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2005年12月01日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] 中国のツンデレぷりったらもう!

  『小泉内閣無視』鮮明に 対日、民間交流に絞る東京新聞 )。
 以下、意訳。「あんたが悪いんだからね! 謝るまでは口利いてあげない! で、でも一緒に帰るくらいなら許してあげるわよ……な、なによ、その顔は」。
 経済的に日本と中国は不可分なのはわかり切った話で、日中が断交したら日本も困る以上に中国も困る。それを中国は勿論、日本も見透かしてやってるんでしょうね。胡錦涛政権はかなり現実主義っぽいのでその辺のことはわかってるのだろうけど、どうも党内の反日勢力により揚げ足を取られる(対日要求を弱めると党内から突き上げを食らう)のを恐れてもいるっぽい。
 この手の反日勢力との党内のバランス関係ってのはずっと昔からあるようで、前任者の江沢民などは、自身の政治歴における対日穏健派への反発、日本政府への不審、そして自身の党内での支持基盤の弱さを補うなどの理由から、反日政策を推し進めてきたという背景があるらしい。胡錦涛政権においては実利主義に則ってそのへんを弱めているのだけど、だからと言って前述の理由から完全に撤回する事もできない(第一、日本のことが好きなわけではなく、あくまで実利上の動機だろう)。
 その二律背反が「本音と態度の乖離」を引き起こしている。だから擬人化するとツンデレでも、本音の動機が動機なだけに、イマイチ萌えない……冗談にはできるんだが。
 中国外交筋は海外が中国に組すると見てるようだけど、ヨーロッパ、特にフランス辺りは中国市場狙いで中国側を支持するとかありえそうなのかな。WWIIがらみでは、イギリスも日本に悪感情を持ってるみたいだし。ドイツは、微妙っぽいか? でも最も大事であろう米国は、最近人権がらみで中国への圧力かけてるし、適度な強硬路線? この辺、小泉後、ブッシュ後がどうかってのが大きいし、もうちょっと長期には中国の国内諸問題がどうなるか、ってのもあるんで、さっぱりわかりません。中国としてはあと一年こんな調子でやりすごし、小泉の後任に期待をかけるのか、それともこの調子でなあなあでやるのか。後者の方が日中どちらのためにも良いと思う。
 中国は本音と建前をどうバランス取るか、ってのがあるのがわかるので幾分かは理解できた気になるのだけど、韓国辺りは、ちと厄介な気も。いや、韓国の人が反日で凝り固まってるってことじゃないが、社会的風潮で「なんとなく反日が是」というところがある。だから個人個人ではそんなことはなくとも、総意になるとそうなってしまう。しかも、それをどうコントロールするかにあぐねている感がある。てか、コントロールを放棄しているんじゃなかろうか。これで圧倒的な国力があれば高飛車お嬢様なのだけど、いかんせん、国力は明らかに格下。だから、擬人化すると痛いキャラにしかなんないんだよなぁ……中国と韓国の違いの由。

  細木数子さんの発言、養鶏協会が抗議 フジテレビに朝日 )。それだけ発言の影響力の大きさが懸念されてるってことでもあるんですが、まあ、そりゃ抗議しますわな。個人的には法定規制内の抗生物質の使用だとか卵鶏の飼育環境だとかよりも、赤玉は有精卵と限らず、そういうふうに品種改良された種であるとか、卵黄の盛り上がりが高いってのもそういう種があるだとか、ってことを案外と消費者が知らないで、なんとなくの情報でイメージを持ってるってことの方が気にはなりますけどね。(参考: 鶏卵の有精卵と無精卵栄養価は違うの? )。
 あと、細木数子氏についてもちょっと気になったので調べたり。こないだ実家に帰った時に姉から「彼女の夫は政界の相談役の大物占い師で、だから云々」という話を聞いたのを思い出したから。個人的には、その理屈がなんか妙な気もしていた。
 調べると確かに彼女は陽明学の大家で代々の政権の相談役だったという安岡正篤氏(故人)と結婚している。氏は「平成」の年号の考案者でもあるらしい。ただ気になるのは、彼女が安岡氏と結婚したのは最晩年の58年となっている。わずか数ヶ月で政界との強固なパイプを築いたとは考えづらいし、その辺はゴシップ以上のものではないと思える。つか、だったら90年代に一度スキャンダルで消えたりしないだろう。むしろそれより噂される後ろ暗い関係の方が説得力ありそうだが、その辺は推測の上に推測を重ねるので省略。
 この発言もだけど、かなり軽はずみな人間という気はする。

 広島の幼女殺人事件、容疑者の身元等で色々言われてますが、個人的にはこの辺が気になったり。→ 「容疑者は特定していたが、(現場周辺には)マスコミが多く、尾行や張り込みができなかった」朝日 )。本当かな、って本当っぽいところがなんとも。そうだとしたら、なんか酷くいびつに感じる。

[アニメ][マンガ]

  ノエイン さん。ハルカはカラスと共に元の世界に帰って来たけど、あのケーブルがないとかなりまずいらしい。アトリとトビは食い物あさって浮浪者状態。まあ、ゴミって事実はともかく、食ってるもの自体は虫とかよりはあれなんじゃないかなぁ、と思えるけど……ラクリマではカラスの処分が決まり、アトリとトビもハルカを狙ってるはずで、状況は実はあまり改善してない。コサギもハルカのことを知ってるようなのだけど、どういう関係だったんだろう? カラスへの態度を見るに、恋敵?
 ユウもガラスの十代っぷりを発揮(十代だよね?)。サイコ入ってる母親に追い詰められたり、カラスを庇うハルカに嫉妬したり、バロンと戯れてハルカをからかってみたり。どうもユウの伯母さんに当たる人物の死がユウの母親に影響を与えてるらしいのだけど、理由は不明。ハルカの家で母親の襲撃を受け、カラスと一緒の部屋に隠れることに。ハルカはカラスが平行世界のユウの十五年後の姿だと気付いてるみたいだけど、ユウはまるで気付かない。来週は修羅場?

  ムシキング はポポが森の守護者としての力に目覚める。でも、これって微妙だよなぁ。主人公が「虫と心を通わせる」以外に特別な力を持たなかったのが、そうでなくなるのだから。実は作品の位置付けのパラダイム・シフトになるはずが、その辺が消化不良気味。
 それを上手くやってたのが「東京赤ずきん」の三巻。人外に人間が理不尽に振り回されるホラーだったのが、この巻で赤ずきんらのバックグラウンドを全部種明かし。ダークファンタジーへと転換している。だから三巻以降は視点が完全に人間主体じゃなくなってる。それに読者層がその転換についてくる層だからいいのだけど。

 週刊チャンピオンの「サイカチ」が、それなりにハードな展開。敵役のゴスロリが至極非道。ツンデレどころじゃねえや。彼女の虫に対する態度に、餌と保護を与えていない事に稲穂がショックを受けてたのは、虫の自由を奪い、戦いをさせて傷つけることを強要する代わりに、それ以外の安全と食料をせめて与える、という矜持の表れだろう。「パートナー」という視点の夏・稲穂と「隷属」という視点のゴスロリ。単に利害による敵対というだけじゃなく、スタンスの対立構造もしっかりしてる。
 あと、「バキ」が終わって「範馬刃牙」が始まったけど、いつまで続けるんかなぁ……


2005年12月02日(金) 旧暦 [n年日記]

[マンガ] マンガのようなもの

 バールのようなもの、拳銃のようなもの、日本刀のようなもの……
 いや、 ヤングガンガン で韓国の方作画のものが二本掲載されたのだけど、何と言うか、う〜ん。
 言葉に困るのだけど、「マンガのようなもの」に見えてしまう。どこが、と言われると困るが、スムーズにマンガを読んでるという感じがしない。掲載されたのは日本人原作の新連載「JACKALS」と、ユン・インワン、ヤン・ギョンイルによる前後編読みきり「Let's BIBLE!」。両者に共通して言えるのは、コマの描写の「メリハリ」がない。なんというか、綺麗な絵を描こうとしているのだが、そのわりにキャラが立たないというか、全般的に埋没してしまっている。日本のマンガだと適度にコマごとにメリハリをつけてリズムを取ってくれるのだが、どうも全コマ通して一本調子で読みづらい印象がある。特に線の多いこの手の絵柄だと顕著だ。
 もう一つは、どうにも宙に浮いたような現実感の欠如だ。どっちもファンタジー?SF?とにかく現実にはありえない話だからってんじゃない。何というか、マンガを参考にしてマンガを描いたようなリアリティの欠如というか。あと、「JACKALS」は構成上のコマ割りの稚拙さがあるのだが、まあそれは略。
 恐らくどちらか一本だけ見てたら「そういう作風」と私も流していたのかもしれない。が、この妙に読んでいて地に足がつかない感じは、よくよく考えると多くの韓国マンガに共通していた。そういうものばかりではないし、作品により量の多少はあるけども。
 基本的に目にする韓国マンガの多くはお話の作り方が下手で(日本作家だってみんな上手いわけではないが……)、でも例えば昔モーニングで連載していた中流韓国人家庭を描いた黄美那作「李(イ)さん家の物語」はそういった遜色はまるで感じなかった *1 。ひょっとしたら韓国と日本の民族性による違いかもしれない、と思いつつ、そうでないものもある以上はそうではないんじゃないかとも思えるわけで……第一あちらでも日本の人気漫画はやはり人気があるのだ。
 一作一作では「そういうものか」と思えるのだが、まとめて見てそういう傾向が見出されると、「ひょっとしたらこれ(ら)はマンガではない、『マンガのようなもの』なのかも」などと思ってしまうのだが……無論、あまり良い意味ではない。日本のマンガと違う「マンファ」を目指すのならそれはそれで良いが、いずれにしてもレベルの底上げは必要だろう。
*1: 余談。昔、日韓翻訳掲示板で「読んだ事のある韓国マンガは?」という話題が出て、私はコレを挙げたのだが、韓国側の人はちょっと言葉を濁した感じで「それも悪くはないけど、黄美那だったらこっちの方が……」と別の作品を挙げたのを覚えている。日本人にとって外国人に何故小津映画があれほど受けるのか、よくわからないのと似てるのかもしれない。


2005年12月03日() 旧暦 [n年日記]

[アニメ] はいはい、でんぱでんぱ

  BLOOD+ 。案の定電波が滲み出てるなぁ……本編の流れにはあまり関わらない程度だけど。カイとリクが知り合ったベトナムの少女、ムイ。彼女の片足を吹き飛ばしたのは「不発弾」だと説明される。ま、別にそれはいいんだけど、「地雷」についてほとんど触れない。ムイが家族のために探すのは「不発弾や地雷」とようやく触れる。
 「ベトナムの人たちが苦しめられてるのはアメリカの落とした爆弾のせい」という誘導をしたいんだろうか? と思われても仕方ない。「地雷」のことに触れないのは、地雷の出元を辿れば多くが中国に行き当たるせい?
 別に反戦を訴えたいならそれはそれで構わない。だが、アメリカが戦争をするから酷いことが起こるのではない。戦争は酷いことなのだ。そして戦争をするのはアメリカだけではない。哲学を込めるのはいいが、イデオロギーを込めてどうするんだ。スタッフは。
 こう感じるのは自分だけかもと思ったけど、 2chのBLOOD+スレ でもやはりこの辺が鼻につく人の書き込みがあった。その一部
18 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/12/03(土) 18:23:53 ID:UShELmkw















19 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/12/03(土) 18:23:55 ID:ntHArwMH
反戦プロパガンダもこうまで露骨だと逆効果だろ
普通に作品として見れるレベルにしてから仕込んでくれ

28 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/12/03(土) 18:24:40 ID:UFFtdsyI
不発弾のくどい説明云々以外は普通に面白かった。

29 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/12/03(土) 18:24:41 ID:9J3gSpk6
反米ウンヌン言う前に

感動に至るまでのストーリー構成が全然説得力無い
上っ面の感動シーン積み重ねたって全然心に響いてこない
共産党か創価の宣伝アニメ思い出した

30 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/12/03(土) 18:24:48 ID:4kvtKizg
ベトコンの残したパンジースティックとかに足やられた奴も登場させろよ

42 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/12/03(土) 18:25:31 ID:KS2f7SMV
>>29
そうそう、宣伝アニメ
しかも変な方向に説教臭いって奴
なんかなあ

69 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/12/03(土) 18:27:33 ID:/s0Tb9Rm
押し付けの反米キター!

75 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/12/03(土) 18:27:58 ID:HQRYZ96Q
種も鋼もサヨ臭がちょっときついなと思ってたけど
これに比べれば全然まともだった
やっぱ現実世界が舞台なのはヤバス

85 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/12/03(土) 18:28:30 ID:qS9j0Rt4
戦争博物館
沖縄はアメリカの匂い
不発弾

見事な反米をありがとうございました
つか、テンプレに
Q.でも反戦反米ネタの批判ばかりが目立つのではあんまりだ。
A.本編が面白くなれば相対的にそれらの注目度も下がるでしょう。
 内容がうすあじなうちは仕方ありません。
 むしろ製作側が重要なテーマとしている意図がある点では成功しているとも言えるでしょう。
 ダメじゃん。流石にスタッフは少しは反省した方が言いと思う。反米云々以前に、きちんと作品を練りこめてないってことなのだから。その後のムイに金属探知機とお金を渡す展開も、日本人同士のやりとり。言葉がすんなり通じるのは構わないしあまりにリアルに違いを書く必要はないけど、せっかく世界を旅させるのだから価値観の相違をちゃんと感じさせて欲しい。このままだと、小夜とカイとリクが悪の総本山のアメリカに乗り込んでラスト、みたいになってもおかしくない……


2005年12月04日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 飯を食いに行ったら……

 丁度行った店の席が埋まっていて、それはメシ時でしかたないことなのだけど、けんもほろろに「外で待っててください」。って、外は小雨が降りしきってしかも異様な底冷えなんですけど……おまけにすっかり凍えてる。待ちの客は私一人だったんで、店内で待つこともできないわけではなかろうに。
 いや、別に店がそういう方針ってならそれでもいいんですけどね。説明の一言もない。こちらもそれならそれで勝手に「不快に思う」ことにいたしやすぜ。というわけで、寒さにかじかんだ顔を取り繕うこともせず、店前で立ってたわけです。メシ時だから家族連れとかも来たんですが、むすっとした顔で店前で待ってる私を見て、あ、いっぱいなんだ、こんな寒い軒先に待たされるんだ、と店員に確認もすることなく、立ち去っていきまして……別にわざとむすっとしてたわけじゃないですよ? 腹へって雨降りしきる底冷えした軒先に立たされて、むすっとしたって普通でしょう。私は店員じゃないですから、にこやかに呼び込みする義理もありませんしね。もし一言でも店の外に立たされることに弁明らしい言葉があればそんな顔しなかったのも確かでしょうけどね。
 で、店の座席が丁度空いたのを見計らって、店に入らずにさっさと撤収しました……そんな状態で食っても美味しいとは思えそうになかったですから。
 ちなみに、営業妨害に当たる事は一切してませんよ? 単に外で待ってろと言われたからそうして、それを見て新来の客が帰り、私はそんな状態で食っても美味しくないと思い直して食わずに帰っただけです。これら一連の出来事を計算してなかったとは言いませんが。でも大人げなかったですね、確かに。はい。
 けど、こちらもエサ食いに行ってるつもりもなかったんだけどなぁ。相互主義者ですから、あちらがこちらの気持ちを斟酌しないのなら、こちらもしません。まあ、これはこれっきりすっぱり忘れます。これでリセットリセット。

[アニメ][特撮] 日曜の

  エウレカセブン 。前回のメカ戦に対し、今回は人間主体? レントンはコーラリアンであることに苦しむエウレカを慰めるべく、自分に何が出来るのかを考える。一方、ホランドは自分の目的が当初のコーラリアンとの接触のみではなく、アゲハ計画の阻止という方向にずれていることを感じ、ゲッコーステートの解散を宣言、各々の選択を迫る。全身傷つき、かつての華麗さの影もないホランドのリフ、レントンにエウレカのために動く事を迫るタルホと、確かにモラトリアムは終わりを告げている。でも明るさを失ってないのは救い。

  マジレンジャー 。魁と芳香の精神が入れ替わってしまってるけど、二人とも相手の特徴を良く見て演技してるなぁ。殺陣もそれっぽくしている。しかし相変わらず魔法が意味不明だ……

  響鬼 。桐矢、性格はねじくれてるけど一途な奴ではあると思ってたのになぁ……ヒビキの修行メニューに、すぐさま音をあげるとは。ここで根性見せれば男を上げたのに。
 一方館の男女とスーパー童子・姫の動きが怪しげに。男女は魔化魍のコントロールを望んでいて、無秩序な発生である「オロチ」は望んでいない。一方、童子・姫は自己の存在について疑問を持ち始める。やばげな雰囲気。が、そんなこと言ってる間もなく、トドロキがオトロシに踏みつけられ、意識不明の重態に……ええ!?

