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2007年02月12日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] 仕事人復活、だけど……

  必殺仕事人2007 。仕事人の(TVでは)15年ぶりの新作で、藤田まことも元締めになった中村主水として登場するらしい…… 別ソースY!hl )。
 正直に言えば、個人的には微妙。ジャニーズばっかじゃん! ってのもそう。別にジャニーズを毛嫌いしてるわけではないけど、世の清濁をあわせ飲み込むような灰汁の強さを微塵も感じないキャストなのが……どうせやるなら平成ライダーのように徹底的にいじって現代に合わせた形に、場合によっては「必殺である意味ないじゃん」ってふうにして欲しいものだが、期待は薄いか……私にとって必殺で大事なのは様式美じゃなく、世の中への徹底した反発心なので。でも、 「子供心に、悪いことをしたら必ずバチが当たるということを知った作品」とメインキャストの東山氏が言ってるようでは……「悪いことをしてもバチが当たるとは限らないからその憤りをぶつける」というものだったはずなのに……地獄少女の方がはるかに私にとって「必殺」になりそう。中身であるべき「意味」を失った様式を見ても、抜け殻を見せられるようでつらいんですが。


  旧日本軍の化学砲弾、広州市で97発を回収日経 )。旧日本軍のものとした97発も、国民党軍に引き渡したものがどれだけあるかわかったものじゃないですけどね。つまり、その時点で管理は相手側に移っているはずなのだけど。調べ照らし合わせるのも資料の関係上難しいだろうので、今回のでもそれなりに意義はある。


  日本が60年以上戦争をせずにこれたのは、9条のおかげY!hl )。関係、寄与がなかったとは言わないけど、概ねは違うんじゃないかなぁ。つか、別に世界の希望になってないと思いますが。それと 「以前は、学生と自分の歴史認識は共通している部分が多かった。ところがここ10年のうちにテレビ番組や漫画の影響を受けて、授業内容に反発する学生が出てきている。たとえば韓国での植民地支配をテーマにすると、『でも日本は韓国の道路や港を整備するなど、いいこともした』と反論する。何のために整備したのかというところから説明しなければならない」。え〜、それでは「どうして日本が半島を併合しなければならなかったか」も説明したんでしょうか? したとしたら、どのように? やるんだったらそこからきちんと説明しないと片手落ちもいいとこでしょうに。つか、平和を望むなら戦争について知らないとただお念仏唱えてるのと変わらないですよ。平和学ってなんだろうなぁ、と思う。国際政治学や歴史学ならわかるが。

[特撮] ボウケンジャー#49(最終回)と電王#3

  ボウケンジャー #49「果て無き冒険魂」。ガジャによる「ゴードムの脳髄」奪取を阻止したボウケンジャー。だが、ゴードムの心臓を取り込んだガジャはガジャドムに変身、不完全ながらも絶大な力でボウケンジャーたちを苦しめる。

 最後の締め、ということでここのところ恒例となった素顔での名乗り→変身→全員でのフィニッシュでの最終回。「プレシャスを使わないで駆動するよう改造したパラレルエンジン」のエネルギー源はボウケンジャーの冒険魂、というのはお約束。ガジャも倒されたが死んだわけではなく、再度の復活を誓って眠りに付く。これで毎年恒例の新旧戦隊競演ビデオも出演に困らないね?
 エピローグは、映士はサージェスレスキューとして独自に活動、他のメンバーはこれまでと同じくプレシャスを狙うネガティブシンジケートと戦い続けるが、明石は宇宙にあるプレシャスを探しに、一人ダイボイジャーで旅立つ……と思いきや、さくら姐さんもこっそり同乗。でも、鈍い明石はさくらの動機に気付かず、「そんなに宇宙プレシャスに興味があったなんて」とトンチンカンなことを。真墨は真墨で新リーダーとしてからかい半分ながら頼りにされる。レッド不在の時にメンバーを支えたのは真墨だし、妥当なところか。
 次回からは「 ゲキレンジャー 」が開始。久々の三人戦隊で、憲法がモチーフになるためか、ロボはかなり軽快な雰囲気。


  電王 #3「アウトロー・モモタロー」。良太郎が今度出会ったのは街金の取り立てから逃げる売れないミュージシャン、山越。暴れたくてうずうずしていたモモタロスは良い機会とばかりに気を失った良太郎の身体を勝手に乗っ取り、取り立て屋をのしてしまう。その強さを見た山越はモモタロス良太郎に街金に盗みに入る際の用心棒を持ちかける。モモタロスはおだてられすっかりその気になってしまうが、良太郎とハナは大激怒。おまけに山越が盗みに入ってる間にイマジンが出現し……

 今回イマジンに取り憑かれる山越を演じるのは波岡一喜。「ライオン丸G」でネオ歌舞伎町一のダメホストなのにライオン丸に変身する運命を託されてしまった獅子丸を演じていたのが記憶に新しい。役柄としてはそれと似ていてお調子者で弱虫で、でもどこか憎めない売れないミュージシャン。相変わらず良い味出してるなぁ。
 モモタロスも負けず良い味を出していて、勝手に良太郎の金を使ったり暴れたりするが、それをなじられたことを気にして山越に使ってしまった分だけ分け前を要求したり、泥棒の手伝いをすると言われて気にしたりと、妙にお人好しなところを見せる。
 でも、良太郎はそのことを怒ったままで、次回はモモタロスの力抜きで、一人でイマジンを倒そうとするらしい。素体(プラットフォーム)状態の電王は弱々なので、どうしようってのか。


