独政府猛烈抗議CNN )。あ〜、まあ、イタリアだしなぁ。やっぱりこの次はイタリア抜きで(略)
  「翻訳できず、ゴメンなさい」ハリー・ポッターの海賊翻訳版CNN )。「ラテン・アメリカ地域での出版権を持つホセ・ファレス氏は「海賊版の翻訳者は、原作者J・K・ローリング氏の本来の作品の意図をくみ取っているとは思えない」とその能力をけなしている。」って、まあ、そらそうだろう。
  カレイドスター は、フリーダムライツの演技シーンはいつもながら素晴らしい動画。裏で活躍のメイドの声は島涼香。で、レイラにもフールの姿が……なんだけど、ちとこの部分はソツがなさすぎて物足りないかな、という気も。このレベルで楽しませてもらってそこまで求めては贅沢だけども。ついにそらとレイラの、「紅天女」をめぐる対決ばりの確執が! と思いきや、「幻の大技」って、ペアでやる技っぽい。う〜む。これだけ楽しませてもらって文句っぽいこと言うのはなんだけど、「一話完結」の型にきっちりはまってる分、ちとそこからはみ出てしまった部分が惜しくもあるのだよなぁ。レイラとレイラ父の間の複雑な関係とか。
  死者を侮るなかれ は未だ読中。


2002年09月09日(月) 旧暦 [n年日記]

世の中、こんなものまであるとは。

  萌え系四コマ漫画誌 。おまけに、四コマ漫画誌の老舗の 芳文社 の出版ってあたりが時代の流れに逆らえず悔し涙ってところですか?
  H-IIA三号機明日打ち上げ 。日本の場合、一回の失敗がむちゃくちゃ響くので、関係者も多分安眠できない夜を過ごすのだろうなぁ。いろいろ新型機やら民間委託やらで話がでてますが、まずはこの一回を見守りましょう。
  コミックバンチ で「シティハンターの出来の悪いコピー」とかいろいろ言われて、結局打ち切りになった「熱血江湖」ですが、後半になると絵柄が大分変わるそうで、どんなんかというと こんなん(1 )だそうで。まあ、大分変わっているのは確かなんですが……
 そういえば、韓国の武侠小説ってのは、日本でいえばチャンバラものに当たるのだろうか? 日本では時代劇は、テレビではアクションものというより定番ものとなっており(昔は違ったんだけどね)、確かにサムライのイメージはマンガやアニメなどで完全にステレオタイプ化されたものが抽出されて使われることはあるけど、現在時代劇マンガってのはむしろ考証に拘った、時代小説風のものが多くなっている。そういう日本の実情からすると、いまだに隆盛を誇る武侠ものの周辺ってのもよくわからないものだよなぁ。
 アニメ版GPMのイラストが今月発売の ニュータイプ に掲載されていたけども、不評が多いような……私はそんなに違和感を感じなかったのだけど。いや、さなづら版と比べれば、あれくらいなら、ねえ?