  ゾイドG 。やっぱソウタはあれで戦死か。存外容赦ないな、この番組。風呂に入って鼻歌交じりにそのことを言及するフェルミが、また。ディガルドの強襲をしのいだルージたちは敵に動揺を与えなおかつ各地の反抗勢力にアピールするために逆にディガルドの首都ディグに奇襲をかけることを計画。奇襲には成功するが、その前にジーン大将の操るバイオティラノが立ちはだかる。このバイオティラノが反則な強さ。ガラガにバーサークモードの使用を一瞬決意させるほど。そのバイオティラノをもってしてまで破壊を防ごうとしたバイオゾイド、バイオラプター・グイは、天空人たちにもその存在が意外だったようで、どうやらディガルドは天空人にも秘密の計画を温めているらしい。また、ディガルドの上層部はルージたちの背後に天空人の影を感じるが、やはりロンがその関係者?
 また、今回、撤退時に灼熱のティ・ゼの操るブラストルタイガーのサーミックバーストが炸裂。地面溶けてるよ。地面。こりゃいくらバイオ装甲でもいかんわなぁ。
 着々と反ディガルドの気炎を上げてるルージたちだけど、ダ・ジンたちはちょっと微妙な表情。彼らの願いは打倒ディガルドではなく、キダ藩再興なのだから。その辺のずれが、またいろいろなにか起こしそう。

  おねがいマイメロディ 。あ〜、なんて言えばいいんでしょう? お子様、ついていけてるのか? アルマゲドンとかのパロディもあったりするし。とか思ったら、前半のアイキャッチ直前で「着いて来てる〜?」には参った。確信犯か。これだけ好き勝手やってこれだけのもの作れてれば、完全に脱帽。ひつじさんのアレは、むしろ少林サッカーかと。


2005年12月05日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] いかんいかん

 実感を離れて文字情報だけに依拠してしまってると碌な事を書かない。反省反省。

  記者Maiコラム:キムチ “食の安全”大切さ実感=猪飼順毎日 )。例の 感染したら逆にラッキーかも のコラムの、訂正謝罪です。まあ、気をつけてください、としか。

  日本人戸籍の売買横行 ペルーでは豊かな生活への切符朝日 )。件の事件の被疑者は日系人で間違いないようだけども、それによって日系人戸籍の売買の横行がにわかにクローズアップ。今さら感が強いのだけど(本当に今さらの話)、これによって妙な偏見とかが流布しなければいいのだけど。

  眞鍋かをり:ブログ普及委員長に就任 「アキバ系」と告白毎日 )。で、 こっちがそのサイト 。どうもniftyによるココログの普及アピールらしい。記事タイトルの「アキバ系」って言葉もいい加減なんだかなぁ、なのだけど、それはまた余談。この手のネット上での情報発信の危険性について触れてるかな? と思ったが、ほとんど触れてないみたい。裾野が広がるってのはそういうことでもあるのだけど。鶴亀鶴亀。
 12/7追記:そういえば ココログの状況にユーザーから不満が出て社長が謝罪ITmedia )なんてこともあったばかりだっけ。新規開拓より、こっちをちゃんと対応しないと逆に足元を掬われるような。

  ソニー、米映画で苦戦・ヒット作なくシェア10.4%の3位日経 )。なんだか今年は踏んだり蹴ったりのソニー。 JPモルガン、ソニー銀全株を売却・投資効果見込めず とか、 携帯音楽プレーヤー国内販売、「iPod」が再びリード とか、 ソニー、今期の最終損益100億円の赤字に とか、 ソニーBMG、不正コピー防止機能付きCDを回収へ とか。泣きっ面に蜂。こういった水物さ加減はコンテンツ商売の常であるとは言え大変だなぁ。来年は良い年になりますよう。

  スラッシュドットJP 経由で、 Thomson、カノープスを買収Impress AV watch )。国産ビデオボードと言えばカノープス、という時代があったものだがなぁ。流石にびっくり。業績内容との関係は不明だが、ここ数年影は薄くなってたからなぁ……

[マンガ] 月刊マンガ誌

 マニア向けはよく話題にするけど、一般向け少年月刊誌はほとんど取り上げたことがないなぁ。
 月刊少年ジャンプで連載していた「アストラルエンジン」が十週打ち切りのような最終回。六ヶ月だけど。絵柄があまり月ジャンっぽくなくて、でも王道のボーイ・ミーツ・ガールでちょっと注目していたのだが、これはちと残念。連載終了の事情は不明。
 新連載で黒輪ビビコ「幻燈倶楽部」。以前読みきりで載ったのの連載版か。年ふりし器物に魂が宿った「機人」の起こす怪異を、古道具屋の娘と幻燈の機人が解決していくという話、になるのかな? 絵柄はいかにも今っぽい、オタク受けも良さそうな感じのもの。月ジャンにもこういう絵柄が増えてきたのは、やはり時代の流れなんだろうなぁ。

 月刊少年チャンピオンではいわさわ正泰作「野球しようぜ!」ではパン屋の娘でライバルの日横商業のマネージャーが腹黒さを露に。ちょい腹黒かと思ったら、かなり腹黒でした。
 主人公・天は父親が失踪し実の母も亡くし、母の妹に養子として引き取られている。姉を溺愛していた養母は姉を奪い苦労させた主人公の父親が野球選手だったことから、極度の野球嫌いに。天にも愛する姉の忘れ形見であると同時に憎むべき男の息子ということで矛盾した感情を抱き、そのはけ口にするかの如く辛く当たる。で、そんな養母だが天は一途に慕いつつ、内緒で高校に入ってから野球部に入部。ところが今回ライバル校マネージャーの陰謀で野球をする天が写った写真が送りつけられる。そのことを厳しく問い詰める養母だが、天は野球を続けるため、そして養母の心中を察してそれを否定し続ける。この尋問がなかなかすごい。両手に水の入ったバケツを持たせて立たせ、五時間経っても口を割らないと見るや、首からダンベルをぶら下げさせる。DVすれすれ、っつーか、そのもの。そんな今時大映ドラマ的な展開を、結構上手く書いている。これで全般的に絵が、特に脇のサブキャラが丁寧に描かれていれば、もうちょっと化ける気もするのだけど。
 同じく月チャンに連載の大西実生子作「イゾラバ!」。女性らしいポップかつシャープな絵柄なのだけど、絵柄に似ず結構古いものが趣味なのか、テーマは「能面」。この前に描いた読み切りも、中学生彫り物師の話だったしなぁ。もっとも「能面」と言っても能がテーマではなく、祖先の能面師が起こした行き違いの恋愛のいざこざのせいで、その祖先に恋慕していた花魁の悪霊?常盤に付きまとわれるはめになってしまった高校生・以蔵が主人公。その悪霊に呪われて、代々男児は短命ということを聞かされ大ショック。密かに恋する高校の女教師に子ども扱いされるのが嫌で、早く大人になりたかったのが、これでは大人になる前に死んでしまうと慌てるが、当の呪いの主のはずの常盤はお侠(きゃん)で恋人一途な妙に可愛らしい少女。以蔵を恋人の生まれ変わりと仔犬のようにひたすらまとわりつく。能面はそこかしこにアイテムとして出てくる感じ。
 デビューは1998年で結構前だが、これが多分初連載? 週刊連載のペースが難しいとしても、もっと早くに活躍しててもよさそうなものなんだけどなぁ。もっとも、月チャンってのも微妙な位置ですが。
 月マガは……良くも悪くも安定してて、特筆して取り上げたいものが特にないので。


2005年12月06日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] 特定アジアとかアジアとか

 ここ最近ネットの一部で「特定アジア」って言葉を良く見かける。よく中国や韓国などが日本を糾弾する時に「アジア諸国の感情を」云々と言うのを揶揄して、「(主に中国、韓国、北朝鮮のみの)特定のアジアのことでしょ?」という意味合いで使われている。まあ、その程度の揶揄だったらいいのだけど、それを越えて使われる事例が多く見られるのが、なんとも。
 一部の人には意外かもしれないけど、私は「特定アジア」って言葉好きじゃないんです。実際ここでは一回も使った事はない。ただでもバカ丸出しの日記が、余計バカっぽくなるんで。バカはバカでもどういうバカと表明するか位は、流されるんでなく自分で決めたっていいでしょ?
 要は各々の国に各々の方針があるというのに過ぎないのに無理矢理まとめたって仕方ない。中国が「日本はアジアではない」などと言う時は、中国の構想するアジア地域の方針に日本が合致してない(のと、日本にとって対米外交第一であるという事実の指摘である)のに過ぎない。韓国の日本に対する抗議と、中国のもの、北朝鮮のものは、当たり前だがそれぞれ事情が違う。
 差別がいけない、とか清廉ぶるつもりはない。ただ、モデル化はモデル化であり、省略形は省略形であり、本来の姿ではない、という当たり前のことを忘れたくないだけ。
 言葉に過ぎないじゃないか、と思うかもしれないけど、言葉ってのは危険なもので、そのつもりはなくても普段目にしていたり繰り返し口にしているといつの間にか思考に深い影響を与えている。意図的に汚い言葉を使うのなら、絶えず自己チェックと修正の必要がある。これは自戒も込めて。
 ついでに右翼とか愛国主義者を気取ってるとか勘違いされてるかもと、自分のその手のスタンスについて書こうと思ったけど蛇足過ぎるので、それはいずれ機会があれば。

[その他] 日本が直接相手でないと

 やっぱり比較的冷静だなぁ。 しかし、中国人の男性俳優と日本人の女優との濡れ場だったとすれば、このように怒っただろうか?朝鮮日報 )。(芸者が主役のハリウッド映画 SAYURI において、主人公のSAYURI役のチャン・ツィイーが日本人俳優(渡辺謙か?)とベッドシーンを演じた事に、中国の愛国ネチズンが怒ったことに対しての批評)
 自国が当事者でなく、日本が直接相手でないと冷静に批評できるんだなぁ。そのような場合、国内の一部からの苦情があるってことなのかもしれないけど。
 ちと芸者と女郎の区別がちゃんとついてるんだろうかとか、美術考証があちこちおかしいだとかついツッコミ入れそうになるけど、「SAYONARA」とかの時代に比べれば全然マシか。まあ気にするな。

  反日の裏にネット世論 中国メディアめぐりシンポ 札幌北海道新聞 )。 今春の反日騒動をあおったのは、都市部の若い男性を中心とした「インターネット世論」だったと指摘する一方、「中国の大半の国民は冷静で、彼らを支持していない。相手の立場を考えた顔の見える交流が必要だ」と述べた。別方面から聞いた情報(複数)と完全に一致してますな。まあそんなものか。

  75%が米国産食べたくない 牛肉輸入再開で世論調査共同通信 )。
 で、
「吉牛」復活迫る!“食べたい派”は7割突破夕刊フジ )。どっちやねん! ってどっちもか。まあ、人間ってそんなものでさぁね。


2005年12月07日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他] 芸者と幇間(ほうかん)

 昨日の SAYURI (原題は「Memory of Geisya」だが、確かにこの題で日本公開するのはあんまりだ)のことで、この映画では幇間(太鼓持ち *1 )は描かれてるんだろうかというのが気になった。予告編を見る限りではその影はない。どうも西洋の高級娼婦と同じようなものとして捉えてしまっているらしい。だから違うっちゅーねん。
 実際の芸者社会がどうなってたかってのはちゃんと調べたことがないのだが、「幇間」というのが少なからぬ位置を占めていたことは古典芸能などを見ても確かそうではある。
 で、この手の社会のイメージってのは私的には 必殺からくり人血風編 第六話「悲恋を葬る紅い涙」の幇間と芸者の夫婦だったりする。むろん幇間と芸者の恋愛沙汰はご法度で、隠れ夫婦ではある。この芸者を丁度いい具合に脂の乗った鮎川いづみが、幇間を春風亭柳朝が演じている。特筆すべきは春風亭柳朝が子供の頃住んでいた下町には芸者の置き屋などがまだあり、直に芸者や幇間を見て育っているということだ。つまり、柳朝の演技にはそれが反映されていると想像できる。昔の作品を侮ってはいけない、というのは、こういうところでもある。昔の人は本当にホンモノを見て育ってる人が多い。
 まあ、米国で作る映画だから細かいところまで言っても詮無い。でも、やっぱりなんだかなぁ。
 と、思って探したら、本物の幇間である 太鼓持あらいさんのページ があった。これはちょいとびっくり。いやあ、スゴイ世の中になったもんだ。

 昨日スーパーで買った煮凝りがわりかし酷いものだったので、薬味とかでどうにかならないだろうかと検索していたら、たまたま見つけたこんなページ。 脊椎魚介ざざむし 。いや、スゴイ。なにがスゴイかってとにかく食う。どんな魚でも食う。釣って食う。ダイナンウミヘビ、シビレエイ。見てくれがどうとか一切文句言ってません。 トップページ に行くともっとスゴイモノ食ってます。これぞ大自然に対する敬意。いや、すばらしい。
 あ、煮凝りはどうしよう……溶かして味付けしなおすか?
*1: 「太鼓持ち」って言うと現代では「力のある者に媚びへつらう者」という意味合いで取られることがあるが、実際はお座敷を盛り上げ客をリラックスさせ芸者の芸の間を取り持つ重要な役割を果たす。

[その他] まあ、その通りなんだけどね……

  「日本は天皇中心の国」 自民・武部幹事長が会合で発言朝日 )。う〜ん、いや、まあ、これ事実なんですけどね。天皇崇拝とかそういうことでなく、国としての正当性をそこに置いている基礎設計なんすよ。アメリカでも大統領の専制に聖書を使うのと同じ。でも、まあ色々タイミングとか文脈的に、ねえ。

  ヤギ容疑者 出生届も偽造かNHK )。先日「日系人らしい」と書いといてなんだけど、わけわからんくなってきた。情報が錯綜してるんでもう少し落ち着かないとちゃんとしたことはわかんないんだろうけど、日系人じゃないとしたら取材に答えた母親とか兄夫婦とかは一体???