2007年02月13日(火) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 大元締めの前で渡します

 必殺シリーズ第二十弾「必殺渡し人」第三話。テレビ東京系11:35からの「 時代劇アワー 」に放送中。全十三話。
 客の女房連中に愛想を振りまく惣太を見て、お直は仕事だとわかっていても気が気でない。子供が出来れば安心なのに、と夜に惣太を求めるが、隣からお沢の苦しむ声が聞こえる。忘れたはずの昔の記憶が蘇りかけ、苦しんでいるのだ。
 頭痛まで訴えるようになったお沢に忍は薬を処方しようとするが、当のお沢は町中を徘徊する。
 そんな時、関西の大元締め・白不動が仕事の依頼をしてくる。相手は近頃流行っている若い女を狙った人さらい。依頼主が依頼主だけに引き受ける以外にないが、その人さらいにお沢がさらわれてしまう。
 そうとは知らない忍たちは人さらいをしていた相模屋と手を組んでいた役人の坂井を始末する。だが、その現場をお沢が見て、全ての記憶を取り戻してしまう。
 しかもそのことを白不動の元締めに知られ、口封じにお沢が殺されそうになる。忍は「三日だけ待ってくれ」と白不動の元締めに掛け合うのだが……
 第二話で示唆されていたお沢の記憶という危険要素が早々と浮かび上がってしまう。のみならず、お沢の命も危ういことになってしまう。白不動の元締めに逆らうことなくお沢の命を助ける方法はないかと知恵を絞るが、白不動の元締めが示唆した「金のために人を殺す渡し人の始末」を自分たちに代わりにしてしまえば、元締めも見逃してくれるのではないか、という惣太の思いつきに、大吉が飛び出していってしまう。この辺、大吉の一途さが出てて良い。
 大吉の探索で見つかった相手は、なんと元締めに付き添っていた渡し人。始末される前に逆に元締めを始末してしまおうと襲いかかったそいつを、忍たちが駆けつけ、始末する。なるほど、これで「大元締めの前で」か。しかし相手も三人がかりで始末するのだから、かなりの手練れには違いなかったんだろうな。
 白不動の元締めはお沢を見逃すことに同意するが、その代わりに条件をひとつ出す。それは、お沢を仲間にすること。すぐに「見られて、仲間にする」という流れでなく、そこまでのステップをきちんと踏むのは珍しい。裏切り者の件は人さらいとなんらかの形で絡めて欲しかったとも思うけど。お沢役の西崎みどりは、「橋掛人」では元締めまで演じる。

[アニメ] まなびストレート#6とセイント・オクトーバー#6とひまわりっ!!#6

  まなびストレート #6「シナモンシュガーレイズド・ハピネス」。縁の下の力持ちのむつきの話。夏休みを控えた期末テスト前、テスト勉強に頭を悩ます生徒会室の面々(芽生除く)だが、むつきの様子が少しおかしい。それがテスト前のソフトボール部の大会で、自分の痛恨のミスで敗退したことを気に病んでのことだと気付いたみかんは、テスト勉強にかこつけてむつきの家に押しかける。

 なんつーか、基本的にこいつらっておバカなのな。いや、行動じゃなく、学力が(笑)。まなびはおバカなのは薄々感づいてたし、むつきもそんな感じだったが、みかんまでもか! 芽生は多分除外していいだろうが、桃葉はどうなんだろう? とらえどころがないんでわからん。
 基本的に今回は雰囲気アニメで、むつきとみかんが仲良くなった過去の経緯とかも描かれてるけど、入学式で出会ってそれから、ってのはちとありがちか。みかんが生徒会長がいなくなって生徒会は自分一人になったのを落ち込んでたってのは意外だったが。むつきをなぐさめようとしたのはその時なぐさめてもらってこともあってのことだけど。だけど、あれ? 生徒会長って、みかんを勧誘して入れ替わりにさっさと転校したんじゃなかったっけ? よくわからんけえの。
 あと、むつきが勧誘まで手伝いながら生徒会に入らなかったのは、なんでだろう? やっぱ部活のせいか?


  セイントオクトーバー #6「ロリ結成!ゴスな少女の超探偵団」。赤ロリこと聖三咲本格的に登場。昔、故郷をカード使い(「死神」のカードか?)に襲われ、育ての親を殺された過去を持ち、その仇を討つために鍛え、他人を寄せ付けようとしない。つか、足でトカゲを捕まえて焼いて食う(しかも「ごちそうだ!」)って、それ運動神経抜群以前に、単なる野生児……管理者の許可無く林の中でたき火はいけませんよ?
 でもあっさり仲間になってあっさり変身。テンポ早いのう。敵は「星」のカード使いだけど、あまり「星」は関係なかったな。変身もしなかったし。
 しかし事務所を乗っ取られた功士郎、相変わらず虐げられてるな。


  ひまわりっ!! #6「二者択一?主従の絆と赤い糸」。隼人を巡ってのライバル、椿が再登場。里が壊滅し、一族の血を絶やさぬために隼人と主従ならぬ夫婦の契りを交わそうという、わけのわからないことに。だけど最後は敵に追われたところを手当をしてもらった武智先生にあっさり乗り換え……女心となんとやら。最後の意味ありげな表情は、吹っ切ったということでもないのかな?
 今回は隼人もせっかくいいところをちょっとだけ見せたのにねえ。しかし普段の情けなさがいいところ帳消しにしてまだおつりが来るって辺りが切ない。
 武智も敵に従ってはいるが、やつがしら同様思惑がありそう。椿の里を学校の先生たちが襲ったってのも、その絡みか?