 ふと気になったのはこんなニュース。 杉村太蔵衆院議員が「臭い、汚い、格好悪い、金がかかるなどのようなイメージ戦略を」と提案静岡新聞 )。「臭い、汚い、格好悪い、金がかかる」それって人生そのものじゃないか? 何か問題が? なんかこの「喫煙撲滅運動」って、やってる人たち自身がなぜやってるかをわかってないんじゃないかと時々思える。

[マンガ][アニメ]

 サンデーで若木民喜作「聖結晶アルバトロス」が開始。絵柄的には小野敏洋氏からエロ分を抜いた感じ。読みきりが一年前に載ったらしいが、覚えているような覚えていないような。って、 東雲さんの崩壊日記改 さんによれば、 新人大賞をとったのが十二年前 ってことらしいんですが……マジ?

  ノエイン #09。 ハルカの家に逃れてきたユウは未来の自分だとカラスに言われ、ハルカを守れと迫られる。一方ユウ追って母の美由紀がやってくる。玄関にあった靴からユウが隠れているのがばれてしまうが、ハルカの母の明日香が機転を利かせ、強引に一緒に飲みだす。美由紀は二年前に死んだ母親が出来のいい姉のみを愛していたと思い込み、鬱屈した感情を抱き、姉の面影をユウに重ねることで無意識にそれを晴らそうとしていたのだ。しかしそんな美由紀の感情に誘発されたように龍のトルクが発動、美由紀は過去に飛ばされてしまう。そこで彼女が見たのは、まだ若かった頃の自分たちだった……
 ユウの問題はこれで解決? ハルカの方は、過去に飛ばされた美由紀を戻すために龍のトルクの力を意図的に発動。それは同時に、ラクリマからの追っ手の追走劇の始まりでもある。
 予告ではトビがアトリを止めてたり、コサギがハルカに恨み言をぶつけてたりと、波乱の予感。やっぱりコサギはカラスとなにかあった?

  ムシキング 。ポポたちが訪れた村は偶然敵であるグルムの生まれ育った村だった。穏やかで優しいグルムの近況を気にする村人たちだが、アダーの手先となって虫を愛する心を傷つけられたグルムのことを、ポポたちは言い出しにくい。そんなポポたちをソーマが急襲するが、その前に立ちはだかったのはなんとグルムだった……
 元々戦いには向かない性格だったグルムだが、正式に戦線脱落。これまでのエピソードを上手くつなげている。話自体も結構上手くできてたが、ソーマとポポの対比を明確にする意味合いでも上手くできていた。

 明日、NHK-BS220:00〜「雲のむこう、約束の場所」が放映。


2005年12月08日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] 特に面白いニュースはないなぁ

 強いて言えば、 朝日新聞 が社説とコラム(天声人語)で毎度の開戦記念日ネタを飛ばしているくらい。「日本はアジアを植民地支配から解放した」としか見ないのも問題だが、朝日新聞の言ってることもなぁ……どちらも単純な言葉に落とし込んでいるという意味では大差ない。むしろ新聞の知見がこの程度か、という辺りで……
 結局のところうちらは戦争体験当事者ではなく、当事者であっても全体像を見渡せてるわけではない。じゃ、どう考えればいいか、ってのが考えどころ。
 朝日新聞については、戦前戦中に書いていた記事を出し、それを分析批判するだけでもこんなヨタ記事の数倍役に立つと思う。別に自己反省しろって意味ではなく。いや、それもあるか。

  軍隊のない国・コスタリカ 児玉さんが体験語る埼玉新聞 )とかもかな? 今さら「軍隊のない国コスタリカ」ネタを出してくる人がいるとは……「常設軍」は確かにないが、実質軍事力は「公安警察」に内包されており、また米国と密接な軍事協調を結んでいる。軍事費を増やせばいいというものではないのは確かだが、コスタリカもそれらの上に平和を築いているのは変わりない。この方たちの願いは素朴で真摯なものかもしれないが、その見方は必ずしも現実に則しているわけではない。

  茶わん1膳分炊けます 電子レンジで15分Y!hl )。飯盒じゃダメですか? とか思ったが(飯盒は金属なので電子レンジで使えません)、 、良く考えると飯盒ってどう考えても日本産のものだよなぁ、欧米で米飯の炊飯は必要ないはずだから、と気になり、検索して出てきたのが 自衛隊の飯盒 。そしたら実はドイツのM1893 mess kitsを元にしてるとか。日本で出来たわけじゃなかったのか。基本的なつくりは現在の飯盒とほとんど同じ(もっとも中蓋は米の炊飯のために日本で付け加えたらしいが)。良く考えたら、外国の戦争映画にも出てたっけな。どこ見てたんだ、自分。
 飯盒と言うと飯盒炊爨があるので「調理器具」と思いがちだが、本来的には食器で、簡易調理器具「にも」なる、ということらしい。今の自衛隊でも携行糧食はほとんどレトルトパウチだしなぁ。飯盒は主に容器&保温&温め器具。考えてみれば当たり前か。特に調理済み食品の保存技術が進んだ現代、調理器具としての割合はより減っているのだろう。
 しかし"messtin"で検索してみるとさらに eBayにこんな出品 が。旧日本軍マニア向けアイテムをオークションしているらしい。で、"JM328 WWII Original Messtin ( Rice cooker ) for ARMY NCO"とある。やはり日本の飯盒は米飯の炊事に特化してるという事は認識されているらしい。
 つまり、一人暮らしの家庭は土鍋で炊け、ということですな。<違う

  「無差別攻撃の空襲は国際法違反では」と意見を求めると、2人からは「真珠湾攻撃と同じ。我々も敵に最大限の損害を与えようとした」朝日 )。軍人だから勉強してるとは、まあ、そりゃ限らないんですけどね……対比するならせめて重慶爆撃とかにしてくれ。

 おまけ。 極東wiki - 特定アジア


2005年12月10日() 旧暦 [n年日記]

[特撮] 狙われない街

  愛・蔵太の気ままな日記 さんの 12/7分 において ウルトラマンマックス「メトロン星人が現代に復活」 とのことなので、見てみたんですが……実相寺監督、はっちゃけすぎ! 寺田農がメトロン星人の人間態をやってるんですが、これがまた胡散臭い親爺で……
 ウルトラセブン「狙われた街」では、メトロン星人がタバコに人間を凶暴化させる赤い結晶を仕込み、それをかぎつけたモロボシ・ダンがメトロン星人が潜伏する団地の一室でメトロン星人と対峙する、というシーンがあった。その対峙シーンが和室でちゃぶ台を挟んで、というもので、あまりにシュールすぎる光景に、当時の視聴者の印象に残りまくりだった。
 で、そのちゃぶ台とメトロン星人の組み合わせが21世紀に復活!
 今回のメトロンはセブンで登場したメトロン星人そのもの(パラレル?)で、アイスラッガーで真っ二つにされた後、地元の地球人に助けられて母星からの迎えを潜伏して待っていたらしい。で、帰る直前になんでこんな騒ぎを起こしたのかが謎。「もう地球も、この街も、狙わないさ」と、「便利な道具に溺れて退化する人間は勝手に滅びる」と嘯きながらも、今度は人間を凶暴化させる携帯をばらまく。
 でも嬉々として地球のお土産をカバンに詰め込みながら迎えを待ったり、実はメトロンの潜伏を知りながら匿ってた刑事と再会の抱擁をしたりと、寺田農の飄々とした演技と相まって本当になにをやりたいんだかわからない。w
 すっかりお茶目になったメトロン星人が、最後の最後にいたずらを置き土産していったとしか思えんのだが……
 当時の演出のファンなら、実相寺演出が炸裂しまくりで、それだけでも楽しめるのだがその上に更に変な話が展開していくので……
  こちらのブログ を見てもそう感じるが、実相寺監督にとってウルトラ怪獣・宇宙人は悪い奴だけど、懐かしい、憎めない連中ってことなんだろうなぁ。
 「いいから地球から出て行けよ!」と一人気炎を吐く主人公に、全然まともに相手をしてないで煙に巻きつづける寺田メトロンが大変よろしかったです。(笑)


2005年12月11日() 旧暦 [n年日記]

[アニメ] リーンの翼

  無料動画配信GyO にて、10日21:00〜11日09:00限定で第一話が無料配信されていたので、視聴。
 バイストン・ウェルなんで、ダンバインと同じ世界観。で、同名の富野氏による小説が存在しているが、話自体は別の話……と、思ったら、ヒロインのリュクス・サコミズの父親がシンジロー・サコミズ(迫水真次郎)だそうで、小説「リーンの翼」の続編、もしくは平行設定? 小説では旧日本軍の戦闘機乗りだった迫水がまだオーラバトラーも何もないバイストン・ウェルに召喚される話だったが、こっちはのっけからリーンの翼によって岩国にバイストン・ウェルの戦艦が現れる。主人公のエイサップ鈴木は岩国の米軍司令官と日本人の母のハーフで、悪い仲間が米軍相手に起こしたテロによって警察に追われることに。しかし向かった港の海中から突如現れる、虫のような脚の生えた空飛ぶ戦艦。その舳先にへばりついていた、光の翼を生やした靴を履いた少女、リュクス。と、否応なくのっけから視聴者を無理矢理に引っ張りまわす。リュクスはバイストン・ウェルのホウジョウ国の姫で、父王サコミズの親友でもあったはずのアマルガン率いる反乱軍ともつれあいの艦隊戦の挙句、光の翼(=リーンの翼)を発動させてしまい、地上界に出てしまったらしい。
 お互いなにがなんだかわからぬまま交戦状態に陥ってしまう米軍とホウジョウ軍。そして再度リーンの翼が発動し、エイサップはリュクス共々バイストン・ウェルへ……
 見ていると、ホウジョウ軍の装備は小説「リーンの翼」よりは進んでいるが、「ダンバイン」よりは原始的に見える。しかし米軍にはF-35が配備されていることから、パラレル設定かもしくは地上界とバイストンウェルの時間軸が平行でないとも思える。
 セリフとかもだけど相変わらずの力技富野演出で、細かい承前抜きにいきなりトップギアに入りまくり。流石とも思えるが、先の見えない分、判断のしかねる部分もある。
 ネット配信コンテンツということで、まずは12/16からバンダイチャンネルで本格配信が開始、ということらしい。全何話なんだろう? 六話? OVAシリーズみたいな感じか?

[その他] 一発だけなら……

  誤射を強調、現場指揮官は拘束 中国・広東省の住民銃撃朝日 )。これって「誤射」ってレベルなのかなぁ。指揮系統が混乱してなし崩しに発砲、ということなのかもしれないけど、「一発だけなら誤射かもしれない」ってレベルじゃないし。中国としては「誤射」ということで押し通したいのはわからんではないが。こういったことだけじゃなく、中国内部にはいろんな矛盾・ストレスが溜まってるわけで……こうしたらいい、と一言で解決策が言えるもんでもないんだよなぁ。

 京都の塾講師による女児殺人事件、容疑者はかつて同志社学内の図書館で窃盗を行ったということなのだけど、 一年半の停学処分だった京都新聞 )ってことで、処分内容としてはそんなに甘いってわけでも確かになさそうなのだよなぁ。これはこの事件の事情がわからんと、なんとも言えなさそう。

  みずほ証券株誤発注、8日最高値に上乗せで決済へ読売 )。え〜、言わんでもわかると思いますが、私は経済方面、めちゃ疎いです。なんで本当に事故でこんなことがありうるのかとか、これ巡って株購入者がどう思惑を巡らせるかってのははっきり言ってようわかりません。オペレーターの操作ミスだとすれば、ミスした当人、本気でまいるよなぁ。しかしなんともまあ……

  在日韓国人の参政権付与決議案、統一通商委が採択YONHAPニュース )。見ればわかりますが、在日韓国人の「韓国参政権」ではなく、「日本参政権」の決議案です。アホちゃうか。
 で、 親日財産帰属法や在外同胞法改正案、国会を通過YONHAPニュース )。背景としては、ネット等での反日世論に支持基盤を得てきた盧武鉉大統領が、対抗勢力に「親日」のレッテルを貼り付け封じ込めるための動きがあるようです。まあ、キチガイ沙汰の法律なんで、当然良識的な勢力は苦々しく思っているようですが。他国事ながら、盧武鉉大統領って、後世韓国亡国の最大責任者として糾弾されても不思議はないぞ。


2005年12月12日(月) 旧暦 [n年日記]

[その他] みずほの云々

 昨日、経済には疎いと公言しといてなんですが、 /.Jジェイコム株誤発注事件のエントリ を見て、世間様がこの事件についてどんな目で見ているかがなんとなくわかった気になってみる。いや、/.J見て世間様と思うのも間違いなんだけど。
 株式システムってのは本来的には株式会社の資金の調達のためであることは言うまでもないのだけど、今日の株式市場への投機は、かなり多くが株価の上げ下げによる利鞘稼ぎが目的と言って良いと思う。無論、中には配当や株主優待を目的としてる人もいるわけで、全員がそうということではないけど、昨今の個人投機の加熱の具合は。
 ところが、それほどの流行を見せている原因のひとつは「ギャンブル」の後ろ暗いイメージを認識させないことにあるので話がややこしい。マネーゲームには違いないが資金を循環させ世の中のためになる、と自己正当化してしまってる人も(全員ではないが)それなりにいる。資金調達という本来的な株式の目的は、少なくとも短期の個人投機家程度にはあまり当てはまらないと思うのだけどなぁ。
 ってな辺りの考えを、上の/.Jエントリに付いた多くのレスとそのモデレートを見て強くしたり。市場原理を中性的に解説してるコメントや、一般的な倫理観の擁護にも賛意が多いので良かったですが。
 まあ、個人的には株式投機がどうこう、ではなく、自分の行動と動機がギャンブル的であるのにそのことから意図的に目を背ける、という態度が気に食わないだけなんですが。中短期の投機なしに今の市場が回ってると思う? って、投機してる人の目的は「投資」じゃないでしょ? という突っ込みのすぐ入る程度の議論のすり替えを平然とやっている。そこさえわきまえてればトレーディングだろうが競馬だろうがチンチロリンだろうが好きにやれば良いです。
 システム的になにが起きたか、も、ようやくなんとなく概要が掴めました。
 禁煙風潮なんかもそうだけども、実態よりもイメージにより否定・肯定が左右されるってのは、いかにも反射的でなんだかなぁ、と思わざるを得ないです。
 一億総ギャンブラー(と、それはいかにも大げさすぎだけど)状況をどう思うかってのは、まあちょっとアレ。こんな世情なんだから、 必殺必中仕事屋稼業 の再放送、してくれないかなぁ。とかくこの世は一天地六。