2007年02月14日(水) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 花火の夜に渡します

 必殺シリーズ第二十弾「必殺渡し人」第四話。テレビ東京系11:35からの「 時代劇アワー 」に放送中。全十三話。
 渡し人の仲間になったお沢。だが、ここ数日誰かに見張られている気配を感じ、おびえていた。惣太に相談するが、弱気のせいと一蹴される。のみならず、正体がばれたら殺すとまで言われる。だが、お沢の懸念は気のせいではなく、何者かが確かにお沢の跡をつけていた。
 一方、惣太はおえいと清七の二人と出会う。二人は花火問屋の鍵屋と玉屋の娘と息子。玉屋は元々鍵屋の職人だったが、大事な御前花火大会の直前に事故を起こし、あまつさえ独立までして鍵屋の恨みを買っていた。清吉が見事な花火を上げさえすれば父も許してくれるとおえいは考えていたが、お沢をつけ回すチンピラは鍵屋の番頭与吉の手下。与吉はかつてお沢にまずいところを見られたらしく、それで見張っていたのだ。
 だが、お沢が忍の使いでおえいが清七に火傷薬を届けに行ったのを見られた。実はお沢がかつて見たのは玉屋が起こしたことになっている爆発事故を、与吉が仕組んだ現場。それを玉屋にお沢が昔のことを告げに言ったと勘違いした与吉は、身代乗っ取りとお沢の口封じ、ライバルである玉屋潰しを一挙にもくろむ。
 花火の時のかけ声の「玉屋」の由来になった「玉屋」「鍵屋」をモチーフにした話。 史実 では鍵屋から玉屋が独立し、その後事故を起こして取りつぶしになったのは事実だが、独立したのが元手代の「清吉」、独立後市郎兵衛と改名している(今回の玉屋の主人の名前が「市郎兵衛」)し、短いとはいえ実際は35年続いたことから、モチーフにしているだけということがわかる。これを渡し人では「ロミオとジュリエット」的なライバル同士の家の恋人たちの悲恋に翻案している。
 渡し人になったばかりのお沢が何故かつけねらわれ、その理由が終盤まで明かされないことで「本当にばれた?」と思わせるところは、結構ハラハラした。でも、そんな過去まで持っていたとは……当時は爆発事故と結びつかず、大したことはないと単に忘れていただけだろうけどもお沢の記憶は掘り起こしたらまだまだ何か出てきそうだな……
 今回からお沢も殺しに参加。相手を殺しはしないけど、大吉のサポートで手持ち花火を相手に向けて放って牽制する。
 明日は「矢切の渡しで渡します」って、なんのこっちゃなタイトル。尤も「渡し人」というタイトル自体が当時流行っていた「矢切の渡し」から取ったということらしいのだけど。

[その他] ダイエット商売

 「あるある大辞典II」の捏造事件もそうだったけど、ダイエット商品関連というのは世に附きまじ、とつくづく思う。通販番組でもかなりの割合を占めるし、そんなの見なくても一般商品でダイエット効果を売り物にしたものがどれだけあるか。
 でも、定番商品というのはほとんどない。それが意味するところは、顕著な効果が見られるものはない、ということ。そんな商品があれば定番になっている。
 中にはいくらか効果があるものもあるだろうが、基本的に痩せるための方法は、カロリーの収支の帳尻合わせしかない。つまり、摂取カロリーを減らすか、代謝量を増やすか、しかない。摂取カロリーってのは食べる量を減らす、あるいは低カロリーのものにするという意味。食べるだけで劇的に代謝量が増える食べ物というのはあり得ない。そんなものがあったとして、食べたら病気になるだろう。
 原理的に考えればわかることだが、それでも多くの人が騙される。そういうものがあればいいという願望が、理性的な考えを簡単に凌駕してしまうのだろう。
 騙される方が悪い、なんて安易な言い方はしないが、なぜ騙されるか、に目を向けると被害者も何も問題がないわけではないとわかる。
 本人が騙されたがってるんだからどうにもならん。騙されたとばかりわめくのはみっともない、と言う由。


 で、 その「あるある」の後番の話朝日 )。いや、ジャニーズ所属のタレントがいかん、というわけじゃないんだけど……ここまでジャニーズが接見してると、正直異常なものを感じる。似たようなものしか供給できない作り手、似たようなものしか咀嚼できない受け手……面白いものが出来なくなってくる理由なのかねえ。


  TBS、柳沢厚生労働大臣の国会答弁を不適切に編集Y!hl videonews )。またTBSか、と言われても仕方ないよ、これは。一時期は「報道のTBS」って言われてたのに、ここまでガタガタになったか。


2007年02月15日(木) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 矢切の渡しで渡します

 必殺シリーズ第二十弾「必殺渡し人」第五。テレビ東京系11:35からの「 時代劇アワー 」に放送中。全十三話。
 街道を江戸へ上る田舎娘のお梅と小春。二人は江戸へ働きに出て行くところだったが、矢切の渡しで親切めかした船頭に、泊めてやると言われて口車に乗ってしまう。
 一方江戸ではまた銀平が巷の噂を流していた。一服飲めば頭もすっきりし夜の生活も強くなる薬があるというのだが、どこか怪しげ。忍もまた問診に行った女郎屋で、女郎が一人変死したのに出くわす。それまでなんともなかったのにお茶を飲んだ後、急に倒れてそのまま息絶えたのだという。明らかに状況がおかしいが、やってきた岡っ引きは病死だと断言する。その剣幕に、忍も疑念を口にすることが出来なかった。
 そんな時、お沢が町を徘徊していた娘を保護する。娘はお梅と一緒に江戸にやってこようとしていた小春。二人は船頭に例の薬を飲まされそうになるが、先に飲んだお梅が突然苦しみだし、小春はそれを見て逃げ出したのだ。
 忍が介抱し薬を飲ませようとするが、小春はお梅の最期を連想して逃げ出してしまう。そして再び船頭の仲間たちにつかまり、犯され、薬を無理矢理飲まされる。
 薬は実は麻薬で、大和屋が役人の細川と手を組み、船頭らを裏で操って密輸した薬を売りさばく傍ら、薬で女たちを逃げられなくして女郎として客を取らせていたのだ。
 お沢が小春を心配して探しまわるある日、ポン引きに声を掛けられた大吉は、女郎の年の頃を聞いてもしやと思い、客として入り込んでみるとやはり小春だった。だが身も心も麻薬に蝕まれた小春は、大吉の声にも耳を貸そうとしなかった。だが故郷の思い出に泣きくれる小春は、ある日ついに女郎屋を逃げ出す。

 「矢切の渡し」が「渡し人」のタイトルの由来らしい、というのは昨日も書いたが、今回の舞台が矢切の渡しの必要があるのかどうかというのが……利根川を渡って江戸へはいる無知な田舎の小娘を狙っているってことだろうけど、船頭があちこちに出没するもんだから……
 これもまた覚醒剤等が問題になった放送当時の世情を反映してるのだろうけど、江戸時代に飲むタイプの麻薬ってあったっけ? と思ったが、別にアヘンだってそのまま飲んでも効くんだよな。ただし、普通薬物は経口で効くとしても経口摂取は吸収され効き始めるのに時間がかかるので、「あれ? 効かないな」と思ってまた飲むと、オーバードーズになって、良くてそのままあの世行き、悪けりゃその後の人生廃人、という事故も起こってたりする。まあ、お梅の場合はオーバードーズだったんでしょうな。
 今回の話、悪事がちまちました印象な上掘り下げ不足(大和屋って表向き何の商売? 細川ってどういう役職?)でありがちなんだけど、船頭も小春を殺そうとして殺したわけじゃなく、逃げ出して入水自殺しようとしたところを(まだ稼いでもらわなけりゃいけないからと)ドスで脅してやめさせようとしたのを、もつれて間違えて刺してしまうというのが、中々情けなくって良い。船頭自身も自分のしたことに怯えてその場を逃げ出してるし。

[アニメ] ヤマトナデシコ七変化#19とストレイン#13(最終回)

  ヤマトナデシコ七変化 #19「バトルチック・バレンタイン」。バレンタインに浮かれる世間を尻目に、美少年四人組は憂鬱そう。毎年バレンタインには女の子たちに押しかけられて散々な目に遭ってるからだ。朝から宅配便で山のようなチョコを送りつけられ、学校でも気の休まる暇がない。進退窮まった四人は、「心に決めた人がいる」と女の子たちに嘘を言うのだが……

 う、うらやましくなんかないんだからね!(ツンデレ) いつも騒がれてる四人組が生命の危険を感じるくらいまでに女の子に騒がれることになる。バレンタインに興味のないスナコは置いてけぼり気味。乃依は乃依で武長を守ろうとするが(のえっち仮面って……)、武長は公平を期すため誰からのチョコも受け取らないことにしてるのでそれはそれですったもんだ。
 結局、恭平だけ他の三人のように「心に決めた人がいる」では済まされず、具体的に名前を言えと迫られ、スナコの名前を出して女の子たち全滅。普通はこれがフラグになるのだけど、なりそうな雰囲気ないなぁ。最後はスナコがチョコレートケーキを作って人体模型や骨格標本たちにふるまってるのを腹をすかせた四人が横取り。あ、これってスナコからのチョコってことになるのか???


  ストレイン #13「ラスト・ワルツ」。エミリィたちの復讐にと人類を殺戮していたのに、当のエミリィは単に仲間を求めていただけで復讐など望んでいなかったと知り、ラルフは狂気を暴走させる。ラルフの猛攻に耐えかね活動継続不能に陥り、セーラは一旦艦に回収され、そこで仲間たちの激励を受ける。

 戦争の大局に影響するわけでもなく、あくまで訓練艦が巻き込まれたとんでもないトラブルという規模で、ガジェット的には非日常だけども、兄妹間の問題とセーラの周囲の問題の、言ってみれば話としては「小さな規模」で完結した。けど、「オリンシス」の時も書いたけど1クールシリーズではこのくらいの「小さな規模」の方がかえってまとまりがよいように思える。
 主人公のセーラは一度兄に仲間を奪われ、それ以来兄に会って真相を確かめるために素性を隠し身分を落としてまで一人で追ってきたけども、自分自身である普通のミミックではなく他者であるエミリィとの交感をきっかけに、新たに仲間を得、依然と同じように失いながらも失うことに臆病であることから抜け出す、という、実はきちんと成長物語になってるのだよなぁ。
 これだけ大がかりなガジェットや舞台が必要だったかと言われると必須ではないけど、これはこれでありなんでない?
 前回は登場しなかったガンビー隊もクンルーン内の迎撃ロボットを掃討する姿が描かれている。イザベラの代わりにガンビー隊のリーダー格になったマリエットも、艦の運命を双肩に担ったセーラに、憎しみではない表情を見せる。
 しかし後半、ラヴィニアがちっとも活躍しなかったな……


2007年02月16日(金) 旧暦 [n年日記]

[その他] 裕福な支配者層?