[アニメ][特撮] 昨日の

  エウレカセブン 。中盤を過ぎて話の背景がようやく大体明かされるってのはどんなもんなんだろうと思いつつ、それまで曲がりなりにも間を持たせてきたのだから大したものと言えば大したものか。ボダラクの高僧ノルブがデューイと直接対決しに首都に向かったのをホランドたちが救出に向かう。デル・シエロの虐殺時までは全然なにも知らなかったホランドに、エウレカの正体とその真実を知らせたのがノルブ。ノルブはかつて「サクヤ」という人型コーラリアンの少女と対の関係にあったが、その目的であるところのコーラリアンとの対話には失敗。その望みをエウレカとその「対」につなげる。エウレカセブンって、話が飛躍的に進んでいるわけではなく、同じところを行ったり来たりして段々詳細が明らかになってく形だなぁ。

  響鬼 。巨大魔化魍に踏まれ重傷を負ったトドロキは病院に担ぎ込まれ息を吹き返すが、傷は重く、医師からは二度と鬼にはなれないと宣告される。そのことにトドロキも流石にショックを受け、自分の殻に閉じこもってしまう。
 一方、桐矢と明日夢を弟子にしたヒビキだが、運動能力ゼロの桐矢はいいところをちっとも見せられない。過去受賞した数々の栄誉も否定され、ヒビキに自分を弟子にする気はないと勘違い、その挙句、弟子をやめると宣言してしまう。
 え〜っと、ヒビキは レンジャー訓練 を参考にした方がいいと思いますた。やっぱ甘いんでしょうな。そこまで鬼になれない。鬼だけど。能力の違う者に同じタスクを課すのではなく、同じ限界状態まで叩き落す。そこからどう這い上がるか、で、実は桐矢の方が修行を先行してるとも言える。

 それはさておき、 ここ にある蛇のさばき方は、前にレンジャー出身の人に聞いたのとやっぱ同じっすね。違うのは、その人は火が見つかるとまずいから調理なんかせずに生のまま食った、ということ。衛生的にはまずいんですが、四の五の言ってられる状況じゃないですから。
 世の中、そんな過酷な訓練や体験をした人が案外と普通のおじさんみたいな顔してそこいらにいるんです。良く見ると目つきが違うとか、体つきが違うかな、と思うけども、ぱっと見なかなかわからない。ええ、世の中は案外とおっかないですよ。だから「なんだこのオヤジは」と見た目でなめて喧嘩を吹っかけたりする、あるいはした人は注意しましょう。相手は貴方を殺傷するだけの能力を十分に秘めてるかもしれませんから。まあ、そういう人は加減を知ってるので殺されることはないとは思いますが。多分。

  ゾイドG 。ディガルド帝国首都ディグの奇襲に成功し、ズーリに凱旋のはずのルージたち。ところが反乱軍は格納庫に集められ、なんの音沙汰もない。実はキダ藩再興が遅々として進まないことに苛立ちを覚えた元キダ藩家臣たちが、ダ・ジンに反乱軍への非協力を訴えたのだ。ダ・ジンはその考えには内心同意しかねながらも長年亡国の民としてさまよった部下の心情もわかり、また元家臣代表としてその意を汲まないわけにはいかなかった。陳情に行ったレ・ミィが帰ってこない(実は風呂と服と食べ物でごまかされてたw)ことに異常を察したルージが街に上がり、ディガルド打倒がならなくてはキダ藩再興もまた危ういと説得をする。しかしそれだけで到底納得するはずもないキダ藩家臣代表として、ダ・ジンがルージに一騎打ちを申し出る……
 思惑が違う連中の所帯であるディガルド討伐軍だが、ルージらの活躍によりまとまってきたと思ったら、足元から掬われることに。キダの人たちとのずれは確かに長引けば長引くほど大きくなっていくので、こういうことは起こってしかるべき。むしろこういう形で起こったのは運が良かったのか。ダ・ジンはどちらの気持ちもわかるので、板ばさみになる。最後は自分を犠牲にしてまとめようとするが、危うくミィによって助けられる。そうするとは思えないけど、本当にルージが仕留めてしまっていたら、一時的にはダ・ジンの意を汲んでまとまったとしても、キダ家臣と討伐軍の亀裂はより決定的になりかねないし。本当は策略をめぐらして実験を奪ってしまうとかやる方が好みなんですが、子供向けの朝の時間帯にそこまではできますまいて。
 最後に乞食同然の身なりで出て来た子は、まさかソウタ? 生きていたのか。びっくり。また本当の意味でようやくひとつにまとまった討伐軍に、バイオラプター・グイの編隊が襲い掛かることに。飛行ゾイドというとレインボージャークくらいしかない討伐軍にとっては、滅茶苦茶なピンチ。是非滝沢聖峰に漫画化を。

[マンガ] 創刊雑誌とか

  Comic REX 創刊号。一迅社って何出してたっけ、と思ったらゼロサムとからしい。ある意味、誌面の傾向に納得。まだ創刊号なので誌面の方向性とか売りとか固まってなくて当然なのだけど、載ってる作家さんの傾向(対象層)もまとまってないところがあるのでどういう戦略なんだろうと首を捻る。完全にヤングキングの別冊の当初から、マニア向けへと方向が固まりだした頃のOURsに似てると言えば似てなくもないし、COMかガロかと言われれば間違いなくCOMなのだが……履歴がないのでまだ方向性がどっち向いてるとかはよくわからない。誌面としては、柱になる作家がまだあるとは言えないが、絵面としてはまとまっている。まだ創刊号なので本当になにも言えん。

  フラッパー 。環望作「Dance In The Vampire Bund」と、これまで読み切りで散発的に掲載されていたアキヨシカズタカ作「双月巫女」が連載開始。って、 OHP によるとアキヨシ氏はキングダムで「モルテン」を連載していたアキヨシ氏だとか。線ががらっと変えられてたんで、全然気付かんかった。むしろ近藤るるる系統の人かとてっきり。内容は、未来の老朽化したコロニーでその修理技術を唯一持つ存在である巫女さんのゆったりした話。ただし、修理と言っても祝詞みたいので一時的に塞ぐだけなので、全体としてはゆっくりと破滅に近付いている世界観。「Dance〜」は吸血鬼の少女(幼女)の従者となった少年が主人公。このパターン、最近わりと目にする気がするのは気のせいか。「怪物王女」とか。とは言え作者らしいエロっぽい描写やキメのコマも決まっており、後発ながら物真似感はない。
 その他、「陰からマモル」「レスキューウィングス」のアニメ放映予定が各柱に記載。「神様家族」と「レスキュー〜」小説版(ってもコミック・アニメ・小説と全部違う話らしい)については記載なし。


2005年12月13日(火) 旧暦 [n年日記]

[アニメ] 巷はこんなに必殺ネタであふれてるのに

 どうして再放送とかイマイチやらないんだろうねえ?(DVD出てるやん)
 ってわけで ぱにぽにだっしゅ #24。「死して屍拾う者なし」って、金言でも格言でもない……ネタは時代劇パロディ。水戸黄門、子連れ狼、鼠小僧に遠山の金さん、志村けんのバカ殿まで、わりと馴染みの深いものが。
 が、後半の必殺パロがなんと言うか怒涛。新必殺仕置人のOP〜アバンタイトルは当たり前のように、寅の会やってるしちゃんと元締・虎(藤村登美男)に死神(河原崎健三)だし。細かい違いはあるけど。そして鉄は都か…意外というか、鉄の悪党顔の方が似合ってるってのがなんというか。主水は無視というあたりが潔い。でも決め技は骨外しではなく……(笑)
 必殺の決め技だったのは一条の三味線屋と都くらいだったのが残念。玲のは「巷説百物語(アニメ版)」か。EDも特別バージョンで歌謡曲っぽい曲に新旧仕置人の沈む夕日。カメラを微妙に揺らせているところが芸細(オリジナルも沈む夕日は静止画ではなく動画だったので微妙に揺らいでいた)。ただ、完璧を期すなら揺れはキャストのテロップが終わった時点で止めねば(オリジナルではキャストのテロップが終わった時点で夕日の動画はストップ。静止画になる)。曲は、元ネタ不明だけどイントロはちょっと「仕業人」の主題歌「さざなみ」っぽい。まあ、深いパロではないけど妙な凝り具合してました。(笑)
 ちなみに「ヨヨヨイ〜めでてえな」は、中村梅之介の「伝七捕物帖」が元ネタ。
P.S.時代劇ネタではないが、メソウサの「ご期待に添えましたでしょうか?」は多分稲川淳二。

[その他][映画] 今日の行動

 知人から明日(14日)まで シネマスコーレ のレイトショーで公開している「 不滅の男 エンケン対日本武道館 」を勧められ、今日はスケジュール的にきつそうだから明日見に行こうと思ったら、進捗的に空き時間が明日今日ひっくり帰ることに。なので見てくる。
 いや、「このところ劇場で見たいって映画がないなぁ」とぼやいていた矢先だったので飛びついたのですが……
 どんな感想だったかは、待て、次回!(って明日ってことだけど)

  ジブリの新作は「ゲド戦記」 宮崎駿さんの長男が監督朝日 )。 ジブリ の新作は「ゲド戦記」だと噂には流れてたけど、これが公式発表か? 「ゲド戦記」の中から今回アニメ化されるのは三作目「 さいはての島へ 」。大賢人となったゲドが、世界の危機を回避するためにアレン王子とともに世界のさいはての島へと向かう。確かに映画にすることを考えると、一番絵面的に最適な選択ではあるが……やはり最初の三作は映像化して欲しいところ。 Sci-Fi channelでドラマ化した 一作目「 影との戦い 」と二作目「 壊れた腕輪 」は、原作者とファンには不評だったらしいので、特に……って、これも期待できるかはイマイチ不明なんですが(特に監督がずぶの素人って辺りが)、岩波に過去にもゲド戦記のアニメ化を申し込んできた(そして断られた)宮崎氏のお膝元だけに、原作を尊重した作品作りをして欲しい。本当に大丈夫かなぁ……
P.S.「戦記」で思い出したけど、ゲームの「義経紀」が「紀」であって「記」でないのは、そうすると「義経記(ぎけいき)」とかぶるから意図的にずらしたんだと思う……とマジレス。


2005年12月14日(水) 旧暦 [n年日記]

[映画] 不滅の男 エンケン対日本武道館

 イベントもなにもない昼の武道館に、ギンギンの衣装に首からギター一本を提げた男が、ボロのママチャリに乗って武道館にやってくる。彼こそがこの映画の監督にして純音楽家、エンケンこと遠藤賢司。スタッフとエンケン以外観客も誰もいない武道館に乗り込み、無人のステージの真ん中でギター一本で日本武道館を相手に立ち向かう。

 と、まあ、真面目に解説したからもういいですよね? それじゃ以下はちょっとモード切り替えますんで。
 エンケンはひどい。本当にひどい監督だ。「エンケン対日本武道館」ってえから期待して物見遊山で見に行ったんですよ。まあ、普通はそうじゃないですか。ところがですね、そんな甘いものじゃなかったですね。
 画面で広げられる無人のリサイタル、それを見てやろうって奴に、ただ見てるだなんて許さない。「見てるんだったらお前も来い!」とばかりに傍観者を無理矢理引っ張り込み、そこにいないはずの観客にしてしまう。「疑似体験」じゃない。だって画面の中に観客は一人もいない。エンケンは武道館に挑戦状を叩きつけながら、それを通して他の誰でもない、観客にも別のなにかを叩きつけてる。それを感じてそれに応えないってのは無粋の極みじゃねえ?
 シネマスコーレなんて大きなハコじゃないんですよ。むしろ、無茶苦茶小さい。五十人は入るけど、百人はどうあがいても入らない。そんなところでですね、一曲終わるたびに拍手が、最初のうちは躊躇いがちに、最後には大きく鳴るんですよ。
 これはDVDやビデオになったのを見ても絶対体験できない。劇場でだって、また入ればまったく同じ反応は絶対にない。これは、画面の迫力のこととかもあるけど、絶対に映画館で見も知らない観客と肘突き合わせながら見ないと体験できない。そうしなきゃいけない映画だ。
 エンケンは本当にひどい監督だ。「エンケン対日本武道館」と銘打ちながら、観客までその対決の場に引っ張り上げる。ぶつけてぶつけてぶつけたものを、観客に同じ目線で 受け取らせる。エンケンと武道館、その両方と対決させやがる。
 あんまりひどいから一度だけ言ってやる。確かにあんたは最高だ!

[マンガ][アニメ] これは……

 職場帰りに書店に寄ったら、 コミックボンボン が版型が大きくなってリニューアルしててびっくり。何気に中をめくってみて更にびっくり。だって田中政志の「ゴン」が載ってるし、玉越博幸、真島ヒロって……いったいこれ、なんの雑誌? と目を疑いました。はい。いや、にわのまことが載ってるのは別にさほどでもないんですけどね。いやまー、なんつーか、迷走してる気も……

  ガンパレード・オーケストラ 。部活動中隊の白の章が終わり、今回から中国地方の緑の章に。今回は人型戦車ではなく、「雷電」と呼ばれる生体兵器と共に活動する「竜騎兵」たちが主人公。素人軍隊だった青森第四中隊と異なり、概ね兵隊らしい兵隊なので安心。こういうのも描けないわけじゃなかったんだ。つか、芝村が出てるよ、芝村。w

  ノエイン 。ユウのことを心配してハルカの家に来たイサミ、アイ、ミホ。玄関でユウの母に出くわす一同だが、酔っ払った上に憑き物が落ちたかのように朗らかになった彼女に、目を丸くする。ハルカとユウはカラスのことを友人たちに隠そうとするが、つい話さざるを得ない状況に……最初はカラスが未来人ということを信じないアイたちだが、否応ない証拠を目の当たりにし、信じざるを得ない。状況の整理がつかないまま家路につく子供たちだが、そのユウとイサミを、カラスへの人質にしようとアトリが襲ってきた。
 そりゃまあ、あの変貌の仕方はびっくりするよなぁ。>ユウママ 子供たちの問題は一通り解決し、穏やかな日々が戻ってくるかと思いきや、ラクリマの竜騎兵とアトリたちがハルカを狙って動き出す。フクロウはアトリに襲われたユウとイサミを助けるが、そもそもの目的であるハルカ奪取も諦めたわけではない。ハルカの前に立ちふさがるカラスと対決する事に……龍のトルクの力でフクロウがラクリマ世界のイサミだと気付くハルカだが、その叫びも空しく、親友同士の戦いが繰り広げられる。二人を追うハルカの前にコサギが立ちはだかり、ハルカに職務以上の憎悪を見せる。年齢的に同級生ではないだろうから、カラスに対する私的な感情が元なんだろうか?
 アトリと行動を共にするトビだが、ハルカを消滅させようとしているアトリについていけない部分もあるようで、龍のトルクを消滅させた時の影響の余波を予測、カラスにアトリを止めるよう頼む。
 現実世界の方でも動きがあり、絶対臨界阻止委員会の内田が公聴会で東京に。そこでは量子テレポート実現のためのプロジェクトの関係者が集まっていたが、失敗した場合の深刻な影響を説く内田の言葉に、危険なんか知ったことかと押し通そうとする民間の代表者。郡山がつぶやいたとおり、碌でもないお子様だなぁ。ひょっとして、その量子テレポート実験失敗の結果があのラクリマ世界の姿?
 ひょっとしたらそうなるかもしれない未来の子供たちの姿と現在の姿。あまりに違う立場に、絡まる各人の思惑。どんどん面白くなってますよ? これ。