 ワタクシのアンテナ(抽象的な意味ではなく、ネットのアンテナシステム)には若干左の人の日記も含まれているわけです。
 「俺は右も左も差別しない! どちらも等しく、価値がない!」(ハートマン軍曹口調で)
 ま、それはともかく、 こちらの日記 の2/10分をざらっと見て、文脈はともかく(突っ込んでたらきりがない)、引っかかったのは「 おいしい思いをして大儲けするのは、いつの時代も裕福な支配層の連中だ。そしてボロ雑巾のように扱われて使い捨てされるのは、いつの時代でも最前線の弱い立場の人間たちだ」。なんなんだ、この時代錯誤な二元論は。いやさ、いつの時代でも権益を振りかざし、あるいは確保しようと、持たざる者をないがしろにする連中はいますよ? でもそれはこんな単純な二元論で表されるものじゃない。ある具体的な事例について、そうとしか評し得ない場合もある。けど、国単位ともなるとそれだけで済むわけではない。
 出だしは素朴な正義感ってえのはわかるのだけど、現実を見てそれをどう通すかを考えたとき、その正義感を正当性の頼りにしてはいけない。正義感は否定しない。だがそれはあくまで動機であって、世界全体のルールではない。自分の正義感の方が正しいと思うことは、自分のルールが世界のルールだと勘違いしていることだ。
 勘違いし続けると、いつの間にか道を踏み外すことになる。


  「事実と異なる報道の自由ない」菅総務相、法改正へ意欲朝日 )。よく言った! とりあえず記事中の発言内容も「基本は自主的なもので」と言ってるし。つか、事実と異なることを報道してはいけないし、間違いでそうしてしまった場合、きちんと謝罪し、訂正するのが当たり前。それを、すべてのマスコミではないが、一部で「不適切な内容」とか、「結果として事実と異なる」とか、妙な言い回しで謝罪をするのがそもそもおかしい。先のTBSのサンデージャポンにおける柳沢厚労相の答弁捏造もそう。「なってしまった」ではなく、「そうした」んだろうが。自分たちはそうするつもりじゃなかったとでも言いたげな、卑怯な振る舞いが鼻につく。意図がどうあれ、結果がそうなったことが悪いかどうかだけ。それをどう思ってるんだ? マスコミ各位。


  英会話のNOVAに立ち入り検査 解約トラブルで経産省朝日 )。通勤電車内にある、NOVA等「駅前留学」の広告を見て、「駅前のテナント料が高そうなところにばっか支店を出すって、どんな商売してるんだろう」と思ってたのだけど、まあ、そうなりますか。この手の英会話教室の外国人講師の事件もたまに見られるのは、質の問題もあるんじゃないかと思ってしまうのは偏見か。それは偏見としても、NOVAの場合、某カルト宗教団体の資金源になってるという噂もあったりなかったりで、やはり胡散臭さはあるのだよなぁ。


  長野県知事:「HIV感染者は特別な仕事に多い」と発言毎日 )。「特別な仕事」って、売春とかのこと? 日本国内ではどうなのかよく知らないけど(海外ではえらいことになってるらしい)、日本国内では低年齢層の無知による蔓延が本当に洒落になってないとか。こんなんどうにもなりませんわ。

[アニメ] 地獄少女二籠#17とゴーストハントちょっとだけ

  地獄少女二籠 #17「沈黙のまなざし」。一目連が見守る母娘。娘はシングルマザーの母を憎み、地獄通信に地獄流しを依頼する。だが、母親はかつて家族に暴力を振るう夫を地獄流しし、その際に一目連も彼女を見知っていた。

 一目連の過去編。一目連、元人間じゃないとは思ってたけど、やはり九十九神だったか。それも刀。良く見りゃ、OPでそれは示唆していたか。持ち手を転々とし何人もの人間の命を奪いつつ、ただそれを見ているだけしかできなかった一目連。あいと出合うことで初めて漸く仲間を得る。しかし、やはり役目はただ見てるだけ。基本的に、地獄少女の役目が依頼を受け、契約の意思を確認した上で地獄送りするだけなので、彼女ら・彼らの意思は介在する余地がない。しかし、母の真意を知らず地獄送りにしようとする娘を見て過ごせず……
 どっちにしろ救いの少ない仕事だけど、最後のつぶやきが、(人間じゃないけど)人間味をにじませてる。


 ゴーストハント#18「File 7 血塗られた迷宮#1」。ここでウィンチェスターハウスの名前を聞くとは思いませんでしたわ……


2007年02月17日() 旧暦 [n年日記]

[アニメ] すもも#17とひだまりスケッチ#5とおとぎ銃士#33と妖奇士#19

  すもももももも #17「激闘!虎の兄弟」。虎金井兄弟編突入、だけど、原作と違い勝ち抜き方式ではなく、ギャグエピソードの合間に挟んでいく形らしい。今回は末弟・天智が襲ってくる。原作ではシリアス展開で「ありがちなバトル漫画になってしまった」との感想も多い虎金井兄弟編だけど、これだとそれまでの雰囲気を変えることなく構成できる。虎金井天下がうじうじ悩んだりという展開もあっさり切り上げることが出来るし。井上敏樹、さすが性格が悪いだけじゃない。w
 で、虎金井編以後のエピソードも若干取り込んでるようで、最期に犬塚家が放火で炎上、ハイツ中島に転居することに……次回はオリジナル話らしい。


  ひだまりスケッチ #5「こころとからだ」。ゆのが風邪でダウン。ゆのを心配するみやこ、ひろ、沙英の様子と、ゆめうつつのゆのの見た夢が交互に描かれる。
 が……省力にもほどがあろーw まあ、作品としては成立してるのでその辺は職人芸なのかなんなのか。
 あと、沙英に思わず萌えそうになってしまった。つり目でショート(で眼鏡)とは言え、声が新谷良子なのに……いや、新谷良子が下手とかってことではないですよ?(昔より上手くなったとは言え、まだ上手いとは言えないけど) でも、しっかり者のお姉さんキャラには、ちょっと……
 ちなみにEDはなにげにちょっと気に入ってる。