2005年12月15日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] ゲームネタニ題+α

  日本のゲームファンがパンチラ格闘ゲームを開発Hotwired )。唖然。ってのは、記事の内容にじゃないぜ? 記事自体にだぜ? 同人ゲームじゃん。しかも元ネタは18禁ゲームだし。元の話題のブログ Inverted Castle ってのがどのくらい知名度のあるブログか知らないが、商業ベースの媒体が取り上げるような話題じゃねーべ。洒落のつもりにしてもバカバカしすぎて二の句が継げん。

  リアル過ぎる『Xbox 360』用ゲームと「不気味の谷」現象Hotwired )。要は下手にリアルにしすぎると本物とは違う部分に注意が行ってしまい、違和感が却って増大する、という話なんですが……日本ではとっくに常識だったような。つか、「不気味の谷」って概念を提唱したの、日本人みたいだし。いかにもそれっぽい。結局人間ってのはどうやってものを見てるかってことで、日本人のデフォルメ好きはそれにおいて一日の長がある、ってことでしょうか。

  「中国は有史以来の平和国家」 外務省副報道局長産経 )。はいはい。わろすわろす。

  「ゲド戦記」制作日誌12/14分。
 ちなみに「ゲド戦記」は、監督自ら、既に129カットのレイアウトを切っています。その内容は、作画監督の山下さんが舌を巻くほど。

 「何処で覚えたんですか?」と聞くと、前の仕事で設計図面を書いていた時に、「こんな感じになる」というイメージ画も描いていたので、その時の経験が役に立っているとか。
 その手のスキルはあるだろうと思っていたけど、そこらへんは想像を上回っていたよう。「門前の小僧〜」でもあるのかな? 期待できるかはまだなんとも……なんですが。

[その他] そういえば強度偽装事件がらみで

 今日職場で、上記の事件がらみの証人喚問を見たらしく、若い子が「姉歯って脅されてたんでしょ?」という話をしだす。
 「あいつを殺すとかなんとか、ヤクザでも言わないようなこと言われたんだって」と言い出すので、「うん、そんなこと言ったら脅迫罪になるからね。今時のヤクザはそんな下手な脅し方しないでしょ」と言ったら、相手の表情が一瞬引きつってた……
 相手が気を取り直して「でもどうする? もしこの建物が偽造してて、東海地震が来たら」と訊いてきたので、「まあ、一瞬で逝けることを祈るしかないんじゃない?」と率直に答えたら固まってた……
 友人との会話とか深+ではこの程度のやりとり、歯牙にもかけられないんだけど……このくらいでも世間様ではダメなのか。まあ、その程度で固まるんじゃ、そんな心配なんか吹き飛ぶようなアレとかコレとかのことは言わないで良かったなぁ……つか、普段威勢のいい事言ってるのにそのくらいで固まるなよぅ……

  東雲さんの崩壊日記 さんより、 電車男ファッションに身を包み、ヨドバシを見て、チチブデンキで「おでん缶」を買って、メイド喫茶に行く―というのが最新のアキバのトレンドだlivedoor )。……真面目に反応しちゃうと、「トレンド」って奴はつまりこういうことなんだよなぁ。情報の消費。絶対とは言わないが、消費するだけで生み出さない。維持もしない。他者の生み出し維持したものを食い散らかして、勝手に賞味期限とポイ捨て。次に食い散らかすものを探す。別に消費形態自体は好きにすればいいが、オタクがプチトレンドとか言いつつ結局オタクのスタイルとは全く相容れないことをやっている。ま、オタクが褒められたものじゃないってのは確かですけどね。こいつらだって褒められたものじゃない。

 それはそうと、若木民喜氏の経歴の件、ありがとうございました。お礼が遅くなりまして。

 最後に 松屋のFAQ
Q1. 松屋の牛めしは安全な牛肉を使用しているのですか?
A1. 松屋では 中国産 の安全でおいしい牛肉を使用しています。ご安心してお召し上がりください。
 ……え〜っと……
 …………安心できるかい!(笑)
#きちんと産地を提示するのは立派(というか本来当然)だが。


2005年12月16日(金) 旧暦 [n年日記]

[読書] あの戦争は何だったのか/保阪 正康

 帯に「塩野七生氏推薦」とあり、塩婆の言うことも時々「?」と思うけど、大枠においては、まあ、そんなに変な本じゃないだろう、と思って買いました。
 結果は、なんというか、びみょ〜。
 どういうふうに「びみょ〜」か、という話はもうちょっと後にしておく。
 序文の部分には、非常に肯けるところがある。
 考えていただきたい。たとえば戦争体験者に「太平洋戦争とは何だったか」と聞けば、ある者は「南方の戦線に動員され、銃撃戦や飢えを潜り抜け命からがら生還した」と言うだろう。またある者は「一日中、塹壕の穴を掘っていた」と答えるかもしれない。あるいは玉砕の現場にいて「明日死ぬぞ、突っ込んでいくぞ」という修羅場にいた犠牲者もいれば、東京の大本営の一室で暖衣飽食しながら図面を引いていた指導者もいる。それぞれ百人百様の戦争があるはず。それが彼らのとって全てだったのだから当然だ。確かに彼らは実際の戦争の一端を知っているわけだけれども、それはあくまでも断片に過ぎない。全体として戦争で何が起こっていたかは誰も知らないのだ。
pp6 ll15-pp7 ll7
 という部分などだ。現在の太平洋戦争に関して流布するイメージは非常に曖昧模糊で、それゆえ実態からかけ離れたプロパガンダが繰り広げられてもいる。そういうものに決着をつけるべきだ、というのは、いいんですが……
 著者は軍部の暴走の象徴的出来事として二・二六事件を取り上げ、そこから終戦に至るまでをざっと駆け足で追っている。と、言っても考えてみても欲しい。一つ一つの事件において研究がなされ何冊も本が出、いまだに評価が定まっていないものも多い。それを全体像を俯瞰して、しかも新書一冊分で解説しようというのがどだい無理がある。
 まあ、その辺は著者も当然わかっているのだろう。だから副題に「大人のための歴史教科書」と題打っている。あくまで最低限の事象を取り上げ、時代を追う形にしている。いや、それはいいんですよ、それは……
 先にも書いたとおり一つの事件だけで何冊も本が出るようなものである。どんなに切り詰めたって短い説明で終わるものじゃない。だからざっくり省略するしかないのだけど、その省略のし方が……
 結局は「この事件はこういうこと」という感じでまとめているのだが、そのまとめ方が著者の恣意に強く拠っている。まあ、詳しく説明しろったって無理なんですが、複雑な出来事を仕方ないから単純化してこういうことだと解釈している、というのと、もともと単純なことのように総括してしまうのは、大分違うと思うんですけどねえ……私程度でもあちこち「それはそうと決められるわけじゃないでしょ」というツッコミが入れられるんだから……
 そういった知識なしにも非常に簡単にツッコめるのは、最初の二・二六事件のところ。著者はこの事件などの一連の青年将校の暴走事件により、軍部の暴走を政府陣が恐れる土壌が出来た、しかも世論は事件の首謀者たちに同情的だった、ということを解説してるんですが……ちょっと待て。その「世論」はどうしてそういうふうになったのか、だ。政府関係者等が二・二六の再現を恐れたというのは、まあいい。でも、民衆がそれに同情的だった理由は何も説明されていない。この本全体で言えることだが、民衆(およびマスコミ)の動向はほぼ完全にオミットされている。だからこの本を読んでいると「悪いのは軍部だ!」と誘導されがちだが(間違っちゃいないが)、その軍部に明示的あるいは暗黙的に支持を与えた民衆は? そしてそれを仲だったマスコミは? ということになる。
 二・二六の時点からそれだったのだから、実は二・二六の時点から始めるんじゃダメなんである。無論紙数の限界から、ということもあろう。だが、その原因をどの方向に求めるか、を書く程度でもあれば、「民衆」がどういう役割を果たしたか、の一端になるはずだ。それがない。
 「あの戦争は必然だった」と結論付けるのは、二・二六から始めるんであればさほど間違いではない。その頃には問題のお膳立てが既にほぼ揃ってたのだから。が、それじゃ何の問題解決にも実はなっていない。この本のタイトルの疑問には、実はこの本では答えられない。
 だから、この本を真に受けられすぎても困る。特に結論の部分を無条件で受け入れられるのは。
 ただ、事件の並びをざっと概要を眺める分には、まるっきり悪いというわけでもない。ただし、著者の恣意の部分を見抜いて注意し、さらに一つ一つについて改めて調べるというのであれば。
 まあ、古典のあらすじを一、二ページぐらいにまとめたものでざっと知る、くらいのつもりでなら、読んでもいいんじゃないでしょうか?


2005年12月17日() 旧暦 [n年日記]

[その他] 斜め上にもほどがある

 え〜っと、韓国の方と働いていたりしてあまり韓国の悪口っぽいのを見るのは忍びない、という方、ごめんなさい。いや、差別とか悪口とかのつもりはないんですが……
 16日に東京拘置所の堀に犬の頭部が三十個沈んでいるのを通りがかりの女性が見つけ、通報したというニュースがあったんですが、
  犬頭部30個…食肉業者「捨てた」スポニチ
 16日午後1時50分ごろ、東京都葛飾区小菅の東京拘置所外側にある堀に、犬とみられる動物の頭部約30個が沈んでいるのを通行中の女性が見つけて交番に届けた。

 近くに住む 食肉業の韓国籍の男性 (82)が、共同通信などの取材に対し「食肉用に輸入した犬の頭を処分に困って捨てた」と話した。警視庁亀有署は、廃棄物処理法違反の疑いがあるとして男性から任意で事情を聴いた。

 男性によると、正規の許可を得て、中国・大連から頭と胴体が切断された冷凍状態で食肉用として輸入。胴体は食用として既に売れたが、精力剤などに使う頭が売れ残り、10月下旬ごろ「堀にいるコイの餌になる」と考えて捨てたという。
 ……いや、冗談でそういうのは流れてましたけどね。マジだったとは……いや、冗談ってのは「まさかそこまではやらないだろう」という前提でのものでして、マジでやりそうなことは冗談にならんのですよ……いや、まあ、不法投棄のひとつに過ぎないっていやそうだし、犬肉を食べちゃダメとも思わないですが、ちょっとそこらへんに捨てるという神経は流石に……
 追加: 朝日新聞の記事 によると、「これまでは売れ残ったものは有料ゴミとして出していたが、苦情が出るようになり、処分に困って」とあり、情状の余地はありそうだが……

  『ロボットテコンV』、国会大衆文化&メディア大賞受賞朝鮮日報 )。あ〜、え〜っと、なんと申しますか、これは「パクリ&劣化コピーが韓国の大衆文化である」と認めたということでよろしいのでしょうか? いや、ちといろいろアレだと思うんですが……

[その他][マンガ] 最近買ったものとか

 ・ あらしのよるに 漫画版/きむらゆういち原作 空十雲作画
 ・ 西の魔女が死んだ/梨木 香歩

 それと昨日の「あの戦争は何だったのか」。今日、 サンデーGX も購入。
 「あらしのよるに」は マガジンZ で第一話のみ掲載されてて、それなりに良さそうだったので。無論元は絵本だってことは存じてます。「あらしのよるに」が映画化ってのでちと意外な気もしたけど、「泣かせ」が流行りの昨今においては納得できる選択でもあるとも思えたり。ガブの声が中村獅童氏ってのは意外かもしれないけど、NHK-BS2でやっていた「あらしのよるに」の朗読も担当していたから、そういう流れかなと思う。作画の 空十雲 氏に関しては、第十二回永井豪新人大賞最優秀賞受賞とのことだけど、失礼ながら受賞時の作品を覚えていない。が、個性もあり、マンガも上手いので少し気にかけておきたい名前ではある。

 今日、ちと大須に用があったのでついでにこないだ買ったカニタンク……もとい、 Leatherman Juice KF4 のケースを買ってくる。いや、丁度いいケースってないんですよねえ。携帯用のとかって、サイズが大きすぎるし。大須からちょっと足を伸ばしてハンズまで行ったのだけど、正式の専用ケースが置いてない。仕方ないから、汎用のナイロン製ケースを購入。 こんな外観 。で、開けると こんな感じ 。金属リングは、引っ張り出しやすいようにつけてます。

 あ……はやぶさの出てくる「サイエンスZERO」見るの忘れた…… 松浦晋也氏のブログ によると、 20日(火)午前02:35にBS2で、21日(水)午前00:00にNHK教育で再放送 があるらしいから、見逃さないようにしておかないと……


2005年12月19日(月) 旧暦 [n年日記]

[アニメ][その他] 昨日のとか

 ビミョーに体調不良だったり雪が降ったりその他の事情により、簡易更新。含みがありそうな表現は適当に裏を読んでください。

  エウレカセブン 。デューイがホランドの兄って事はコミック版で見た気がしたが、アニメの方は妙に盛り上がりに欠ける気が。製作者の意図としてはどうかわからないけど、兄弟げんかに落とし込まれてるように見えるからかもしれない。怪力坊主が一番面白いのは正しいのか間違ってるのか。困ったものだ。

  マジレンジャー 。見た。

  響鬼 。体制が変わった後「呪術」ってガジェットが加わったが、それなりに使いこなそうとしているのは見て取れる。ところでその前日の「チューボーですよ!」に細川茂樹氏が出ていたが、面白いというか、ミョーなキャラクターしてました。おしゃべりの割に(素では)カメラ慣れしてないというか。これまでもネット上でいろいろ「こういう発言をした」と流れてたけど、基本的に悪気があるわけじゃなさそう。しかし他局と思えないほど響鬼ネタ全開でした……魔茶亞鬼って……(音撃武器はタンバリンか?)