  おとぎ銃士 #33「仲間のしるし」。度重なる失敗の責を問われ、サンドリヨンの命令でヘンゼルに処刑されそうになったグレーテルは、ヘンゼルの一瞬の動揺を突いて逃げ出す。ヘンゼルをサンドリヨンの暗黒魔法から解放するには赤ずきんたちに協力するしかないと考えたグレーテルは、仲間にしてくれと申し出る。赤ずきんと草太は一も二もなく同意するが、仲間の中にはグレーテルに疑いの目を向ける者も少なくない。そんな中、トゥルーデが草太を狙って襲ってきた。

 なんつーか、トゥルーデ、なんでもアリだな。人形化の次は石化か。でも、物陰に隠れて鏡越しにトゥルーデを見た白雪が、一瞬トゥルーデに重なる女性の人影を見る。トゥルーデも訳ありか。
 グレーテルの方は、まあ、順調に仲間化。トゥルーデの罠にはまり赤ずきんたちに疑われるようし向けられたグレーテルを、赤ずきんは信じ切る。「なんで信じたの?」と訊くグレーテルに、赤ずきんと草太は「だって、仲間だもん」と。この理屈、わかってもらえない人にはわかってもらえないのだよなぁ。いい奴と思えば信じる。裏切られたら、信じた自分がバカだった、というだけ。
 でも次回予告で赤ずきんとグレーテルが剣を交えてるんですけど?


  妖奇士 #19「三人往壓」。蛮社改所に往壓が鰻を食い逃げしたと怒鳴り込まれる。だが、食い逃げをした「往壓」は立派な武士の身なりで、宰蔵も町中で「往壓」を名乗る武士が川に刀を投げ捨てるところを見たことから、往壓の姿をした妖夷の仕業ではないかと睨み、調査を開始する。しかし調査が進むうち、宰蔵が見た往壓の他に、鰻を食い逃げした子供の往壓もいることが判明し、本物も含め三人の往壓がいるという事態に……

 タイトルは「三人ガリデブ」からですかね。往壓が逃げ続けた実家の絡む話で、三人往壓のうち一人は往壓が出奔した後に親戚筋から養子に迎え、往壓の名を継いだ竜導家現頭首だとわかる。その往壓は何故か竜導家頭首の座を重荷に感じ、逃げ出したがっているらしい。もう一人の往壓は、その現頭首の往壓から、押しつけられるように脇差しを譲られた町人の子。予てから武士にあこがれていたことから、身なりをそれらしく整え町中を徘徊していたのだが、その子の本当の名は「土方歳三」……あれ? 土方のいた石田村は一応現東京だけど、日野市で江戸からはちょっと距離があり、徘徊してるのは……江戸に奉公に出ていたけどそれは十代に入っての話で、天保十四年当時の九歳、数えで十歳ではまだ石田村の実家にいたはず。まあ、その辺は「アニメだからねえ」な話なんだけども。
 しかし雪輪+雲七、すっかり便利な移動手段扱いだなぁ……つか、小笠原じゃないけど流石にもうちと控えないと、人目が……


2007年02月18日() 旧暦 [n年日記]

[特撮] ゲキレンジャー#1と電王#4

  ゲキレンジャー #1「ニキニキ!激獣拳」。いきなり野生児がパンダと格闘するところからはじまるのは、もうなんなんだか。で、その野生児ジャンは激獣拳の使い手でスポーツメーカー「スクラッチ」の重役の美咲が、運んでいた「拳魔の腕輪」を狙う「アクガタ」の手下「リンシー」に襲われるところに出くわす。結局腕輪はリンシーを率いるマキリカに奪われるが、ジャンは激獣拳の才能を美咲に見いだされ、スクラッチに連れて行かれ、マスター・シャーフーに激獣拳への入門を許可される。
 事前の情報から結構クールなのを予想してたけど、主人公、アホですなw つか、野生児なんだけど。しかもなんでかパンダと格闘してるんだけど。パンダって、結構凶暴だと聞いたような。
 それはさておき、今度の変身アイテムはグラブってのがわりと新鮮だった。おもちゃはいろいろギミックも仕込みそう。
 他には、闘気が激獣の姿をしてるのが、巨大ロボとの整合性を意識してるのかな? 激獣がメカっぽいのは、スクラッチの技術が関与しているからなのか。
 主人公のアホっぽさがマイメロシャッフルの準に似てるな。


  電王 #4「鬼は外!僕はマジ」。モモタロスが勝手に泥棒の手助けをしたことに良太郎は大激怒。モモタロスの力はもう借りない、と宣言する。一方、カメレオンイマジンに「死ぬほどの金」を願ってしまった山越は、カメレオンイマジンが盗んできた金に埋もれながら、「本当は金が欲しいんじゃなかったのに」と後悔する。だが、それでも契約が成立したとみなしたカメレオンイマジンは山越の後悔の時間へと遡る。良太郎はそれを追うが、モモタロスの力を借りることを拒否したままカメレオンイマジンと戦おうとする。それを見かねたモモタロスは……

 山越がかなり獅子丸と重なってて、すんなりと役に感情移入できる。山越は半年前、仲間とやっていたバンド活動にけりをつけるべく最後のオーディションに挑んだが、会場に向かう途中、迷子の女の子を見て過ごせず、結局遅刻。オーディションを受けられないままバンドも解散し、不完全燃焼状態で「金さえあれば、きっとデビューできる」と不満を責任転嫁していた。それをイマジンに突かれたわけだけど、基本はやっぱり悪い奴ではない。
 一方、良太郎は、自分が酷い目に遭うのはかまわないが、人の物を奪ったり人を傷つけたりすることに怒り、モモタロスに絶交を宣言する。モモタロスも、悪意があったわけではなく、弱っちいプラットフォームのままカメレオンイマジンになぶられ、それでもモモタロスの力を借りることを拒否する良太郎を見て、その根性を認め、自分の非を謝る。まあ、悪い奴なんじゃないんだよな。
 次回は良太郎に二体目のイマジンが取り憑く。って、桃太郎の次は浦島太郎?