  ゾイドG 。バイオラプターグイによる空襲、おそらくこの世界(有史以来では)初めての重爆激戦と、記憶を失ったソウタに戦火の憎しみをぶつけようとする民衆、と、子供向けとは思えないほど要素はしっかりそろえてる。あれで説得できてしまうのは、暴徒化する一歩手前だったとは言えやはり子供向けだからか……この手のでは「七人の侍」の老婆のエピソードがやはり忘れられない。あの老婆は老人ホームにいた、空襲で家族を失った素人さんで、語りのシーンではずっとそのことを語っていたのだそうだ(別の女優さんがセリフを吹き替えてフィルムに使用)。
 フェルミは天空人で事態を引っ掻き回すために仲間を裏切ってジーンに協力しているらしい。ジーンは大陸制覇のみならず、天空人をも相手にする気満々。
 大量の飛行兵器にほとんどなす術なし。安易にレインボージャークを出さなかったのもよし。中継基地を叩くことで対抗しようとするのだろう。

 おとといだけど、 BLOOD+ 。う〜ん、なんだろう。「赤い盾」が秘密組織って気が全然しないぞ。もうちょっと行動を忍べ。新聞記者、取材を申し込んで断られたからってその格好で乗り込もうという方が無謀というか場違いというか非常識じゃないのか? 仮にも重要人物やその子女が集う場だから、ガードマンが入館を拒否したのは当たり前すぎるくらい極めて正しい。一方「場違いだから」と言いつつやる気満々の格好の女医さん萌え。

 ウルトラジャンプ。SBRが4th stage。新キャラ、ホットパンツは善人? 妙な奴には違いなさそうだが。「能力」は相手の肉を削り取りスプレーにして吹きつけ、融合させる。相手の動きを封じるほか、傷口の手当てにも使えそう。もう一人、恐らく「敵」が登場。礼儀正しいが荒木的にやはり変な奴。ちょっとこのガンファイトは燃えた。

 朝起きたらとにかく雪が凄かった。以上。


2005年12月20日(火) 旧暦 [n年日記]

[その他] 斜め上の続き

  日 肉屋, 食肉用犬 収入販売しようとしたが摘発韓国Yahoo! )。ハングルだからなんて書いてあるか読めませんね? 自分も読めません。で、機械翻訳。
18日日本 NHK放送によれば日本東京隣近カメアリギョングチァルでは “東京拘置所隣近池で切られて行った犬の頭が 30個も発見されて調査をする中隣近の一肉屋で食肉用に輸入した犬の頭をむやみに捨てたということを明かした”と発表した.
(中略)
初めには誰か動物を虐待したのではないかと推測して隣近改詞肉醤を探問捜査した警察はすなわち近くで肉屋を運営する年寄り(82)を逮捕したしこの犬の死体が食肉用で密かに輸入した拘肉の一部という事実が分かった.

年寄りは “中国で冷凍に処理された拘肉を持ちこんで 他の肉と交ぜて売れてしたが 頭部は拘肉というのが易しく明かされることができるから不法投げ捨てしたこと”と説明した.
 ……ええ、先日取り上げたニュースです。この記事では犯人の老人が 韓国籍 ということは(案の定都合よく)伏せられていますが。つまり、犬の肉だと知らずに食わされた被害者がいるわけで……流石にこれは同情の余地がありませんよ?
P.S.よく読めば、「密かに輸入」って「密輸入」か……? おいおい。

[その他] ホワイトバンドのアドヴォカシー

 はっきり言ってホワイトバンド運動のアドヴォカシーって、とっくに失敗してると思うけどね。商行為としてならともかく。
 ホワイトバンド運動が本来は政治的主張の賛同者を求める運動だというのは調べればわかることなのだが、 公式サイト では非常にその旨がわかりにくかった。紛らわしさが指摘された現在だってわかりにくい。そのため、募金活動と思い購入した人間が続出した。どうしてわかりにくくしてあったか、その真意はともかく、この時点で既に失敗である。何故なら「この主張に賛同している人がこれだけいます!」と提示する事が出来なくなったから。一体どれくらいが勘違いしていたのか、どれくらいが主張に賛同してなのか切り分ける事が事実上不可能になってしまったのだ。
 まあ、これだけで話は終わってしまうのだけど、以下余談で。
 「商行為としてならともかく」と含みのある言い方をしてるけど、これは細かい数字を挙げなくとも現在コンビニで棚を埋めている菓子についている玩具、いわゆる食玩の緻密さと価格 *1 をホワイトバンドのそれらと比較すれば、ホワイトバンドの利幅の得やすいことはオタクならば直感的にわかると思う。
 第二に、具体的な目標が提示されていない。彼我にどれだけの影響があるのか、その概算も不可能である。それで何に同意しろってのか。
 第三に、貧困の構造の分析の欠如。これも過去説明済みなので説明略。
 というようなことを以前人に話して、「普通はいろいろ胡散そうだって見て感じると思うのだけどねえ」と言ったら、苦笑混じりに「うちらみたいな心の汚れた人間はね」と返されました。
 どう見てもひねくれ者です。
 本当にありがとうございました。

 強度偽装事件で、政府の補償がらみで世論の反発がそれなりにあるそうな。それも、震災被害者への補償と比較して、というものがある。安物買いの銭失い、というのは、突き放して言ってしまえばそうではある。とは言え、放っぽりだしていいのか、という問題もある。政府の予算も無尽蔵ではないのであれもこれも、とはいかない上で、どうするかなのだけど……やはり簡単にはいかない。自己責任と住民を責められる話ではないだろうし、政府を責めればいいという話でもないだろう。
*1:  単純に比例はしないが、構造の複雑さ≒工程の手間と考えてもいいと思う。 ワールドタンクミュージアム図鑑 のオマケマンガでは、ミニチュア模型の制作・製造過程のレポートが掲載されている。部品点数や組み立て作業、塗装作業といったわかりやすいものだけではなく、複雑でシャープなディテールを追求すると金型の耐久性が落ちるといったこともあるらしい。当然それらは全てコストに跳ね返る。


2005年12月21日(水) 旧暦 [n年日記]

[マンガ][アニメ] 漫然と漫談

 サンデーで始まった「グランドライナー」。絵がこなれてるのはよろしいことなのですが、「世界には秘密が隠されている 気がする 」で家族を捨ててしまった父親ってのはどーよ? 「 気がする 」で家族を捨てられたんじゃ、世界にどんな秘密があろうが、そりゃ許せんわな……
 「堂士郎でござる」が次回最終回、とわりと突然な感じが。ほとんど超人な堂士郎より、ヘタレな普通の高校生が知恵と勇気をふりしぼってるのが結構好きだったんだけど。

 そういや、コミックボンボンでその他のインパクトが(ネタ的に)あまりに強かったのですっかり忘れてたが、いつの間にか石垣ゆうき氏も描いてたのね……MMR(マガジン・ミステリー・リサーチ)で(あまり良い意味ではなく)一時代を築いたが、やはり妙な印象が付きまくっちゃったんだろうなぁ。絵柄的には今でも受けの良さそうな絵なのに。

  ノエイン 。母親からは中学受験を強制されなくなったが、ユウは自分の意思で東京の進学校を受験する事を決意。ユウと離れ離れとなる事に少なからぬショックを受けたイサミと口論になってしまう。異世界のユウとイサミであるカラスとフクロウは一旦痛み分けするが、龍のトルクであるハルカを勝手に殺そうとしたコサギへの処分が先送りにされるほどの緊急事態が起こる。もはや龍のトルク奪取に一刻の猶予もなくなったフクロウは、進学について口論するユウとイサミを優しく見守る。そして同じく二人を見守っていたカラスと、親友同士としての最後の語らいをする。
 親友同志だからの諍いと和解。それと対照的に繰り広げられる、それぞれの義務のための別離の決意。ユウ・イサミとカラス・フクロウの対比が切ない。イサミの家の家庭事情が今回初めて明らかにされる。両親共に死亡(事故?)し、兄弟三人、祖母の家で暮らしている。熱血馬鹿っぽい兄貴がいいキャラクター。迷えるイサミにずばっとアドバイスを下す。もう一人、妹がいるらしいが、これも登場するのか?
 一方、ハルカの方も話が進んでいる。量子テレポーションの説明は冗長だが、行方不明の重要人物の黛博士が実はハルカの父親だということが判明。絶対臨界計画阻止委員会の内田は危険なプロジェクトの中止のために、ハルカを介して黛博士と接触しようとする。嵐の予感。かつ、すげーまっとうに面白い。

[その他] 「もし本当だとしたら」

 「本当だとしたら」ということで未確認情報で話をする事の責任を逃げている、という話があったので、自分の日記を「本当だとしたら」「本当なら」で検索してみる。前者は一件、後者は八件。ただし、後者は全然時事とかの感想じゃないのも含まれてる。基本的にそれで糾弾調にはなってはいないといえ、ちと反省するなぁ……
 最近強度偽造問題で個人の日記サイトで議員やら当事者やらのタレコミを受けて情報をのっけたとか騒がれてるけど、それって単純にそのサイトがその彼らに都合のよい情報を流す大衆扇動装置として機能してるってだけの話だよなぁ……しかもそのサイトは噂話レベルのことを「この話が本当だとしたら」と後に続け、その後に「こんなに酷い事が起こってるということになる」と提示、そして糾弾、ということをお決まりでいつも行っている。おいおい。お前はMMRか? というツッコミのひとつも入れたくなる。仮定で糾弾かよ。
 その手のサイトは「もし本当だとしたら」と危機感を扇動するが、「もし本当ではないとしたら」どうするつもりなのか。ってどうするつもりもないのはその手のサイトのその後の話題の取り上げ方(端的に言えばスルー)を見てればわかる。
 それで扇動する方も扇動する方だが、される方もねえ……

 それにしても天気予報でまた雪が降るっつってんですけど……


2005年12月22日(木) 旧暦 [n年日記]

[その他] なんだかようわからん

  社説:匿名発表 見識を疑います、猪口さん毎日 )。この問題は警察発表時に実名発表するか、原則実名発表で報道で実名にするかは書くマスコミに任せるか、という話かと思っていたが、 だからといってメディアが担ってきた実名か匿名かの判断を警察に委ねるのは危険極まる考え方だ。って、なんか既得権益の話みたいになってる。 従来のメディアのあり方に行き過ぎがあった面は否めず、メディアに反省すべき点は少なくないが、と問題点を認識しながら、その問題の改善策については触れてないのも……「これからは注意します。てへっ」ってのは、何の説明にもならない。
  万一弾圧的な捜査が行われても、匿名にされてはメディアが人権侵害を暴くことも困難になる。ということで、この辺はまだ説得力がないわけではないが(もっとも、報道被害による人権侵害は誰が暴くのか、ということになるが)、 真の被害者救済は、痛みと苦しみを共に生きる人々で分け合うことから始まる。って、そう決め付ける根拠は? 事件を世間に知ってほしいという被害者もいれば、そっとしておいて欲しいって人だっているだろうに。で、 匿名が原則になれば、実名を希望すること自体にエネルギーを要し、いきおい希望する人は減るって、実名希望する事にエネルギーを使わせないってことでしょうか? 実名匿名はマスコミ側で判断してあげますよ、と読めてしまうのですが……望ましいのは判断は被害者で、それをシステム的にきちんとできるかどうかってことだと思いますが……
 結局 メディアの良心と健全なメディアを支持する市民の良識とやらが信頼されていないから、この件が喧々囂々とされているわけで。
 警察とマスコミのどっちに信託するか、ということなら、それによる被害をどれだけ防げるか、知らせる権利、知らせない権利をどれだけきちんとできるか、というプレゼンをきちんと行うべきでしょ。どちらも。警察のも十分とは言えないが、マスコミの方はそもそも行っていないからなぁ……

  日本独自でハイテク宇宙服 技術力結集 重さ20キロ目標東京新聞 )という記事を見て、「スキンタイト宇宙服?」とか思ったら、 お膝元 で既に 同ネタ アンド ツッコミ が入ってました……やはりネタ争いは厳しい。

 それにしても今日もえらい雪ですな……日曜〜月曜もかなり積もったけど、今晩も下手するとそれ以上に積もりそう。名古屋でボタ雪より粉雪っぽいのがなお珍しい。


2005年12月23日(金) 旧暦 [n年日記]

[アニメ] 最近見てるけどあまり取り上げてない奴

  BLACK CAT 。東海地方では現在#8。原作とはかなり構成を変えていて、最初は主人公のはずのトレインが全然中心でなかったのでどうかと思ったけど、中盤に至ってこの構成にした効果が出てきてる。4クールくらいの作品ならともかく、1,2クールでは原作どおりではどうひっくり返っても話が展開しない。だから「黒猫の殺し屋時代」→「掃除屋時代」→「因縁の対決」とするのは、かなり上手いと思う。思い切って手を入れたなぁ……
 原作は「真似猫」とか揶揄もされていて、真似とまでは言わぬまでも他作品からの影響が強すぎた。それが悪いとは実は当時から思っていなかったが、全体的に作品が薄いのがむしろ気になっていた。が、ここまで切り詰めるのなら切り詰めた方がたしかに良いかもしれない。

  プリキュア 。まー、特にこともなく。戦闘シーンと日常シーンが乖離してる(ってか、カタルシス発生装置以上に融合させようという気が多分あまりない)けど、日常パートの出来は実はそんなに悪くない。良い、と誉めるようなこともしないけど。

  舞-乙HiME 。前作キャラを小出しにしつつ、アリカが学園生活になじんでいく様と、ちょっとした世界のほの暗さを匂わせている。前作の配役がちょっと意外なところで出てくるのは面白いが、まったくの新作として見てる人にはどう映るんだろう? それとちょっとスローテンポの気がしないでもない。キャラが前作に増して多いからなぁ……

  はっぴぃセブン 。「早々に切るんじゃない?」と言いつつ、実は見てました。はい。面白いかってえと、まあ、別に。ただ時々ローテーション的に頭使わずに流せるものが欲しくなるのよ。「ベタ」(あまり良い意味ではなく)ってのはこうやって構成するんだな、とか思いながら。でも、第一話見たとき予感したほどはメタメタな作りではない。

  ラムネ 。「早々に切るんじゃない?」と言いつつ以下略。これも軽く流すために、っていう部分が大きいのだけど、小品は小品なりに、実は結構手堅く上手いつくりをしている。原作がギャルゲだから複数ヒロインがいるのだけど、最初からメインヒロインと半ば公認カップル状態で、一人を除いて他のキャラは別に異性として(少なくとも恋人になろうというような)恋愛感情を持っているわけではない。つまり、くっつきそうでくっつかない二人を友人たちが見守ってるという、とてもオーソドックスなラブコメの構成をしている。主人公に恋しているもう一人のキャラも、ライバルキャラというより二人の仲を進展させるための役割といった位置付けだし。そのメインの流れの中で、各キャラが各回メインで事件(ってほどのことではないけど)が起こり、解決していく。子供時代の回想シーンの比重が大きいのはちとなんだけど、ギャルゲ原作をどうテレビシリーズにまとめるか、という一つの答にちゃんとなっている。

  かりん 。一応これも見ています。新キャラが出てくるまでは、新味はないけど原作の雰囲気をわりと上手くアニメにしてるな、と思ったけども、新キャラの位置がちょっと微妙。吸血鬼ハンターでかりんに一目惚れ、という設定だ。かりんって子は、可愛いけども美形家族の中では標準以下で、吸血鬼ではなく増血鬼であるとか、わりとドジで鈍感っぽいとか、あまりいいところのないけど頑張るいい子、というキャラ付けなので、一方的にベタ惚れで追い掛け回すキャラの存在は浮いてる気がするが……まだ新キャラ登場二回目なので、判断するには早すぎるけど。

 と、多分ここしばらく触れてなかったのはこれで全部か?
 それと、それとは関係ないけど、知人の製作物の宣伝。
  『アウトロウ』 。犯罪者と刑事の、カーチェイスの自主制作ムービーです。刑事ドラマ、車(特に警察車両とか)好きが講じてついには自分で作ってしまいました。予告ムービー見てると、本当に車をがっしゃんがっしゃんぶつけまくって壊してます。
 「ええ、いつかはやりそうな人だなと、前から思ってました……」(ニュースのインタビュアーに事件の犯人の人となりを聞かれた、近所の人風に)


2005年12月24日() 旧暦 [n年日記]

[その他] イブだから

 見栄張って「更新できません」とかやろうとかちらと思わないでもなかったけど、空しすぎるのでやめました。げしょ。
 一昨日の冬至には、かぼちゃ買ってきてちゃんと煮付けたんですけどね〜。たって、かぼちゃってつい煮崩しちゃうんですが。今回は面倒だったこともあって乱切りにした後電子レンジで火を通し、作り置きのだしを薄めて煮付けたら、上手くいった。そんなに煮込まなくてももともと旨みと甘味が強いし、だしの染み方も早いんだなぁ。
 昼過ぎまで野暮用にかかりっきりだったが、それが済んでから大須に出かけ、二、三買い物をする。で、その帰りがけに書店に寄ったんですが……そこで月刊マンガ誌のコーナーでキモイ会話を聞いてしまいまして……ああ、こりゃオタクって世間から白眼視されるわけだと思いましたよ。まあ、なんつーか……

 で、今日買ってきたもの。
 ・ 絶対少年 妖精たちの都市〜横浜/浜崎 達也
 ・ 絶対少年(5)
 ・ わかったつもり 読解力がつかない本当の原因/西林 克彦

 最初の二つは、お布施。小説は、ちょっとこれを改めて買うという意味があるかは不明。基本的に元シナリオをそのまま小説にしている。コレクターアイテム的な意味か。会話だらけだった最終話は、小説の体裁になると違和感ないなぁ。
 DVDは、今回から横浜編に。キャラクターが一新し、再びテンポはゆったりテンポに。
 「わかったつもり」は こちら で薦められていて、店頭で冒頭を読んだら面白げだったので。

 そういや一応見てるけど最近日記で取り上げてないアニメ、 ARIA があったっけ……忘れてた。


2005年12月25日() 旧暦 [n年日記]

[アニメ][特撮] 日曜のいつもの

  エウレカセブン 。話は唐突にレントンの姉、ダイアンのことに。何気にダイアンの顔出しは初めてか? なんつーか、いろいろ絡んでいるけど、非常に話の出し方が断片的というか。散発的に出してくるんだよなぁ。シリーズ構成にちと難が……レントンの姉とホランドが関係があることはわかってたけど、このタイミングで出されても……レントンが姉の靴を隠した時のデートの相手がホランドだったとか、ホランドがコーラリアンとの接触にこだわる理由とかがわかって面白くはあるんだけどねぇ。ホランドの家が結構いいところらしいとか、そういうのと絡めればもっとちゃんと話進められそうなのに。それに絡んでエウレカの初めてのお化粧。これまで人間性がほとんど欠如してたために戦闘での殺人にも無感動だったが、そうではなくなってきているし。顔の傷や眉毛は元に戻らないみたいだけど、化粧で元の顔に近づくのか。

  響鬼 。イブキが「斬鬼! 死亡確認!」と王大人並みのポカをやらかしたかと思いきや、ザンキはトドロキをフォローするために返魂の術を使い、動く死者と化していた。それを知ったトドロキは……一方、京介が陰陽環を使い復讐をしたのではないか、と疑う明日夢は京介を見張るが……
 「トドロキが師匠離れできないのと同様に、ザンキもまた弟子離れができない」という意見をどっかで見かけたけど、まったくその通りで。自らの身も省みずトドロキのためにすべてをなげうつザンキの姿を見て、トドロキは奮起。ついに本当に師匠離れすることに。
 京介は、腐っても鬼の弟子、ということで。「ついに人殺ししたか!」って先週の時点で書いてる人もいたけど、さすがにそれはないでしょうって……もっとも、人を助けるために、というより「人を助ける職業」にあこがれてるってところでしょうが。
 全般的にシチュエーション優先で構成や整合性に難があることは否定しませんが、それでも見せたい部分ってのがはっきりしてるつくりだと思います。良いものとは言わないし、評価はそれぞれでしょうが。
 そういや、「フィギュア王」に、未だ本編に登場してない関東の鬼四人が紹介されてたっけ。って、あれ? メインの三人に、弾鬼、裁鬼、鋭鬼、そしてその四人、って、一人足りない? 斬鬼は轟鬼に跡目を譲った形だし。あ、そういや名前だけの「凱鬼(カチドキ)」ってのがいたような。

  ゾイドG 。バイオラプターグイによる爆撃により、手ひどい被害を受けたズーリの町。復興に人々はいそしむが、再びの爆撃の影におびえる。グイ部隊をどうにかしないと、人々の安寧も対ディガルド戦も希望がない……ルージはある作戦を思いついていたが、その実行にためらいを見せていた。それを察したダ・ジンがルージにその作戦のことを訊ねるが、その作戦とは、ズーリの町を囮にすることが前提だった……
 バンブリアンかわいいよバンブリアン。手押し車ユニットを押して運ぶバンブリアンがラブリー。
 ルージはズーリの町が無事だったと見せかけ再度の爆撃を誘い、レッゲルがほとんど空になった帰還時を狙い、襲撃しようというもの。ダ・ジンの決意に応えるべく、作戦を絶対に成功させようとするルージたち。町が無事だったかに見せる偽装作業→ルージたち遊撃隊がグイ部隊の基地へ先回り→爆撃→帰還時を襲撃と、流れがとても良い。
 ゾイドGのシリーズは二次世界大戦時のエピソード等を元にしてると思われる部分が結構あるのだけど、今回発着場で動けない状態を狙う、というのもミッドウェイ海戦を連想する。ダ・ジンの決意や、新たに加わったゲリラたちの件も、これまでの話がきちんと生きてる。敵もマヌケではなく、「まさか」という作戦(流石に拠点をおとりにするなんて、普通は考えまい)だし、対応もちゃんと目はしくしている。フェルミみたいな存在に眉をしかめる軍人っぽさもよし。演出の上手さもさることながら、シリーズ構成がちゃんとできているのだな。個人的には爆撃におびえるソウタに、爆撃で燃えるズーリの町とグイ部隊を高台から睨みつけるダ・ジンがとても良かった。メカ戦も何気にランスタッグ、ソウルタイガーが久々の活躍。作画も何気に良作画の回でした。

  おねがいマイメロディ 。今回はクリスマス版。何気にいい話、に見せておいて「開け夢の扉!」で半裸のサンタを出したり、悪乗りするところはしっかり悪乗りしてる。てか、サンタが実在してても誰も驚かないのね……まあ、今更か。


2005年12月26日(月) 旧暦 [n年日記]

[必殺] すばらしい最終回

 新必殺仕置人のDVDが今月ですべてリリースされたわけなんですが、しばしば必殺仕置人の第40話「愛情無用」と第41話(最終回)「解散無用」を「すばらしい最終回」と人が評してるのを見て……なんというか、ちょっとちがうんじゃないかと。いや、面白いことは面白いんですよ。むちゃくちゃ面白い。でも、「すばらしい」と形容すると何か違う。で、個人的に必殺シリーズの最終回で、そのシリーズへの思い入れをできるだけ廃して「すばらしい最終回」と言えるものはなんだろうか、と考えて見ます。基本的に「うらごろし」以前の奴ね。

・Aクラス
 必殺仕業人(第28話)「あんた、この結果をどう思う」
 仕業人は暗いし地味だし、そのくせ中盤で中ダレしてるしといろいろあるんですが(でも最も好きなシリーズのひとつ)、この話はこれだけで江戸の闇社会、表社会とのつながり、そしてそこであがくように生きる者たちを描ききってしまった、すごい作品だと思う。仲間意識だとか、裏稼業の矜持、悪い奴らを殺すとか、そういう綺麗ごとでないところまで突き抜けてしまってる。
 必殺必中仕事屋稼業(第26話)「どたんば勝負」
 これも文句はないでしょう……裏稼業に博打感覚で飛び込んだ二人。いつしか二人はプロフェッショナルとなっており、それぞれにその因果を負った結末へと至る……元締・おせいが実の母と知らぬまま見知らぬ母の面影を重ね、そのために稼業に殉じる政吉、そして愛も何もかも捨て、みっともなく生きていくことを選んだ半兵衛。どっちもわりと地味なシリーズですね。
・Bクラス
 暗闇仕留人(第28話)「別れにて候」
 裏稼業の空しさをつのさせる糸井貢。主水は貢の開国の理想が理解はできないながらも、その空しさにはどこか共感するものを覚え、裏稼業を続ける意義を考える。そして、理想ゆえに散る貢の最期。時代が大きくうねり始める中で、主水は裏稼業の解散を宣言する。仕留人のテーマが結実した最終回。
 必殺からくり人(第13話)「終わりに殺陣をどうぞ」
 これは12話と込みで。老中水野、町奉行鳥居らの暗殺に失敗し、自害した時次郎。しかしそのことをネタに、仇敵・曇りが傘下に下るか全面対決するかを迫る。粗はあるが、必殺史上唯一の全滅という凄絶さはやはり強烈な印象を残す。
 必殺からくり人血風編(第11話)「夜明けに散った紅い命」
 いよいよ官軍が江戸に上り、からくり人たちの立場も大きく揺らぐ。官軍の理想がしょせん綺麗ごとであることを痛感した土左ヱ門は将来の約束された官軍を捨て市井でからくり人として生きることを決意し、逆に揺らぐ世情に不安を抱く直次郎は官軍の密告屋として働き出す。そのことは友情の芽生えたはずの二人に亀裂をもたらすことになる。つっこみどころはあるものの、これもまた見事な崩壊劇。
・Cクラス
 新必殺仕置人(第41話)「解散無用」
 これも第40話と込みでか。死神の裏切り、そしてその死を契機に、虎は寅の会の解散を告げる。寅の会の後釜をめぐる陰謀で巳代松は拷問を受け廃人になり、虎も身内の裏切りにより命を落とす。そして、危険人物として目をつけられた鉄もまた……廃人になった巳代松を大八車に乗せての仕置シーンと、鉄らしい、カッコ良い死に様が鮮烈な最終回。
 翔べ!必殺うらごろし(第22話)「悪用した催眠術!先生勝てるか」
 「おばさん」が記憶を取り戻し探し出した息子は悪人の陰謀に巻き込まれていた。息子とその里親を救うため、危険を顧みず悪人たちの懐に飛び込む「おばさん」だが、悪人たちの手によりあえなく散ることに。そして、その恨みの短刀を手に「先生」が翔ぶ。うらごろしの欠点であるチープさと悪人のうすっぺらさゆえに評価は低いが、おばさん役の市原悦子はじめキャストの演技が異様に力を放っている。

 Cクラスだから最低ってことではなく、また、書いてないものも面白い最終回はあるんですが、そこで描かれてるもの、を考慮し、またできるだけシリーズ全体への思い入れは排除して選んだのでこのようになりました。
 こうやって見てみると、自分がどのような点に注目して普遍的な価値があると考えるのか、がなんとなく見えてくるような……こういう駄話でも、書いてみるものだなぁ。

[その他] うざい

 ここんところ、Yahooのロボットがひっきりなしにアクセスしてくるんですが、うざいことうざいこと。ロボットによるURL総ざらえをするな、とは言いませんが、もうちょっと頻度を落としてもらいたいのだけどなぁ……

 巷で噂の まんがで読む防衛白書 を注文して、今日届きました。何が噂かは おふらいんver2 様の このエントリ を参照。と、こんなこと書くといまさらになるんで、ちょっと違う話を。実は平成17年度分だけではなく、平成16年度のも注文したんですよね。で、中をめくってみると、平成16年度のはまさしく公官庁のパンフレットという感じ。絵柄がどうこうということではなく、「まんがで読む」とあるものの、一般的なイメージにある「まんが」(漫画誌に載るような)とはちょっと違います。一方、平成17年度版は一般的な「まんが」のイメージに一致すると言っていいでしょう。
 つっても一部で流布している「萌え」とかとはちょっと違って、どちらかというと学研の「  のひみつ」シリーズみたいな感じ、という方が正しいと思います。「ぼうえいのひみつ」みたいな。「萌え」よりはそのノリで見ると楽しめるかも。

  体感治安:犯罪認知件数減っても…ジワリ悪化毎日 )。毎日も、どこぞの新聞並にアホになってくなぁ……「犯罪件数は減っているのに治安が悪化してるように感じる」って、そりゃ、マスコミが煽るからだろ。まさにこれのような記事で。自分は部外者のような顔をして世間を煽りまくる無神経さはいい加減なんとかならんものか。


2005年12月27日(火) 旧暦 [n年日記]

[特撮] メモ

  A Study around Super Heroes より、テレビ朝日にて1/2朝六時より仮面ライダー555劇場版パラダイスロストが放映予定。地域によって放映したりしなかったりみたいだけど、実家のあたりは放映予定。ったって、DVD持ってるんだけどね……

[その他][アニメ] イケメン東洋鬼?