2007年02月19日(月) 旧暦 [n年日記]

[必殺] 精霊流しで渡します

 必殺シリーズ第二十弾「必殺渡し人」第六話。テレビ東京系11:35からの「 時代劇アワー 」にて放送中。全十三話。
 表商売の鏡研ぎに上がった家で、美人局に引っかかってしまう惣太。憤慨するお直に濡れ衣だと訴えるが、逆上したお直は相手に殴り込みに行ってしまう。
 その美人局をした音松の妻お甲が、忍の診療所へとやってきて、不妊手術をしてくれと頼み込む。亭主がヤクザ者になってしまったので、子供が出来たら子供がかわいそうと言うのだ。その場はいなして事なきを得るが、殴り込みに行ったお直がヤクザをやめさせようとしたお甲と耳を貸そうとしない音松の諍いを聞き、逆に相談に乗ろうとする。しかしお甲は頑なに助力を拒む。
 それでも放っておけないお直は、銀平に頼み込んでカモになってもらい、わざと  をお上にしょっ引かせることで更正させようと目論むのだが、バカなことをやめさせようとした惣太と大吉に妨害される。だが、お甲がうっかり敵対する組のヤクザ者を引っかけてしまう。音松はのされ、お甲は犯された挙げ句、川に放り込まれる。お直らに助けられ解放されるが、音松が杯を受けた政五郎一家が余所のヤクザにコケにされた落とし前をつけようとお甲を探し回る。
 今回、誰を始末するのかというのが読みにくいが、美人局をやらせていた政五郎と、手を組んで悪事を働いていた同心・江尻。お甲は音松を説得し、音松も散々親分や兄貴分に責められたことでヤクザ稼業に向いていないことを痛感し、ヤクザ稼業から足をあらうことを決意する。が、そう簡単に足を洗わせて貰えるわけがなく、お甲は政五郎が江尻とつるんで悪事を働いていたことで脅しをかけるが、逆にそのために心中に見せかけて殺されてしまう。この辺はちと安易な流れか。
 でも、一人前になろうと焦ってお甲に無茶をさせてしまう音松と、音松の焦りを理解してその無茶に付き合おうとするお甲の夫婦仲、特にお直の心配をつい突っぱねてしまう意地っ張りな様がなかなか人間の弱さと愚かさ、それでも突っ張っていく意地を演出してて、結構良かった。
 やはり夫婦者が中心になると、メインキャラの夫婦関係がひとつの見所だけあって、割と良い話になるなぁ。

[読書] 紐と十字架/イアン・ランキン

 元SAS隊員の部長刑事ジョン・リーバスの元に、差出人不明の謎の封筒が届けられ続けていた。中には結び目を作った紐と、マッチ棒で作られた十字架が入っているのみ。誰かのいたずらと気にもとめないリーバスは、エジンバラで起きている連続少女殺人事件の捜査に加えられた。しかし署内でも浮いているリーバスに回されたのは地味な書類調査……上司のアンダーソンからも嫌がらせを受けるが、事件とリーバスに思ってもいなかったつながりが浮かび上がったとき、リーバスの封印された過去の記憶がよみがえる。
 ジョン・リーバスシリーズの第一作。って、シリーズは読んだことないんだけど。スコットランドのエジンバラを舞台にした警察小説というのが珍しい。
 主人公のリーバスはとある事件をきっかけにSASを除隊、陸軍の斡旋で警察に再就職するが、あまりのつらさゆえにS記憶に封印したSASの出来事ゆえに時々感情の抑制を失い、他人からはうち解けない印象を与え、警察内部では浮いてしまい、妻とも離婚することになってしまった。
 完全な失敗者の人生。だが、忘れ去ったはずの過去が、エジンバラを震撼させる連続殺人事件と結びつき、その真の標的が自分だと知って、追いすがってきた過去との対峙を決意する。
 以後シリーズ化されはするのだけど、元々はシリーズ化を考えて書かれた作品ではなかった。そのため、この第一作ではリーバスは元SASの精鋭ではあるけども超人的な活躍をするわけではない。決着を付けねばならない自分の過去にけりをつけるだけだ。完成度的には甘いところは散見されるが、心に取り返しのつかない傷を負った男が自分の誇りにかけて立ち上がる、そこに込められた怒りは、斜に構えたような文体と共に心の琴線に響く。
 とにかく最後の対決の文章がかっこよすぎ。こういうのはシリーズ化してしまうと、中々できないだろうけど。


2007年02月20日(火) 旧暦 [n年日記]