  引っ張りだこの日本人俳優 テレビドラマに新風を吹き込む聖教新聞 )。聖教新聞って辺りがただでも微妙なネタなんですが、内容はさらに微妙、というか、判断に困る、というか、面白い、というか……中国で放送している抗日ドラマでの日本兵役の日本人俳優が人気という…… 矢野浩二氏 ってのが、その俳優さんのようですな。すぐこの手のネタに噛み付く人には「非国民!」とか言う人もいそうだけど、見方としてはもう少し面白い見方が出来る。娯楽の中で「日本鬼子」を既定事実としながらも、その中の悪役であるはずの日本人にファンが付くという現象の部分。まあ、今更言うまでもないのだけど、「そう言われている日本」と、「実感としての日本」が明らかに乖離してきているということだと思う。そりゃそうだわな。別に今更のことかもしれないけど、こういう形でも現れてきたのかなぁ。ま、素直な感想としては「面白いなぁ」です。

  乗客の消防士、自らも傷負いながら救護活動に没頭読売 )。この事故の詳細については検証待ちだけど、こういうプロの話を聞くと、単純に感動してしまう。
 もっとも「感動する」ということがどうかというのは微妙なところ。無論、この消防士の方自体は間違いなく立派な方だ。そうではなく、簡単に「感動した」などと落とし込んでしまえる自分自身の単純さが微妙、という意味。もっと言うべきことはないのか? 自分。

  ぱにぽにだっしゅ 最終回。まあ、なんというか。思いっきりサービスシーン回で終わってしまった。まあ、シリーズのコンセプト(さらにそのコンセプト自体を自己パロディ化してしまっている)を思えば、実にらしい、と言えるか。妙な地位で妙な作風を貫いた、面白い番組でした。


2005年12月28日(水) 旧暦 [n年日記]

[その他][読書][アニメ] 地震ばっか

 なんかこの年の瀬になって地震が増えてきたなぁ……今日も感じただけでも二回。ちと怪しい情報を聞いてたりもして、妙に気になったり。
 ネットで注文していた 駿河城御前試合/南條範夫 がようやく届く。24時間配送のわりに時間がかかった。一部の人には言うまでもなく、この本はチャンピオンREDで連載中の「シグルイ」(山口貴由)の原作。江戸時代初期、松平忠長により行われた真剣での御前試合十一番を、それぞれ描く短編集。これの一本目「無明逆流れ」が原作になっている。つっても元は短編であり、コミックはそれを大幅に膨らませ脚色している。話の骨子は同じだが、どのように話を膨らませているか、が比べてみてよくわかる。一巻の頃から比べるとわかるが、山口氏は明らかに連載と共に化けてきている。いや、連載開始時も「蛮勇引力」の時から比べると化けてるなぁ、と思っていたのだけど。山口氏の作風はかなりマニアックというか、一般受けしにくい(残酷、グロ方面)なのだけど、シグルイの連載途中から明らかに単純にグロとかいうものではないものになってきている。作家が化けてくってのはこういうものなのか、という、一例。

 で、これをこないだの わかったつもり と一緒に読み進める。文章を読んで「わかった」というのはどういう状態か、本当に「わかった」とはどういうことか、を非常に平明かつ合理的に解説・レクチャーしていく。まだ第四章までだが、第一章ではに「わかった」と思ってる状態が実は多くが(一応文章は読めた、という程度の)「わかったつもり」であり、そこからより深く「わかった」になるためには何が必要かを説明していく。場合によりけりだが、もっとも低レベルの「わかったつもり」というのは文章が何を言ってるか(文脈)を「雰囲気」で掴み、文章の部分部分については情報を大して読み取らない、という状態。しかし部分部分の持つ情報は実は見逃している。そこから一歩踏み出し、文脈から部分部分で省略されている前提を直感あるいは推測し関連知識を引き出し(スキーマ)、当てはめ、その部分部分の意味するもの、部分同士や文脈との関係がより明晰になった状態、これを「よりわかった状態」としている。「わかったつもり」は確かに文章でわからない単語がない、など「わかった」状態の一つ(ただし、相対的に低レベル)であり、「わからない」という違和感がないため、その状態で安定して「よりわかった」に移行しようという動機付けが起こらない。「わかったつもり」はそこで安定してしまう。
 それとは別に文脈の誤読によるミスリーディングもある。これは文章のまずさや構成ミスにより文脈を取り違えてしまうのだ。
 結局文章から情報を文脈のスキーマを使いどこまで情報を読み取れるか、であり、「わかった」という状態は「わかったつもり」に過ぎない、と指摘している。
 で、この本は具体的に「文章に埋め込まれた情報」を正しく読み取るレクチャーにもなっており、論文などを読むときに経験則的に実行したことはあるが、これはきちんと理論に裏付けた「読む技術」として、それを紹介している。確かにこれはとても良い本だ。

  ノエイン 。カラスとフクロウがユウとイサミであることを知り、なんとか二人の戦いをやめさせたいハルカ。しかしカラスがハルカの家から姿を消し、函館の町を探しまわる。その途中で龍のトルクが発動し、ハルカは自分が父親の元にいたり、東京へ向かおうとユウと家出した幻視を見る。謎の老人はそれが「そうなったかもしれない可能性の世界」であると言い、龍のトルクであるハルカが見たものは現実として固定される、と示唆する。それを聞き、カラスとフクロウが相打ちになる幻覚を見たハルカは、その幻覚を現実にすまいとするのだが……
 カラスとフクロウの戦い、アトリの横槍、そしてその結末が描かれる。そこには仮面の存在「ノエイン」がやはり関わる。ノエインはラクリマ世界のようにハルカを奪取しようとするではなく、また奇妙な行動原理を持っている。ノエインってのは一体何者で、物語のどこに位置しているのだろう?
 また、アトリについていけなくなってきたトビがユウに接触。揺れる自分とトビを恐れないユウを比較し、何かを感じる。あと、コサギはやっぱりカラスに惚れていた模様。そのことが後々どう関わってくるのか……

 何気にテレビをつけっぱなしにしていたら、報道ステーションで自民党議員二十人を集めてのパネルだとか、渡辺恒雄氏のインタビューとかをやってたけど、その両方で「靖国参拝」云々という話を振っていた。パネルでは「結果ありき」の質問の仕方をしたりとかして、非常に悪質。後者はナベツネに「小泉総理は戦争を知らないから云々」と言わせていたが、その時出たテロップが「陸軍二等兵」。あ〜、そりゃ軍隊嫌いで当然だわ。つか、それ半ば以上私怨でしょ? 別にそれがいかんとは言わんし、軍隊賛美しろとも思わんけど、客観的に全体を見て「あの時の日本がどうおかしかったか」と言ってるわけじゃないでしょ? あと、「私の一つ上くらいの人たちは特攻に行って……」って、これも実感というより、やはり伝聞だろう。戦争に行ったにしてもいろんなことを見聞きし、感じ、考えた人がいる。戦争体験者でも意見の食い違いがある。「俺は戦争に行ったから」ってのは、ある部分では正しいが、全部丸々「だから言ってることが全部正しい」ということではない。当時の戦争を知らないわれわれにとって、検証抜きで情緒で流そうというこの手の構成は極めて害が多い。


2005年12月29日(木) 旧暦 [n年日記]

[読書] わかったつもり 読解力がつかない本当の原因/西林 克彦

 読了。 こちら で紹介していて、ほめているのだけど、どこがすごいのかわからなかったので店頭で最初をぱらぱらを読み、それで買った。で、ふたをあければこれは読めば読むほどたいした本だった。久々に手放しにほめることのできる新書だ。

 本の趣旨、構成については昨日の日記を参照してもらうとして、この本は「読む」とは「どういうことか」ということを追求している。それは文章を読むことに限らない。ありとあらゆるものの解釈の機構に適用できる。まず、「わからない」以外の状態(「わかった」状態ではないのは注意)とはどういうことであるかを読者自身を被験体として示し、その中の「わかったつもり」から「よりわかった」へ移行するにはどのような手順が必要か、例を示していく。「よりわかった」というのは文章の各部分同士および文脈との関連性が明確になり、以前よりより強く結びついていると理解した状態推移だ。

 少し良く考えてもらえればわかると思うが、「読み取る」という作業に究極的な状態はない。「全てを読み解いた」という状態はありえない。だから「わかった」状態というのはそこからさらに読み解いた状態から見れば「わかったつもり」にすぎないかもしれない、という立場であり、「わかった」ということがどういうことかは定義していない。「わかったつもり」からさらに読み解く「よりわかった」という状態推移を定義づけ、説明してるだけだ。

 「わかったつもり」の状態で終わらないために何をすべきか、という問題提起までしている。読み方、文脈の受け取り方は幾通りもあり、それが適切であるかのチェックも含め大変ではあるが、そこで終わってはいけない、ということである。
 もうちょっと卑近な例で言うと、この本はメディアリテラシーのテキストとして、最適でもある。この本では「文脈」の誤読により、文章に当てはめるべき前提情報(スキーマ)を誤り、文意を読み誤る場合があるという実例を示し、またそれに注意を促している。

 構成により惑わされる場合、たとえば最初の状態から文脈が微妙に変化し当てはめるべきスキーマも変化しているのに、それに気づかず最初のスキーマのままで文章を読み違える場合。逆に結果の文章のイメージが強いため、あいまいな記憶の中の途中の文章の意味を勝手に改変してしまう場合。「いろいろある」ということで、「いろいろ」の内容の追求を止めてしまい、文章の詳細にきちんとスキーマを当てはめない場合。
 読み手の最初から持ってるスキーマに惑わされる場合。一般的に「それが良いこと」とされているルールがあった場合、そのルールをスキーマとして(本文にはそんなことが書いてないのに)文章に当てはめて誤読する場合。あるいは無難なスキーマを用い、それで読み解くのを止めてしまう場合。
 これらの誤読のプロセスは、そのまま新聞記事やテレビのニュースにより扇動されるプロセスそのものでもある。

 先日おかしな記事とネットで揶揄された 社説:特急転覆 安全管理で浮ついてないか毎日 )の記事でもそれが例示できる。
 まず一段落目。事故がひどいもの、痛ましいということは確かにそうだ。しかし「取り組みの姿勢や関係者の意識を疑わずにはいられない」は果たして正しいだろうか? ここでは事故は通常では考えられないものだったのか、そうだったのか、また、安全対策が具体的にどうで、それをどう評価するのか、ということは一切言われていない。言われていないのにいきなり結論から言ってる。
 二段落目。「事故の予測と対策が不十分だ」と糾弾しているのだが、実はその具体的、合理的な考察は一切行われていない。「強風が原因だった」ということだけが事実(としても良いだろう)でそれがそれがどう想定されていたか、運行の規定はどうなっていたか、はまるで触れていない。「突風とは言いながら、風の息づかいを感じていれば、事前に気配があったはずだ」は論外の理屈であることは言うまでもあるまい。「風の息づかい」とやらがあるのか、それを感じる技量とはどういうものなのか、まったく具体性を欠いているからだ。
 三段落目。ここでようやく運行規定の話が出てくる。が、ここで触れられているのは運行規定の客観的妥当性ではなく、先の「風の息づかいを感じるべき」という内容の繰り返しである。それがどういうことか、特殊例を挙げるだけでそれが一般例に適用されるべきか、また今回の場合適用できるかを度外視している。
 四、五段落目。二、三段落に基づく糾弾である。前提が正しいか、十分な判断材料が示されていないのに、この糾弾は論外であろう。
 六段落目。それらをコスト削減と結びつけて語っている。コストの話はそれまでまったく出てきていない。これは、尼崎の列車事故などでも広められた「コスト削減のため安全性を軽視している」というスキーマを当てはめることを期待しているのだろう。だが、この文章から「コスト削減のために不当に安全性が損なわれたのが原因で起こった事故か」はまったく示されていない。これもまたちゃんと読めば「おかしい文章」で、それを埋める具体的な情報(コスト削減のため、十分な危険性を認識しながら運行したか)がなければ、意味のない文章だ。

 これはまず最初に結論を持って来、また、「安全に十分注意すべきだ」という一般には否と言いにくいスキーマと、尼崎の事故が安全管理が十分でなかったという報道により周知されたスキーマを用い、本来言えるかどうかわからない方向に読者を誘導している。時事ネタでなんだけど、要は、この手の「ちゃんと読めば明らかにおかしい文章」というのは、報道にもあふれている、ということ。昨今の報道は過剰な演出と繰り返しと話題の切り替えの早さなどにより、熟読を許さないということもある。

 そういったものをちゃんと読み解く努力をしよう、ということをこの本は言っている。
 この本の言ってることって、非常に厳しいこと言ってるんですよ。だが、「むずかしい」「いろいろある」という諦めで終わらせてしまってはそこから進まない。「常に自分の解釈が不完全であると認識し、自分の過ちを見つけるよう努力することを怠るな」って言ってる。「よりわかった」になるためには文脈およびスキーマの意識的な頻繁なチェックが必要で、以前の自分の解釈を常にひっくり返さねばならない。

 これは、ともすれば当たり前のことを言ってるだけに思える事柄だが、合理的にある程度体系付け、実際に読者に体感させるという手法の巧みさだけでも、やはりすごい本だと思う。無論、本当にすごいのは著者がそれを実行し示しているということだが。
 また、文章を書く際に「どうすれば正しく理解される文章になるか」ということでもあり、本当に汎用性と適用範囲、応用範囲が広い本だ。


2005年12月31日() 旧暦 [n年日記]

[読書] 駿河城御前試合/南條範夫

 む〜ざんむ〜ざん、というわけで帰省途中の電車の中で読了。地元にゆかりのないわけでもないわけでもない話なので、ちょうど良いか。
 マンガ「 シグルイ/山口貴由 」の原作ということで読んでみたが、さすがにあれほどぶっとんだ話ではなく、一応普通の時代小説でした。ほっ。
 と言ってもちゃんと面白いです。
 「シグルイ」では伊良子清玄の野心と岩本虎眼の怪物ぶりにより登場人物たちの人生が狂っていく様がねっとりねっちりみちみちと描かれているが、原作では虎眼はマンガ版ほどイカレてはおらず、牛股も口裂けではないし、伊良子も失明するまでは野心家ではあるが女の色香に道をあやまらせた男という印象が強い。
 むしろ原作は駿河大納言忠長の暗愚振りにより試合に関わった者たちがことごとく破滅していく様が描かれている。各話、各組が何故真剣試合に臨むに至ったかの経緯と、その結末により構成される。特に最後の試合の「無残卜伝流」は一族が滅亡するに至っており、陰惨極まりない。十一試合の結果は、三試合が相打ち、二試合が試合直後に勝者が何らかの形で殺され、生存者は六名、それも無傷なのは三名のみ。他、試合中に二名、剣士外で死亡している。
 そして最後の章「剣士凡て斃る」ではその生存者も……
 まあ、そんなわけで後味はかなり悪め……かといえば、瞬間的な残酷性にすべてを注ぐような構成と描写は、逆にすがすがしくすらある。その暗愚さと残酷性の中心にいるのはやはり忠長であり、描写はあまりないが、彼がこの短編集の真の主役、と言っても間違いではないだろう。
 平田弘史氏もこの中の何本かを劇画化しているらしいが、「無明逆流れ」は描いていない。なんでも「美剣士が嫌い」というのと「あまり面白くないから」という理由らしい。それを山口貴由氏は選んでマンガ化したわけで……(たぶん全試合はマンガ化しないよなぁ)そのあたりは両者のアンテナがどう方向が違ってるかということでも面白いが、小説からは離れすぎるのでここでやめておく。
 しかし原作の藤木源之助の対逆流れ対策、いまいちアレからどうやって着想し、どう実現したかがようわからんなぁ……って、シグルイのあの背筋が伏線?

[アニメ][その他] ヤギアニメ

  あらしのよるに の映画化で、そういえば昔「狼に親を殺されたヤギが復讐を遂げるためにその狼に弟子入りして、その志を忘れると共にヤギとは思えない存在になっていくのだけど、ある日ヤギの群れを襲撃した際に昔のことを思い出し、師匠でもあるその狼と対決、倒すのだけど、自分はもはや化け物のような風貌になっていて、ヤギの群れに返ることもできず、去っていく」という絵本を子供の頃読んだなぁ、と思ったら、 夢の島から世界を眺めて さんの 12/29の日記 でその絵本のアニメ化映画「チリンの鈴」がBSで放映したことを知る。しまった! 見逃した! つか、 ぐぐって みたら 「チリンの鈴」って、やなせたかし作だったのか!  全然知らなかった……

 シグルイの、流れ星の握りはともかく、「流れ」の握り(柄の端の方を持って間合いを伸ばす)は元ネタがある、ということで検索すると、 破軍星 さんの 虎眼流流れ のページに、「八寸の延矩」という実際にある古武術の技を基にしているとか。
 ちなみに前に貸した小説を「外人の名前は誰が誰かわからんくなる」と言われた父親に、「駿河城御前試合」を貸してみた。さすがにシグルイは貸してもわからんだろうて……