[必殺] お化け屋敷で渡します

 必殺シリーズ第二十弾「必殺渡し人」第七話。テレビ東京系11:35からの「 時代劇アワー 」にて放送中。全十三話。
 伊助の女房・お妙が入ったお化屋敷で消えてしまう。伊助はお化け屋敷の興行主に必死で訴えるが、小屋主の座頭の源左衛門は取り合わず、役人も自分で姿をくらませたのだろうと決めつける始末。それでも食い下がる伊助は袋だたきにされてしまう。
 惣太は瀕死ではいずり回っていた伊助を見つけ助けるが、たまたまお直がお妙の女房だったこともあってお直はお妙を捜してくれと焚きつける。降って湧いたあまり乗り気でない惣太だが、伊助に「自棄になって散在しないように、預かっててくれ」となけなしの全財産を信じて託され、複雑な表情。
 実はお妙は座頭に拐かされ、女中として売り払われていた。実は源左衛門の妹は大奥のお局尾藤の方。妹が飽きた遊び相手を人知れず始末する代わりに、奉行所に圧力を掛けてもらい悪事を行っていたのだ。だが、お妙は女郎にされたことに耐えきれず、首をくくってしまう。そのことを知った伊助はお化け屋敷に殴り込むが、返り討ちに遭って古井戸に投げ込まれてしまう。
 この頃の必殺の常だけど、悪事のプロットが大味だなぁ。いくらお上に目こぼしされてると言っても若い娘が何人も拐かしに遭って女郎屋で働いてるというのに、「なに、却って評判になってお化け屋敷に客が来る」って、ああた……
 一方で、お妙のことを心配して走り回るお直の人情味がやはり良い。流石藤山寛美の娘、というところか。お妙がそこで消えたと聞いてお化け屋敷に入ってみるが、まったく怖がらず、調子に乗った化け猫役のおじさんに脅されて気絶してしまうところもおかしい。介抱され、気を取り戻したところを化け猫の扮装のまま謝られ、また気絶……
 今回は悪事に関わってたお化け屋敷の連中全員とお藤の方が始末の相手なので、かなり相手が大人数に。大吉はこれまでの砂を手で突く修行ではなく、油を塗られた青竹を素手で握りつぶすものになっている。
 それにしても伊助の末路について惣太はお直に嘘を吐いたけど、ばれないのかなぁ。つか、お直も自分の関わった事件の悪人が毎回始末されてるんだから、気付いても良さそうな気が。

[アニメ] まなびストレート#7とセイントオクトーバー#7とひまわりっ!!#7

  まなびストレート #7「なつのおしまい(ばいばい)」。夏休み最後の日、二学期初日に発表すると公約していた学園祭準備の新企画に煮詰まっている四人。グアム帰りの桃葉の自慢話もそっちのけ、寝不足のあまり奇矯な行動に走る聖桜生徒会を愛光生徒会長の多佳子が見舞いにやってくる。だが、実は多佳子の来訪の目的はまなびたちの激励だけではなく……

 社会人が「社会人は楽しいよ〜。毎日がお祭り騒ぎ」って学生に言うなんて、ありえねえ!(笑) きっと罠にはめようとしてるんだ!
 で、多佳子の目的はその前に愛光学園の理事長に言われたことが生徒会訪問の本当の理由。それは聖桜の愛光への吸収合併、そしてそれに先だっての聖桜学園祭中止の決定だった。正式発表までは口外禁止を言われていたが、まなびたちが気にかかって思わず様子を見に来る。
 吸収合併は致し方ないのかもしれないが、学園祭中止の理由が曖昧だなぁ。それだったら「学園祭は社会に出る前に企画マネジメントの実力を示すためのプロモーション」という位置づけにした方が納得は行くかも。それと、ネタバレ情報でこれからまなびが兄がらみで珍しく感情的に否定をするってのにもちょっと納得。
 それはさておき中止のことなど知らずただひたむきに学園祭の準備をするまなびたちを見て、多佳子も理事長に決定を覆すよう理事長に進言する。決定が覆るのかどうか。
 しかし、生徒会メンバーの壊れっぷりがヤバすぎる。特にまなびの壊れ方が……芽生のむつきへの絡みっぷりもアレだが。グアムの自慢をしながらも桃葉が無視されっぱなしなのが憐れ……でもないか。
 とりあえずOP前のやりとりは笑えた。


  セイントオクトーバー #7「ロリ疑惑!ヨシュア、超秘められたその愛…」。ヨシュアの愛人疑惑!? と思いきや、やはり功士郎がいじられる話でした……つか、功士郎の昔の彼女ってだけで十分変人な気がするのが、なんというか。
 今回はそっちがメインなんでロリ変身シーンと戦闘シーンは超省略でした。なんて投げやりな。


  ひまわりっ!! #7「惑い惑わし四面楚歌」。学園が休校になってしまうが、里に帰っても異能忍者の襲撃が予想されるため、学園から離れることができない。そんな状況もどこ吹く風で村人たちはやってきた見せ物小屋に押しかけお祭り騒ぎだが、見せ物一座は敵の刺客。催眠術によって村人は操られてしまう。しかも操られたのは村人だけではなく、ゆすらと一緒に見せ物見物に行った米山君まで催眠術にかかってしまう。

 相変わらず話の展開がやや斜め上だ。w 催眠術にかかった米山君の顔がゴルゴになってたり、ぬか漬けを投げて目を覚まさせようとしたゆすらが間違えて釘代わりに入れてた手裏剣を投げてしまったり、それがたまたま懐に入れてたぬか漬けが防いで命拾いしたり……
 催眠術にかかった村人がひまわりたちに懸賞金をかけたのを張り紙で知った隼人が、「一人頭二十万か……あいつら、安く見積もられたなぁ」とつぶやくのが意外だった。てっきり賞金を稼ぎに走ろうとするかと。(笑) それどころか隠れてるひまわりらにお好み焼きを差し入れに行くとは、一応保護者の自覚が出てきたのか。キャベツは畑から盗んでるけど……